JP4288023B2 - 高所作業車 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高所作業車に関し、更に詳細には、車体に起伏動可能に枢結されたブームと、ブームの先端に上下方向に揺動可能に枢結されたアーム部材と、アーム部材の先端に上下方向に揺動可能に枢結された作業台とを有した高所作業車に関する。
【0002】
【従来の技術】
高所作業を行なう高所作業車には、例えば、特開平8−151196号公報に記載されているように、車体上に旋回動可能に設けられた旋回台と、旋回台に少なくとも起伏動可能に枢結されたブームと、ブームの先端に上下方向に揺動可能に取り付けられた平行リンクと、平行リンクの先端に上下方向に揺動自在に設けられた作業台とを有して構成されているものがある。この平行リンクの先端には作業台ブラケットが上下方向に揺動自在に枢結され、作業台ブラケットに作業台を上下方向に揺動自在に枢結している。作業台ブラケットと作業台間には上部レベリングシリンダが枢結され、旋回台とブームの基部間には下部レベリングシリンダが枢結されており、上部レベリングシリンダと下部レベリングシリンダは閉回路内に設けられ、一方のシリンダが伸長動すると他方のシリンダが縮小動するように構成されている。その結果、ブームの起伏動に応じて上部レベリングシリンダと下部レベリングシリンダが伸縮動して、作業台は常に水平状態に維持されている。
【0003】
この高所作業車は、ブームと平行リンク機構と作業台からなる作業装置を格納し移動等を行う際、平行リンク機構をブーム内部に格納し、ブームを全縮した後、ブームを車体方向に倒伏し、作業台を運転キャビネットの上部に配設して格納し移動等を行う。作業台を運転キャビネット上に配設するので、作業台が突出する形態となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような構成をもつ高所作業車においては、ブームが水平方向に延びるとともに平行リンクも水平方向に延びた状態でブームを起仰動させると、ブームと平行リンクとのなす角度が180度のままの状態でブームが起仰動し、作業台の移動半径が大きい状態でブームが起仰動することになる。その結果、作業環境周辺の構造物等に作業台が当接する虞を大きくする。また、ブームを最大に起伏させた状態で平行リンクを上下方向に揺動させた場合、平行リンクの揺動角度範囲は限られた範囲であるため、平行リンクを垂直下方に揺動させることができず、その結果、ブームの先端周辺における作業台の移動範囲は狭くなり高所作業全体の作業効率の低下を招く、という問題が生じる。
【0005】
さらに、ブーム、平行リンク、作業台といった作業装置を格納して走行移動する際に、格納時における車高、車幅、車両の全長をできるだけコンパクトにして、突出部分がない車両が求められていた。
【0006】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、ブームを起伏動させる場合の作業台の移動半径を小さくし、ブームの先端位置周辺の作業台の移動範囲を広げることができる高所作業車を提供し、さらに作業装置を格納したときに車体上での作業装置の占めるスペースを小さくして突出部分をなくし、作業装置と障害物等との干渉の虞を小さくすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明に係る第1の高所作業車は、車体に少なくとも起伏動可能に設けられたブームと、ブームの先端に上下方向に揺動自在に枢結されたレベリングブラケットと、レベリングブラケットの先端に上下方向に揺動自在に取り付けられたアーム部材(本発明の実施の形態における屈伸アーム35)と、一端がレベリングブラケットに上下方向に揺動自在に枢結された第1リンク部材と一端がアーム部材に上下方向に揺動自在に枢結された第2リンク部材とからなり第1リンク部材の他端と第2リンク部材の他端とが上下方向に揺動自在に枢結しているリンク機構と、一端が第2リンク部材に上下方向揺動自在に枢結され他端がアーム部材に上下方向揺動自在に枢結されてアーム部材を前記ブームに対して上下方向に揺動させるアーム揺動シリンダ(本発明の実施の形態における屈伸シリンダ37)と、アーム部材の先端に少なくとも上下方向に揺動可能に取り付けられた作業台とを有して構成される。そして、第1リンク部材とアーム部材が非平行の位置関係から、ブームを前記車体上に倒伏させて格納しアーム部材を垂直方向に延びるように格納したときに、第1リンク部材とアーム部材が平行の位置関係になるようなリンク機構を有する。
