JP4294530B2 - エンジンの空燃比制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、触媒の上流と下流に空燃比検出手段を配設し、両空燃比検出手段で検出した空燃比に基づいて空燃比フィードバック制御を行うと共に、フロント空燃比検出手段の故障診断を行うエンジンの空燃比制御装置に関する。
近年、自動車のエンジン制御システムでは、排気系の中途に介装した三元触媒の排気ガス浄化率を高めるために、触媒の上流側と下流側とに空燃比センサを各々配設した、いわゆる2センサ空燃比制御システムが知られている。この2センサ空燃比制御システムとして、触媒上流側に、排気ガス中の空燃比を、この空燃比に比例した値で検出する空燃比センサ(以下「フロントA/Fセンサ」と称する)を配設し、又、触媒下流側に、排気ガス中の空燃比をリッチ/リーンで検出する酸素センサ(以下「リヤO2センサ」と称する)を配設するものがある。
このような2センサ空燃比制御システムでは、触媒に流入する排気ガスの空燃比をフロントA/Fセンサで検出し、検出した空燃比を上流側目標空燃比(例えば、理論空燃比(λ=1.0))に収束させるように空燃比フィードバック制御(メインフィードバック制御)を行うと共に、触媒を通過した排気ガスの空燃比リッチ或いは空燃比リーンをリヤO2センサで検出して、下流側の空燃比が下流側目標空燃比に収束するように上流側目標空燃比を補正するフィードバック制御(サブフィードバック制御)を行うようにしている。
この場合、上流側目標空燃比が理論空燃比付近からずれた状態が継続されると、サブフィードバック制御により上流側目標空燃比が過剰に補正されてしまい空燃比制御性が却って阻害される。そのため、例えば、特許文献1(特開2001−304018号公報)に開示されているように、サブフィードバック補正値を制限するガード値を設定し、サブフィードバック補正値がガード値に達したときは、サブフィードバック補正値をガード値で制限することで、上流側目標空燃比の過補正を防止する技術が知られている。
ところで、フロントA/Fセンサの劣化或いは故障により、フロントA/Fセンサで検出した空燃比と実際の空燃比とにずれが生じた場合、例えば、フロントA/Fセンサでは空燃比を、λ=1.0と検出したが、実際の空燃比はλ=1.1である場合、リヤO2センサで検出する空燃比はリーンとなる。従って、サブフィードバック制御では、上流側目標空燃比をリッチ補正して、下流側目標空燃比が理論空燃比となるように制御するが、サブフィードバック補正値がガード値に達した場合、サブフィードバック補正値は一定値となり、それ以上のサブフィードバック制御が困難となる。
そのため、サブフィードバック補正量の貼り付きが、一時的な空燃比の変動によるものか、或いはフロントA/Fセンサの故障に起因するものかを判別する技術が必要となる。フロントA/Fセンサの故障を診断するものとして、サブフィードバック補正値のガード値に対する貼り付き時間を計時し、所定時間以上連続して貼り付いているとき、フロントA/Fセンサの故障と診断する技術が知られている。
特開2001−304018号公報
しかし、サブフィードバック補正値のガード値はエンジン負荷によって変動し、又、サブフィードバック補正値も負荷変動の影響を受けて大きく変動し易いため、エンジン負荷変動中は、フロントA/Fセンサが故障しているにも拘わらず、サブフィードバック補正値がガード値内に収まる場合があり、フロントA/Fセンサの故障を正確に検出することができない不都合がある。
一方、フロントA/Fセンサが正常であっても、例えば新品の触媒では、リヤO2センサの出力波形が、フロントA/Fセンサの故障時の波形と近似する運転条件が存在する。このような運転状態で、フロントA/Fセンサの故障診断を実行すると、誤診断が生じ易く、診断精度に問題が出てくる。
従って、従来の故障診断では、誤診断を防止するため、エンジンの負荷変動が少なく、且つ新品の触媒であってもフロントA/Fセンサの故障を誤診断しない運転領域、すなわち限定された運転領域でのみ故障診断を行っていた。そのため、故障診断の機会が少なく、フロントA/Fセンサの故障を瞬時に検出することができない不都合がある。
又、フロントA/Fセンサに故障が発生した場合、適正な空燃比制御を続行することが困難となり、空燃比制御性が悪化してしまう。
この対策として、フロントA/Fセンサに故障が生じた場合は、フロントA/Fセンサの出力値に基づくメインフィードバック制御を中止し、リヤO2センサの出力値に基づくサブフィードバック制御にて空燃比フィードバック制御を実行する技術が知られている。
しかし、メインフィードバック制御を中止して、サブフィードバック制御のみで空燃比制御を行った場合、触媒上流の空燃比が空燃比フィードバック制御に全く反映されなくなるため、空燃比フィードバックの応答性が悪くなる問題がある。
本発明は、上記事情に鑑み、フロントA/Fセンサの故障診断の機会を必要以上に制限することなく、高精度にフロンA/Fセンサの故障を検出することができ、しかも、フロントA/Fセンサが故障した場合であっても、空燃比フィードバック制御性を悪化させることなく、良好なフィードバック応答性を得ることのできるエンジンの空燃比制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明は、触媒の上流に配設して、該触媒に流入する排気ガスから空燃比を検出するフロント空燃比検出手段と、上記触媒の下流に配設して、該触媒から排出される排気ガスから空燃比を検出するリヤ空燃比検出手段と、上記フロント空燃比検出手段で検出した触媒上流の空燃比に基づいて排気ガス中の空燃比を目標空燃比に収束させる空燃比フィードバック補正値を設定するメインフィードバック制御手段と、上記リヤ空燃比検出手段で検出した触媒下流の空燃比に基づいて上記目標空燃比を補正するサブフィードバック補正値を設定するサブフィードバック制御手段と、上記サブフィードバック補正値を制限するガード値を有するガード手段とを備えるエンジンの空燃比制御装置において、上記ガード手段は、該ガード値の移動量を、少なくとも上記リヤ空燃比検出手段で検出した空燃比のリッチ時間とリーン時間との時間比と、上記サブフィードバック補正値に応じて設定された設定値とに基づいて設定することを特徴とする。
