JP4289465B2 - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Description

この発明は、車両に装着されているハンドルのハンドル角と、電気的に制御される副操舵角重畳機構による副操舵角とを機械的に加算した値に応じて、車両の操向車輪を転舵する操舵機構を有する車両用操舵装置に関し、特に、運転者のハンドル操舵を補正するための操舵(介入操舵)を行うとともに、運転者によるハンドル角と操向車輪の転舵角との間の伝達特性を変化させる装置に関する。
従来より、ハンドルと操向車輪との間に副操舵角重畳機構および操舵機構を介在させ、運転者によるハンドル操舵に、副操舵角重畳機構内の電動モータによる副操舵を重畳して、操向車輪を転舵させる車両用操舵装置が知られている。副操舵角重畳機構としては、遊星歯車機構または差動歯車機構等が用いられている。
この車両用操舵装置は、ハンドルのハンドル角に対する操向車輪の転舵角への伝達特性を、車両の走行状態に応じて変化させている。
例えば、特許文献1に記載された従来の車両用操舵制御装置は、操舵ハンドルの操舵角(ハンドル角)と転舵輪(操向車輪)の転舵角との間の伝達比(伝達特性)を変化させる伝達比可変機構を備えた装置であって、操舵ハンドルの操舵角を相対角で検出する操舵角検出手段と、伝達比可変機構を回転駆動する駆動手段と、駆動手段の作動角(副操舵角)を絶対角で検出する作動角検出手段と、走行状態に応じて設定された伝達比と操舵角検出手段で検出された操舵角とをもとに、駆動手段の駆動制御を行う制御手段とを備えている。制御手段は、作動角検出手段の検出結果と伝達比可変機構に設定された伝達比とをもとに、操舵ハンドルの絶対操舵角を推定する推定手段を備えている(例えば、特許文献1参照)。
また、特許文献2に記載された従来の車両用操舵制御装置は、操舵ハンドルの操舵角(ハンドル角)と転舵輪(操向車輪)の転舵角との間の伝達比(伝達特性)を変化させ得る伝達比可変機構を備えた装置であって、伝達可変機構を駆動するアクチュエータと、アクチュエータの動作制御を行う制御手段とを備えている。制御手段は、転舵角の目標値となる転舵角目標値を仮設定する一方、アクチュエータに対する主制御量を設定する制御量設定手段と、操舵ハンドルの中立位置と転舵輪の中立位置とが異なる位相偏差が生じている場合に、この位相偏差を残存させるように、仮設定された転舵角目標値を補正する第1補正量を設定する第1補正手段と、位相偏差を低減させるように、第1補正量を減少させる第2補正量を設定する第2補正手段とを備えている。制御量設定手段は、仮設定された転舵角目標値と第2補正手段で減少させられた第1補正量との偏差に基づいて転舵角の目標値となる転舵角目標値を算出し、算出された転舵角目標値と転舵輪の転舵角との偏差に基づいて、アクチュエータに対する主制御量を設定している(例えば、特許文献2参照)。
上記特許文献1の従来装置では、車速やハンドル操舵速度等を含む車両の走行状態に基づいて、ハンドル角に対する操向車輪の転舵角への伝達特性が設定され、ハンドル角と伝達特性とに基づいて、目標転舵角が算出される。
また、目標転舵角と、副操舵角重畳機構の機械的構成から決定される特性とに基づいて、目標副操舵角が算出される。
ハンドル角または転舵角を検出するセンサとしては、上記特許文献1に示されるように、ロータリーエンコーダ等が用いられている。
ロータリーエンコーダは、「0」、「1」の組合せからなる2相のパルス信号を出力し、これらのパルス信号をカウントすることにより角度を算出している。そのため、起動時の絶対角を検出することができない。
そこで、上記特許文献1の従来装置は、絶対角として検出されてメモリに記憶され、かつ装置の停止中には変化しない副操舵角と、伝達特性とに基づいて、起動時のハンドル角および転舵角の絶対角を推定して、制御を開始している。
ここで、装置の停止中にハンドルが操舵された場合には、副操舵角と伝達特性とから推定されるハンドル角は、実際のハンドル角とは異なる誤った値となる。また、この誤って推定されたハンドル角に基づいて算出される転舵角も誤った値となるので、ハンドルの中立位置と操向車輪の中立位置とが、それぞれ実際の中立位置とは異なる位置に設定される。
このとき、誤って推定されたハンドル角に基づいて副操舵角重畳機構によって重畳される副操舵角が設定され、この副操舵角に応じて副操舵角重畳機構が駆動されるので、伝達特性が非線形特性を含んでいる場合には、操向車輪の転舵角特性に左右差が生じる。
なお、伝達特性が非線形特性を示すとは、操向車輪の中立位置付近におけるハンドル角の変化に対する転舵角の変化の比率と、操向車輪の中立位置から離れた位置におけるハンドル角の変化に対する転舵角の変化の比率とが異なる場合を示している。
したがって、車両の運転者に対して、ハンドルの中立位置がずれていることによる違和感や、車両挙動の左右差による違和感を生じさせることとなり、運転者の操舵感と実際の車両挙動との不一致が発生するという問題点があった。
この問題点を解決するために、上記特許文献1の従来装置は、車両の走行中に左右の操向車輪の車輪速度をそれぞれ検出し、検出された車輪速度に基づいて転舵角を推定している。また、推定された転舵角と検出された転舵角との偏差に基づいて、ハンドル角および転舵角を補正している。
また、上記特許文献2の従来装置は、ハンドルの中立位置と操向車輪の中立位置とが異なる場合、すなわち、ハンドル角および伝達特性に基づいて算出される転舵角目標値と、検出された転舵角とが異なる場合には、転舵角目標値と検出された転舵角との偏差に相当する補正量を用いて、転舵角目標値を補正している。
また、この補正量を「0」に向けて変化させることにより、操向車輪の急激な転舵を抑制するとともに、ハンドルの中立位置と操向車輪の中立位置とを一致させている。
特許第3518590号公報 特許第3489112号公報
上記特許文献1に記載の車両用制御装置では、推定された転舵角と検出された転舵角との偏差に基づいて、ハンドル角および転舵角を補正している。
しかしながら、上記の補正が終了するまでの間は、車両挙動の左右差が継続するという問題点があった。
また、上記特許文献2に記載の車両用制御装置では、転舵角目標値と検出された転舵角との偏差に相当する補正量を用いて、転舵角目標値を補正している。
しかしながら、転舵角目標値が補正された場合には、操向車輪が、中立位置から補正量に相当する角度分ずれるので、車両挙動の左右差が発生するという問題点があった。
この発明は、上記のような問題点を解決することを課題とするものであって、その目的は、例えば装置の停止中にハンドルが操舵されて、ハンドルの中立位置が変化した場合であっても、制御開始時から操向車輪の中立位置を保って車両挙動の左右差を抑制することができる車両用操舵装置を提供することにある。
