JP4290102B2 - 塔状構造物解体用揚重梁の設置方法 - Google Patents

塔状構造物解体用揚重梁の設置方法 Download PDF

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Description

本発明は煙突などの塔状構造物解体用揚重梁設置方法に関するものである。
近年、高層化された煙突などの状構造物の内面を洗浄する洗浄装置としては、洗浄作
業者の健康面と安全面を考慮した、特開2004−174378号の発明が知られている
。この洗浄装置は内筒空間内に吊り下げられた装置本体と、内筒空間の直径に合わせてリ
ンク長を変更できるサポートリンクアームと、内筒内面を洗浄する洗浄リンクアームとか
ら構成され、この洗浄リンクアーム先端の高圧噴射部から噴射した高圧水で内筒面に付着
した汚染物を除去するものである。
特開2004−174378号公報
しかし、上記の洗浄装置は装置本体を内筒空間内に地上から大型クレーンで吊り下げて
いたため、任意の箇所に吊り下げることが困難であり、また吊り下げた位置を自由に変え
ることも困難であった。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、洗浄装置を煙道内の任意箇所に吊り下げることができ、かつその吊り下げ位置も自由に変えることができる塔状構造物解体用揚重梁設置方法を提供することである。
また状構造物解体用揚重梁の設置方法は、中空の状構造物を挟んだ位置の地盤に昇
降マストを対向して組み立て、該昇降マストの頂部近傍に作業床を設置し、該作業床の上
面に状構造物を挟むようにして支持マストを対向させて立設し、該支持マストの一方に
は旋回自在な旋回梁を設置し、該旋回梁を状構造物と接触しない位置に固定した後、前
記の昇降マストを上側に伸ばして、作業床を支持マストが状構造物の頂部から突出する
位置まで上昇させた後、旋回梁を旋回させてその先端を他方の支持マストに設置すること
を特徴とする。
旋回自在な旋回梁から煙道内に洗浄装置を吊り下げることができるので、該洗浄装置を
煙道内の任意箇所に吊り下げることができ、かつその吊り下げ位置を自由に変えることが
できる。また旋回梁を中空の状構造物に接触させずに状構造物の頂部まで上げ、これ
状構造物の頂部に上げた後は状構造物を跨いで設置することができる。
以下、本発明の状構造物解体用揚重梁(以下揚重梁という)の実施の形態を図面に基
づいて説明する。この揚重梁1は、図1に示すように、昇降マスト2の頂部に設置された
作業床3と、この作業床3の上面に立設された支持マスト4と、この支持マスト4の一方
に旋回自在に取り付けられた旋回梁5とから構成されている。
この昇降マスト2は、煙突などの状構造物6を挟んだ位置の地盤7に対向して組み立
てられたものであり、適宜長さのマストユニット8をマスト組立装置9で下側に継ぎ足し
て形成するものである。この昇降マスト2には適宜間隔ごとにマストステイ10が設置さ
れ、この先端が状構造物6の側面に当接されて昇降マスト2を支持している。
また昇降マスト2の頂部における作業床3は状構造物6を囲むようにして設けられ、
この作業床3の上面には状構造物の頂部を囲むようにして枠組み足場11が組み立てら
れ、これに養生メッシュシート12が貼り付けられている。
また作業床3の上面には、図2に示すように、状構造物の頂部より上に突出した支持
マスト4がこれを挟んだ位置に対向して立設され、この支持マスト4の一方に旋回梁5が
旋回自在に設置されている。この旋回梁5は旋回軸14を中心に旋回するが、洗浄装置1
5を吊り下げ手段16で煙道17内に吊り下げる前に、状構造物6の平面円形の中央部
を横切る位置に旋回させて、その先端部18を他の昇降マスト2に設置する。なお、旋回
梁5は状構造物6の平面円形の中央部ではなく、平面円形の一部を横切る位置に旋回さ
せてもよい。
一方、吊り下げ手段16は旋回梁5に設置された揚重ウインチ19と、ここから伸びた
ワイヤーロープ20とからなり、このワイヤーロープ20により洗浄装置15が煙道17
内に吊り下げられている。また揚重ウインチ19から伸びたワイヤーロープ20は、旋回
梁5の上面側の滑車21と、旋回梁5の下面側の滑車22とを介して洗浄装置15の二つ
