JP4294576B2 - 薄板生成装置および薄板生成方法 - Google Patents

薄板生成装置および薄板生成方法 Download PDF

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Description

本発明は、薄板生成装置および薄板生成方法に関する。
太陽電池基板などに用いられるたとえばシリコンの薄板は、従来、不活性ガス雰囲気中でリン(P)またはボロン(B)等のドーパントを添加した高純度シリコンを坩堝中で加熱溶融させ、この融液を鋳型に流し込んで冷却し、得られた多結晶シリコンのインゴットをバンドソー等で小さなブロックに切断し、さらにワイヤーソー等でスライス加工して作製されていた。
しかしながら、このような製造方法では、スライス加工する際に、0.2〜0.3mmの切り代が、切断粉として失われてしまうので、シリコン材料の利用効率、すなわち歩留が悪く、製造コスト低減を図る上で大きな障害となる。そこで、最近は、原料であるシリコンの使用量を削減し、シリコン結晶のインゴットをスライスして薄板を作成する手間を省くために、シリコン融液から直接、シリコンの薄板を生成する薄板結晶生成技術が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
シリコン融液から直接薄板を生成する場合、シリコンを溶融容器である坩堝の中で加熱して溶融し、シリコンの融液中に種子結晶となる結晶成長用基板を浸漬し、その後引上げてシリコンの融液を凝固させ生成されている。このシリコン薄板を作製する装置は、たとえば高周波誘導加熱方式が用いられる場合、シリコンを入れる坩堝と、その周囲に配置される高周波誘導加熱コイルとを含んで構成され、コイルに流される高周波電流によって坩堝内部に励起される誘導電流のジュール熱を利用して坩堝を発熱させ、その熱エネルギーによって固体状態のシリコンを間接的に加熱して溶融する。
この高周波誘導加熱方式では、コイルに高周波電流が流されることによって発生する交番磁界がシリコン融液に電磁撹拌力として作用し、融液の液面である湯面の中央付近が盛上がるという特徴がある。ここでは、湯面が盛上がる高さの最高位置のことを湧出し位置と呼ぶ。
一般的に、高周波誘導加熱コイルは、工業生産品としての品質の均一化が図られてはいるけれども、若干の製造誤差に起因する性能の差異を避けることができないので、坩堝内のシリコンを溶融させるとき、湧出し位置が常に坩堝中央と厳密に一致するとは限らない。したがって、坩堝中央部を通る仮想鉛直線上を通過するように、基板を移動させて浸漬し引上げたとしても、生成される薄板の板厚が浸漬方向に対して直交する方向において非対称になるという問題がある。特に生産性を向上させるために2枚の基板を並べて同時に浸漬する場合、薄板の板厚は浸漬方向に対して直交する方向の非対称が増大し、それ以降のプロセスにおける薄板をハンドリングすることが困難になり、また薄板が破損しやすいという問題がある。
以下、従来の薄板生成装置における問題について図を参照して説明する。図7は、従来の薄板生成装置1の要部の構成を示す断面図である。従来の薄板生成装置1では、坩堝2の周囲に高周波誘導加熱用のコイル3が巻きまわされて配置される。コイル3に通電されて加熱される前の坩堝2の中には、たとえばシリコンのような半導体材料が固体状態(図示せず)で入れられる。コイル3に交流電流(高周波電流)が流されると、電磁誘導現象によって坩堝2に誘導電流が流れ、誘導電流のジュール発熱によって坩堝2が加熱され、坩堝2の発熱によって坩堝2内のシリコンが加熱されるので、シリコンが融点以上の温度に到達し、液体状態のシリコンの融液4になる。
シリコンの融液4には、コイル3に高周波電流が流されることによって発生する交番磁界が電磁撹拌力として作用する。電磁撹拌力は坩堝2の側面壁部から中心部に向かって作用するので、シリコンの融液4が矢符5にて示すように坩堝2の側面壁部から中心部の方向に流動し、中心部に集まった融液4の流れが、矢符6にて示す坩堝2の湯面方向に向かう上昇流と、坩堝2の底部方向に回流する流れとに分岐される。その結果、電磁撹拌力が作用しない静止状態では湯面が水平面8を形成するけれども、コイル3に通電して電磁撹拌力が作用すると、融液4は、湯面の中央部付近が放物線状に盛上がり、この盛上がり高さの最高位置が湧出し位置7となる。湯面の表面付近における融液3は、湧出し位置7を中心にして、坩堝2の側面壁部方向へ放射状に流れるので、前述のように湯面の盛上がり高さが湧出し位置7で最高になる。
