JP2023523115A - 車両の操舵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置の大型化及びコストの上昇を招くことなく、操舵装置を組み立てる際の作業性を向上させる。【解決手段】操舵装置1は、ステアリングシャフト18の、車両2の直進走行状態に対応する制御操舵中心(β=0)に対する回転角度として与えられる操舵角βを検出する操舵角センサ21と、制御装置15とを備える。制御装置15は、操舵角βに応じて目標転舵角αtを設定し、車輪3の転舵角αが目標転舵角αtになるように転舵アクチュエータ12を駆動するとともに、車輪3の転舵状態に応じて目標反力Ttを設定し、反力Tが目標反力Ttになるように反力アクチュエータ13を駆動する。制御装置は、手動入力スイッチからの所定の入力があったときに、現在の操舵角βを制御操舵中心(β=0)に対応する値とするように、操舵角センサ21の出力を補正する。【選択図】図4

Description

本発明は、ステアバイワイヤ式の車両の操舵装置に関する。
運転者が操作するステアリングホイールを含む操舵機構と、操舵機構から機械的に切り離され、車輪の転舵角を変化させる転舵機構とを有するステアバイワイヤ式の車両の操舵装置が公知である。転舵機構は、車輪の転舵角を変更するための駆動力を発生する転舵アクチュエータによって駆動される。操舵機構には、操舵操作に対する反力が反力アクチュエータによって付与される。
このようなステアバイワイヤ式の操舵装置において、ステアリングシャフトアセンブリに対し、操舵角センサが設けられるスイッチアッセンブリと、ステアリングホイールとを組み付ける際の作業性を向上させた発明がある(特許文献1)。この発明では、ステアリングシャフトアセンブリに、ステアリングシャフトをハウジングに対して位置決め固定して回転不能とするシャフト位置決め機構が設けられる。また、スイッチアッセンブリに、プッシャーカラーをケーシングに対して位置決め固定して回転不能とするカラー位置決め機構が設けられる。
特開2010-264942号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、シャフト位置決め機構及びカラー位置決め機構が設けられるため、操作装置の構造が複雑になり、装置が大型化するとともにコストが上昇する。
本発明は、このような背景に鑑み、装置の大型化及びコストの上昇を招くことなく、操舵装置を組み立てる際の作業性を向上させることを課題とする。
上記課題を解決するために本発明のある態様は、車両(2)の操舵装置(1)であって、運転者により操作されるステアリングホイール(19)と、前記ステアリングホイールに回転運動を伝達可能に連結されたステアリングシャフト(18)と、前記ステアリングシャフトから機械的に切り離されて車輪(3)を転舵するように構成された転舵機構(11)と、前記ステアリングシャフトの、前記車両の直進走行状態に対応する回転角度として与えられる制御操舵中心(β=0)に対する操舵角(β)を検出する操舵角センサ(21)と、前記転舵機構に駆動力を与える転舵アクチュエータ(12)と、前記車輪の転舵角(α)を検出する転舵角センサ(32)と、前記ステアリングホイールへの操舵操作に対する反力(T)を前記ステアリングシャフトに付与する反力アクチュエータ(13)と、前記操舵角に応じて目標転舵角(αt)を設定し、前記転舵角が前記目標転舵角になるように前記転舵アクチュエータを駆動するとともに、前記車輪の転舵状態に応じて目標反力(Tt)を設定し、前記反力が前記目標反力になるように前記反力アクチュエータを駆動する制御装置(15)とを備え、前記制御装置は、手動入力スイッチ(37)からの所定の入力(S)があったときに、現在の操舵角(β)を前記制御操舵中心に対応する値とするように、前記操舵角センサの出力を補正する。
この構成によれば、ステアリングシャフトが制御操舵中心から角度変位した状態でステアリングホイールがステアリングシャフトに組み付けられた場合でも、操作者は、ステアリングホイールをその幾何学的操舵中心に操作した状態で、手動入力スイッチから所定の入力を制御装置にすることにより、そのときの操舵角を制御操舵中心の値とするように操舵角センサの出力を補正することができる。言い換えれば、ステアリングホイールの組付け時にアライメントエラーが発生した場合でも、ステアリングホイールの再脱着をせずに、現在の操舵角(ステアリングシャフトの角度)を制御操舵中心に再設定することができる。そのため、操舵装置を組み立てる際の作業性が向上する。また、操舵装置に物理的な位置決め機構を設ける必要がないため、操舵装置の大型化及びコストの上昇を回避できる。
好ましくは、前記制御装置は、前記所定の入力があったときから所定時間が経過したときに前記操舵角センサの前記出力を補正し、前記所定の入力があったときから前記所定時間が経過するまで、一時的に前記反力アクチュエータの駆動を停止するとよい。