本発明によれば、フロント空燃比検出手段が故障した場合であっても、空燃比フィードバック制御性を悪化させることなく、良好な空燃比フィードバックの応答性を得ることができる。
以下、図面に基づいて本発明の一形態を説明する。図1に空燃比制御システムの概略構成図を示す。
同図の符号1はエンジンで、エンジン1の吸気ポート1aに吸気マニホルド2を介して吸気通路3が連通され、この吸気通路3の最上流側にエアクリーナ(図示せず)が設けられている。又、吸気通路3の中途にスロットル弁4が介装され、このスロットル弁4の下流側に、吸気マニホルド2の集合部を接続するエアチャンバ5が形成されている。更に、吸気マニホルド2に、噴射方向を吸気ポート1a側に指向するインジェクタ6が固設されている。一方、エンジン1の排気ポート1bに排気通路7が連通され、この排気通路7の中途に触媒8が介装されている。尚、排気通路7の最下流にはマフラ(図示せず)が接続されている。
又、吸気通路3の上流側に吸入空気量センサ9が臨まされている。一方、排気通路7に配設されている触媒8の上流側に、排ガス中の空燃比に比例した電圧を出力する、フロント空燃比検出手段としてのフロント空燃比(A/F)センサ10が配設され、又、触媒8の下流側に、触媒8から排出される排気ガス中の空燃比のリッチ/リーンを検出して電圧値を反転させる、リヤ空燃比検出手段としてのリヤO2センサ11が配設されている。尚、符号12は点火プラグである。
符号20はマイクロコンピュータ等からなる電子制御装置(ECU)で、吸入空気量センサ9、フロントA/Fセンサ10、リヤO2センサ11、冷却水温からエンジン温度を間接的に検出する水温センサ13、アクセルペダル(図示せず)の踏込み角度を検出するアクセル開度センサ14等の各センサ・スイッチ類から出力される情報に基づき空燃比制御、点火時期制御等の各種制御を行なうと共に、所定運転領域においてフロントA/Fセンサ10の故障診断を行う。
空燃比制御として、本形態は、フロントA/Fセンサ10で検出した空燃比FA/Fに基づいてメインフィードバック制御を実行し、又、リヤO2センサ11で検出した空燃比に基づいてサブフィードバック制御を行う、いわゆる2センサ空燃比制御システムを採用している。
本形態によるメインフィードバック制御手段では、フロントA/Fセンサ10で触媒8に流入する排気ガスの空燃比(上流側空燃比)FA/Fを検出し、この上流側空燃比FA/Fが目標空燃比λTgに収束するような空燃比フィードバック補正値αA/Fを設定し、この空燃比フィードバック補正値αA/Fに基づいて燃料噴射量をフィードバック制御する。
一方、サブフィードバック制御手段では、リヤO2センサ11の出力値VO2が、リヤO2センサ11の目標値VOTg(理論空燃比付近の値)に収束させるサブフィードバック補正値αO2を設定し、このサブフィードバック補正値αO2に基づいて、目標空燃比λTgを補正制御する。
ECU20で実行される空燃比制御は、具体的には図2〜図7に示すフローチャートに従って処理される。
イグニッションスイッチ(図示せず)がONされると、先ず、図2に示す空燃比フィードバック制御ルーチンが実行される。このルーチンでは、先ず、ステップS1で、空燃比フィードバック条件が成立しているか否かを調べる。空燃比フィードバック条件としては、例えば、水温センサ13で検出した冷却水温、及びアクセル開度センサ14で検出したアクセル開度の変化量に基づいて判断する。そして、冷却水温が所定値以上で、且つアクセル開度の変化量が所定値以下のとき(すなわち過渡運転状態にないとき)、空燃比フィードバック条件成立と判定する。
そして、空燃比フィードバック条件不成立のときは、成立するまで待機し、成立したとき、ステップS2へ進む。ステップS2では目標空燃比λTgを設定する。この目標空燃比λTgは、図3に示す目標空燃比設定ルーチンにて設定される。尚、目標空燃比設定ルーチンについては後述する。
その後、ステップS3へ進み、空燃比フィードバック補正値αA/Fを設定する。この空燃比フィードバック補正値αA/Fは、図4に示す空燃比フィードバック補正値設定ルーチンに従って設定される。尚、空燃比フィードバック補正値設定ルーチンについては後述する。
そして、ステップS4へ進み、ステップS3で設定した空燃比フィードバック補正値αA/Fを出力して、ルーチンを抜ける。
空燃比フィードバック補正値αA/Fは、図示しない燃料噴射制御にて読込まれ、エンジン回転数、及び吸入空気量等に基づいて設定される基本燃料噴射量を、空燃比フィードバック補正値αA/Fで補正して、インジェクタ6へ出力する燃料噴射量(パルス幅)を設定する。
次に、上述した空燃比フィードバック制御ルーチンのステップS2で実行される目標空燃比λTgの設定について説明する。この目標空燃比λTgは、図3に示す目標空燃比設定ルーチンにて設定される。
このルーチンでは、先ず、ステップS11で、リヤO2センサ11の出力値VO2[V]を読込む。続く、ステップS12で、この出力値VO2に基づき下流側空燃比RO2がリーン側にあるかリッチ側にあるかを調べ、前回の空燃比との比較において比例積分制御等によりサブフィードバック補正値αO2を設定する。
次いで、ステップS13へ進み、ガード中心値Sgdoを読込む。このガード中心値Sgdoは、後述する図7に示すガード中心値設定ルーチンにて設定される。尚、ガード中心値Sgdoの初期値は0である。