このように湧出し位置7が形成された状態の湯面を有する融液4に、水平に保持された基板9を浸漬すると、基板9の底面に接触した溶融4が凝固してシリコンの薄板(図示せず)が生成される。基板9の浸漬方向を図7の手前から奥に向かう方向とすると、基板9の浸漬時間は基板9の中央部が最も長く、基板9の浸漬方向に直交する方向(以後、この方向を左右方向と呼ぶことがある)の両端部が最も短くなるので、生成されるシリコンの薄板は、中央部が最も厚く左右方向の両端部が最も薄くなる。ただし、シリコンの薄板の板厚分布は、左右方向で対称になる。
図8は、従来の薄板製造装置1において一般的な製造誤差を有するコイル3による加熱状態を示す断面図である。前述のように、一般的な高周波誘導加熱用のコイル3は、供給電流の入出力位置の影響、巻線密度のばらつきなどの製造誤差に起因して完全な回転対称には作製され得ないので、湧出し位置7と坩堝2の中心位置10との間にずれが発生する。図8に示すように、たとえば湧出し位置7が、左右方向の一方の側(図8の例示では紙面に向って左側)に移動した場合、水平に保持される基板9を融液4に浸漬すると、基板9の中央部が坩堝2の中心位置10を通過するので、浸漬時間は基板9の左側が長く右側が短くなり、さらに湯面温度は基板9の左側が高温で右側が低温になる。したがって、基板9の上に生成される薄板は、左側が厚くて右側が薄い左右非対称になるという問題がある。
特許第3463049号公報
本発明の目的は、半導体材料の融液の湯面における湧出し位置が、基板の浸漬方向に対して直交する方向で対称の位置になるように調整し、さらに湯面の盛上がり高さを小さくもしくは零にすることによって、薄板の板厚分布を均一にする薄板生成装置および薄板生成方法を提供することである。
本発明は、半導体材料の融液を収容する坩堝と、坩堝の周りに巻きまわされるコイルと、コイルに高周波電力を供給する高周波電源と、半導体結晶成長用の基板を坩堝に収容される半導体材料の融液に浸漬させる浸漬手段とを備える薄板生成装置において、
坩堝に対するコイルの相対位置を修正するコイル設定位置修正手段と、
坩堝に収容される融液の液面である湯面が最高の盛上がり高さを示す位置である湧出し位置を検出する湧出位置検出手段と、
湯面の盛上がり高さを調整する湯面高さ調整手段と、
コイル設定位置修正手段、湧出位置検出手段および湯面高さ調整手段の動作を制御する制御手段とを含むことを特徴とする薄板生成装置である。
また本発明は、コイル設定位置修正手段が、コイルを坩堝の周方向に角変位移動させるコイル周方向移動手段であることを特徴とする。
また本発明は、コイル設定位置修正手段が、コイルを仮想水平面内で2次元的に移動させるコイル水平移動手段であることを特徴とする。
また本発明は、半導体材料の融液を収容する坩堝と、坩堝の周りに巻きまわされるコイルと、コイルに高周波電力を供給する高周波電源と、半導体結晶成長用の基板を坩堝に収容される半導体材料の融液に浸漬させる浸漬手段とを備える薄板生成装置において、
坩堝に収容される融液に対する基板の浸漬位置を調整する基板浸漬位置調整手段と、
坩堝に収容される融液の液面である湯面が最高の盛上がり高さを示す位置である湧出し位置を検出する湧出位置検出手段と、
湯面の盛上がり高さを調整する湯面高さ調整手段と、
基板浸漬位置調整手段、湧出位置検出手段および湯面高さ調整手段の動作を制御する制御手段とを含むことを特徴とする薄板生成装置である。
また本発明は、基板浸漬位置調整手段が、
坩堝に収容される融液に基板を浸漬する方向に対して直交する方向に基板を移動させる基板左右移動手段であることを特徴とする。
また本発明は、湧出位置検出手段が、
湯面の温度分布を検出する湯面温度分布検出手段と、
