JP4288139B2 - 眼科測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、眼屈折力及び角膜形状等の被検眼の光学特性を測定する眼科測定装置に関する。
被検眼の光学特性を測定する装置としては、被検眼の眼底に光束を投影し、眼底からの反射光束を受光素子に受光させ、その出力に基づいて眼屈折力を測定する眼屈折力測定装置や、被検眼角膜に投影された多数の円環状のプラチドリングを撮像し、プラチドリング像を解析することにより詳細な角膜形状を測定する角膜形状測定装置が知られている(特許文献1)。
特開平7−124113号公報
しかしながら、従来の眼科測定装置においては、測定開始時の測定条件の設定は、電源投入時と同じ初期状態であったので、次のような問題があった。
眼屈折力測定装置においては、眼屈折力測定時に被検眼に呈示する固視標を光軸方向に移動して被検眼に雲霧を掛ける。この固視標は、例えば、正視眼の0D(ディオプタ)を初期位置としているが、遠視眼の場合には、被検眼に調節が介入し、適切な雲霧状態で測定するためには測定を何度も行うなど、正確な測定結果を得るまでに時間が掛かる。近視眼の場合には、固視標がぼけて見えるため、被検眼の固視が安定しなかったり、調節が介入したりすることもある。雲霧が不充分であると、正確な測定が行えない。
角膜形状測定装置においては、アライメントを完了させた後に測定開始信号によりプラチドリングを発光させ、撮像されたプラチドリング像のコントラストが適切であるかを確認し、そのコントラストが適切で無い場合はプラチドリングの照明光量を調整する。しかし、この調光動作には時間を要するので、その間に被検眼が瞬きをしたり動いたりして、正確な測定結果を得難くなる。
本発明は、上記従来記述の問題点に鑑み、測定を効率良く行い、また、正確な測定結果を得ることができる眼科測定装置を提供することを技術課題とする。
(1) 被検眼の光学特性を測定する眼科測定装置において、被検眼の角膜に複数の円環状のプラチドリングを投影し角膜に投影されたプラチドリング像を解析して被検眼の角膜形状を測定する角膜形状測定手段と、角膜形状測定時に角膜に投影するプラチドリングの照明光量を調整する光量調整手段と、測定する被検眼の左右の区別を入力する左右眼入力手段と、被検眼を測定したときの左右眼毎の測定情報としてプラチドリングの照明光量情報を被検者の識別情報と関連させて記憶するデータベースと、該データベースに記憶された被検者の識別情報を特定する特定手段と、該特定された識別情報により前記データベースに記憶された照明光量情報を呼び出す呼び出し手段と、該呼び出した照明光量情報と前記左右眼入力手段により入力された左右眼の区別情報とに基づいて前記光量調整手段による照明光量の初期状態を設定する初期状態設定手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、測定を効率良く行える。また、より正確な測定結果を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る眼科測定装置の外観略図である。
1は固定基台であり、固定基台1には被検者の頭部を固定するための頭部支持部2が固設されている。5は測定光学系やアライメント光学系等が収納された測定部である。測定部5を搭載する本体部3はジョイスティック4の操作により固定基台1上を前後左右に摺動する。また、測定部5は、自動アライメントに対応できるように、モ−タやスライド機構等から構成される3次元駆動部6により本体部3に対して左右方向(X方向)・上下方向(Y方向)・前後方向(Z方向)に移動されるようになっている。ジョイスティック4に設けられた回転ノブ4aを回転操作することにより、3次元駆動部6が作動し、測定部5は本体部3に対して上下に移動する。39はカラーのモニタであり、観察用の被検眼像やアライメント情報、測定結果等の検者への報知情報が表示される。ジョイスティック4には測定開始のトリガ信号を入力する測定スイッチ40が設けられている。
