JP4289148B2 - 振幅減衰機能付き同調回路、及び無線通信装置用集積回路 - Google Patents

振幅減衰機能付き同調回路、及び無線通信装置用集積回路 Download PDF

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本発明は、振幅減衰機能付き同調回路、及び無線通信装置用集積回路に関する。
例えばASK(Amplitude Shift Keying)通信における同調回路及びAGC(Automatic Gain Control)回路の一般的な例を図22に示す。同調回路は、コイル(インダクタンス)L1及びコンデンサ(容量)C1の一端が基準電圧Vrefに接続されたLC並列共振回路で構成されている。AGC回路は、可変増幅器(Variable Gain Amp)、整流回路(REC)、及び比較器(COMP)で構成される。可変増幅器は、同調回路からのAC信号の振幅を調整して出力端子OUTへ出力する。この出力端子OUTには、増幅器や検波回路及び波形整形回路等が接続され、振幅調整されたAC信号が処理される(例えば、特許文献1参照。)。
可変増幅器におけるAC(交流)信号の増幅率は、整流回路及び比較器で決定される。すなわち、整流回路によりAC信号の振幅を平滑化してDC信号として得た後、このDC信号をコンパレータで基準電圧VAGCと比較する。この比較の結果、例えばAC信号の振幅が過大な場合には、増幅率を低下させるための出力をコンパレータが増幅器へ帰還させる。この結果、過大なAC信号の振幅を抑え、常にある一定の出力レベルを維持する制御が行われる。
このような同調回路及びAGC回路は、例えば遠隔操作システムの受信装置に用いられる。この遠隔操作システムには、例えば、車両や家屋等のドアの開閉や施錠、及び車両のエンジンの起動や停止等、種々の用途がある。
特開平10−23084号公報
例えばAC信号の振幅が大きい場合に下げる自動制御を行う等のAGCの機能を実現するにあたり、前述したような可変増幅器及び整流回路を含むアナログ制御系を用いると、消費電力(例えば電流値で1μA程度)が大きい。このような消費電力の大きい回路について、例えば電池駆動型の遠隔操作システムの受信装置に用いると、電池の消耗が早くなってしまう。
本発明に係る振幅減衰機能付き同調回路では、コイル及びコンデンサを有する同調回路の共振時における抵抗値を変化させるためのトランジスタが前記コイル及び前記コンデンサに並列に接続され、前記トランジスタのオンオフで前記抵抗値を変化させることにより、前記同調回路の出力信号の振幅を変化させるのであって、前記同調回路の前記出力信号の前記振幅が自動調整用基準振幅レベルを超えると出力を変化させるコンパレータと、前記コンパレータの前記出力の前記変化に応じ、前記トランジスタの前記制御電極への前記印加電圧を変化させるためのデジタル駆動信号を出力するトランジスタ駆動用デジタル回路と、で構成される自動調整回路系を備えるとともに、
前記トランジスタ及び前記トランジスタ駆動用デジタル回路の組を複数段有し、前段の前記組について、前記トランジスタ駆動用デジタル回路からの前記デジタル駆動信号により前記トランジスタがオンしても、前記同調回路の前記出力信号の前記振幅が前記自動調整用基準振幅レベルを超えている場合に、
次段の前記組について、前記トランジスタ駆動用デジタル回路からの前記デジタル駆動信号により前記トランジスタをオンさせることにより、前記同調回路の前記出力信号の前記振幅を減衰させる。
したがって、前記トランジスタ及び前記トランジスタ駆動用デジタル回路の組が複数段ある。そして、前段の組において、同調回路の出力信号の振幅が自動調整用基準振幅レベルを超えている場合、次段の組において、トランジスタをオンさせることにより、同調回路の出力信号の振幅を減衰させる。したがって、組単位で、順次、同調回路の出力信号の振幅を減衰させることができるため、余分にAGC回路を内部に設けることなく、例えばASK変調に十分必要な所望の範囲まで振幅を減衰させることができる。このとき、余分ばAGC回路を内部に設けないため、消費電力を低減できると共に回路規模の縮小化が図れる。
また、抵抗値調整回路でもって同調回路の抵抗値を変化させることにより、同調回路の出力信号の振幅を変化させることができる。したがって、同調回路の感度を上げて微小な出力信号の検出を可能としながらも、出力入力の振幅が過大となってもその振幅を抑制できる。すなわち、幅広いダイナミックレンジに対応できる。
さらに、同調回路の抵抗値を変化させるスイッチング素子をオンオフするので、デジタル制御が可能となる。よって、その制御系の電力消費について、可変増幅器及び整流回路を含むアナログ制御系を用いた場合に比し、本発明では、可変増幅器及び整流回路等を用いないため、電力消費を低減できる。特に、本発明の回路が電池駆動型の製品に採用された場合、容量の限られた電池の消費電力の低減化が図れる。
また、前記コンパレータの出力が変化する波形のエッジを検出すると、パルスを前記トランジスタ駆動用デジタル回路に出力するエッジ検出回路を備えることとできる。
よって、コンパレータがヒステリシス特性を有している場合、同調回路の出力信号の振幅が自動調整用基準振幅レベルの上限を超えた後、下限を割ることなく、当該振幅がこれら上限と下限の範囲に減衰すると、このコンパレータの出力は変化せず例えば”H”を維持してしまう。つまり、同調回路の出力信号の振幅が、自動調整用基準振幅レベルに収まっているにも関わらず、コンパレータの出力が当該レベルを超えたことを示す”H”が維持される格好となる。そこで、コンパレータの出力が”H”となる波形のエッジ(立ち上がり)をエッジ検出回路が検出すると、パルスを出力することにより、パルス出力の終了後、エッジ検出回路からトランジスタ駆動用デジタル回路への入力が”L”となり、当該入力が”H”の状態で維持されることを防止できる。以て、同調回路の出力信号の振幅が、自動調整用基準振幅レベル内に収まっているにも関わらず、コンパレータの出力が当該レベルを超えたとして、トランジスタ駆動用デジタル回路が誤ったデジタル駆動信号を出力することを防止できる。