湯面温度分布検出手段によって検出される湯面の温度分布の経時変化に基づいて湯面の流動方向を検出する流動検出手段とを含むことを特徴とする。
また本発明は、湯面高さ調整手段が、コイルと、コイルに高周波電力を供給する高周波電源とを含むことを特徴とする。
また本発明は、前記いずれか1つの薄板生成装置を用いて、坩堝に収容される半導体材料の融液中に半導体結晶成長用の基板を浸漬し、次いで引上げて薄板を生成する薄板生成方法であって、
半導体結晶成長用の基板が坩堝に収容される融液中に浸漬されるとき、高周波電源の出力をオフにすることを特徴とする薄板生成方法である。
本発明によれば、坩堝に対するコイルの相対位置を修正するコイル設定位置修正手段と、湧出し位置を検出する湧出位置検出手段と、融液の湯面の盛上がり高さを調整する湯面高さ調整手段とを、制御手段によって動作制御することができるので、たとえばシリコン等の半導体材料を坩堝内で溶融させた後、基板を融液に浸漬して薄板を生成するとき、コイルと坩堝との相対的な位置を調整して、湧出し位置を基板の浸漬位置に適合させ、さらに湯面の盛上がり高さを零にすることが可能であり、このことによって生成される薄板の板厚分布を均一にすることができる。
また本発明によれば、コイル設定位置修正手段が、コイルを坩堝の周方向に角変位移動させるコイル周方向移動手段であるので、コイルの位置を容易に移動させて湯面の湧出し位置と基板の浸漬位置とを適合させることができる。
また本発明によれば、コイル設定位置修正手段が、コイルを仮想水平面内で2次元的に移動させるコイル水平移動手段であるので、コイルの位置を容易に移動させて湯面の湧出し位置と基板の浸漬位置とを適合させることができる。
また本発明によれば、融液に対する基板の浸漬位置を調整する基板浸漬位置調整手段と、湧出し位置を検出する湧出位置検出手段と、融液の湯面の盛上がり高さを調整する湯面高さ調整手段とを、制御手段によって動作制御することができるので、たとえばシリコン等の半導体材料を坩堝内で溶融させた後、基板を融液に浸漬して薄板を生成するとき、湧出し位置と基板の浸漬位置とを適合させ、さらに湯面の盛上がり高さを零にすることが可能であり、このことによって生成される薄板の板厚分布を均一にすることができる。
また本発明によれば、基板浸漬位置調整手段が、坩堝に収容される融液に基板を浸漬する方向に対して直交する方向に基板を移動させる基板左右移動手段であるので、水平に保持される基板の左右方向の位置を容易に移動させて湯面の湧出し位置と基板の浸漬位置とを適合させることができる。
また本発明によれば、湧出位置検出手段が、湯面温度分布検出手段と湯面の流動方向を検出する流動検出手段とを含んで構成されるので、高い精度で湯面の湧出し位置を検出することができる。
また本発明によれば、湯面高さ調整手段がコイルとコイルに高周波電力を供給する高周波電源とを含むので、高周波電源の出力を調整するという簡単な方法で湯面の盛上がり高さを調整することができ、また出力をオフとすることによって湯面の盛上がり高さを零にすることができる。
また本発明の方法によれば、半導体結晶成長用の基板が坩堝に収容される融液中に浸漬されるとき、高周波電源の出力をオフにすることによって、湯面の盛上がり高さが零になるので、生成される薄板の板厚を全面でほぼ一様にすることができる。
図1は、本発明の実施の一形態である薄板生成装置20の構成を簡略化して示す図である。薄板生成装置20は、半導体材料の融液21を収容する坩堝22と、坩堝22の周りに巻きまわされるコイル23と、コイル23に高周波電力を供給する高周波電源24と、半導体結晶成長用の基板25を坩堝22に収容される半導体材料の融液21に浸漬させる浸漬手段26と、坩堝22に収容される融液21に対する基板25の浸漬位置を調整する基板浸漬位置調整手段27と、坩堝22に対するコイル23の相対位置を修正するコイル設定位置修正手段28と、坩堝22に収容される融液21の液面である湯面21aが最高の盛上がり高さを示す位置である湧出し位置29を検出する湧出位置検出手段30と、湯面21aの盛上がり高さを調整する湯面高さ調整手段31と、コイル設定位置修正手段28、湧出位置検出手段30および湯面高さ調整手段31の動作を制御する制御手段32とを含む。