の滑車23に掛け渡され、この二つの滑車23を介して旋回梁5の下面に固定されている
。よって揚重ウインチ19のワイヤーロープ20の巻き取り操作で洗浄装置15が煙道1
7内を上下動するようになっている。
また、この吊り下げ手段16は上記のものに限らず、旋回梁5に移動自在に取り付けら
れたホイスト(図示せず)であってもよい。このようなホイストにすると洗浄装置15を
煙道17内の任意の箇所に吊り下げることができ、かつその吊り下げ箇所を自由に変える
こともできる。
次に、上記の揚重梁の設置方法を図3〜図7に基づいて説明する。はじめに、図3に示
すように、状構造物基部の周囲にマスト組立装置9を二機設置する。これはマストユニ
ット8を継ぎ足して昇降マスト2を形成するものであり、状構造物6を挟んだ位置の地
盤7に対向して設置する。そして、このマスト組立装置9で複数のマストユニット8を継
ぎ足して適宜高さの昇降マスト2を形成する。
次に、この適宜高さの昇降マスト2の頂部に作業床3を状構造物6を囲むように形成
するとともに、この作業床3の上面における状構造物6を挟んだ位置に支持マスト4を
対向して立設する。また作業床3の上面に状構造物6を囲むようにして枠組み足場11
を組み立て、この枠組み足場11に養生メッシュシート12を貼り付ける。
また、一方の昇降マスト2の頂部に旋回軸14を中心に旋回する旋回梁5を設け、これ
状構造物6に接触しない位置、すなわち状構造物6と平行になる位置に旋回させる
。これは昇降マスト2の伸びに伴う作業床3の上昇時に、旋回梁5が状構造物6に接触
しないようにするためである。
次に、図4に示すように、昇降マスト2にマストユニット8を継ぎ足して作業床3を上
昇させるとともに、高く伸びた昇降マスト2にマストステイ10を設置する。このマスト
ステイ10は昇降マスト2を状構造物6に支持させるものであり、この昇降マスト2の
伸びに伴って上側に移動できるように、その先端部が状構造物6の側面に突き当てられ
ている。そして、引き続きマスト組立装置9で昇降マスト2にマストユニット8を継ぎ足
して、作業床3を状構造物の頂部の近傍に上昇させて固定すると、図1に示すようにな
る。
次に、図5に示すように、一方の支持マスト4における旋回梁5を円形平面の状構造
物6の中央部を横切るように旋回させて、その先端部を他の支持マスト4の頂部に設置し
て溶接接合する。このことにより旋回梁5の吊り下げ手段16によって洗浄装置15を煙
道17内に吊り下げることができるようになる。
そして、この旋回梁5にホイストやその他の吊り下げ手段16を設置し、この吊り下げ
手段16に洗浄装置15を取り付けて煙道17内に吊り下げる。またこの洗浄装置15で
状構造物の内面24の洗浄をした後、吊り下げ手段16から洗浄装置15を撤去し、旋
回梁5を元の位置に戻すとともに、昇降マスト2の解体にともなって作業床3を下降させ
る。
揚重梁の断面図である。 作業床の断面図である。 昇降マストに作業床を取り付ける断面図である。 (1)は昇降マストを伸ばした断面図、(2)は(1)のA−A線断面図である。 旋回梁を旋回させた平面図である。 旋回梁の先端部を接合する正面図である。
符号の説明
1 揚重梁
2 昇降マスト
3 作業床
4 支持マスト
5 旋回梁
状構造物
7 地盤
8 マストユニット
9 マスト組立装置
10 マストステイ
11 枠組み足場
12 養生メッシュシート
14 旋回軸
15 洗浄装置
16 吊り下げ手段
17 煙道
18 旋回梁の先端部
19 揚重ウインチ
20 ワイヤーロープ
21、22、23 滑車
24 状構造物の内面

Claims (1)

  1. 中空の塔状構造物を挟んだ位置の地盤に昇降マストを対向して組み立て、該昇降マストの頂部近傍に作業床を設置し、該作業床の上面に塔状構造物を挟むようにして支持マストを対向させて立設し、該支持マストの一方には旋回自在な旋回梁を設置し、該旋回梁を塔状構造物と接触しない位置に固定した後、前記の昇降マストを上側に伸ばして、作業床を支持マストが塔状構造物の頂部から突出する位置まで上昇させた後、旋回梁を旋回させてその先端を他方の支持マストに設置することを特徴とする塔状構造物解体用揚重梁の設置方法。
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