この発明に係る車両用操舵装置は、車両に装着されているハンドルと、電気的に制御される副操舵角重畳機構とにより車両の操向車輪を転舵する操舵機構を有する車両用操舵装置であって、ハンドルの操舵角をハンドル角として検出するハンドル角検出手段と、副操舵角重畳機構により重畳される副操舵角を検出する副操舵角検出手段と、操向車輪の転舵角を絶対角で検出する転舵角検出手段と、車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、ハンドル角と転舵角との間の伝達特性を車両の走行状態に応じて設定する伝達特性設定手段と、ハンドル角および伝達特性に基づいて、副操舵角重畳機構により重畳すべき目標副操舵角を算出する目標副操舵角算出手段と、副操舵角が目標副操舵角と一致するように副操舵角重畳機構の駆動を制御する駆動制御手段と、副操舵角重畳機構の制御開始時に、転舵角および伝達特性に基づいて、ハンドル角検出手段により検出されるハンドル角の初期値を起動時ハンドル角として設定するとともに、副操舵角検出手段により検出される副操舵角の初期値を起動時副操舵角として設定する起動時角度設定手段とを備え、ハンドル角検出手段は、起動時ハンドル角に対するハンドルの操舵角をハンドル角検出値として検出するハンドル角検出部と、ハンドル角検出値にハンドル角補正量を加算してハンドル角を出力するハンドル角補正部とを含み、副操舵角検出手段は、副操舵角重畳機構により重畳される角度を副操舵角検出値として絶対角で検出する副操舵角検出部と、副操舵角検出値に副操舵角補正量を加算して副操舵角を出力する副操舵角補正部とを含み、副操舵角補正部は、起動時副操舵角および副操舵角検出値に基づいて副操舵角補正量の初期値を設定し、ハンドル角補正部は、副操舵角重畳機構の制御開始時には、ハンドル角補正量の初期値を零に設定し、制御開始後は、ハンドル角、副操舵角および転舵角が、副操舵角重畳機構の機械的特性を満たすようにハンドル角補正量を設定するものである。
この発明の車両用操舵装置によれば、起動時角度設定手段は、副操舵角重畳機構の制御開始時に、絶対角で検出される操向車輪の転舵角と、車両の走行状態に応じて設定される伝達特性とに基づいて、ハンドル角の初期値を起動時ハンドル角として設定するとともに、副操舵角の初期値を起動時副操舵角として設定する。
そのため、例えば装置の停止中にハンドルが操舵されて、ハンドルの中立位置が変化した場合であっても、制御開始時から操向車輪の中立位置を保って車両挙動の左右差を抑制することができる。
以下、この発明の各実施の形態について図に基づいて説明するが、各図において同一、または相当する部材、部位については、同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る車両用操舵装置を示すブロック構成図である。
図1において、車両用操舵装置は、車両に装着されているハンドル1と、2つの遊星ギア機構21、22を含み、電気的に制御される副操舵角重畳機構2と、ハンドル1および副操舵角重畳機構2によって車両の操向車輪5a、5bを転舵する操舵機構3と、操舵機構3と操向車輪5a、5bとを連結するナックルアーム4a、4bと、操向車輪5a、5bとを備えている。
また、この車両用操舵装置は、ハンドル角検出手段6と、走行状態検出手段7と、伝達特性設定手段8と、目標副操舵角算出手段9と、副操舵角検出手段10と、駆動制御手段11と、転舵角検出手段12と、起動時角度設定手段13とをさらに備えている。
ハンドル角検出手段6は、ハンドル角検出部14と、ハンドル角補正部15とを含んでいる。また、副操舵角検出手段10は、副操舵角検出部16と、副操舵角補正部17とを含んでいる。
ここで、伝達特性設定手段8と、目標副操舵角算出手段9と、駆動制御手段11と、起動時角度設定手段13と、ハンドル角補正部15と、副操舵角補正部17とは、プログラムを格納した記憶部とCPUとを有するマイクロプロセッサ(図示せず)で構成されている。
副操舵角重畳機構2は、ハンドル1に接続された第1の遊星ギア機構21と、第1の遊星ギア機構21と操舵機構3との間に設けられた第2の遊星ギア機構22と、駆動制御手段11により駆動制御される駆動部23とから構成されている。
第1の遊星ギア機構21は、ハンドル1に連結されたサンギア201と、シャフト210の一端に接続されたキャリア203に回転可能に支持されたプラネタリギア202a、202bと、シャフト210の周りを回転可能に支持されるとともに、ウォームホイール205が設けられたリングギア204とを有している。
第2の遊星ギア機構22は、操舵機構3に連結されたサンギア206と、シャフト210(一端がキャリア203に接続されている)の他端に接続されたキャリア208に回転可能に支持されたプラネタリギア207a、207bと、副操舵角重畳機構2のケース(図示せず)に固定されたリングギア209とを有している。
駆動部23は、リングギア204を回転させるためのウォームホイール205に噛合するウォームギア211と、ウォームギア211を回転させる電動モータ212とを有している。
操舵機構3は、ラックアンドピニオン方式であり、サンギア206に連結されたピニオンギア301と、ピニオンギア301に噛合したラックギア302とにより構成されている。ピニオンギア301の回転は、ラックギア302の直動に変換され、ラックギア302の直動は、ナックルアーム4a、4bを介して、操向車輪5a、5bの転舵角θに変換される。
ハンドル角検出手段6は、ハンドル1の操舵角をハンドル角θとして検出する。走行状態検出手段7は、車両の走行状態(例えば、車速やハンドル操舵速度)を検出する。
伝達特性設定手段8は、ハンドル角θと操向車輪5a、5bの転舵角θとの間の伝達特性f(θ)を車両の走行状態に応じて設定する。本実施の形態による伝達特性設定手段8は、車速に応じて選択される複数の非線形特性を含む伝達特性をマップとして記憶している。
目標副操舵角算出手段9は、ハンドル角検出手段6で検出されたハンドル角θと、伝達特性設定手段8で設定された伝達特性f(θ)とに基づいて、副操舵角重畳機構2により重畳すべき目標副操舵角θSREFを算出する。
副操舵角検出手段10は、副操舵角重畳機構2により重畳される副操舵角θを検出する。
駆動制御手段11は、副操舵角θが目標副操舵角θSREFと一致するように副操舵角重畳機構2内の電動モータ212の駆動を制御する。
転舵角検出手段12は、操向車輪5a、5bの転舵角θを絶対角で検出する。このとき、ピニオンギア301の回転角は、操向車輪5a、5bの転舵角θと一対一に対応するので、本実施の形態による転舵角検出手段12は、ピニオンギア301の回転角を絶対角で検出し、この回転角を操向車輪5a、5bの転舵角θとして検出している。
