JP4290560B2 - シグマデルタa/d変換器を有する電子回路 - Google Patents

シグマデルタa/d変換器を有する電子回路 Download PDF

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Description

本発明は、シグマ・デルタ・アナログ/デジタル変換器を有する電子回路に関する。
アナログ/デジタル変換器は、値の連続体のうちの任意の1つをとることができる1つのアナログ入力信号を、可能な信号値の整数のうちの1つをそれぞれが表わす一連の連続するデジタル出力信号に変換する。シグマ・デルタ・アナログ/デジタル変換器は、デジタル出力信号によって表わされる出力レベルを含むフィードバック信号と入力信号との間の差を最小限に抑える経時的に平均化されたフィードバックループを使用する。
シグマ・デルタ・デジタル/アナログ変換器は、通常、2つの出力レベルのうちの1つを表わす1ビット出力信号を使用するが、更に多くの可能な出力レベルを有する変換器も知られている。例えば、PCT特許出願WO 01/01578は、異なるアナログ信号レベルに対応する3個または5個の可能な出力値を有するシグマ・デルタ・アナログ/デジタル変換器について説明している。3つ以上の可能な出力値を使用すると、1秒間に所定数の出力信号で高い信号対雑音比が得られるという利点がある。
しかしながら、出力が3つ以上の可能な出力レベルに対応し得る場合には、出力レベル間の開きが大きくなって、アナログ/デジタル変換に非線形性のエラーが生じるおそれがある。WO 01/01578は、出力信号に修正を加えることにより、これらのエラーを除去している。較正段階中、このシグマデルタ変換器は、可能な出力レベルの数を3つに減らすことにより、線形性を向上させるために必要な修正を測定する。このシグマデルタ変換器でフィードバック信号を生成するために使用される回路については詳細に記載されていないが、おそらく、出力信号が3つの値のうちのいずれをとるかに応じてフィードバック信号のための出力を3つの電圧源のうちの1つに選択的に接続する選択回路を使用することができる。
PCT特許出願WO 00/65723は、ゼロ復帰スイッチを有するシグマ・デルタ・アナログ/デジタル変換器について説明している。ゼロ復帰スイッチは、回路の線形性を向上させるために設けられている。線形性は、連続的に出力される出力信号値の組み合わせによって決まる記憶効果により損なわれる場合がある。ゼロ復帰スイッチは、連続する出力信号値に対応して取っている値間毎にフィードバック信号が基準値にリセットされるようにすることで、これらの記憶効果を除去する。
WO 00/65723の回路は、差分電流出力部を使用して、フィードバック信号を生成する。これらの差分電流出力部のうちの対応する出力部と直列に接続されたスイッチがゼロ復帰スイッチを形成する。
特に、本発明の目的は、オーバヘッドが僅かな3つ以上の可能な出力信号値を許容するシグマ・デルタ・アナログ/デジタル変換器を有する回路を提供することである。
特に、本発明の目的は、3つ以上の可能な出力信号値を許容し且つ較正が不要なシグマ・デルタ・アナログ/デジタル変換器を有する回路を提供することである。
本発明は、シグマ・デルタ・アナログ/デジタル変換器を有する電子回路であって、
−アナログ入力信号を受けるためのアナログ入力部と、
−それぞれが3個以上の利用可能な値のセットから選択される一連の出力信号値を含むデジタル出力信号を出力するためのデジタル出力部と、
−前記アナログ入力信号と前記デジタル出力信号を示すアナログフィードバック信号との間の時間平均化された差が最小となるように前記デジタル出力信号を生成するべく設けられたフィードバックループと、
−前記フィードバック信号の連続する信号レベルを生成するためのフィードバック信号発生器であって、前記各信号レベルがその対応する前記出力信号値の制御下にあり、また、前記フィードバック信号の信号レベル間に所定のゼロ復帰レベルを挿入するためのゼロ復帰スイッチ回路を備え、利用可能な前記値のうちの1つの値のための信号レベルを与えるように前記ゼロ復帰スイッチ回路が接続されているフィードバック信号発生器と、
を備えており、
前記フィードバック信号発生器は、前記利用可能な値の1つの制御下で前記フィードバック信号の信号レベルを生成するとき、前記ゼロ復帰スイッチ回路を動作させて前記ゼロ復帰レベルを供給し、
前記ゼロ復帰スイッチ回路は、複数の可能なレベルから前記ゼロ復帰レベルを選択し、前記フィードバック信号発生器は、前記利用可能な値の一つの制御下で前記フィードバック信号の信号レベルを生成するとき、前記複数の可能なレベルの選択を細かく切替えることを特徴とする電子回路を提供する。
出力値を分離するためだけではなく、出力値のうちの1つを与えるためにもゼロ復帰スイッチ回路を使用することにより、記憶効果に起因する非線形性を除去できるとともに、3つ以上の可能な出力レベルを用いたシグマ・デルタ・アナログ/デジタル変換の信号対雑音比が高い、簡単な回路が得られる。この場合、ゼロ復帰スイッチ回路は、1つの切換素子または複数の切換素子から成っていても良い。ゼロ復帰スイッチ回路は、例えば、ゼロ復帰レベルを供給する1つのノードに対して1つの出力部を接続し、あるいは、複数の差動出力部を、互いに対して或いは共通の1つのノードに対して或いは少なくとも略同一のゼロ復帰レベル信号を供給する異なる複数のノードに対して接続する。
