JP4290375B2 - 分離装置、給紙装置及び該給紙装置を備えた記録装置 - Google Patents

分離装置、給紙装置及び該給紙装置を備えた記録装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数枚の被記録材を分離する分離装置に関し、さらに詳しくは、プリンタ、FAX等に代表される記録装置において被記録材を下流側へと給送する給紙装置に関する。また、当該給紙装置を備えた記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
記録装置の1つとしてプリンタがあり、該プリンタには被記録材としての用紙の給送を行う給紙装置が設けられている。この給紙装置は、回動することにより被記録材を下流側へと給送する給紙ローラと、前記給紙ローラと対向する位置に配置され、該給紙ローラと圧接して最上位の被記録材を次位以降の被記録材から分離する分離パッドと、前記分離パッドをその背面から前記給紙ローラに向けて付勢する付勢手段と、被記録材を傾斜姿勢で複数枚堆積保持し、前記給紙ローラに対して離間及び圧接動作を行うホッパとを備えている。なお、前記給紙ローラ、前記分離パッド及び前記付勢手段を含むユニットを1つの「給紙ユニット」とし、1台の給紙装置に、2以上の前記給紙ユニットを備えるものもある。
【0003】
この給紙装置は、ホッパに傾斜姿勢で保持されている用紙が、ホッパの前記給紙ローラに向けての圧接動作により押し上げられ、前記給紙ローラと前記分離パッドとの隙間にその先端が入り込む。この状態で該用紙を、前記分離パッドと回動している前記給紙ローラで圧接することにより、最上位の用紙が次位以降の用紙から分離されるようになっている。すなわち、前記分離パッドは、用紙に対する摩擦係数が、前記給紙ローラに対する摩擦係数よりも小さくなるように構成されている。また、いずれの摩擦係数も、用紙間の摩擦係数よりも大きくなるように構成されている。つまり、前記給紙ローラと用紙との間の摩擦係数をμ1、前記分離パッドと用紙との間の摩擦係数をμ2、用紙間の摩擦係数をμ3としたとき、μ1>μ2>μ3となっているものである。
【0004】
上述した、μ1>μ2>μ3なる関係、すなわち、前記給紙ローラと用紙との間の摩擦力をf1、用紙と前記分離パッドとの間の摩擦力をf2、用紙間の摩擦力f3とすると、f1>f2>f3となる関係が成り立つように前記給紙ローラと前記分離パッドとを圧接させなければならず、この関係を成立させるために前記分離パッドが、その背面から前記給紙ローラに向けて付勢する付勢手段によって、常に付勢された状態となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような給紙装置において、傾斜姿勢で保持されている被記録材が、顔料系のインクに対応したものなど、その自重が大きい用紙については、該用紙の給送の際、前記分離パッドにその自重が加わり、該分離パッドを下から付勢している付勢手段の付勢力が著しく弱くなる。この状態において、該分離パッドと前記給紙ローラで前記用紙を圧接狭持したとしても、該分離パッドの前記給紙ローラに向けての付勢力、すなわち前記給紙ローラと前記分離パッドで用紙を圧接する圧接力が充分でないため、用紙の分離が適切に行われず、2枚またはそれ以上の被記録材が一度に下流側へと給送されてしまう、いわゆる重送を起こすことがあった。
【0006】
本発明の課題は、自重の大きい被記録材においても、1枚ずつ確実に分離可能な分離装置を提供することにある。また、1枚ずつ確実に下流側へと給送可能な給紙装置、及び該給紙装置を備えた記録装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明の第1の態様に係る分離装置の発明は、傾斜姿勢で複数枚堆積保持されている被記録材の最上位の被記録材を回動することにより下流側へと給送する給紙ローラと、前記給紙ローラと対向する位置に配置され、該給紙ローラと圧接して最上位の被記録材を次位以降の被記録材から分離する分離面を有する分離パッドと、前記分離パッドをその背面から前記給紙ローラに向けて付勢する付勢手段と、を備えた分離装置であって、被記録材が当接する当接面を有する本体部を備え、給送の際の前記分離パッドに加わる被記録材の荷重を減少させる補助パッドが設けられていることを特徴とする。
【0008】
被記録材を分離して給送する際、該被記録材を給紙ローラと分離パッドで圧接狭持し、最上位の被記録材を次位以降の被記録材と分離する。この際、傾斜姿勢で保持されている被記録材においては、その自重が大きく、複数枚あるときには、該被記録材の荷重が前記分離パッドに加わり、該分離パッドをその背面から付勢している付勢手段の付勢力が著しく減少してしまうことがあった。そして、付勢手段の付勢力が弱くなった状態において、被記録材を該分離パッドと前記給紙ローラで圧接狭持したとしても、該付勢手段による該分離パッドの前記給紙ローラに向けての付勢力、すなわち前記給紙ローラと前記分離パッドで被記録材を圧接する圧接力が充分でないため、被記録材の分離が適切に行なわれず、2枚またはそれ以上の被記録材が一度に下流側へと給送される、重送を起こすことがあった。
【0009】
本発明の特徴によれば、給送の際の分離パッドに加わる被記録材の荷重を減少させる補助パッドを備えているため、給送の際の前記分離パッドに加わる被記録材の荷重が減少して、前記分離パッドをその背面から付勢する付勢手段の付勢力の減少を防ぐことができる。すなわち、例えば、被記録材が顔料系のインクに対応したものなど、その自重の大きい用紙であっても、給送の際、該用紙は当該補助パッドの当接面に当接することによって、その荷重の一部が当該補助パッドによって支えられて、前記分離パッドに加わる該用紙の荷重を減少させることができ、もって、該用紙の荷重負荷による、前記付勢バネの付勢力の減少を防止することができるものである。
【0010】
従って、被記録材の自重によらず、被記録材を分離するための充分な付勢力で付勢されている該分離パッドと前記給紙ローラで該被記録材を圧接狭持することにより、該被記録材が顔料系のインクに対応したものなど、その自重の大きいものであっても、最上位のものから次位以降のものを確実に分離することが可能である。
【0011】
また本発明の第2の態様に係る分離装置の発明は、第1の態様において、前記当接面の一部または全部は、前記分離面より被記録材の給送経路側に僅かに突出した構成であることを特徴とする。
【0012】
この特徴によれば、被記録材を給送するとき、該被記録材は、まず給送経路側に突出している当該補助パッドの当接面に当接する。そのため、該被記録材の荷重の一部は当該補助パッドによって支えられ、前記分離パッドに加わる該被記録材の荷重を確実に減少させることができる。従って、該被記録材の荷重負荷による、前記付勢手段の付勢力の減少を確実に防ぐことができる。また、補助パッドの当接面の一部または全部を給送経路側に突出させることにより、被記録材を給送する際、該被記録材が確実に当該当接面に当接することが可能となる。
【0013】
また本発明の第3の態様に係る分離装置の発明は、第1の態様または第2の態様において、前記当接面は、側面視略凸形に湾曲していることを特徴とする。
【0014】
被記録材を給送するとき、複数枚の該被記録材が側面視略凸形の当該補助パッドの当接面に当接する。このとき、最上位の被記録材は、側面視略凸形の当接面の頂上付近に当接し、次位以降の被記録材は頂上付近より低く、側面視略凸形に傾斜している部分、すなわち下流側に向けて上っている傾斜部分に当接することとなる。そのため、被記録材の先端は、最上位のものが最も下流側へと給送された状態となり、次位以降のものは順次上流側にセットされるようになる。従って、当該補助パッドに当接した被記録材の最上位のものが最も下流側へと給送され易くなり、被記録材を最上位のものから確実に下流側へと給送することが可能となる。また、当接面を側面視略凸形とすることにより、被記録材を給送する際、確実に被記録材が当該当接面に当接することが可能となる。