或いは、前記制御装置は、前記所定の入力があったときから所定時間が経過したときに前記操舵角センサの前記出力を補正し、前記所定の入力があったときから前記所定時間が経過するまで、一時的に前記目標反力を低減してもよい。
或いは、前記制御装置は、前記目標転舵角と前記転舵角との偏差(Δα)に応じて前記目標反力を設定し、前記所定の入力があったときから所定時間が経過したときに前記操舵角センサの前記出力を補正し、前記所定の入力があったときから前記所定時間が経過するまで、前記偏差に不感帯を設けてもよい。
これらの構成によれば、制御操舵中心の較正中に、制御装置の制御動作により、車輪の転舵状態に応じ反力アクチュエータによってステアリングホイールが回転するのを防止することができる。これにより、操作者は、反力により煩わされることなくステアリングホイールを幾何学的操舵中心に保持した状態で、現在の操舵角を制御操舵中心に対応する値とするように操舵角センサの出力を補正することができる。
好ましくは、前記ステアリングシャフトの左右の物理最大操舵角(βmP)を規定する物理ストッパ(43)を更に有し、前記制御装置は、前記制御操舵中心から左右のそれぞれに前記物理最大操舵角よりも小さな前記ステアリングホイールの制御最大操舵角(βmC)を設定し、前記制御最大操舵角を規定する操舵限度反力(Tsl)を発生するように、前記反力アクチュエータを駆動するとよい。
この構成によれば、ステアリングシャフトの回転が物理ストッパにより規制される。そのため、ステアリングシャフトの過剰な回転によるハーネスの切断等の不具合を防止することができる。また、制御装置が操舵限度反力を発生することにより、ステアリングシャフトが物理ストッパに衝突することが抑制される。これにより、衝突音や衝突時の衝撃の発生が抑制される。なお、ステアリングホイールの制御最大操舵角は制御操舵中心から左右のそれぞれに設定されるため、ステアリングホイールの左右への最大操舵角は均等を維持できる。
上記制御装置が制御最大操舵角を設定する構成において、前記制御装置は、前記ステアリングホイールが幾何学的操舵中心にある状態で前記所定の入力があったときに、現在の操舵角を前記制御操舵中心に対応する値とすると前記制御最大操舵角が前記物理最大操舵角を超えると判断される場合、前記操舵角センサの前記出力の補正を禁止するとよい。
制御最大操舵角が物理最大操舵角を超えると、左右一方の最大操舵角が他方の最大操舵角よりも小さくなり、最大操舵角が左右でアンバランスになる。この構成によれば、制御装置が操舵角センサの出力の補正を禁止することにより、最大操舵角が左右でアンバランスになることが防止される。
或いは、上記制御装置が制御最大操舵角を設定する構成において、前記制御装置は、前記ステアリングホイールが幾何学的操舵中心にある状態で前記所定の入力があったときに、現在の操舵角を前記制御操舵中心に対応する値とすると前記制御最大操舵角が前記物理最大操舵角を超えると判断される場合、前記制御最大操舵角が前記物理最大操舵角を超えない範囲で現在の操舵角に前記制御操舵中心が近付くように前記操舵角センサの前記出力を補正してもよい。
この構成によれば、制御最大操舵角が所期の値よりも小さくなることがない範囲で最大限に制御操舵中心をステアリングホイールの幾何学的操舵中心に近付けることができる。
或いは、上記制御装置が制御最大操舵角を設定する構成において、前記制御装置は、前記ステアリングホイールが幾何学的操舵中心にある状態で前記所定の入力があったときに、前記ステアリングホイールの前記幾何学的操舵中心が前記制御操舵中心に対応する値とすると前記制御最大操舵角が前記物理最大操舵角を超えると判断される場合、前記ステアリングホイールの前記幾何学的操舵中心が前記制御操舵中心に一致するように前記操舵角センサの前記出力を補正するとともに、前記制御最大操舵角が前記物理最大操舵角に収まるように前記操舵角の前記転舵角に対するレシオ(K)を小さく変更してもよい。
この構成によれば、ステアリングホイールを幾何学的操舵中心に回転操作した状態のステアリングシャフトの操舵角が制御操舵中心に一致するように操舵角センサの出力を補正できる。また、制御最大操舵角が物理最大操舵角に収まるように制御装置がレシオを小さく変更することにより、車輪の最大転舵角を維持すること及び、左右の物理最大操舵角が左右でアンバランスになることを防止できる。
好ましくは、当該操舵装置は、前記所定の入力を発生するための、前記車両に設けられた制御操舵中心設定用スイッチ(37)を更に備えるとよい。
この構成によれば、操作者は、制御操舵中心設定用スイッチを操作して簡単に操舵角センサの出力を補正することができる。
代わりに、前記所定の入力は、前記車両に着脱可能に接続される車両診断装置(39)からの入力であってもよい。
この構成によれば、車両の走行中等にユーザが誤って操舵角センサの出力を補正することを防止できる。