起動時角度設定手段13は、この車両用操舵装置の起動時、すなわち副操舵角重畳機構2の制御開始時に、転舵角検出手段12で検出される起動時の転舵角θ(起動時転舵角θP0)と、伝達特性設定手段8で設定される伝達特性f(θ)とに基づいて、ハンドル角検出手段6により検出されるハンドル角θの初期値を起動時ハンドル角θH0として設定する。また、起動時角度設定手段13は、起動時ハンドル角θH0と、伝達特性f(θ)とに基づいて、副操舵角検出手段10により検出される副操舵角θの初期値を起動時副操舵角θS0として設定する。
なお、装置の起動時は、車両が停止しているので、伝達特性設定手段8では、車速「0」に対応した伝達特性が設定される。
起動時角度設定手段13で設定された起動時ハンドル角θH0は、ハンドル角検出部14に入力され、起動時副操舵角θS0は、副操舵角補正部17に入力される。
ハンドル角検出部14は、起動時ハンドル角θH0に対するハンドル1の操舵角を、ハンドル角検出値θHSとして相対角で検出する。ハンドル角補正部15は、ハンドル角検出部14で検出されたハンドル角検出値θHSにハンドル角補正量Δθを加算して、ハンドル角θを出力する。
ハンドル角補正部15は、副操舵角重畳機構2の制御開始時には、ハンドル角補正量Δθの初期値(起動時ハンドル角補正量ΔθH0)を「0」に設定し、制御開始後は、ハンドル角θ、副操舵角θおよび転舵角θが、副操舵角重畳機構2の機械的特性を満たすようにハンドル角補正量Δθを設定する。
副操舵角検出部16は、ウォームギア211の回転角θを絶対角で検出し、この回転角θをウォームギア211からピニオンギア301への速度比Gで除算して、副操舵角検出値θSRを検出する。副操舵角補正部17は、副操舵角検出部16で検出された副操舵角検出値θSRに副操舵角補正量Δθを加算して、副操舵角θを出力する。
副操舵角補正部17は、起動時副操舵角θS0および副操舵角検出値θSRに基づいて副操舵角補正量Δθの初期値(起動時副操舵角補正量ΔθS0)を設定するとともに、副操舵角補正量Δθを「0」に向けて漸増あるいは漸減する。
以下、図1とともに、図2〜図8を参照しながら、この発明の実施の形態1による車両用操舵装置の動作について説明する。
まず始めに、副操舵角重畳機構2において、ウォームギア211を固定した状態で、ハンドル1を回転させた場合について説明する。
ウォームギア211を回転させない場合、第1の遊星ギア機構21のリングギア204は、固定されることになる。この状態で、運転者がハンドル1を操舵すると、操舵時の回転のトルクは、第1の遊星ギア機構21のサンギア201に伝達される。
サンギア201の回転は、プラネタリギア202a、202bに伝達されるが、このとき、リングギア204が固定されているので、サンギア201の回転は、プラネタリギア202a、202bを支持しているキャリア203の公転運動に変換される。
したがって、第2の遊星ギア機構22に回転を伝達するシャフト210を回転させるので、第1の遊星ギア機構21は、減速機として動作することになる。
続いて、シャフト210の回転は、第2遊星ギア機構22のキャリア208に伝達される。キャリア208が回転することにより、プラネタリギア207a、207bは、サンギア206の周囲を公転する。
ここで、第2の遊星ギア機構22においては、リングギア209が固定されているので、プラネタリギア207a、207bの公転は、サンギア206の回転となり、操舵機構3内のピニオンギア301を回転させることになる。
このとき、第2の遊星ギア機構22は、シャフト210から見て、増速機として動作することになり、ハンドル1の回転は、操舵機構3内のピニオンギア301に機械的に伝達されることになる。
なお、このときの伝達比は、第1の遊星ギア機構21の減速比と第2の遊星ギア機構22の減速比(増速比の逆数)とを掛け合わせた値となり、双方の遊星ギア機構の構成が同じであれば、全体としての伝達比は「1」となる。
すなわち、図1に示した副操舵角重畳機構2の構成において、ウォームギア211の回転を停止させれば、ハンドル角θと転舵角θとが、一対一に対応した通常の操舵系となることが分かる。
次に、副操舵角重畳機構2において、ハンドル1を固定した状態で、電動モータ212を駆動してウォームギア211を回転させた場合について説明する。
ウォームギア211が回転すると、ウォームホイール205を介して、リングギア204が回転する。
このとき、リングギア204の回転は、プラネタリギア202a、202bに伝達されるが、サンギア201がハンドル1により固定されているので、リングギア204の回転は、プラネタリギア202a、202bの公転として伝達され、キャリア203を介してシャフト210に伝達される。
シャフト210が回転すると、上述したように、第2の遊星ギア機構22を介して操舵機構3が駆動され、操向車輪5a、5bが転舵される。
次に、副操舵角重畳機構2において、ハンドル1を操舵しながら、電動モータ212を駆動してウォームギア211を回転させた場合について説明する。
ここで、ハンドル1と副操舵角重畳機構2とによって操向車輪5a、5bが転舵される。そのため、副操舵角重畳機構2の機械的特性は、ハンドル1のハンドル角θhと、ウォームギア211の回転角θmと、操向車輪5a、5bの転舵角θpと、ウォームギア211からピニオンギア301への速度比Gとに基づいて、次式(1)で表される。
θp=θh+θm/G・・・(1)
また、前述したように、ウォームギア211の回転角θmを、ウォームギア211からピニオンギア301への速度比Gで除算した値が副操舵角θsなので、式(1)は、次式(2)のように変形することができる。なお、ハンドル角θh、回転角θm、転舵角θp、および副操舵角θsは、ハンドル1から副操舵角重畳機構2を経由して操舵機構3に至るまでの機構内部における角度を示している。
θp=θh+θs・・・(2)
次に、図2および図3を参照しながら、車両の走行状態に応じて、ハンドル角θと操向車輪5a、5bの転舵角θとの間の伝達特性f(θ)を変化させる可変ギアレシオ機構について説明する。
図2は、図1の車両用操舵装置を用いて可変ギアレシオ機構を構成した際の、ハンドル角θに対する目標転舵角θPREFを算出するための伝達特性f(θ)を例示する説明図である。また、図3は、図1の車両用操舵装置を用いて可変ギアレシオ機構を構成した際の、ハンドル角θと目標副操舵角θSREFとの関係を例示する説明図である。
図2において、伝達特性f(θ)は、車両の走行状態(本実施の形態では、車速)に応じて伝達特性設定手段8で設定される。また、図3において、ハンドル角θと目標副操舵角θSREFとの関係は、図2に示したハンドル角θと目標転舵角θPREFとの関係から求められる。
前述したように、ハンドル角補正部15から出力されたハンドル角θと、車両の走行状態に応じて伝達特性設定手段8で設定された伝達特性f(θ)とは、目標副操舵角算出手段9に入力される。
目標副操舵角算出手段9は、ハンドル角θと伝達特性f(θ)とに基づいて、図2に示す伝達特性にしたがい、目標転舵角θPREFを算出する。目標転舵角θPREFは、次式(3)で表される。
θPREF=f(θ)・・・(3)