【0015】
また本発明の第4の態様に係る分離装置の発明は、第1の態様から第3の態様のいずれか一において、被記録材が前記補助パッド上を通過するとき、前記本体部は、該被記録材の形状に沿って変形可能であることを特徴とする。
【0016】
被記録材が補助パッド上を通過する場合に、該被記録材の補助パッドと当接する側の面、すなわち被記録材の裏面が、該補助パッドの本体部の端部に位置する尖った部分、すなわちエッジ部と接触することにより、該被記録材にキズがつく虞がある。特に、給送する被記録材の裏面が既印刷面である場合などには、このキズが目立つことがあった。
【0017】
しかし、本発明の特徴によれば、被記録材が前記補助パッド上を通過するとき、前記本体部は、該被記録材の形状に沿って変形可能であるため、前記エッジ部が被記録材と接触することが無く、すなわち当接面と被記録材裏面とが面で接触するようになるため、被記録材にキズがつく虞がない。
【0018】
また本発明の第5の態様に係る分離装置の発明は、第1の態様から第4の態様のいずれか一において、前記給紙ローラと前記分離パッドとの圧接点より下流側の被記録材を、前記本体部に接触しないように上方に離間させる離間手段を備えていることを特徴とする。
【0019】
被記録材が補助パッド上を通過する場合に、この被記録材の裏面が該補助パッドの本体部と接触して、当該被記録材裏面に給送方向に伸びる擦れキズが生じる虞がある。特に、給送する被記録材の裏面が既印刷面である場合、またはハガキなどの剛性のある被記録材であるなどには、このキズが目立つことがあった。
【0020】
しかし、本発明によれば、前記給紙ローラと前記分離パッドとの圧接点より下流側の被記録材を、前記本体部に接触しないように上方に離間させる離間手段を備えているため、前記給紙ローラと前記分離パッドとの圧接点より下流側においては、被記録材は上方に離間されることにより、補助パッドの本体部と接触することなく下流側に給送されるようになって、当該被記録材に本体部との接触によるキズ等の不具合を生じることがない。
【0021】
また本発明の第6の態様に係る分離装置の発明は、第5の態様おいて、前記離間手段は、前記本体部が固設されているホルダエッジガイドに設けられていることを特徴とする。
【0022】
この特徴によれば、前記離間手段は、前記本体部が固設されているホルダエッジガイドに設けられているため、被記録材の裏面と接触することによりキズなどの不具合を生じさせる本体部の近傍、すなわち不具合発生箇所の近傍で被記録材を上方に離間させることができ、その効果を最も十分に発揮させることができる。また、ホルダエッジガイド製造の際に離間手段を設けることができ、その設計、製造が容易である。
【0023】
また本発明の第7の態様に係る分離装置の発明は、第5の態様または第6の態様において、前記離間手段は、前記本体部の摩擦係数より小さな摩擦係数を有する部材で構成されていることを特徴とする。
【0024】
この特徴によれば、前記離間手段は、前記本体部の摩擦係数より小さな摩擦係数を有する部材で構成されているため、下流側へと給送される被記録材と接触しても、この被記録材に摩擦力などのストレスを加えることがなく、もって、被記録材の給送をなんら妨げることはない。
【0025】
また、本発明の第8の態様に係る分離装置の発明は、第5の態様から第7の態様のいずれか一において、前記離間手段は、前記給紙ローラと前記分離パッドとの圧接点より下流側の位置に、被記録材の給送経路側に突出した凸部が設けられた構成であることを特徴とする。
【0026】
この特徴によれば、前記離間手段は、前記給紙ローラと前記分離パッドとの圧接点より下流側の位置に、被記録材の給送経路側に突出した凸部が設けられた構成であるため、給送される被記録材の先端部が、該凸部に当接して登り、上方を通過する、すなわち当該凸部が被記録材の裏側から当接することによって、この被記録材を上方に離間させることができ、もって、この被記録材が本体部と接触することがない。また、第5の態様と同様の作用効果が得られる。
【0027】
また本発明の第9の態様に係る分離装置の発明は、第8の態様において、前記凸部は、前記ホルダエッジガイドと一体成形によって形成されていることを特徴とする。
【0028】
この特徴によれば、前記凸部は、前記ホルダエッジガイドと一体成形によって形成されているため、凸部の成形が容易であり、その製造が簡易である。
【0029】
また本発明の第10の態様に係る分離装置の発明は、第5の態様から第7の態様のいずれか一において、前記離間手段は、前記給紙ローラと前記分離パッドとの圧接点より下流側の位置に、被記録材の給送経路側に突出して、この給送経路方向に回動可能なコロが配設された構成であることを特徴とする。
【0030】
この特徴によれば、前記離間手段は、前記給紙ローラと前記分離パッドとの圧接点より下流側の位置に、被記録材の給送経路側に突出して、この給送経路方向に回動可能なコロが配設された構成であるため、給送される被記録材の先端部が、該コロに当接して登り、上方を通過する、すなわち当該コロが被記録材の裏側から当接することによって、この被記録材を上方に離間させることができ、もって、この被記録材が本体部と接触することがない。
【0031】
また、当該コロが給送される被記録材の裏面に当接して従動回転することにより、この被記録材にストレスを加えることなく、すなわち、被記録材の給送をなんら妨げることなく、離間手段として作用することが可能である。そして、第5の態様と同様の作用効果が得られる。
【0032】
また本発明の第11の態様に係る給紙装置の発明は、回動することにより被記録材を下流側へと給送する給紙ローラと、前記給紙ローラと対向する位置に配置され、該給紙ローラと圧接して最上位の被記録材を次位以降の被記録材から分離する分離面を有する分離パッドと、前記分離パッドをその背面から前記給紙ローラに向けて付勢する付勢手段と、被記録材を傾斜姿勢で複数枚堆積保持し、前記給紙ローラに対して離間及び圧接動作を行うホッパと、を備えた給紙装置であって、被記録材が当接する当接面を有する本体部を備え、給送の際の前記分離パッドに加わる被記録材の荷重を減少させる補助パッドが設けられていることを特徴とする。
【0033】
被記録材を給送する際、該被記録材を給紙ローラと分離パッドで圧接狭持し、最上位の被記録材を次位以降の被記録材と分離する。この際、ホッパに傾斜姿勢で複数枚堆積保持されている被記録材においては、その自重が大きいときには、該被記録材の荷重が前記分離パッドに加わり、該分離パッドをその背面から付勢している付勢手段の付勢力が著しく減少してしまうことがあった。そして、付勢手段の付勢力が弱くなった状態において、被記録材を該分離パッドと前記給紙ローラで圧接狭持したとしても、該分離パッドの前記給紙ローラに向けての付勢力、すなわち前記給紙ローラと前記分離パッドで被記録材を圧接する圧接力が充分でないため、被記録材の分離が適切に行なわれず、2枚またはそれ以上の被記録材が一度に下流側へと給送される、重送を起こすことがあった。
【0034】
本発明の特徴によれば、給送の際の分離パッドに加わる被記録材の荷重を減少させる補助パッドを備えているため、給送の際の前記分離パッドに加わる被記録材の荷重が減少して、前記分離パッドをその背面から付勢する付勢手段の付勢力の減少を防ぐことができる。すなわち、例えば、被記録材が顔料系のインクに対応したものなど、その自重の大きい用紙であっても、給送の際、該用紙は当該補助パッドの当接面に当接することによって、その荷重の一部が当該補助パッドによって支えられて、前記分離パッドに加わる該用紙の荷重を減少させることができ、もって、該用紙の荷重負荷による、前記付勢バネの付勢力の減少を防止することができるものである。
【0035】