そして、サブフィードバック補正値αO2と、ガード中心値Sgdoに予め設定したリッチ幅Rgdoを加算して設定したリッチ側ガード値(Sgdo+Rgdo)とを比較し、αO2>Sgdo+Rgdoのリッチ側ガード値を超えているときは、ステップS15へ分岐し、サブフィードバック補正値αO2をリッチ側ガード値で制限して(αO2←Sgdo+Rgdo)、ステップS18へ進む。
又、ステップS14で、αO2≦Sgdo+Rgdoのリッチ側ガード値以下のときは、ステップS16へ進み、サブフィードバック補正値αO2と、ガード中心値Sgdoから、予め設定したリーン幅Lgdoを減算して設定したリーン側ガード値(Sgdo−Lgdo)とを比較する。
そして、αO2<Sgdo−Lgdoのリーン側ガード値を下回っているときは、ステップS17へ分岐し、サブフィードバック補正値αO2をリーン側ガード値で制限して(αO2←Sgdo−Lgdo)、ステップS18へ進む。
又、αO2≧Sgdo−Lgdoのリーン側ガード値以上のときは、サブフィードバック補正値αO2が、ガードウインドウ(Sgdo−Lgdo≦αO2≦Sgdo+Rgdo)に収まっているため、そのままステップS18へ進む。
尚、図14に示すように、運転中のリッチ幅Rgdo、及びリーン幅Lgdoは、エンジン負荷によって変動する可変値である。
ステップS18では、サブフィードバック補正値αO2に基づき目標空燃比λTgを補正して、今回の目標空燃比λTgを設定し、ルーチンを抜ける。
次に、上述した空燃比フィードバック制御ルーチンのステップS3で実行される空燃比フィードバック補正値αA/Fの設定について説明する。この空燃比フィードバック補正値αA/Fは、図4に示す空燃比フィードバック補正値設定ルーチンにて設定される。
このルーチンでは、先ず、ステップS21で、目標空燃比λTgを読込み、続くステップS22で、フロントA/Fセンサ10の出力値VA/F[V]を読込む。
その後、ステップS23で、フロントA/Fセンサ10の出力値VA/Fに対応する空燃比を算出し、この空燃比が目標空燃比に収束するように空燃比フィードバック補正値αA/Fを、比例積分制御等により設定して、ルーチンを抜ける。
一方、空燃比制御が実行されると、そのバックグラウンドにおいて、図5に示すリヤO2センサのリッチ/リーン累積時間比判定ルーチン、及び、図6に示すサブフィードバック平均値判定ルーチンが実行される。
図5に示すリヤO2センサのリッチ/リーン累積時間比判定ルーチンでは、先ず、ステップS31で、実行条件が成立しているか否かを調べる。実行条件は、サブフィードバック制御が実行されているか否かで判定し、サブフィードバック制御が実行されているときは、実行条件成立と判定してステップS32へ進む。一方、サブフィードバック制御が実行されてないとき、すなわち、例えば図12の左側に示すようにリヤO2センサ11の出力値VO2が大きく変動しているときは、実行条件不成立と判定し、ルーチンを抜ける。
尚、実行条件が不成立であっても、後述する算出累積時間カウンタのカウント値csbfacは、図12の符号A,Bで示すようにクリアされず、実行条件が成立するまで待機される。従って、後述するA/Fリッチ累積時間カウンタのカウント値csbR、A/Fリーン累積時間カウンタのカウント値csbLもクリアされずに待機状態となる。
又、ステップS32へ進むと、リヤO2センサ11の出力値VO2[V]の目標値VOTg[V](理論空燃比付近の値)を読込む。次いで、ステップS33へ進み、リヤO2センサ11の出力値VO2[V]を読込む。
次いで、ステップS34へ進み、リヤO2センサ11の出力値VO2と、目標値VOTgとを比較する。そして、VO2≧VOTgの空燃比リッチのときは、ステップS35へ進み、VO2<VOTgの空燃比リーンのときは、ステップS36へ分岐する。ステップS35へ進むと、空燃比リッチ累積時間カウンタのカウント値csbRをカウントアップして(csbR←csbR+1)、ステップS37へ進む。又、ステップS36へ進むと、空燃比リーン累積時間カウンタのカウント値csbLをカウントアップして(csbL←csbL+1)、ステップS37へ進む。
ステップS37では、算出累積時間カウンタのカウント値csbfacをカウントアップし(csbfac←csbfac+1)、ステップS38へ進み、算出累積時間カウンタのカウント値csbfacと設定時間To(例えば、5sec,10sec等、予め設定されている固定値)とを比較し、csbfac<Toの設定時間Toに達していないときは、そのままルーチンを抜ける。
一方、csbfac≧Toの設定時間Toに達したときは、ステップS39へ進み、A/Fリッチ累積時間カウンタのカウント値csbRとA/Fリーン累積時間カウンタのカウント値csbLとの比であるリッチ/リーン累積時間比sbfaを算出する(sbfa←csbR/csbL)。
次いで、ステップS40で累積時間比判定経験フラグxSBFをセットする(xSBF←1)。この累積時間比判定経験フラグxSBFの初期値は0であり、後述するガード中心値設定ルーチンにおいて読込まれる。
その後、ステップS41へ進み、ステップS41〜S44で、リッチ/リーン累積時間比sbfaに基づき、空燃比がリッチシフトしているか、リーンシフトしているかを調べる。
ステップS41では、リッチ/リーン累積時間比sbfaとリッチシフト判定値tJDGRとを比較し、sbfa>tJDGRのときは、空燃比がリッチシフトしていると判定し、ステップS42へ進み、累積時間比リッチシフト経験フラグxSBFRをセットし(xSBFR←1)、ステップS45へ進む。