【0008】
上記構成の第1の高所作業車によれば、ブームが水平方向に延びるとともにアーム部材も水平方向に延びた状態でブームを起仰動させた場合でも、ブームとアーム部材とのなす角度をブームの起仰動に応じて変化して作業台の移動半径を小さくすることができる。このため、作業環境周辺の構造物等に作業台が当接する虞を小さくすることができる。
【0009】
これ以外に前記課題を解決するために本発明に係る第2の高所作業車は、基本的な構成は上記のままで、ブームを前記車体上に倒伏させて格納しアーム部材を垂直方向に延びるように格納したときに、上記のように第1リンク部材とアーム部材が平行の位置関係になるようなリンク機構を有する構成以外に、アーム揺動シリンダ(屈伸シリンダ37)と第2リンク部材との枢結部がアーム部材の内部空間内に位置するような構成を有するもの、でもよい。
【0010】
このような構成の第2の高所作業車によっても、ブームが水平方向に延びるとともにアーム部材も水平方向に延びた状態でブームを起仰動させた場合に、ブームとアーム部材とのなす角度をブームの起仰動に応じて変化して作業台の移動半径を小さくすることができ、作業環境周辺の構造物等に作業台が当接する虞を小さくすることができる。
【0011】
さらに、これら以外に前記課題を解決するために本発明に係る第3の高所作業車は、基本的な構成は変えずに、アーム部材とレベリングブラケットとの枢結軸と、アーム部材と作業台との枢結軸と、アーム部材と第2リンク部材との枢結軸と、が同一直線上に位置するような構成を有するもの、でもよい。
【0012】
やはりこのような構成の第3の高所作業車によっても、ブームが水平方向に延びるとともにアーム部材も水平方向に延びた状態でブームを起仰動させた場合に、ブームとアーム部材とのなす角度をブームの起仰動に応じて変化して作業台の移動半径を小さくすることができ、作業環境周辺の構造物等に作業台が当接する虞を小さくすることができる。
【0013】
これら3種の高所作業車の特質を併せ持った高所作業車は、ブーム、リンク機構、作業台といった作業装置を格納して走行移動する際に、ブームを車体方向に倒伏し、アーム部材を垂直下方に向けて格納する。このときリンク機構の第1リンク部材が垂直下方に向けてアーム部材と平行の位置関係になるよう配設され、その上アーム揺動シリンダ(屈伸シリンダ37)と第2リンク部材との枢結部がアーム部材の内部空間内に位置されたり、アーム部材とレベリングブラケットとの枢結軸とアーム部材と作業台との枢結軸とアーム部材と第2リンク部材との枢結軸とが同一直線上に位置されたりするので、リンク機構の第1リンク部材の先端部をブーム基端部から見て外方に傾けて配設したものと比べて格納スペースが小さくすることができる。このため、この高所作業車の走行移動時に、作業装置と障害物等との干渉の虞を小さくすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図1から図5に基づいて説明する。本実施の形態は車体3上に旋回動且つ起伏動自在に設けられ伸縮動可能に構成されたブーム21の先端に屈伸アーム35(アーム部材)を介して上下方向に揺動可能に設けられた作業台51を有した高所作業車1の態様を示す。最初に、本発明に係わるリンク機構39を説明する前に、垂直上下方向に揺動可能な屈伸アーム35を有した作業台揺動装置20を搭載した高所作業車1を説明する。高所作業車1は、図1に示すように、車体3の前後に車輪5を配設して走行可能であり、前部に運転キャビン7を有したトラック車両をベースに構成されている。このトラック車両の車体3の略中央部には旋回モータ(図示せず)により駆動されて水平旋回可能に構成された旋回台9が配設されている。旋回台9には作業台揺動装置20が取り付けられている。
