JP4294507B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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    • B60C11/12Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes
    • B60C11/1204Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes with special shape of the sipe
    • B60C11/1218Three-dimensional shape with regard to depth and extending direction

Description

本発明は、サイプ(細溝)が設けられたブロックを複数有する空気入りタイヤに関し、特に、非対称のトレッドパターンを有する従来の空気入りタイヤでは、操縦安定性とともに両立させることが困難であった高速耐久性の向上に関する。
従来、タイヤ赤道線を中心としてトレッドパターンが非対称となる、いわゆる非対称トレッドパターンを有する空気入りタイヤでは、車両への装着時において、当該車両の外側に位置する外側領域と、当該車両の内側に位置する内側領域とが、一般的に以下のように構成される。
すなわち、一般に、車両の旋回時に横力の入力側となる外側領域では、車両の操縦安定性を確保するため、内側領域よりもサイズの大きなブロックが配置され、ネガティブ率が低く設定される。一方、内側領域では、排水性能(ウェット性能)を確保するため、外側領域よりもサイズの小さなブロックが配置され、ネガティブ率が高く設定される(例えば、特許文献1)。
特開2002−第178713号公報(第5−6頁、第6図)
しかしながら、上述したような、非対称トレッドパターンを有する従来の空気入りタイヤには、次のような問題があった。すなわち、外側領域に配置されるブロックは、サイズが大きく変形し難いため、発熱し易くなくなる。このため、当該ブロックが配置された空気入りタイヤでは、発熱量が増大する車両の高速走行時における耐久性(高速耐久性)を確保することが難しいといった問題があった。
つまり、非対称トレッドパターンを有する従来の空気入りタイヤでは、操縦安定性と高速耐久性とを高いレベルで両立させることが難しいといった問題があった。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、非対称のトレッドパターンを有する従来の空気入りタイヤと比較して、操縦安定性と高速耐久性とをさらに高いレベルで両立させることができる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上述した問題を解決するため、本発明は、次にような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、サイプが設けられた複数のブロックを有する空気入りタイヤであって、前記サイプは、前記ブロックの踏面と略平行な踏面方向(A−A’方向)断面と、前記ブロックの周方向(B−B’方向)断面と、前記ブロックのトレッド幅方向(C−C’方向)断面とにおいて、ジグザグ状であり、前記踏面方向断面における前記ジグザグ状の振り幅である踏面方向断面振幅(φ1)と、前記周方向断面における前記ジグザグ状の振り幅である周方向断面振幅(φ2)と、前記トレッド幅方向断面における前記ジグザグ状の振り幅であるトレッド幅方向断面振幅(φ3)とに基づいて決定されるサイプ剛性指数(F)が、車両への装着時において前記車両の外側に位置する前記ブロック(ブロック11o)に設けられた前記サイプである外側サイプ(サイプ11os)と、前記車両への装着時において前記車両の内側に位置する前記ブロック(ブロック11i)に設けられた前記サイプである内側サイプ(サイプ11is)とにおいて、前記外側サイプ>前記内側サイプの関係を満足することを要旨とする。
かかる特徴によれば、外側サイプ及び内側サイプは、(1)ブロックの踏面方向断面、(2)ブロックの周方向断面、(3)ブロックのトレッド幅方向断面、においてジグザグ状を形成、つまり、3次元のそれぞれにおいてジグザグ状(以下、3次元サイプという)を形成する。