従って、被記録材の自重によらず、被記録材を分離するための充分な付勢力で付勢されている該分離パッドと給紙ローラで該被記録材を圧接狭持することにより、該被記録材が顔料系のインクに対応したものなど、自重の大きいものであっても、その最上位のものから次位以降のものを確実に分離し、下流側へと1枚ずつ給送することが可能である。
【0036】
また本発明の第12の態様に係る給紙装置の発明は、第11の態様において、前記補助パッドは、前記分離パッドの被記録材幅方向の近傍に配設されていることを特徴とする。
【0037】
この特徴によれば、補助パッドは、分離パッドの被記録材幅方向の近傍に配設されているため、被記録材を下流側へと給送する際に、該被記録材が確実に補助パッドに当接することが可能となる。また、被記録材の給送途中、すなわち最上位の被記録材を次位以降の被記録材から分離後、前記給紙ローラの回動により最上位の被記録材が下流側へと給送されている場合においても、当該補助パッドの当接面で次位以降の被記録材の荷重の一部を支えることとなり、分離パッドに加わる被記録材の荷重を減少させることができ、もって、次位以降の被記録材が、給送されている最上位の被記録材につられて徐々に下流側へと給送されるという事態が生じる虞がない。また、被記録材が正しくない姿勢で分離パッドと給紙ローラとの隙間に入り込んだ場合においても、当該補助パッドが分離パッドの記録材幅方向の近傍に配設されていることにより、確実に前記被記録材が当該補助パッドに当接することが可能である。
【0038】
また本発明の第13の態様に係る給紙装置の発明は、第12の態様において、前記補助パッドは、前記分離パッドから被記録材側端部に遠い側にだけ設けられていることを特徴とする。この特徴によれば、分離パッドは、給紙ローラから被記録材側端部の遠い側にだけ設けられているため、最小数の分離パッドで最大の効果が得られる。
【0039】
また本発明の第14の態様に係る給紙装置の発明は、被記録材の一方の側端部をガイドする固定側エッジガイドと、前記固定側エッジガイドの下部に配置され、回動することにより被記録材を下流側へと給送する固定側給紙ローラと、前記固定側給紙ローラと対向する位置に配置され、該固定側給紙ローラと圧接して最上位の被記録材を次位以降の被記録材から分離する分離面を有する固定側分離パッドと、前記固定側分離パッドをその背面から前記固定側給紙ローラに向けて付勢する固定側付勢手段と、被記録材の幅に合わせてガイド位置を移動可能な、被記録材の他方の側端部をガイドする可動側エッジガイドと、前記可動側エッジガイドの移動に伴って移動し、前記可動側エッジガイドの下部に配置され、回動することにより被記録材を下流側へと給送する可動側給紙ローラと、前記可動側エッジガイドの移動に伴って移動し、前記可動側給紙ローラと対向する位置に配置され、該可動側給紙ローラと圧接して最上位の被記録材を次位以降の被記録材から分離する分離面を有する可動側分離パッドと、前記可動側エッジガイドの移動に伴って移動し、前記可動側分離パッドをその背面から前記可動側給紙ローラに向けて付勢する可動側付勢手段と、被記録材の幅方向に長い板状体からなり、被記録材を傾斜姿勢で保持し、前記固定側給紙ローラ及び前記可動側給紙ローラに対して離間及び圧接動作を行うホッパと、前記固定側給紙ローラ及び前記可動側給紙ローラを取り付ける給紙ローラ軸と、を備える給紙装置であって、前記固定側分離パッドと前記可動側分離パッドの内側近傍に、固定側補助パッド及び前記可動側エッジガイドの移動に伴って移動可能な可動側補助パッドを備え、該固定側補助パッド及び該可動側補助パッドは、それぞれ被記録材が当接する当接面を有する本体部を備え、給送の際の前記固定側分離パッド及び前記可動側分離パッドに加わる被記録材の荷重を減少させる構成であることを特徴とする。
【0040】
この特徴によれば、給送の際の固定側分離パッド及び可動側分離パッド(以下、固定側分離パッド及び可動側分離パッドとを区別する必要のないときは、単に「分離パッド」とする。)に加わる被記録材の荷重を減少させる固定側補助パッド及び可動側補助パッド(以下、固定側補助パッド及び可動側補助パッドとを区別する必要のないときは、単に「補助パッド」とする。)を備えているため、給送の際の前記分離パッドに加わる被記録材の荷重が減少して、前記固定側分離パッド及び前記可動側分離パッドをその背面から付勢する固定側付勢バネ及び可動側付勢バネ(以下、固定側付勢バネ及び可動側付勢バネを区別する必要のないときは、単に「付勢バネ」とする。)の付勢力の減少を防ぐことができる。すなわち、例えば、被記録材が顔料系のインクに対応したもの等、その自重の大きい用紙であっても、給送の際、該用紙は当該補助パッドの当接面に当接することによって、その荷重の一部が当該補助パッドによって支えられて、前記分離パッドに加わる該用紙の荷重を減少させることができ、もって、該用紙の荷重負荷による、前記付勢バネの付勢力の減少を防止することができるものである。また、当該固定側補助パッド及び可動側補助パッドは、前記固定側分離パッド及び前記可動側分離パッドの内側近傍に設けられているため、給送の際に該被記録材が確実に当該補助パッドの当接面に当接することが可能である。
【0041】
従って、被記録材の自重によらず、被記録材を分離するための充分な付勢力で付勢されている該分離パッドと給紙ローラ(固定側給紙ローラ及び可動側給紙ローラを含む、以下同じ。)で該被記録材を圧接狭持することにより、該被記録材が顔料系のインクに対応したものなど、自重の大きいものであっても、その最上位のものから次位以降のものを分離して、1枚ずつ確実に下流側へと給送することが可能である。
【0042】
また本発明の第15の態様に係る給紙装置の発明は、第11の態様から第14の態様のいずれか一において、前記当接面の一部または全部は、前記分離面より、被記録材の給送経路側に僅かに突出した構成であることを特徴とする。
【0043】
この特徴によれば、被記録材を給送するとき、該被記録材は、まず給送経路側に突出している当該補助パッドの当接面に当接する。そのため、該被記録材の荷重の一部は当該補助パッドによって支えられ、前記分離パッドに加わる該被記録材の荷重を減少させることが可能である。従って、該被記録材の荷重負荷による、前記付勢バネの付勢力の減少をより確実に防ぐことができる。また、補助パッドの当接面の一部または全部を給送経路側に突出させることにより、被記録材を給送する際、該被記録材が確実に当該当接面に当接することが可能となる。
【0044】
また本発明の第16の態様に係る給紙装置の発明は、第11の態様から第15の態様のいずれか一において、前記当接面は、側面視略凸形に湾曲していることを特徴とする。
【0045】
被記録材を給送するとき、複数枚の該被記録材が側面視略凸形の当該補助パッドの当接面に当接する。このとき、最上位の被記録材は、側面視略凸形の当接面の頂上付近に当接し、次位以降の被記録材は頂上付近より低く、側面視略凸形に傾斜している部分、すなわち下流側に向けて上っている傾斜部分に当接することとなる。そのため、被記録材の先端は、最上位のものが最も下流側へと給送された状態となり、次位以降のものは順次上流側にセットされるようになる。従って、当該補助パッドに当接した被記録材の最上位のものが最も下流側へと給送され易くなり、被記録材を最上位のものから確実に下流側へと給送することが可能となる。また、当接面を側面視略凸形とすることにより、被記録材を給送する際、該被記録材が確実に当該当接面に当接することが可能となる。
【0046】
また本発明の第17の態様に係る給紙装置の発明は、第11の態様から第16の態様のいずれか一において、被記録材が前記補助パッド上を通過するとき、前記本体部は、該被記録材の形状に沿って変形可能であることを特徴とする。
【0047】
被記録材が補助パッド上を通過する場合に、該被記録材の補助パッドと当接する側の面、すなわち被記録材の裏面が、該補助パッドの本体部の端部に位置する尖った部分、すなわちエッジ部と接触することにより、該被記録材にキズがつく虞がある。特に、給送する被記録材の裏面が既印刷面である場合などには、このキズが目立つことがあった。
【0048】