また、目標副操舵角算出手段9は、ハンドル角θと目標転舵角θPREFとに基づいて、目標副操舵角θSREFを算出する。
なお、ハンドル角θと、目標転舵角θPREFと、目標副操舵角θSREFとの間には、上記式(2)から、次式(4)の関係が成立する。
θPREF=θ+θSREF・・・(4)
すなわち、目標副操舵角算出手段9で算出される目標副操舵角θSREFは、式(4)を変形して、次式(5)で表される。
θSREF=θPREF−θ・・・(5)
続いて、駆動制御手段11は、副操舵角検出手段10で検出された副操舵角θが、目標副操舵角算出手段9で算出された目標副操舵角θSREFと一致するように、副操舵角重畳機構2内の電動モータ212を駆動する。駆動制御手段11によって副操舵角重畳機構2の駆動を制御することにより、ハンドル角θと目標転舵角θPREFとが、図2に示すように制御される。
ここで、図4および図5を参照しながら、車両用操舵装置の停止中にハンドル1が操舵された場合の動作について説明する。
図4は、図1の車両用操舵装置におけるハンドル角θと転舵角θとの間の伝達特性f(θ)と、副操舵角重畳機構2の機械的特性との関係を例示する説明図である。また、図5は、図1の車両用操舵装置におけるハンドル角θと副操舵角θとの関係を例示する説明図である。なお、図5に示した副操舵角θは、図4に示したハンドル角θおよび転舵角θに基づいて、上記式(2)から求められた値である。
図4および図5において、点Aは、車両用操舵装置の動作が停止した点を示している。また、この点Aは、伝達特性設定手段8で設定された伝達特性f(θ)の線上に必ず存在する。
このとき、ハンドル1が操舵されると、車両用操舵装置が停止状態にあるので、ハンドル角θおよび転舵角θは、伝達特性f(θ)ではなく、副操舵角重畳機構2の機械的特性にしたがって変化する。すなわち、図4に示すように、転舵角θは、伝達特性f(θ)の線上から逸脱して、副操舵角重畳機構2の機械的特性を示す線上の点Bに移動する。
一方、副操舵角θは、車両用操舵装置が停止状態にあるので変化せず、図5の点Aから移動しない。
続いて、車両用操舵装置が起動されると、転舵角検出手段12は、図4の点Bにおける起動時転舵角θP0を絶対角で検出する。
起動時転舵角θP0が検出されると、起動時角度設定手段13は、起動時転舵角θP0と伝達特性f(θ)の逆特性とに基づいて、起動時ハンドル角θH0を推定する。すなわち、伝達特性f(θ)の逆特性をf−1(θ)と表すと、起動時ハンドル角θH0は、次式(6)で表される。
θH0=f−1(θP0)・・・(6)
この起動時ハンドル角θH0は、図4に示すように、伝達特性f(θ)に基づいて算出された値であり、実際の起動時ハンドル角θH0(実起動時ハンドル角θHR0)とは異なる値となる。
また、起動時角度設定手段13は、図5に示すように、推定された起動時ハンドル角θH0と伝達特性f(θ)とに基づいて、上記式(2)から起動時副操舵角θS0を推定する。すなわち、起動時副操舵角θS0は、次式(7)で表される。
θS0=f(θH0)−θH0・・・(7)
したがって、図4および図5に示すように、起動時角度設定手段13は、起動時転舵角θP0と伝達特性f(θ)とに基づいて、ハンドル角θおよび副操舵角θが、伝達特性f(θ)の線上の点Cに存在するものとして、起動時ハンドル角θH0および起動時副操舵角θS0を推定する。
ここで、副操舵角検出部16で検出される副操舵角検出値θSRの初期値(起動時副操舵角検出値θSR0)は絶対角であり、起動時副操舵角θS0とは異なる値となる。
副操舵角補正部17は、前述のように、副操舵角検出値θSRに副操舵角補正量Δθを加算して、副操舵角θを出力するものであり、加算される起動時副操舵角補正量ΔθS0は、起動時副操舵角θS0と起動時副操舵角検出値θSR0とに基づいて、次式(8)で表される。
ΔθS0=θS0−θSR0・・・(8)
したがって、副操舵角補正部17から出力される副操舵角θは、次式(9)で表される。
θ=θSR0+ΔθS0=θS0・・・(9)
すなわち、副操舵角補正部17から出力される副操舵角θは、起動時角度設定手段13で推定された起動時副操舵角θS0と等しくなる。
一方、ハンドル角検出部14は、相対角を検出するものであり、起動時の絶対角を検出することができない。そこで、本実施の形態によるハンドル角検出部14は、起動時角度設定手段13で推定された起動時ハンドル角θH0を基準とし、起動時ハンドル角θH0に対するハンドル1の操舵角をハンドル角検出値θHSとして相対角で検出する。
図6は、図1の車両用操舵装置において、起動時ハンドル角θH0と実起動時ハンドル角θHR0との間にずれが生じている場合のハンドル角θと転舵角θとの関係を例示する説明図である。
図6において、ハンドル角検出値θHSの0点と、実際のハンドル角(実ハンドル角θHR)の0点とが異なっており、その差は、「θHR0−θH0」となる。
ハンドル角補正部15は、前述のように、ハンドル角検出値θHSにハンドル角補正量Δθを加算して、ハンドル角θを出力する。なお、起動時ハンドル角補正量ΔθH0は「0」なので、ハンドル角補正部15から出力されるハンドル角θは、起動時角度設定手段13で推定された起動時ハンドル角θH0と等しくなる。
ここで、起動時角度設定手段13で推定された起動時ハンドル角θH0および起動時副操舵角θS0と、転舵角検出手段12で検出された起動時転舵角θP0と、副操舵角検出部16で検出された起動時副操舵角検出値θSR0と、実起動時ハンドル角θHR0との関係について説明する。
起動時ハンドル角θH0および起動時副操舵角θS0と、起動時転舵角θP0との間には、上記式(2)から、次式(10)の関係が成立する。
θH0+θS0=θP0・・・(10)
一方、起動時副操舵角検出値θSR0と、実起動時ハンドル角θHR0と、起動時転舵角θP0との間には、上記式(2)から、次式(11)の関係が成立する。
θHR0+θSR0=θP0・・・(11)
したがって、式(10)および式(11)から、次式(12)の関係が成立する。
θHR0−θH0=θS0−θSR=ΔθS0・・・(12)
よって、車両用操舵装置が起動して、副操舵角重畳機構2による制御が開始された後において、副操舵角補正部17から出力される副操舵角θは、上記式(9)において、起動時副操舵角検出値θSR0を、副操舵角検出値θSRと置き換えることにより、式(13)で表される。
θ=θSR+ΔθS0・・・(13)
また、制御が開始された後において、実ハンドル角θHRは、式(12)において、実起動時ハンドル角θHR0を実ハンドル角θHRと置き換え、起動時ハンドル角θH0をハンドル角検出値θHSと置き換えることにより、次式(14)で表される。
θHR=θHS+ΔθS0・・・(14)
したがって、ハンドル角補正部15から出力されるハンドル角θと、実ハンドル角θHRとを一致させるためには、ハンドル角補正量Δθを起動時副操舵角補正量ΔθS0に設定すればよい。