このような3次元サイプが配置されたブロックは、各次元のジグザグの振り幅が大きい程、変形し難くなるのである。すなわち、外側サイプ及び内側サイプが複数の次元でジグザグ状を形成することによって、当該サイプによって分断されたブロックは、空気入りタイヤに外力が加わると、対向するブロックのジグザグ部分に互いに引っ掛かるような状態となる。
そこで、踏面方向断面振幅(φ1)、周方向断面振幅(φ2)及びトレッド幅方向断面振幅(φ3)に基づいて決定されるサイプ剛性指数(F)を、外側サイプで大きくし、内側サイプで小さくすれば、車両への装着時において当該車両の外側に位置するブロックの剛性を内側に位置するブロックの剛性よりも高くすることができる。
すなわち、一般に車両の旋回時に横力の入力側となる外側のブロックのサイズを内側のブロックよりも大きくすることなく、外側のブロックの剛性を、内側のブロックの剛性よりも高く設定することができる。
このため、外側のブロックのサイズを内側のブロックよりも大きくする必要がなく、発熱による高速耐久性の悪化が抑制される。さらに、適切なサイプ剛性指数(F)を外側及び内側のブロックに設定することによって、車両の操縦安定性を確保することができる。
また、本発明の第1の特徴において、前記サイプ剛性指数(F)は、(1+φ1)×(1+φ2)×(1+φ3)によって決定される。
本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴において、前記外側サイプのサイプ剛性指数(F)が、前記内側サイプのサイプ剛性指数(F)の150%以上であることを要旨とする。
かかる特徴によれば、車両への装着時において当該車両の外側に位置するブロックの剛性が、内側に位置するブロックの剛性よりも明確に高くなるため、車両の操縦安定性をさらに高めることができる。
本発明によれば、非対称のトレッドパターンを有する従来の空気入りタイヤと比較して、操縦安定性と高速耐久性とをさらに高いレベルで両立させることができる空気入りタイヤを提供することができる。
(本実施形態に係る空気入りタイヤの構成)
次に、本発明に係る空気入りタイヤ(自動車用空気入りタイヤ)の実施形態の一例について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
図1は、本実施形態に係る空気入りタイヤのトレッドの一部平面展開図を示している。同図に示すように、本実施形態に係る空気入りタイヤのトレッドTRには、タイヤ赤道線CLを中心として、車両への装着時において当該車両の外側に位置する外側領域に、トレッドTRの幅方向に沿って配置されたジグザグ状のサイプ11os(外側サイプ)を有するブロック11oと、サイプを有しない四角形状のブロック12とが、空気入りタイヤの周方向に沿って複数設けられ、ブロック列が形成されている。
また、トレッドTRには、タイヤ赤道線CLを中心として、車両への装着時において当該車両の内側に位置する内側領域に、トレッドTRの幅方向に沿って配置されたジグザグ状のサイプ11is(内側サイプ)を有するブロック11iと、サイプを有しない四角形状のブロック12とが、空気入りタイヤの周方向に沿って複数設けられ、ブロック列が形成されている。
なお、ブロック12にサイプ11osまたはサイプ11isと同形状のサイプを配置してもよい。さらに、サイプ11osまたはサイプ11isは、トレッドTRの幅方向に沿ってだけではなく、タイヤ周方向に沿って配置、つまり、縦サイプとしてもよい。
また、ブロック11o、ブロック11i、及びブロック12によってそれぞれ形成されるブロック列の間には、周方向溝13が形成される。なお、本実施形態では、ブロック11oの周方向のブロック長aと、ブロック11iの周方向のブロック長bとは、同一(30mm)となっている。
また、ブロック列の本数ならびに周方向溝13の本数などは、同図に示した形態に限定されるものではなく、例えば、トレッドTR上に形成されるブロック列の本数は、4本以外であってもよい。
(サイプの形状)
次に、図2〜図4を参照しながら、上述したブロック11oに配置されるサイプ11os及びブロック11iに配置されるサイプ11isの形状について説明する。なお、サイプ11osとサイプ11isとは、概ね同様の形状を有するため、以下、サイプ11osの形状について説明する。
図2は、ブロック11oに配置されるサイプ11osの一部拡大斜視図を示している。同図に示すように、サイプ11osは、ブロック11oの踏面と略平行な踏面方向(A−A’方向)断面と、ブロック11oの周方向(B−B’方向)断面と、ブロック11oのトレッド(トレッドTR)幅方向(C−C’方向)断面とにおいて、ジグザグ状を有している。