又、sbfa≦tJDGRのときは、ステップS43へ分岐し、リッチ/リーン累積時間比sbfaとリーンシフト判定値tJDGLとを比較する。そして、sbfa≧tJDGLのとき、すなわち、リッチ/リーン累積時間比sbfaが、リッチシフト判定値tJDGRとリーンシフト判定値tJDGLとの間にあるとき(tJDGR≧sbfa≧tJDGL)は、サブフィードバック補正値αO2が理論空燃比付近で制御されていると判断し、ステップS45へジャンプする。一方、sbfa<tJDGLのときは、空燃比がリーンシフトしていると判定し、ステップS44へ進み、累積時間比リーンシフト経験フラグxSBFLをセットし(xSBFL←1)、ステップS45へ進む。
ステップS45では、A/Fリッチ累積時間カウンタのカウント値csbR、A/Fリーン累積時間カウンタのカウント値csbL、及び算出累積時間カウンタのカウント値csbfacをクリアして(csbR←0,csbL←0,csbfac←0)、ルーチンを抜ける。
ここで、図12、図13に示すタイムチャートに従い、上述したリヤO2センサのリッチ/リーン累積時間比判定ルーチンで設定されるA/Fリッチ累積時間カウンタのカウント値csbR、A/Fリーン累積時間カウンタのカウント値csbL、及びリッチ/リーン累積時間比sbfaの設定を例示する。
同図に示すように、A/Fリッチ累積時間カウンタのカウント値csbRは、リヤO2センサ11の出力値VO2が空燃比リッチを検出している間(VO2≧VOTg)は、インクリメントされ、空燃比リーンを検出している間(VO<VOTg)は停止している(ステップS35)。逆に、A/Fリーン累積時間カウンタのカウント値csbLは、リヤO2センサ11の出力値VO2が空燃比リッチを検出している間(VO2≧VOTg)は停止され、空燃比リーンを検出している間(VO2<VOTg)はインクリメントされる(ステップS36)。又、実行条件が不成立時は成立するまで待機状態となる(ステップS31)。
そして、算出累積時間カウンタのカウント値csbfacが設定時間Toに達したとき、A/Fリッチ累積時間カウンタのカウント値csbRとA/Fリーン累積時間カウンタのカウント値csbLとの比であるリッチ/リーン累積時間比sbfa(sbfa←csbR/csbL)を算出し(ステップS39)、このリッチ/リーン累積時間比sbfaが、リッチシフト判定値tJDGRとリーンシフト判定値tJDGLとの間に収まっているか否かを判定する(ステップS41〜S44)。同時に、各カウント値csbR,csbL,csbfacをクリアする(ステップS45)。
又、図6に示すサブフィードバック平均値判定ルーチンでは、先ず、ステップS51で、実行条件が成立しているか否かを調べる。実行条件は、始動後、サブフィードバック制御が設定時間以上実行されているか否かで判断し、サブフィードバック制御が設定時間以上継続されているときは、実行条件成立と判定して、ステップS52へ進む。又、サブフィードバック制御の実行時間が設定時間に達していないときは、実行条件不成立と判定し、そのままルーチンを抜ける。尚、このとき後述するサブフィードバック平均値αO2avが算出されているときは、その値が保持されている。
ステップS52へ進むと、サブフィードバック補正値αO2を読込み、ステップS53で、サブフィードバック補正値αO2の平均値(以下「サブフィードバック平均値」と称する)αO2avを、
αO2av←αO2av+(αO2−αO2av)×kFBAV
から算出する。尚、kFBAVは重み係数である。
尚、初回ルーチン実行時のサブフィードバック平均値αO2avは、サブフィードバック補正値αO2を代入して初期設定する(αO2av←αO2)。サブフィードバック平均値αO2avを0からではなく、サブフィードバック補正値αO2から開始するのは、後述するサブF/Bリーン異常判定ルーチン(図10参照)、及びサブF/Bリッチ異常判定ルーチン(図11参照)のステップS82、ステップS92において、サブフィードバック平均値αO2avは「常に判定値以上(以下)」を前提としているからである。
次いで、ステップS54へ進み、サブフィードバック補正値αO2に応じて設定された設定値であるサブフィードバック平均値αO2avと、リーンシフト判定値(Sgdo−tSBAVL)とを比較する。そして、αO2av>Sgdo−tSBAVLのときは、ステップS55へ進み、サブフィードバック平均値リーンシフト判定フラグxSBAVLをクリアして(xSBAVL←0)、ステップS58へ進む。
一方、αO2av≦Sgdo−tSBAVLのときは、ステップS56へ分岐し、サブフィードバック平均値αO2avと、サブフィードバック平均値リッチシフト判定値(Sgdo+tSBAVR)とを比較する。そして、αO2av<Sgdo+tSBAVRのときは、ステップS57へ進み、サブフィードバック平均値リッチシフト判定フラグxSBAVRをクリアして(xSBAVR←0)ステップS58へ進む。
尚、両シフト判定フラグxSBAVL、xSBAVRは、サブフィードバック平均値αO2avに偏りが生じているか否か、すなわち、リーンシフト、或いはリッチシフトしているか否かを示すもので、初期値は1である。従って、サブフィードバック平均値αO2avが、リーンシフト判定値(Sgdo−tSBAVL)とリッチシフト判定値(Sgdo+tSBAVR)との間に、一度でも収まった経験をすると、両シフト判定フラグxSBAVL、xSBAVRはクリアされる。換言すれば、サブフィードバック平均値αO2avが、リーンシフト判定値(Sgdo−tSBAVL)とリッチシフト判定値(Sgdo+tSBAVR)との間に、一度も収まらない場合は、イグニッションスイッチをOFFするまで、各シフト判定フラグxSBAVL、xSBAVRのいずれかは0にセットされないと言うことになる。
図15(a)には、サブフィードバック平均値αO2avがリーンシフトしている状態を示し、同図(b)には、リッチシフトしている状態を示す。何れの場合も、破線で示すように、サブフィードバック平均値αO2avが、一方へシフトしている状態から一度でもリーンシフト判定値(Sgdo−tSBAVL)、或いはリッチシフト判定値(Sgdo+tSBAVR)を横切ったとき、リーンシフト判定フラグxSBAVL、或いはリッチシフト判定フラグxSBAVRが0にセットされる。