図2は、被検眼の左右眼検知機構(左右眼入力手段)の概略構成を説明する図であり、図は被検者側から装置を見たときのものである。固定基台1上には、左右の中心を境にして右側部分に一段高くなった平坦部10が形成されている。一方、本体部3の左右の中央下にはマイクロスイッチ11が設けられている。右眼を測定するために、本体部3が右側に移動されると、マイクロスイッチ11が平坦部10に導かれてONとなり、測定する被検眼が右眼であることが検知される。本体部3が左側に移動されると、マイクロスイッチ11が平坦部10から外れ、出力信号がOFFとなることにより、測定眼が左眼であることが検知される。なお、測定眼の左右はスイッチ操作で検者が入力指定することでも良い。
図3は測定部5に収納される光学系を示す図である。101は角膜形状測定用の指標を投影する光学系である。102は中央部に開口を持つ略半球状のプラチド板であり、光軸L1を中心にした同心円の多数の透光部と遮光部を持つリングパターンが形成されている。103はLED等の可視光を発する照明光源で、光源103を発した光は反射板104で反射され、プラチド板102を背後からほぼ均一に照明するようになっている。患者眼角膜にはプラチドリング像が投影される。プラチド板102の外周には近赤外光を発する前眼部照明光源105が設けられている。
反射板104の背後には、光源111とレンズ112を備える作動距離検出用の指標投影光学系110、レンズ116と位置検出素子117を備える指標検出光学系115が配置されている。光源111からの光はレンズ112によって略平行光束にされ、反射板104及びプラチド板102に設けられた開口を通って患者眼角膜に斜め方向から照射され、角膜に光源111の指標像が投影される。角膜に形成された指標像の光束はプラチド板102及び反射板104に設けられた開口を通り、指標検出光学系115のレンズ116を介して位置検出素子117に入射する。位置検出素子117に入射した指標像の位置から装置に対する患者眼の作動距離のアライメント状態が検出される。
光軸L1上のビームスプリッタ25の後方には眼屈折力測定光学系120が設けられている。眼屈折力測定光学系120の投影光学系は、ビームスプリッタ121、赤外照明光源122、回転セクタ123、投影レンズ124、絞り125から構成される。受光光学系は、ビームスプリッタ121の後方に受光レンズ126、絞り127、受光センサ部128から構成される。回転セクタ123にはその回転方向に対して45度方向と135度方向の2種類のスリットが形成されている。光源122によりスリットは照明され、回転セクタ123の回転により走査されたスリット光束は投影レンズ124、絞り125、ビームスプリッタ121、及びビームスプリッタ20を介して被検眼Eの角膜近傍で集光した後、眼底に投影される。
絞り127は受光レンズ126の後ろ側焦点位置に配置され、受光センサ部128は受光レンズ126に関して被検眼角膜と略共役な位置に配置される。受光センサ部128は光軸L1を挟んで対称に配置された2対の受光素子(4個の受光素子)を備える。各受光素子は光軸L1を中心に90度間隔で設けられ、2.5mmの瞳孔径で屈折力を測定できるように配置されている。回転セクタ123の回転により被検眼眼底には傾きが異なる2種類のスリット光束が投影される。眼屈折力は、一方のスリット光束が走査されたときの各対の受光素子による位相差信号と、もう一方のスリット光束が走査されたときの各対の受光素子による位相差信号とから、後述する制御部50で算出される。
また、ビームスプリッタ20により光軸L1と同軸にされる光軸L2上には、固視標呈示光学系を構成する対物レンズ21、ハーフミラー26、27、レンズ28、固視標29、可視の照明光源30が配置されている。また、固視標29及び光源30は光軸L2方向に移動可能であり、被検眼に固視させる固視標29の視度を変更し、被検眼に雲霧を掛ける。