しかし、本発明の特徴によれば、被記録材が前記補助パッド上を通過するとき、前記本体部は、該被記録材の形状に沿って変形可能であるため、前記エッジ部が被記録材と接触することが無く、すなわち当接面と被記録材裏面とが面で接触するようになるため、被記録材にキズがつく虞がない。これは、被記録材の両面を使用する場合に、特に有効である。
【0049】
また本発明の第18の態様に係る給紙装置の発明は、第11の態様から第17の態様のいずれか一において、前記給紙ローラと前記分離パッドとの圧接点より下流側の被記録材を、前記本体部に接触しないように上方に離間させる離間手段を備えていることを特徴とする。
【0050】
被記録材が補助パッド上を通過する場合に、この被記録材の裏面が該補助パッドの本体部と接触して、当該被記録材裏面に給送方向に伸びる擦れキズが生じる虞がある。特に、給送する被記録材の裏面が既印刷面である場合などには、またはハガキなどの剛性のある被記録材であるなどには、このキズが目立つことがあった。
【0051】
しかし、本発明によれば、前記給紙ローラと前記分離パッドとの圧接点より下流側の被記録材を、前記本体部に接触しないように上方に離間させる離間手段を備えているため、前記給紙ローラと前記分離パッドとの圧接点より下流側においては、被記録材は上方に離間されることにより、補助パッドの本体部と接触することなく下流側に給送されるようになって、当該被記録材に本体部との接触によるキズ等の不具合を生じることがない。
【0052】
また本発明の第19の態様に係る給紙装置の発明は、第18の態様において、前記離間手段は、前記本体部が固設されているホルダエッジガイドに設けられていることを特徴とする。
【0053】
この特徴によれば、前記離間手段は、前記本体部が固設されているホルダエッジガイドに設けられているため、被記録材の裏面と接触することによりキズなどの不具合を生じさせる本体部の近傍、すなわち不具合発生箇所の近傍で被記録材を上方に離間させることができ、その効果を最も十分に発揮させることができる。また、ホルダエッジガイド製造の際に離間手段を設けることができ、その設計、製造が容易である。
【0054】
また本発明の第20の態様に係る給紙装置の発明は、第18の態様または第19の態様において、前記離間手段は、前記本体部の摩擦係数より小さな摩擦係数を有する部材で構成されていることを特徴とする。
【0055】
この特徴によれば、前記離間手段は、前記本体部の摩擦係数より小さな摩擦係数を有する部材で構成されているため、下流側へと給送される被記録材と接触しても、この被記録材に摩擦力などのストレスを加えることがなく、もって、被記録材の給送をなんら妨げることはない。
【0056】
また本発明の第21の態様に係る給紙装置の発明は、第18の態様から第20の態様のいずれか一において、前記離間手段は、前記給紙ローラと前記分離パッドとの圧接点より下流側の位置に、被記録材の給送経路側に突出した凸部が設けられた構成であることを特徴とする。
【0057】
この特徴によれば、前記離間手段は、前記給紙ローラと前記分離パッドとの圧接点より下流側の位置に、被記録材の給送経路側に突出した凸部が設けられた構成であるため、給送される被記録材の先端部が、該凸部に当接して登り、上方を通過する、すなわち当該凸部が被記録材の裏側から当接することによって、この被記録材を上方に離間させることができ、もって、この被記録材が本体部と接触することがない。また、第18の態様と同様の作用効果が得られる。
【0058】
また本発明の第22の態様に係る給紙装置の発明は、第21の態様において、前記凸部は、前記ホルダエッジガイドと一体成形によって形成されていることを特徴とする。
【0059】
この特徴によれば、前記凸部は、前記ホルダエッジガイドと一体成形によって形成されているため、凸部の成形が容易であり、その製造が簡易である。
【0060】
また本発明の第23の態様に係る給紙装置の発明は、第18の態様から第20の態様のいずれか一において、前記離間手段は、前記給紙ローラと前記分離パッドとの圧接点より下流側の位置に、被記録材の給送経路側に突出して、この給送経路方向に回動可能なコロが配設された構成であることを特徴とする。
【0061】
この特徴によれば、前記離間手段は、前記給紙ローラと前記分離パッドとの圧接点より下流側の位置に、被記録材の給送経路側に突出して、この給送経路方向に回動可能なコロが配設された構成であるため、給送される被記録材の先端部が、該コロに当接して登り、上方を通過する、すなわち当該コロが被記録材の裏側から当接することによって、この被記録材を上方に離間させることができ、もって、この被記録材が本体部と接触することがない。
【0062】
また、当該コロが給送される被記録材の裏面に当接して従動回転することにより、この被記録材にストレスを加えることなく、すなわち、被記録材の給送をなんら妨げることなく、離間手段として作用することが可能である。そして、第18の態様と同様の作用効果が得られる。
【0063】
また本発明の第24の態様に係る補助パッドの発明は、第1の態様から第23の態様のいずれか一において記載されている、補助パッドである。この特徴によれば、例えば、被記録材が顔料系のインクに対応したものなど、その自重の大きい被記録材であっても、その被記録材の重量を支えて、当該被記録材を給送する際、最上位のものから次位以降のものを確実に分離して、1枚ずつ下流側へと給送することが可能である。
【0064】
また本発明の第25の態様に係る記録装置の発明は、被記録材に記録を行う記録部を備えた記録装置であって、第11の態様から第23の態様のいずれか一に記載の給紙装置を備えたことを特徴とする。この特徴によれば、第11の態様から第23の態様に記載の発明と同様の作用効果を得ることができる。
【0065】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本実施の形態について説明する。
ここで、図1は、本発明の給紙装置の一実施の形態を示す斜視図であり、図2は、同給紙装置の一部省略要部拡大正面図であり、図3は、同給紙装置の要部拡大斜視図であり、図4は、図3の一部省略図であり、図5は、同給紙装置における図1の部分省略要部拡大X−X断面図であり、図6は、同給紙装置の要部拡大上面図であり、図7は、給紙装置における図1のX−X概略断面図である。
【0066】
<給紙装置について>
給紙装置100は、被記録材としての用紙Pを傾斜姿勢で保持するホッパ31と、一対の固定側給紙ユニット10及び可動側給紙ユニット20を備えている。固定側給紙ユニット10は、図示する位置に固設されており、用紙Pの一方の側端部をガイドする固定側エッジガイド11と、固定側エッジガイド11の下部に配置され、回動することにより用紙Pを下流側へと給送する固定側給紙ローラ12と、固定側給紙ローラ12の対向する位置に配置され、固定側給紙ローラ12と圧接して最上位の用紙を次位以降の用紙から分離する分離面13を有する固定側分離パッド14と、固定側分離パッド14をその背面から固定側給紙ローラ12に向けて付勢する固定側付勢手段としての固定側付勢バネ15を備えている。さらに、固定側分離パッド14の内側近傍、すなわち固定側給紙ユニット10と可動側給紙ユニット20との間側の近傍には、当接面18を有する固定側補助パッド19を備えている。
【0067】
もう一方の可動側給紙ユニット20は、用紙Pのサイズに合わせて一体となって移動可能に構成されており、用紙の幅に合わせてガイド位置を移動可能な、用紙の他方の側端部をガイドする可動側エッジガイド21と、可動側エッジガイド21の移動に伴って移動し、可動側エッジガイド21の下部に配置され、回動することにより用紙を下流側へと給送する可動側給紙ローラ22と、可動側エッジガイド21の移動に伴って移動し、可動側給紙ローラ22と対向する位置に配置され、可動側給紙ローラ22と圧接して最上位の用紙を次位以降の用紙から分離する分離面23を有する分離パッド24と、可動側エッジガイド21の移動に伴って移動し、可動側分離パッド24をその背面から可動側給紙ローラ22に向けて付勢する可動側付勢手段としての可動側付勢バネ(図示せず)を備えている。さらに、可動側分離パッド24の内側近傍、すなわち固定側給紙ユニット10と可動側給紙ユニット20との間側の近傍には、可動側エッジガイド21の移動に伴って移動可能な、当接面28を有する可動側補助パッド29を備えている。なお、可動側エッジガイド21はホッパ31上を、可動側給紙ローラ22は給紙ローラ軸32に沿って、用紙の幅に合わせて移動可能となっているものである。