本発明に係る回路は、作動時に差分電流の合計をゼロにさせるゼロ復帰スイッチ回路と組み合わせて、フィードバック信号を生成するための差分電流出力を使用する実施形態を有している。このようにすれば、異なる可能な出力レベル間に開きがあっても、複雑な較正を行なわないで済む。
更なる実施形態においては、対応する加算ノードに接続されたレジスタと、デジタル出力信号に応じてレジスタ間に印加される電圧を制御する切換回路とを使用して、差分電流が生成される。ゼロ復帰レベルは、レジスタを介して加算ノードを電気的に接続することにより生成される。このようにして、ゼロ復帰スイッチは、内部の前回の状態の全ての記憶を消去する。
更なる実施形態において、切換回路は、内部ノード間に印加される電圧を切換える。したがって、フィードバック信号の信号レベルのうちの2つを生成するために必要な電圧が1つだけで済み、ゼロ復帰スイッチは、内部ノードを接続することにより第3のレベルを生成する。その結果、アナログ/デジタル変換の線形性を確保するために較正が不要になる。印加電圧においては、バンドギャップ基準などの安定な基準電圧が使用されても良い。その場合、外部の影響とは無関係に、アナログ/デジタル変換のスケーリングを簡単に行なうことができる。
以下、図面を使用して、本発明のこれら及び他の目的、有利な態様について詳細に説明する。
図1は、シグマ・デルタ・デジタル/アナログ変換器を示している。変換器は、入力ステージ10と、減算ステージ12と、ループフィルタ14と、量子化器16と、フィードバック信号発生器18とを有している。入力ステージ10は、差動入力端子100a,100bと、減算ステージ12の加算ノード120a,120bに接続される出力部とを有している。一例として、入力ステージ10は、各入力端子100a,100bと対応する加算ノード120a,120bとの間に直列に接続されたコンデンサ104a,104bおよびレジスタ102a,102bを有するように示されている。
減算ステージ12、ループフィルタ14、量子化器は、入力信号と出力信号との間の平均値の差によって得られる差分信号からデジタル出力信号を生成するためのデジタル化ステージを形成している。減算ステージ12は、加算ノード120a,120bに接続された入力部を有する差動増幅器122を備えるとともに、増幅器122の出力部と増幅器の入力部との間に接続されたフィードバックコンデンサ124a,124bを備えている。減算ステージ12の出力部は、ループフィルタ14を介して、量子化器16に接続されている。量子化器16はクロック入力部を有しており、量子化器16の出力部は、シグマ・デルタ変換器の出力部を形成している。量子化器16の出力部は、フィードバック信号発生器18の入力部に戻って接続されている。フィードバック信号発生器18は、減算ステージ12の加算ノード120a,120bに接続された差動出力部を有している。ループフィルタ14は、例えば、四次フィルタであるが、本発明において、精密なタイプのフィルタは必ずしも必要ではない。
作動時、差分入力信号が入力部100a,100b間に加えられ、量子化器16の出力部でデジタル出力信号が生成される。差分入力信号および出力信号に対応する信号は、減算ステージ12によって互いに減算される。その結果得られる差は、ループフィルタ14に通されるとともに、出力信号を決定するために量子化される。ループフィルタ14は、前記差を経時的に平均化する。その結果、シグマ・デルタ変換器は、差分入力信号に対応する経時的に平均化された出力信号を生成する。
そのようなアナログ/デジタル変換器は、例えば、搬送波上で変調された信号を受ける無線信号受信回路で使用されても良い。
図3は、図1に示されるシグマ・デルタ・デジタル/アナログ変換器を使用する受信器を示している。受信器は、アンテナ入力部30と、局部発振器32と、ミキサ34a,34bと、アナログ/デジタル変換器36a,36bと、信号処理回路38とを有している。作動時、ミキサ34a,34bは、アンテナ信号を、所定の周波数帯域(例えば低周波帯域)の直交信号へとダウンコンバートする。アナログ/デジタル変換器27a,27bは、直交信号をサンプリングしてデジタル化する。変換器36a,36bは、共に、図1に示されるタイプのものであることが好ましい。これは、無関係な強い信号の存在下で信号を区別するために必要なダイナミックレンジおよび線形性をこのタイプが与えるからである。
受信器において、対象とする信号は、多くの場合、他の変調された信号を伴う。その変調信号の幾らかは、対象とする信号と同じ強度である場合もあり、あるいは、対象とする信号よりも強度が大きい場合もある。それにもかかわらず、対象とする信号を抽出するためには、幅広いダイナミックレンジ(見込まれる最大の入力値とアナログ/デジタル変換器の分解能との間の比)が必要である。3つ以上の可能な出力値を使用することによりダイナミックレンジを向上させることができるが、通常、これは、かなりの回路オーバーヘッドを必要とし、強い信号の存在下で弱い信号の静的な(かき乱されない)受信を妨げる非線形性を招くおそれがある。
