JP4290376B2 - 防音断熱材およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、防音断熱材に関し、詳しくは主成分が耐熱性繊維からなる基材層の表面に鱗片状鉱物の被覆層を形成してなる防音断熱材およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車等のエンジン周りに用いられるエンジンカバーや、エキゾーストマニホールドカバー、消音器等の内面には、それらから発せられる熱や音や振動を遮蔽、吸収するために防音断熱材が積層・貼付されている。かかる防音断熱材としては、無機繊維などの耐熱性繊維を、シリカクロスで外装したもの、金属繊維織物で外装したもの、穴あき鋼板で外装したもの、アルミ箔やアルミナガラスクロスで外装したもの、あるいはポリエチレン織物またはポリプロピレン織物等で外装したものが使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の防音断熱材は、中でもシリカクロスで外装したもの、金属繊維織物で外装したもの等は素材が著しく高価である。また、アルミ箔やアルミナガラスクロスで外装したもの、あるいはポリエチレン織物またはポリプロピレン織物等で外装したものは、耐熱性が不十分であり、高温環境となる場合は使用することが出来ない。
【0004】
また、エンジンの周りやエキゾーストマニホールド周りの様に高温環境下に配置される場合、基材層を構成する耐熱性繊維は長期間使用するにつれて熱により劣化して微粉化する傾向があるが、その表面を金属繊維織物で外装したもの、穴あき鋼板で外装したものは表面に大きな穿孔または間隙を有しているため、振動により前記の微粉化物がそれらの外装材料層を通って飛散し、種々のトラブルの原因となるなどの欠点を有する。
【0005】
本発明は、斯かる実情に鑑み為されたものであり、その目的は、比較的安価で、製造工程が比較的簡易で、且つ優れた騒音減衰特性(防音性)を維持しつつ振動により内部の微粉化物の飛散が少ない防音断熱材およびその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、鋭意検討した結果、無機繊維等の耐熱性繊維を主成分とする基材層の表面に鱗片状鉱物の水性ディスパージョンを塗布し、乾燥して形成される20g/m 2 〜300g/m 2 の被覆層が意外にも基材層表面に強固に密着し、かつ、その被覆層が内部に存在する微細繊維の通過を遮断し得ることを見い出し、完成されたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
すなわち、本発明の第1の要旨は、基材層の表面に鱗片状鉱物被覆層を形成して成ることを特徴とする防音断熱材に存し、本発明の第2の要旨は、基材層の表面に鱗片状鉱物の水性ディスパージョンを塗布し、乾燥して鱗片状鉱物被覆層を形成することを特徴とする防音断熱材の製造方法に存する。
【0008】
上記の第1の要旨にかかる防音断熱材に使用される基材層は、主成分として耐熱性繊維から構成され、通常、織布、不織布、マット状などのシート状あるいは不定形の立体形状を有し、そのまま単品として、必要により、他の物品または構造物の表面に積層されて使用することができる。
【0009】
上記の耐熱性繊維としては、特に限定されるものではないが、例えば、ロックウール、ガラス繊維、シリカ繊維、シリカアルミナ繊維、セラミック繊維、アルミナ繊維などの無機繊維、および、芳香族ポリアミド、ポリイミド、ポリベンズイミダゾール、シリコーン、金属キレート重合体等の耐熱性有機繊維が挙げられる。
【0010】
前記の他の物品または構造物としては、通常高温環境に曝される環境下で使用される物品または構造物、振動または雑音を発する物品または構造物の遮音用物品または構造物、或いは外部雑音を吸収して遮蔽する物品または構造物など外部環境に露出する表面に使用する場合に特に有用であり、例えば、高温熱処理炉内表面、自動車排気系消音器、防音・吸音ブロックなどをあげることができる。
【0011】
上記の基材層を前記の物品または構造物に積層する方法は、単に構造的に接触することにより固定する場合もあるが、耐熱性接着剤などを使用して接着することも出来る。かかる耐熱性接着剤としては、特に限定するものではないが、アクリル系接着剤、シリコーン系接着剤、シリカ系接着剤等を挙げることが出来るが、中でもシリカ系接着剤が特に好ましい。