【0015】
次に、作業台揺動装置20について説明する。作業台揺動装置20は旋回台9の上端部に上下方向に揺動自在に枢結されたブーム21を有している。ブーム21は起伏シリンダ23により起伏動するように構成されている。ブーム21は複数のブーム部材を入れ子式に組み合わせ、内蔵の伸縮シリンダ(図示せず)により伸縮動可能に構成されている。ブーム21の先端には、図2に示すように、上下方向に揺動自在に枢結されたレベリングブラケット25が取り付けられている。レベリングブラケット25は側面視において三角形状であり、その下側頂部(図2紙面の右側の頂部)には水平方向に延びるブーム軸27が固着されている。ブーム軸27の両端部がブーム21の先端に枢結されている。
【0016】
図2に示すレベリングブラケット25の左側頂部(図2紙面の下側の頂部)にはブーム21内に内蔵された上部レベリングシリンダ29のロッド側先端部が枢結されている。図2に示すレベリングブラケット25の右側頂部(図2紙面の上側の頂部)には水平方向に延びたアーム軸31が固着しており、アーム軸31の両端部には一対の第1スプロケット33が固着され、アーム軸31の両端が屈伸アーム35の基端部に枢結されている。ここで、レベリングブラケット25に枢結された屈伸アーム35の側面視における枢結位置Paは、ブーム21が水平状態に延びている状態において、レベリングブラケット25に枢結されたブーム21の枢結位置Pbよりも先端側で且つ上方位置にある。
【0017】
図2に示すように、屈伸アーム35は、水平方向に延びる頂板35aと頂板35aの左右両側から下方へ延びる一対の側板35bとを有して構成され、これらの板35a、35bにより内部に空間部35cが形成されている。空間部35c内であって屈伸アーム35の略中央部には屈伸シリンダ37(アーム揺動シリンダ)のボトム側端部が枢結され、ロッド側端部は屈伸アーム35の基端部とレベリングブラケット25間に枢結されたリンク機構39に枢結されている。リンク機構39は第1リンク部材39aと第2リンク部材39bとを有し、第1リンク部材39aの形状は直線形状であり、第2リンク部材39bの形状はく字形状である。第1リンク部材39aの基端部はブーム軸27に枢結されている。その結果、第1リンク部材39aの基端側の枢結位置はブーム軸27と同軸線上に配置されている。第1リンク部材39aの先端側は図2に示す第2リンク部材39bの先端部に枢結され、第2リンク部材39bの基端部は屈伸アーム35の基端側の空間部35c内に枢結されている。屈伸シリンダ37のロッド側端部は第2リンク部材39bの屈曲した部分に枢結されている。ここで第1リンク部材39aは、図1及び図5で示されるブーム21、屈伸アーム35及び作業台51を格納した状態において、屈伸アーム35と平行になるように配置される(図3及び図4参照)。
【0018】
屈伸アーム35の先端部には作業台ブラケット41が上下方向に揺動自在に取り付けられている。更に詳細には、作業台ブラケット41は基端側に水平方向に延びた作業台軸43を有し、作業台軸43の左右両端部に一対の第2スプロケット45を固着し、作業台軸43の両端が屈伸アーム35の先端部に枢結されている。第2リンク部材39bの基端部の枢結位置は、屈伸アーム35のの空間部35c内のアーム軸31と作業台軸43とを結んだ直線上に位置している。作業台ブラケット41の先端部には、図2に示すように、上方へ突出した垂直ポスト47が回動自在に取り付けられ、作業台ブラケット41の先端上部には垂直ポスト47を回動させる旋回モータ49が取り付けられている。垂直ポスト47の上端部には作業者が搭乗可能な有底角筒状の作業台51が取り付けられている。作業台51にはブーム21の起伏動、旋回動及び伸縮動を操作するブーム操作装置(図示せず)と、屈伸アーム35を揺動させるアーム操作装置(図示せず)が取り付けられている。
【0019】
