JP4293069B2 - 混気ジェット式流走具および混気ジェット機構に設けられる逆止弁 - Google Patents
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Description
この混気ジェット機構を設けたシャワーノズルは、給水ホースと散水部との間に給水ホースからの圧力水を小径の噴射ノズルからこれよりも大径の混気部に噴射し、混気部に形成された負圧で通気路から混気部に気体を吸引するように構成されており、空気を混入することにより、節水効果が注目されている。
特に、介護用品のシャワーノズルのように止水コックを混気部より散水部側部分に設けたものでは止水時に水圧で通気路から水が噴射されてしまうという問題がある。
そこで、通気路にボールスプリング式の逆止弁を設け、逆止弁で止水時の水の漏洩を防止するものも提案されている(例えば特許文献2)。
更に、開弁中のボールは吸気圧力とスプリングの閉弁用押圧力とがつり合った状態でボールが不安定な状態にあり、ふらつき易いことから、このボールが通気路等に衝突を繰り返す所謂チャタリングを起し、これがシャワーノズルの振動や騒音の発生原因ともなるという問題もある。
また、ボールがチャタリングを起すと、ボールやこれを収納する周壁部分の磨耗も早く、耐久性、ひいてはシャワーノズルの耐久性も低下してしまうという問題もある。
これにより、ボールスプリング式のような抵抗もなく大量の外気を吸引して空気量の多い混気ジェットを形成でき、節水効果も向上させることができる利点がある。
これにより、シャワーノズルの振動や騒音がなく、耐久性も大幅に向上させることができる利点もある。
図1は浴室用シャワーヘッドの斜視図であって、図中符号1はシャワーヘッドを全体的に示す。
この浴室用シャワーヘッド1は、筒状本体2の下端に混気ジェット機構3を設けた給水部4を配設するとともに、上端部分に散水部(吐出部)5が形成されており、給水部4と散水部5とは筒状本体2内に形成された流水路6で連通されている。
上記給水部4は、筒状本体2の下端部分と図示を省略した水道の蛇口若しくは給湯器の給湯部分に連結された給水ホース10の端部とを連結して形成されており、当該部分の内部に上記混気ジェット機構3が形成されている。
上記弁体側吸気通路16は、弁体13の中間部分を下窄まりテーパー状周面17の下寄り部から混気部15に向けて噴射ノズル14及び混気部15の軸心18に対して鋭角θとなるように形成されている。
このように弁体側吸気通路16を噴射ノズル14及び混気部15の軸心18に対して鋭角θに形成した場合には、この弁体側吸気通路16から混気部15に吸引される空気の風きり音の発生を可及的に防止して混気ジェット機構3を静粛なものにすることができる。
弁体13はその内部に上述した混気ジェット機構3をそなえ、中間部分に上記の下窄まりテーパー状周面17が形成され、その上部に大径の円筒状部分20が形成されるとともに、下部には小径の円筒状部分21が形成されている。
そして、噴射ノズル14の外周で弁体13の下端面部分は給水ホース10からの圧力水を受ける受圧面22になっている。
尚、図中符号23はシール用のO−リングであり、符号24はコイルスプリング19の端部を受け止めるプレートである。
そして、テーパー周面部26には弁箱側吸気通路28が形成されており、この弁箱側吸気通路28は、弁体13のテーパー状周面17が弁箱11のテーパー周面部26に当接した時に、弁体側吸気通路16と連通しない位置、即ち高さ位置を異ならせて形成してある。
まず、弁体13の給水部4に給水ホース10を連結し、当該給水ホース10から加圧された温水を混気ジェット機構3に供給する。
このとき、混気ジェット機構3部分に収納された逆止弁12の弁体13は、図4に示すようにコイルスプリング19により下方に押圧され、弁体13のテーパー状周面17が弁箱11のテーパー周面部26に密着しており、高さの異なる弁箱側吸気通路28と弁体側給気通路16とは遮断された状態になっている。
こうして弁体13が上昇すると図5に示すように、弁体13のテーパー状周面17と弁箱11のテーパー周面部26と間に隙間Sが形成され、この隙間Sを介して弁体側吸気通路16と弁箱側通路28とが連通され、吸気通路29が形成される。
一方、混気ジェット機構3に供給された温水が小径の噴射ノズル14から、この噴射ノズル14よりも大径で直管状の混気部15に勢い良く噴射され、このジェット流が混気部15に広がると、混気部15の噴射ノズル14側部分にはキャビテーションによる負圧が形成される。
混気ジェット流は、シャワーヘッド1内の流水路6から流送されるとき、屈曲管部7に衝突するときに混気ジェット流に混入されている気泡がさらに細かく細分化されてから多数の散水用小孔8を穿設した散水部(吐出部)5の拡散放水板9からミクロな気泡を多量に含んだ肌に優しいシャワー水流として放出される。
この受圧面22に作用する圧力の低下により弁体13がコイルスプリング19の押圧力で下降する。