さらに、前記コンパレータはヒステリシス特性を有することとできる。
さらにまた、前記次段の前記組における前記トランジスタ駆動用デジタル回路からの前記デジタル駆動信号の出力を許可するための出力許可信号を出力する遅延回路を備え、当該遅延回路は、前記前段の前記組における前記トランジスタ駆動用デジタル回路から出力される前記デジタル駆動信号に対して遅延した前記出力許可信号を出力することとできる。
よって、次段のデジタル駆動信号の出力許可信号を出力するにあたり、前段の組におけるトランジスタ駆動用デジタル回路から出力されるデジタル駆動信号に対し、遅延した当該出力許可信号を出力する。よって、トランジスタ駆動用デジタル回路から出力されるデジタル駆動信号が各段同時に出力されることなく、段毎に順次、当該デジタル駆動信号が出力される。したがって、確実に、順次、同調回路の出力信号の振幅を減衰させることができる。
また、前記同調回路を構成する前記コイル及び前記コンデンサの一端に対して所定の基準電圧が印加されるとともに、前記同調回路で共振された前記交流信号が前記コイル及び前記コンデンサの他端から出力されることとできる。
さらに、前記同調回路を構成する前記コイル及び前記コンデンサの一端が接地されるとともに、前記同調回路で共振された前記交流信号が前記コイル及び前記コンデンサの他端から出力されることとできる。
本発明に係る無線通信装置用集積回路では、振幅減衰機能付き同調回路における前記抵抗値調整素子及び前記自動調整回路系を含む。
前記トランジスタ及び前記トランジスタ駆動用デジタル回路の組が複数段ある。そして、前段の組において、同調回路の出力信号の振幅が自動調整用基準振幅レベルを超えている場合、次段の組において、トランジスタをオンさせることにより、同調回路の出力信号の振幅を減衰させる。したがって、組単位で、順次、同調回路の出力信号の振幅を減衰させることができるため、余分にAGC回路を内部に設けることなく、例えばASK変調に十分必要な所望の範囲まで振幅を減衰させることができる。このとき、余分なAGC回路を内部に設けないため、消費電力を低減できると共に回路規模の縮小化が図れる。
また、抵抗値調整回路でもって同調回路の抵抗値を変化させることにより、同調回路の出力信号の振幅を変化させることができる。したがって、同調回路の感度を上げて微小な出力信号の検出を可能としながらも、出力入力の振幅が過大となってもその振幅を抑制できる。すなわち、幅広いダイナミックレンジに対応できる。
さらに、同調回路の抵抗値を変化させるスイッチング素子をオンオフするので、デジタル制御が可能となる。よって、その制御系の電力消費について、可変増幅器及び整流回路を含むアナログ制御系を用いた場合に比し、本発明では、可変増幅器及び整流回路等を用いないため、電力消費を低減できる。特に、本発明の回路が電池駆動型の製品に採用された場合、容量の限られた電池の消費電力の低減化が図れる。
===原 理===
本実施の形態に係る振幅減衰機能付き同調回路の原理を説明するための原理図を図1に示す。この同調回路は、例えば通信システムの送受信装置におけるアンテナに用いられる。図1の回路図に示すように、同調回路を構成するLC並列共振回路におけるコイルL1及びコンデンサC1(図1の上段の回路図)に対し、抵抗値調整素子R’が並列に接続される(図1の下段の回路図)。この抵抗値調整素子R’は、それ自身で抵抗値(便宜上、この抵抗値をR’とする)を有しており、同調回路の共振時における抵抗成分の値(抵抗値)R0を変化させる。抵抗値調整素子R’が接続されていない同調回路は、もとより、共振時における抵抗成分Rの値を有している(図1の中段の回路図)。これに加えて抵抗値調整素子R’が接続された同調回路の抵抗値R0は、(1/R+1/R’)の逆数で表される。このように、同調回路の抵抗値R0を変化させることにより、Q=R0/(ωL1)の式(ωは角速度,L1は、コイルL1のインダクタンスの値)に基づき、同調回路のQ値を変化させる。このQ値の変化により、同調回路の出力信号の振幅のレベルを変化させることができる。なお、Q値とは、同調回路の特性を表す選択度である。
抵抗値調整素子R’の抵抗値R’は正の値を有するため、抵抗値調整素子R’が接続された同調回路の抵抗値R0は、抵抗値調整素子R’が接続されていない場合の抵抗値Rに比し、小さくなる。この同調回路の抵抗値R0が小さくなるに伴い、Q値が小さくなる結果、過大なAC信号の振幅を抑える制御を行える。
===基本回路===
前述した図1に示す回路について、原案となる基本回路を図2に示す。図1の抵抗値調整素子R’をトランジスタMP0で構成する。この実施例では、トランジスタMP0をp型チャネルMOSFETで構成する。そして、同調回路たるLC並列共振回路を構成するコイルL1及びコンデンサC1の一端(図面左側)に対し、基準電圧Vref(例えば3V)を印加する。このLC並列共振回路で共振されたAC信号がコイルL1及びコンデンサC1の出力端子(他端)OUTから出力される。