第1スプロケット33と第2スプロケット45間にはチェーン53が掛け回されており、第1スプロケット33、第2スプロケット45及びチェーン53により作業台レベリング装置55を構成している。作業台レベリング装置55は、屈伸シリンダ37により屈伸アーム35を上下方向に揺動させたときに、屈伸アーム35が揺動した揺動角度と同じ大きさの角度を有して屈伸アーム35の揺動方向と反対方向に作業台51を揺動させる機能を有している。
【0020】
上部レベリングシリンダ29は図1に示すブーム21の基部の下方に配設された下部レベリングシリンダ56とともに図示しない閉回路を構成する油圧管路内に設けられており、一方のレベリングシリンダが伸縮動すると、他方のレベリングシリンダが縮伸動するように構成されている。下部レベリングシリンダ56は、ブーム21の起伏動に連動して伸縮動して上部レベリングシリンダ29を伸縮動させ、ブーム21の先端に設けられた屈伸アーム35及び作業台51(以下、これらをまとめて単に「先端構造物57」と記す。)を揺動させて作業台51を水平状態に保持する機能を有している。
【0021】
尚、下部レベリングシリンダ56の役割を起伏シリンダ23に担わせてもかまわない。この場合、上部レベリングシリンダ29と起伏シリンダ23とが図示しない(半)閉回路を構成し、ブーム21の起伏動に連動して起伏シリンダ23が伸長動を行うと、これに連動して上部レベリングシリンダ29も伸長動を行う。このようにして作業台51を水平状態に保持する機能を有する。
【0022】
次に、本発明に係わる作業台揺動装置20の作動に関して、ブーム21を起仰動させる場合と、ブーム21が停止状態にあるときに屈伸アーム35を上下方向に揺動させる場合と、ブーム21、屈伸アーム35及び作業台51を車体3上に格納させる場合について説明する。最初に、ブーム21を起仰動させる場合について説明する。ブーム21が水平方向に伸長し且つ屈伸アーム35も水平方向に延びた状態から、ブーム21の起伏角度が最大起伏角度になるように起仰動させるには、まず、ブーム21と屈伸アーム35が水平状態にあるときに、ブーム操作装置(図示せず)によりブーム21を起仰動させる操作を行なう。ブーム操作装置が操作されると、図2に示す起伏シリンダ23が伸長動してブーム21を起仰動させる。そして、ブーム21の起仰動にともなって図1に示す下部レベリングシリンダ56が縮小動して上部レベリングシリンダ29を伸長動させる。その結果、屈伸アーム35と作業台ブラケット41とのなす角度θ2はそのままの状態で作業台51の水平状態を維持するためブーム21の起伏角度に応じて先端構造物57がブーム21先端に対して下方へ揺動する。そして、ブーム21の起伏角度に応じたブーム21と屈伸アーム35とのなす角度θ1を有した位置に先端構造物57が揺動し、作業台51が水平に維持された状態で所望の高所位置に移動する。
【0023】
次に、ブーム21が停止状態にあるときに屈伸アーム35を上下方向に揺動させる場合について説明する。図3に示すように、ブーム21が水平方向に延びて停止状態にあり、且つ屈伸アーム35が垂直下方に延びた状態にあるときに、アーム操作装置(図示せず)を操作して屈伸アーム35を上方へ揺動させる操作を行なうと、屈伸シリンダ37が伸長動しリンク機構39を介してアーム軸31を揺動中心として屈伸アーム35が上方へ揺動する。これと同時に、作業台レベリング装置55により第2スプロケット45が矢印A方向に回転する。この第2スプロケット45の回転により、屈伸アーム35と作業台ブラケット41とのなす角度θ2は、屈伸アーム35の揺動角と同じ角度で且つ反対方向に回動し、作業台51を水平状態に保持するように変化する。
【0024】
尚、レベリングブラケット25に枢結された屈伸アーム35の枢結位置Paはブーム21が水平状態に延びている状態においてレベリングブラケット25に枢結されたブーム21の枢結位置Pbよりも先端側で且つ上方位置にあるので、屈伸アーム35を垂直下方と垂直上方の範囲内で揺動させても屈伸アーム35がブーム21に当接して屈伸アーム35の揺動が規制されることはない。このため、屈伸アーム35の揺動角度範囲を広範囲にすることができる。また、屈伸アーム35の形状をブーム21の当接を考慮して複雑な形状にする必要は無く、屈伸アーム35の形状を単純な棒状にすることができ、屈伸アーム35の製造コストを安価にすることができる。