こうして弁体13が下降して弁体13のテーパー状周面17と弁箱11のテーパー周面部26とが密着して図4に示すように隙間Sが無い状態になると、吸気通路29は弁体側吸気通路16と弁箱側通路28とに分断される。
これにより、弁体側吸気通路16から混気部15及びシャワーヘッド1内の流水路6に残留する混気ジェット流を形成していた水は、この遮断された吸気通路29で外部への漏出が防止される。
すなわち、散水用小孔8の目詰まりや、吐出部5側部分に設けられた開閉バルブが閉じられる等で混気ジェット機構3より吐出部5側の圧力が高くなると、吐出部5側の圧力と受圧面22に作用する圧力との差圧が少なくなる。
すると、弁体13がコイルスプリング19の押圧力で下降して弁体13のテーパー状周面17と弁箱11のテーパー周面部26とが密着して吸気通路29は上記のように弁体側吸気通路16と弁箱側通路28とに分断され、弁体側吸気通路16から混気部15及びシャワーヘッド1内の流水路6に残留する混気ジェット流を形成していた水は、この遮断された吸気通路29で外部への漏出が防止されるのである。
即ち、図6に示すように弁体13を受圧面22部分に噴射ノズル14を形成し、混気部15にテーパー状周面17を形成するとともに、テーパー状周面17の底部に当接する噴射ノズル14の周面部分に弁体側吸気通路16を形成したものである。
因みに本例の場合、弁体側吸気通路16はテーパー状周面17の底部に形成することもできる。
2・・・筒状本体
3・・・混気ジェット機構
4・・・給水部
5・・・散水部(吐出部)
6・・・流水路
10・・・給水ホース
11・・・弁箱
12・・・逆止弁
13・・・弁体
14・・・噴射ノズル
15・・・混気部
16・・・弁体側吸気通路
17・・・テーパー状周面
18・・・軸芯
19・・・コイルスプリング(付勢手段)
20・21・・・円筒状部分
25・・・小径筒部
26・・・テーパー周面部
27・・・大径筒部
28・・・弁箱側吸気通路
29・・・吸気通路
S・・・隙間
θ・・・鋭角
Claims (7)
- 一端に吐出部と他端に給水部とを有し、給水部からの圧力水を小径の噴射ノズルからこれよりも大径の混気部に噴射して混気部に負圧を形成し、混気部に形成された負圧で吸気通路から気体を吸引するように構成された混気ジェット機構を吐出部と給水部との間に形成された流水路に設けた混気ジェット式流送具において、弁箱と、弁箱を摺動することにより前記吸気通路を断続する弁体とを備え、弁箱側吸気通路部分の内周面部分とこの内周面に当接する弁体の外周面部分を給水部側で小径となるテーパー状周面とし、弁体には小径の噴射ノズルと、その下流側に噴射ノズルよりも大径の混気部とを同芯状に形成し、弁体の小径の円筒状部分と弁箱側とを封止してその給水部側部分に受圧面を形成するとともに、給水部からの圧力水により受圧面が受ける圧力に抗して、前記吸気通路を閉止する方向に弁体を押圧する付勢手段を設けて構成され、噴射ノズルに供給される圧力水により受圧面が受ける圧力で弁体が下流側に移動して弁体側吸気通路部分の外周面と弁箱側吸気通路部分の内周面との間に隙間を形成して吸気通路を開き、噴射ノズルに供給される圧力水の圧力が低くなり、または/および混気部側の圧力が高くなった時に吸気通路を閉じるように構成した逆止弁を設けたことを特徴とする混気ジェット式流送具。
- 弁体が受圧面部分と吸気通路を開閉する部分とを一体に形成したことを特徴とする請求項1に記載の混気ジェット式流送具。
- 弁体が受圧面部分と吸気通路を開閉する部分とを別体で形成したことを特徴とする請求項1に記載の混気ジェット式流送具。
- 混気ジェット式流送具がシャワーノズルである請求項1に記載の混気ジェット式流送具。
- 混気ジェット式流送具が混気ジェットで固塊物を吸引して流送する吸引流送具である請求項1に記載の混気ジェット式流送具。
- 給水部からの圧力水を小径の噴射ノズルからこれよりも大径の混気部に噴射して混気部に負圧を形成し、この負圧で吸気通路から混気部に気体を吸引するように構成した混気ジェット機構に設けられる逆止弁であって、弁箱と、弁箱を摺動することにより前記吸気通路を断続する弁体とを備え、弁箱側吸気通路部分の内周面部分とこの内周面に当接する弁体の外周面部分を給水部側で小径となるテーパー状周面とし、弁体には小径の噴射ノズルと、その下流側に噴射ノズルよりも大径の混気部とを同芯状に形成し、弁体の小径の円筒状部分と弁箱側とを封止して、その給水部側部分に受圧面を形成するとともに、給水部からの圧力水により受圧面が受ける圧力で弁体が下流側に移動して弁体側吸気通路部分の外周面と弁箱側吸気通路部分の内周面との間に隙間を形成して吸気通路を開き、噴射ノズルに供給される圧力水の圧力が低くなり、または/および混気部側の圧力が高くなった時に吸気通路を閉じるように逆止弁を構成したことを特徴とする混気ジェット機構に設けられる逆止弁。
- 混気部への気体の吸引方向を、混気部のジェット流に対して鋭角に吸引するように吸引通路を形成したことを特徴とする請求項6に記載の混気ジェット機構に設けられる逆止弁。
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