JP4286774B2 - 内燃機関のバルブリフト可変装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関のバルブリフト可変装置に関し、特に、燃焼室に設けられた吸気弁のリフト量を連続的且つ無段階に変化させることができるように構成されたバルブリフト可変装置に関するものである。
本出願人は、内燃機関の燃焼室に設けられた吸気弁のリフト量を連続的且つ無段階に変化させるバルブリフト可変装置を既に提案している(特許文献1)。このバルブリフト可変装置は、カムリフトを吸気弁に伝達するロッカアームを4節リンク機構を用いて機関本体に連結し、第1リンク部材の連結点をカムで駆動してロッカアームに揺動運動を与えると共に、第2リンク部材の機関本体側の支点の位置を変化させることにより、バルブタイミングは一定のままでリフト量のみを連続的且つ無段階に変化させることができるようになっている。
この先行出願においては、1つの気筒に設けた2つの吸気弁を1つのロッカアームで同時に駆動しており、2つの吸気弁に同一のリフト特性を与えている。
他方、エンジンの低負荷・低速運転域では、気筒内の吸気(混合気)流にスワール(旋回流)を発生させることにより、燃焼効率を高められることが知られている。そしてこのスワールを発生させるために、2つの吸気弁の開弁タイミングを僅かにずらす手法が知られている。
特開2004−36560号公報(段落0013〜0021、図1)
しかるに、このスワールを発生させるための一般的な手法を文献1に記載のようなバルブリフト可変装置に適用しようとすると、プロフィルが互いに異なる複数のカムを共通のカムシャフト上に加工しなければならず、製造工程が煩雑になりがちであった。また動弁機構の構造のより一層の複雑化を招き、シリンダヘッドの限られたスペース内に収めることも困難であった。
このような課題を解決し、バルブリフト可変装置を備えた動弁機構において、製造コストの大幅な増大を招くことなく、低負荷・低速運転域における複数の吸気弁のバルブリフト量を互いに異ならせるために、本発明の請求項1は、カム(2)のカムリフトを複数の吸気弁(3a・3b)に伝達すべく前記複数の吸気弁のそれぞれに個別に対応して設けられた複数のロッカアーム(4a・4b)と、該複数のロッカアームを機関本体に個別に連結するリンク機構(アッパリンク7、ロワリンク9a・9b)と、該リンク機構を構成する少なくとも1つのリンクの枢着端(クランクピン12)の位置を変化させる可変手段とを気筒ごとに備えた内燃機関のバルブリフト可変装置(1)において、前記内燃機関が一列に並ぶ複数の気筒を有し、前記可変機構が、前記リンク機構における前記枢着端と機関本体とを前記複数の気筒に渡って連結するコントロール軸(11)と、当該コントロール軸を機関本体に対して揺動させる駆動機構(23)とを含み、前記複数のロッカアームのそれぞれに対応するリンク機構のジオメトリを互いに異なるものとした。
また、本発明の請求項は、上記の構成に加えて、共通のプロフィルのカム(43a・43b)で駆動される複数のロッカアーム(44a・44b)を備え、該複数のロッカアームのカム回転方向のカム摺接面幅の中心位置がカム軸の軸線に直交する向きについて互いに異なるものとした。
このような本発明の構成によれば、1気筒当たり複数の吸気弁を備える内燃機関において、一つの制御機構で複数の吸気弁のリフト特性を互いに異なるものとすることができる。これにより、特に低リフト域で2つの吸気弁のリフト量に差を付けて燃焼室の偏った位置から吸気を流入させ、筒内吸気流に旋回運動を与えることができる。従って、バルブリフト可変装置を備えたエンジンにおける低負荷・低速度域での燃焼効率を高め、燃費を低減する上に多大な効果を奏することができる。
以下に添付の図面を参照して本発明について詳細に説明する。
《第1実施形態の構成》
図1並びに図2は、本発明が適用される内燃機関のバルブリフト可変装置の基本構成を示している。このバルブリフト可変装置1は、1つの吸気カム2のリフトを2つの吸気弁3a・3bに伝達する2つのロッカアーム4a・4bと、2つのロッカアーム4a・4b間に挟まれたローラフォロワ5と共にアッパピン6をもってその二股部が2つのロッカアーム4a・4bの上部に連結されたアッパリンク7と、2つのロッカアーム4a・4bの下部にその一端がロワピン8a・8bをもって個々に連結された2つのロワリンク9a・9bとを備えている。
2つのロッカアーム4a・4bの下部のロワピン8a・8bの支持中心の位置には所定の差(OS)が付けてあり、これに従って2つのロワリンク9a・9bの腕の長さも互いに異なるものとされている。