図2は、クロック信号Cと、量子化器16の出力信号を示す信号Bとを示している。量子化器16は、各クロックパルス毎に出力信号値を生成するように形成されている。この場合、前記出力信号は、3つの値のうちの1つをとる。信号Bは、それらの値を示す3つの可能なレベルに限定される(無論、量子化器の実際の出力信号は、例えば各出力信号毎にビット対を使用することにより任意の形式でレベルを表わすことができるデジタル信号である)。量子化器16は、例えば量子化器16内で2つの比較器(図示せず)を使用することにより、実現されても良い。この場合、量子化器は、その入力部での信号間の差が両方の比較器の閾値レベルを下回る時に第1の値を生成し、その差が一方の比較器の閾値レベルを下回るが他方の比較器の閾値レベルを上回る時に第2の値を生成するとともに、その差が両方の閾値レベルを上回る時に第3の値を生成する。
フィードバック信号発生器18は、信号Bに対応するフィードバック信号Iを、減算回路に対して供給する。各クロック周期においては、第1の段階と第2の段階とが生じる。第1の段階において、フィードバック信号Iは、そのクロック周期中の信号Bによって決定される。第2の段階において、フィードバック信号は、信号Bと無関係である。第2の段階は、異なるクロックサイクルの第1の段階同士の間でゼロ復帰段階としての機能を果たし、これにより、異なるクロック周期の第1の段階で供給される信号間の相乗効果が除去される。第1の段階で供給されるフィードバック信号Iは、3つの異なる値、すなわち、第2の段階における場合と同じ値24a〜24d、または、その値24a〜24dの両側の値20a,20b,22a〜22cをとっても良い。
第1の段階におけるフィードバック信号Iが第2の段階における場合と同じ値24a〜24cをとる場合、これは、第2の段階で信号を実現するために使用される同じ手段によって実現される。したがって、3つの可能なレベルを有するフィードバック信号Iは、別個のハードウェアを殆ど用いることなく、あるいは、全く用いることなく実現される。
図1に戻って詳細に説明すると、フィードバック信号発生器18は、デコーダ180と、ハンドギャップ基準182と、一対の第1のトランジスタ184a,184bと、一対の第2のトランジスタ186a,186bと、ゼロ復帰トランジスタ187と、略等しい抵抗値を有する一対のレジスタ188a,188bとを有している。量子化器16の出力部は、デコーダ180の入力部に接続されている。デコーダ180は、一対の第1のトランジスタ184a,184bの制御電極に接続された第1の出力部と、一対の第2のトランジスタ186a,186bの制御電極に接続された第2の出力部と、ゼロ復帰トランジスタ187の制御電極に接続された第3の出力部とを有している。
加算ノード120a,120bは、レジスタ188a,188bのうちの対応する1つをそれぞれ介して、各内部ノード(中間接点)185a,185bに接続されている。内部ノード185a,185bは、ゼロ復帰トランジスタ187の主電流チャンネルを介して、互いに接続されている。第1の内部ノード185aは、並列に配置された第1および第2の経路を介して、基準端子189に接続されている。第1の経路は、第1のトランジスタ対の一方184aの主電流チャンネルを含んでいる。第2の経路は、第2のトランジスタ対の一方186aの主電流チャンネルとバンドギャップ基準182とを直列状態で含んでいる。同様に、第2の内部ノード185bは、並列に配置された第3および第4の経路を介して、基準端子189に接続されている。第3の経路は、第1のトランジスタ対の他方184bの主電流チャンネルとバンドギャップ基準182とを直列状態で含んでいる。第4の経路は、第2のトランジスタ対の一方186aの主電流チャンネルを含んでいる。
作動時、入力部100a,100bからの電流とフィードバック信号発生器18からの電流とを加算ノード120a,120bで加算することにより、減算が実現される。図2は、フィードバック信号発生器18からレジスタ188a,188bを介して加算ノード120a,120bへと流れる電流間の差である差分電流Iの形態を成すフィードバック信号Iを示している。
デコーダ180は、フィードバック信号発生器18を制御して、3つの異なる電流形態のうちの1つで加算ノード120a,120bに対して電流を供給し、信号Bの制御下で、プラスの差分電流と、マイナスの差分電流と、ゼロの差分電流とをそれぞれ与える。各クロック周期中においては、そのクロック周期における信号Bによって決定される形態で電流が供給される第1の段階が生じるとともに、信号Bとは無関係な形態で電流が供給される第2の段階が生じる。第2の段階は、異なるクロック周期の第1の段階で供給される電流間の相乗効果を除去するゼロ復帰段階としての機能を果たす。
第1の形態においては、互いに反対の電流がレジスタ188a,188bを介して加算ノード120a,120bへと流れる時に、プラスの差分電流20a,20bが発生する。この場合、第1の加算ノード120aへの電流は、第1の符号を有しており、第2の加算ノード120bへの電流は、第1の符号と反対の第2の符号を有している。第2の形態においては、互いに反対の電流が加算ノードへと流れるが第1の形態と逆の方向で電流が流れる時に、マイナスの差分電流22a〜22cが発生する。この場合、第1の加算ノード120aへの電流は、第2の符号を有しており、第2の加算ノード120bへの電流は、第1の符号を有している。第3の形態においては、ゼロの差分電流24a〜24dが発生する。