そして、トランジスタMP0のゲート(制御電極)への印加電圧を変化させることにより、前述した同調回路の抵抗値R0を変化させる。このトランジスタMP0のゲートへの印加電圧を変化させるにあたり、トランジスタMP0をスイッチング素子とするデジタル駆動方式と、オンとオフとの間の中間状態で駆動するアナログ駆動方式の二通りの方式がある。例えば離散的なアナログ駆動方式については、トランジスタMP0のゲートへの印加電圧を0V(オン電圧)乃至5V(オフ電圧)の範囲(例えば1V,2V,3V等)の値を設定する。このことで、トランジスタMP0のドレインとソース間において、複数の離散的な抵抗値が得られる。この複数の離散的な抵抗値に応じた精密なAC信号の振幅レベルの制御を行える。
次に、トランジスタMP0をスイッチング素子としてオンオフ駆動するデジタル駆動方式について説明する。すなわち、トランジスタMP0について、そのゲートへの印加電圧を0V(オン電圧)あるいは5V(オフ電圧)のいずれかとする。例えば、トランジスタMP0がオンすることにより、同調回路の抵抗値が変化し、出力端子OUTからのAC信号の振幅レベルを調整できる。
次に、図2に示す同調回路に対し、AGC回路系(自動調整回路系)を付加することにより、AGC機能付きの同調回路を実現する例について、図3を参照して説明する。同調回路に対して接続されるAGC回路系は、レベルシフト回路(図中、Level Shift Circuit)、ヒステリシスコンパレータ(図中、Hysteresis Comparater)、及びトランジスタ駆動用デジタル回路を備える。
本発明では、図1を参照して説明した振幅減衰の原理により、図22に示す従来の回路のような可変増幅器及び整流回路のアナログ回路系を用いずに済む。このため、電力消費を格段に低減できる。
まずAGC回路系の機能について説明する。ヒステリシスコンパレータは、同調回路からのAC信号(出力信号)の振幅が自動調整用の基準振幅レベル以上になると出力を変化させる。このヒステリシスコンパレータの出力の変化に応じ、トランジスタ駆動用デジタル回路は、トランジスタMP0のゲートへの印加電圧を変化させるためのデジタル駆動信号VAGCを出力する。
レベルシフト回路は、同調回路からのAC信号をヒステリシスコンパレータに入力させるにあたり、AC信号の直流レベルをシフトし、両者の直流レベルの整合性を取る機能を有する。すなわち、本実施例では、3Vの基準電圧Vrefが同調回路に印加される。このため、トランジスタMP0をオンさせて抵抗値が変化すると、3V程度の直流電圧に重畳するAC信号が同調回路から出力される。レベルシフト回路は、同調回路からの3V程度の直流成分について、ヒステリシスコンパレータが動作するのに十分な直流レベルへシフトさせる。さらに、ヒステリシスコンパレータにおける比較基準となる自動調整用の基準振幅レベルの中心電圧も合わせて生成する。
次いで、レベルシフト回路、ヒステリシスコンパレータ、及びトランジスタ駆動用デジタル回路の具体的な回路構成について説明する。まず、レベルシフト回路は、カレントミラー回路を含むレベルシフト回路で構成される。図3に示すように、レベルシフト回路は、レベルシフト本来の機能を奏するレベルシフター部と、カレントミラー回路部で構成される。
レベルシフター部は、トランジスタ(n型チャネルMOSFET)MN1と、トランジスタ(n型チャネルMOSFET)MN2と、トランジスタ(n型チャネルMOSFET)MN3と、トランジスタ(n型チャネルMOSFET)MN4とで構成される。トランジスタMN2のゲートには、同調回路からのAC信号が入力される。トランジスタMN4は、ドレインとゲートが接続されており、ダイオード(抵抗成分)として機能する。
カレントミラー回路部は、定電流I1を供給する定電流源と、トランジスタ(n型チャネルMOSFET)MN5で構成される。定電流源が供給する定電流I1は、ヒステリシスコンパレータの反転入力端子に印加される基準電圧(自動調整用の基準振幅レベル)の源泉となる。トランジスタMN5のドレインとゲートは、互いに接続されるとともに、トランジスタMN3のゲートに接続される。このトランジスタMN3のゲートは、レベルシフター部のトランジスタMN1のゲートにも接続されているとともに、トランジスタMN3のドレインは、トランジスタMN4のソースに接続される。また、トランジスタMN2及びトランジスタMN4の双方について整合性を取り、両者のソースの直流電圧が共に等しくなるように設定する。図3の回路例では、トランジスタMN2とトランジスタMN4のゲートソース間電圧VGSだけ3Vより低下した直流レベルがトランジスタMN2及びトランジスタMN4のソースに生成される。
このような構成のレベルシフト回路において、トランジスタMN2のソースがヒステリシスコンパレータの非反転入力端子(+)に接続される一方、トランジスタMN4のソースがヒステリシスコンパレータの反転入力端子(−)に接続される。よって、このヒステリシスコンパレータの非反転入力端子及び反転入力端子の双方には、共に等しい3V−VGSの直流電圧が印加される。すなわち、ヒステリシスコンパレータの反転入力端子には、直流のみが印加され、ヒステリシスコンパレータは、この直流レベルを中心に高い側と低い側に基準電圧(自動調整用の基準振幅レベル)を持つ。一方、ヒステリシスコンパレータの非反転入力端子には、同調回路からのAC信号について直流レベルが3V−VGSにレベルシフトされた信号が入力される。すなわち、ヒステリシスコンパレータは、AC信号の振幅と基準電圧とを比較し、AC信号の振幅が基準電圧を超えると”L”から”H”へ出力を変化させる。このヒステリシスコンパレータの出力は、トランジスタ駆動用デジタル回路へ出力される。
トランジスタ駆動用デジタル回路は、ヒステリシスコンパレータの出力の変化に応じ、トランジスタMP0のゲートへの印加電圧を変化させるためのデジタル駆動信号を出力する。このトランジスタ駆動用デジタル回路は、電圧駆動型の回路であり、リセット付D型フリップフロップ回路FD2、二つのNOR回路NR1,NR2で構成されるRSFF(セットリセットフリップフロップ)回路、及びNAND回路ND1を備える。