融液21を構成する半導体材料は、本実施形態ではシリコンである。なお半導体材料はシリコンに限定されることなく、たとえばゲルマニウムなどであってもよく、ガリウムヒ素(GaAs)などの化合物であってもよい。融液21を収容する坩堝22は、有底円筒状の形状を有し、たとえばグラファイト製である。
坩堝22の周りに巻きまわされるコイル23は、高周波誘導加熱コイルであり、高周波電源24から高周波の交流電力の供給を受けて交番磁界を発生し、該交番磁界中に配置される坩堝22に誘導電流を発生させて、そのジュール発熱によって坩堝22を加熱する。また交番磁界は、坩堝22内に収容される融液21に対して電磁撹拌力を作用させ、図1中で矢符33および矢符34にて示す坩堝22の中央部へ向う流れと湯面21aに向う流れを生成し、湯面21aに湧出し位置29を形成する。
コイル23に高周波電力を供給する高周波電源24は、電気的に制御手段32に接続される。制御手段32は、たとえば中央処理装置(CPU)を備える処理回路であり、記憶部を備え、記憶部に予めストアされる装置全体の動作制御プログラムに従って、基板浸漬位置調整手段27、コイル設定位置修正手段28、湧出位置検出手段30および湯面高さ調整手段31の動作を制御する。
制御手段32から出力される動作指令に従って、高周波電源24がコイル23に対する高周波電力の出力の大きさを調整するとともに出力をオフにする。融液21の湯面21aの盛上がり高さは、高周波電源24からコイル23に対して供給される高周波電力の出力の大きさ、すなわちコイル23が高周波電力に応じて発生する交番磁界の大きさに応じて変化し、高周波電力の出力がオフにされると交番磁界も消失して湯面21aが静止状態の水平面21bになる。したがって、コイル23と高周波電源24とが、湯面高さ調整手段31を構成する。
湧出位置検出手段30は、湯面温度分布検出手段35と湯面21aの流動方向を検出する流動検出手段36とを含む。湯面温度分布検出手段35は、たとえば放射赤外線により湯面の温度分布を測定するサーモビュアーなどによって実現される。流動検出手段36は、湯面温度分布検出手段35で測定した温度分布の経時変化を分析して湯面21a付近の流動方向を検出するたとえば画像処理装置によって実現される。この流動検出手段36で湯面温度分布の経時変化を画像処理することによって、湯面21a付近における融液21が坩堝22の側面壁部方向へ向かって放射状に流れる様子が検出されるので、その放射状流れの始点位置を湧出し位置29として検出することができる。
なお、湧出し位置29は、上記構成の湧出位置検出手段30に限定されることなく、以下の方法によってもよい。たとえば湯面21aの複数箇所にシリコン粒子を投下すると、シリコンの固体密度が液体より小さいので、シリコン粒子が湯面21aで浮く。シリコンの粒子温度が湯面温度よりも低温であることを利用して、サーモビュアーによりシリコン粒子を識別し、シリコン粒子の移動方向を追跡することによって湧出し位置29を検出することができる。
湧出位置検出手段30は、制御手段32に電気的に接続され、制御手段32からの動作指令に従って湧出位置検出動作を実行するとともに、湧出し位置29の検出結果を制御手段32に対して出力する。制御手段32は、湧出位置検出手段30から出力される湧出し位置29の検出結果に応じて、基板浸漬位置調整手段27およびコイル設定位置修正手段28の動作を制御する。
コイル設定位置修正手段28は、コイル23が搭載されるコイル台37と、コイル台37に装着される車輪38と、車輪38を駆動させる駆動源である不図示のモータとを含んで構成される。詳細な構成を省くけれども、車輪38は、コイル台37に装着されたままで、車軸が所望の方向に向くように動作可能である。
コイル設定位置修正手段28は、薄板生成装置20が設置される基台であって、水平面に平行な仮想水平面に相当する設置面を有する不図示の基台上に設けられる。したがって、コイル設定位置修正手段28は、コイル23をコイル台37上に載置したまま、基台上で坩堝23の周方向に角変位移動させるコイル周方向移動手段であり、またX−Y軸方向に2次元的に移動させるコイル水平移動手段でもある。