【0068】
なお、これら一対の固定側給紙ユニット10及び可動側給紙ユニット20は、本実施の形態では左右対称に構成されており、用紙の幅に合わせてスライドするか、しないかが異なっているものである。
【0069】
用紙Pは、用紙の幅方向に長い板状体からなるホッパ31によって、その背面中央が支えられ、傾斜姿勢で複数枚堆積保持されるようになっている。そして、固定側エッジガイド11及び可動側エッジガイド21によって両側端部をガイドされ、給紙姿勢や給紙位置が規定されるようになっている。可動側エッジガイド21は、ホッパ31上を用紙の幅に合わせてスライド可能に構成されている。すなわち、給紙装置として想定されている多種類のサイズの用紙に対して、その両側端部を固定側エッジガイド11及び可動側エッジガイド21によってガイドされるようになっている。
【0070】
また、固定側エッジガイド11及び可動側エッジガイド21の下部には、それぞれ固定側給紙ローラ12及び可動側給紙ローラ22が設けられており、この両給紙ローラは、円弧部分(12a及び22a)を有する側面視略D形に構成されており、給紙ローラ軸32に配設されて、当該給紙ローラ軸32の回転に追動して回転可能、すなわち給紙ローラ軸32に対して回転不能に構成されている。そして、図示しない駆動手段によって、給紙動作時に丁度1回転だけ回転駆動されるようになっている。
【0071】
ホッパ31は、上流側に揺動支点38を備えており、ホッパ付勢手段39によって揺動することにより、前記固定側給紙ローラ12及び前記可動側給紙ローラ22に対して離間及び圧接動作を行うことができるようになっている。この離間及び圧接動作によって、ホッパ31に保持されている用紙Pを、前記固定側給紙ローラ12及び前記可動側給紙ローラ22に対して押し上げることが可能である。また、ホッパ31の下流側であって、固定側給紙ローラ12及び可動側給紙ローラ22の対向する位置には、固定側摩擦保持部材17及び可動側摩擦保持部材(図示せず)が配設され、さらに可動側給紙ユニット20の移動路を成す、ホッパ凹部44が設けられている。
【0072】
一対の固定側給紙ユニット10及び可動側給紙ユニット20は、左右対称(鏡像対称関係)に構成されており、用紙の幅に合わせる位置の変位の有無だけが異なっているに過ぎないので、以下、固定側給紙ユニット10及び可動側給紙ユニット20に関しては、その区別を必要としないときは、どちらかの給紙ユニット(10,20)についてのみ説明する。勿論、このとき、一方の給紙ユニットについての記載は、そのまま他方の給紙ユニットに当てはまるものである。なお、以下、「固定側」及び「可動側」を区別する必要のないときは、部材名についてこれらを省略して記載し、説明図面に沿った符号を付することがある。
【0073】
このような構成により、ホッパ31に複数枚の用紙Pを傾斜姿勢で堆積保持し、側端をエッジガイド11でガイドする。そして、セットされた用紙Pをホッパ31によって、給紙ローラ12に向けて押し上げ、給紙ローラ12と分離パッド14との隙間に用紙の先端部が入り込む。給紙ローラ12が回動しつつ、該用紙を給紙ローラ12の円弧部分12aと分離パッド14で圧接することにより、最上位の用紙P1が次位以降の用紙P2から分離されて、用紙P1を下流側へと給紙することが可能である。
【0074】
すなわち、分離パッド14は、用紙Pに対する摩擦係数が、給紙ローラ12の用紙Pに対する摩擦係数よりも小さくなる材料で構成されている。さらに、いずれの摩擦係数も用紙間の摩擦係数よりも大きな摩擦係数となる材料で構成されている。つまり、給紙ローラ12と用紙との間の摩擦係数をμ1、用紙間の摩擦係数をμ2、用紙と分離パッド14との間の摩擦係数をμ3としたとき、μ1>μ2>μ3となるように構成されているものである。
【0075】
このような構成とするために、分離パッド14は、その背面から付勢バネ15によって、常時給紙ローラ12に向けて付勢されている。すなわち、分離パッド14は、給紙ローラ12の回転軌道上に配設されており、給紙ローラ12が回動して、その円弧部分12aと分離パッド14とで用紙Pを圧接狭持すると、分離パッド14の付勢力は、給紙ローラ12と分離パッド14とで用紙を圧接する圧接力となり、これにより複数枚の用紙のうち最上位の用紙P1が次位以降の用紙P2から分離し、最上位の用紙P1のみを下流側へと給送することができるようになっている。
【0076】
<補助パッドについて>
用紙Pの自重が大きい場合、該用紙Pの荷重が分離パッド14に加わり、分離パッド14をその背面から付勢する付勢バネ15の付勢力が著しく減少してしまうことがある。この付勢力の弱くなった状態で、給紙ローラ12を回動させて、用紙Pをその円弧部分12aと該分離パッド14とで圧接しても、付勢バネ15による分離パッド14の給紙ローラ12に向けての付勢力、すなわち給紙ローラ12と分離パッド14との間で用紙を圧接する圧接力が充分でないため、用紙が複数枚あるときには、用紙の分離が適切に行われず、2枚またはそれ以上の用紙が一度に下流側へと給送される、重送を起こすことがあった。
【0077】
しかし、本実施の形態の如く、分離パッド14の内側近傍に、用紙が当接する当接面18を有する補助パッド19を備えているため、該補助パッド19の当接面18に用紙が当接することにより、用紙の荷重の一部が補助パッド19によって支えられ、分離パッド14に加わる用紙の荷重が減少して、分離パッド14をその背面から付勢する付勢バネ15の付勢力の減少を防ぐことができる。従って、用紙の自重によらず、用紙を分離するための充分な付勢力で付勢されている分離パッド14と給紙ローラ12で用紙を圧接狭持することにより、該用紙が顔料系のインクに対応したものなど、自重の大きいものであっても、その最上位の用紙P1を次位以降の用紙P2から確実に分離することができる。
【0078】
また、当該補助パッド19の当接面18の一部は図5に示す如く、分離パッド14の分離面13より、用紙の給送経路側に僅かに突出した構造となり、さらに該当接面18は側面視略凸形に湾曲した構造となるように構成されている。このような構成により、用紙を下流側へと給送する際、用紙(例えば3枚)の先端部分(P1a,P2a,P3a)は、まず補助パッド19の当接面18に当接する。そのため、用紙の荷重の一部は、確実に当該補助パッド19によって支えられ、分離パッド14に加わる用紙の荷重を確実に減少させることが可能となり、もって、用紙の荷重による付勢バネ15の付勢力の減少を防止することができる。また、用紙P1の給送途中、すなわち用紙P1を次位以降の用紙P2から分離後、給紙ローラ12の回動により用紙P1が下流側へと給送されている場合においても、当該補助パッド19により、次位以降の用紙P2,P3の荷重を支えているため、分離パッド14を付勢する付勢バネ15の付勢力の減少を防止でき、次位以降の用紙P2,P3が給送途中の用紙P1につられて下流側へと給送されることがない。なお、本実施の形態においては、補助パッド19の当接面18と、分離パッド14の分離面13との段差Cは、0.25mmとなるように設定されている。
【0079】