D型フリップフロップ回路FD2のクロック端子Cには、ヒステリシスコンパレータの出力が印加される。このD型フリップフロップ回路FD2について、データ端子Dには電源VDDが接続され、出力端子QにはNOR回路NR1の一方の入力端子(リセット端子)が接続される。さらに、D型フリップフロップ回路FD2のリセット端子RNにはリセット端子RESETが接続される。このリセット端子RESETは、NAND回路ND1の一方の入力端子にも反転接続される。このNAND回路ND1について、その他方の入力端子には電源VDDが接続され、その出力端子は、RSFF回路のNOR回路NR2の一方の入力端子(セット端子)に接続される。また、このNAND回路ND1は、インバータの機能を奏する他の代替手段も適用可能である。なお、このRSFF回路は、よく知られているように、二つのNOR回路NR1,NR2を用いた基本的な構成である。NOR回路NR1の出力端子からデジタル駆動信号VAGCが出力される。また、このRSFF回路は、リセット型のD型フリップフロップ回路でもよい。
このような構成のトランジスタ駆動用デジタル回路を中心にAGC動作について、図4に示す波形図を参照して説明する。まず、図4における時刻T0までの時点、すなわち、同調回路からのレベルシフトされたAC信号がヒステリシスコンパレータに入力されていない状態(リセット状態)における各信号の状態について述べる。ヒステリシスコンパレータの出力(図3及び図4中、”C”の波形)、D型フリップフロップ回路FD2の出力(図3及び図4中、”Q”の波形)、及びNAND回路ND1の出力(図3及び図4中、”NAND回路ND1の出力”の波形)は、”L”の状態である。一方、NOR回路NR1の出力(デジタル駆動信号VAGC,図3及び図4中、”VAGC”の波形)、及びリセット端子RESETへの印加電圧(図3、及び図4中”RESET”の波形)は”H”の状態である。
そして、図4における時刻T0の時点以降、同調回路からAC信号が、レベルシフトされてヒステリシスコンパレータに入力され、このAC信号の振幅が過大な場合について説明する。ヒステリシスコンパレータに振幅の過大なAC信号が入力されてから最初の数msの時間内(時刻T0乃至T1)で、ヒステリシスコンパレータは、その非反転入力端子への入力レベルが反転入力端子への基準電圧より大となることにより、その出力Cは、”L”から”H”へ変化する。すると、D型フリップフロップ回路FD2の出力Qは反転し、”H”の状態となるとともに、RSFF回路がリセットされて、デジタル駆動信号VAGCも反転して”L”の状態となる。この結果、トランジスタMP0がオンとなり、前述したように、同調回路に対するAGCが機能し、AC信号の振幅が抑えられていく。
なお、リセット端子RESETへの印加電圧について、”H”の状態を維持する。このことにより、デジタル駆動信号VAGCの”L”の状態を維持し、抵抗値調整素子たるトランジスタMP0のオン状態を維持(ホールド)でき、AGC動作が中断してしまうことを防止できる。
その後、AGC動作を中断し、各部の信号状態を初期化する場合には、リセット端子RESETに”L”のリセット用パルス信号を印加する(時刻T2)。すると、D型フリップフロップ回路FD2の出力Qが”L”の状態に戻る。同時に、NAND回路ND1の出力もリセット用パルス信号に合わせて、”H”のパルス信号を出力する。このパルス信号の立ち上がりに合わせ、RSFF回路がセットされて、デジタル駆動信号VAGCも反転して”H”の状態となる。この結果、トランジスタMP0がオフとなり、前述したように、同調回路に対するAGC動作が停止する。
また、図3のRSFF回路について、リセット付D型フリップフロップ回路が適用可能であり、その出力をVAGCとしても同様の動作が得られる。
前述した図1乃至図4を参照して説明した実施例の変形例について、図5及び図6に示し、変形内容を説明する。すなわち、図5に示すように、前述した図1の抵抗値調整素子R’をn型チャネルMOSFETからなるトランジスタMN0で構成する。そして、同調回路たるLC並列共振回路を構成するコイルL1及びコンデンサC1の一端(図面左側)を接地(GND接続)する。このLC並列共振回路で共振されたAC信号がコイルL1及びコンデンサC1の出力端子(他端)OUTから出力される。
抵抗値調整素子R’をn型チャネルMOSFETトランジスタMN0とするとともに、コイルL1及びコンデンサC1の一端を接地した変形により、図6に示すように、レベルシフト回路は、レベルシフター部がトランジスタ(p形チャネルMOSFET)MP1とトランジスタ(p形チャネルMOSFET)MP2とトランジスタ(p形チャネルMOSFET)MP3とトランジスタ(p形チャネルMOSFET)MP4とで構成される。カレントミラー回路部は、定電流I1を供給する定電流源と、トランジスタ(p形チャネルMOSFET)MP5で構成される。トランジスタMP5のドレインとゲートは、互いに接続されるとともに、トランジスタMP1とMP3のゲートに接続される。よって、MP2とMP4は、双方について整合性を取ることで、両者の直流電圧が共に等しくなるように設定する。図6の回路例では、MP2とMP4のゲートソース間電圧VGSだけGNDよりも高い直流レベルがMP2とMP4のソースに生成される。