ハーフミラー27により光軸L2と同軸にされる光軸L3上にはレンズ33、光源34が配置されており、光源34の点灯により患者眼角膜に上下左右方向のアライメント用指標が投影される。ハーフミラー26により光軸L2と同軸にされる光軸L4上には、レンズ35、撮像素子であるCCDカメラ38が配置されており、CCDカメラ38からの出力はモニタ39に入力される。CCDカメラ38は被検眼の前眼部観察用に使用される他、角膜に投影されるプラチドリング像の撮像用、光源34により形成されるアライメント指標像の検出用として兼用される。
図4は本装置の制御系ブロック図である。50は制御部であり、眼屈折力と角膜形状を求める演算をしたり、測定結果及び測定条件を出力したり、また、各駆動部の駆動制御を行う。制御部50には、眼屈折力測定光学系120の受光センサ部128、CCDカメラ38からの出力が入力される画像処理部51、測定結果等を記憶するメモリ53、モニタ39、位置検出素子117、プラチドリングを投影する照明光源103を駆動し、その光量を調整する光量調光部103a、固視標29を光軸方向に移動する駆動部31、測定モード切換えスイッチ等の各種のスイッチを持つスイッチ部52、マイクロスイッチ11、3次元駆動部6、被検者のID番号や名前等の識別情報の入力を行う入力部57と接続されている。入力部57は、ID番号や名前を入力するためのキー入力装置を備えている。また、制御部50は、被検者の識別情報と対応付けて測定結果や測定条件を記憶するデータベース部55と接続されている。データベース部55は、他の測定装置とも接続可能な外部装置とし、多数の被検者データを記憶・管理するものとして構成しても良い。また、データベース部55は、公衆通信回線を介して本装置と離れた場所でデータを通信する構成でも良い。
以上のような構成を備える装置において、その動作を説明する。初めに、データベース部55に被検者の測定情報が記憶・登録されていない新たな被検者を測定する場合を説明し、次に、その被検者が再来して測定する場合を説明する。また、ここでは、スイッチ部52の測定モード切換えスイッチにより、初めに眼屈折力を測定し、続いて角膜形状を測定するコンビネーションモードを選択した場合を説明する。
測定に際し、被検者のID番号や名前を入力部57により入力し、新既登録する。被検者の顔を頭部支持部2により固定し、本体部3を図2おける右方向に移動すると、マイクロスイッチ11により測定する眼が右眼であることが検知される。この時、固視標29の初期位置は、新たな被検者であるので、電源投入時と同じ0Dの位置に設定されている。
ジョイスティック4等の操作で本体部3のXZ移動及び測定部5のY移動によって粗くアライメントを行う。光源34により角膜に形成された指標像がCCDカメラ38により検出されるようになると、制御部50は指標像の座標位置を得てXY方向のアライメント状態を検出し、被検眼に対して測定部5がアライメント完了するように、3次元駆動部6を駆動して測定部5をXY移動する。また、制御部50は位置検出素子117からの信号によりZ方向のアライメント状態を得て、この情報に基づいて3次元駆動部6を駆動し、測定部5を前後方向に移動する。
アライメントが完了すると、制御部50は自動的にトリガ信号を発して眼屈折力測定光学系120により測定を実行する。制御部50は受光センサ部128が持つ各受光素子からの出力信号の位相差に基づいて、固視標29が0Dの初期位置の状態で予備測定を行う。この予備測定で得られた屈折力に対して所定の雲霧量分(例えば、1.6D分)だけ固視標29を遠方に移動し、被検眼に雲霧を掛けた状態で屈折力を得る。そして、この測定で得られた屈折力と固視標29の移動位置を屈折力に換算した値との差を演算する。その差が0.5D以内のときは、被検眼に掛けた雲霧が十分でないので、この測定結果に基づいて、さらに所定の雲霧量分の雲霧を掛けた状態で屈折力値を測定する。測定された屈折力値と固視標29の雲霧位置を屈折力に換算した値との差が0.5Dより大きければ、調節力が解除されているので、これを測定結果とする。その測定結果は、測定眼である右眼の測定結果としてメモリ53に記憶される。
