JP2527930B2 - 内燃機関におけるo2センサの劣化判定方法 - Google Patents
内燃機関におけるo2センサの劣化判定方法Info
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- JP2527930B2 JP2527930B2 JP60215963A JP21596385A JP2527930B2 JP 2527930 B2 JP2527930 B2 JP 2527930B2 JP 60215963 A JP60215963 A JP 60215963A JP 21596385 A JP21596385 A JP 21596385A JP 2527930 B2 JP2527930 B2 JP 2527930B2
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Description
本発明は、O2センサの劣化を適切に判定する内燃機関
におけるO2センサの劣化判定方法に関する。
におけるO2センサの劣化判定方法に関する。
この種の内燃機関では、排気系にO2センサを配設し、
O2センサの出力信号に基づき空燃比をフィードバック制
御しているが、熱害、鉛毒被害等でO2センサの出力特性
が変化し、O2センサは経時劣化する。この状態を放置し
ておくと、空燃比を適正に制御することが困難になり、
排気エミッションが著しく悪化し、燃費も悪化する。 そこで、O2センサの劣化を検出するため、例えば特公
昭57−32772号公報には、O2センサが劣化するとO2セン
サに内部抵抗の増大、起電力の低下、応答時間の増大が
生じることに着目し、エンジンの排気系の同一箇所に空
燃比制御に用いる被検査O2センサと該被検査O2センサの
劣化を診断するための基準O2センサとを設置し、この2
つのO2センサの出力信号のデューティ比を比較して被検
査O2センサの劣化状態を判別することで、被検査O2セン
サの劣化状態を容易に判別する技術が開示されている。 また、特開昭54−111016号公報には、O2センサの出力
電圧が一定時間(正常時ではありえない長い時間)、設
定電圧よりも低いとき、O2センサが劣化したと診断する
技術が開示されている。
O2センサの出力信号に基づき空燃比をフィードバック制
御しているが、熱害、鉛毒被害等でO2センサの出力特性
が変化し、O2センサは経時劣化する。この状態を放置し
ておくと、空燃比を適正に制御することが困難になり、
排気エミッションが著しく悪化し、燃費も悪化する。 そこで、O2センサの劣化を検出するため、例えば特公
昭57−32772号公報には、O2センサが劣化するとO2セン
サに内部抵抗の増大、起電力の低下、応答時間の増大が
生じることに着目し、エンジンの排気系の同一箇所に空
燃比制御に用いる被検査O2センサと該被検査O2センサの
劣化を診断するための基準O2センサとを設置し、この2
つのO2センサの出力信号のデューティ比を比較して被検
査O2センサの劣化状態を判別することで、被検査O2セン
サの劣化状態を容易に判別する技術が開示されている。 また、特開昭54−111016号公報には、O2センサの出力
電圧が一定時間(正常時ではありえない長い時間)、設
定電圧よりも低いとき、O2センサが劣化したと診断する
技術が開示されている。
しかし、上記第1の先行例においては、エンジンの排
気系の同一箇所に被検査O2センサと共に基準O2センサを
備えているため、当然のことながら経時使用によって被
検査O2センサと共にこの被検査O2センサの劣化を診断す
る際の基準とする基準O2センサも劣化し、この劣化した
基準O2センサの出力値を基準として被検査O2センサの出
力値を比較しても正確な劣化診断結果が得られない。ま
た、被検査O2センサの他に別途基準O2センサを備え、且
つこの基準O2センサからの信号処理回路を制御装置に備
えなければならず、部品点数が増し構成が複雑化してコ
ストアップを招く不都合がある。 また、上記第2の先行例では、単に一義的な一定時間