レジスタ188a,188bを通じた互いに反対の電流は、以下のように確保される。入力信号が差分であると仮定すると、加算ノード120a,120bのコモンモード電圧(同相電圧)は、基準端子189での電圧を上回るバンドギャップ電圧の半分である。これは、トランジスタ対の一方または両方が同時に電流を流さないように、デコーダ180がトランジスタ対184a,184b;186a,186bを制御するためである。そのため、任意のトランジスタ対184a,184b;186a,186bが電流を流すと、内部ノード185a,185bの一方が基準端子に対して接続され、他方の内部ノードがバンドギャップ基準182に対して接続される。その結果、加算ノード120a,120bでの電圧の合計がバンドギャップ基準電圧に等しくなる。
差動増幅器122は、差動オペアンプとして機能するとともに、コンデンサ124a,124bにより負帰還(ネガティブフィードバック)配列で配置される。その結果、増幅器122は、加算ノード120a,120bでの電圧を等しくして、これらの両方がコモンモード電圧と等しくなるようにする。そのため、差分入力電圧は、加算ノード120a,12bへの互いに反対の電流をもたらす。同様に、フィードバック信号発生器は、量子化器16からの出力信号の制御下で、差分電流を加算ノード120a,120bに対して供給する。
デコーダ180は、一方のトランジスタ対184a,184b;186a,186bが量子化器16の出力信号(信号Bによって表わされる信号)に応じていずれのトランジスタ対が電流を流すかを制御する。一方のトランジスタ対184a,184b;186a,186bが電流を流し且つゼロ復帰トランジスタ187が電流を流さない場合には、内部ノード185a,185bの一方が基準端子189の電圧になり、内部ノード185a,185bの他方が基準端子の電圧を上回るバンドギャップ基準電圧となる。この場合、加算ノードでの電圧は、基準端子の電圧を上回るバンドギャップ電圧の半分であるため、レジスタ188a,188bを流れる電流は互いに反対である。
本発明が図1の回路に限定されないことは言うまでもない。例えば、フィードバック信号発生器から3つの電流レベルを生成する他の形式を使用しても良い。
図4は、デコーダ40と、第1および第2の電流源42a,42bと、第3および第4の電流源44a,44bと、多くのスイッチ46a〜46dとを有するデジタル/アナログ変換器を示している。デジタル/アナログ変換器の第1および第2の出力部48a,48bは、共に、回路の差動出力部を形成する。第1の出力部48aは第1の電流源42aの出力部に接続され、デジタル/アナログ変換器の第2の出力部48bは第2の電流源42bの出力部に接続されている。第1の出力部48aは、スイッチ46a,46bのうちの対応する一方をそれぞれ介して、第3および第4の電流源44a,44bの出力部に対して接続される。第2の出力部48aは、スイッチ46c,46dのうちの対応する一方をそれぞれ介して、第3および第4の電流源44a,44bの出力部に対して接続される。第1、第2、第3、第4の電流源42a,42b,44a,44bは、略同一の出力電流を供給するように設けられている。スイッチは、デジタル入力部41で受けられるデジタル信号およびクロック入力clkの制御下で、デコーダ40により制御される。
図5は、図4の回路の動作を示す信号を表わしている。第1の信号clkはクロック信号を示しており、クロックサイクルの交互に生じる第1および第2の段階がI,IIによって表わされている。第2の信号Bは、デジタル入力信号の一例を示している。デジタル信号は、信号値を表わす一連のコード値を含んでいる。一例として、異なるコード値に対応する3つのレベルを有するようにデジタル入力信号Bが示されている。
第3の信号Idiffは、出力部48a,48bへと流れる正味の電流間の差を示している。回路は、交互に生じる2つの段階I,IIで動作する。第1の段階Iにおいて、デコーダ40は、データに依存する正味の電流差を出力部48a,48bに対して供給するため、データに応じてスイッチ46a〜46dを制御する。第2の段階IIにおいて、デコーダ40は、スイッチ46a〜46dを制御して、ゼロ復帰電流差を出力部48a,48bに対して供給する。
デジタル入力信号Bが高いレベルにおいてコード化すると、デコーダ40は、第1の段階でスイッチ46a〜46dを制御して、第3および第4の両方の電流源44a,44bの出力部を第2の電流源42bの出力部に対して接続する。したがって、第1の出力部における正味の電流は、第1の電流源42aからの電流Iaに等しくなる。第1、第2、第3、第4の電流源42a,42bからの電流が同じであると仮定すると、第2の出力部48bにおける正味の電流は−Iaである。第1の出力部における正味の電流と第2の出力部における正味の電流との間の差は2Iaであり、これは、高レベルの差分出力電流51に対応している。
同様に、デジタル入力信号Bが低いレベルにおいてコード化すると、デコーダ40は、第1の段階でスイッチ46a〜46dを制御して、第3および第4の両方の電流源44a,44bの出力部を第1の電流源42bの出力部に対して接続する。したがって、第1の出力部における正味の電流と第2の出力部における正味の電流との間の差は、低レベルの差分出力電流53に対応する−2Iaとなる。