さらに、分離面18は側面視略凸形に構成されているため、例えば用紙が3枚のとき、図5に示したように、最上位の用紙P1の先端P1aが当該当接面18の頂上付近18aに当接し、次位以降の用紙P2,P3の先端P2a,P3aは頂上付近18aより低く、側面視略凸形に傾斜している部分、すなわち下流側に向けて上っている傾斜部分18bに当接する。そのため、用紙の先端は、最上位の用紙P1が最も下流側へと給送された状態となり、次位以降の用紙P2,P3は順次上流側にセットさせる。従って、最上位の用紙P1が最も下流側へと給送されやすい状態となるため、該用紙P1を確実に次位以降の用紙P2から分離し、給送することが可能である。
【0080】
<補助パッドの改良について>
また、図8から図10に示すように、補助パッド19の本体部54は、用紙Pが補助パッド19上を通過するとき、すなわち、本体部54の当接面18と該用紙P(裏面)が当接したときには、該用紙Pの形状に沿って変形して、当接面18と該用紙Pとが面で接触するように構成されている。
【0081】
これは、例えば、補助パッド19の当接面18と、分離パッド14の分離面13との段差Cにより、補助パッド19上を通過する用紙Pが変形した形状となることがある。このような状態で用紙Pが下流側へと給送されると、該用紙Pの補助パッド19と当接する側の面、すなわち用紙裏面が、本体部54の端部57に位置する尖った部分であるエッジ部Kと接触し、該用紙にキズを付ける虞がある。しかし、上述したように、本体部54は該用紙Pの形状に沿って変形するように構成されているため、該エッジ部Kが用紙Pの裏面と接触することが無く、すなわち当接面18と用紙裏面とが面で接触するようになるため、用紙にキズがつく虞がない。これは、用紙の両面に印刷を行う際に、特に有効である。
【0082】
より具体的には、例えば、本体部54を固定しているホルダエッジガイド55の当該本体部54のエッジ部Kの対向する部分に凹部56が設けられており、該凹部56上にエッジ部Kを含む端部57が位置するように構成されている。そして、固定側補助パッド19上を用紙Pが通過して本体部54の当接面18側から用紙の荷重が加えられたときには、図9(b)に示すように、該本体部54の端部57の一部が該凹部56に入り込むことにより、本体部が該用紙Pの形状に沿って変形することができるようになっている。
【0083】
また、該凹部56に柔軟性部材(例えば、スポンジ、ゴム等)を配設することも可能であり、このような場合には、本体部54の変形のしやすさを調整することができる。もしくは、図10に示す如く、該本体部54の下部、すなわちホルダエッジガイド55側に、例えば、H型の板バネ70等の弾性部材を配設することも可能であり、このような場合にも、本体部54の変形のしやすさを調整することができる。
【0084】
また、ハガキもしくはそれと同等サイズの厚紙系の用紙、または両面印刷を実行する際において、これらの用紙Pが下流側に給送される際、すなわち用紙Pが補助パッド19,29上を通過する際に、補助パッド19,29の当接面18,28が分離パッド24の分離面23より用紙の搬送経路側に突出した構成であると、用紙裏面が本体部54,64と接触して、この用紙裏面に給送方向に伸びる擦れキズを生じる虞がある。特に、用紙が回動している給紙ローラ22と分離パッド24との間で圧接されて給送されているときには、用紙Pが本体部54,64に強く接触するため、用紙裏面に擦れキズを生じる虞が大きくなる。なお、給送される用紙Pの裏面が既印刷面であると、このキズが目立つことがある。
【0085】
このような問題に対処するため、図11から図14に示すように、給送ローラ22と分離パッド24との圧接点D(以下、「ニップ点D」という。)より下流側の被記録材を、本体部54,64に接触しないように上方に離間させる離間手段としての凸部81,91が設けられている。
【0086】
ここで、図11は、本実施形態における離間手段の凸部を示す要部斜視図であり、図12は、図11の動作説明図であって、凸部頂点に用紙先端が到達した状態を示す要部斜視図であり、図13は、図12と同様の状態を示す要部正面図であり、図14は、要部省略拡大断面図である。
【0087】
この凸部81,91は、本体部54,64を固定しているホルダエッジガイド55,65と一体成形によって形成されている。このような構成により、凸部81,91の摩擦係数を本体部54,64のそれより小さく保つことができ、この凸部81,91に用紙裏面が接触しても擦れキズを生じる虞が少ない。
【0088】
そして、凸部81,91は用紙の搬送経路方向になだらかな形状となっており、上流側から用紙の先端が当接して、このなだらかな斜面に沿って上方に持ち上げられるようになっている。このような構成により、凸部81,91上を通過する用紙は上方に持ち上げられて、本体部54と接触することがなくなり、用紙裏面が本体部54,64に接触することにより擦れキズが生じることを防止することができるようになっている。
【0089】
ここで、図11から図14を用いて離間手段についてより詳細に説明する。 図11は、より詳しくは、用紙Pが上流側から下流側に向けて給送されてきて、該用紙Pの先端が給紙ローラ22と分離パッド24との間に圧接された状態、すなわち用紙Pの先端がニップ点Dに到達した状態を示している。この状態では、補助パッド19,29上にある用紙Pは、分離パッド24の分離面23と、補助パッド19,29の当接面18,28との段差Cにより、若干湾曲している。
【0090】
図12及び図13は、給紙ローラ22が回動することにより、用紙Pがより下流側に給送されて、該用紙Pの先端が凸部81,91の頂点に到達した状態を示している。なお、図12及び図13においては、説明の便宜上、用紙をその給送方向に分割して示しているものである。
【0091】
すなわち、凸部81,91を設けたことにより、用紙Pは該凸部81,91の形状に沿って上方に退避して、図13に示す如く、補助パッド29の本体部64と接触することがなくなり、用紙裏面に擦れキズを生じることをなくすことができる。
【0092】
また、凸部81,91の高さは、給紙ローラ22と分離パッド24との間で圧接されている用紙Pのニップ端(図13において、D1)と当該凸部91の頂点とを結んだ面から、下方に僅かに離間した位置に本体部64の分離面が位置するように設定することができる。
【0093】
ここで、図14を用いて、各部材の配設関係を説明する。図14は、固定側給紙ユニット10側から可動側給紙ユニット20をみた状態を示している。このとき、最も手前側には凸部91が形成されているホルダエッジガイド65があり、その奥に本体部64、そして最も奥側に給紙ローラ22と分離パッド24とが配設されている。なお、上述したようにこれらの給紙ユニット(10,20)は左右対称に構成されているので、可動側給紙ユニット20側から固定側給紙ユニット10をみた際においては、図14の鏡像した図において、同等の順序に配設されているものである。
【0094】
なお、給送ローラ22と分離パッド24とのニップ点Dより下流側の被記録材を、本体部54,64に接触しないように上方に離間させる離間手段としては、上述した凸部81,91に限られるものではなく、例えば、給紙ローラと分離パッドとのニップ点Dより下流側に、用紙の搬送経路方向に回動可能なコロ(図示せず)を配設することもできる。このコロは上述した凸部と同様の効果を得ることができるとともに、搬送経路方向に回動自由とすることによって、当該コロが給送される用紙の裏面に当接して従動回転することにより、この用紙に擦れたりしてストレスを加えることがない。
【0095】
また給紙ローラ12,22は、図6に示すように、給紙ローラカバー51,61でその上部が覆われており、該給紙ローラカバー51,61には、給紙装置にセットされる用紙をセット位置へと案内する用紙セットガイド16,26が設けられている。この用紙セットガイド16,26の用紙と接する箇所は、凹凸のない平坦な構造となっており、用紙Pを確実にセット位置へとガイドすることができるようになっている。さらに、当該用紙セットガイド16,26には、用紙をより一層正確にセット位置へと案内するためのルミナー16a,26aが設けられており、用紙をより確実にセット位置へと案内することができるようになっている。
【0096】