コイル23の設定位置修正は、次のように行われる。予め坩堝22内を2次元平面座標軸によって座標位置設定しておき、湧出位置検出手段30による検出結果に応じて、制御手段32は、湧出し位置29が前記座標軸上の所望の座標位置に位置するように、コイル設定位置修正手段28に対して動作指令を出力する。コイル設定位置修正手段28は、制御手段32からの動作指令に従って、基台上でコイル23を坩堝22の周方向に角変位および/またはX−Y軸方向に移動させる。
浸漬手段26は、坩堝22に収容される融液21に基板25を浸漬する方向に対して直交する方向(左右方向)に基板25を移動させる基板左右移動手段である基板浸漬位置調整手段27と、基板25を鉛直方向に移動させて融液21に対して浸漬し引上げる不図示の上下移動手段と、基板25を図1紙面の手前側から奥側へ向かって基板を移動させる不図示の基板搬送手段とを含んで構成される。
基板浸漬位置調整手段27は、たとえば坩堝22の上方で左右方向に延びるラック部材27aと、ラック部材27aに噛合するピニオンおよびピニオンを回転駆動させるモータを備える左右駆動部27bとを含む。この基板浸漬位置調整手段27は、制御手段32に電気的に接続され、湧出位置検出手段30の検出結果に応じて制御手段32から出力される動作指令に従って動作し、基板25を湧出し位置29に対して所望の位置になるように左右方向に移動させる。
以下本実施形態の薄板生成装置20の動作態様について説明する。図2は、薄板生成装置20を用いた本発明の第1の動作態様を説明する上面図である。図2(a)では、坩堝22とコイル23とが同心円となる位置に配置されているが、コイル23の製造誤差によって湧出し位置29が同心円の中心からずれている(本態様では基板25の浸漬方向を示す浸漬方向仮想線39に関して右方側にずれている)例について示す。このまま基板25を浸漬方向仮想線39に従って融液21中へ浸漬すると、基板25の中心と湧出し位置29とがずれているので、基板25に形成される薄板の厚さが左右非対象になる。
そこで、図2(b)に示すように、コイル設定位置修正手段28のコイル周方向移動手段としての機能を用いて、コイル23を坩堝22の周方向に角変位移動させる。この移動量は、湧出位置検出手段30による検出結果に応じ、坩堝22の平面上に設定した座標上で、湧出し位置29が浸漬方向仮想線39上に位置するように制御手段32によって決定される。該移動量が、制御手段32からコイル設定位置修正手段28に動作指令として与えられ、コイル23が周方向に角変位移動される。このことによって、湧出し位置29を浸漬方向仮想線39上に位置させることができるので、基板25に生成される薄板の厚さを左右で均一にすることができる。
さらに本発明の薄板生成方法によれば、基板25を浸漬方向仮想線39上で融液21に浸漬させて薄板を生成するとき、制御手段32が基板25を移動および浸漬させる動作に同期させて湯面高さ調整手段31の高周波電源24の出力をオフにする。高周波電源24の出力をオフにすることによって、コイル23が交番磁界を発生しないので電磁撹拌力が消失し、湯面21aの盛上がり高さが零(0)になる。湯面21aの盛上がり高さを0とすることによって、基板25が融液21に浸漬される時間が、基板25の全面でほぼ一様になるので、生成される薄板の板厚を一層均一にすることが可能になる。基板25の融液21に対する浸漬時間は数秒程度であり、その間高周波電源24の出力をオフにしても湯面温度が急激に低下することはないので、融液21の全体が凝固することはなく操業に支障はない。