また、デジタル駆動信号VAGCを出力するRSFF回路の接続関係が図3の場合に比べて変更となる。このRSFF回路は、良く知られた基本的な構成及び接続状態である。すなわち、図6において、RSFF回路のNOR回路NR1の一方の入力端子をNAND回路ND1の出力端子と接続するとともに、RSFF回路のNOR回路NR2の一方の入力端子をD型フリップフロップ回路FD2のQ端子と接続する。つまり、D型フリップフロップ回路FD2の出力Qが”H”になると、RSFF回路はセットされ、”H”状態のデジタル駆動信号VAGCを出力する。
この図6に示す回路の動作は、前述した図3の場合と同様である。すなわち、同調回路で共振されたAC信号が、レベルシフト回路により、ヒステリシスコンパレータに受け渡される。このAC信号の振幅レベルが過大となり、基準電圧(自動調整用の基準振幅レベル)を超えると、ヒステリシスコンパレータの出力が”L”から”H”に変化する。その結果、RSFF回路からのデジタル駆動信号VAGCが”L”から”H”に変化し、トランジスタMN0がオン状態となり、AGC動作が開始される。
なお、AGC動作を中断し、各部の信号状態を初期化する場合には、リセット端子RESETに印加している信号の状態を”H”から”L”に変化させる。
ここで、前述した離散的なアナログ駆動方式の具体例について説明する。前述した図3や図6において、トランジスタMP0,MN0のへの印加電圧(駆動信号VAGC)について、例えば1V,2V,3Vの複数値を設定する。すなわち、前述した図3や図6において、図7に示すように、複数段のヒステリシスコンパレータCMP1,CMP2,CMP3に並列に接続するとともに、各ヒステリシスコンパレータCMP1乃至CMP3に対応してRS型フリップフロップ回路RSFF1,RSFF2,RSFF3を接続して複数段の構成とする。これらのRS型フリップフロップ回路RSFF1乃至RSFF3の出力端子はデコーダに接続される。このデコーダから駆動信号VAGCが出力される。
ヒステリシスコンパレータCMP1の反転入力端子には、駆動信号VAGCを生成するための基準電圧Vref1が設定される。ヒステリシスコンパレータCMP2の反転入力端子には、2Vの駆動信号VAGCを生成するための基準電圧Vref2が設定される。ヒステリシスコンパレータCMP3の反転入力端子には、1Vの駆動信号VAGCを生成するための基準電圧Vref3が設定される。
各ヒステリシスコンパレータCMP1乃至CMP3について、その各非反転入力端子には、前述したレベルシフト回路(図中、Level Shift Circuit)からの出力が印加され、各基準電圧Vref1乃至Vref3と比較した結果を出力する。これら各ヒステリシスコンパレータCMP1乃至CMP3の出力に応じ、各RS型フリップフロップ回路RSFF1乃至RSFF3は3ビットのデータ(4値:HHH,HHL,HLL,LLL)がデコーダへ出力される。このデコーダは、3ビットのデータに応じて一意的に定まる駆動信号VAGC(1V,2V,3Vのいずれか)を生成してトランジスタMP0,MN0に出力する。
また、図6のRSFF回路について、リセット付D型フリップフロップ回路が適用可能であり、その出力をVAGCとしても同様の動作が得られる。
====実施例====
図3乃至図7を参照して前述した原案たる基本回路等では、次の通り、改良すべき事項がある。すなわち、例えば図6に示す基本回路では、ヒステリシスコンパレータに振幅の過大なAC信号が入力されると、同調回路に対するAGCが機能し、AC信号の振幅が抑えられ減衰していく。この減衰の程度が画一的であり、例えば、入力されたAC信号の振幅に対し、一定の1/100に減衰するだけの単一な減衰である。これでは、想定外の過大なAC信号が入力されて場合減衰が不十分となり、ASK変調に十分な程度まで減衰できない場合が生じる。すると、別途、AGC回路が新たに必要となり、消費電力が大きくなると共に、回路規模の増大を招くといった不具合が生じる。
そこで、図8の回路図に示すような改良発明がなされた。なお、本回路は、前述した図6に示す基本回路を土台としており、これと相違する部分を中心に説明する。先ず、トランジスタ及びトランジスタ駆動用デジタル回路の組を3段有する。すなわち、図中の上から1段目は、トランジスタMN0及びトランジスタ駆動用デジタル回路FD2(図中、上から1段目)の組であり、図中の上から2段目は、トランジスタMN1及びトランジスタ駆動用デジタル回路FD2(図中、上から2段目)の組であり、図中の上から3段目は、トランジスタMN2及びトランジスタ駆動用デジタル回路FD2(図中、上から3段目)の組である。
なお、図8に示す振幅減衰機能付き同調回路では、図6を参照して前述した回路図において、インバータINVとRSFF回路を無くし、D型フリップフロップ回路FD2のQ端子からの出力信号をデジタル駆動信号VAGCとしている。すなわち、図中上から1段(前段)目のトランジスタ駆動用デジタル回路FD2のQ端子は、トランジスタMN0のゲートだけでなく、次段の遅延回路(遅延反転回路,図中、"Delay + Inverter"と表記)の入力端子にも接続される。この遅延回路の出力端子は、図中上から2段目のトランジスタ駆動用デジタル回路FD2のリセット端子RNに接続される。同様に、図中上から2段(前段)目のトランジスタ駆動用デジタル回路FD2のQ端子は、トランジスタMN1のゲートに加え、次段の遅延回路(遅延反転回路,図中、"Delay + Inverter"と表記)の入力端子にも接続される。この遅延回路の出力端子は、図中上から3段(最終段)目のトランジスタ駆動用デジタル回路FD2のリセット端子RNに接続される。この3段目のトランジスタ駆動用デジタル回路FD2のQ端子は、トランジスタMN2のゲートに接続される。
もし、本回路が3段構造ではなく、トランジスタ及びトランジスタ駆動用デジタル回路の組が4段以上に亘る場合には、3段目のトランジスタ駆動用デジタル回路FD2のQ端子は、次段の遅延回路の入力端子にも接続される。