以上の構成によれば、装置の大型化及びコストの上昇を招くことなく、操舵装置を組み立てる際の作業性を向上させることができる。
実施形態に係る操舵装置の構成図 操舵機構の概略断面図 正常組付時の物理最大操舵角と制御最大操舵角との関係を示す図 小誤差組付時の操舵角センサの出力補正の説明図 大誤差組付時の操舵角センサの出力補正の第1例の説明図 大誤差組付時の操舵角センサの出力補正の第2例の説明図 大誤差組付時の操舵角センサの出力補正の第3例の説明図
以下、本発明に係る車両2の操舵装置1の実施形態について説明する。図1に示すように、操舵装置1は、ステアバイワイヤ(SBW)式の車両操舵装置である。操舵装置1が設けられる車両2は、左右の前輪3及び左右の後輪(不図示)を備えた4輪自動車である。左右の前輪3は、転舵角αが変更可能にナックル7を介して車体8(図1において、下部の輪郭のみを表示)に支持され、転舵輪として機能する。転舵角αは、平面視において前輪3の前後方向に対する角度をいう。操舵装置1は、前輪3の転舵角αを変更する。
操舵装置1は、車体8に回転可能に設けられた操舵機構10と、前輪3を転舵する転舵機構11と、転舵機構11に駆動力を与える転舵アクチュエータ12と、操舵機構10に反力トルクTを与える反力アクチュエータ13と、反力アクチュエータ13及び転舵アクチュエータ12を制御する制御装置15とを有する。操舵装置1は、転舵アクチュエータ12、反力アクチュエータ13、及び制御装置15をそれぞれ複数備える冗長系であってもよい。
操舵機構10は、運転者による操舵操作を受け付ける。操舵機構10は、車体8に回転可能に支持されたステアリングシャフト18と、ステアリングシャフト18の一端に設けられたステアリングホイール19とを有する。ステアリングシャフト18は車体8に設けられたステアリングコラム20に回転可能に支持され、その後端はステアリングコラム20から後方に突出している。ステアリングホイール19は、ステアリングシャフト18の後端に結合され、ステアリングシャフト18と一体に回転する。すなわち、ステアリングシャフト18はステアリングホイール19に回転運動を伝達可能に連結されている。
反力アクチュエータ13は電動モータであり、ギヤを介してステアリングシャフト18に連結されている。反力アクチュエータ13が駆動すると、その駆動力がステアリングシャフト18に回転力として伝達される。反力アクチュエータ13は、回転することによって操舵機構10にトルクを与える。反力アクチュエータ13が操舵操作に応じて操舵機構10に与えるトルクを反力トルクTという。
操舵装置1は、ステアリングシャフト18の軸線を中心とした回転角を操舵角βとして検出する操舵角センサ21を有する。操舵角βは、所定の制御操舵中心に対するステアリングシャフト18の回転角度として与えられる。制御操舵中心は、その詳細については後述するが、特別の場合を除いて機械的操舵中心に合致する。操舵角センサ21は公知のロータリエンコーダであってよい。また、操舵装置1は、ステアリングシャフト18に加わるトルクを操舵トルクTsとして検出するトルクセンサ22を有する。トルクセンサ22は、ステアリングシャフト18におけるステアリングホイール19と反力アクチュエータ13との間の部分に加わる操舵トルクTsを検出する。操舵トルクTsは、運転者によってステアリングホイール19に加えられる操作トルクと、反力アクチュエータ13によってステアリングシャフト18に加えられる反力トルクTとによって定まる。トルクセンサ22は、磁歪式トルクセンサやひずみゲージ等の公知のトルクセンサ、又は反力アクチュエータ13の電動モータに流れる電流値に基づいた推定値を利用したものであってよい。
操舵装置1は、反力アクチュエータ13の回転角θを検出する第1回転角センサ23を有する。第1回転角センサ23は、公知のレゾルバやロータリエンコーダであってよい。
転舵機構11は、車幅方向に延びるラック軸26を有する。ラック軸26は、車幅方向に移動可能にギヤハウジング27に支持されている。ラック軸26の左右の端部は、タイロッド30を介して左右の前輪3をそれぞれ支持するナックル7に接続されている。ラック軸26が車幅方向に移動することによって、前輪3の転舵角αが変化する。転舵機構11は、操舵機構10のステアリングシャフト18から機械的に切り離されている。
転舵アクチュエータ12は、電動モータである。転舵アクチュエータ12は、制御装置15からの信号に基づいてラック軸26を車幅方向に移動させ、左右の前輪3の転舵角αを変化させる。つまり、転舵アクチュエータ12は、操舵角βの転舵角αに対するレシオK(角度比であり、本実施形態では仮想のギヤ比に相当する)を変更することができる。レシオKは、操舵角βを転舵角αで除して求められる(K=β/α)。したがって、操舵角βが変化しない状態で前輪3の転舵角αを変化させる場合もあり得る。