眼屈折力測定後は角膜形状測定モードに移行する。眼屈折力測定時と同様に、制御部50の制御により測定部5の自動アライメントが行われ、アライメントが完了するとその旨がモニタ39に表示される。検者はモニタ39に表示された被検眼像を観察して瞬き等が無いことを確認し、測定開始スイッチ40を押して角膜形状測定を実行する。測定開始スイッチ40のトリガ信号により、作動距離検出用の光源111は消灯されると共に、照明光源103が点灯され、CCDカメラ38によってプラチドリング像が撮像される。光源111を消灯するのは、その反射光がCCDカメラ38に入射し、プラチドリング像の検出に影響するためである。
CCDカメラ38からの画像信号は画像処理部51に出力される。画像処理部51では、CCDカメラ38から出力された画像信号について、測定開始スイッチ40によるトリガ信号のタイミングから次の1フレーム分(カメラの走査方式が飛び越し走査方式の場合は、奇数フィールドと偶数フィールドをセットにして1フレームとする)の画像がフレームメモリに取り込まれる。この画像についてプラチドリング像のコントラストが適切か否かが、制御部50により判定される。その判定は、例えば、前眼部画像の虹彩領域(例:角膜中心から半径1〜3mm付近)の輝度の平均値を求め、その平均値が所定の許容範囲にあるか否かで判定する。コントラストが適切でないと判定されたときは、制御部50は光量調光部103aを駆動して照明光源103の発光量を調整する。その調整は、輝度の平均値の基準レベルに対する差を基に、予め実験等により光量の調整量をプログラムしておく。例えば、茶色の虹彩を基準にプラチドリング像のコントラストが適切になるように照明光源103の発光光量が初期設定されているものとすると、青眼の場合には、虹彩からの反射光が強く、プラチドリング像のコントラストが低くなる。この場合には照明光量を下げるように調整する。
プラチドリングの光量調整が終了すると、その後にCCDカメラ38から出力される1フレーム分の前眼部画像が画像処理部51のフレームメモリに取り込まれる。制御部50は、上記と同様にそのコントラストの適否を確認し、適切であれば画像処理部51により検出処理されるプラチドリング像のエッジ検出を基に、所定の角度(例:1度)ステップ毎に角膜中心に対する各エッジ位置を得ることにより角膜曲率分布を解析する。モニタ39には、フレームメモリに取り込まれた前眼部画像が表示されると共に、プラチドリング像のエッジ検出をした結果がその画像に合成表示される。検者はこの表示画像を観察し、瞬きや睫毛の影響が無いか、開瞼状態は十分か、眼が動いて照準ずれが生じていないか、プラチドリング像のエッジ検出に問題が無いか、等の前眼部画像の適否を確認する。
ここで、測定開始の信号が入力された後に自動調光が行われると、解析に必要な画像を得るまでに時間を要するので、その間に被検眼が瞬きをしたり、動いたりする可能性が高くなり、結果的に適切な前眼部像が得られ難くなる。検者は、モニタ39に表示された前眼部像を確認し、その画像が適切でない場合には、スイッチ部52のキャンセルスイッチを押して再測定を行う。キャンセルスイッチによりモニタ39の画面は、アライメント画面に切換えられる。
モニタ39に表示された前眼部像が良好であった場合には、スイッチ部52のセーブスイッチを押すことにより、角膜曲率分布の測定結果と共に、その測定に使用した前眼部像が右眼の測定情報としてメモリ53に記憶される。また、その測定時の測定条件である照明光源103の発光光量の情報も記憶される。
右眼の測定できたら、ジョイスティック4等の操作で本体部3を左眼の測定位置に移動し、同様にアライメントを完了させた後に、屈折力測定と角膜形状測定を行う。本体部3を左眼側に移動することにより、マイクロスイッチ11からの出力信号から測定する眼が左眼であることが検知される。測定結果は、左眼の測定結果としてメモリ53に記憶される。
上記の角膜形状測定において、測定開始信号の入力によりプラチドリングの照明光源103を点灯するのは、アライメント時から照明光源103を長い時間点灯しておくと、被検者が眩しがり、眼を細めるなどで良好な画像を得られにくくなるためである。また、屈折力測定との複合機では、その後に屈折力測定を行うようにした場合、調節が介入し易くなり、屈折力測定に影響する理由もある。