【0012】
前記の基材層表面に形成される被覆層に使用される鱗片状鉱物としては、例えば、バーミキュライト、セリサイト、マイカ、等が挙げられる。中でもバーミキュライトがより好ましい。上記のバーミキュライトの場合、通常結晶水を含むが、結晶水を含む物は高温に曝される場合、被覆層が変形または崩壊しやすいため、予め、例えば600〜900℃で焼成したものがさらに好ましい。
【0013】
上記の鱗片状鉱物被覆層の厚さは、固形分換算で20g/m2以上、好ましくは50g/m2以上とされる。厚さが薄すぎる場合は被覆層としての強度が十分でなく、微粉化繊維の飛散を十分に遮蔽出来ない。また、厚さの上限は、コストの割には微粉化繊維の遮断効果が向上しないため300g/m2を超えると実用的でなく、実用的には200g/m2以下で十分である。
【0014】
上記の鱗片状鉱物被覆層を基材層の表面に形成する部分は、それを含む防音断熱材が使用される形態により適宜決定されるが、具体的には、通常、基材層の片側全表面または表裏の両全面とされ、必要により基材層の側面にも形成することが出来る。いずれにしても、外部空間に露出する表面は全て覆うのがより好ましく、一方、防音断熱材の使用形態によっては、外部空間に露出しない表面部分には形成を省略することも出来る。
【0015】
上記の鱗片状鉱物被覆層は、構造的強度を改善するため、さらにその表面を他の上部被覆層で覆うことが出来るが、上部被覆層としては可燃性或いは耐熱性が乏しい素材は可能な限り使用しないのが好ましく、耐熱性の網で覆うのがより望ましい。
【0016】
上記の耐熱性の網を構成する材料としては、特に限定されないが、たとえば、鉄線、アルミニウム線、真鍮線、ステンレス線、銅線などの金属線、或いは耐熱性合成繊維糸などの耐熱性を有する細い線材が挙げられるが、中でもステンレス線、銅線が耐環境性の点で好ましい。また、これらの線の細さは特に限定されないが、強度および屈曲性の観点から直径が0.7〜2.0mmのものが好ましい。また、これらの線により構成される網の粗さ(線間の距離)は特に限定されるものではないが、通常1〜50mm、好ましくは2〜10mmである。
【0017】
前記の本発明の第2の要旨にかかる防音断熱材の製造方法は、基材層の表面に前記の鱗片状鉱物の水性ディスパージョンを塗布し、乾燥して鱗片状鉱物被覆層を形成することにある。
【0018】
上記の水性ディスパージョンは、水に前記の鱗片状鉱物(例えば、バーミキュライト鱗片)を分散させることにより調製することが出来る。上記の水性ディスパージョンの固形分濃度は、通常、5〜30重量%の範囲が好適に使用される。固形分が5重量%未満であると十分な厚みの鱗片状鉱物層を被覆形成することが困難であり、逆に固形分が30重量%を超える場合はディスパージョンの粘度が高くなって塗布時に伸び難くなる。
【0019】
上記の水性ディスパージョン調製に際して、ディスパージョンの安定性を高めるため、分散剤、造粘剤などの助剤を併用するのが好ましい。これらの助剤としてはそれぞれ公知のものから適宜選択して使用することが出来るが、例えば、上記の分散剤としてはリグニンスルホン酸、オキシ有機酸塩、アルキルアリルスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオール複合塩、高級多価アルコールスルホン酸塩、硫酸アンモニウムなどを主成分とするもの、また、上記の造粘剤としては、メチルセルロース、デンプンなどが挙げられる。
【0020】
しかし、これらの助剤の使用量は、耐熱性などの観点から必要最少量とし、例えば、固形分換算で3重量%以下が望ましい。多すぎる場合は、耐熱性が低下したり、時には発煙、発臭の原因ともなり、また、助剤が基材層内の空隙を塞いで基材層による吸音効果を低下させる原因ともなる。
【0021】
前記の水性ディスパージョンを塗布する方法としては、刷毛、スプレー、ロールコーターを使用する方法、またはディッピング、シャワー方式などの方法など、公知の方法を用いることが出来る。基材層が予め他の物品または構造物の表面に接着されている場合は、個別に基材層の表面及び側面などの露出表面に、刷毛による方法、スプレーによる方法などの塗布方法により塗布するが実用的である。なお、基材層を他の物品または構造物の表面に接着するのに使用するのに使用する接着剤としては、アクリル系接着剤、シリコーン系接着剤、シリカ系接着剤など、耐熱性接着剤であるのが好ましい。