操舵装置1は、転舵アクチュエータ12の回転角θを検出する第2回転角センサ31を有する。第2回転角センサ31は、公知のレゾルバやロータリエンコーダであってよい。また、操舵装置1は、前輪3の転舵角αを検出する転舵角センサ32を有する。本実施形態では、転舵角センサ32は、ラック軸26の車幅方向における位置であるラック位置を検出するラックストロークセンサであり、ラック位置に基づいて前輪3の転舵角αを検出する。
制御装置15は、CPUやメモリ、プログラムを記憶した記憶装置等を含む電子制御装置である。制御装置15には、操舵角センサ21、トルクセンサ22、第1回転角センサ23、第2回転角センサ31、転舵角センサ32が接続されている。制御装置15は、これらのセンサからの信号に基づいて、操舵角β、操舵トルクTs、反力アクチュエータ13の回転角θ、転舵アクチュエータ12の回転角θ、転舵角αに対応した信号を取得する。また、制御装置15は、車速センサ33、ヨーレートセンサ34、横加速度センサ35に接続され、車速V、ヨーレートγ、横加速度Gy等を取得する。
制御装置15は、反力アクチュエータ13及び転舵アクチュエータ12に接続され、反力アクチュエータ13及び転舵アクチュエータ12を制御する。制御装置15は、操舵角βに応じて転舵アクチュエータ12を制御し、かつ転舵角αに応じて反力アクチュエータ13を制御する。
以下、制御装置15による制御を具体的に説明する。制御装置15は、操舵角センサ21によって検出された操舵角βに基づいて、目標転舵角αtを演算する。制御装置15は、例えば操舵角βを所定のレシオKで除すことによって目標転舵角αtを演算するとよい(αt=β/K)。レシオKは例えば2~30であり、一例として8であるとよい。そして、制御装置15は、転舵角αが目標転舵角αtとなるように、目標転舵角αtと転舵角αとの偏差Δα(=αt-α)に基づいて転舵アクチュエータ12に供給すべき第1電流値A1を演算する。すなわち、制御装置15は、偏差Δαに基づいて、転舵アクチュエータ12のフィードバック制御を行う。偏差Δαが大きいほど、転舵アクチュエータ12に供給される第1電流値A1が大きくなり、転舵アクチュエータ12の出力が大きくなり、転舵角αの変化量が大きくなる。
制御装置15は、前輪3の転舵状態に応じて、具体的には偏差Δαに基づいて反力アクチュエータ13に発生させるべき目標反力トルクTtを演算する。目標反力トルクTtはΔαに所定の係数を掛けることによって演算されるとよい。そして、制御装置15は、演算した目標反力トルクTtに基づいて反力アクチュエータ13に供給すべき第2電流値A2を演算する。反力アクチュエータ13に供給すべき第2電流値A2は、目標反力トルクTtに基づいて所定のマップを参照することによって決定されるとよい。なお、他の実施形態では、制御装置15は、偏差Δαに基づいて所定のマップを参照し、第2電流値A2を決定してもよい。目標反力トルクTt及び第2電流値A2は、転舵角αの偏差Δαが大きいほど大きく設定される。
制御装置15は、第2電流値A2を反力アクチュエータ13に供給し、反力アクチュエータ13に駆動力を発生させる。反力アクチュエータ13が発生した駆動力は、ステアリングシャフト18に運転者の操作入力に抗する反力トルクTとして加えられる。これにより、運転者は、操舵操作に対する反力(抵抗力)をステアリングホイール19から受けることができる。
車両2には、制御装置15に対して操舵中心設定信号Sを入力させるための手動入力スイッチとして制御操舵中心設定用スイッチ37が設けられている。制御操舵中心設定用スイッチ37は、手動入力を受け付けるように構成され、手動入力を受け付けたときに操舵中心設定信号Sを発生する。制御操舵中心設定用スイッチ37は、図1に於いて想像線で示されるように、制御装置15に着脱可能に接続可能な車両2とは別体の車両診断装置39に設けられてもよい。
図2は操舵機構10の概略断面図である。上記のようにステアリングシャフト18はステアリングコラム20により回転可能に支持されている。図2に示すように、ステアリングシャフト18の外面には突起41が形成され、ステアリングコラム20には突起41を受容する受容溝42が形成されている。受容溝42はステアリングコラム20の内周に360度よりも小さな角度範囲にわたって形成されており、受容溝42の両端部を画定する壁は突起41の移動を規制する物理ストッパ43をなす。
ステアリングホイール19が右回転したときに、突起41は右側の物理ストッパ43に当接する。突起41が右側の物理ストッパ43に当接する角度位置は、ステアリングシャフト18の右側の物理エンドPEである。ステアリングホイール19が左回転したときに、突起41は左側の物理ストッパ43に当接する。突起41が左側の物理ストッパ43に当接する角度位置は、ステアリングシャフト18の左側の物理エンドPEである。右側の物理エンドPEと左側の物理エンドPEとの中心が、ステアリングシャフト18の機械的操舵中心である。ステアリングシャフト18の機械的操舵中心から右側の物理エンドPEまでの角度範囲が右側の物理最大操舵角βmPであり、ステアリングシャフト18の機械的操舵中心から左側の物理エンドPEまでの角度範囲が左側の物理最大操舵角βmPである。左右の物理ストッパ43は、ステアリングシャフト18の左右の物理最大操舵角βmPを規定する。