デジタル入力信号Bが第3のレベルにおいてコード化すると、デコーダ40は、第1の段階でスイッチ46a〜46dを制御して、第3および第4の電流源44a,44bの出力部を、第1および第2の電流源42bの出力部に対してそれぞれ接続し、あるいは、第2および第1の電流源42bの出力部に対してそれぞれ接続する。したがって、第1の出力部における正味の電流と第2の出力部における正味の電流との間の差はゼロになる。
回路は、ゼロ復帰レベルと同じ方法で第3の入力信号を出力するように形成されている。第2の段階においても、デコーダ40は、スイッチ46a,46bを制御して第3および第4の電流源44a,44bの出力部を第1および第2の電流源42bの出力部に対してそれぞれ接続し或いは第2および第1の電流源42bの出力部に対してそれぞれ接続することによって、差をゼロにする。
実際には、電流源42a,42b,44a,44bは、例えば、異なる電流源の実装における幾何学的構成の差またはパラメータの差に起因して、同じ電流を供給しない場合がある。同一の電流が供給されないと、ゼロ復帰レベルでの出力部48a,48bからの正味の電流の差は、高レベルの出力と低レベルの出力との間の差の中間に正確に一致しない。これは、ゼロ復帰レベルがデジタル入力信号Bによって選択できる第3の出力レベルとしてではなくゼロ復帰レベルとしてのみ使用される場合の問題ではない。しかしながら、ゼロ復帰レベルがデジタル入力信号Bによって選択できる第3の出力レベルとして使用されると、それにより、デジタル/アナログ変換が非線形性になる。
この非線形性に対抗するためには、第3のレベルのための出力電流が平均して高レベルと低レベルとの間の中間に正確に一致するように、2つの異なる状態を使用して第3のレベルにおける電流を供給することにより、第3の出力レベルを止めることが好ましい。第1の状態において、デコーダ40は、スイッチ46a〜46dを制御して、第1の電流源42aの出力部を第3の電流源44aの出力部に対して接続するとともに、第2の電流源42bの出力部を第4の電流源44bの出力部に対して接続する。逆に、第2の状態においては、デコーダ40は、スイッチ46a〜46dを制御して、第1の電流源42aの出力部を第4の電流源44bの出力部に対して接続するとともに、第2の電流源42bの出力部を第3の電流源44aの出力部に対して接続する。
以下の表は、第1、第2、第3、第4の各電流源42a,42b,44a,44bからの電流I1,I2,I3,I4の形式で、第1および第2の状態において出力部48a,48bへと流れる正味の電流を示している。また、表には、高低のデジタル入力Bを伴う電流が含まれている。

出力部48a 出力部48b 差
B高 I1 I2−I3−I4 I1−I2+I3+I4
B低 I1−I3−I4 I2 I1−I2−I3−I4
状態1 I1−I3 I2−I4 I1−I2−I3+I4
状態2 I1−I4 I2−I3 I1−I2+I3−I4
I1〜I4は全て、精度の無さを除いて、ほぼ等しいことは言うまでもない。なお、電流差は、反対の極性をもって、また、高低の入力信号Bにおいて、I1−I2から偏っている。第1および第2の状態においては、高い入力信号におけるレベルと低い入力信号Bにおけるレベルとの間の中間のレベルI1−I2から僅かな偏りがある。第1の状態におけるレベルと第2の状態におけるレベルとの平均は、高低の入力信号Bにおけるレベル間の中間のこのレベルI1−I2と正確に一致する。これは、電流が互いに等しくない場合であっても、非線形性を相殺するために使用される。
デコーダ40は、デジタル入力信号が高レベルと低レベルとの間及び/又は第2の段階に第3のレベルを有する場合に、状態1および状態2の両方を利用して、出力電流を生成するように設けられることが好ましい。異なるクロックサイクルにおいては、デコーダ40が異なる状態を選択する。これにより、第3のレベルにおける出力電流は、平均して、高レベルと低レベルとの間の中間になる。すなわち、2つの状態が頻繁に選択される。したがって、ループフィルタ14は、第3のレベルが使用される時に生じる非線形性を平均化する。
入力信号が第3の値をとる時に第1の段階Iで出力電流を制御するために使用される状態を選択するために、様々な方法が使用されても良い。各方法においては、少なくとも平均して両方の状態が頻繁に生じることが好ましい。無論、個々の各状態における電流は理想の値から偏っているが、電流が平均して理想の値に等しいため、殆どの偏りがループフィルタ14を通過する。また、大きな偏りのスペクトル密度は、ループフィルタ14を通過する周波数へと移行することが好ましい。したがって、状態の選択方法は、偏りのスペクトル密度が更に高い周波数(ループフィルタ14を通過する周波数)へと移行することを促すことが好ましい。
第1の組の実施形態において、第1の段階Iで使用される状態は、第2の段階IIで使用される状態とは無関係に選択される。しかしながら、これは、偏りのスペクトル密度を使用できる最大周波数を制限する。したがって、第2の組の実施形態においては、第1および第2の段階で使用される状態の選択が互いに依存し合っている。これにより、スペクトル密度を更に高い周波数へと移行させることができる。