本実施形態では、ブロック11oの踏面方向(A−A’方向)断面におけるサイプ11osのジグザグ状の振り幅である踏面方向断面振幅(φ1)は、3.0mmに設定される。また、ブロック11oの周方向(B−B’方向)断面におけるサイプ11osのジグザグ状の振り幅である周方向断面振幅(φ2)も、3.0mmに設定される。
図3は、図2に示したC−C’方向から、ブロック11oのトレッド幅方向断面の捉えた場合におけるサイプ11osの形状を示している。なお、図3は、実際には、図2に示したブロック11oにおいて、サイプ11osによって分断されたブロック11oの一方のブロック片を取り去った状態におけるブロック11oのトレッド幅方向の一部断面図を示している。
同図に示すように、ブロック11oのトレッド幅方向断面には、サイプ11osによって、ジグザグ稜線部11cが形成される。つまり、サイプ11osは、ブロック11oのトレッド幅方向断面において、ジグザグ稜線部11cと同様なジグザグ状の形状を有している。
また、ブロック11oのトレッド幅方向断面におけるサイプ11osのジグザグ状の振り幅であるトレッド幅方向断面振幅(φ3)は、本実施形態では、2.5mmに設定される。
また、本実施形態では、上述した踏面方向断面振幅(φ1)と、周方向断面振幅(φ2)と、トレッド幅方向断面振幅(φ3)とに基づいて、サイプ11os、すなわち、ブロック11oの剛性を示す指数であるサイプ剛性指数(F)が決定される。
具体的には、サイプ剛性指数(F)は、以下の式を用いて決定される。
サイプ剛性指数(F)=(1+φ1)×(1+φ2)×(1+φ3) …(式1)
また、サイプ剛性指数(F)は、サイプ11os(外側サイプ)とサイプ11is(内側サイプ)とにおいて、サイプ11os>サイプ11isの関係を満足するように設定される。
具体的には、サイプ11osのサイプ剛性指数(F)の値は、上述した(式1)に基づいて、以下のように算出される。
サイプ11osのサイプ剛性指数(F)
=(1+3.0)×(1+3.0)×(1+2.5)=56
また、サイプ11isの踏面方向断面振幅(φ1)、周方向断面振幅(φ2)、及びトレッド幅方向断面振幅(φ3)は、2.0mm、2.0mm、2.0mmにそれぞれ設定される。したがって、サイプ11isのサイプ剛性指数(F)の値は、上述した(式1)に基づいて、以下のように算出される。
サイプ11isのサイプ剛性指数(F)
=(1+2.0)×(1+2.0)×(1+2.0)=27
すなわち、サイプ11osのサイプ剛性指数(F)と、サイプ11isのサイプ剛性指数(F)とは、“56”と“27”となり、上述したサイプ11os>サイプ11isの関係を満足する。また、本実施形態では、サイプ11osのサイプ剛性指数(F)は、サイプ11isのサイプ剛性指数(F)である“27”の150%以上(≧40.5)となっている。
なお、サイプ11os及びサイプ11isのサイプ剛性指数(F)は、一例であり、異なる数値であってもよいことは勿論である。
図4は、トレッドTRの周方向斜め上方、具体的には、図2に示したD方向から捉えたサイプ11os(サイプ11is)の形状を示している。なお、サイプ11osとサイプ11isとは、図4においても概ね同様の形状を有するため、以下、サイプ11osの形状について説明する。また、図4は、実際には、図2に示したブロック11oにおいて、サイプ11osによって分断されたブロック11oの一方のブロック片を取り去った状態におけるブロック11oのトレッド幅方向の一部断面図を示している。
同図に示すように、サイプ11osは、ブロック11oの踏面方向断面と、ブロック11oの周方向断面と、ブロック11oのトレッド(トレッドTR)幅方向断面とにおいて、ジグザグ状を有している。
(比較例に係る空気入りタイヤの構成)
次に、後述する本実施形態に係る空気入りタイヤとの比較評価を行うために製作した、比較例に係る空気入りタイヤについて説明する。以下、上述した本実施形態に係る空気入りタイヤとの差異を主に説明するものとし、上述した本実施形態に係る空気入りタイヤと同一の部位には、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図5は、比較例に係る空気入りタイヤのトレッドの一部平面展開図を示している。同図に示すように、比較例に係る空気入りタイヤのトレッドTR’には、タイヤ赤道線CLを中心として、車両への装着時において当該車両の外側に位置する外側領域に、トレッドTR’の幅方向に沿って配置された“直線状”のサイプ16osを有するブロック16oが、空気入りタイヤの周方向に沿って複数設けられ、ブロック列が形成されている。
