JP4288515B2 - GaN単結晶基板、GaN単結晶基板の製造方法、GaN単結晶基板の上に作製した発光素子及びその製造方法 - Google Patents
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Appl.Phys.Lett. vol.71, No.17 (1997)に提案されている。しかしSiCにも問題がある。化学的に安定であり、作製のための処理温度が1500℃以上にもなる。SiC基板自体の製造が難しい。まだ開発段階を少し出た程度のレベルである。ために高価な基板となり、GaN発光素子がコスト高になる。実際にはSiCはGaN発光素子の基板としてあまり利用されていない。SiC/GaN素子は量産規模では製造されていない。
電子情報通信学会論文誌C−II,vol.J81−C−II,p58〜64これはサファイヤ基板にストライプ状(縞状)のマスクをつけその上にGaNを厚膜成長させたものである。縦縞(ストライプ)によって横方向には分離された面からGaNが成長しやがてストライプを越えて合体する。そのようなストライプ成長によって欠陥密度が大幅に減退したと報告している。欠陥密度が減ったのであれば一つの成果である。しかしサファイヤ基板上ストライプ成長法は他の問題に対して沈黙している。あくまでサファイヤ上の成長で、サファイヤ基板が付いたままである。頑固な無劈開の問題を解決していない。無劈開だからダイシング工程が難しく歩留まりが悪い。サファイヤがついたままであるから熱膨張係数の差のため、GaN単結晶に転位、マイクロクラックが多数導入される。また反りが無視できない。反りのためウエハ−プロセスに不適である、という問題もある。
1.HVPE法(ハイドライド気相成長法:Hydride Vapor Phase Epitaxy)
2.MOC法(有機金属塩化物気相成長法:metallorganic chloride method)
3.MOCVD法(有機金属CVD法:metallorganic chemical vapor deposition)
4.昇華法
HVPE法はGa原料として金属Gaを使う。ホットウオール型反応炉にGa溜を設けGa金属を入れておく。Gaは融点が低いので30℃以上でGa融液になる。そこへ水素ガス、HClガスを吹き付けると、塩化ガリウムGaClができる。GaClがキャリヤガスH2によって基板の付近へ運ばれ、アンモニアと反応してGaNが基板表面に堆積する。この方法は金属Gaを使い炭素を原料中に含まない。炭素が薄膜に混入しないから着色しない。電子移動度も低下しない、などの利点がある。
(1)成長プロセス改善…マスク形状を工夫したラテラル成長
(2)研磨…多少の厚みがあれば反りがあっても研磨することにより平坦化できる。
(3)表面研磨…反りを研磨によって取るので表面が所定の結晶方位からずれることもある。結晶方位ズレを正すためにも表面研磨する必要がある。表面粗さがなお大きい場合も表面研磨する。こうして本発明者らは元々わずかな反りの存在する状態で研磨処理した場合の表面の結晶方位のずれを規定し、GaN単結晶基板としてあるべき結晶方位のずれを明確化した。
また平行連続窓を有するストライプ状の窓を有するマスクでもGaNを成長させることはできる。
1.曲率半径R 600mm以上(曲率が1.67×10-3mm-1以下)
2.反りH(50mm直径で) 0.55mm以下
3.内部応力σ
7MPa以下
つまり、本発明者がウエハに課した条件は、R≧600mm、H≦0.55mm、σ≦7MPaである。さらに内部応力σは3MPa以下であるとより好ましい。曲率半径は750mm以上であるとさらに良い。
以上に述べた反りのある基板において、さらに研磨工程を付加することによって、基板自体の反りを大きく低減することができる。しかし研磨をすると図15に示すように基板自体の結晶方位の揺らぎを持ったまま研磨によって平坦化されてしまう。図15(a)研磨前の状態をしめす。これは上方に凸の反りを持つGaN基板である。反りがあるから基板法線は平行でなく扇型の分布をする。結晶面の法線も同じように扇型分布をする。結晶面法線と基板表面の法線は一致している。これを研磨すると図15(b)のようになる。上面だけ平坦になる。平坦になっても結晶面法線の方向の扇型分布は不変である。ところが基板面は平坦化するから法線は平行になる。中央部では基板法線と結晶面法線が一致する。しかし周辺部では結晶面法線が基板法線とずれてくる。