第1の段階Iで使用される状態が第2の段階IIで使用される状態とは無関係に選択される実施形態においては、入力信号で制御される電流が供給される第1の段階I同士の間の第2の段階IIでゼロ復帰電流を供給するために、任意の状態を使用することができる。例えば、第2の段階で同じ状態を常に使用しても良い。これにより、DCオフセット信号が生じるが、そのようなオフセット信号は、音声出力または無線信号受信等の殆どの用途で問題とならない。あるいは、第2の段階で使用される状態が、連続するクロックサイクルにおいて交互に生じても良い。更なる他の変形例においては、第2の段階で使用される状態が、一方のクロックサイクルから他のクロックサイクルへと切換えられ(トグルされ)ても良い。無論、ゼロ復帰レベルが必要とされない場合、回路は、クロック周期全体において、単に、入力信号で制御される出力電流を供給するだけでも良い。この場合、第2の段階が必要とされず、あるいは、切換中の短い期間において一時的にのみ第2の段階が持続しても良い。
第1の段階で使用される状態が第2の段階で使用される状態とは無関係に選択される場合には、様々な方法を使用して、第1の段階Iにおいて状態を選択することができる。第1の実施形態において、デコーダ40は、第3のレベルが生じる時に、状態1と状態2とを単に交互に使用する。したがって、第3のレベルにおける平均電流差が高レベルおよび低レベルにおける電流差間の中間になるといったことが簡単に起こり得る。これは、例えば、デコード40内にトグルフリップフロップ(図示せず)を設けることにより実現することができる。この場合、トグルフリップフロップは、入力信号Bが第3のレベルを選択する時にスイッチ46a〜46dを制御するために使用される状態を制御するとともに、入力信号Bが第3のレベルを選択する毎にトグルさせる(切り換える)。このようにして、偏りのスペクトル密度が更に高い周波数へと移行されるが、最大周波数は、第3のレベルが生じる周波数によって制限される。最大周波数が低いと、スペクトル密度が小さい。これは、第3のレベルが低い周波数で生じるが、ある用途において、この周波数が非常に低いことから、偏りを平均化できないためである。
一実施形態において、デコーダ40は、偶数のクロックサイクルで状態1を使用し、奇数のクロックサイクルで状態2を使用する。これによっても、第3のレベルにおける平均電流差は、高レベルおよび低レベルにおける電流差間の中間になる。これは、例えば、デコード40内にトグルフリップフロップ(図示せず)を設けることにより実現することができる。この場合、トグルフリップフロップは、入力信号Bが第3のレベルを選択する時にスイッチ46a〜46dを制御するために使用される状態を制御するとともに、各クロックサイクルをトグルさせる(切り換える)。更に他の実施形態においては、適切に設計されたLFSR(リニア・フィードバック・シフト・レジスタ)等の擬似ランダム発生器を使用して、トグルフリップフロップをトグルさせ(切り換え)ても良い。これらの実施形態の全てにおいて、偏りのスペクトル密度が移行する最大周波数は、第3のレベルが生じる周波数によって制限される。ある用途においては、この周波数が非常に小さいため、偏りを平均化することができない。
他の実施形態においては、前回の入力信号を使用して、第1の段階Iで状態が選択される。すなわち、第3のレベルの入力信号がクロックサイクルで生じ且つ前回のクロックサイクルにおける入力信号が高かった場合、クロックサイクルにおいて第1の状態が選択される。前回のクロックサイクルにおける入力信号が低かった場合には、第2の状態が選択される。前回の入力信号が第3の値を有している場合には、前回のクロックサイクルの状態に対して状態が切り換えられる(トグルされる)。高レベルおよび低レベルの両方が同じ頻度で生じるため、これにより、平均して両方の状態が同じ頻度で生じる。状態を選択するこの方法は、例えばデコーダ40内でラッチ(図示せず)を使用することによって実現できる。この場合、ラッチは、入力信号が高かった場合あるいは低かった場合に、前回の入力信号をラッチするとともに、入力信号が中間値をとった場合に、その前回の内容と反対のロジックをラッチする。しかしながら、この方法は、状態が入力信号と関連して、偏りのスペクトル密度の一部が低い周波数で生じるといった欠点を有している。
第1の段階および第2の段階で使用される状態の選択が互いに依存し合っている場合には、偏りのスペクトル密度を更に高い周波数へと移行させることができる。図5は、第1の段階で使用される状態を選択する他の実施形態の結果を示している。この実施形態において、デコーダ40は、中間値が第1の段階で出力され且つ第2の段階で出力される場合、中間値が出力される毎に、選択された状態を交互に切り換える。この代替の実施形態は、様々な方法で実現することができる。例えば、デコーダ40内にトグルフリップフロップ(図示せず)を設けることにより、トグルフリップフロップは、第1の段階および第2の段階の両方で第3のレベルが出力される時にスイッチ46a〜46dを制御するために使用される状態を制御するとともに、第3のレベルが出力される度にトグルさせる(切り換える)。他の実施は、例えば、データBとは無関係な連続する段階間でトグルさせるトグル信号の使用、および、デジタル入力信号Bが中間値をとらない各クロックサイクルでトグルされるフリップフロップの使用である。この他の実施形態において、使用される状態を選択する信号は、フリップフロップの出力およびトグル信号の排他的論理和を形成することにより生成される。