アッパリンク7の他端は、シリンダヘッド(図示せず)上に固定されたロッカアーム支持軸10に枢着され、2つのロワリンク9a・9bの他端は、クランク状をなす共通のコントロール軸11のクランクピン部12に枢着されている。
コントロール軸11のクランクピン部12にクランクウェブ部13a・13bを介して接続されたクランクジャーナル部14の両端は、例えばカムシャフトホルダ等のシリンダヘッドと実質的に一体をなす部材(図3のHC)に形成された軸受孔15に枢着されている。このクランクジャーナル部14の中間部は、直列する各気筒上のバルブリフト可変装置1におけるロッカアーム4a・4bの下部とロワリンク9a・9bとの連結部を挟む一対のクランクウェブ部13a・13b同士間を相互に連結して気筒列方向に延在している。なお、図2においては、ロッカアーム4a・4bの下部とロワリンク9a・9bとの連結部を明示するために、クランクピン部12を分断して一方のクランクウェブ部13aを右方へ偏倚させるなど、一部概念的な表現をとっている。
吸気カム2が内燃機関のクランク軸と同期回転するカム軸16に一体形成され、2つのロッカアーム4a・4bの遊端に設けた2つのタペットねじ17a・17bが2つの吸気弁3a・3bの各ステム端に当接し、カム軸16の回転で吸気カム2が2つのロッカアーム4a・4b間に枢着されたローラフォロワ5を押圧し、これらよって2つの吸気弁3a・3bを同時に開弁駆動する点については、周知の内燃機関の動弁機構と何等変わるところはない。なお、2つの吸気弁3a・3bはバルブスプリングによって常時閉弁付勢されているが、これらの構造に関する説明は省略する。
図3に示すように、コントロール軸11の側方には、コントロールアーム18やねじ軸20、連結リンク22等からなる駆動機構23が設置されている。コントロールアーム18は、その上端がクランクジャーナル部14の一端に固定されている。コントロールアーム18の下端には、例えばシリンダヘッドのクランク軸方向端面などに取り付けられた電動機(図示せず)によって駆動されるねじ軸20に螺合したナット部材21にその一端をピン結合した連結リンク22の他端がピン結合されている。
《第1実施形態の作用》
次に、本装置の作動要領について図4を併せて参照して説明する。
コントロール軸11のクランクジャーナル部14の中心は、吸気カム2のベース円部分がローラフォロワ5に摺接して2つのロッカアーム4a・4bが上昇位置にあるとき(図1の状態)、つまり2つの吸気弁3a・3bが閉弁状態にあるときの一方のロッカアーム4aの下部に枢着されたロワピン8aと同心上に位置している。
この状態から駆動機構23のねじ軸20が回転駆動されると、ねじ軸20の回転によってナット部材21が直線移動し、ナット部材21に連結リンク22を介して接続されたコントロールアーム18が揺動する。これにより、コントロール軸11がクランクジャーナル部14を中心に揺動し、クランクピン部12がクランクジャーナル部14を中心とする円弧A上を移動することとなり、クランクピン部12に上下方向への変位が与えられる。
ナット部材21を図3に示した前進位置から後退させ、コントロールアーム18を図3における反時計方向へ揺動させると、コントロールアーム18に連結されたコントロール軸11が反時計方向に回動し、図4(a)に示すようにコントロール軸11のクランクピン部12が上向きに変位する。これにより、ロッカアーム支持軸10、アッパピン6、ロワピン8a・8b及びクランクピン部12を結ぶ四節リンクの形状が、ロッカアーム支持軸10側に頂点を置いた略三角形になる。この状態で吸気カム2がローラフォロワ5を押圧すると、四節リンクが変形してロッカアーム4a・4bが想像線で示す位置から実線で示す位置へと大きく揺動し、タペットねじ17a・17bが吸気弁3a・3bのステム端を押圧して高バルブリフトHLで開弁させる。
ナット部材21を図3に示した前進位置に戻すと、コントロールアーム18に連結されたコントロール軸11が時計方向へ回動し、図4(b)に示すようにコントロール軸11のクランクピン部12が下向きに変位する。これにより、ロッカアーム支持軸10、アッパピン6、ロワピン8a・8b及びクランクピン部12を結ぶ四節リンクの形状が、タペットねじ17a・17b側に頂点を置いた略三角形になる。この状態で吸気カム2がローラフォロワ5を押圧すると、四節リンクが変形してロッカアーム4a・4bが想像線に示す位置から実線で示す位置へと僅かに揺動し、タペットねじ17a・17bが吸気弁3a・3bのステム端を押圧して低バルブリフトLLで開弁させる。