次いで、ステップS58へ進むと、サブフィードバック平均値αO2avとガード中心値Sgdoとを比較する。
そして、αO2av>Sgdoのときは、ステップS59へ進み、サブフィードバックリッチ補正実施経験フラグxSBRをセットして(xSBR←1)、ルーチンを終了する。一方、αO2av≦SgdoのときはステップS60へ分岐し、サブフィードバックリーン補正実施経験フラグxSBLをセットして(xSBL←1)、ルーチンを終了する。
両実施経験フラグxSBR,xSBLは、ガード中心値Sgdoをリッチ側或いはリーン側へ移動させたときに、ガード中心値Sgdoの移動方向に対してサブフィードバック平均値αO2avの制御が行われているか否かの経験の有無を調べるものである。図16(a)には、ガード中心値Sgdoをリッチ側へ移動させた状態が示されており、同図(b)には、ガード中心値Sgdoをリーン側へ移動させた状態が示されている。両実施経験フラグxSBR,xSBLの初期値は0であり、サブフィードバック平均値αO2avが一度でも、ガード中心値Sgdoを横切ってオフセット方向へ制御した場合に、1にセットされる。
次に、図7に示すガード中心値設定ルーチンについて説明する。このルーチンでは、上述したリッチ/リーン累積時間比sbfa、サブフィードバック平均値αO2avの状態に基づいて設定された各フラグxSBFR,xSBFL,xSBAVL,xSBAVR,xSBR,xSBLから、次回の運転時において設定するガード中心値Sgdoの移動量を決定するものである。
すなわち、先ず、ステップS61では、イグニッションスイッチがOFFか否かを調べ、ONのときは、OFFするまで待機する。そして、イグニッションスイッチがOFFされたとき、ステップS62へ進む。尚、本形態で作用するエンジンは、セルフシャット機能を有しており、イグニッションスイッチをOFFした後も、ECU20に対しては設定時間だけ通電が継続されている。
ステップS62では、累積時間比判定経験フラグxSBFの値を参照し、xSBF=1の累積時間比判定経験済みの場合はステップS63へ進み、又、xSBF=0の累積時間比未判定のときはルーチンを抜ける。
そして、ステップS63へ進むと、ガード中心値移動条件を設定する。図8に示すように、ガード中心値移動条件は、各フラグxSBFR,xSBFL,xSBAVL,xSBAVR,xSBR,xSBLの値、及び後述するサブフィードバックガード操作回数カウンタのカウント値cobdgdに基づき、条件1〜5に区分されている。以下、各条件について説明する。
条件1:xSBFL=1(今回の運転時に累積時間比sbfaがリーンシフトを経験済み)、且つ、xSBAVL=1(今回の運転中、サブフィードバック平均値αO2avが常時リーンシフト判定値(Sgdo-tSBAVL)以下)、且つ、xSBR=0(今回の運転時にサブフィードバック平均値αO2avがリッチ補正を未経験)であること(図15(a)参照)。
条件2:xSBFR=1(今回の運転時に累積時間比sbfaがリッチシフトを経験済み)、且つ、xSBAVR=1(今回の運転中、サブフィードバック平均値αO2avが常時リッチシフト判定値(Sgdo+tSBAVR)以上)、且つ、xSBL=0(今回の運転時にサブフィードバック平均値αO2avがリーン補正を未経験)であること(図15(b)参照)。
条件3:cobdgdが0よりも大きく(cobdgd>0)、且つ、xSBFL=1或いはxSBR=0であること。
条件4:cobdgdが0未満で(cobdgd<0)、xSBFR=1或いはxSBL=0であること。
条件5:xSBFR=1、且つ、xSBFL=1であること。
となる。
そして、ステップS64〜66で、今回の運転がどの条件に対応しているかを判定する。条件1、或いは条件3のときは、図15(a)に示すように、ガード中心値Sgdoがリッチ側へ過度に移動されていると判断し、ステップS64からステップS67へ進み、サブフィードバックガード操作回数カウンタのカウント値cobdgdをデクリメントして(cobdgd←cobdgd−1)、ステップS70へ進む。
又、条件2、或いは4のときは、図15(b)に示すように、ガード中心値Sgdoがリーン側へ過度に移動されていると判断し、ステップS65からステップS68へ進み、サブフィードバック(サブF/B)ガード操作回数カウンタのカウント値cobdgdをインクリメントして(cobdgd←cobdgd+1)、ステップS70へ進む。
又、条件5のときは、今回の運転時にリッチシフトとリーンシフトとを経験しているため、ステップS66からステップS69へ進み、ガード中心値Sgdoと、サブF/Bガード操作回数カウンタのカウント値cobdgdとを共に0に戻して(Sgdo←0,cobdgd←0)として、ルーチンを終了する。
又、何れの条件にも適合しない場合は、そのままルーチンを終了し、サブF/Bガード操作回数カウンタのカウント値cobdgd、ガード中心値Sgdoを維持する。 一方、ステップS67或いはS68から、ステップS70へ進むと、カウント値cobdgdに基づき、テーブル検索、或いは演算によりガード中心値Sgdoの移動量を設定して、ルーチンを終了する。
ガード中心値Sgdoの移動量は、カウント値cobdgdの増減にほぼ比例して設定される。従って、ステップS67でカウント値cobdgdがデクリメントされた場合、次回の運転時に実行される目標空燃比設定ルーチン(図3参照)において読込まれるガード中心値Sgdoは減少方向に移動され、リッチ側への過度の移動が修正される。又、ステップS68でカウント値cobdgdがインクリメントされた場合は、ガード中心値Sgdoは増加方向に移動されるため、リーン側への過度の移動が修正される。