端部のズレ角Θは、研磨時の位置合わせ精度±1゜に、前記の曲率半径600mm以上という条件からの±2゜を加え、±3゜以下でなければならない。すなわち主な結晶面法線と、基板表面法線のズレは3゜以内である、これが基板の反りに対する条件である。
また原理的には、以上に述べたように、研磨後の表面は、鏡面であり平坦であるはずである。しかし必ずしもそうでなく研磨後に新たな反りが発生する場合もある。これについてはGaN基板内の内部応力が起因していると思われる。研磨後の反りH(図12)は、いろいろの検討の結果、微細なパターン形成のためのデバイスプロセスに耐える反り量である0.2mm以下(2インチ換算)に抑えることが可能であることが判明した。曲率半径と反りHの関係は先述のようにR=D2/8Hであるから、H=0.2mmという限界は、R=1563mm程度に当たる。さらにデバイスプロセスへの適合性を考えると、反り量は0.1mm以下が好ましい。この場合、同様に、H=0.1mmという値はR=3125mm程度に当たる。
GaAs(111)A基板を反応容器内に設置した。基板サイズは30mm径の円形基板とした。プラズマCVD装置でGaAs基板上に、Si3N4層(マスク層)を厚さ0.1μmになるように形成した。これに規則的な分布をする窓をフォトリソグラフィによって開けた。窓は3種類のものを採用した。図3に示す千鳥ドット窓と、<11−2>ストライプ窓、<1−10>ストライプ窓の3種である。
1.千鳥ドット窓…図3〜5に示すように、GaAs<11−2>に平行な直線上に並び隣接する窓群が半ピッチずれている。d=3.5μm、L=4μm。
2.<11−2>ストライプ窓…<11−2>方向に平行な長窓(ストライプ)のマスク。ストライプの幅が2μm、間隔2μm、ピッチ4μm。
3.<1−10>ストライプ窓…<1−10>方向に平行な長窓(ストライプ)のマスク。ストライプの幅が2μmで間隔が6μm。ピッチは8μmである。
(1)GaNバッファ層の形成
周期的な窓を有するマスクによって覆われたGaAs基板をHVPE装置の中に設置した。HVPE装置内でGaAs基板を約500℃に加熱した。石英のGa溜を850℃以上に加熱しGa融液とする。原料ガス導入口から水素ガスH2と塩化水素ガスHClの混合ガスをGa溜に導き、塩化ガリウムGaClを合成した。別の原料ガス導入口から水素H2とアンモニアNH3の混合ガスを導入し、500℃に加熱された基板近傍でGaCl+NH3→GaNの反応を起こさせGaAs基板に、GaNを堆積させる。これによってGaAs基板上に約70nmのGaNバッファ層を形成する。Si3N4はGaN成長抑制作用がありSi3N4マスクの上にはGaNは堆積しない。バッファ層(70nm)はマスク(100nm)より薄い。だから窓のGaAsの部分だけにGaNバッファ層ができる。
HClの導入を停止した。基板温度を500℃から約1000℃まで上げた。再びHClをGa溜に向けて導入する。以前の工程と同じように、GaとHClの反応によって塩化ガリウムGaClを合成する。水素ガスがキャリヤとして流れているからGaClは下方へともに流れる。アンモニアNH3とGaClが加熱された基板の近傍で反応しGaNができる。これが窓の中のバッファ層の上にエピタキシャル成長する。マスク厚み(100nm)を越えるとマスクの上にGaN結晶が正六角形状に広がって行く。ただしマスク全面がGaNで覆われるまでは、GaN結晶は六角錐である。図4、図5は六角錐の底面部の状況を模式的に示したものである。窓は正三角形の頂点位置にあるからそこから正六角形状に広がったGaNは隣接窓から広がってきた結晶と丁度きびすを接することになる。成長速度は等しいので正六角錐の結晶は隈無く接触する。GaN結晶層がマスクの上面を隈無く覆い尽くすと、今度は上方へGaNが堆積してゆく。成長速度は50μm/Hである。約100μmの厚みのエピタキシャル層を成長させた。このように無数の小さい窓から独立に核発生させ結晶成長させる(ラテラル成長)のでGaNの中の内部応力を大幅に低減することができる。表面は擦りガラス状であった。
次に試料をエッチング装置の中に設置した。王水によって約10時間エッチングした。GaAs基板が完全に除去された。GaNだけの結晶になった。両面を研磨してGaN単結晶基板とした。これは自立膜であった。マスクの窓寸法と窓ピッチL、隣接列との距離dを変えその他はほぼ同じ条件で3つの試料についてGaN成長させた。試料1は千鳥ドット窓(窓2μm角、L=4μm、d=3.5μm)マスクを使って成長させたものである。試料2は<11−2>ストライプマスクを使って成長させたものである。試料3は<1−10>ストライプマスクを使ったものである。