を基準としてO2センサの劣化診断を行うため、O2センサ
の活性化前においてもO2センサの劣化診断が行われて誤
診断を起こす虞れがある。また、運転状態に応じ燃料減
量補正が継続して比較的長時間空燃比がリーンになった
場合には、O2センサの出力電圧が低い値を保持するた
め、O2センサが劣化していないのにも拘らずO2センサの
劣化と誤診断されてしまい、正確なO2センサの劣化診断
を行うことができない。さらに、上記一定時間は一義的
な値であるため、誤診断を防止するために比較的長い時
間に設定する必要があり、O2センサの劣化診断結果を得
るために長時間を要する不都合もある。 本発明は、上記事情に鑑み、O2センサの劣化の進行に
伴いO2センサの劣化を正確かつ確実に判定することがで
き、部品点数の増大および構成の複雑化を伴うことなく
信頼性の高いO2センサの劣化診断を行うことが可能な内
燃機関におけるO2センサの劣化判定方法を提供すること
を目的とする。
気系の同一箇所に被検査O2センサと共に基準O2センサを
備えているため、当然のことながら経時使用によって被
検査O2センサと共にこの被検査O2センサの劣化を診断す
る際の基準とする基準O2センサも劣化し、この劣化した
基準O2センサの出力値を基準として被検査O2センサの出
力値を比較しても正確な劣化診断結果が得られない。ま
た、被検査O2センサの他に別途基準O2センサを備え、且
つこの基準O2センサからの信号処理回路を制御装置に備
えなければならず、部品点数が増し構成が複雑化してコ
ストアップを招く不都合がある。 また、上記第2の先行例では、単に一義的な一定時間
を基準としてO2センサの劣化診断を行うため、O2センサ
の活性化前においてもO2センサの劣化診断が行われて誤
診断を起こす虞れがある。また、運転状態に応じ燃料減
量補正が継続して比較的長時間空燃比がリーンになった
場合には、O2センサの出力電圧が低い値を保持するた
め、O2センサが劣化していないのにも拘らずO2センサの
劣化と誤診断されてしまい、正確なO2センサの劣化診断
を行うことができない。さらに、上記一定時間は一義的
な値であるため、誤診断を防止するために比較的長い時
間に設定する必要があり、O2センサの劣化診断結果を得
るために長時間を要する不都合もある。 本発明は、上記事情に鑑み、O2センサの劣化の進行に
伴いO2センサの劣化を正確かつ確実に判定することがで
き、部品点数の増大および構成の複雑化を伴うことなく
信頼性の高いO2センサの劣化診断を行うことが可能な内
燃機関におけるO2センサの劣化判定方法を提供すること
を目的とする。
上記目的を達成するため本発明は、エンジンの排気系
に介装されたO2センサの出力値に基づき空燃比をフィー
ドバック制御すると共に、上記O2センサの劣化を診断す
る内燃機関におけるO2センサの劣化判定方法において、
エンジン暖機完了後のアイドル運転時を判断する手順
と、エンジン暖機完了後のアイドル運転時に、O2センサ
が活性化したと判断される設定電圧に上記O2センサの出
力電圧が到達するまでの時間と予め設定された劣化前の
O2センサの出力電圧が上記設定電圧に到達するまでの時
間との差を求め、この差と予め設定された劣化判定値と
を比較する手順と、上記O2センサの活性化後、上記O2セ
ンサの平均リッチ側起電力および平均リーン側起電力の
少なくとも一方をO2センサの劣化と見做し得る予め設定
された設定値と比較する手順と、上記O2センサの活性化
後、上記O2センサの出力電圧によるリッチ,リーンの平
均切換時間とO2センサの劣化と見做し得る予め設定され
た時間とを比較する手順と、上記差が劣化判定値以上の
とき、上記平均リッチ側起電力が設定値以下あるいは上
記平均リーン側起電力が設定値以上のとき、及び上記平
均切換時間が設定時間以上のときのいずれか1つの条件
が成立したときに上記O2センサの劣化と判定する手順と
を備えたことを特徴とする。
に介装されたO2センサの出力値に基づき空燃比をフィー
ドバック制御すると共に、上記O2センサの劣化を診断す
る内燃機関におけるO2センサの劣化判定方法において、
