JP4290297B2 - 混合型エアゾール用容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、混合型エアゾール容器に関し、特に、天板の中央部分に噴射ノズルを備えた外側容器と、該外側容器内に設けられた内側容器とで構成され、前記内側容器が、内部から破断部材により穿孔可能な天板と、外側容器の底板の一部として形成された底板と、下端部が前記底板の中心部分に固定されかつ前記破断部材を垂直方向に案内及び挿通せしめている円筒状スリーブで構成されるハウジングとを備え、前記破断部材が、前記天板に向けた先端部分と、該先端部分に連成されかつ前記ハウジング内を通って底板を貫通して容器外部に伸びる後端部分を備えた棒状のステムとで構成され、該ステムの外周面に軸方向に離間した休止位置及び作動位置に相応する2つの環状溝が穿設されており、かつ前記底板とハウジングの後端面との間に介装された弾性環状シールが、離間した前記破断部材の休止位置及び作動位置に相応する2つの環状溝の一方に係脱可能に嵌合しており、該破断部材の後端部分を押動することにより前記先端部分が天板を突き破り、内側容器内の流体と外側容器内の流体とを混合する形式の混合型エアゾール用容器構造についての提案である。
【0002】
【従来の技術】
1種類の液体がガスと共に加圧封入された外側容器内に、もう1種類の液体を封入した内側容器を内蔵した多重構造の容器内で、使用に先立って、内側容器内の液体を外側容器内に溢出させて混合液体とし、前記混合液体を外側容器のノズルから噴射するための混合型エアゾール用容器は、従来より広く知られているところである。例えば、硬化促進剤を内側容器内に、液体塗料を液化ガスと共に外側容器内に充填し、使用の直前に内側容器の天板を破壊して、外側容器内の液体塗料に硬化促進剤を混合し、外側容器に取り付けられたノズルより被塗装面に向けて噴射すると言ったスプレー式塗料容器は最も一般的に知られかつ使用されている。
【0003】
このような従来より知られた混合型エアゾール用容器の特徴的構成を備えた内側容器部分を中心に図7乃至9に沿って以下に簡単に説明する。
【0004】
混合型エアゾール用容器の内側容器部分の縦断面が示された図7において、天板の中央部分に噴射ノズルを備えた外側容器101に関しては、その底板102のみが部分的に示されている。底板102は、その中央範囲において大きく内側に窪んだ内側容器103の底板104によって兼ねられかつ内側容器本体の胴部108の下端部分と共に折り曲げられて一体的に構成されている。そして、内側容器103は、先の尖った先端部分109とこれに連成された棒状ステム110とで構成された破断部材105により内部から穿孔可能なアルミ箔の如き薄い肉厚の天板106で密封されており、内部には液体が充填されている。
【0005】
さらに、この内側容器103の底板104は、その中心部分において軸方向に沿って下方に絞り出された筒状の保持部107を備えており、その下端部は半径方向内側に折り曲げられて環状フランジ112が形成されている。筒状の保持部107は、破断部材105を垂直方向に案内及び挿通している円筒状スリーブで構成されるハウジング113を周囲から包み込むように保持している。破断部材105のステム110は、ハウジング113内を通って底板104の環状フランジ112の中心孔を貫通して容器外部に伸びる後端部分111を備えている。
【0006】
ところで、破断部材105の先端部分109は、内側容器103の上方口部121の縦断面を拡大して示した図8に示されているように、尖った頂点114を先端に有するテーパー状周面123および水平な底面119から成る二等辺三角形の縦断面を有し、好ましくは、三角錐形状の金属成形体からなる、言わば「矢尻」形状を有している。さらに平坦な底面119からは、頂点114から垂下する軸線に沿って短い軸頚部120が延びている。一方、ステム110の対応する先端部には凹陥部122が軸方向に沿って穿設されており、前記した先端部分109の軸頚部120が嵌合して固定されている。
【0007】
そこで、同じく図8を参照すると、破断部材105の先端部分109の頂点114によって天板106が突き破られて内側容器103が穿孔された状態において、突き破られて形成された天板106の先端が尖った多数の破断片106aは先端部分の後方部分を周囲から取り囲むように上方に向けて折り曲げられた状態となってしまい、その結果、外側容器101内の加圧された液体が内側容器103内に流入するための流路は、上方が先端部分109の環状面119で規制されてしまうために、隣接する破断片106aの間に形成された隙間118のみに限定されてしまう。かかる状態は、内側容器内の流体が高い粘性或いは低い流動性を持つものである場合は、外側容器内の流体との混合が素早くかつ均一に行われないと言った不具合が生じる。