従来、用紙セットガイドの用紙と接する箇所には、ルミナーを取り付けるために凹凸部が形成されており、前記凹凸部に用紙が接触し、用紙の先端部分が折れ曲がる、用紙の印刷面に傷が付くなどの不具合を生じる事態があった。しかし、本実施の形態の如く、当該固定側用紙セットガイド16の用紙と接する箇所は、凹凸のない平坦な、すなわち、なめらかな構造となっているため、上述したような不具合を生じることがない。
【0097】
用紙のサイズが大きいときなどには、ホッパに着脱自在なペーパーサポート40が取り付けられる。該ペーパーサポート40の一部には、ペーパーサポート用摩擦部材41が設けられており、傾斜姿勢で保持されている用紙の崩れる事態を防止することができるようになっている。
【0098】
また、ホッパ31の下流側であって、給紙ローラ12と対向する位置に、摩擦保持部材17が設けられており、上述した分離パッド14と同様に、給紙ローラ12が回動したとき、その円弧部分12aと圧接して、最上位の用紙を次位以降の用紙から分離することができるようになっている。すなわち、給紙ローラ12を回動させて最上位の用紙を給紙するとき、当該摩擦保持部材17によって、該摩擦保持部材17と接触している用紙をその保持力(摩擦力等)によってその位置に保持し、これに基づいてそこに堆積保持している用紙全体に対して保持力を作用させて、次位以降の用紙をホッパ2に保持させたまま、最上位の用紙のみを分離させることができるようになっている。
【0099】
また、給紙ローラ12,22の用紙幅方向近傍であって、補助パッド19,29が設けられていない側には、アイドルローラ52,62が設けられている。給紙ローラ12,22は、円弧部分を有する側面視略D形であるため、円弧部分以外の直線箇所では、固定側分離パッド14,24との圧接が解除され、次位以降の用紙P2が下流側へと流れそうになるが、このとき該アイドルローラ52,62が分離パッド14,24と当接して、次位以降の用紙P2の下流側への流れを防止することができるようになっている。
【0100】
また、分離パッド14,24と補助パッド19,29の間には、紙戻しレバー53,63が設けられている。最上位の用紙P1の後端部が通過した後に、または給紙ローラ12,22が丁度1回転した後に、該紙戻しレバー53,63が後方に回動することにより、次位以降の用紙P2を上流側へと戻し、その用紙先端を揃えることができるようになっている。従って、用紙が傾斜姿勢でホッパ31に保持されていても、次位以降の用紙P2が給紙ローラ12,22と分離パッド14,24との隙間に徐々に入り込み、用紙の分離が不能となる事態が生じることをなくすことができる。
【0101】
また、可動側給紙ユニット20の移動通過位置には、可動側給紙ユニット20が移動通過可能で、用紙をその背面から支持するホッパ用ペーパーサポート42が設けられている。該ホッパ用ペーパーサポート42は、可動側給紙ユニット20の移動路を成すホッパ凹部44に位置する部分の用紙を、その背面から支持するものである。前記ホッパ凹部44は、ホッパ31より凹んでいるため、この部分では用紙が支持されることがなく、例えば用紙のサイズが大きい場合、用紙の材質が顔料系のインクに対応したものである場合、または用紙が硬質である場合などでは、該用紙の前記ホッパ凹部44箇所に該当する部分が下側に反る、いわゆる「下そり」を生じる事態があったが、これを防ぐことができるようになっている。このホッパ用ペーパーサポート42は、1つまたは、それ以上設けることができる。
【0102】
以上、給紙ローラ、分離パッド及び付勢手段を含む給紙ユニットを2つ備えた形態について説明したが、給紙ユニットは2つに限られるものではない。上述した給紙装置は、例えば、インクジェットプリンタなどの記録装置に備えることができる。
【0103】
【発明の効果】
用紙を給送する際、該用紙を給紙ローラと分離パッドで圧接狭持し、最上位の用紙を次位以降の用紙と分離する。この際、ホッパに傾斜姿勢で複数枚堆積保持されている用紙においては、その自重が大きいときには、該用紙の荷重が前記分離パッドに加わり、該分離パッドをその背面から付勢している付勢手段の付勢力が著しく弱くなってしまうことがあった。そして、付勢手段の付勢力が弱くなった状態において、用紙を該分離パッドと前記給紙ローラで圧接狭持したとしても、該分離パッドの前記給紙ローラに向けての付勢力、すなわち前記給紙ローラと前記分離パッドで用紙を圧接する圧接力が充分でないため、用紙の分離が適切に行なわれず、2枚またはそれ以上の用紙が一度に下流側へと給送される重送を起こすことがあった。
【0104】
しかし、以上説明したような給紙装置によれば、用紙が当接する当接面を有し、給送の際の給紙ローラに加わる用紙の荷重を減少させる補助パッドを備えているため、給送の際の前記分離パッドに加わる被記録材の荷重が減少して、前記分離パッドをその背面から付勢する付勢手段の付勢力の減少を防ぐことができる。すなわち、例えば、被記録材が顔料系のインクに対応したものなど、その自重の大きい用紙であっても、給送の際、該用紙は当該補助パッドの当接面に当接することによって、その荷重の一部が当該補助パッドによって支えられて、前記分離パッドに加わる該用紙の荷重を減少させることができ、もって、該用紙の荷重負荷による、前記付勢バネの付勢力の減少を防止することができるものである。
【0105】
従って、用紙の自重によらず、用紙を分離するための充分な付勢力で付勢されている該分離パッドと給紙ローラで該用紙を圧接狭持することにより、用紙が顔料系のインクに対応したものなど、自重の大きいものであっても、その最上位のものから次位以降のものを確実に分離し、1枚ずつ下流側へと給送することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の給紙装置の一実施の形態を示す斜視図である。
【図2】同給紙装置の一部省略要部拡大正面図である。
【図3】同給紙装置の要部拡大斜視図である。
【図4】図3の一部省略図である。
【図5】同給紙装置における図1の部分省略要部拡大X−X断面図である。
【図6】同給紙装置の要部拡大上面図である。
【図7】給紙装置における図1のX−X概略断面図である。
【図8】一実施の形態に係る補助パッドの説明に供する斜視図であって、(a)は全体図、(b)は一部省略図である。
【図9】図8のY−Y断面図であって、(a)は通常の状態を示し、(b)は本体部が変形した状態を示す。
【図10】他の実施の形態に係る補助パッドの説明に供する図面であって、(a)は断面図、(b)は一部省略上面図である。
【図11】本実施形態における離間手段の凸部を示す要部斜視図である。
【図12】図11の動作説明図であって、凸部頂点に用紙先端が到達した状態を示す要部斜視図である。
【図13】図12と同様の状態を示す要部正面図である。
【図14】本実施形態における離間手段の凸部の説明に供する要部省略拡大断面図である。
【符号の説明】
10 固定側給紙ユニット
11 固定側エッジガイド
12 固定側給紙ローラ
13 固定側分離パッドの分離面
14 固定側分離パッド
15 固定側付勢バネ
16 固定側用紙ガイド
17 固定側摩擦保持部材
18 固定側補助パッドの当接面
19 固定側補助パッド
20 可動側給紙ユニット
21 可動側エッジガイド
22 可動側給紙ローラ
23 可動側分離パッドの分離面
24 可動側分離パッド
26 可動側用紙ガイド
28 可動側補助パッドの当接面
29 可動側補助パッド
31 ホッパ
32 給紙ローラ軸
38 揺動支点
39 ホッパ付勢手段
40 ペーパーサポート
41 ペーパーサポート用摩擦部材
42 ホッパ用ペーパーサポート
44 ホッパ凹部
51 固定側給紙ローラカバー
52 固定側アイドルローラ
53 固定側用紙戻しレバー
54 固定側本体部
55 固定側ホルダエッジガイド
56 凹部
57 端部
61 可動側給紙ローラカバー
62 可動側アイドルローラ
63 可動側用紙戻しレバー
64 可動側本体部
65 可動側ホルダエッジガイド