エンジン暖機完了後のアイドル運転時を判断する手順
と、エンジン暖機完了後のアイドル運転時に、O2センサ
が活性化したと判断される設定電圧に上記O2センサの出
力電圧が到達するまでの時間と予め設定された劣化前の
O2センサの出力電圧が上記設定電圧に到達するまでの時
間との差を求め、この差と予め設定された劣化判定値と
を比較する手順と、上記O2センサの活性化後、上記O2セ
ンサの平均リッチ側起電力および平均リーン側起電力の
少なくとも一方をO2センサの劣化と見做し得る予め設定
された設定値と比較する手順と、上記O2センサの活性化
後、上記O2センサの出力電圧によるリッチ,リーンの平
均切換時間とO2センサの劣化と見做し得る予め設定され
た時間とを比較する手順と、上記差が劣化判定値以上の
とき、上記平均リッチ側起電力が設定値以下あるいは上
記平均リーン側起電力が設定値以上のとき、及び上記平
均切換時間が設定時間以上のときのいずれか1つの条件
が成立したときに上記O2センサの劣化と判定する手順と
を備えたことを特徴とする。
本発明では、エンジン暖機完了後のアイドル運転時と
判断される場合にO2センサの劣化診断が行われ、O2セン
サが活性化したと判断される設定電圧にO2センサの出力
電圧が到達するまでの時間と劣化前のO2センサの予め設
定された時間との差が予め設定された劣化判定値以上と
なったとき、O2センサの活性化後においてO2センサの平
均リッチ側起電力値が設定値以下あるいは平均リーン側
起電力値が設定値以上のとき、及びO2センサの出力電圧
によるリッチ,リーンの平均切換時間がO2センサの劣化
と見做し得る設定時間以上のときのいずれか1つの条件
が成立したときにO2センサの劣化と判定する。
判断される場合にO2センサの劣化診断が行われ、O2セン
サが活性化したと判断される設定電圧にO2センサの出力
電圧が到達するまでの時間と劣化前のO2センサの予め設
定された時間との差が予め設定された劣化判定値以上と
なったとき、O2センサの活性化後においてO2センサの平
均リッチ側起電力値が設定値以下あるいは平均リーン側
起電力値が設定値以上のとき、及びO2センサの出力電圧
によるリッチ,リーンの平均切換時間がO2センサの劣化
と見做し得る設定時間以上のときのいずれか1つの条件
が成立したときにO2センサの劣化と判定する。
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。 第1図はO2センサ1の入力系を示すものであり、O2セ
ンサ1の出力信号は、増幅器2を介してA/D変換器3に
入り、マイクロコンピュータ4への入力信号(デジタル
信号)に変換される。抵抗5およびコンデンサ6は、入
力信号レベルを設定するためのものである。なお、上記
マイクロコンピュータ4は、O2センサ1からの出力信
号、及びその他の内燃機関の運転状態を検出するセンサ
からの信号に基づき、燃料噴射量等の制御量を演算し、
制御信号をインジェクタ等に出力して空燃比制御等を行
う。 一般に、O2センサの出力電圧はチップ温度(排気温度
に相当)に対して第2図のような特性を示している。こ
こで、VO2はO2センサのの出力電圧、RO2はO2センサの
内部抵抗値である。第3図において、O2センサの出力電
圧が活性化したと判断される電圧VAのレベルに到達する
のに、劣化のない新品の状態での活性化に要する時間t1
に対して、O2センサの劣化が進行するにつれ、活性化に
要する時間はt2,t3のように長くなる。 そこで、マイクロコンピュータ4のバックアップメモ
リにO2センサの新品時(初期)の平均的な時間t1をメモ
リしておき、Δt=t2−t1、あるいはΔt=t3−t1など
の演算を行う。これには、第4図のようなテーブルを用
意するとよい。なお、図中下欄はスライスレベルの補正
係数である。そして、ΔtがO2センサ1の劣化と見做し
得る設定値を越えた場合に、O2センサ1の交換時期が到
来したとの判断を下し、警報等の処置をすればよい。 次に、マイクロコンピュータ4によって実行されるO2