【0008】
ハウジング113の下端と環状フランジ112との間には弾性を有する環状シール115が介挿されていて、その内周縁部はステム110の外周面に穿設された軸方向に離間した2つの環状溝116,117の内の先端部分に近い方のもの116に嵌合しており、破断部材105を休止位置に保持している。もう一方の環状溝117は、容器使用位置にステム110をハウジング113に対して係止するために、内側容器103の外部に延びるステム110の後端部分111の近くに穿設されている。後端部分111の上方への押し上げにより、先端部分109が天板106を突き破る使用状態において、かかる環状溝117は、上記した環状フランジ112の内周縁部に係合され、破断部材105を使用位置に保持する。
【0009】
このように破断部材105の上方への押動により、その前端部分109が天板106を突き破って開口118を穿孔し、内側容器103内に充填された内容物である流体(不図示)は、この突き破られた天板106の開口118を通って外側容器101内の加圧流体と混合するのである。しかしながら、混合された加圧流体は、円筒スリーブ状のハウジング113とその中を貫通するステム110との間の円筒状の空隙に入り込み、内側容器103の底板104とステム110との間の密封は、ハウジング113の下端と環状フランジ112との間に介挿された環状シール115のみが受け持つこととなる。
【0010】
この状態は、ステム110に穿設された環状溝117と弾性環状シール115との密封状態を拡大して示した縦断面図である図9において詳細に示されているが、ただし、天板106の破断が完了した後の状態である。環状シール115の内周縁部はステム下端部に隣接して設けられた環状溝117に嵌合しており、この溝は、周壁117cを挟んで互いに平行に半径方向に延びる2つの環状平面117a,117bにより画成されている。ステムの上方への押動により環状シールは弾性変形を生じ、特にその内周縁部は上方に向けて捲くれ上がってしまうので、環状溝の周壁117cとの密着性は損なわれてしまい、ハウジング113とステム110との間に入り込んだ混合された加圧流体は、矢印Aで示した如く、内側容器103内から環状シール115の円枠で示した捲れあがり部分を介して外部に漏出してしまうと言った惧れが生じる。さらに、長期保管による環状シールの弾性力低下及び内側容器内の内容液の化学的影響等により環状シール内周縁部と環状溝への密接性の低下により、内容液の漏れを生じる惧れがある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従来の混合型エアゾール用容器は、上記した如き問題点を有しており、本発明は、使用時に外側容器内の流体と内側容器内の流体とを破断部材の先端部分の構造を改良して、従来技術の欠点であった内側容器内の流体と外側容器内の流体との流通路の流路断面を大きくし、素早くかつ均一に双方の流体を混合することが可能な混合型エアゾール容器を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、本発明によれば、前記破断部材の先端部分が、前記天板に向けて尖った頂部を備えたテーパー状周面を有しておりかつその下方縁部に、天板の破断された流路を通って内側容器及び外側容器間を流通する流体のより大きな混合流路を確保するための逆テーパー状の周面を備えていることにより達成される。
【0013】
本発明による混合型エアゾール用容器は、上記した如く使用時において、先端部分のテーパー状周面の下方縁部に逆テーパー状の周面を設けて外側容器と内側容器に充填された流体をより大きな流路を通って流通させることが可能であるので、外側容器或いは内側容器内の流体を相互に素早くかつ均一に混合することが可能となる。
【0014】
本発明による混合型エアゾール容器の1つの実施の形態によれば、前記弾性環状シールが嵌め込まれるステムの前記2つの環状溝が、半径方向に延びる互いに向かい合った2つの環状面を有し、かつその少なくとも一方が、該ステムの外周面に向けて広がるテーパー面である。このような構成により、環状弾性シールの内周端縁部部分的に環状溝のテーパ面に密接するので、未使用保管時における内側容器の底板とステムとの間からの液漏れは完全に防止されるのは勿論のこと、ステム押動初期時に生ずる環状シールの弾性捲れを、ある程度にテーパー面が規制しかつ環状シールと良好な密接状態をその側面との間で生じさせるので、液漏れは防止される。