ノンドープなのであるがn型の電子伝導型である。結晶性の維持を考えるとキャリヤ濃度は低い方が良く、電子移動度は高い方が良い。しかし比抵抗は高い方が良いのである。これら電気的特性は成長条件により変化する。ストライプマスクは内部応力低減という点で不完全である。これらサンプルは透明な薄茶色である。波長400nm〜600nmでの吸収係数は、反射による補正なしで40cm−1〜80cm−1であった。
(5)X線回折
このGaN基板において、X線回折装置により、基板表面とGaN(0001)面との角度の関係を調査した。その結果、基板表面の法線と、GaN(0001)面の法線とのなす角度は基板内で2.5゜であることが分かった。また、GaN(0001)面の法線のバラツキが基板内で3.2゜であることが分かった。また研磨後の基板の反り量を二つのサンプルについて測定すると、1インチ長(D=25mm)で約H=25μmのものとH=48μmのものがあった。R=D2/8Hであるから、R=3125mmとR=1628mmのものである。先に述べたように、2インチウエハ−でのフォトリソグラフィの限界が0.2mmでありR=1563mmであるが、この実施例はこの限界以下である。フォトリソグラフィによるパターン描画が可能な反りである。
2インチ径のGaAs(111)A面を基板とした。その上にSiO2の絶縁膜を形成した。フォトリソグラフィによって図3のような窓を設けた。
(1)GaNバッファ層の形成
(2)エピタキシャル層の形成
ついで基板温度を1000℃に上げた。同じ原料ガスを使って、GaNエピタキシャル層80μmを形成した。
(3)GaAsの除去
GaN/GaAs基板をHVPE装置から取りだした。鏡面状にGaN連続膜が生成されていることを確認した。これを王水中でGaAs基板をエッチング除去した。
これを十分に洗浄した。図6(4)のような状態になる。GaNだけになったものをふたたびHVPE装置にセットした。基板温度を1020℃として、HVPE法によってGaNを厚付けしGaNのインゴットを得た。図7(1)に示す状態である。このインゴットは中央部が少し窪んだ形状であった。最低高さは約20mm、外径55mmのインゴットであった。
内周刃スライサーによってインゴットを軸方向に直角な方向に切りだした。図7(2)に示すようである。外径約50mm、厚み350μmのGaN単結晶基板20枚を得た。GaNを分析したところ、As、炭素ともにバックグランドのレベルであった。ひ素(As)、炭素が、GaNのなかに殆ど含有されていない事が分かる。
さらにラッピング研磨、仕上げ研磨をした。図7(3)のような透明ウエハ−である。機械加工をしているため基板には反りは無かった。
(7)X線回折
このGaN基板を実施例1と同じように、X線回折装置によって、基板表面とGaN(0001)面との角度の関係を調査した。基板表面の法線とGaN(0001)面の法線のなす角度が、基板内で最大0.6゜であることが分かった。GaN(0001)面の法線の方向のバラツキが基板内で、0.5゜であることが分かった。また研磨後の基板の反り量は、2インチ長(D=50mm)でH=約15μmであった。R=D2/8Hであるから、R=20000mm程度である。十分にフォトリソグラフィが適用できる平坦さである。
インゴットの上端(成長終期の分)から取ったウエハ−の電気的特性を測定した。n型でキャリヤ濃度は5×1018cm−3であった。電子移動度は200cm2/Vsであった。比抵抗は0.017Ωcmであった。
これらのウエハは透明であり暗灰色か無色であった。波長400nm〜600nmにおける吸収係数は20cm−1〜40cm−1であった。
(10)LEDの作製
GaN基板ができたので、その上にInGaNを発光層とするLEDを作製した。従来のサファイヤ基板のものと比較して、発光輝度が約5倍に向上した。発光輝度が向上した理由は、転位の減少による。従来のサファイヤ基板LEDでは活性層内に多くの貫通転位が存在していたが、GaN基板の本発明のLEDは貫通転位が大きく減少しているからである。
GaAs(111)B面を基板として用いた。SiO2を基板に付けフォトリソグラフィによって[1−10]方向に延びるストライプ窓を形成した。
有機金属塩化物気相成長法(MOC法)によって約490℃の低温で基板上に90nmの厚みのGaNバッファ層を形成した。
同じ装置において、基板温度を約970℃に上げて、GaNエピタキシャル層を25μmの厚さに形成した。
(3)GaAs基板の除去
