JP3302496B2 - 立体形状の防音遮熱板の製造方法 - Google Patents

立体形状の防音遮熱板の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車のエキゾ
ーストマニホールドヒートインシュレーターのごとき、
立体的な形状を有する防音遮熱板の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来、例えば自動車のエンジンルーム内に
は、エンジンと共に、エンジン制御、走行制御等を行わ
せるための電子機器が配置されている。そこで、これら
電子機器を高熱から保護するために、遮熱板としてのエ
キゾーストマニホールドヒートインシュレーター(以
下、インシュレーターと称す)が設けられている。この
インシュレーターは、熱源であるエキゾーストマニホー
ルドから一定の空間を設けて、その周囲に配置してあ
り、有効な遮熱板となる。上記インシュレーターは、一
般的に振動源であるエキゾーストマニホールドに固定さ
れている。また、エキゾーストマニホールドは、騒音発
生源でもある。そのため、上記インシュレーターは、遮
熱板であると共に防音材としての役割も有する、防音遮
熱板である。
【0003】
【解決しようとする課題】しかしながら、上記従来のイ
ンシュレーターは、金属板または複数枚の金属板を積層
固定したもの、もしくはその間にアスベストシート等を
挟設したものである。そのため、防音遮熱板として十分
にその役割を果たしていない。即ち、従来のインシュレ
ーターは、エキゾーストマニホールドからの固体伝搬音
によって、騒音が高くなってしまうことがある。
【0004】また、エキゾーストマニホールドとインシ
ュレーターとの間の空間が共鳴箱の役割を果たしてしま
い、エキゾーストマニホールドからの騒音が上記空間
で、反射を繰り返し、騒音が増幅される。そのため、イ
ンシュレーターによって騒音値が上昇してしまう。ま
た、一枚または複数の金属板に吸音材としてアスベスト
シート等を挟設したものについても、上記表面の金属板
が騒音を反射する。そのため、十分な吸音効果が得られ
ない。
【0005】また、遮音材、制振材として、2枚の金属
板の間に粘弾性樹脂を挟持した制振鋼板も提案されてい
る。しかし、このものは、上記粘弾性樹脂が熱に弱いた
め、エキゾーストマニホールド等の高温体の周囲に設置
することは、耐久性の面から好ましくない。本発明は、
かかる問題点に鑑み、防音、遮熱、耐久性に優れた立体
的な形状を有する防音遮熱板の製造方法を提供しようと
するものである。
【0006】
【課題の解決手段】本発明は、自動車のエキゾーストマ
ニホールドヒートインシュレーター等の立体的な形状を
有する防音遮熱板の製造方法において、凹凸または湾曲
面を有する金属基板の表面に、湿潤状態のシート状無機
吸音材を密着し、その無機吸音材の表面に金網を装着し
金属基板にスポット溶接で固定し、その後乾燥する
ことを特徴とする立体形状の防音遮熱板の製造方法にあ
る。
【0007】本発明において最も注目すべきことは、上
記無機吸音材を湿潤状態で上記金属基板の表面に装着
し、その後乾燥していることにある。上記金属板として
は、例えば、鋼板、アルミニウム板、ステンレス板、ア
ルミメッキ鋼板などを用いる。上記無機吸音材は、接着
剤によって金属板に固定することが好ましい。接着剤と
しては、無機材質の物が好ましい。また、無機質繊維
は、耐熱性を有することが好ましい。
【0008】上記無機吸音材と、該無機吸音材の表面に
配置され、かつ上記金属基板にスポット溶接で固定され
る金網は、耐熱性及び柔軟性に優れた金網である必要が
ある。柔軟性は、無機吸音材を湾曲面に固定する為に必
要であるばかりでなく、エキゾーストマニホールドから
の放射音を反射することなく無機吸音材に吸収させる為
にも必要である。
【0009】また、上記金網の線径は、0.1mm〜
1.0mmであり、メッシュは5メッシュ〜70メッシ
ュである必要がある。線径が0.1mm未満だと柔軟性
には優れるが耐久性が不十分であり、1.0mmより太
いと耐久性には優れるが柔軟性に劣り、加工性が悪いば
かりでなく剛性が高くなりエキゾーストマニホールドか