【0015】
本発明による混合型エアゾール容器のもう1つの実施の形態によれば、前記ステムが、前記2つの環状溝の他に、前記ステムとハウジングとの間の密封性を確保するために、前記2つの環状溝穿設箇所よりも軸方向上方の前記ハウジングにより囲繞された前記ステム外周面区域に少なくとも1つの環状溝を有し、かつその環状溝内には弾性環状リングが嵌合している。このような環状溝及び弾性環状リングをハウジングに対してステムに設けることにより、未使用保管時における内側容器の底板とステムとの間からの液漏れは二重密封効果により完全に防止され、また、ステム押動時の良好な直進性が確保されるので、従来の容器のように、ステム押動時に加圧流体がステムと環状シールとの間から漏れ出すと言った心配も無くなる。
【0016】
本発明による混合型エアゾール容器のもう1つの実施の形態によれば、前記ステムの直径が、前記2つの環状溝によって画成される軸方向区域において小さくなっている。このようにステムを作動する際に弾性環状シールの内周端縁部の接する区域のステムの軸径を小さくすることにより、ステム作動時の弾性環状シールに加わる捲くれ負荷が低減され、ステム作動時の滑動性が向上するとともに、作動時の弾性環状シールの内周端縁部の捲くれも小さく抑えられることから、作動終了時点での環状溝への弾性環状シールの嵌合がよりスムーズとなる。
【0017】
【実施例】
以下、本発明による混合型エアゾール容器の実施の形態を添付図面を参照してより詳細に説明する。
【0018】
添付図面は本発明を理解し易く説明するもので、図1は本発明による混合型エアゾール容器の保管状態を示す縦断面図であり、図2は、図1に示された容器の特に内側容器の部分拡大縦断面図であり、図3は、本発明による混合型エアゾール容器の使用状態を示す図1と同様な縦断面図であり、図4は、図3に示した使用状態における内側容器の上方口部の拡大縦断面図であり、更に、図5及び6は、環状溝と弾性環状シールとの密封状態を示す拡大縦断面図である。
【0019】
図1又は図3において、本発明による混合型エアゾール容器は、折り曲げ加工により各々胴部8の上端部に巻き締め固着された金属板製の上蓋34と下端部に巻き締め固着された金属板製の底板2とから成る外側容器1の上蓋34の中央部分には噴射ノズル(図3、符号30参照)を取り付け可能なバルブ31を固着した金属製の天板33(上部目金板とも言う)が嵌め込まれており、バルブ31には容器内に液化ガスと共に充填された流体(液体)を給送するためのチューブ32が伸びている。同時に、底板2の中央部分にも内側容器3の底板4(下部目金板とも言う)が嵌め込まれていて、この底板4には、下端部がその中心部分に固定されかつ破断部材5を垂直方向に案内及び挿通せしめている円筒状スリーブで構成される合成樹脂製ハウジング13が設けられている。この内側容器3は、さらに、内部から破断部材5により穿孔可能なアルミ箔の如き薄い金属板で出来た天板6を上方口部21の端面に備えている。
【0020】
破断部材5は、天板6に向けた矢尻形の先端部分9と、この先端部分に頂部14から垂下する中心軸に沿ってその裏側に突出する短い軸頚部20及びこの軸頚部20に嵌合する凹陥部22を介して連成されかつハウジング内を通って底板4を貫通すると共に容器外部に伸びる後端部分11を備えた棒状のステム10とで構成されている。そして、この後端部分11を上方に向けて押動することにより先端部分9が天板6を突き破られ、その結果内側容器3内の流体と外側容器1内の加圧流体とが混合されることとなる。この場合先端部分の外形は、従来例に示した如き三角錐形状に限定されるものではなく、円錐形のものでもよい。その理由は、後述するようにテーパー面23の下縁部に逆向きのテーパー面19が形成されるので外部から或いは内部から流体が流通するための十分な流路断面が確保されるからである。
【0021】
棒状のステム10と円筒状のスリーブであるハウジング13との間の密封性及び案内性を確保するために、このステム10の外周面に軸方向に離間した3個の環状溝16,17,24が穿設されており、少なくともその内の一番上の環状溝24内に弾性材料で出来た環状リング25が嵌合している。内側容器3の底板4の中心部分において軸方向に沿って下方に絞り出された筒状の保持部7によりハウジング13は保持されており、更に、保持部7の先端部分は半径方向内側に折り曲げられた環状フランジ12が形成されている。この環状フランジ12とハウジング13の後端面との間に弾性材料で製造された環状シール15が介装されており、さらに、この環状シールは上記した環状溝24の下方に位置する軸方向に離間した破断部材5の休止位置及び作動位置に相応する2つの環状溝16,17の何れか一方に係脱可能に嵌合している。なお、図1においては、休止位置に相当する上方位置の環状溝16に、図3においては、作動位置に相当する下方位置の環状溝17に嵌合している。