したがって、クロックサイクルの第1の段階で高い値または低い値が出力される限り、第2の段階でRTZレベルを出力するために使用される状態は、第1の状態と第2の状態との間で単に切り換えられる(トグルされる)。クロックサイクルで第3の値が出力されると、第1および第2の段階で異なる状態が使用される。この場合、第1の段階における状態は、最後の前回のクロックサイクルで使用された状態に応じて選択される。
図5において、例えば、介在する第1の段階で第3のレベルの信号が生じない場合、連続する第2の段階で使用される状態が交互に切り換えられる(異なる状態は、僅かに高いレベルおよび僅かに低いレベル52,56から認識できる)。最初のクロックサイクルにおいては、中間値入力信号50が生じる。この最初のクロックサイクルにおいて、第1の状態(高レベルと低レベルとの間の中間のレベルよりも僅かに高いレベル52を有するように示されている)は、第1の段階で出力信号を生成するために使用される。入力信号54の中間値が生じる次のクロックサイクルにおいて、第2の状態(高レベルと低レベルとの間の中間のレベルよりも僅かに高いレベル56を有するように示されている)が使用される。これは、入力信号が中間値50をとる前回のサイクル後に奇数のクロックサイクルが生じたからである。入力信号が中間値58をとる次のクロックサイクルにおいては、第2の状態59が再び使用される。なぜなら、今度は、前回の中間値54の後に偶数のクロックサイクルが生じたからである。
このようにして、連続的に選択された状態のための信号出力は、サンプリング周波数の半分に対応する公称振動周期をもって、デジタル発振器の出力信号を効果的に生成する。この発振器の振動は、デジタル入力信号Bが高い値と低い値との間の第3の値をとる時にそのデジタル入力信号Bに応じて変調される位相である。このようにすると、第1の段階で使用される信号の偏りのスペクト密度は、第2の段階における偏りのスペクトル密度へと変調される。これにより、スペクトル密度が高周波で得られ、そのため、これを更に簡単にフィルタに通過させることができる。これは、第2の段階においてRTZレベルのために使用される状態の選択に起因する偏りのスペクトル密度を犠牲にして達成される。第2の段階においてRTZレベルのために使用される状態がスペクトル密度のデータ部分とは無関係に交互に切り換えられる実施形態と比較して、第2の段階における異なる状態の当然の選択は、低周波へと移行される。しかしながら、このスペクトル密度は、依然として、フィルタを簡単に通過できる周波数のままである。
本発明から逸脱することなく、他の方法で、デジタル入力信号が中間値をとる時に第1の段階Iで使用される状態が、高い周波数のデジタル振動信号の一部を形成できることは言うまでもない。例えば、デジタル入力信号が高い値または低い値をとらない時にクロクサイクルの一部だけでトグルさせる僅かに低い周波数のデジタル振動信号が使用されても良く、あるいは、中間値が出力される連続する第2の段階および第1の段階における状態を連続的に選択するために、高周波擬似ランダム振動が使用されても良い。
本発明が前述した回路に限定されないことは言うまでもない。例えば、加算ノード120a,120bを使用する電流減算の代わりに、電圧減算が使用されても良い。この場合、フィードバック信号発生器は、量子化器16からの出力信号の制御下で3つの電圧のうちの1つを生成するように変更され、これら3つの電圧のうちの中間の電圧は、量子化器の出力信号によって制御される電圧を両者間に供給するゼロ復帰電圧としても供給される。他の実施例においては、混合電圧電流加算回路が使用されても良い。
例えば電流を加算ノードに出力するための電流源出力部を有する従来の電圧/電流変換器を使用して、フィードバック信号発生器から3つの電流レベルを生成する任意の形式を使用しても良い。しかしながら、切換ネットワークおよびレジスタ188a,188bを介して加算ノード120a,120bに接続される1つの電圧源182を使用すると、設計が容易になり、また、レジスタ188a,188bがうまくマッチする時に正確に較正された回路を提供することができる。したがって、回路は、パラメータの散らばりに対して非常に強く、複雑な較正を必要としない。
ポリシリコン領域や、一定の制御電圧を伴うFETデバイス等の任意のタイプの抵抗構造を使用して、レジスタ188a,188bが実現されても良い。バンドギャップ基準182が示されていたが、任意の他のタイプの電圧基準が使用されても良い。しかしながら、バンドギャップ基準が有益である。なぜなら、バンドギャップ基準は、外部の影響に殆ど晒されない電圧を与えるからである。
開示した実施形態は、レジスタ188a,188bを通じて流れる互いに反対の電流を生成するが、これらの電流に対しては、例えば内部ノード185a,185bに同様の電流源を付加することにより、コモンモード電流が加えられても良いことは言うまでもない。しかしながら、そのようなコモンモード電流は、アナログ/デジタル変換での非線形性を避けるため、正確なマッチングを必要とする。互いに反対の電流を使用すると、そのようなマッチングが殆ど重要とならない。