【0022】
また、上記の水性ディスパージョンの塗布量は、本願発明の防音断熱材の用途に応じて適宜決定されるが、実用的な塗布量としては、前記のように、固形分換算で、通常20g/m2以上、好ましくは50〜200g/m2である。上記の塗布量の調節は水性ディスパージョンの濃度の調節により行うことが出来る。
【0023】
上記の水性ディスパージョン塗布層は、乾燥させることによって鱗片状鉱物(バーミキュライト等)の被覆層となり、基材層の表面に強固に密着して基材層表面を被覆する。上記の乾燥する条件は特に限定されないが、産業上乾燥時間を短縮しようとする場合は、水分蒸発効率がよい100℃以上、例えば、105℃程度が好ましく、さらに急速乾燥を希望する場合は通風条件下で140〜200℃である。
【0024】
以上のようにして製造される本発明の防音断熱材は、耐熱性繊維基材層の表面に鱗片状鉱物被覆層を有する構成を有し、製造工程が比較的簡易で且つ比較的安価である。そして、その特性は、優れた断熱性、耐熱性、騒音減衰特性、制振性を維持しつつ上記の鱗片状鉱物被覆層を設けたことにより従来にはない高い微粒子に対する耐飛散性すなわち遮断性を有する。そして、この優れた耐飛散性すなわち遮断性の要素である鱗片状鉱物被覆層は、耐震動性があり、振動衝撃によっては容易に欠落しない。
【0025】
従って、本発明の防音断熱材は、振動により微粒子、微粉砕物質が発生する環境下において防塵効果が安定しており、例えば次のような用途がある。
(1) 自動車の排気筒における消音用吸音材
自動車エンジンから衝撃的に排出される排気は高温であり且つ強い振動を伴うため耐熱性がある無機質繊維が吸音材として使用されるが、使用される吸音材の無機質繊維はその衝撃により微粉塵が発生し大気中に飛散される。この場合、無機質繊維層の表面に本発明の特徴である鱗片状鉱物被覆層を形成したものを適用することにより繊維の微粉塵の大気中への飛散を防止することが出来る。
【0026】
(2) 自動車のエキゾーストマニホールドカバーの防音断熱材
自動車エンジン周りのエキゾーストマニホールド部では高温で激しい振動が発生しているため通常その振動音を防ぐために耐熱性の防音材がカバーの内面に積層されている。防音材としては耐熱性を考慮して無機質繊維を含む場合に上記の振動により繊維が微粉塵化して大気中に飛散される。この場合、無機質繊維層の表面に本発明の特徴である鱗片状鉱物被覆層を形成したものを適用することにより繊維の微粉塵の大気中への飛散を防止することが出来る。
【0027】
(3) 連続熱処理炉の炉壁の断熱材
連続熱処理炉の炉壁には断熱のために無機質繊維を使用した断熱材が使用されるが、高温と振動環境により微粉塵が炉内に飛散し、その中の一部が対象とする鋼材表面に付着することにより、鋼材表面の押し傷を起こさせ、不良品発生の原因となる。この場合、無機質繊維層の表面に本発明の特徴である鱗片状鉱物被覆層を形成したものを適用することにより繊維の微粉塵の炉内への飛散を防止し、鋼材の押し傷による不良品の発生を防止することが出来る。
【0028】
(4) 防音壁の防音材
防音壁は通常屋外で使用され、耐候性および防音性を向上するために防音材としてガラス繊維など無機質繊維を使用した場合、日夜または四季を通じた温度変化、或いは風雨、日光照射により繊維の微粉化が起こり、大気中に飛散される。この場合、無機質繊維層の表面に本発明の特徴である鱗片状鉱物被覆層を形成したものを適用することにより、無機質繊維層の吸音性を維持しながら繊維の微粉塵の大気中への飛散を防止し、大気環境の悪化を予防することが出来る。
【0029】
【実施例】
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0030】
参考例1
図1の構造の防音断熱材を製造する方法を説明する。市販のバーミキュライト(0号、ニチアス株式会社製)を800℃で1時間焼成して結晶水を除去した後、その150gを蒸留水1リットルに投入し、さらに硫酸アンモニウム1g及びメチルセルローズ5gを添加した後、均一に攪拌して固形分約13重量%のバーミキュライトの水性ディスパージョンを調製した。
【0031】
別に、平均繊維径2.5μmのシリカアルミナ繊維から成る厚さ6mm、平均嵩密度:0.13g/cm3のマット状基材(ファインフレックス1300ブランケット、ニチアス株式会社製)から300mm×300mmの大きさのシートを10枚準備して基材層11とした。