【0022】
これら2つの環状溝16,17によって画成されるステム10の軸方向区域においてその直径がこの区域より上方の部分よりも小さくなっていて、破断部材5が上方に向けて押し上げられて移動する際のステムの弾性環状シール15に対する滑動性及び密封性が向上する。
【0023】
破断部材5のステム10とハウジング13との間に弾性環状リング25及び弾性環状シール15が配設されているので、保管時における内側容器の底板とステムとの間からの液漏れは防止され、また、使用に際してのステム押動時の良好な直進性が確保され、従来の容器のように、環状シール15に弾性変形を引き起こして環状溝16,17との間の密封性を損なうと言った虞も避けられ、従って液漏れは防止されることとなる。
【0024】
図2乃至4を参照すると、破断部材5の先端部分9が、天板6に向けて尖った頂部14を備えたテーパー状周面23を有しており、かつその下方縁部には逆テーパー状の周面19を備えている。このようにテーパー状周面23の下方縁部を逆テーパ状周面19としたことによって、図3及び図4から理解されるように破断された天板6の破断片6aによって画成される流路18は、従来技術の図8に示されているように、先端部分109の環状面119によって上から完全に塞がれることなく、その外周部分と破断片6a との間に逃げ用の流路18が形成されることとなり、この流路を通って溢出或いは流入する流体は大きな断面積が確保される事となり、従って、内側容器3内の流体は外側容器1内の加圧流体とこの大きな流路断面を介して素速くかつ均一に混ざり合うことが可能となる。
【0025】
図5及び図6において、環状シール15が嵌め込まれるステム10の前記2つの環状溝16,17(図5及び図6では17のみを図示)は、周壁17c(16c )を挟んで半径方向に延びる互いに向かい合った2つの環状面17a,17b(16a,16b)を有している。そして、少なくとも一方が、該ステムの外周面に向けて広がるテーパー面17a或いは17b(16a或いは16b)で形成されている。かかる構成によって、使用時及び保管時のいずれかの状態においても、弾性環状シール15の内周端縁部が部分的に環状溝17のテーパー面17a若しくは17b又は環状溝16のテーパ面16a若しくは16bに密接するので、ハウジングとステムとの完全な密封性が確保される。このような作用並びに効果は、保管時においても当然もう1つの環状溝16に就いても同様に得られる。特に保管時においては、最上部に位置する弾性環状リング25の作用とも相俟って完全な密封作用、即ち高い耐圧性が得られることとなり、特に内側容器内に危険物又は高揮発性液体を充填するのに適している。
【0026】
なお、環状溝16の2つの互いに向き合った環状面は、ステム10の後端部分11に近い方をテーパー面とすることが、特に、ステム作動時の円滑性の確保並びに環状シールに加わる捲くれ負荷の低減と言う観点より望ましい。
【0027】
上述した如き本発明による混合型エアゾール用容器に使用される混合されるべき2種類の流体は、予め混合しておくと物理的或いは化学的に変化して好ましくない状態で使用される惧れのあるもので、そのような流体の若干の組み合わせの例を以下に列挙する。
1.化学反応を生じるものとして、緊急用酸素の発生装置における、過炭酸ソーダと硫酸マンガン水溶液。
2.重合を生じて接着剤となるものとして、イソシアネートとポリオールを配合した処方剤。
3.生成物変化を生じて洗濯剤となるものとして、界面活性剤や漂白剤の溶液と分解酵素。
4.薬剤が水溶液となったとき包装材料を腐食するものとして、配管洗浄剤における、界面活性剤及びインヒビター水溶液とスルフォン酸。
5.沈降固化を生じるものとして、溶剤ビヒクルと比重の高い顔料。
6.安定コロイドが分離するものとして、ラテックス類等の乳化物と塩類。
【0028】
さらに、本発明による混合型エアゾール用容器は、内側容器内に常圧の流体を外側容器内に液化ガスを充填した流体を封入すると言った例を上記実施の形態において示したが、これとは逆の組み合わせで流体を充填しかつ混合することも可能であり、かかる流体と内側及び外側容器の組み合わせも当然、本発明の技術的範囲に属することは自明である。
【0029】
【発明の効果】