ステアリングホイール19の幾何学的操舵中心、すなわち運転者が認識する操舵機構10の中立位置は、通常はステアリングシャフト18の機械的操舵中心と一致する。ステアリングシャフト18が物理エンドPEまで転舵されると、衝撃音が発生するうえ、衝撃によって操舵機構10の機械的な耐久性が劣化する。このようなノイズや耐久性の劣化は避けることが望まれる。
同様の物理的制限は前輪3、特に転舵機構11にも設けられる。前輪3は、各方向に物理エンドPEまでのみ操舵することができる。物理エンドPEはさまざまな方法で定義できるが、通常、一般に「ラックエンド」と呼ばれるラック軸26のストロークエンドとして定義される。ラック軸26の左右のストロークエンドの中心が、転舵機構11の機械的中心であり、通常は前輪3の直進走行時の位置、すなわち転舵角αが0°であるときの転舵機構11の転舵中心である。操舵角βの転舵角αに対するレシオK(=β/α)は、ステアリングシャフト18の物理エンドPEがラック軸26の物理エンドPEに対応するように設定される。前輪3がラックエンドまで転舵されると、衝撃音が発生するうえ、衝撃によって転舵機構11の機械的な耐久性が劣化する。このようなノイズや耐久性の劣化は避けることが望まれる。
本実施形態では、ステアリングシャフト18の制御上の回転限界である制御エンドCEが、物理エンドPEよりも角度β0だけ手前の角度として、各回転方向について設定される。操舵機構10の制御上の操舵中心(操舵角β=0の回転位置、以下、制御操舵中心)は、前輪3の転舵角αが実質的に0であり、車両2の直進走行状態に対応するステアリングシャフト18の回転角度として与えられる。制御操舵中心は、ステアリングホイール19の幾何学的な操舵中心に対応して設定されるべきである。ステアリングシャフト18の制御操舵中心から右側の制御エンドCEまでの角度範囲が右側の制御最大操舵角βmCであり、ステアリングシャフト18の制御操舵中心から左側の制御エンドCEまでの角度範囲が左側の制御最大操舵角βmCである。操舵角βに基づいて目標転舵角αtを計算する際に、操舵角βが増加するにつれて、前輪3の転舵角αは対応する態様で増加する。しかしながら、操舵角βが制御エンドCEを超えて増加すると、転舵アクチュエータ12に対する命令は、制御最大操舵角βmCに対応する制御最大転舵角に制限される。換言すれば、操舵機構10が制御最大操舵角βmCを超えて回転すると、前輪3は制御最大転舵角までのみ操舵される。制御最大転舵角は物理最大転舵角よりも小さい。
操舵機構10に加えられる反力トルクTは、通常、目標転舵角αtからの転舵角αの偏差Δαに依存して増加するように制御される。しかしながら、操舵角βが制御最大操舵角βmC以上の場合、制御装置15は、操舵限界反力トルクTs1を操舵機構10に加えて、操舵機構10が制御最大操舵角βmCを超えて回らないようにする。操舵限度反力Tslは、他の状況で発生し得る反力トルクTの通常値よりも大幅に大きい値である。制御装置15は、操舵限界反力トルクTs1を生成するために反力アクチュエータ13に供給されるべき第2電流値A2を計算する。
前輪3の操舵角βが制御最大操舵角βmCに達すると、操舵限界反力トルクTs1が操舵機構10に加えられる。その結果、運転者は、操舵機構10から受けた反力により、前輪3の転舵角αが最大の角度に達したことを認識し、操舵機構10を過度に回転させないように促される。
このように操舵装置1では、ステアリングシャフト18の左右の物理最大操舵角βmPを規定する物理ストッパ43が設けられることにより、ステアリングシャフト18の回転が物理ストッパ43により規制される。そのため、ステアリングシャフト18の過剰な回転によるハーネスの切断等の不具合が防止される。
また、制御装置15は、物理最大操舵角βmPよりも小さな制御最大操舵角βmCを設定し、制御最大操舵角βmCを規定する操舵限度反力Tslを発生するように、反力アクチュエータ13を駆動する。制御装置15が操舵限度反力Tslを発生することにより、ステアリングシャフト18が物理ストッパ43に衝突することが抑制される。これにより、衝突音や衝突時の衝撃の発生が抑制される。なお、ステアリングホイール19の制御最大操舵角βmCは、ステアリングホイール19の幾何学的操舵中心から左右のそれぞれに設定されるため、ステアリングホイール19の左右への最大操舵角は均等に維持される。