このようにして、本発明に係るバルブリフト可変装置1によれば、ロワリンク9の他端(クランクピン部12)の位置を無段階且つ連続的に移動させることにより、図5に示すように、高リフト時(図4−aに対応)のリフト量と、低リフト時(図4−bに対応)のリフト量との間で、バルブタイミングは一定のままでバルブリフト量だけを無段階且つ連続的に変化させることができる。
ここで2つのロワリンク9a・9bの他端は、共通のクランクピン部12に枢着されているが、両ロワリンク9a・9bの腕の長さが互いに異なっているため、2つのロッカアーム4a・4bは、互いに異なるジオメトリのリンク機構をもってシリンダヘッドに連結されていることとなる(請求項1)。従って、共通の吸気カム2及びローラフォロワ(カムフォロワ)5で同時に駆動される2つのロッカアーム4a・4bのアッパピン6の中心の軌跡は共通であるが、ロワピン8a・8bの中心の軌跡は互いに異なったものとなり、これによって2つのロッカアームa・4bの遊端に設けられたタペットねじ17a・17bには、図5に実線と2点鎖線とで示したように、互いに異なるリフト特性が与えられることになる。
これにより、2つの吸気弁3a・3bにリフト差が生じ、特に低リフト域ではこの差の影響が顕著に表れ、気筒内吸気流が旋回する。
2つの吸気弁3a・3bのリフト差は、2つのロッカアーム4a・4bのロワピン8a・8bの枢着部の位置を適宜に設定することにより、低リフト域では差が大きく、高リフト域では差が小さくなるように設定することもできるが、高リフト域では、2つの吸気弁3a・3bのリフト差の影響が相対的に小さくなるので、この差はエンジン出力を低下させる要因とはならない。
この2つの吸気弁3a・3bのリフト差は、タペットクリアランス、つまり、2つのロッカアーム4a・4bの遊端に設けられたタペットねじ17a・17bと2つの吸気弁3a・3bのステム端との間の隙間の調整値を互いに異なるものとすることにより、容易に調節することができる。つまり、タペットクリアランスが小さいと、ロッカアーム4a・4bと吸気弁3a・3bとの間の機械的な連動誤差が小さくなり、カム2のリフト量に応じた開度が与えられるが、タペットクリアランスが大きいと、ロッカアーム4a・4bの運動がその隙間分だけ吸気弁3a・3bのストロークに寄与しなくなる。このことを利用して、2つの吸気弁3a・3bにリフト差を付けることにより、スワール効果をより一層顕著なものとすることができる。当然ながら、タペットクリアランスの差は全運転域に影響を及ぼすが、リフト量が大きくなるに従ってリフト差の影響が小さくなるので、この差がエンジン出力を低下させる要因とはならないことは上述した通りである。
ところで、図6に示すように、キノコ形をなす吸気弁3a・3bの傘状部31のバルブシート32に当接する面、即ちシート面33には、所定角度の面取りが施してあるが、このバルブシート角θを75度以下とし、シート面33とシート面につながる傘状部31の外面との角度φを30度以上とすると良い。なお、傘状部31の輪郭が曲面の場合は、その曲面の接線(傘状部の上面で半径方向に3mm離れた2点を結ぶ直線と定義する)に30度以上の部分を含ませれば良い。
このような設定は、バルブシート角θが狭ければ狭いほど、吸気弁3a・3bの低リフト領域(自動車の場合約2mm以下)における同一バルブリフト量(図7中のa=a)での有効隙間が小さくなる(図7中のb<b)ので、バルブリフト量の変化に対する有効開口面積の変化率を小さくするのに有効である。これにより、バルブリフト可変式の吸気弁において、温度変化や製造誤差などに起因して生ずる低リフト領域での開度誤差あるいはばらつきの影響を少なくすることができる。また、リフト量制御にて吸気量の制御を行う場合は、低リフト域でのリフト量変化に対する吸気量変化の応答性が過敏にならず、精度を低下させずに安定性を高めることができる。これに加えて、バルブシート32にシート面33が着座する時の垂直速度はバルブシート角θが小さいほど低くなるので、バルブシート角θを狭くすることは、騒音の低減にも有利に働く。
他方、シート面33と傘状部31の外面とのなす角度φについては、この角度φをゼロから徐々に大きくしてゆくと、最初は吸気は傘状部31の輪郭に沿って流れるが、この角度φが30度付近の時にシート面33からの部分的な剥離が生じて吸気抵抗が大きくなる傾向が見られる。これが30度を超えると、吸気流はシート面33から完全に剥離し、却って吸気抵抗が減少する。
この反対に角度φが30度より小さいと、吸気抵抗は少なくなるものの、傘状部31の体積が大きくなり、吸気弁3a・3bの慣性質量が増大する上、シート面33より上流側のポート有効開口面積を減じてしまう点が不都合となる。