センサ劣化判定ルーチンを第5図に基づき説明する。 まず、ステップS1で、水温TWが80℃以上か否かを判定
し、TW≧80℃の場合には、O2センサ1が活性状態にある
と推定してステップS2へ進み、TW<80℃の場合には、O2
センサ1が未活性と推定して劣化診断を行うことなくル
ーチンを抜ける。 ステップS2では運転状態がアイドルか否かを判定し、
現運転状態がアイドルの場合にはステップS3以降のO2セ
ンサ劣化判定を実行する。すなわち、エンジン暖機完了
状態のアイドル運転時には空燃比が比較的安定してお
り、このときO2センサの劣化判定を行うのであり、非ア
イドル運転時には空燃比変動が大きいため、劣化判定を
行うことなくルーチンを抜ける。 ステップS3へ進むと、O2センサの出力電圧が活性化さ
れたと判定される設定電圧に到達する時間からバックア
ップメモリにメモリされている新品時(劣化前)のO2セ
ンサにおける時間を減算した値Δtを、劣化と見做し得
る予め設定された劣化判定値tSと比較し、Δt≦tSの場
合にはステップS5へ進み、Δt<tSの場合には、O2セン
サ1の劣化が進行したと判断してステップS10で例えば
警報ランプ等により劣化表示を行わせる。 一方、ステップS3からステップS5へ進むと、O2センサ
1の出力電圧に基づく平均的なリツチ側起電力が、劣化
と見做し得る予め設定された設定値XmV以下か否かを判
定し、XmV以下の場合にはO2センサ1の劣化が進行した
と判断して同様にステップS10へ進み、劣化表示を行
い、XmV超過の場合にはステップS6へ進む。 ステツプS6では、O2センサ1の出力電圧に基づく平均
的なリーン側起電力が、劣化と見做し得る予め設定され
た設定値YmV以上か否かを判定し、YmV以上の場合には、
O2センサ1の劣化と判断してステッブS10へ進んで劣化
表示を行い、YmV未満の場合には、ステップS7進む。 すなわち、O2センサ1は、劣化が進行するにつれ、起
電力の最大値と最少値との間隔が狭くなり、リッチ側起
電力が減少し、リーン側起電力が増大する。このため、
平均処理したO2センサ1のリッチ側起電力およびリーン
側起電力をそれぞれ設定値と比較することによりO2セン
サ1の劣化を判別することができるのである。 次いで、ステツプS7へ進むと、O2センサ1の出力電圧
によって示されるリーンからリッチへの(リーンtoリッ
チ)平均切換時間が、劣化と見做し得る予め設定された
t1s以下か否かを判定し、設定時間超過の場合にはO2セ
ンサ1の劣化が進行したと判断してステツプS10へ進
み、劣化表示を行い、設定時間以下の場合にはステップ
S8へ進む。 ステップS8では、O2センサ1の出力電圧によるリッチ
からリーンへの(リッチtoリーン)平均切換時間が、劣
化と見做し得る予め設定された時間t2s以下か否かを判
定し、設定時間超過の場合には同様にステップS10へ進
んで、劣化表示を行い、設定時間以下の場合にはステッ
プS9へ進んでO2センサ1は正常状態として次のルーチン
へ進む。 すなわち、O2センサの劣化が進行するとO2センサの反
応速度が遅くなって、リッチ、リーン間の応答時間が長
くなるため、上記リーンtoリッチ平均切換時間およびリ
ッチtoリーン平均切換時間をそれぞれ設定時間と比較す
ることにより、O2センサ1の劣化を判定するのである。 尚、上記ステップS3におけるΔtは、前述のテーブル
により、スライスレベルの補正係数の設定に用いられ
る。
ンサ1の出力信号は、増幅器2を介してA/D変換器3に
入り、マイクロコンピュータ4への入力信号(デジタル
信号)に変換される。抵抗5およびコンデンサ6は、入
力信号レベルを設定するためのものである。なお、上記
マイクロコンピュータ4は、O2センサ1からの出力信
号、及びその他の内燃機関の運転状態を検出するセンサ
からの信号に基づき、燃料噴射量等の制御量を演算し、
制御信号をインジェクタ等に出力して空燃比制御等を行
う。 一般に、O2センサの出力電圧はチップ温度(排気温度
に相当)に対して第2図のような特性を示している。こ