また、ヒステリシスコンパレータと、各段のトランジスタ駆動用デジタル回路FD2との間には、エッジ検出回路が介在する。このエッジ検出回路は、ヒステリシスコンパレータの出力が”L”から”H”変化する波形のエッジを検出すると、パルスを各段のトランジスタ駆動用デジタル回路FD2に出力する。このエッジ検出回路の役割について説明するにあたり、先ず、ヒステリシスコンパレータの入出力特性について、説明する。
同調回路の出力信号の振幅(図9における左側の○で囲まれた1のグラフ)が、自動調整用基準振幅レベルの上限(ヒステリシスコンパレータの上限側閾値)を割っている間、つまり自動調整用基準振幅レベルの範囲内に収まらず、上限を超える間は”H”を出力する一方、上限を割っている間は”L”を出力する(図9における左側の○で囲まれた2のグラフ)。反対に、同調回路の出力信号の振幅(図9における右側の○で囲まれた1のグラフ)が、自動調整用基準振幅レベルの範囲内に収まる場合は、”L”を出力する(図9における右側の○で囲まれた2のグラフ)。ところが、この振幅(図10における左側の○で囲まれた1のグラフ)が上限を超えた後、下限を割ることなく、これら上限と下限の範囲内に減衰すると、図10における左側の○で囲まれた1のグラフに示すように、このコンパレータの出力は変化せず例えば”H”を維持してしまう。つまり、同調回路の出力信号の振幅が、自動調整用基準振幅レベル内に収まっているにも関わらず、コンパレータの出力が自動調整用基準振幅レベルを超えたことを示す”H”が維持される格好となる。その結果、トランジスタ駆動用デジタル回路が誤ったデジタル駆動信号を出力してしまうといった不具合が発生しかねない。
そこで、例えば一例として図11の上段に示すエッジ検出回路でもって、このような不具合を確実に防止する。なお、この図11に示すエッジ検出回路では、ヒステリシスコンパレータ(図中、”COMP”と表記)も合わせて記載してある。また、図11では、エッジ検出回路の各部(図中、○で囲まれた数字)に対応する入出力波形のグラフについても、同調回路の出力信号の振幅が大きい場合(左側の波形)と小さい場合(右側の波形)に分けて表記されている。図11のグラフに示すように、同調回路の出力信号の振幅が大きい場合、ヒステリシスコンパレータからの出力を示す波形(左側の○で囲まれた1の波形)に対し、各部の波形を経て、エッジ検出回路の出力波形は、左側の○で囲まれた6の波形となる。これにより、トランジスタ駆動用デジタル回路が誤ったデジタル駆動信号を出力してしまうといった前述の不具合を防止できる。
このような図8に示す振幅減衰機能付き同調回路は、次のような原理で動作する。図中の上から数えて前段の組(トランジスタ及びトランジスタ駆動用デジタル回路の組)において、トランジスタ駆動用デジタル回路FD2からのデジタル駆動信号によりトランジスタがオンしても、同調回路の出力信号の振幅が自動調整用基準振幅レベルを超えている場合、次段の組について、トランジスタ駆動用デジタル回路からのデジタル駆動信号によりトランジスタをオンさせる。このことにより、例えばASK変調に十分必要な所望の範囲まで振幅を減衰させることができるよう、組単位で、順次、同調回路の出力信号の振幅を減衰させていく。同調回路の前記出力信号の振幅を減衰させる。
なお、遅延回路は、次段の組におけるトランジスタ駆動用デジタル回路FD2からのデジタル駆動信号の出力を許可するための出力許可信号としての”H”を出力する。この遅延回路は、前段の組におけるトランジスタ駆動用デジタル回路から出力されるデジタル駆動信号VAGC(A),VAGC(B),VAGC(C)に対して遅延した出力許可信号”H”を出力する。
このことにより、次段のデジタル駆動信号の出力許可信号を出力するにあたり、前段の組におけるトランジスタ駆動用デジタル回路FD2から出力されるデジタル駆動信号VAGC(A),VAGC(B),VAGC(C)に対し、遅延した出力許可信号としての”H”を出力する。よって、トランジスタ駆動用デジタル回路FD2から出力されるデジタル駆動信号VAGC(A),VAGC(B),VAGC(C)が各段同時に出力されることなく、段毎に順次、当該デジタル駆動信号が出力される。したがって、確実に、順次、同調回路の出力信号の振幅を減衰させることができる。
この動作原理につき、具体的な動作を図12〜図16を参照して説明する。まず、図12に示すように、同調回路の出力信号の振幅(図12中、”受信波形”、並びに図16中、”AC入力”と表記)が、自動調整用基準振幅レベルの範囲内(ヒステリシスコンパレータの上限側閾値と下限側閾値との範囲内)に収まる場合は、図8に示す振幅減衰機能付き同調回路において、エッジ検出回路、並びに各段のトランジスタ駆動用デジタル回路FD2の出力Qへの入力はグランド(GND)レベルの”L”を維持する。また、1段目のトランジスタ駆動用デジタル回路FD2のリセット端子RNへの入力は”H”を維持する。一方、図13及び図16に示すように、同調回路の出力信号の振幅がヒステリシスコンパレータの上限側閾値を超えると、図8に示す振幅減衰機能付き同調回路において、エッジ検出回路は、各段のトランジスタ駆動用デジタル回路FD2のクロック端子Cに”H”のパルスを出力する。その結果、1段目のトランジスタ駆動用デジタル回路FD2の出力Q(デジタル駆動信号VAGC)は、”H”の状態に遷移するとともに、遅延回路の動作によりリセット端子RNへの入力が出力Qに遅延し、”H”に遷移する。これにより、トランジスタMN0がオンとなり、その適宜設定されたオン抵抗分に応じ、同調回路の出力信号の振幅は、初期の振幅(図16中、時刻T0〜T1の期間)に比し、例えば1/10(図16中、時刻T1〜T2の期間)に減衰される。