以上の結果、例えば、フロントA/Fセンサ10の故障により、実際には空燃比がλ=1.1であるにも拘わらず、λ=1.0と誤検出した場合、リヤO2センサ11で検出する空燃比はリーンとなるため、図14に示すように、サブフィードバック補正値αO2はリッチ側へ偏った制御となる。その結果、サブフィードバック平均値αO2avはガード中心値Sgdoからリッチ側へシフトされた値となる。このような場合、すなわちサブフィードバック平均値αO2avが、図8の条件2或いは条件4(図15(b)参照)にある場合は、次回の運転時においては、ガード中心値Sgdoがリッチ側へ移動されるため、サブフィードバック平均値αO2avはガード中心値Sgdo側へシフトされて、良好なサブフィードバック制御性を得ることが出来る。
逆に、フロントA/Fセンサ10が、実際には空燃比がλ=0.9であるにも拘わらず、λ=1.0と誤検出した場合、リヤO2センサ11で検出する空燃比はリッチとなるため、サブフィードバック補正値αO2はリーン側へ偏った制御となる。その結果、サブフィードバック平均値αO2avはガード中心値Sgdoからリーン側へシフトされる。このような場合、すなわち、サブフィードバック平均値αO2avが、図8の条件1或いは条件3(図15(a)参照)にある場合は、次回の運転時においては、ガード中心値Sgdoがリーン側へ移動されるため、良好なサブフィードバック制御性を得ることが出来る。
従って、フロントA/Fセンサ10の故障により上流側空燃比FA/Fが正確に検出されない場合であっても、リヤO2センサ11で検出した下流側空燃比RO2に基づいて、良好な空燃比フィードバック制御を行うことができる。すなわち、フロントA/Fセンサ10の故障による空燃比誤検出を、リヤO2センサ11の検出値に基づいて設定されるサブフィードバック補正値αO2にて修正することができる。
尚、本形態では、ガード中心値設定ルーチンを、イグニッションスイッチをOFF後、すなわち、1運転で1回行うようにしているが、運転中において設定時間毎に行うようにしても良い。
次に、図9に示すフローチャートに従い、フロントA/Fセンサ10の故障診断について説明する。このルーチンは、イグニッションスイッチをONした後、空燃比制御のバックグラウンドにおいて、所定周期毎に実行される。
先ず、ステップS71で、エンジン1が始動しているか否かを、エンジン回転数、或いはスタータスイッチのONからOFFへの切換え等に基づいて調べる。そして、エンジン1が始動していないときは、ルーチンを抜け、始動するまで待機する。
一方、エンジン1が始動すると、ステップS72へ進み、サブフィードバック条件が成立しているか否かを調べる。サブフィードバック条件は、サブフィードバック補正値αO2が出力されているか否かで判断し、サブフィードバック補正値αO2が出力されているときは、サブフィードバック条件成立と判断して、ステップS73へ進む。一方、サブフィードバック補正値αO2が出力されていないときは、そのままルーチンを抜ける。
ステップS73へ進むと、累積時間比判定経験フラグxSBFの値を参照し、xSBF=1、すなわち、累積時間比判定経験済みの場合はステップS74へ進み、xSBF=0、すなわち、未だ累積時間比判定が成されていないときは、そのままルーチンを抜ける。
ステップS74へ進むと、サブF/Bリーン異常判定を行い、続く、ステップS75でサブF/Bリッチ異常判定を行った後、ルーチンを抜ける。
ステップS74のサブF/Bリーン異常判定は、図10に示すサブF/Bリーン異常判定ルーチンで実行される。
このルーチンは、サブフィードバック補正値αO2がリーン側へ異常補正されているか否か、すなわち、ガード中心値Sgdoをリーン側へ移動させたにも拘わらず依然としてサブフィードバック補正値αO2がリーンシフトしているか否かを調べる。
先ず、ステップS81で、サブF/Bガード操作回数カウンタのカウント値cobdgdとリーンオフセット判定値kJDGCLとを比較する。サブF/Bガード操作回数カウンタのカウント値cobdgdはガード中心値Sgdoの移動量を示している。ガード中心値Sgdoは、上述した図7に示すガード中心値設定ルーチンにおいて設定され、ガード中心値Sgdoがリッチ側へ過度に移動されているときはデクリメントされ(cobdgd←cobdgd−1)、リーン側へ過度に移動されているときはインクリメントされる(cobdgd←cobdgd+1)。
そして、cobdgd≦kJDGCLのガード中心値Sgdoがリーンオフセット判定値kJDGCL以下にオフセットされているとき、すなわちガード中心値Sgdoがリーン側へ過度に移動されているときは、ステップS82へ進む。又、cobdgd>kJDGCLのときは、正常と判断し、ステップS86へ分岐する。
又、ステップS82へ進むと、サブフィードバック平均値αO2avとサブF/Bリーンオフセット判定値kJDGSBABLとを比較する。このサブF/Bリーンオフセット判定値kJDGSBABLは、サブフィードバック平均値αO2avがリーン側ガード値(Sgdo−Lgdo)に貼り付き傾向(貼り付いた場合も含む)があるかどうか判定するもので、リーン側ガード値(Sgdo−Lgdo)よりもややリッチ側に設定されている。
そして、αO2av≧kJDGSBABLのときは、ガード中心値Sgdoをリーン側へオフセットさせたことで、サブフィードバック平均値αO2avのリーン側への貼り付き傾向が解消されたため、ステップS86へ分岐する。
又、αO2av<kJDGSBABLのときは、ガード中心値Sgdoをリーン側へオフセットさせても、依然としてサブフィードバック平均値αO2avのリーン側への貼り付き傾向が解消されない、すなわち、リーン側への補正不足と判断し、ステップS83へ進み、サブF/Bリッチ補正実施経験フラグxSBRがクリアされているか否かを調べる。