図3は、正常組付時の物理最大操舵角βmPと制御最大操舵角βmCとの関係を示す図である。図3に示すように、ステアリングホイール19は、正常な組付により、その幾何学的操舵中心がステアリングシャフト18の機械的操舵中心(制御操舵中心と同じ)に一致するようにステアリングシャフト18に組付けられる。操舵角センサ21が検出するステアリングシャフト18の操舵角β(制御操舵中心(β=0)に対する回転角度)と、ステアリングホイール19の運転者によって認識される幾何学的操舵中心からの回転角度とは互いに一致する。
しかしながら、工場での車両2の組立時にステアリングホイール19が、その幾何学的操舵中心がステアリングシャフト18の機械的操舵中心からオフセットした状態でステアリングシャフト18に組付けられることがある。また、工場出荷後のメンテナンス時に、ステアリングホイール19がステアリングシャフト18から取り外され、再び組付けられるときにステアリングホイール19の幾何学的操舵中心がステアリングシャフト18の機械的操舵中心からオフセットすることもある。
図4は、小誤差組付時の操舵角センサ21の出力補正の説明図である。この例では、図4(A)に示すように、ステアリングシャフト18が機械的操舵中心にある状態で、ステアリングホイール19がその幾何学的操舵中心から左に回転した状態でステアリングシャフト18に組付けられる。或いは、図4(B)に示すように、ステアリングシャフト18がその機械的操舵中心から右に回転した状態で、ステアリングホイール19がその幾何学的操舵中心位置をもってステアリングシャフト18に組付けられる。
このような場合、組付け作業を行った操作者は、制御操舵中心設定用スイッチ37を操作して操舵中心設定信号Sを制御装置15に入力することで簡単に操舵角センサ21の出力を補正することができる。具体的には、操作者は、図4(B)に示すようにステアリングホイール19をその幾何学的操舵中心に操作した状態で、制御操舵中心設定用スイッチ37を手動操作する。制御操舵中心設定用スイッチ37は、操作されると操舵中心設定信号Sを発生し、操舵中心設定信号Sを制御装置15に入力させる。操舵中心設定信号Sが入力されると、制御装置15は、現在の操舵角βを制御操舵中心(β=0)に対応する値とするように、具体的には制御装置中心がステアリングホイール19の幾何学的操舵中心に近づく或いは合致するように、操舵角センサ21の出力を補正する。
これにより、操作者はそのときの操舵角βを制御操舵中心(β=0)に対応する値とするように操舵角センサ21の出力を補正することができる。言い換えれば、ステアリングホイール19の組付け時にアライメントエラーが発生した場合でも、ステアリングホイール19の再脱着をせずに、現在の操舵角βを制御操舵中心に再設定することができる。そのため、操舵装置1を組み立てる際の作業性が向上する。また、操舵装置1に物理的な位置決め機構を設ける必要がないため、操舵装置1の大型化及びコストの上昇が回避される。
制御操舵中心設定用スイッチ37は、上記のように車両2に設けられたスイッチであってよい。制御操舵中心設定用スイッチ37が車両2に設けられることにより、操作者は、制御操舵中心設定用スイッチ37を操作して簡単に操舵角センサ21の出力を補正することができる。
或いは、制御操舵中心設定用スイッチ37は、上記のように車両2とは別体の車両診断装置39に設けられたスイッチであってもよい。この場合、操作者が車両診断装置39の制御操舵中心設定用スイッチ37を操作することで、車両診断装置39が操舵中心設定信号Sを発生し、操舵中心設定信号Sが車両診断装置39から制御装置15に入力される。操舵中心設定信号Sが車両2に接続される車両診断装置39からの入力であることにより、車両2の走行中等にユーザが誤って操舵角センサ21の出力を補正することが防止される。
制御装置15は、操舵角センサ21の出力を補正する際、操舵中心設定信号Sの入力があったときから所定時間が経過したときに、そのときの操舵角βを制御操舵中心の値とするように操舵角センサ21の出力を補正する。そして、所定の入力があったときから所定時間が経過するまで、制御装置15は一時的に反力アクチュエータ13の駆動を停止する。
これにより、制御操舵中心の較正中に、制御装置15の制御動作により、前輪3の転舵状態に応じて反力アクチュエータ13によってステアリングホイール19が回転するのを防止することができる。したがって、操作者は、反力により煩わされることなくステアリングホイール19幾何学的操舵中心に保持した状態で、そのときの操舵角βを制御操舵中心に対応する値とするように操舵角センサ21の出力を補正することができる。
或いは、制御装置15は、所定の入力があったときから所定時間が経過したときに操舵角センサ21の出力を補正し、所定の入力があったときから所定時間が経過するまで、一時的に目標反力トルクTtを低減してもよい。
更に、制御装置15は、所定の入力があったときから所定時間が経過するまで、目標反力トルクTtを設定するために用いる目標転舵角αtと転舵角αとの偏差Δαに不感帯を設けてもよい。