こで、VO2はO2センサのの出力電圧、RO2はO2センサの
内部抵抗値である。第3図において、O2センサの出力電
圧が活性化したと判断される電圧VAのレベルに到達する
のに、劣化のない新品の状態での活性化に要する時間t1
に対して、O2センサの劣化が進行するにつれ、活性化に
要する時間はt2,t3のように長くなる。 そこで、マイクロコンピュータ4のバックアップメモ
リにO2センサの新品時(初期)の平均的な時間t1をメモ
リしておき、Δt=t2−t1、あるいはΔt=t3−t1など
の演算を行う。これには、第4図のようなテーブルを用
意するとよい。なお、図中下欄はスライスレベルの補正
係数である。そして、ΔtがO2センサ1の劣化と見做し
得る設定値を越えた場合に、O2センサ1の交換時期が到
来したとの判断を下し、警報等の処置をすればよい。 次に、マイクロコンピュータ4によって実行されるO2
センサ劣化判定ルーチンを第5図に基づき説明する。 まず、ステップS1で、水温TWが80℃以上か否かを判定
し、TW≧80℃の場合には、O2センサ1が活性状態にある
と推定してステップS2へ進み、TW<80℃の場合には、O2
センサ1が未活性と推定して劣化診断を行うことなくル
ーチンを抜ける。 ステップS2では運転状態がアイドルか否かを判定し、
現運転状態がアイドルの場合にはステップS3以降のO2セ
ンサ劣化判定を実行する。すなわち、エンジン暖機完了
状態のアイドル運転時には空燃比が比較的安定してお
り、このときO2センサの劣化判定を行うのであり、非ア
イドル運転時には空燃比変動が大きいため、劣化判定を
行うことなくルーチンを抜ける。 ステップS3へ進むと、O2センサの出力電圧が活性化さ
れたと判定される設定電圧に到達する時間からバックア
ップメモリにメモリされている新品時(劣化前)のO2セ
ンサにおける時間を減算した値Δtを、劣化と見做し得
る予め設定された劣化判定値tSと比較し、Δt≦tSの場
合にはステップS5へ進み、Δt<tSの場合には、O2セン
サ1の劣化が進行したと判断してステップS10で例えば
警報ランプ等により劣化表示を行わせる。 一方、ステップS3からステップS5へ進むと、O2センサ
1の出力電圧に基づく平均的なリツチ側起電力が、劣化
と見做し得る予め設定された設定値XmV以下か否かを判
定し、XmV以下の場合にはO2センサ1の劣化が進行した
と判断して同様にステップS10へ進み、劣化表示を行
い、XmV超過の場合にはステップS6へ進む。 ステツプS6では、O2センサ1の出力電圧に基づく平均
的なリーン側起電力が、劣化と見做し得る予め設定され
た設定値YmV以上か否かを判定し、YmV以上の場合には、
O2センサ1の劣化と判断してステッブS10へ進んで劣化
表示を行い、YmV未満の場合には、ステップS7進む。 すなわち、O2センサ1は、劣化が進行するにつれ、起
電力の最大値と最少値との間隔が狭くなり、リッチ側起
電力が減少し、リーン側起電力が増大する。このため、
平均処理したO2センサ1のリッチ側起電力およびリーン
側起電力をそれぞれ設定値と比較することによりO2セン
サ1の劣化を判別することができるのである。 次いで、ステツプS7へ進むと、O2センサ1の出力電圧
によって示されるリーンからリッチへの(リーンtoリッ
チ)平均切換時間が、劣化と見做し得る予め設定された
t1s以下か否かを判定し、設定時間超過の場合にはO2セ
ンサ1の劣化が進行したと判断してステツプS10へ進
み、劣化表示を行い、設定時間以下の場合にはステップ
S8へ進む。 ステップS8では、O2センサ1の出力電圧によるリッチ
からリーンへの(リッチtoリーン)平均切換時間が、劣
化と見做し得る予め設定された時間t2s以下か否かを判
定し、設定時間超過の場合には同様にステップS10へ進
んで、劣化表示を行い、設定時間以下の場合にはステッ
プS9へ進んでO2センサ1は正常状態として次のルーチン
へ進む。 すなわち、O2センサの劣化が進行するとO2センサの反
応速度が遅くなって、リッチ、リーン間の応答時間が長
くなるため、上記リーンtoリッチ平均切換時間およびリ