また、図1の回路は、3レベル出力信号用であるが、更に高い出力レベル、例えば5レベルを使用しても良い。そのうちの1つにおいては、ゼロ復帰スイッチを使用してフィードバック信号が実現される。奇数のレベルを使用することが好ましく、その場合、中間にゼロ復帰レベルを設定し、他のレベルをゼロ復帰レベルの両側に対称に等間隔で設定する。したがって、線形性に影響を与える最小成分が必要とされる。例えば、加算ノード120a,120bに接続されるレジスタと切換回路との別個の組み合わせを、レジスタ188a,188bと切換回路184a,184b,186a,186bとの組み合わせに対して並列に設けることにより、付加的なレベルが実現されても良い。この場合、線形性は、レジスタのマッチングによって決定される。
1つのゼロ復帰トランジスタ187の代わりに、トランジスタの組み合わせ、あるいは、任意の他のタイプのスイッチを使用しても良い。例えば、2つのスイッチング・トランジスタを使用する。この場合、各スイッチング・トランジスタは、対応する内部ノード185a,185bと、バンドギャップ電圧の半分に等しい基準電圧を供給するノードとの間に配置される。しかしながら、内部ノード間のスイッチがあまり複雑ではない図1に示される実施形態は、製造中におけるパラメータの散らばりに対して非常に強く、バンドギャップ基準を使用して形成される電圧を利用して第3の電流レベルを与える。
同様に、電流の大きさを制御するためにも使用されるバンドギャップ基準182を用いて加算ノード120a,120bでのコモンモード電圧を決定する代わりに、別個の電圧源を使用して(単独で、あるいは、バンドギャップ基準182とのイオンコンビネーションにより)コモンモード電圧を決定しても良い。例えば、コンデンサ104a,104bが省かれていた場合には、入力部100a,100bからのコモンモード電圧を使用しても良い。しかしながら、バンドギャップ基準182を使用することにより、回路は、入力信号とは無関係に形成され、したがって、外部の影響に対して非常に強くなる。
図1の回路において、サンプリングは、量子化器16によるクロック信号の制御下で行なわれるが、回路内の他の場所でサンプリングを行なうことができることは言うまでもない。しかしながら、量子化器でサンプリングを行なうことにより、時間が途切れないループフィルタ14を使用することができる。これにより、フィルタのフィルタリング操作が向上する。
シグマ・デルタ・アナログ/デジタル変換器を示す図。 変換器内で生じる信号を示す図。 受信回路を示す図。 フィードバック信号発生回路を示す図。 フィードバック信号を示す図。

Claims (5)

  1. シグマ・デルタ・アナログ/デジタル変換器を有する電子回路であって、
    −アナログ入力信号を受けるためのアナログ入力部と、
    −それぞれが3個以上の利用可能な値のセットから選択される一連の出力信号値を含むデジタル出力信号を出力するためのデジタル出力部と、
    −前記アナログ入力信号と前記デジタル出力信号を示すアナログフィードバック信号との間の時間平均化された差が最小となるように前記デジタル出力信号を生成するべく設けられたフィードバックループと、
    −前記フィードバック信号の連続する信号レベルを生成するためのフィードバック信号発生器であって、前記各信号レベルがその対応する前記出力信号値の制御下にあり、また、前記フィードバック信号の信号レベル間に所定のゼロ復帰レベルを挿入するためのゼロ復帰スイッチ回路を備え、利用可能な前記値のうちの1つの値のための信号レベルを与えるように前記ゼロ復帰スイッチ回路が接続されているフィードバック信号発生器と、
    を備えており、
    前記フィードバック信号発生器は、前記利用可能な値の1つの制御下で前記フィードバック信号の信号レベルを生成するとき、前記ゼロ復帰スイッチ回路を動作させて前記ゼロ復帰レベルを供給し、
    前記ゼロ復帰スイッチ回路は、複数の可能なレベルから前記ゼロ復帰レベルを選択し、前記フィードバック信号発生器は、前記利用可能な値の一つの制御下で前記フィードバック信号の信号レベルを生成するとき、前記複数の可能なレベルの選択を細かく切替えることを特徴とする電子回路。
  2. 前記フィードバック信号発生器は、前記利用可能な値の1つに応じた信号レベルが交互に出力されるとき、信号レベル間の前記ゼロ復帰スイッチを選択することを特徴とする請求項に記載の電子回路。
  3. 前記フィードバック信号発生器は、前記ゼロ復帰レベルが出力されるたびに、利用可能なレベル中の選択レベルを、前記信号レベル間から、あるいは一つの信号レベルとして交互に選択することを特徴とする請求項に記載の電子回路。
  4. 前記フィードバック信号発生器は、前記信号レベル間で前記ゼロ復帰レベルを交互に選択し、前記利用可能な値の前記1つの制御下で前記フィードバック信号が出力された後に前記交互の位相を反転することを特徴とする請求項に記載の電子回路。
  5. 前記フィードバック信号発生器は、前記利用可能な値の前記1つの制御下で、前記フィードバック信号を生成するために、偶数と奇数クロックサイクル内で前記可能なレベルを交互に選択することを特徴とする請求項に記載の電子回路。
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