【0025】
このように、ブーム21が停止した状態において、屈伸アーム35が広範囲で揺動可能であるとともに屈伸アーム35が揺動しても作業台51は常に水平状態に保持されるので、ブーム先端周辺の作業台51の作業範囲を広げることができ、作業全体の作業効率の向上を図ることができる。
【0026】
次に、ブーム21、屈伸アーム35及び作業台51を車体3上に格納させる場合について説明する。図1及び図5に示すように、ブーム21、屈伸アーム35及び作業台51を車体3に格納するには、ブーム21を全縮状態にし、屈伸アーム35を垂直下方へ揺動させ、作業台51を旋回動させて屈伸アーム35の側板35b側に移動させ、ブーム21を旋回動させてブーム21と作業台51を車体3上方へ移動させ、ブーム21を倒伏動させて略水平状態になったところで停止させる。ここで、図1に示すように、ブーム21、屈伸アーム35及び作業台51が車体3に格納された状態において、ブーム21の先端は車体3後部の角部上方の位置にくるようにブーム21は車体前後方向に対して斜めに旋回した位置にあり、作業台51は車体幅方向内側に収容されている。ここで既に述べたが、この格納状態で第1リンク部材39aは、屈伸アーム35と平行位置となっている。さらに、屈伸シリンダ37と第2リンク部材39bとの枢結位置は、屈伸アーム35内部の空間部35cに収納されている。
【0027】
ここで図4を参照しながら本発明に係るリンク機構39と異なる構成のリンク機構39′とを比較してみる。双方とも、格納時に第2リンク部材39b,39′bと屈伸シリンダ37との枢結位置は、アーム部材35の内部空間部35cに位置し、第2リンク部材39b,39′bの基端部の枢結位置は、屈伸アーム35のの空間部35c内のアーム軸31と作業台軸43とを結んだ直線上に位置している。図4(a)にはリンク機構39′を用いた格納時の実施の形態が示されている。一方図4(b)には、本発明によるリンク機構39を用いた格納時の実施の形態が示されている。図4(a)のリンク機構39′は第1リンク部材39′aの先端部がブーム21基端部から見て外方に傾くよう配置したものであり、一方図4(b)のリンク機構39は第1リンク部材39aの先端部が垂直下方に向けて配設したものである。このことによって、本発明によるリンク機構39はブーム21と屈伸アーム35の頂板35a間の距離L(図5参照)を長さΔLだけ短くすることができる。その結果車両の全長L0に対して格納部分を短くすることができ、車体3上での架装部分の省スペース化を実現することができる。
【0028】
同様に本発明に係るリンク機構39を用いるならば、格納時以外にもブーム21が全縮状態で、屈伸アーム35の回りを作業台51が旋回動する場合や、ブーム21が旋回動する場合でも、作業台51がブーム21の基端部からみて外側へ突出する突出量を小さくすることができる。
【0029】
また、第2リンク部材39bの基端部の枢結位置は、屈伸アーム35内の空間部35c内のアーム軸31と作業台軸43とを結んだ直線上に位置しているので、製造加工がしやすく、強度的にも安定な屈伸アーム35が得られ、屈伸アーム35の製造コストを安価にすることができ、かつ安全性を高めることができる。
【0030】
更に、図4に示すように、ブーム21の格納姿勢において、屈伸シリンダ37はその全体が屈伸アーム35の空間部35c内に収容されるように構成されているので、屈伸シリンダ37のボトム側のみならずロッド側も保護することができる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように本発明における第1の高所作業車によれば、ブーム先端部に上下垂直方向に揺動可能な屈伸アーム(アーム部材)を有し、さらにブームと屈伸アーム間のリンク機構の第1リンク部材が格納時に屈伸アームと平行となるように構成されているので、ブームを起伏動させる場合の作業台の移動半径を小さくしてブームの先端位置周辺の作業台の移動範囲を広げることができるとともに、作業装置を格納した時に車体上での作業装置の占めるスペースを小さくして作業装置と障害物等との干渉の虞を軽減することができる。