らの放射音を反射してしまうからである。以上の点とコ
スト面から0.2mm〜0.3mmが好ましい。また、
5メッシュより粗いと無機質繊維からなる無機吸音材が
自動車の振動や走行風、等により開口部から脱落、飛散
してしまうし、70メッシュより細かくなるとエキゾー
ストマニホールドからの放射音を反射してしまうからで
ある。以上の点とコスト面から40メッシュ〜50メッ
シュが好ましい。また、金網の材質は耐熱性、耐酸化性
の面からSUS304が好適である。
【0010】また、産業機械に於いては、金属板に吸音
材をエクスパンドメタルで固定したものが見受けられる
が、防音対策としては効果的であるものの自動車部品と
しては不適切である。何故ならば、通常吸音材として用
いられるグラスウール、ロックウール、シリカ−アルミ
ナセラミックファイバー等といった短繊維不織布は、定
置式の産業機械の場合には実用上何等問題ないが、エン
ジンまたは走行中の振動に加え、走行風、泥水といった
条件下で使用される自動車部品の場合には開口率の高い
エクスパンドメタルのようなものでは前記吸音材を保持
する事ができず、吸音材が、除々に飛散または流出して
しまうからである。従って、無機吸音材の保持の為には
金網状の物が必要である。金網の固定方法としては、リ
ベット、スタッドピン、針金でしばる、等の方法がある
が、生産性の面からスポット溶接が好ましい。
【0011】上記無機吸音材は、無機質繊維であること
が好ましい。無機質繊維は、繊維同士の間隙が侵入した
音のエネルギーを毛細管の粘性抵抗により熱エネルギー
に変換、あるいは繊維自体が侵入した音のエネルギーで
振動し熱エネルギーに変換するため吸音材の役割を果た
す。
【0012】また、上記無機繊維は次の様にして、振動
を吸収する。すなわち、エンジンからエンジンカバーに
伝達した振動エネルギーは、上記無機繊維吸音材の内部
摩擦により熱エネルギーに変換される。よって、上記無
機繊維吸音材は、制振材の役割を果たす。
【0013】上記無機質繊維としては、セラミックファ
イバーまたはガラス繊維であることが好ましい。上記セ
ラミックファイバーは、以下に示された、密度等の条件
を満たしうる無機吸音材のなかで、最も一般的で、コス
トも安価で安全性も高い。また、セラミックファイバー
は耐熱性、耐久性にも優れている。耐熱性に対する要求
があまり重要でない場合においては、コストの面からガ
ラス繊維が好ましい。上記無機質繊維としては、アルミ
ナ、シリカ−アルミナ、ガラス、シリカ、ロックウール
のグループから選ばれる1種以上の材料を用いている。
【0014】上記無機吸音材は、シートを所定の形状に
打ち抜き加工し提供される。しかしながら上記金属基板
は凹凸または湾曲面を有するため、上記シートは上記金
属基板網と密着させるのが困難であるばかりでなく密着
状態を完全にすることはできない。即ち上記吸音材は無
機質であるため伸延性が小さく無理に引き延ばそうとす
ると亀裂、破損等が生じる。本来無機吸音材は金属基板
に密着させて該金属基板の振動を吸収させるために用い
るものであるにもかかわらず、もし、金属基板と無機吸
音材の密着状態が不完全となると金属基板の振動を吸収
することが出来ない。また、自動車部品のようにエンジ
ンまたは走行中の振動で、無機吸音材が振動して剥離、
飛散等が発生して著しく耐久性を悪化させてしまう。従
って、無機吸音材を湿潤状態で金属基板に装着してその
後乾燥することが必要である。即ち、無機吸音材が湿潤
状態であれば伸延性が向上し、上記金属基板の凹凸また
は湾曲面に追従させても亀裂、破損等を生じることは無
い。
【0015】上記無機吸音材を湿潤状態で金属基板に装
着する方法は、上記シートの生産方法である湿式抄造法
に於いて乾燥工程を削除してシートを生産すれはよい。
湿潤状態のシートは容易に打ち抜き加工することもでき
る。
【0016】次に、上記無機吸音材は、0.5mm〜1
5mmの厚みを有し、かつその嵩密度は0.05g/c
3 〜0.5g/cm3 であることが好ましい。0.5
mm未満の厚みでは吸音、制振性が不充分であり、一方
15mmより厚いと、例えばエンジンルームの限られた
スペース内でエンジンに装着できないおそれがある。ま