MOC装置からGaN/GaAs試料を取りだした。鏡面のGaN単結晶が成長していた。ストライプマスクの方向は、GaNの[11−20]方向であった。つまりGaAsの[1−10]方向にGaNの[11−20]方向が成長するということである。王水によってGaAs基板を溶解除去した。
25μm厚みのGaNを種結晶として、HVPE装置にセットした。1000℃に加熱しHVPE法によってGaNを厚くエピタキシャル成長させた。円柱状で最低高さが約3センチのGaNインゴットを育成した。
内周刃スライサーによってインゴットを軸直角方向に400μmの厚みに切り出した。25枚のアズカットウエハ−を切り出すことができた。
切り出したウエハ−をラッピング研磨、仕上げ研磨した。製品としてのGaN単結晶ウエハ−を得た。
(7)電気特性の測定
ウエハ−の電気的特性を測定した。n型であって、電子移動度は250cm2/Vsであった。比抵抗は0.05Ωcmであった。
このGaN基板を実施例1と同じように、X線回折装置によって基板表面と(0001)面との角の関係を調べた。基板表面法線と、(0001)面法線とのなす角度の最大が基板内で±1.1゜であった。R=1300mmである。GaN(0001)面の法線方向のバラツキが基板内で1.4゜であった。また研磨後の基板の反り量Hは、2インチ長でH=約45μmであった。R=6900mmの程度である。
[1−100]ストライプマスク、[11−2]ストライプマスク、ドットマスクを使いHVPE法によってGaNウエハを作製した。原料ガスはH2+NH3とH2+HClである。原料ガスの総流量を増やすと表面モフォロジーが改善される。しかし内部応力は増える傾向が認められた。
(A)Ga分圧は1kPa(10-2atm)である。970℃でバッファ層・マスクの上にGaNを1時間成長させ、1030℃でさらに3時間GaNを成長させた。合計4時間のエピタキシャル成長である。図13に白丸によってその結果をしめす。6個の試料(イ、ロ、ニ、ホ、ト、チ)がある。これらは表面は平坦でありモフォロジーは良好である。ところが内部応力は大きい。クラックが発生した試料もある。図13において横軸は膜厚(μm)である。膜厚は30μm〜120μmに分布している。縦軸は内部応力(MPa)である。白丸の試料は内部応力が10MPa〜30MPaである。ほとんどが10MPaより大きい内部応力を呈する。しかし内部応力は7MPa以下(7×10−3GPa)が好ましい。
(B)Ga分圧は2kPaである。970℃でバッファ層・マスクの上にGaNを6時間エピタキシャル成長させた。試料の数は10個である。図13に同じように示す。膜厚は120μm〜300μmの間に分布する。GaN試料の表面は粗い。Rmaxは約20μmである。GaN基板寸法は20mm×20mmである。表面状態は悪いが内部応力は小さい。内部応力は図13に黒丸によって示すように1MPa〜6MPaである。目標は7MPa以下であるからこれを充たすことができる。しかし同じ条件であるのに膜厚に広いばらつき(110μm〜300μm)がある。反りの曲率半径RはR=780mm〜1500mmである。
(X線回折)
X線回折装置によって、基板表面と、(0001)面の法線の関係を調べた。基板内でズレの最大角は、±2.0゜であった。またGaN(0001)面の法線のばらつきが基板内で2.4゜であった。また研磨後の基板の反り量は2インチ長に換算して、60μmであった。これはR=5200mmになる。
前例と同じ(A)の試料6枚と、(B)5枚の試料について膜厚と曲率半径の関係について調べた。触針法によって反りを評価した。図14にその結果を示す。横軸は膜厚(μm)である。縦軸は曲率半径である。曲率半径は600mm以上が好ましい。
(A)970℃1時間+1030℃3時間成長の試料Aは膜厚が薄く表面は平坦であるが反りが大きい。曲率半径は200mm以下である。曲率半径の望ましい範囲は600mm以上である。6個の試料の全てが目標に達しない。
(B)970℃6時間成長の試料Bは膜厚が厚く、表面は粗面化しているが、内部応力が小さく、反りも小さい。5個のB試料のすべては600mmという望ましい範囲をこえている。マスクなし成長では、曲率半径が極めて小さくて反りが大きい。1970年代のGaAs基板の試みが失敗したのはそのような理由にもよる。
試料Aは研磨に失敗した。試料Bのうち、膜厚150μm、内部応力4MPa、曲率半径1030mm、Rmax20μmの試料について研磨した。研磨により膜厚は80μmに減った。曲率半径は研磨後650mmに減っている。研磨によって表面粗さはRmax7.2nm、Ra2nmに減少した。研磨は表面を平滑にしているが、反りを増大させる場合もある。