両眼の測定情報が終了した後、スイッチ部52のデータ転送スイッチを押すと、メモリ53に記憶された測定情報がデータベース部55に転送される。データベース部55では、被検者の識別情報(ID、名前)に関連付けられた眼屈折力の測定データ、角膜形状測定の測定結果、その測定画像、及び角膜形状測定時におけるプラチドリング照明の調光情報が、それぞれ左右眼の区別を付けられて記憶される。眼屈折力を同一眼で複数回の測定したときは、代表値が測定データとして転送される。代表値としては、例えば、複数の測定結果から導かれた中央値や平均値等が挙げられる。
次に、データベース部55に測定情報が記憶・登録された被検者が再来し、その被検者の眼を測定する場合を説明する。スイッチ部52のスイッチ操作によりデータベースの管理画面をモニタ39に表示し、被検者の識別情報であるID又は名前を入力部57により入力することにより被検者を特定し、データベース部55に記憶されている前回の測定情報(最新の測定情報)を呼び出す。あるいは、管理画面に表示された被検者リストから被検者を選択することにより被検者を特定し、前回の測定情報を呼び出す。呼び出された測定情報はメモリ53に記憶される。
まず、被検者の右眼を測定するために本体部3が右側に移動されると、マイクロスイッチ11により測定する被検眼が右眼であることが検知される。(なお、コンビネーションモードのときは最初に屈折力測定モードとなる)この時、制御部50はマイクロスイッチ11による右眼の検知信号に基づいて、右眼に対応する屈折力情報を呼び出し、固視標光学系の固視標29の初期位置を設定する。例えば、前回測定した右眼のS値(球面度数)が+3.0Dであった場合には、その屈折力に相当する位置に固視標29を位置させる。被検眼には、この初期値の固視標29を見させる。前述と同様にしてアライメントが完了すると、制御部50は、受光センサ部128が持つ各受光素子からの信号に基づいて予備測定としての屈折力が得た後、この屈折力の位置から所定の雲霧量分(1.6D分)だけ遠方に固視標29を移動制御し、被検眼に雲霧を掛けた状態での屈折力を得る。そして、この測定で得られた屈折力と固視標29の移動位置を屈折力に換算した値との差を演算し、その差が0.5D以内であればこのときの測定値を測定結果とする。
被検眼が遠視眼の場合(特に、S+3.0Dより遠視側の場合)、固視標29の初期値を前回の屈折力の位置としておくことにより、0Dの初期値から始める場合に比べ、調節の介入が少ないので、無駄な測定を何回も繰り返さずに済む。被検眼が近視眼の場合(特に、S−3.0Dより近視側の場合)、固視標29の初期値を前回の屈折力の位置としておくことにより、被検眼は固視標29をボケずに見ることができるので、固視が安定する。これにより、測定を精度良く、効率的に行えるようになる。
なお、前回の屈折力の測定情報に乱視度数があった場合には、その乱視度数に合わせて固視標29の呈示位置を移動するようにしてもよい。例えば、S値にC値の半分を加えた等価球面値の位置とする。あるいは、C値をプラス読みとしたときのS+Cの値(最もプラス側にある屈折力値)の位置とする。このように乱視度数を考慮して固視標29の呈示位置を初期設定することにより、より固視及び雲霧を安定して行うことができる。
また、固視標29の呈示位置を初期設定する方法としては、上記のように測定結果から求める他、前回測定時の固視標29の位置を測定条件としてそのままデータベース部55に記憶させておき、これを呼び出して初期設定する方法でも良い。
次に、角膜形状測定モードに移行すると、制御部50は角膜形状測定の測定条件として、現在測定中の右眼の検知情報に基づいて右眼に対応する照明光源103の光量調整情報を呼び出す。前述と同様にアライメント調整が完了した後に、検者により測定開始スイッチ40が押されると、制御部50は呼び出した光量調整情報に従って照明光源103の発光時の初期設定をその光量となるように調光部103aにより調整し、照明光源103を点灯する。角膜に投影されたプラチドリング像はCCDカメラ38によって撮像される。