次に、車両用操舵装置が起動して、起動時ハンドル角θH0および起動時副操舵角θS0が設定された直後の動作について説明する。
目標副操舵角算出手段9は、前述のように、ハンドル角補正部15から出力されるハンドル角θと、伝達特性設定手段8で設定された伝達特性f(θ)とに基づいて、副操舵角重畳機構2により重畳すべき目標副操舵角θSREFを算出する。
ここで、ハンドル角補正部15は、起動時ハンドル角θH0を出力するので、図5に示したハンドル角θと副操舵角θとの関係に基づいて、起動時ハンドル角θH0に対する目標副操舵角θSREFは、次式(15)で表される。
θSREF=θS0・・・(15)
また、前述のように、副操舵角補正部17は、起動時副操舵角θS0を出力するので、副操舵角θと目標副操舵角θSREFとが一致し、駆動制御手段11は、副操舵角重畳機構2内の電動モータ212を駆動させない。
よって、車両用操舵装置が起動した直後には、ハンドル1が自転することがなく、運転者に違和感を与えることがない。
さらに、この状態で、ハンドル1が中立位置になるように、すなわちハンドル角補正部15から出力されるハンドル角θが「0」になるように操舵されると、図5に示したハンドル角θと副操舵角θとの関係に基づいて、目標副操舵角θSREFは「0」となる。また、駆動制御手段11は、副操舵角補正部17から出力される副操舵角θが「0」となるように、副操舵角重畳機構2内の電動モータ212を駆動する。
このとき、上記式(14)において、ハンドル角検出値θHSが「0」となり、次式(16)が得られる。
θHR=0+ΔθS0・・・(16)
また、上記式(13)において、副操舵角θが「0」となり、次式(17)が得られる。
θSR=0−ΔθS0・・・(17)
したがって、転舵角θと、実ハンドル角θHRと、副操舵角検出値θSRとの間には、上記式(2)、式(16)および式(17)から、次式(18)の関係が成立する。
θ=θHR+θSR=0・・・(18)
式(18)より、このときの転舵角θは「0」となり、操向車輪5a、5bは中立位置となる。すなわち、ハンドル角補正部15から出力されるハンドル角θと操向車輪5a、5bの転舵角θとの間の伝達特性f(θ)は、図2に示したとおりになる。
一方、実ハンドル角θHRとハンドル角補正部15から出力されるハンドル角θとの間には、上記式(14)に示したずれが生じているので、実ハンドル角θHRに対しては、図6に示したように、中立位置がずれた形で制御が実行される。
しかしながら、転舵角θの中立位置は、式(18)に示したように正しく制御されるので、相対的なハンドル1の操舵に対する車両挙動に左右差が生じることはない。
次に、ハンドル1の中立位置と操向車輪5a、5bの中立位置とを一致させる動作について説明する。
ハンドル1および操向車輪5a、5bの中立位置を互いに一致させるためには、ハンドル角補正部15から出力されるハンドル角θと実ハンドル角θHRとを一致させるとともに、副操舵角補正部17から出力される副操舵角θと副操舵角検出値θSRとを一致させる必要がある。
すなわち、上記式(14)に示したように、ハンドル角補正部15で加算されるハンドル角補正量Δθを起動時副操舵角補正量ΔθS0に設定し、副操舵角補正部17で加算される副操舵角補正量Δθを「0」に設定すればよい。
しかしながら、ハンドル角補正量Δθおよび副操舵角補正量Δθを急激に変化させると、副操舵角重畳機構2内の電動モータ212が急激に駆動されるので、例えばハンドル1が自転したり、運転者がハンドル1を保舵している場合には、操向車輪5a、5bが急激に転舵したりして、運転者に違和感を生じさせることとなる。この違和感を抑制するためには、ハンドル角補正量Δθおよび副操舵角補正量Δθを互いに同期させながら変化させればよい。
以下、ハンドル角補正量Δθおよび副操舵角補正量Δθを互いに同期させながら変化させる動作について説明する。
まず、ハンドル角検出部14から出力されるハンドル角検出値θHSは、上記式(14)を変形して、次式(19)で表される。
θHS=θHR−ΔθS0・・・(19)
続いて、ハンドル角補正部15から出力されるハンドル角θは、式(19)で検出されたハンドル角検出値θHSにハンドル角補正量Δθが加算されて、次式(20)で表される。
θ=θHS+Δθ=θHR−ΔθS0+Δθ・・・(20)
一方、副操舵角補正部17から出力される副操舵角θは、副操舵角検出部16で検出された副操舵角検出値θSRに副操舵角補正量Δθが加算されて、次式(21)で表される。
θ=θSR+Δθ・・・(21)
ここで、操向車輪5a、5bの中立位置を正確に制御するためには、ハンドル角θおよび副操舵角θがそれぞれ「0」である場合に、転舵角θが「0」となる必要がある。
そこで、式(20)のハンドル角θに「0」を代入することにより、次式(22)が得られる。
θHR=ΔθS0−Δθ・・・(22)
また、式(21)の副操舵角θに「0」を代入することにより、次式(23)が得られる。
θSR=−Δθ・・・(23)
さらに、上記式(18)に式(22)および式(23)を代入することにより、次式(24)が得られる。
(ΔθS0−Δθ)+(−Δθ)=θ=0
∴Δθ=ΔθS0−Δθ ・・・(24)
したがって、ハンドル角補正部15で加算されるハンドル角補正量Δθと、副操舵角補正部17で加算される副操舵角補正量Δθとを、式(24)に示した関係を保って変化させることにより、補正量によらず、操向車輪5a、5bの中立位置を正しく制御することができる。
そのため、補正量を変化させている途中であっても、相対的なハンドル1の操舵に対する車両挙動に左右差が生じない。
ここで、上記式(20)および上記式(21)を用いて、ハンドル角補正部15から出力されるハンドル角θと、副操舵角補正部17から出力される副操舵角θとを加算すると、次式(25)が得られる。
θ+θ=(θHR−ΔθS0+Δθ)+(θSR+Δθ)・・・(25)
また、上記式(24)を用いて式(25)を整理すると、次式(26)が得られる。
θ+θ=θHR+θSR=θ・・・(26)
式(26)より、ハンドル角補正部15から出力されるハンドル角θと、副操舵角補正部17から出力される副操舵角θと、転舵角θとは、上記式(2)に示した副操舵角重畳機構2の機械的特性を満足していることが分かる。
図7は、図1の車両用操舵装置におけるハンドル角補正量Δθおよび副操舵角補正量Δθの時間変化を示すタイミングチャートである。
図7において、時刻t1でハンドル角補正量Δθおよび副操舵角補正量Δθの変化が開始される。副操舵角補正量Δθは、起動時副操舵角補正量ΔθS0から「0」に向けて漸増され、ハンドル角補正量Δθは、上記式(24)に示した関係を保って変化される。ハンドル角補正量Δθおよび副操舵角補正量Δθの変化は、時刻t2で終了される。
また、図7においては、運転者に違和感を与えないように、ハンドル角補正量Δθおよび副操舵角補正量Δθの変化の割合が設定される。