ッチtoリーン平均切換時間をそれぞれ設定時間と比較す
ることにより、O2センサ1の劣化を判定するのである。 尚、上記ステップS3におけるΔtは、前述のテーブル
により、スライスレベルの補正係数の設定に用いられ
る。
以上説明したように本発明によれば、エンジン暖機完
了後のアイドル運転時と判断される場合にO2センサの劣
化診断が行われ、O2センサが活性化したと判断される設
定電圧にO2センサの出力電圧が到達するまでの時間と劣
化前のO2センサの予め設定された時間との差が予め設定
された劣化判定値以上となったとき、O2センサの活性化
後においてO2センサの平均リッチ側起電力値が設定値以
下あるいは平均リーン側起電力値が設定値以上のとき、
及びO2センサの出力電圧によるリッチ,リーンの平均切
換時間がO2センサの劣化と見做し得る設定時間以上のと
きのいずれか1つの条件が成立したときにO2センサの劣
化と判定するので、O2センサ劣化を判断するための基準
が適確なものとなってO2センサの劣化の諸条件を全て確
実かつ適正に判断することができ、信頼性の高い正確な
O2センサの劣化診断結果を得ることができ、また、空燃
比フィードバック制御に用いるO2センサ自体の出力値の
みを用いてO2センサ劣化の各諸条件を判断するので、全
てソフトウエア上で対処でき、部品点数の増大および構
成の複雑化を伴いことなくコストアップの上昇なしに信
頼性の高いO2センサの劣化診断を行うことができる。 また、エンジン暖機完了後のアイドル時にO2センサの
劣化診断を行うので、確実にO2センサか活性化したと見
做し得る状態となった後、且つ空燃比が安定状態にある
ときにのみO2センサの劣化診断が行われ、誤診断を生じ
ることなくより正確かつ確実なO2センサの劣化診断結果
を得ることができる。
了後のアイドル運転時と判断される場合にO2センサの劣
化診断が行われ、O2センサが活性化したと判断される設
定電圧にO2センサの出力電圧が到達するまでの時間と劣
化前のO2センサの予め設定された時間との差が予め設定
された劣化判定値以上となったとき、O2センサの活性化
後においてO2センサの平均リッチ側起電力値が設定値以
下あるいは平均リーン側起電力値が設定値以上のとき、
及びO2センサの出力電圧によるリッチ,リーンの平均切
換時間がO2センサの劣化と見做し得る設定時間以上のと
きのいずれか1つの条件が成立したときにO2センサの劣
化と判定するので、O2センサ劣化を判断するための基準
が適確なものとなってO2センサの劣化の諸条件を全て確
実かつ適正に判断することができ、信頼性の高い正確な
O2センサの劣化診断結果を得ることができ、また、空燃
比フィードバック制御に用いるO2センサ自体の出力値の
みを用いてO2センサ劣化の各諸条件を判断するので、全
てソフトウエア上で対処でき、部品点数の増大および構
成の複雑化を伴いことなくコストアップの上昇なしに信
頼性の高いO2センサの劣化診断を行うことができる。 また、エンジン暖機完了後のアイドル時にO2センサの
劣化診断を行うので、確実にO2センサか活性化したと見
做し得る状態となった後、且つ空燃比が安定状態にある
ときにのみO2センサの劣化診断が行われ、誤診断を生じ
ることなくより正確かつ確実なO2センサの劣化診断結果
を得ることができる。
第1図は本発明の一実施例の構成図、 第2図はO2センサの特性を示す説明図、 第3図はO2センサの劣化と起電力との関係を示す線図、 第4図はテーブルの概念図、 第5図はO2センサ劣化判定ルーチンを示すフローチャー
トである。 1……O2センサ 2……増幅器 3……A/D変換器 4……マイクロコンピュータ 5……抵抗 6……コンデンサ
トである。 1……O2センサ 2……増幅器 3……A/D変換器 4……マイクロコンピュータ 5……抵抗 6……コンデンサ
Claims (1)
- 【請求項1】エンジンの排気系に介装されたO2センサの
出力値に基づき空燃比をフィードバック制御すると共
に、上記O2センサの劣化を診断する内燃機関におけるO2