xSBR=0、すなわち、サブフィードバック平均値αO2avが、一度も、ガード中心値Sgdoを横切ってリッチ方向へ制御されていない場合は、ステップS84へ進み、又、xSBR=1、すなわち、サブフィードバック平均値αO2avがガード中心値Sgdoを横切った経験があるときは、ステップS86へ分岐する。
ステップS81,ステップS82、或いはステップS83からステップS86へ分岐すると、サブF/Bリーン異常判定フラグxSBFSYSLをクリアすると共に、後述する異常判定タイマのカウント値timをクリアして(xSBFSYSL←0,tim←0)、ルーチンを抜け、図9のステップS76へ進む。
又、ステップS84へ進むと、異常判定時間計測タイマのカウント値timと設定時間kSBFSYSNG(10min,20min等)とを比較し、異常判定時間Timが設定時間kSBFSYSNGに達していないときは(tim<kSBFSYSNG)、ステップS81へ戻り、再度、異常判定を行う。
そして、異常判定時間Timが設定時間kSBFSYSNGに達したときは(tim≧kSBFSYSNG)、ステップS85へ進み、サブF/Bリーン異常判定フラグxSBFSYSLをセットして(xSBFSYSL←1)、ルーチンを抜け、図9のステップS75へ進む。
サブF/Bリーン異常判定フラグxSBFSYSLがセットされた場合は、サブフィードバック補正値αO2が空燃比リッチ側に貼り付き傾向にあるので、フロントA/Fセンサ10はリーン側で故障していることになる。
図9に示すステップS75のサブF/Bリッチ異常判定は、図11に示すサブF/Bリッチ異常判定ルーチンで実行される。
このルーチンは、サブフィードバック補正値αO2がリッチ側へ異常補正されているか否か、すなわち、ガード中心値Sgdoをリッチ側へ移動させたにも拘わらず依然としてサブフィードバック補正値αO2がリッチシフトしているか否かを調べる。
先ず、ステップS91で、サブF/Bガード操作回数カウンタのカウント値cobdgdとリッチオフセット判定値kJDGCRとを比較する。
そして、cobdgd≧kJDGCRのガード中心値Sgdoがリッチオフセット判定値kJDGCR以上にオフセットされているとき、すなわち、ガード中心値Sgdoがリッチ側へ過度に補正されているときは、ステップS92へ進む。又、cobdgd<kJDGCRのときは、正常と判断し、ステップS96へ分岐する。
又、ステップS92へ進むと、サブフィードバック平均値αO2avとサブF/Bリッチオフセット判定値kJDGSBABRとを比較する。このサブF/Bリッチオフセット判定値kJDGSBABRは、サブフィードバック平均値αO2avがリッチ側ガード値(Sgdo+Rgdo)に貼り付き傾向(貼り付いた場合も含む)があるかどうか判定するもので、リッチ側ガード値(Sgdo+Rgdo)よりもややリーン側に設定されている。
そして、αO2av≦kJDGSBABRのときは、ガード中心値Sgdoをリッチ側へオフセットさせたことで、サブフィードバック平均値αO2avのリッチ側への貼り付きが解消されたため、ステップS96へ分岐する。
又、αO2av>kJDGSBABRのときは、ガード中心値Sgdoをリッチ側へオフセットさせても、依然としてサブフィードバック平均値αO2avのリッチ側への貼り付き傾向が解消されない、すなわち、リッチ側への補正不足と判断し、ステップS93へ進み、サブF/Bリーン補正実施経験フラグxSBLがクリアされているか否かを調べる。
xSBL=0、すなわち、サブフィードバック平均値αO2avが、一度も、ガード中心値Sgdoを横切ってリーン方向へ制御されていない場合は、ステップS94へ進み、又、xSBL=1、すなわち、サブフィードバック平均値αO2avがガード中心値Sgdoを横切った経験があるときは、ステップS96へ分岐する。
ステップS91,ステップS92、或いはステップS93からステップS96へ分岐すると、サブF/Bリッチ異常判定フラグxSBFSYSRをクリアすると共に、後述する異常判定タイマのカウント値timをクリアして(xSBFSYSR←0,tim←0)、ルーチンを抜ける。
又、ステップS94へ進むと、異常判定時間計測タイマのカウント値timと設定時間kSBFSYSNG(10min,20min等)とを比較し、異常判定時間Timが設定時間kSBFSYSNGに達していないときは(tim<kSBFSYSNG)、ステップS91へ戻り、再度、異常判定を行う。
そして、異常判定時間Timが設定時間kSBFSYSNGに達したときは(tim≧kSBFSYSNG)、ステップS95へ進み、サブF/Bリッチ異常判定フラグxSBFSYSRをセットして(xSBFSYSR←1)、ルーチンを抜ける。
サブF/Bリッチ異常判定フラグxSBFSYSRがセットされた場合は、サブフィードバック補正値αO2が空燃比リーン側に貼り付き傾向にあるので、フロントA/Fセンサ10はリッチ側で故障していることになる。
尚、フロントA/Fセンサ10が故障と診断された場合であっても、次回のエンジン始動時には、ガード中心値Sgdoが更にオフセットされるため、フロントA/Fセンサ10の故障による排気ガスの悪化は最小限となる。
ところで、新品の触媒8では、リヤO2センサ11で検出する下流側空燃比RO2が、フロントA/Fセンサ10が故障している場合と同様、リーン(或いはリッチ)側へシフトする現象が現れる場合がある。下流側空燃比RO2がリーン(或いはリッチ)側へシフトした場合、ガード中心値Sgdoがリッチ(或いはリーン)側へオフセットするが、このとき、サブフィードバック平均値αO2avのリッチ(或いはリーン)側への貼り付きが解消された場合、すなわち、上述したステップS82でαO2av≧kJDGSBABLと判定され、且つ、ステップS92でαO2av≦kJDGSBABRと判定された場合は、フロントA/Fセンサ10の故障ではなく、新品の触媒8が原因で空燃比が一方へリーンシフトしていると判別できる。その結果、このような場合、フロントA/Fセンサ10は正常と判定され、誤診断を防止することができる。