時刻t2において、ハンドル角補正量Δθは、「Δθ=ΔθS0」となり、副操舵角補正量Δθは、「0」となっている。
このとき、ハンドル角補正部15から出力されるハンドル角θは、上記式(20)に「Δθ=ΔθS0」を代入して、次式(27)で表される。
θ=θHR・・・(27)
また、副操舵角補正部17から出力される副操舵角θは、上記式(21)に「Δθ=0」を代入して、次式(28)で表される。
θ=θSR・・・(28)
すなわち、式(27)から、ハンドル角θが実ハンドル角θHRと一致し、副操舵角θが副操舵角検出値θSRと一致している。よって、ハンドル1の中立位置と、操向車輪5a、5bの中立位置とが互いに一致する。
図8は、図1の車両用操舵装置において、ハンドル角補正量Δθおよび副操舵角補正量Δθを変化させた場合の、実ハンドル角θHRに対する転舵角θへの伝達特性f(θ)の変化を例示する説明図である。
図8において、ハンドル角補正量Δθおよび副操舵角補正量Δθの変化が開始された時刻t1では、ハンドル1の中立位置と、操向車輪5a、5bの中立位置とが互いに異なっている。しかしながら、ハンドル角補正量Δθおよび副操舵角補正量Δθの変化が終了された時刻t2では、ハンドル1の中立位置と、操向車輪5a、5bの中立位置とが互いに一致している。
また、図8より、ハンドル角補正量Δθおよび副操舵角補正量Δθを変化させている途中であっても、操向車輪5a、5bの中立位置が変化せず、ハンドル1の相対的な操舵に対する車両挙動の左右差が生じないことが分かる。
この発明の実施の形態1に係る車両用操舵装置によれば、起動時角度設定手段13は、副操舵角重畳機構2の制御開始時に、絶対角で検出される操向車輪5a、5bの転舵角θと、車両の走行状態に応じて設定される伝達特性f(θ)とに基づいて、ハンドル角θの初期値を起動時ハンドル角θH0として設定するとともに、副操舵角θの初期値を起動時副操舵角θS0として設定する。
そのため、装置の停止中にハンドル1が操舵されて、ハンドル1の中立位置が変化した場合であっても、副操舵角重畳機構2の制御開始時から、操向車輪5a、5bの中立位置を保って車両挙動の左右差を抑制することができる。
また、副操舵角補正部17は、起動時副操舵角θS0および副操舵角検出値θSRに基づいて起動時副操舵角補正量ΔθS0を設定するとともに、副操舵角補正量Δθを「0」に向けて漸増あるいは漸減する。ハンドル角補正部15は、副操舵角重畳機構2の制御開始時には、起動時ハンドル角補正量ΔθH0を「0」に設定し、制御開始後は、ハンドル角θ、副操舵角θおよび転舵角θが、副操舵角重畳機構2の機械的特性を満たすようにハンドル角補正量Δθを設定する。
そのため、ハンドル1の相対的な操舵に対する車両挙動の左右差を生じさせることなく、ハンドル1の中立位置と、操向車輪5a、5bの中立位置とを互いに一致させることができる。
実施の形態2.
図9は、この発明の実施の形態2に係る車両用操舵装置を示すブロック構成図である。
図9において、車両用操舵装置は、図1に示したハンドル角検出手段6、副操舵角検出手段10、および起動時角度設定手段13に代えて、ハンドル角検出手段6Aと、副操舵角検出手段10Aと、起動時角度設定手段13Aとを備えている。
ハンドル角検出手段6Aは、ハンドル角検出部14Aと、ハンドル角補正部15Aとを含んでいる。また、副操舵角検出手段10Aは、副操舵角検出部16Aと、副操舵角補正部17Aとを含んでいる。
ハンドル角検出手段6Aは、ハンドル1の操舵角をハンドル角θとして検出する。
副操舵角検出手段10Aは、副操舵角重畳機構2により重畳される副操舵角θを検出する。
起動時角度設定手段13Aは、上記実施の形態1と同様に、起動時転舵角θP0と、伝達特性f(θ)とに基づいて、起動時ハンドル角θH0および起動時副操舵角θS0を設定する。なお、起動時角度設定手段13Aで設定された起動時ハンドル角θH0は、ハンドル角検出部14Aに入力され、起動時副操舵角θS0は、副操舵角検出部16Aに入力される。
ハンドル角検出部14Aは、起動時ハンドル角θH0に対するハンドル1の操舵角を、ハンドル角検出値θHRELとして検出するとともに、ハンドル1が任意に設定される所定の操舵角になったことを所定ハンドル角θHREFとして検出する。なお、この所定の操舵角は、例えばハンドル1の回転軸に設けられた溝や凹凸等によって、機械的に検出される。ハンドル角補正部15Aは、ハンドル角検出部14Aで検出されたハンドル角検出値θHRELにハンドル角補正量Δθを加算して、ハンドル角θを出力する。
ハンドル角補正部15Aは、副操舵角重畳機構2の制御開始時には、ハンドル角補正量Δθの初期値(起動時ハンドル角補正量ΔθH0)を「0」に設定し、所定ハンドル角θHREFが検出された際に、所定ハンドル角θHREFおよびハンドル角検出値θHRELに基づいて、ハンドル角θの補正目標角度を設定するとともに、ハンドル角補正量Δθを補正目標角度に向けて漸増あるいは漸減する。
副操舵角検出部16Aは、起動時副操舵角θS0を基準として、ウォームギア211の回転角θを相対角で検出し、この回転角θを、ウォームギア211からピニオンギア301への速度比Gで除算して、副操舵角検出値θSRELを検出する。副操舵角補正部17Aは、副操舵角検出部16Aで検出された副操舵角検出値θSRELに副操舵角補正量Δθを加算して、副操舵角θを出力する。
副操舵角補正部17Aは、副操舵角重畳機構2の制御開始時には、副操舵角補正量Δθの初期値(起動時副操舵角補正量ΔθS0)を「0」に設定し、制御開始後は、ハンドル角θ、副操舵角θおよび転舵角θが、副操舵角重畳機構2の機械的特性を満たすように副操舵角補正量Δθを設定する。
その他の構成については、前述の実施の形態1と同様であり、その説明を省略する。
以下、図2〜図9とともに、図10を参照しながら、この発明の実施の形態2による車両用操舵装置の動作について説明する。
なお、実施の形態1と同様の動作については、その説明を省略する。
車両用操舵装置が起動されると、転舵角検出手段12は、起動時転舵角θP0を絶対角で検出する。起動時転舵角θP0が検出されると、起動時角度設定手段13Aは、起動時転舵角θP0と伝達特性f(θ)の逆特性とに基づいて、起動時ハンドル角θH0および起動時副操舵角θS0を推定する。
起動時角度設定手段13Aで推定された起動時ハンドル角θH0は、ハンドル角検出部14Aの初期値として設定され、ハンドル角検出部14Aは、起動時ハンドル角θH0に対するハンドル1の操舵角をハンドル角検出値θHRELとして相対角で検出する。
ここで、起動時ハンドル角補正量ΔθH0が「0」なので、ハンドル角補正部15Aから出力されるハンドル角θの初期値は、起動時角度設定手段13Aで推定された起動時ハンドル角θH0と等しくなる。