図3は、薄板生成装置20を用いた本発明の第2の動作態様を説明する上面図である。図3(a)は、前述の図2(a)と同じ状態であるので、説明を省略する。図3(b)では、コイル設定位置修正手段28のコイル水平移動手段としての機能を用いて、コイル23を水平面に平行な平面内である基台上において2次元的に移動させる。第1の態様と同様に、コイル23の移動方向と移動量とが、湧出位置検出手段30による検出結果に応じ、湧出し位置29が浸漬方向仮想線39上であって坩堝22の中心に合致するように制御手段32によって決定される。該移動方向と移動量とが、制御手段32からコイル設定位置修正手段28に動作指令として与えられ、コイル23がX−Y軸方向に移動される。このことによって、湧出し位置29を浸漬方向仮想線39上であって、坩堝22の中心に合致するように位置させることができるので、基板25に生成される薄板の厚さを左右で均一にすることができる。
なお、基板25を浸漬方向仮想線39上で融液21に浸漬させて薄板を生成するとき、湯面高さ調整手段31の高周波電源24の出力をオフにするのは、第1の実施態様と同じである。
図4は、薄板生成装置20を用いた本発明の第3の動作態様を説明する上面図である。第3の動作態様では、コイル23の設定位置を修正することに代えて、基板浸漬位置調整手段27を用いて、基板25を湧出し位置29に対する好適位置へ移動させることを特徴とする。
図4(a)は、前述の図2(a)と同じ状態であるので、説明を省略する。図4(b)では、基板浸漬位置調整手段27によって、基板25の左右方向の中央部が湧出し位置29に一致するように、基板25を左右方向に移動させる。この移動量は、湧出位置検出手段30による検出結果に応じ、坩堝22の平面上に設定した座標上で、基板25の左右方向の中央部が、湧出し位置29に位置するように制御手段32によって決定される。該移動量が、制御手段32から基板浸漬位置調整手段27に動作指令として与えられ、基板25が左右方向に移動される。このことによって、基板25に生成される薄板の厚さを左右で均一にすることができる。
なお、基板25を融液21に浸漬させて薄板を生成するとき、湯面高さ調整手段31の高周波電源24の出力をオフにするのは、前述の実施態様と同じである。
図5は、薄板生成装置を用いた本発明の第4の動作態様を説明する上面図である。第4の動作態様に用いる薄板生成装置は、前述の薄板生成装置20が備える坩堝22およびコイル23とは異なる形状の坩堝41およびコイル42を備えることを特徴とする。
坩堝およびコイルは、一般的に円筒形が多用されるけれども、平面形状が円形の坩堝から四角形の薄板を生成する場合、浸漬に利用できない領域が大きくなり、坩堝の交換の際に廃棄するシリコンの量が増加するというデメリットがあり、また装置の設置面積が増大するというデメリットもある。そこで大型の薄板を生成するために、四角形の薄板形状に合わせて坩堝およびコイルの形状を矩形の筒形にしたものが本態様で用いる薄板生成装置である。
図5(a)は、前述の図2(a)と同様に、コイル42の製造誤差により湧出し位置29と坩堝41の中心とがずれている状態を示す。図5(b)では、第2の動作態様と同様に、コイル設定位置修正手段28のコイル水平移動手段としての機能を用いて、コイル42を水平面に平行な平面内である基台上において2次元的に移動させ、湧出し位置29が浸漬方向仮想線39上であって坩堝41の中心に合致するように位置修正する。
なお、基板25を融液21に浸漬させて薄板を生成するとき、湯面高さ調整手段31の高周波電源24の出力をオフにするのは、前述の実施態様と同じである。
図6は、薄板生成装置を用いた本発明の第5の動作態様を説明する上面図である。第5の態様に用いる薄板生成装置は、第4の動作態様で用いたものと同一である。図6(a)は、前述の図2(a)と同様に、コイル42の製造誤差により湧出し位置29と坩堝41の中心とがずれている状態を示す。図6(b)では、第3の動作態様と同様に、基板浸漬位置調整手段27によって、基板25の左右方向の中央部が湧出し位置29に一致するように、基板25を左右方向に移動させる。この移動量が、湧出位置検出手段30による検出結果に応じて制御手段32によって基板浸漬位置調整手段27に動作指令として与えられ、基板浸漬位置調整手段27が、基板25の左右方向の中央部が、湧出位置29に位置するように基板25を左右方向に移動させることは第3の動作態様と同じである。
なお、基板25を融液21に浸漬させて薄板を生成するとき、湯面高さ調整手段31の高周波電源24の出力をオフにするのは、前述の実施態様と同じである。