【0032】
上記の基材層11の両表面および四周の側面に前記の焼成済みバーミキュライトの水性ディスパージョンを、刷毛を使用して乾燥後のバーミキュライトの被覆層12が厚さ100g/m2となるように塗布した後、通風式オーブン中160℃で1時間加熱して乾燥し、被覆層12を形成して本発明の防音断熱材10を得た。同様の方法で防音断熱材1を10枚製造した。 得られた防音断熱材10について、以下に示す方法により、断熱性能、耐熱性能、騒音減衰特性、制振性、耐飛散性を測定し、その結果を表1に示した。
【0033】
断熱性能:
加熱装置として、以下のように組み立てたものを使用した。
表面が80mm×150mmの煉瓦の表面に4本の溝を穿設し、その溝の中にニクロム線ヒーターを埋め込んだ。その煉瓦の表面より上の高さが100mmとなるようなセラミックス製板の枠を煉瓦を囲むようにして配置し、それらの全体を同じ高さで300mm×400mmの鉄製板の枠の中に置き、セラミックス板の枠と鉄製板の枠との間をシリカ−アルミナ製繊維の断熱材を詰め込んだ。
そして、上記の煉瓦表面の中央部から熱電対が上向きに突き出しており、その先端の高さは煉瓦表面から15mmの高さである。上記のニクロム線へ供給される電圧はスライダックにより適宜調節される。
測定方法は、先ず、上記装置の開口部上端に100mm×200mmの大きさに裁断したアルスター鋼鈑を載せ、装置内に配置したニクロム線に電源を接続して装置内の熱電対で測定した温度が800℃になるように調節した。
その後、上記のアルスター鋼鈑を取り除いて、別に準備したアルスター鋼板の片面上にシリカ系接着剤を0.6mm厚塗布して防音断熱材10を貼り付けた100mm×200mmの大きさの試験板を、防音断熱材側を下にして、上記の装置上に置き換え、熱電対で測定して800℃になるように電力を調節しつつ、1時間加熱した後に、別の熱電対を用いて上記試験板の外部に露出したアルスター鋼板上の温度を測定した。
【0034】
耐熱性能: 防音断熱材10を、電気炉を使用して600℃、8時間の条件で熱処理を行い、熱処理後の試験体の引張り強度を5試料について測定し、その平均値を耐熱性能とした。
【0035】
騒音減衰特性: 長さ300mm、幅300mm、厚さ0.6mmのアルスター鋼板を一つの辺に平行に曲率半径100mmの円弧状に曲げ、その円弧の頂上となる一線上の端から100mm、200mmとなる位置にネジ孔をあける。この円弧の内側の全面に試験片を貼り付けて、円弧の内側面を下向きにし、円弧の両端部が基台より5mmとなるように基台上に設置した支持台にネジ止めして固定し、上記基台自体を上記円弧の頂上線の方向に水平に1000Hzから4000Hzの間に分布する周波数で振動させて白色騒音を発生させた。当該騒音を円弧の頂上線の上方100mmの位置に下向きに設置した収音マイクで拾ってその騒音特性(db)を測定し、その時間平均を求めた。
その後、試験片を貼付しないときの騒音特性を測定して下記の式により騒音減衰特性を算出した。
騒音減衰特性(db)=騒音特性(db、防音断熱材あり)−騒音特性(db、防音断熱材なし)
【0036】
制振性: 0.6mm厚、240mm×15mmのアルスター鋼板と240mm×15mmの防音断熱材をシリカ系接着剤で貼り付け、次に説明する機械インピーダンス法により、JIS G0602に準拠し、−20℃〜100℃の温度範囲で1000Hzにおける制振性能を測定した。
【0037】
上記の機械インピーダンス法とは、矩形の試料の中央部にインピーダンスヘッドを装着し、これをランダム信号で加振し、得られた加速度及び力の応答を高速フーリエ変換し、周波数応答関数を求める方法である。1000Hzの共振周波数に対するインピーダンスのピークから3db下がったところの周波数幅(半値幅)を共振周波数で除した値を損失係数とする。
【0038】
耐飛散性:騒音減衰特性の試験を行った後の試験体を600℃、8時間焼成したものを振動試験機(エミック株式会社製)に組み付け、20G,100Hz、1000万回という条件で加振試験を行い、加振試験前後での重量変化率(減量、重量%)を測定した。
【0039】
比較例1
参考例1において使用した防音断熱材10において、バーミキュライト被覆層を形成しないものを試験片とした以外は、参考例1と全く同様にして、断熱性能、耐熱性能、吸音特性、制振性、耐飛散性を測定し、その結果を表1に示した。