いずれの場合も、制御操舵中心の較正中に、制御装置15の制御動作により、前輪3の転舵状態に応じて反力アクチュエータ13によってステアリングホイール19が回転するのを防止することができる。これにより、作業者は、反力に邪魔されることなく操舵角センサ21の出力を適切に修正することができ、その結果、ステアリングホイール19の幾何学的操舵中心がステアリングシャフト18の機械的操舵中心と一致する。
図5は、大誤差組付時の操舵角センサ21の出力補正の第1例の説明図である。この例では、ステアリングシャフト18がその機械的操舵中心から図4(B)に比べて大きく右に回転した状態で、ステアリングホイール19がその幾何学的操舵中心をもってステアリングシャフト18に組付けられている。このような場合に制御装置15が現在の操舵角βを制御操舵中心に対応する値とするように操舵角センサ21の出力を補正すると、制御最大操舵角βmCが物理最大操舵角βmPを超える。すなわち、ステアリングシャフト18が回転した側の制御エンドCEが対応する物理エンドPEよりも大きくなる。そこで、このような場合には、制御装置15は操舵角センサ21の出力の補正を禁止する。
制御最大操舵角βmCが物理最大操舵角βmPを超えると、左右一方の最大操舵角が他方の最大操舵角よりも小さくなり、最大操舵角が左右でアンバランスになる。本実施形態では、制御装置15が操舵角センサ21の出力の補正を禁止することにより、最大操舵角が左右でアンバランスになることが防止される。
図6は、大誤差組付時の操舵角センサ21の出力補正の第2例の説明図である。この例においても、図6(A)に示すように、ステアリングシャフト18がその機械的操舵中心から大きく右に回転した状態で、ステアリングホイール19がその幾何学的操舵中心をもってステアリングシャフト18に組付けられている。そのため、制御装置15が現在の操舵角βを制御操舵中心に対応する値とするように操舵角センサ21の出力を補正すると、制御最大操舵角βmCが物理最大操舵角βmPを超える。
そこで制御装置15は、図6(B)に示すように、制御最大操舵角βmCが物理最大操舵角βmPを超えない範囲で現在の操舵角βに制御操舵中心が近付くように操舵角センサ21の出力を補正する。具体的には、右の制御エンドCEが右の物理エンドPE以下となるように、制御装置15は操舵角センサ21の出力を補正する。
これにより、制御最大操舵角βmCが所期の値よりも小さくなることがない範囲で最大限に、制御操舵中心をステアリングホイール19の幾何学的操舵中心に近付けることができる。
図7は、大誤差組付時の操舵角センサ21の出力補正の第3例の説明図である。この例においても、図7(A)に示すように、ステアリングシャフト18がその機械的操舵中心から大きく右に回転した状態で、ステアリングホイール19がその幾何学的操舵中心をもってステアリングシャフト18に組付けられている。そのため、制御装置15が現在の操舵角βを制御操舵中心に対応する値とするように操舵角センサ21の出力を補正すると、制御最大操舵角βmCが物理最大操舵角βmPを超える。
そこで制御装置15は、図7(B)に示すように、現在の操舵角βを制御操舵中心(β=0)に対応する値とするとともに、制御最大操舵角βmCが物理最大操舵角βmPに収まるように操舵角βの転舵角αに対するレシオKを小さく変更する。
これにより、ステアリングホイール19を幾何学的操舵中心に回転操作した状態のステアリングシャフト18の操舵角βを、制御操舵中心に一致するように操舵角センサ21の出力が補正される。また、制御最大操舵角βmCが物理最大操舵角βmPに収まるように制御装置15がレシオKを小さく変更することにより、前輪3の最大転舵角を維持すること及び、左右の最大操舵角が左右でアンバランスになることが防止される。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、ステアリングシャフト18が360度よりも大きな角度範囲にわたって回転するように物理ストッパ43が設けられてもよい。この場合、物理ストッパ43が受容溝42も出没可能に設けられるとよい。或いは、物理ストッパ43が設けられず、ステアリングシャフト18が制限なく回転可能であってよい。この場合は、物理エンドPEが存在しないため、図5~図7を参照して説明したような補正の制限を行う必要はない。また、制御装置15は、操舵中心設定信号Sの入力があったときから所定時間が経過するまでの間の操舵角βの平均や加重平均を制御操舵中心の値とするように操舵角センサ21の出力を補正してもよい。
また、各部材及び部品の特定の構成、配置、数量、角度、手順等は、本発明の要旨から逸脱することなく適切に変更することができる。更に、上記の実施形態に示されるすべての構成要素は、必ずしも本発明に必須であるとは限らず、本発明の要旨から逸脱することなく、適切に選択及び省略され得る。
1 :操舵装置
2 :車両
3 :前輪
10 :操舵機構
11 :転舵機構
12 :転舵アクチュエータ