本発明の実施の一形態である薄板製造装置20の構成を簡略化して示す図である。 薄板生成装置20を用いた本発明の第1の動作態様を説明する上面図である。 薄板生成装置20を用いた本発明の第2の動作態様を説明する上面図である。 薄板生成装置20を用いた本発明の第3の動作態様を説明する上面図である。 薄板生成装置を用いた本発明の第4の動作態様を説明する上面図である。 薄板生成装置を用いた本発明の第5の動作態様を説明する上面図である。 従来の薄板生成装置1の要部の構成を示す断面図である。 従来の薄板製造装置1において一般的な製造誤差を有するコイル3による加熱状態を示す断面図である。
符号の説明
20 薄板生成装置
21 融液
22,41 坩堝
23,42 コイル
24 高周波電源
25 基板
26 浸漬手段
27 基板浸漬位置調整手段
28 コイル設定位置修正手段
29 湧出し位置
30 湧出位置検出手段
31 湯面高さ調整手段
32 制御手段

Claims (8)

  1. 半導体材料の融液を収容する坩堝と、坩堝の周りに巻きまわされるコイルと、コイルに高周波電力を供給する高周波電源と、半導体結晶成長用の基板を坩堝に収容される半導体材料の融液に浸漬させる浸漬手段とを備える薄板生成装置において、
    坩堝に対するコイルの相対位置を修正するコイル設定位置修正手段と、
    坩堝に収容される融液の液面である湯面が最高の盛上がり高さを示す位置である湧出し位置を検出する湧出位置検出手段と、
    湯面の盛上がり高さを調整する湯面高さ調整手段と、
    コイル設定位置修正手段、湧出位置検出手段および湯面高さ調整手段の動作を制御する制御手段とを含むことを特徴とする薄板生成装置。
  2. コイル設定位置修正手段が、
    コイルを坩堝の周方向に角変位移動させるコイル周方向移動手段であることを特徴とする請求項1記載の薄板生成装置。
  3. コイル設定位置修正手段が、
    コイルを仮想水平面内で2次元的に移動させるコイル水平移動手段であることを特徴とする請求項1記載の薄板生成装置。
  4. 半導体材料の融液を収容する坩堝と、坩堝の周りに巻きまわされるコイルと、コイルに高周波電力を供給する高周波電源と、半導体結晶成長用の基板を坩堝に収容される半導体材料の融液に浸漬させる浸漬手段とを備える薄板生成装置において、
    坩堝に収容される融液に対する基板の浸漬位置を調整する基板浸漬位置調整手段と、
    坩堝に収容される融液の液面である湯面が最高の盛上がり高さを示す位置である湧出し位置を検出する湧出位置検出手段と、
    湯面の盛上がり高さを調整する湯面高さ調整手段と、
    基板浸漬位置調整手段、湧出位置検出手段および湯面高さ調整手段の動作を制御する制御手段とを含むことを特徴とする薄板生成装置。
  5. 基板浸漬位置調整手段が、
    坩堝に収容される融液に基板を浸漬する方向に対して直交する方向に基板を移動させる基板左右移動手段であることを特徴とする請求項4記載の薄板生成装置。
  6. 湧出位置検出手段が、
    湯面の温度分布を検出する湯面温度分布検出手段と、
    湯面温度分布検出手段によって検出される湯面の温度分布の経時変化に基づいて湯面の流動方向を検出する流動検出手段とを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の薄板生成装置。
  7. 湯面高さ調整手段が、
    コイルと、コイルに高周波電力を供給する高周波電源とを含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の薄板生成装置。
  8. 前記請求項1〜7のいずれか1つに記載の薄板生成装置を用いて、坩堝に収容される半導体材料の融液中に半導体結晶成長用の基板を浸漬し、次いで引上げて薄板を生成する薄板生成方法であって、
    半導体結晶成長用の基板が坩堝に収容される融液中に浸漬されるとき、高周波電源の出力をオフにすることを特徴とする薄板生成方法。
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