(X線回折)
X線回折装置によって、基板表面法線と(0001)面法線の関係を調べた。基板表面法線と、(0001)面法線のなす角度の最大値は±1.7゜であった。GaN(0001)面の法線方向のばらつきは基板内で3.7゜であった。また研磨後の基板の反り量は2インチ長で90μmであった。曲率半径はR=3400mmである。これもフォトリソグラフィの限界以内である。
2 ヒ−タ
3 原料ガス導入口
4 原料ガス導入口
5 Ga溜
6 Ga融液
7 サセプタ
8 シャフト
9 GaAs基板またはGaN基板
10 ガス排出口
Claims (11)
- 20mm以上の直径と0.07mm以上の厚さを有し、自立しており、研磨された基板表面の法線と、研磨された基板表面と平行度が最も高い低面指数の結晶面の法線とのなす角度が基板内で3度以下であり、少なくとも1面が研磨されていることを特徴とするGaN単結晶基板。
- 研磨された基板表面と平行度が最も高い低面指数の結晶面の法線ばらつきが基板内で4度以下であることを特徴とする請求項1に記載のGaN単結晶基板。
- キャリア濃度が1×1016〜1×1020cm−3、電子移動度が80cm2/Vs〜800cm2/Vs、比抵抗が1×10−4〜1×10Ωcmであることを特徴とする請求項1に記載のGaN単結晶基板。
- n型キャリヤを発生するドーパントが酸素であることを特徴とする請求項3に記載のGaN単結晶基板。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のGaN単結晶基板上に作製したLED或いはLDである発光素子。
- HVPEを用いてGaN結晶を成長した後、得られたGaN結晶の少なくとも1面にラッピング研磨、仕上げ研磨を施すことにより、20mm以上の直径と0.07mm以上の厚さを有し、自立しており、研磨された基板表面の法線と、研磨された基板表面と平行度が最も高い低面指数の結晶面の法線とのなす角度が基板内で3度以下のGaN単結晶基板を得ることを特徴とするGaN単結晶基板の製造方法。
- GaN結晶を成長させた後、得られたGaN結晶の少なくとも1面を研磨する前に、スライス加工して多数枚のGaN単結晶を得ることを特徴とする請求項6に記載のGaN単結晶基板の製造方法。
- 回転するサセプタに基板を載せて成長させることを特徴とする請求項6に記載のGaN単結晶基板の製造方法。
- (111)面GaAs基板の上に[11−2]方向に一定間隔をおいて並び[−110]方向には半ピッチずれた点状の窓を有するマスク又は[11−2]方向に伸びるストライプ状の窓を有するマスク若しくは[−110]方向に伸びるストライプ状の窓を有するマスクを形成し、GaNバッファ層を設け、HVPE法によりGaNをエピタキシャル成長させ、GaAs基板を除去し、少なくとも1面を研磨することにより、20mm以上の直径と0.07mm以上の厚さを有し、自立しており、研磨された基板表面の法線と、研磨された基板表面と平行度が最も高い低面指数の結晶面の法線とのなす角度が基板内で3度以下であるGaN単結晶基板を得ることを特徴とするGaN単結晶基板の製造方法。
- (111)面GaAs基板の上に[11−2]方向に一定間隔をおいて並び[−110]方向には半ピッチずれた点状の窓を有するマスク又は[11−2]方向に伸びるストライプ状の窓を有するマスク若しくは[−110]方向に伸びるストライプ状の窓を有するマスクを形成し、GaNバッファ層を設け、HVPE法によりGaNをエピタキシャル成長させ、GaAs基板を除去してGaN基板を得て、そのGaN基板の上にHVPE法によってGaN単結晶をエピタキシャル成長せしめ、エピタキシャル成長したGaNインゴットから、切断又は劈開により分断し、少なくとも1面を研磨することにより、20mm以上の直径と0.07mm以上の厚さを有し、自立しており、研磨された基板表面の法線と、研磨された基板表面と平行度が最も高い低面指数の結晶面の法線とのなす角度が基板内で3度以下であるGaN単結晶基板を得ることを特徴とするGaN単結晶基板の製造方法。
- 請求項9もしくは請求項10に記載のGaN単結晶基板の製造方法によって製造したGaN単結晶基板上に発光層を積層することにより発光素子を作製することを特徴とする発光素子の製造方法。
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