【0040】
比較例2
参考例1において使用した防音断熱材10において、バーミキュライトを含む層を被覆しない代わりに、平均線径が0.18mm、網目が50メッシュの金属製織網によって被包した防音断熱材を製造した以外は、参考例1と同様にして断熱性能、耐熱性能、吸音特性、制振性、耐飛散性を測定し、その結果を表1に示した。なお、耐熱性能および制振性の評価は省略した。
【0041】
【表1】
【0042】
以上の結果から、本発明の防音断熱材は、従来の防音断熱材の優れた断熱性、防音性(騒音減衰特性)および制振性を維持しつつ、耐熱性を改善し、特に耐飛散性を著しく改善していることが判明した。この改善効果は、被覆層としてバーミキュライトなど鱗片状鉱物を主成分とした被覆層12を設けたことに基づくことが明らかである。
【0043】
参考例2
本参考例は、自動車のエキゾーストマニホールド用カバーの内側面に本発明の防音断熱材を被覆形成した例である。以下図2を参照して説明する。まずエキゾーストマニホールド用カバー20の内側全表面21にシリカ系接着剤を塗布して接着剤層22を設け、その上に参考例1で使用したものと同じシリカアルミナ繊維のマット状基材層23をカバーの内側全面に密着するように貼り付けた。
【0044】
その後、上記のマット状基材層23の表面および側面の全露出表面に、参考例1において調製した焼成済みバーミキュライトの水性ディスパージョンを、刷毛を使用して固形分重量が100g/m2となるように塗布し、次いで150℃の熱風を噴出するハンドドライヤーを使用して乾燥してバーミキュライト被覆層24を形成させた。かくして得られた本発明の防音断熱材部分(23,24)のバーミキュライト被覆層24の厚さは0.12mmであった。
【0045】
上記の防音断熱材部分(23,24)を積層したエキゾーストマニホールド用カバー20を取り付けた乗用車を断続的に合計3万km走行テストを行い、その走行テストの前後における騒音レベルを評価した結果、騒音レベルの変化はなく、また、防音断熱材部分(23,24)は、表面のバーミキュライト被覆層24は一部薄くなっていたが、シリカアルミナ繊維のマット状基材層23の繊維の飛散・脱落は認められなかった。
【0046】
比較例3
参考例2において、防音断熱材部分(23,24)の代わりに、表面のバーミキュライト被覆層24を設けないシリカアルミナ繊維のマット状基材層のみを使用した他は参考例2と全く同様にして乗用車を断続的に合計3万km走行テストを行った。その結果、シリカアルミナ繊維のマット状基材層の繊維が約30%飛散して減量していた。
【0047】
参考例3
本参考例は、自動車の排気系に本発明の吸音断熱材を配設した消音器の構造例である。以下、図3を用いて説明する。図3は自動車の排気系に本発明の吸音断熱材を配設した消音器30の縦断面構造説明図である。まず、平均繊維径2.5μmのシリカアルミナ繊維から成る厚さ6mmのマット状基材層34の全表面に、参考例1の場合と同様にして調製した焼成済みバーミキュライトの水性ディスパージョンを刷毛を使用して固形分重量として100g/m2となるように塗布し、次いで150℃の熱風により約1時間乾燥してバーミキュライト被覆層35を形成させ、本願発明の防音断熱材部分(34,35)を作製した。
【0048】
乗用車に取り付けられている消音器30の、壁面に多数の気孔32を有する貫通パイプ31の外表面に、上記の防音断熱材部分(34,35)のバーミキュライト被覆層35側が接するように、そして外側に基材層34となるように巻き付けた後、外側に略筒状のアウタシェル33を取り付けて防音断熱材部分(34,35)を挟設した。
【0049】
上記の乗用車を断続的に合計1.5万km走行テストを行い、その走行テストの前後における騒音レベルを評価した結果、騒音レベルの変化はなく、また、防音断熱材部分(34,35)の表面のバーミキュライト被覆層35は一部薄くなっていたが、シリカアルミナ繊維のマット状基材層34の繊維の飛散・脱落は認められなかった。
【0050】
比較例4
参考例3において、防音断熱材部分の代わりに、表面のバーミキュライト被覆層35を設けないE−ガラス繊維のマット状基材層34のみを使用した他は参考例3と全く同様にして乗用車を断続的に合計1.5万km走行テストを行った。その結果、E−ガラス繊維のマット状基材層の繊維が約45%飛散して減量していた。