ところが、1段目のトランジスタ駆動用デジタル回路FD2の出力Qが、”H”の状態となっても、同調回路の出力信号の振幅の減衰が十分ではなく、図14及び図16に示すように、再度、同調回路の出力信号の振幅がヒステリシスコンパレータの上限側閾値を超えると、再度、エッジ検出回路は各段のトランジスタ駆動用デジタル回路FD2のクロック端子Cに”H”のパルスを出力する。その結果、1段目に加えて2段目のトランジスタ駆動用デジタル回路FD2の出力Q(デジタル駆動信号VAGC)も、”H”の状態に遷移するとともに、遅延回路の動作によりリセット端子RNへの入力が出力Qに遅延し、”H”に遷移する。これにより、二つのトランジスタMN0,MN1がオンとなり、これら適宜設定されたオン抵抗の合成抵抗分に応じ、さらに同調回路の出力信号の振幅は、初期の振幅(図16中、時刻T0〜T1の期間)に比し、例えば1/100(図16中、時刻T2〜T3の期間)に減衰される。
それでもなお、1段目及び2段目のトランジスタ駆動用デジタル回路FD2の出力Qが、”H”の状態となっても、同調回路の出力信号の振幅の減衰が十分ではなく、図15及び図16に示すように、さらに再度、同調回路の出力信号の振幅がヒステリシスコンパレータの上限側閾値を超えると、さらに再度、エッジ検出回路は各段のトランジスタ駆動用デジタル回路FD2のクロック端子Cに”H”のパルスを出力する。その結果、1段目及び2段目に加えて3段目のトランジスタ駆動用デジタル回路FD2の出力Q(デジタル駆動信号VAGC)も、”H”の状態に遷移するとともに、遅延回路の動作によりリセット端子RNへの入力が出力Qに遅延し、”H”に遷移する。これにより、三つのトランジスタMN0,MN1,MN2がオンとなり、これら適宜設定されたオン抵抗の合成抵抗分に応じ、さらに同調回路の出力信号の振幅は、初期の振幅(図16中、時刻T0〜T1の期間)に比し、例えば1/1000(図16中、時刻T3〜T4の期間)に減衰される。
なお、遅延回路(遅延反転回路)の実例としては、図17に示すようなものを採用できる。
<<<<復調波のDUTY変動の低減効果>>>>
図18に一般的なASK通信復調回路を示すとともに、図19に従来の同調回路を用いた場合のASK復調のDUTY(デューティ)比の変動の様子を示すタイムチャートを示す。なお、符号”A”〜”E”について、図18のASK通信復調回路に対し、図19及び後述の図20のタイムチャートは対応している。同調回路の出力信号の振幅(入力振幅A)が数mV程度の小さい場合に整流器(図中、AMDET)のR1,C1によって決まる充電と放電の時定数が等しくなるように設計すると、入力される出力信号の振幅Aが大きくなるにつれて、整流器の充電の時定数が放電の時定数よりも速くなる。後段のウィンドコンパレータCOMP1,COMP2の動作タイミングがずれるため、復調されるASK変調波は入力振幅が大きくなるにつれて、DUTY(デューティ)比が大きくなってしまう。反対に、入力される出力信号の振幅Aが大きいときに整流器の充電と放電の時定数を等しくすると、振幅Aが小さくなるにつれて、復調されるASK変調波はDUTY比は小さくなる。
一方、本実施例のように、多段階の減衰(DAMPING)を行なうと、図19に示すタイムチャートに示すように、入力振幅Aを一定の振幅幅以下に抑え込むことが可能となり、復調されるASK変調波はDUTY比の変動を抑えることができる。
なお、前述した改良すべき事項についての本改良発明は、図2に示すタイプの基本回路の場合にも適用できる。
===遠隔操作システムへの応用例===
前述した実施例及び変形例で説明した振幅減衰機能付き同調回路の応用例について、図21を参照して説明する。この応用例では、キー100及び車両200用の例えばワイヤレス・ドアロック(あるいは、エンジンのスタート及びストップ)・リモコンシステム(双方向通信型キーレスエントリーシステム)において、本願発明を適用している。
キー100には、受信用アンテナ部110、無線通信装置用集積回路たるRF(Radio Frequency)IC(Integrated Circuit)120、マイコン130、及びLC発振回路で構成される送信用アンテナ部140を備える。受信用アンテナ部110は、前述した本発明に係る図3、図6、図9、及び図11におけるコイルL1及びコンデンサC1を備える同調回路系である。RFIC120は、前述した本発明に係る図3や図6、図8におけるAGC回路系に加え、トランジスタMP0,MN0を含んだAGCを備える。この他、RFIC120は、よく知られているように、AGCからのAC信号を増幅するアンプAMP、検波回路DET、比較器COMP、及びフリップフロップFFを備える。このフリップフロップFFからの出力信号をマイコン130は処理する。そして、このマイコン130のデータ出力端子DATAOUTから送信用アンテナ部140を通じてASK送信若しくはFSK(Frequency Shift Keying)送信を実行する。
一方、車両200側には、受信用アンテナ部210、RFIC220、マイコン230及び送信用アンテナ部240で構成される。各構成要素210乃至240は、キー100の受信用アンテナ部110、RFIC120、マイコン130及び送信用アンテナ部140と同様に構成され、キー100側と通信処理を実行する。
===その他===
本発明のトランジスタと同等の機能を有する代替的な回路素子等の均等物も、本願発明の技術的範囲に含まれる。