画像処理部51では、CCDカメラ38から出力された画像信号について、測定開始スイッチ40によるトリガ信号のタイミングから次の1フレーム分の画像がフレームメモリに取り込まれる。制御部50は、画像処理部51により検出処理されるプラチドリング像のエッジ検出を基に角膜曲率分布を解析する。このとき、制御部50は前述と同様にプラチドリング像のコントラストの適否を確認するが、照明光源103の発光時の初期設定が前回の測定時と同じものにされているので、殆どの場合は改めて自動調整する必要が無い。このため、測定開始スイッチ40を押してから被検眼が瞬きをしたり動いたりする可能性が少なくなり、プラチドリング像の解析に適切な前眼部像が得られやすくなる。よって、正確な測定結果が得られ、再測定の必要性も少なくなる。
以上の実施形態では一つの眼科測定装置がデータベース部55を備えるものとしたが、データベース部55に記憶・保存された被検者毎の測定情報を複数の眼科測定装置で共有できるようにしても良い。このような構成とすれば、前回測定した測定装置と異なる測定装置であっても、データベース部55に記憶された測定情報を利用して、測定条件の初期状態をその被検者毎に適した状態に設定することができる。
また、眼屈折力測定時の固視標29の初期設定においては、データベース部55に記憶した測定情報を呼び出して設定する他、カルテ等に記録された前回の左右眼の測定結果をスイッチ部52又は入力部57により入力してメモリ53に記憶させることでも良い。制御部50は、上記と同様にメモリ53に記憶された前回の測定情報と左右眼の検知情報(入力情報)に基づいて固視標29の初期位置を設定する。
図5は、眼屈折力測定光学系の変容例を示す図である。なお、固視標光学系、アライメント光学系及び観察光学系については、本発明とは関連が薄いため、説明及び図示を省略する。測定光学系は、投影光学系201と受光光学系210から構成される。投影光学系201は、赤外光を発するスリット照明光源202、多数のスリット開口203aが設けられた円筒状の回転セクター203、回転セクター203を回転するモータ204、投影レンズ205により構成されている。光源202は、被検眼角膜近傍と共役な位置に位置する。206はビームスプリッタである。光源202を発した赤外の光は、回転セクター203のスリット開口203aを照明する。回転セクター203の回転により走査されたスリット光束は、投影レンズ205を経た後にビームスプリッタ206で反射され、被検眼Eの角膜近傍で集光した後、眼底に投影される。
制御系250の構成は、図1の装置の制御系とほぼ同一であり、同じ番号の付したものは同様の機能を備えるものとする。制御系250は、制御部50、メモリ53、入力部57、データベース部55を備える。
受光光学系210の光路上には、受光レンズ211、3つの絞り212a,212b,212c、受光部213が配置されている。絞り212a,212b,212cは開口径が可変であり、測定時にはいずれかが選択的に所定の径に絞れ込まれる。また、この3つの絞り212a,212b,212cは、受光レンズ211に関して順に、−5.0Dの近視眼眼底と共役な位置、0Dの正視眼眼底と共役な位置、+5.0Dの遠視眼眼底と共役な位置にそれぞれ位置している。受光部213はその受光面に、受光レンズ11に関して被検眼角膜と略共役(又は瞳と略共役)な位置に位置するスリット光の走査方向と平行に計8個の受光素子215を有している。これらの受光素子は、角膜における経線方向の異なる高さ位置に対応した屈折力を検出できるように、その配置距離が設定されている。一方、受光素子216aと216bは、光軸L1 を中心に受光素子215と直交する経線上で対称になるように設けられている。
ここで、位相差を利用した眼屈折力測定においては、0Dの正視眼眼底と共役な位置にある絞り212bのみあった場合、受光素子215が中心から離れる程、測定可能範囲が狭くなる。これに対して、絞り212a、212b、212cのいずれかを屈折力に応じて選択的に所定の径に絞り込むことにより、屈折力の検出範囲を変えることができ、測定可能範囲を拡大することができる。なお、この詳細については、特開平11−70073号公報を参考にされたい。