た、嵩密度が0.05g/cm3 未満であれば、耐久性
の問題を生じ、0.5g/cm3 より大きければ、吸音
不良の問題を生じるおそれがある。本発明の防音遮熱板
は、前記のインシュレーターの外、エキゾーストパイ
プ、マフラー、ターボチャージャカバー、触媒コンバー
タなどの高熱及び騒音発生機器の防音、遮熱材として優
れた効果を発揮する。
【0017】
【作用及び効果】本発明の立体形状の防音遮熱板におい
ては、金属基板と、該金属基板の表面に湿潤状態で装着
した無機吸音材と、該無機吸音材の表面に配置された金
網より構成されている。そして、上記防音遮熱板により
製作されたインシュレーター等は、上記無機吸音材を設
けた面を、エンジン等と対面させるよう設置する。その
ため、エンジン等からの騒音は上記無機吸音材に吸収さ
れ、上記金属基板には伝搬しない。従って、上記金属基
板を通じて、外部に騒音が伝わらない。
【0018】更に、上記無機吸音材は遮熱効果に優れて
いる。従って、エンジン等より発生する熱も容易に遮断
できる。また、上記無機吸音材に対して、音源側に金網
が配置される。金網は音源側の音を吸音材に通すため、
無機吸音材の吸音効果が極めて有効に発揮される。ま
た、前記金網が密着して無機吸音材を支える。そのた
め、無機吸音材の剥離や摩耗が防止され、耐久性にも優
れている。また、上記構成により、複雑な立体形状の防
音遮熱板を容易に製作できる。上記のごとく、本発明に
よれば、防音、遮熱、耐久性に優れた立体的な形状を有
する防音遮熱板の製造方法を提供することができる。
【0019】
【実施例】
実施例1 本発明の実施例にかかる立体形状の防音遮熱板につき、
図1、図2、図3、図4、図5、図6を用いて説明す
る。本例の立体形状の防音遮熱板は、自動車のエキゾー
ストマニホールドヒートインシュレーター1(以下イン
シュレーター)として用いるものである。このインシュ
レーター1は、図1に示すごとく、立体的な形状を有す
る防音遮熱板よりなる。インシュレーターは、上記形状
に成形した金属基板12と、該金属基板12の表面に配
設した無機吸音材11と、該無機吸音材11の表面に配
置され、かつ上記金属基板12にスポット溶接14で固
定された金網10よりなり、上記無機吸音材11は湿潤
状態で上記金属基板12に装着されている。
【0020】上記金属基板12は、アルミメッキ鋼板を
用いる。その厚みは0.6mmである。上記金網は、S
US304であり、その線径は0.2mmで50メッシ
ュの平織である。そして、金属基板12に対しては、図
1に示すごとく複数箇所をスポット溶接14で固定す
る。次に、上記無機吸音材11は、シリカ−アルミナの
セラミックファイバー(商品名;イビウール、イビデン
(株)製)の層状物である。無機吸音材11の層の厚み
は4mmである。その嵩密度は0.25g/cm3 であ
る。上記無機吸音材11はスポット溶接をおこなう部分
に予め開孔部16が設けられ、この部分で金属基板12
と金網10によりスポット溶接で固定される。
【0021】次に、上記無機吸音材11を上記金属基板
12に湿潤状態で装着する方法はまず、連続抄造機にお
いて、乾燥前の脱水、プレスしたシートを取り出し所定
の形状に打ち抜き加工し湿潤無機吸音材110とする。
(図2) 次に、上記湿潤無機吸音材110を上記金属基板12の
湾曲部及び凹凸部に密着するように成形、装着する。次
に、上記金網10を装着して所定の位置をスポット溶接
でとめる。最後に熱風乾燥機で120℃、2時間乾燥し
た。製作されたインシュレーター1は、上記金網10を
設けた面を、エキゾーストマニホールドと対面させるよ
う設置する。
【0022】次に、本例における作用効果につき説明す
る。上記インシュレーター1は、上記金網10を設けた
面を、エキゾーストマニホールドと対面させるよう設置
する。そのため、エキゾーストマニホールドからの騒音
は金網10を通過して、上記無機吸音材11に吸収さ
れ、減衰した騒音が上記金属基板12に達するものの、
この金属基板12からの反射音は、さらに無機吸音材1
1に吸収され減少する。したがって、本例の構造は、エ
キゾーストマニホールドとインシュレーターとの間の空