本発明の一実施の形態に係る振幅減衰機能付き同調回路の原理を従来と対比して示すための図である。 本発明の一実施の形態に係る振幅減衰機能付き同調回路の回路図である。 本発明の一実施の形態に係るAGC機能付きの同調回路の回路図である。 図3に示すトランジスタ駆動用デジタル回路の各部の信号の状態を示す波形図である。 本発明の一実施の形態に係る変形例の原理図である。 本発明の一実施の形態に係る振幅減衰機能付き同調回路の変形例を示す回路図である。 本発明の一実施の形態に係る振幅減衰機能付き同調回路について、アナログ駆動方式とした場合の部分回路図である。 本発明の一実施の形態に係る振幅減衰機能付き同調回路を示す回路図である。 本発明の一実施の形態に係るヒステリシスコンパレータの入出力特性を示す波形図である。 本発明の一実施の形態に係るヒステリシスコンパレータの入出力特性を示す波形図である。 本発明の一実施の形態に係るエッジ検出回路の具体的な回路例とその動作波形を示す図である。 本発明の一実施の形態に係る振幅減衰機能付き同調回路の動作の一例を示すタイムチャートである。 本発明の一実施の形態に係る振幅減衰機能付き同調回路の動作の一例を示すタイムチャートである。 本発明の一実施の形態に係る振幅減衰機能付き同調回路の動作の一例を示すタイムチャートである。 本発明の一実施の形態に係る振幅減衰機能付き同調回路の動作の一例を示すタイムチャートである。 本発明の一実施の形態に係る振幅減衰機能付き同調回路の動作の一例を示すタイムチャートである。 本発明の一実施の形態に係る振幅減衰機能付き同調回路における遅延回路(遅延反転回路)の実例を示すブロック図である。 一般的なASK通信復調回路を示すブロック回路図である。 従来の同調回路を用いた場合のASK復調のDUTY(デューティ)比の変動の様子を示すタイムチャートである。 本発明の一実施の形態に係る振幅減衰機能付き同調回路を用いた場合のASK復調のDUTY(デューティ)比の変動の様子を示すタイムチャートである。 本発明の一実施の形態に係る振幅減衰機能付き同調回路を車両用のワイヤレス・ドアロック・リモコンシステムへの応用した例を示すブロック図である。 従来の振幅減衰機能付き同調回路を示す回路図である。
符号の説明
100 キー
110 受信用アンテナ部
120 RFIC(通信装置用集積回路)
123 検波回路DET
130 マイコン
140 送信用アンテナ部
200 車両
210 受信用アンテナ部
220 RFIC(通信装置用集積回路)
230 マイコン
240 送信用アンテナ部
AMP アンプ
COMP 比較器
FF フリップフロップ
FD2 リセット付D型フリップフロップ回路

Claims (6)

  1. コイル及びコンデンサを有する同調回路の共振時における抵抗値を変化させるためのトランジスタが前記コイル及び前記コンデンサに並列に接続され、前記トランジスタのオンオフで前記抵抗値を変化させることにより、前記同調回路の出力信号の振幅を変化させるのであって、
    前記同調回路の前記出力信号の前記振幅が自動調整用基準振幅レベルを超えると出力を変化させるコンパレータと、
    前記コンパレータの前記出力の前記変化に応じ、前記トランジスタの前記制御電極への前記印加電圧を変化させるためのデジタル駆動信号を出力するトランジスタ駆動用デジタル回路と、
    で構成される自動調整回路系を備えるとともに、
    前記トランジスタ及び前記トランジスタ駆動用デジタル回路の組を、前段及び次段を含む複数段有し、
    前記次段の前記組における前記トランジスタ駆動用デジタル回路からの前記デジタル駆動信号の出力を許可するための出力許可信号を出力する遅延回路を備え、
    前記遅延回路は、前記前段の前記組における前記トランジスタ駆動用デジタル回路から出力される前記デジタル駆動信号に対して遅延した前記出力許可信号を出力し、
    前記前段の前記組について、前記トランジスタ駆動用デジタル回路から出力される前記デジタル駆動信号により前記トランジスタがオンしても、前記同調回路の前記出力信号の前記振幅が前記自動調整用基準振幅レベルを超えている場合に、
    次段の前記組について、前記出力許可信号に応じて前記トランジスタ駆動用デジタル回路から出力される前記デジタル駆動信号により前記トランジスタをオンさせることにより、前記同調回路の前記出力信号の前記振幅を減衰させる、
    ことを特徴とする振幅減衰機能付き同調回路。
  2. 前記コンパレータの出力が変化する波形のエッジを検出すると、パルスを前記トランジスタ駆動用デジタル回路に出力するエッジ検出回路を備えることを特徴とする請求項1に記載の振幅減衰機能付き同調回路。
  3. 前記コンパレータはヒステリシス特性を有することを特徴とする請求項2に記載の振幅減衰機能付き同調回路。
  4. 前記同調回路を構成する前記コイル及び前記コンデンサの一端に対して所定の基準電圧が印加されるとともに、
    前記同調回路で共振された前記交流信号が前記コイル及び前記コンデンサの他端から出力される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の振幅減衰機能付き同調回路。
  5. 前記同調回路を構成する前記コイル及び前記コンデンサの一端が接地されるとともに、
    前記同調回路で共振された前記交流信号が前記コイル及び前記コンデンサの他端から出力される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の振幅減衰機能付き同調回路。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の振幅減衰機能付き同調回路における前記抵抗値調整素子及び前記自動調整回路系を含む無線通信装置用集積回路。
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