図5の構成の装置における動作を簡単に説明する。まず、予備測定を行い、制御回路50は予備測定により得られる結果から、最も適切な測定範囲を確保できるように、絞り212a〜212cから本測定に使用するものを選択する。例えば、測定結果が−4Dより近視側であれば、絞り212aの径が絞り込まれ、+4Dより遠視側であれば、絞り212cの径が絞り込まれ、その他の絞りは開放された状態にする。いずれの絞りを使用するかは、予備測定の屈折力の結果に対応させるように予め設定しておけば良い。
測定の実行に際しては、投影光学系201からはスリット開口203aにより制限されたスリット光束が瞳孔を介して眼内に入射し、眼底上に投影される。眼底で反射され光は、上記のように切換えられた絞り212a〜12cを通過し、受光部213上に届く。受光部213上では眼底で反射された光が被検眼Eの屈折力に応じて横切るように移動する。この時、測定経線方向に位置する8個の受光素子215での位相差をそれぞれ検出する。
このようにして一経線における各角膜部位での位相差が得られたら、これと測定に使用した絞り(212a〜212c)の位置に基づいて屈折力を換算する。次に、それらを所定の角度ステップ(例えば1度)で光軸L2を中心に180度回転させる。各受光素子からの信号に基づいて各回転位置での屈折力を得る。その測定結果をデータベース部55にに転送して記憶しておく
そして、再診時においては、前述したように被検者の識別情報を入力することにより被検者を特定し、データベース部55に記憶されている前回の測定情報を呼び出す。呼び出された測定情報はメモリ53に記憶される。そして、制御部50は屈折力分布測定の測定条件として、左右眼の区別に対応した屈折力情報を呼び出し、屈折力情報に基づいて絞り212a〜212cのいずれかを絞り込み、その他の絞りを開放させた状態にする。このように、再診の測定時には、眼屈折力測定光学系中の光学素子である絞り212a〜212cが、呼び出された測定情報に基づいて初期設定されるので、測定が簡略化され、正確な測定結果が得られる。
眼屈折力測定光学系中の光学素子を被検眼の屈折力に応じて変化させる構成としては、測定光源や受光素子を眼底と共役な位置に置くために、測定光源や受光素子を直接移動又はリレーレンズを移動するタイプのものがある。この種の眼屈折力測定光学系においても、データベースに記憶されている前回の測定情報に基づいて、受光素子等の光学素子を初期設定しておけば、測定が簡略化でき、正確な測定結果が得られ易くなる。
本発明に係る眼科測定装置の外観略図である。 被検眼の左右眼検知機構の概略構成を説明する図である。 測定部に収納される光学系を示す図である。 本装置の制御系ブロック図である。 眼屈折力測定光学系の変容例を示す図である。
符号の説明
10 平坦部
11 マイクロスイッチ
29 固視標
30 照明光源
31 駆動部
38 CCDカメラ
50 制御部
55 データベース
101 角膜形状測定用視標
212a〜212c 絞り


Claims (1)

  1. 被検眼の光学特性を測定する眼科測定装置において、被検眼の角膜に複数の円環状のプラチドリングを投影し角膜に投影されたプラチドリング像を解析して被検眼の角膜形状を測定する角膜形状測定手段と、角膜形状測定時に角膜に投影するプラチドリングの照明光量を調整する光量調整手段と、測定する被検眼の左右の区別を入力する左右眼入力手段と、被検眼を測定したときの左右眼毎の測定情報としてプラチドリングの照明光量情報を被検者の識別情報と関連させて記憶するデータベースと、該データベースに記憶された被検者の識別情報を特定する特定手段と、該特定された識別情報により前記データベースに記憶された照明光量情報を呼び出す呼び出し手段と、該呼び出した照明光量情報と前記左右眼入力手段により入力された左右眼の区別情報とに基づいて前記光量調整手段による照明光量の初期状態を設定する初期状態設定手段と、を備えることを特徴とする眼科測定装置。
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