間が共鳴箱とならず、エキゾーストマニホールドからの
騒音が上記空間で反射をくり返し増幅されることを抑制
するのである。
【0023】また、エキゾーストマニホールドからイン
シュレーター1に伝搬した振動は、無機吸音材11に吸
収される。したがって、インシュレーターを音響放射面
とした新たな騒音の発生を防止する。
【0024】更に、無機吸音材11は、遮熱効果に優れ
ているセラミックファイバーを用いる。従って、エキゾ
ーストマニホールドより発生する熱が容易に遮断でき
る。更に、セラミックファイバーは耐熱性に優れた素材
であり、エキゾーストマニホールド周囲の高熱条件にも
耐える。
【0025】また、セラミックファイバーに対して金網
10が配置され、金網10がセラミックファイバーを支
える。よって、セラミックファイバーが金属基板12よ
り剥離することが防止できる。さらにセラミックファイ
バーは金属基板12に湿潤状態で装着されているため、
セラミックファイバーを金属基板12に密着させること
ができる。よって、自動車の振動等によって、短繊維で
あるセラミックファイバーがほつれ、飛散する事がな
い。従って、本例のインシュレーターは耐久性に優れ
る。また、上記構成により、複雑な立体形状の防音遮熱
板の製作が容易である。上記のごとく、本例によれば、
防音、遮熱、耐久性に優れた立体的な形状を有する防音
遮熱板を提供することができる。
【0026】本例は、図4〜図5および表1に示すごと
く、本発明による防音遮熱板(試料1)の、伝達関数特
性および各共振周波数における損失係数を測定した。ま
た、比較のため、従来品(比較例C1)と比較した。本
例の試料1及び比較例C1の構成をそれぞれ図6、図7
に示す。試料1の防音遮熱板1は、図3に示すごとく、
金属基板12と無機吸音材11と金網10とを、スポッ
ト溶接14で固定し、実施例1と同様の材料等を用いて
製作する。比較例C1の防音遮熱板2は、図7に示すご
とく、2枚のアルミメッキ鋼板21、22をスポット溶
接14により接合したものである。アルミメッキ鋼板2
1はその厚みが0.6mmである。アルミメッキ鋼板2
2はその厚みが0.4mmである。そして、両者の試料
ともに図の上側に描かれた面が、音源に対向する。これ
らの試料について、伝達関数特性を測定した結果を、図
4、図5に、各共振周波数における損失係数を測定した
結果を表1に示す。
【0027】図4、図5より知られるごとく、本発明に
かかる試料1の伝達関数特性曲線は、従来品である試料
C1のそれに比べて、その曲線のピークの先端部がなだ
らかである。これは、試料1のほうが、比較例C1よ
り、その内部を伝搬する振動エネルギーが、早く減衰す
ることを表している。つまり、試料1内では振動エネル
ギーが吸収されてしまう。従って、上記試料1は騒音を
伝えにくい。また、表1より知られるごとく、試料1の
各共振周波数の損失係数は、比較例C1のそれよりも、
約15倍以上大きい。よって、上記効果を一層明確に知
ることができる。すなわち、本発明品は、外部に騒音を
伝えにくい構造を有することが分かる。
【0028】
【表1】
【0029】本例は、表2に示すごとく、本発明にかか
る防音遮熱板と、従来品にかかるそれとによって、それ
ぞれインシュレーターを作製した。そして、比較、対照
のために、これらを実際のエンジンに装着して、上記イ
ンシュレーターを通じて、外部に伝搬した騒音を測定し
た。比較例としては、試料C1と試料1と同様の構成を
有し、無機吸音材を乾燥後金属基板に固定した試料C3
とを用いた。また、インシュレーターを用いない例を試
料C2とした。本例の比較例C3を図8に示す。また、
測定に使用したエンジンは、2リットル、4気筒のディ
ーゼルエンジンを回転数3000r.p.mで運転した
ものである。上記インシュレーターより50cm離れた
地点に騒音計を設置して、その騒音特性を測定した。そ
の結果を表2に示す。
【0030】表2より知られるごとく、本発明による試
料1は、比較例C1、C2より、騒音特性が、低くなっ
ている。すなわち、従来品の比較例C1はエキゾースト
マニホールドと、インシュレーターとの間の空間で共鳴
により増幅された音が、インシュレーターを伝搬し外部