また、トレッドTR’には、タイヤ赤道線CLを中心として、車両への装着時において当該車両の内側に位置する内側領域に、トレッドTR’の幅方向に沿って配置された“直線状”のサイプ15isを有するブロック15iが、空気入りタイヤの周方向に沿って複数設けられ、ブロック列が形成されている。
なお、本比較例に係る空気入りタイヤでは、ブロック16oの周方向のブロック長aは、45mmに設定される。一方、ブロック15iの周方向のブロック長bは、30mmに設定される。すなわち、本比較例に係る空気入りタイヤは、タイヤ赤道線CLを中心として、トレッドパターンが非対称となっている。
また、サイプ16os及びサイプ15isは、踏面方向断面振幅(φ1)、周方向断面振幅(φ2)、及びトレッド幅方向断面振幅(φ3)は、すべて0.0mmに設定、すなわち直線状の形状を有する。したがって、サイプ16os及びサイプ15isのサイプ剛性指数(F)の値は、上述した(式1)に基づいて、“1”と算出される。
(比較評価)
次に、図1〜図4に示した本実施形態に係る空気入りタイヤ(実施例)、図5に示した比較例(以下、比較例1という)に係る空気入りタイヤ、及び本実施形態に係る空気入りタイヤと同様の形状を有するもののサイプ剛性指数(F)が異なる、すなわち、サイプの形状が異なる空気入りタイヤ(以下、比較例2という)の比較評価の試験方法ならびにその結果について説明する。
(1)試験方法
比較評価に係る試験の条件は、以下の通りである。
・使用タイヤサイズ: 205/60R15 91V
・使用リムサイズ: 6J
・車両種別: 前輪駆動(FF)乗用車・排気量1,800cc
・装着位置: 4輪全輪
また、表1は、比較例1、比較例2及び実施例に係る空気入りタイヤの諸元をそれぞれ示している。
Figure 0004294507
なお、表1に示すように、比較例2に係る空気入りタイヤは、実施例に係る空気入りタイヤと同様のブロックならびに3次元サイプを有しているが、車両の装着時において当該車両の外側に位置するブロックのサイプ(サイプ11os)と、当該車両の内側に位置するブロックのサイプ(サイプ11is)のサイプ剛性指数(F)を同一としたものである。
比較評価に係る試験では、上述した各空気入りタイヤが装着された車両を運転した運転手によって、各空気入りタイヤの乾燥(ドライ)路面での車両の操縦安定性について、フィーリングの評価を実施した。
また、ドラム試験機を用いて、各空気入りタイヤの高速耐久性に係る評価試験を実施した。具体的には、ECE(Economic Commission for Europe) Regulation No.30に規定される“V”レンジ条件に基づいて、230km/hに相当する回転数で各空気入りタイヤを20分間、ドラム試験機を用いて回転させた。
さらに、その後、空気入りタイヤに故障が発生するまで、ドラム試験機によって各空気入りタイヤを表2に示す順序で回転させた。
Figure 0004294507
(2)試験結果
表3は、比較例1、比較例2及び実施例に係る空気入りタイヤの比較評価に係る試験の結果を示している。なお、表3において、“操縦安定性”の列に示されている数値は、10点を満点として運転者によるフィーリングを評価したものであり、その数値が大きい程、性能が良好なことを示している。
Figure 0004294507
表3に示すように、実施例に係る空気入りタイヤは、比較例1及び比較例2に係る空気入りタイヤ、特に比較例2に係る空気入りタイヤと比較して、ドライ路面での車両の操縦安定性が著しく向上している。
また、表3に示すように、実施例に係る空気入りタイヤは、比較例1及び比較例2に係る空気入りタイヤと比較して、高速耐久性にも優れている。なお、表3の“高速耐久性”の列において、例えば、“260×10”は、表2に示した順序で空気入りタイヤを回転させた結果、260km/hで10分間回転させた時点において、空気入りタイヤに故障が発生したことを意味している。
(作用・効果)
以上説明した本実施形態に係る空気入りタイヤ(実施例)によれば、サイプ11os及びサイプ11isは、(1)ブロックの踏面方向断面、(2)ブロックの周方向断面、(3)ブロックのトレッド幅方向断面、においてジグザグ状を形成、つまり、3次元のそれぞれにおいてジグザグ状(以下、3次元サイプという)を形成する。