【0032】
また、本発明における第2の高所作業車によれば、ブーム先端部に上下垂直方向に揺動可能な屈伸アーム(アーム部材)を有し、さらに第2リンク部材39bと屈伸シリンダ37との枢結位置は、アーム部材35の内部空間部35cに位置するように構成されているので、ブームを起伏動させる場合の作業台の移動半径を小さくしてブームの先端位置周辺の作業台の移動範囲を広げることができるとともに、作業装置を格納した時に車体上での作業装置の占めるスペースを小さくして作業装置と障害物等との干渉の虞を軽減することができる。
【0033】
本発明における第3の高所作業車によれば、ブーム先端部に上下垂直方向に揺動可能な屈伸アーム(アーム部材)を有し、さらに第2リンク部材39bの基端部の枢結位置は、屈伸アーム35のの空間部35c内のアーム軸31と作業台軸43とを結んだ直線上に位置するように構成されているので、ブームを起伏動させる場合の作業台の移動半径を小さくしてブームの先端位置周辺の作業台の移動範囲を安全に広げることができる。
【0034】
最後に本発明の実施の形態に示されているような、これら3種の高所作業車の特質を持ちあわせた高所作業車によれば、ブーム先端部に上下垂直方向に揺動可能な屈伸アーム(アーム部材)を有し、さらにブームと屈伸アーム間のリンク機構の第1リンク部材が格納時に屈伸アームと平行となるように構成され、且つ第2リンク部材39bと屈伸シリンダ37との枢結位置は、アーム部材35の内部空間部35cに位置し、第2リンク部材39bの基端部の枢結位置は、屈伸アーム35のの空間部35c内のアーム軸31と作業台軸43とを結んだ直線上に位置しているので、ブームを起伏動させる場合の作業台の移動半径を小さくしてブームの先端位置周辺の作業台の移動範囲を安全に広げることができるとともに、作業装置を格納した時に車体上での作業装置の占めるスペースを小さくして作業装置と障害物等との干渉の虞を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における作業台揺動装置を搭載した高所作業車の斜視図を示す。
【図2】本発明の一実施の形態における作業台揺動装置の正面図を示す。
【図3】本発明の一実施の形態における作業台揺動装置の作用を説明するための正面図である。
【図4】本発明の一実施の形態における作業台揺動装置の作用を説明するための正面図である。
【図5】本発明の一実施の形態における作業台揺動装置の作用を説明するための正面図である。
【符号の説明】
1 高所作業車
20 作業台揺動装置
21 ブーム
25 レベリングブラケット
35 屈伸アーム(アーム部材)
35c 空間部
37 屈伸シリンダ(アーム揺動シリンダ)
39 リンク機構
39a 第1リンク部材
39b 第2リンク部材
51 作業台
57 先端構造物
Claims (4)
- 車体に少なくとも起伏動可能に設けられたブームと、
前記ブームの先端に上下方向に揺動自在に枢結されたレベリングブラケットと、
前記レベリングブラケットの先端に上下方向に揺動自在に取り付けられたアーム部材と、
一端が前記レベリングブラケットに上下方向に揺動自在に枢結された第1リンク部材と、一端が前記アーム部材に上下方向に揺動自在に枢結された第2リンク部材とからなり、前記第1リンク部材の他端と前記第2リンク部材の他端とが上下方向に揺動自在に枢結しているリンク機構と、
一端が前記第2リンク部材に上下方向揺動自在に枢結され他端が前記アーム部材に上下方向揺動自在に枢結されて前記アーム部材を前記ブームに対して上下方向に揺動させるアーム揺動シリンダと、
前記アーム部材の先端に少なくとも上下方向に揺動可能に取り付けられた作業台とを有する高所作業車において、