また、起動時角度設定手段13Aで推定された起動時副操舵角θS0は、副操舵角検出部16Aの初期値として設定され、副操舵角検出部16Aは、起動時副操舵角θS0に対する相対角を副操舵角検出値θSRELとして検出する。
ここで、起動時副操舵角補正量ΔθS0が「0」なので、副操舵角補正部17Aから出力される副操舵角θの初期値は、起動時角度設定手段13Aで推定された起動時副操舵角θS0と等しくなる。
次に、車両用操舵装置が起動して、起動時ハンドル角θH0および起動時副操舵角θS0が設定された直後の動作について説明する。
目標副操舵角算出手段9は、前述のように、ハンドル角補正部15Aから出力されるハンドル角θと、伝達特性設定手段8で設定された伝達特性f(θ)とに基づいて、副操舵角重畳機構2により重畳すべき目標副操舵角θSREFを算出する。
ここで、ハンドル角補正部15Aは、起動時ハンドル角θH0を出力するので、図5に示したハンドル角θと副操舵角θとの関係に基づいて、起動時ハンドル角θH0に対する目標副操舵角θSREFは、起動時副操舵角θS0となる。
したがって、副操舵角θと目標副操舵角θSREFとが一致するので、駆動制御手段11は、副操舵角重畳機構2内の電動モータ212を駆動させない。
よって、車両用操舵装置が起動した直後には、ハンドル1が自転することがなく、運転者に違和感を与えることがない。
また、ハンドル角検出部14Aで検出されるハンドル角検出値θHRELと、副操舵角検出部16Aで検出される副操舵角検出値θSRELと、転舵角検出手段12で検出される転舵角θとの間には、上記式(2)から、次式(29)の関係が成立する。
θ=θHREL+θSREL・・・(29)
次に、運転者がハンドル1を操舵して、任意に設定される所定の操舵角になった場合に、ハンドル角検出部14Aは、所定ハンドル角θHREFを検出する。この所定角度は、1つ設定されてもよいし、複数設定されてもよい。
このとき、ハンドル角検出部14Aが検出したハンドル角検出値θHRELと所定ハンドル角θHREFとに基づいて、ハンドル1の中立位置のずれ量ΔθHTAG(補正目標角度)は、次式(30)で表される。
ΔθHTAG=θHREF−θHREL・・・(30)
すなわち、実ハンドル角θHRは、次式(31)で表される。
θHR=θHREL+ΔθHTAG・・・(31)
したがって、ハンドル1および操向車輪5a、5bの中立位置を互いに一致させるためには、ハンドル角補正量Δθを、「0」から中立位置のずれ量ΔθHTAGまで変化させる必要がある。
ここで、ハンドル角補正部15Aから出力されるハンドル角θ、および副操舵角補正部17Aから出力される副操舵角θは、上記式(20)および式(21)から、それぞれ次式(32)および式(33)で表される。
θ=θHREL+Δθ・・・(32)
θ=θSREL+Δθ・・・(33)
また、ハンドル角補正部15Aから出力されるハンドル角θと、副操舵角補正部17Aから出力される副操舵角θと、転舵角θとは、上記式(2)の関係を満たす必要があるので、上記式(2)、式(29)、式(32)および式(33)より、次式(34)が成立する。
Δθ=−Δθ・・・(34)
したがって、ハンドル角補正部15Aで加算されるハンドル角補正量Δθを「0」から中立位置のずれ量ΔθHTAGまで変化させるとともに、式(34)に示した関係を保って副操舵角補正量Δθを変化させることにより、前述した実施の形態1と同様に、ハンドル1の中立位置と、操向車輪5a、5bの中立位置とを互いに一致させることができる。
図10は、図9の車両用操舵装置におけるハンドル角補正量Δθおよび副操舵角補正量Δθの時間変化を示すタイミングチャートである。
図10において、時刻t3でハンドル角補正量Δθおよび副操舵角補正量Δθの変化が開始される。ハンドル角補正量Δθは、「0」から中立位置のずれ量ΔθHTAGまで漸増され、副操舵角補正量Δθは、上記式(34)に示した関係を保って変化される。ハンドル角補正量Δθおよび副操舵角補正量Δθの変化は、時刻t4で終了される。
また、図10においては、運転者に違和感を与えないように、ハンドル角補正量Δθおよび副操舵角補正量Δθの変化の割合が設定される。
この発明の実施の形態2に係る車両用操舵装置によれば、ハンドル角補正部15Aは、副操舵角重畳機構2の制御開始時には、起動時ハンドル角補正量ΔθH0を「0」に設定し、所定ハンドル角θHREFが検出された際に、所定ハンドル角θHREFおよびハンドル角検出値θHRELに基づいて、ハンドル角θの補正目標角度を設定するとともに、ハンドル角補正量Δθを補正目標角度に向けて漸増あるいは漸減する。また、副操舵角補正部17Aは、副操舵角重畳機構2の制御開始時には、起動時副操舵角補正量ΔθS0を「0」に設定し、制御開始後は、ハンドル角θ、副操舵角θおよび転舵角θが、副操舵角重畳機構2の機械的特性を満たすように副操舵角補正量Δθを設定する。
そのため、上記実施の形態1と同様に、ハンドル1の相対的な操舵に対する車両挙動の左右差を生じさせることなく、ハンドル1の中立位置と、操向車輪5a、5bの中立位置とを互いに一致させることができる。
なお、上記実施の形態1および2においては、図7および図10にそれぞれ示すように、ハンドル角補正量Δθおよび副操舵角補正量Δθが一様に変化されているが、これに限定されない。ハンドル角補正量Δθおよび副操舵角補正量Δθの変化の割合は、ハンドル1の操舵方向や操舵速度等により変化されてもよい。
この場合も、上記実施の形態1および2と同様の効果を奏することができる。
また、ハンドル角補正量Δθおよび副操舵角補正量Δθを変化させている際に、ランプや音声による報知、あるいはハンドル1への振動の付与等を実施することにより、運転者にハンドル角補正量Δθおよび副操舵角補正量Δθの変化を知らせてもよい。
この場合には、運転者に対する違和感の発生を抑制することができる。
この発明の実施の形態1に係る車両用操舵装置を示すブロック構成図である。 図1の車両用操舵装置を用いて可変ギアレシオ機構を構成した際の、ハンドル角に対する目標転舵角を算出するための伝達特性を例示する説明図である。 図1の車両用操舵装置を用いて可変ギアレシオ機構を構成した際の、ハンドル角と目標副操舵角との関係を例示する説明図である。 図1の車両用操舵装置におけるハンドル角と転舵角との間の伝達特性と、副操舵角重畳機構の機械的特性との関係を例示する説明図である。 図1の車両用操舵装置におけるハンドル角と副操舵角との関係を例示する説明図である。 図1の車両用操舵装置において、起動時ハンドル角と実起動時ハンドル角との間にずれが生じている場合のハンドル角と転舵角との関係を例示する説明図である。 図1の車両用操舵装置におけるハンドル角補正量および副操舵角補正量の時間変化を示すタイミングチャートである。 図1の車両用操舵装置において、ハンドル角補正量および副操舵角補正量を変化させた場合の、実ハンドル角に対する転舵角への伝達特性の変化を例示する説明図である。 この発明の実施の形態2に係る車両用操舵装置を示すブロック構成図である。 