センサの劣化判定方法において、 エンジン暖機完了後のアイドル運転時を判断する手順
と、 エンジン暖機完了後のアイドル運転時に、O2センサが活
性化したと判断される設定電圧に上記O2センサの出力電
圧が到達するまでの時間と予め設定された劣化前のO2セ
ンサの出力電圧が上記設定電圧に到達するまでの時間と
の差を求め、この差と予め設定された劣化判定値とを比
較する手順と、 上記O2センサの活性化後、上記O2センサの平均リッチ側
起電力および平均リーン側起電力の少なくとも一方をO2
センサの劣化と見做し得る予め設定された設定値と比較
する手順と、 上記O2センサの活性化後、上記O2センサの出力電圧によ
るリッチ,リーンの平均切換時間とO2センサの劣化と見
做し得る予め設定された時間とを比較する手順と、 上記差が劣化判定値以上のとき、上記平均リッチ側起電
力が設定値以下あるいは上記平均リーン側起電力が設定
値以上のとき、及び上記平均切換時間が設定時間以上の
ときのいずれか1つの条件が成立したときに上記O2セン
サの劣化と判定する手順とを備えたことを特徴とする内
燃機関におけるO2センサの劣化判定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60215963A JP2527930B2 (ja) | 1985-09-27 | 1985-09-27 | 内燃機関におけるo2センサの劣化判定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60215963A JP2527930B2 (ja) | 1985-09-27 | 1985-09-27 | 内燃機関におけるo2センサの劣化判定方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6275044A JPS6275044A (ja) | 1987-04-06 |
JP2527930B2 true JP2527930B2 (ja) | 1996-08-28 |
Family
ID=16681139
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60215963A Expired - Lifetime JP2527930B2 (ja) | 1985-09-27 | 1985-09-27 | 内燃機関におけるo2センサの劣化判定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2527930B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0318644A (ja) * | 1989-06-16 | 1991-01-28 | Japan Electron Control Syst Co Ltd | 内燃機関の燃料供給制御装置における空燃比検出診断装置 |
JP2827719B2 (ja) * | 1992-07-16 | 1998-11-25 | 三菱自動車工業株式会社 | O2 センサの故障判定方法 |
JPH08177575A (ja) * | 1994-12-28 | 1996-07-09 | Nippondenso Co Ltd | 内燃機関の空燃比制御装置の自己診断装置 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5732772A (en) * | 1980-08-05 | 1982-02-22 | Iseki Agricult Mach | Automatic weight selector |
-
1985
- 1985-09-27 JP JP60215963A patent/JP2527930B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6275044A (ja) | 1987-04-06 |
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