へ放出されるので、かえって、インシュレーターを設け
ない比較例C2より、騒音特性が大きくなっている。ま
た比較例C3は、無機吸音材が金属基板と密着していな
いため、金属基板の振動を十分吸収することができず、
試料1より騒音特性が大きくなっている。しかし、本発
明品の防音遮熱板は、エンジンと対面する側に設けた無
機吸音材によって、エンジンから発生する騒音を吸収す
る。また、上記無機吸音材が金属基板網と密着している
ために、振動が防音遮熱板を伝搬しにくい。更に、上記
金網は騒音を通過させ、該騒音を無機吸音材に吸収させ
る。従って、本発明品は、外部に騒音を伝えにくく、さ
らには、エキゾーストマニホールドからインシュレータ
ーに伝搬した振動により、エンジンカバーが音響放射面
となり新たな騒音発生源となるということがない。
【0031】
【表2】
【0032】本例に用いた防音遮熱板の比較例として、
金網10のかわりに、3Mesh厚み約1mmの金属製
エクスパンドメタルを用いた試料(C4)とを振動試験
機によって10時間加振(3.5g−33Hz)した。
この試験前と試験後の重量減を測定したところ、試料1
は重量減0%で何ら変化はなかったが、比較例C4の試
料は、エクスパンドメタルの開口部から、無機吸音材1
1の一部が剥離脱落し、その重量減が6.8%であっ
た。
【0033】本例に用いた防音遮熱板の比較例として、
無機吸音材を乾燥後に金属基板に装着した試料(C3)
とを振動試験機によって10時間加振(3.5g−33
Hz)した。この試験前と試験後の重量減を測定したと
ころ、試料1は重量減0%で何ら変化はなかったが、比
較例C3の試料は、無機吸音材11の一部が剥離脱落
し、その重量減が0.9%であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1におけるインシュレーターの正面図。
【図2】実施例1における湿潤状態無機吸音材の図。
【図3】実施例1におけるインシュレーターの断面図。
【図4】試料1の伝達関数特性を示す線図。
【図5】比較例C1の伝達関数特性を示す線図。
【図6】試料1の断面図。
【図7】比較例C1の断面図。
【図8】比較例C3の断面図。
【符号の説明】
1・・・インシュレーター、 10・・・金網、 11・・・無機吸音材、 12・・・金属基板、 14・・・スポット溶接部 16・・・スポット溶接を行う為に無機吸音材に予め設
けた開孔部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 13/08 G10K 11/16

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車のエキゾーストマニホールドヒー
    トインシュレーター等の立体的な形状を有する防音遮熱
    板の製造方法において、凹凸または湾曲面を有する金属
    板の表面に、湿潤状態のシート状無機吸音材を密着さ
    せ、その無機吸音材の表面に金網を装着して金属基板に
    スポット溶接して定し、その後乾燥することを特徴
    とする立体形状の防音遮熱板の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記無機吸音材は、
    アルミナ、シリカ−アルミナ、ガラス、シリカ、ロック
    ウールのグループから選ばれる1種以上の無機質繊維
    あることを特徴とする立体形状の防音遮熱板の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1において、上記金網は、線径が
    0.1mm〜1.0mmであり、メッシュは5メッシュ〜70メッシ
    ュであることを特徴とする立体形状の防音遮熱板の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2において、上記無機吸
    音材は、0.5mm〜15mmの厚みを有し、かつその嵩密度は
    0.05g/cm〜0.5g/cmであることを特徴とする立
    体形状の防音遮熱板の製造方法。
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