このように、本形態は、フロントA/Fセンサ10の故障を、サブフィードバック平均値αO2avと、リヤO2センサ11のリッチ/リーン累積時間比sbfaとに基づいて判定するようにしたので、過渡運転時等、エンジン負荷変動の影響を受けることなく、フロントA/Fセンサ10の故障診断を行うことが出来る。
又、サブフィードバック補正値αO2を制限するガード値を、サブフィードバック平均値αO2avと、リヤO2センサ11のリッチ/リーン累積時間比sbfa等の変化に応じて移動させることで、目標空燃比λTgがサブフィードバック平均値αO2avにて適正に補正されるため、フロントA/Fセンサ10に故障が発生した場合であっても、排気エミッションの悪化を有効に防止することができる。
空燃比制御システムの概略構成図 空燃比フィードバック制御ルーチンを示すフローチャート 目標空燃比設定ルーチンを示すフローチャート 空燃比フィードバック補正値設定ルーチンを示すフローチャート リヤO2センサのリッチ/リーン累積時間比判定ルーチンを示すフローチャート サブフィードバック平均値判定ルーチンを示すフローチャート ガード中心値設定ルーチンを示すフローチャート ガード中心値移動条件を示す図表 フロントA/Fセンサの故障診断ルーチンを示すフローチャート サブF/Bリーン異常判定ルーチンを示すフローチャート サブF/Bリッチ異常判定ルーチンを示すフローチャート リヤO2センサの出力値とA/Fリッチ累積時間カウンタのカウント値とA/Fリーン累積時間カウンタのカウント値との変化を示すタイムチャート 他の態様によるリヤO2センサの出力値とA/Fリッチ累積時間カウンタのカウント値とA/Fリーン累積時間カウンタのカウント値との変化を示すタイムチャート 運転中のサブフィードバック補正値、サブフィードバック平均値、及びガード値の変化を示すタイムチャート (a)はサブフィードバック平均値がリーンシフトしている状態の説明図、(b)はサブフィードバック平均値がリッチシフトしている状態の説明図 (a)はガード中心値をリッチ側へ移動させた状態の説明図、(b)はガード中心値をリーン側へ移動させた状態の説明図
符号の説明
1…エンジン,7…排気通路、8…触媒、10…空燃比センサ、11…酸素センサ、20…電子制御装置、αO2av…サブフィードバック平均値、αA/F…空燃比フィードバック補正値、αO2…サブフィードバック補正値、λTg…目標空燃比、FA/F…上流側空燃比、Lgdo…(ガード値の)リーン幅、RO2…下流側空燃比、Rgdo…(ガード値の)リッチ幅、Sgdo…ガード中心値、Tim…異常判定時間、To…設定時間、VA/F…(空燃比センサの)出力値、VO2…(酸素センサの)出力値、VOTg…目標値、kJDGCL…リーンオフセット判定値、kJDGCR…リッチオフセット判定値、sbfa…リッチ/リーン累積時間比、tJDGL…リーンシフト判定値、tJDGR…リッチシフト判定値、xSBAVL…リーンシフト判定フラグ、xSBAVR…リッチシフト判定フラグ、xSBF…累積時間比判定経験フラグ、xSBFL…累積時間比リーンシフト経験フラグ、xSBFR…累積時間比リッチシフト経験フラグ、xSBFSYSL…リーン異常判定フラグ、xSBFSYSR…リッチ異常判定フラグ

代理人 弁理士 伊 藤 進

Claims (6)

  1. 触媒の上流に配設して、該触媒に流入する排気ガスから空燃比を検出するフロント空燃比検出手段と、
    上記触媒の下流に配設して、該触媒から排出される排気ガスから空燃比を検出するリヤ空燃比検出手段と、
    上記フロント空燃比検出手段で検出した触媒上流の空燃比に基づいて排気ガス中の空燃比を目標空燃比に収束させる空燃比フィードバック補正値を設定するメインフィードバック制御手段と、
    上記リヤ空燃比検出手段で検出した触媒下流の空燃比に基づいて上記目標空燃比を補正するサブフィードバック補正値と、
    上記サブフィードバック補正値を制限するガード値を設定するサブフィードバック制御手段と
    を備えるエンジンの空燃比制御装置において、
    上記サブフィードバック制御手段は、該ガード値の移動量を、少なくとも上記リヤ空燃比検出手段で検出した空燃比のリッチ時間とリーン時間との時間比と、上記サブフィードバック補正値に応じて設定された設定値とに基づいて設定する
    ことを特徴とするエンジンの空燃比制御装置。
  2. 上記サブフィードバック制御手段は、上記サブフィードバック補正値に応じて設定された上記設定値が上記ガード値に近接し、或いは貼り付いた場合、上記ガード値を該貼り付き傾向を示す方向へ設定量だけ移動させることを特徴とする請求項1記載のエンジンの空燃比制御装置。
  3. 上記ガード値の移動は1運転毎に実行されることを特徴とする請求項1或いは2記載のエンジンの空燃比制御装置。
  4. 上記ガード値の移動は運転中における設定時間毎に実行されることを特徴とする請求項1或いは2記載のエンジンの空燃比制御装置。
  5. 少なくとも上記ガード値の移動量が空燃比リッチ側と空燃比リーン側との何れか一方に過度に移動されているときは上記フロント空燃比検出手段の故障と判定する故障判定手段
    を備えることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のエンジンの空燃比制御装置
  6. 上記故障判定手段は、更に上記ガード値が過度に移動した状態が設定時間以上継続しているとき、上記フロント空燃比検出手段の故障と判定する
    ことを特徴とする請求項5記載のエンジンの空燃比制御装置。
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