13 :反力アクチュエータ
15 :制御装置
18 :ステアリングシャフト
19 :ステアリングホイール
20 :ステアリングコラム
21 :操舵角センサ
32 :転舵角センサ
37 :制御操舵中心設定用スイッチ
39 :車両診断装置
43 :物理ストッパ
α :転舵角
αt :目標転舵角
β :操舵角
βmP :物理最大操舵角
βmC :制御最大操舵角
T :反力トルク
Tsl:操舵限度反力
Tt :目標反力トルク

Claims (10)

  1. 車両の操舵装置であって、
    運転者により操作されるステアリングホイールと、
    前記ステアリングホイールに回転運動を伝達可能に連結されたステアリングシャフトと、
    前記ステアリングシャフトから機械的に切り離されて車輪を転舵するように構成された転舵機構と、
    前記ステアリングシャフトの、前記車両の直進走行状態に対応する回転角度として与えられる制御操舵中心に対する操舵角を検出する操舵角センサと、
    前記転舵機構に駆動力を与える転舵アクチュエータと、
    前記車輪の転舵角を検出する転舵角センサと、
    前記ステアリングホイールへの操舵操作に対する反力を前記ステアリングシャフトに付与する反力アクチュエータと、
    前記操舵角に応じて目標転舵角を設定し、前記転舵角が前記目標転舵角になるように前記転舵アクチュエータを駆動するとともに、前記車輪の転舵状態に応じて目標反力を設定し、前記反力が前記目標反力になるように前記反力アクチュエータを駆動する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、手動入力スイッチからの所定の入力があったときに、現在の操舵角を前記制御操舵中心に対応する値とするように、前記操舵角センサの出力を補正する車両の操舵装置。
  2. 前記制御装置は、前記所定の入力があったときから所定時間が経過したときに前記操舵角センサの前記出力を補正し、前記所定の入力があったときから前記所定時間が経過するまで、一時的に前記反力アクチュエータの駆動を停止する請求項1に記載の車両の操舵装置。
  3. 前記制御装置は、前記所定の入力があったときから所定時間が経過したときに前記操舵角センサの前記出力を補正し、前記所定の入力があったときから前記所定時間が経過するまで、一時的に前記目標反力を低減する請求項1に記載の車両の操舵装置。
  4. 前記制御装置は、前記目標転舵角と前記転舵角との偏差に応じて前記目標反力を設定し、前記所定の入力があったときから所定時間が経過したときに前記操舵角センサの前記出力を補正し、前記所定の入力があったときから前記所定時間が経過するまで、前記偏差に不感帯を設ける請求項1に記載の車両の操舵装置。
  5. 前記ステアリングシャフトの左右の物理最大操舵角を規定する物理ストッパを更に有し、
    前記制御装置は、前記制御操舵中心から左右のそれぞれに前記物理最大操舵角よりも小さな前記ステアリングホイールの制御最大操舵角を設定し、前記制御最大操舵角を規定する操舵限度反力を発生するように、前記反力アクチュエータを駆動する請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の車両の操舵装置。
  6. 前記制御装置は、前記ステアリングホイールが幾何学的操舵中心にある状態で前記所定の入力があったときに、前記制御最大操舵角が前記物理最大操舵角を超えると判断される場合、前記操舵角センサの前記出力の補正を禁止する請求項5に記載の車両の操舵装置。
  7. 前記制御装置は、前記ステアリングホイールが幾何学的操舵中心にある状態で前記所定の入力があったときに、前記制御最大操舵角が前記物理最大操舵角を超えると判断される場合、前記制御最大操舵角が前記物理最大操舵角を超えない範囲で現在の操舵角に前記制御操舵中心が近付くように前記操舵角センサの前記出力を補正する請求項5に記載の車両の操舵装置。
  8. 前記制御装置は、前記ステアリングホイールが幾何学的操舵中心にある状態で前記所定の入力があったときに、前記制御最大操舵角が前記物理最大操舵角を超えると判断される場合、前記ステアリングホイールの前記幾何学的操舵中心が前記制御操舵中心に一致するように前記操舵角センサの前記出力を補正するとともに、前記制御最大操舵角が前記物理最大操舵角に収まるように前記操舵角の前記転舵角に対するレシオをより小さな値に変更する請求項5に記載の車両の操舵装置。
  9. 前記所定の入力を発生するための、前記車両に設けられた制御操舵中心設定用スイッチを更に備える請求項1~請求項8のいずれか1項に記載の車両の操舵装置。
  10. 前記所定の入力は、前記車両に着脱可能に接続される車両診断装置からの入力である請求項1~請求項8のいずれか1項に記載の車両の操舵装置。
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