【0051】
参考例4
本参考例は、参考例1で説明した本発明の防音断熱材を吸音ブロックに配設した吸音ブロック40の構造例である。以下、図4および図5を参照して説明する。図4は本発明の防音断熱材を組み込んだ吸音ブロック40の側縦断面構造説明図であり、図5はその正面図である。
【0052】
防錆処理した金属製板材で構成され、縦100cm、幅150cm、奥行き15cmであり、前面が周縁部2cmの部分を除いた長方形開口部を有し、奥側の裏蓋46が取り外し可能な箱体状枠部材44の中に、前面側から順に、表面に多数の開孔42を有する防錆処理した厚さ1.0mmの金属製表面板41と、参考例1と同様にして作製した基材層47および鱗片状鉱物被覆層48から成る厚さ6mmの防音断熱材(47,48)と、厚さ約15cmのグラスウール積層体から成る吸音材43とを積層し、裏蓋46を固定して厚さ15cmのブロック状の吸音ブロック40を製造した。
【0053】
屋外に支持柱を設け、この支持柱に固定されたアンカーボルトを上記の吸音ブロック40の四隅に設けたボルト用パイプ状孔45に通し、ナットで固定して、180日間放置する耐候試験を行った。その結果、試験後の防音断熱材部分の表面のバーミキュライト被覆層48は、外観上剥離は視認されず、内面のシリカアルミナ繊維およびグラスウール繊維の飛散は認められなかった。
【0054】
比較例5
参考例4において、防音断熱材(47,48)の代わりにバーミキュライト被覆層48がないシリカアルミナ繊維基材層47を使用した以外は参考例4と同様にしてブロックを固定し、耐候試験を行った。その結果、試験後の防音断熱材の表面のシリカアルミナ繊維基材層のシリカアルミナ繊維および内部層のグラスウール繊維の一部が飛散していた。
【0055】
【発明の効果】
本発明の防音断熱材は、主として耐熱性繊維から成る織布、不織布またはマット状の基材層と、その表面に鱗片状鉱物からなる被覆層から構成されるため、使用する基材が比較的安価であり、しかも、製造工程が簡易であり、任意の既存物体の凹凸など複雑な形状を有する部位の表面にも耐熱性接着剤を用いて容易に積層または形成することができる。そして、長期間使用する間に基材層を構成する耐熱性繊維が劣化して微粉化繊維が発生した場合でも、その表面被覆層が鱗片状鉱物の多層構造の被覆層により、微粉化繊維がその被覆層を通過して外部に飛散することがない。さらに、上記被膜層を形成する鱗片状鉱物が基材層には実質的に浸透していないため基材層内の空隙を塞ぐことがなく、優れた騒音減衰特性(防音性)を維持し、殆ど低下しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例1において製造された防音断熱材の断面構造説明図
【図2】 参考例2において製造された自動車のエキゾーストマニホールド用カバーの内側面に本発明の防音断熱材を被覆形成したときの横断面構造説明図。
【図3】 参考例3で実施された自動車の排気系に本発明の吸音断熱材を配設した消音器の縦断面構造説明図。
【図4】 参考例4で製造された吸音ブロックの即縦断面構造一部拡大説明図
【図5】 参考例4で製造された吸音ブロックの正面説明図
Claims (4)
- 鱗片状鉱物の水性ディスパージョンを塗布して得られる20g/m 2 〜300g/m 2 の鱗片状鉱物被覆層が耐熱性繊維製基材層の表面に形成され、更にそのまわりが耐熱性の網で被覆されて成ることを特徴とする防音断熱材。
- エンジン排気筒の消音器において、壁面に多数の気孔を有する内部貫通パイプとそれを覆う外側アウタシェルの間の空間に、請求項1に記載の防音断熱材をその鱗片状鉱物被覆層が内部貫通パイプ側に面するように挟設して成ることを特徴とするエンジン排気筒の消音器。
- 吸音ブロックにおいて、その防音材層の露出面側に、請求項1に記載の防音断熱材をその鱗片状鉱物被覆層が上記露出面となるように重ねて配置して成ることを特徴とする吸音ブロック。
- 耐熱性繊維製基材層の表面に鱗片状鉱物の水性ディスパージョンを塗布し、乾燥して20g/m 2 〜300g/m 2 の鱗片状鉱物被覆層を形成し、さらに該鱗片状鉱物被覆層の表面を耐熱性の網によって覆うことを特徴とする防音断熱材の製造方法。
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