前記第1リンク部材と前記アーム部材が非平行の位置関係から、前記ブームを前記車体上に倒伏させて格納し前記アーム部材を垂直下方向に延びるように格納したときに、前記第1リンク部材と前記アーム部材が平行の位置関係になるように前記リンク機構が構成されていることを特徴とする高所作業車。 - 車体に少なくとも起伏動可能に設けられたブームと、
前記ブームの先端に上下方向に揺動自在に枢結されたレベリングブラケットと、
前記レベリングブラケットの先端に上下方向に揺動自在に取り付けられたアーム部材と、
一端が前記レベリングブラケットに上下方向に揺動自在に枢結された第1リンク部材と、一端が前記アーム部材に上下方向に揺動自在に枢結された第2リンク部材とからなり、
前記第1リンク部材の他端と前記第2リンク部材の他端とが上下方向に揺動自在に枢結しているリンク機構と、
一端が前記第2リンク部材に上下方向揺動自在に枢結され他端が前記アーム部材に上下方向揺動自在に枢結されて前記アーム部材を前記ブームに対して上下方向に揺動させるアーム揺動シリンダと、
前記アーム部材の先端に少なくとも上下方向に揺動可能に取り付けられた作業台とを有する高所作業車において、
前記ブームを前記車体上に倒伏させて格納し前記アーム部材を垂直下方向に延びるように格納したときに、前記アーム揺動シリンダと前記第2リンク部材との枢結部が前記アーム部材の内部空間内に位置することを特徴とする高所作業車。 - 車体に少なくとも起伏動可能に設けられたブームと、
前記ブームの先端に上下方向に揺動自在に枢結されたレベリングブラケットと、
前記レベリングブラケットの先端に上下方向に揺動自在に取り付けられたアーム部材と、
一端が前記レベリングブラケットに上下方向に揺動自在に枢結された第1リンク部材と、一端が前記アーム部材に上下方向に揺動自在に枢結された第2リンク部材とからなり、前記第1リンク部材の他端と前記第2リンク部材の他端とが上下方向に揺動自在に枢結しているリンク機構と、
一端が前記第2リンク部材に上下方向揺動自在に枢結され他端が前記アーム部材に上下方向揺動自在に枢結されて前記アーム部材を前記ブームに対して上下方向に揺動させるアーム揺動シリンダと、
前記アーム部材の先端に少なくとも上下方向に揺動可能に取り付けられた作業台とを有する高所作業車において、
前記アーム部材と前記レベリングブラケットとの枢結軸と、前記アーム部材と前記作業台との枢結軸と、前記アーム部材と前記第2リンク部材との枢結軸と、が同一直線上に位置することを特徴とする高所作業車。 - 車体に少なくとも起伏動可能に設けられたブームと、
前記ブームの先端に上下方向に揺動自在に枢結されたレベリングブラケットと、
前記レベリングブラケットの先端に上下方向に揺動自在に取り付けられたアーム部材と、
一端が前記レベリングブラケットに上下方向に揺動自在に枢結された第1リンク部材と、一端が前記アーム部材に上下方向に揺動自在に枢結された第2リンク部材とからなり、前記第1リンク部材の他端と前記第2リンク部材の他端とが上下方向に揺動自在に枢結しているリンク機構と、
一端が前記第2リンク部材に上下方向揺動自在に枢結され他端が前記アーム部材に上下方向揺動自在に枢結されて前記アーム部材を前記ブームに対して上下方向に揺動させるアーム揺動シリンダと、
前記アーム部材の先端に少なくとも上下方向に揺動可能に取り付けられた作業台とを有する高所作業車において、
前記アーム部材と前記レベリングブラケットとの枢結軸と、前記アーム部材と前記作業台との枢結軸と、前記アーム部材と前記第2リンク部材との枢結軸と、が同一直線上に位置し、
前記第1リンク部材と前記アーム部材が非平行の位置関係から、前記ブームを前記車体上に倒伏させて格納し前記アーム部材を垂直下方向に延びるように格納したときに、前記第1リンク部材と前記アーム部材が平行の位置関係になるように前記リンク機構が構成され、前記アーム揺動シリンダと前記第2リンク部材との枢結部が前記アーム部材の内部空間内に位置することを特徴とする高所作業車。
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