叙上のごとく、本発明による混合型エアゾール用容器は、破断部材の先端部分が、天板に向けて尖った頂部を備えたテーパー状周面を有しておりかつその下方縁部に、天板の破断された流路を通って内側容器及び外側容器間を流通する流体のより大きな混合流路を確保するための逆テーパー状の周面を備えている構成としたので、使用時において、外側或いは内側容器内の流体を内側或いは外側容器内へ、より大きな流路を通って短時間かつ大量に流入或いは溢出させるように成し、双方の容器の流体を素早くかつ均一に混合することが可能であると言った効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による混合型エアゾール容器の保管状態を示す縦断面図である。
【図2】図1に示された容器の特に内側容器の部分拡大縦断面図である。
【図3】本発明による混合型エアゾール容器の使用状態を示す図1と同様な縦断面図である。
【図4】図3に示した使用状態における内側容器の上方口部の拡大縦断面図である。
【図5】環状溝と弾性環状シールとの密封状態を示す拡大縦断面図である。
【図6】環状溝と弾性環状シールとの密封状態を示す拡大縦断面図である。
【図7】従来例における混合型エアゾール用容器の内側容器の拡大縦断面図である。
【図8】図7における上方口部の部分拡大縦断面図である。
【図9】図7におけるハウジング内のステムと弾性環状シールとの密封状態を示す部分拡大縦断面図である。
【符号の説明】
1 外側容器
2 底板(外側容器の)
3 内側容器
4 底板(内側容器の)
5 破断部材
6 天板
7 保持部
8 胴部
9 先端部分
10 ステム
11 後端部分
12 環状フランジ
13 ハウジング
14 頂部
15 弾性環状シール
16 環状溝
17 環状溝
18 流路
19 逆テーパー状周面
20 軸頚
21 上方口部
22 凹陥部
23 テーパー状周面
24 環状溝
25 弾性環状リング
30 噴射ノズル
31 バルブ
32 チューブ
33 天板(外側容器の)
34 上蓋

Claims (4)

  1. 天板の中央部分に噴射ノズルを備えた外側容器と、該外側容器内に設けられた内側容器とで構成され、前記内側容器が、内部から破断部材により穿孔可能な天板と、外側容器の底板の一部として形成された底板と、下端部が前記底板の中心部分に固定されかつ前記破断部材を垂直方向に案内及び挿通せしめている円筒状スリーブで構成されるハウジングとを備え、前記破断部材が、前記天板に向けた先端部分と、該先端部分に連成されかつ前記ハウジング内を通って底板を貫通して容器外部に伸びる後端部分を備えた棒状のステムとで構成され、該ステムの外周面に軸方向に離間した休止位置及び作動位置に相応する2つの環状溝が穿設されており、かつ前記底板とハウジングの後端面との間に介装された弾性環状シールが、離間した前記破断部材の休止位置に相応する環状溝に係脱可能に嵌合しており、該破断部材の後端部分を押動することにより前記先端部分が天板を突き破り、内側容器内の流体と外側容器内の流体とを混合する形式のエアゾール用容器において、
    前記破断部材の先端部分が、前記天板に向けて尖った頂部を備えたテーパー状周面を有しておりかつその下方縁部に、天板の破断された流路を通って内側容器及び外側容器間を流通する流体のより大きな混合流路を確保するための逆テーパー状の周面を備えていることを特徴とする混合型エアゾール用容器。
  2. 前記弾性環状シールが嵌め込まれるステムの前記2つの環状溝が、半径方向に延びる互いに向かい合った2つの環状面を有し、かつその少なくとも一方が、該ステムの外周面に向けて広がるテーパー面であることを特徴とする請求項1に記載の混合型エアゾール用容器。
  3. 前記ステムが、前記2つの環状溝の他に、前記ステムとハウジングとの間の密封性を確保するために、前記2つの環状溝穿設箇所よりも軸方向上方の前記ハウジングにより囲繞された前記ステム外周面区域に少なくとも1つの環状溝を有し、かつその環状溝内には弾性環状リングが嵌合していることを特徴とする請求項1又は2に記載の混合型エアゾール用容器。
  4. 前記ステムの直径が、前記2つの環状溝によって画成される軸方向区域において小さくなっていることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の混合型エアゾール用容器。
JP35932799A 1999-12-17 1999-12-17 混合型エアゾール用容器 Expired - Lifetime JP4290297B2 (ja)

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