70 板バネ
81 固定側の凸部
91 可動側の凸部
C 分離面と当接面との段差
D ニップ点
K エッジ部
P 用紙

Claims (22)

  1. 傾斜姿勢で複数枚堆積保持されている被記録材の最上位の被記録材を回動することにより下流側へと給送する給紙ローラと、
    前記給紙ローラと対向する位置に配置され、該給紙ローラと圧接して最上位の被記録材を次位以降の被記録材から分離する分離面を有する分離パッドと、
    前記分離パッドをその背面から前記給紙ローラに向けて付勢する付勢手段と、を備えた分離装置であって、
    被記録材が当接する当接面を有する本体部を備え、給送の際の前記分離パッドに加わる被記録材の荷重を減少させる補助パッドが設けられ、
    前記給紙ローラと前記分離パッドとの圧接点より下流側の被記録材を、前記本体部に接触しないように上方に離間させる離間手段を備えていることを特徴とする、分離装置。
  2. 請求項1に記載の分離装置において、前記当接面の一部または全部は、前記分離面より被記録材の給送経路側に僅かに突出した構成であることを特徴とする、分離装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の分離装置において、前記当接面は、側面視略凸形に湾曲していることを特徴とする、分離装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の分離装置において、被記録材が前記補助パッド上を通過するとき、前記本体部は、該被記録材の形状に沿って変形可能であることを特徴とする、分離装置。
  5. 請求項4に記載の分離装置において、前記離間手段は、前記本体部が固設されているホルダエッジガイドに設けられていることを特徴とする、分離装置。
  6. 請求項4または請求項5に記載の分離装置において、前記離間手段は、前記本体部の摩擦係数より小さな摩擦係数を有する部材で構成されていることを特徴とする、分離装置。
  7. 請求項4から請求項6のいずれか一項に記載の分離装置において、前記離間手段は、前記給紙ローラと前記分離パッドとの圧接点より下流側の位置に、被記録材の給送経路側に突出した凸部が設けられた構成であることを特徴とする、分離装置。
  8. 請求項7に記載の分離装置において、前記凸部は、前記本体部が固設されているホルダエッジガイドと一体成形によって形成されていることを特徴とする、分離装置。
  9. 請求項4から請求項6のいずれか一項に記載の分離装置において、前記離間手段は、前記給紙ローラと前記分離パッドとの圧接点より下流側の位置に、被記録材の給送経路側に突出して、この給送経路方向に回動可能なコロが配設された構成であることを特徴とする、分離装置。
  10. 回動することにより被記録材を下流側へと給送する給紙ローラと、
    前記給紙ローラと対向する位置に配置され、該給紙ローラと圧接して最上位の被記録材を次位以降の被記録材から分離する分離面を有する分離パッドと、
    前記分離パッドをその背面から前記給紙ローラに向けて付勢する付勢手段と、
    被記録材を傾斜姿勢で複数枚堆積保持し、前記給紙ローラに対して離間及び圧接動作を行うホッパと、を備えた給紙装置であって、
    被記録材が当接する当接面を有する本体部を備え、給送の際の前記分離パッドに加わる被記録材の荷重を減少させる補助パッドが設けられ、
    前記給紙ローラと前記分離パッドとの圧接点より下流側の被記録材を、前記本体部に接触しないように上方に離間させる離間手段を備えていることを特徴とする、給紙装置。
  11. 請求項10に記載の給紙装置において、前記補助パッドは、前記分離パッドの被記録材幅方向の近傍に配設されていることを特徴とする、給紙装置。
  12. 請求項11に記載の給紙装置において、前記補助パッドは、前記分離パッドから被記録材側端部に遠い側にだけ設けられていることを特徴とする、給紙装置。
  13. 被記録材の一方の側端部をガイドする固定側エッジガイドと、
    前記固定側エッジガイドの下部に配置され、回動することにより被記録材を下流側へと給送する固定側給紙ローラと、
    前記固定側給紙ローラと対向する位置に配置され、該固定側給紙ローラと圧接して最上位の被記録材を次位以降の被記録材から分離する分離面を有する固定側分離パッドと、
    前記固定側分離パッドをその背面から前記固定側給紙ローラに向けて付勢する固定側付勢手段と、
    被記録材の幅に合わせてガイド位置を移動可能な、被記録材の他方の側端部をガイドする可動側エッジガイドと、
    前記可動側エッジガイドの移動に伴って移動し、前記可動側エッジガイドの下部に配置され、回動することにより被記録材を下流側へと給送する可動側給紙ローラと、
    前記可動側エッジガイドの移動に伴って移動し、前記可動側給紙ローラと対向する位置に配置され、該可動側給紙ローラと圧接して最上位の被記録材を次位以降の被記録材から分離する分離面を有する可動側分離パッドと、
    前記可動側エッジガイドの移動に伴って移動し、前記可動側分離パッドをその背面から前記可動側給紙ローラに向けて付勢する可動側付勢手段と、
    被記録材の幅方向に長い板状体からなり、被記録材を傾斜姿勢で保持し、前記固定側給紙ローラ及び前記可動側給紙ローラに対して離間及び圧接動作を行うホッパと、
    前記固定側給紙ローラ及び前記可動側給紙ローラを取り付ける給紙ローラ軸と、を備える給紙装置であって、
    前記固定側分離パッドと前記可動側分離パッドの内側近傍に、固定側補助パッド及び前記可動側エッジガイドの移動に伴って移動可能な可動側補助パッドを備え、
    該固定側補助パッド及び該可動側補助パッドは、それぞれ被記録材が当接する当接面を有する本体部を備え、給送の際の前記固定側分離パッド及び前記可動側分離パッドに加わる被記録材の荷重を減少させる構成であることを特徴とする、給紙装置。
  14. 請求項10から請求項13のいずれか一項に記載の給紙装置において、前記当接面の一部または全部は、前記分離面より、被記録材の給送経路側に僅かに突出した構成であることを特徴とする、給紙装置。
  15. 請求項10から請求項14のいずれか一項に記載の給紙装置において、前記当接面は、側面視略凸形に湾曲していることを特徴とする、給紙装置。
  16. 請求項10から請求項15のいずれか一項に記載の給紙装置において、被記録材が前記補助パッド上を通過するとき、前記本体部は、該被記録材の形状に沿って変形可能であることを特徴とする、給紙装置。
  17. 請求項10に記載の給紙装置において、前記離間手段は、前記本体部が固設されているホルダエッジガイドに設けられていることを特徴とする、給紙装置。
  18. 請求項10または請求項17に記載の給紙装置において、前記離間手段は、前記本体部の摩擦係数より小さな摩擦係数を有する部材で構成されていることを特徴とする、給紙装置。
  19. 請求項10、請求項17または請求項18に記載の給紙装置において、前記離間手段は、前記給紙ローラと前記分離パッドとの圧接点より下流側の位置に、被記録材の給送経路側に突出した凸部が設けられた構成であることを特徴とする、給紙装置。
  20. 請求項19に記載の給紙装置において、前記凸部は、前記本体部が固設されているホルダエッジガイドと一体成形によって形成されていることを特徴とする、給紙装置。
  21. 請求項10、請求項17または請求項18に記載の給紙装置において、前記離間手段は、前記給紙ローラと前記分離パッドとの圧接点より下流側の位置に、被記録材の給送経路側に突出して、この給送経路方向に回動可能なコロが配設された構成であることを特徴とする、給紙装置。
  22. 被記録材に記録を行う記録部を備えた記録装置であって、請求項10から請求項21のいずれか一項に記載の給紙装置を備えたことを特徴とする、記録装置。
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