図9の車両用操舵装置におけるハンドル角補正量および副操舵角補正量の時間変化を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1 ハンドル、2 副操舵角重畳機構、3 操舵機構、5a、5b 操向車輪、6、6A ハンドル角検出手段、7 走行状態検出手段、8 伝達特性設定手段、9 目標副操舵角算出手段、10、10A 副操舵角検出手段、11 駆動制御手段、12 転舵角検出手段、13、13A 起動時角度設定手段、14、14A ハンドル角検出部、15、15A ハンドル角補正部、16、16A 副操舵角検出部、17、17A 副操舵角補正部、f(θ) 伝達特性、Δθ ハンドル角補正量、ΔθH0 起動時ハンドル角補正量、ΔθHTAG 中立位置のずれ量(補正目標角度)、Δθ 副操舵角補正量、ΔθS0 起動時副操舵角補正量、θ ハンドル角、θH0 起動時ハンドル角、θHREF 定ハンドル角、θHS、θHREL ハンドル角検出値、θ 転舵角、θP0 起動時転舵角、θ 副操舵角、θS0 起動時副操舵角、θSR、θSREL 副操舵角検出値、θSREF 目標副操舵角。

Claims (5)

  1. 車両に装着されているハンドルと、電気的に制御される副操舵角重畳機構とにより前記車両の操向車輪を転舵する操舵機構を有する車両用操舵装置であって、
    前記ハンドルの操舵角をハンドル角として検出するハンドル角検出手段と、
    前記副操舵角重畳機構により重畳される副操舵角を検出する副操舵角検出手段と、
    前記操向車輪の転舵角を絶対角で検出する転舵角検出手段と、
    前記車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、
    前記ハンドル角と前記転舵角との間の伝達特性を前記車両の走行状態に応じて設定する伝達特性設定手段と、
    前記ハンドル角および前記伝達特性に基づいて、前記副操舵角重畳機構により重畳すべき目標副操舵角を算出する目標副操舵角算出手段と、
    前記副操舵角が前記目標副操舵角と一致するように前記副操舵角重畳機構の駆動を制御する駆動制御手段と、
    前記副操舵角重畳機構の制御開始時に、前記転舵角および前記伝達特性に基づいて、前記ハンドル角検出手段により検出される前記ハンドル角の初期値を起動時ハンドル角として設定するとともに、前記副操舵角検出手段により検出される前記副操舵角の初期値を起動時副操舵角として設定する起動時角度設定手段と
    を備え
    前記ハンドル角検出手段は、前記起動時ハンドル角に対する前記ハンドルの操舵角をハンドル角検出値として検出するハンドル角検出部と、前記ハンドル角検出値にハンドル角補正量を加算して前記ハンドル角を出力するハンドル角補正部とを含み、
    前記副操舵角検出手段は、前記副操舵角重畳機構により重畳される角度を副操舵角検出値として絶対角で検出する副操舵角検出部と、前記副操舵角検出値に副操舵角補正量を加算して前記副操舵角を出力する副操舵角補正部とを含み、
    前記副操舵角補正部は、前記起動時副操舵角および前記副操舵角検出値に基づいて前記副操舵角補正量の初期値を設定するとともに、前記副操舵角補正量を零に向けて変化させ、
    前記ハンドル角補正部は、前記副操舵角重畳機構の制御開始時には、前記ハンドル角補正量の初期値を零に設定し、制御開始後は、前記ハンドル角、前記副操舵角および前記転舵角が、前記副操舵角重畳機構の機械的特性を満たすように前記ハンドル角補正量を設定することを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 前記副操舵角補正部は、前記副操舵角補正量を零に向けて漸増あるいは漸減することを特徴とする請求項1に記載の車両用操舵装置。
  3. 車両に装着されているハンドルと、電気的に制御される副操舵角重畳機構とにより前記車両の操向車輪を転舵する操舵機構を有する車両用操舵装置であって、
    前記ハンドルの操舵角をハンドル角として検出するハンドル角検出手段と、
    前記副操舵角重畳機構により重畳される副操舵角を検出する副操舵角検出手段と、
    前記操向車輪の転舵角を絶対角で検出する転舵角検出手段と、
    前記車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、
    前記ハンドル角と前記転舵角との間の伝達特性を前記車両の走行状態に応じて設定する伝達特性設定手段と、
    前記ハンドル角および前記伝達特性に基づいて、前記副操舵角重畳機構により重畳すべき目標副操舵角を算出する目標副操舵角算出手段と、
    前記副操舵角が前記目標副操舵角と一致するように前記副操舵角重畳機構の駆動を制御する駆動制御手段と、
    前記副操舵角重畳機構の制御開始時に、前記転舵角および前記伝達特性に基づいて、前記ハンドル角検出手段により検出される前記ハンドル角の初期値を起動時ハンドル角として設定するとともに、前記副操舵角検出手段により検出される前記副操舵角の初期値を起動時副操舵角として設定する起動時角度設定手段と
    を備え
    前記ハンドル角検出手段は、前記起動時ハンドル角に対する前記ハンドルの操舵角をハンドル角検出値として検出するとともに、前記ハンドルの操舵角が所定の角度になったことを所定ハンドル角として検出するハンドル角検出部と、前記ハンドル角検出値にハンドル角補正量を加算して前記ハンドル角を出力するハンドル角補正部とを含み、
    前記副操舵角検出手段は、前記起動時副操舵角を基準として、前記副操舵角重畳機構により重畳される角度を副操舵角検出値として検出する副操舵角検出部と、前記副操舵角検出値に副操舵角補正量を加算して前記副操舵角を出力する副操舵角補正部とを含み、
    前記ハンドル角補正部は、前記副操舵角重畳機構の制御開始時には、前記ハンドル角補正量の初期値を零に設定し、前記所定ハンドル角が検出された際に、前記所定ハンドル角および前記ハンドル角検出値に基づいて前記ハンドル角の補正目標角度を設定するとともに、前記ハンドル角補正量を前記補正目標角度に向けて変化させ、
    前記副操舵角補正部は、前記副操舵角重畳機構の制御開始時には、前記副操舵角補正量の初期値を零に設定し、制御開始後は、前記ハンドル角、前記副操舵角および前記転舵角が、前記副操舵角重畳機構の機械的特性を満たすように前記副操舵角補正量を設定することを特徴とする車両用操舵装置。
  4. 前記ハンドル角補正部は、前記ハンドル角補正量を前記補正目標角度に向けて漸増あるいは漸減することを特徴とする請求項3に記載の車両用操舵装置。
  5. 前記伝達特性は、非線形特性を含むことを特徴とする請求項1から請求項までの何れか1項に記載の車両用操舵装置。
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