このような3次元サイプが配置されたブロック11o,11iは、各次元のジグザグの振り幅が大きい程、変形し難くなるのである。すなわち、サイプ11os(サイプ11is)が複数の次元でジグザグ状を形成することによって、サイプ11os(サイプ11is)によって分断されたブロック11o(ブロック11i)は、空気入りタイヤに外力が加わると、対向するブロックのジグザグ部分に互いに引っ掛かるような状態となる。
そこで、踏面方向断面振幅(φ1)、周方向断面振幅(φ2)及びトレッド幅方向断面振幅(φ3)に基づいて決定されるサイプ剛性指数(F)を、サイプ11osで大きくし、サイプ11isで小さくすれば、車両への装着時において当該車両の外側に位置するブロック11oの剛性を内側に位置するブロック11iの剛性よりも高くすることができる。
すなわち、一般に車両の旋回時に横力の入力側となるブロック11oのサイズをブロック11iよりも大きくすることなく、ブロック11oの剛性を、ブロック11iの剛性よりも高く設定することができる。
このため、ブロック11oのサイズをブロック11iよりも大きくする必要がなく、発熱による高速耐久性の悪化が抑制される。さらに、適切なサイプ剛性指数(F)をブロック11o及びブロック11iに設定することによって、車両の操縦安定性を確保することができる。サイプ剛性指数(F)は、(1+φ1)×(1+φ2)×(1+φ3)によって決定される。
また、本実施形態に係る空気入りタイヤによれば、車両への装着時において当該車両の外側に位置するブロック11oの剛性が、内側に位置するブロック11iの剛性よりも明確に高くなる、つまり、サイプ11osのサイプ剛性指数(F)が、サイプ11isのサイプ剛性指数(F)の150%以上であるため、車両の操縦安定性をさらに高めることができる。
すなわち、本実施形態に係る空気入りタイヤによれば、非対称のトレッドパターンを有する従来の空気入りタイヤと比較して、操縦安定性と高速耐久性とをさらに高いレベルで両立させることができる空気入りタイヤを提供することができる。
上述したように、本発明の一実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
本発明の実施形態に係る空気入りタイヤのトレッドの一部平面展開図である。 本発明の実施形態に係る空気入りタイヤに設けられるブロックの一部拡大斜視図である。 本発明の実施形態に係る空気入りタイヤに設けられるブロックに配置されるサイプの形状を示す図である。 本発明の実施形態に係る空気入りタイヤに設けられるブロックに配置されるサイプの形状を示す図である。 比較例に係る空気入りタイヤのトレッドの一部平面展開図である。
符号の説明
11c…ジグザグ稜線部、11i,11o,12,15i,16o…ブロック、11is,11os,15is,16os…サイプ、13…周方向溝、CL…タイヤ赤道線、TR,TR’…トレッド、φ1…踏面方向断面振幅、φ2…周方向断面振幅、φ3…トレッド幅方向断面振幅

Claims (2)

  1. サイプが設けられた複数のブロックを有する空気入りタイヤであって、
    前記サイプは、前記ブロックの踏面と略平行な踏面方向断面と、前記ブロックの周方向断面と、前記ブロックのトレッド幅方向断面とにおいて、ジグザグ状であり、
    前記踏面方向断面における前記ジグザグ状の振り幅である踏面方向断面振幅(φ1)と、前記周方向断面における前記ジグザグ状の振り幅である周方向断面振幅(φ2)と、前記トレッド幅方向断面における前記ジグザグ状の振り幅であるトレッド幅方向断面振幅(φ3)とに基づいて決定されるサイプ剛性指数(F)が、
    車両への装着時において前記車両の外側に位置する前記ブロックに設けられた前記サイプである外側サイプと、前記車両への装着時において前記車両の内側に位置する前記ブロックに設けられた前記サイプである内側サイプとにおいて、前記外側サイプ> 前記内側サイプの関係を満足し、
    前記サイプ剛性指数(F)は、(1+φ1)×(1+φ2)×(1+φ3)によって決定されることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記外側サイプのサイプ剛性指数(F)は、前記内側サイプのサイプ剛性指数(F)の150%以上であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
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