また燃焼室34に対する吸気ポートの開口端35の外周には、シュラウドと呼ばれる吸気弁3a・3bの内面よりも燃焼室34内に突出した部分36が形成されるが、図8に示すように、このシュラウド36の一部を切除して吸気流の旋回を促進させるためのガイド面37を形成することにより、より一層スワール効果を高めることができる。
《一部変形例》
図9は一部変形例に係るバルブリフト可変機構の一部切除して示す斜視図である。本変形例も上記第1実施形態と略同様の全体構成を採っているが、ロワリンク9a・9bの枢着端を複数の気筒に渡ってエンジン本体に連結するコントロール軸11の構成が異なっている。すなわち、一部変形例のコントロール軸11では、クランクウェブ部13が略コ字断面形状を呈しており、互いに隣接する一対のクランクウェブ部13同士がクランクジャーナル部14bによって連結されている。また、一対のクランクウェブ部13には、クランクジャーナル部14a・14bに隣接した位置にクランクピン38が嵌挿され、このクランクピン38がロワリンク9a・9bの端部に枢着されている(請求項)。
コントロール軸11をこのように構成することにより、全気筒に渡るコントロール軸を一体に構成し、且つ容易に高い剛性を確保し得るので、バルブリフト可変装置のコンパクト化のより一層の推進および気筒間の連動誤差の低減に寄与するところ大である。なお、一部変形例の作用も上記実施形態と同様である。
《第2実施形態の構成》
図10〜図12は、本発明が適用される内燃機関のバルブリフト可変装置41の第2実施例を示している。このバルブリフト可変装置41は、共通のカム軸42に形成された同一プロフィルの2つの吸気カム43a・43bのリフトを2つの吸気弁3a・3bに伝達するための概ね三角形をなす2つのロッカアーム44a・44bと、2つのロッカアーム44a・44bの第1の頂点に形成された二股部に挟まれたローラフォロワ45と共にアッパピン46a・46bをもってその一端に形成された二股部が各ロッカアーム44a・44bの第1の頂点に連結された2つのアッパリンク47a・47bと、2つのロッカアーム44a・44bの第2の頂点に形成された二股部にその一端がロワピン48をもって連結された2つのロワリンク49a・49bとを備えている。
2つのロッカアーム44a・44bにおけるローラフォロワ45の枢着中心の位置には、カム軸42の軸線に直交する向きについて所定の差(OS)が付けてあり、これに従って2つのアッパリンク47a・47bの腕の長さも互いに異なるものとされている。
アッパリンク47a・47bの他端は、カムシャフトホルダHCに固定された共通のロッカアーム支持軸50に枢着され、2つのロワリンク部材49a・49bの他端は、図9に示した形態をなす共通のコントロール軸11のクランクピン38に枢着されている。
コントロール軸11は、上述の第1実施例と同様に気筒列方向に延在しており、そのクランクジャーナル部の両端14aが例えばカムシャフトホルダHCに枢着されると共に、コントロールアームやねじ軸、連結リンク等からなる駆動機構がコントロール軸11の側方に設置されており、コントロール軸11を回動駆動することは第1実施例と同様である。
各ロッカアーム44a・44bに個々に対応する吸気カム43a・43bが内燃機関のクランク軸と同期回転するカム軸42に一体形成され、各ロッカアーム44a・44bの遊端(第3の頂点)に設けた各タペット部51a・51bが各吸気弁3a・3bのステム端に当接し、カム軸42の回転で各吸気カム43a・43bが各ロッカアーム44a・44bの第1の頂点に枢着されたローラフォロワ45を押圧し、これらよって2つの吸気弁3a・3bを同時に開弁駆動する点については、上述の第1実施例と同様である。
《第2実施形態の作用》
次に、本装置の作動要領について説明する。
コントロール軸11のクランクジャーナル部14の中心は、2つの吸気弁3a・3bが閉弁状態にあるときのロワピン48と同心上に位置している。この状態から、駆動機構を駆動してコントロール軸11を回動させると、クランクピン部38がクランクジャーナル部14を中心とする円弧A上を移動し、クランクピン部38に上下方向への変位が与えられる。
コントロール軸11のクランクピン部38を上向きに変位させると、ロッカアーム支持軸50、アッパピン46、ロワピン48及びクランクピン部38を結ぶ四節リンクの形状が、ロッカアーム支持軸50側に頂点を置いた略三角形になり、この状態で吸気カム43a・43bがローラフォロワ45を押圧すると、四節リンクが変形してロッカアーム44a・44bが大きく揺動し、タペット部51a・51bが吸気弁3a・3bのステム端を押圧して高バルブリフトで開弁させる。
この反対に、コントロール軸11のクランクピン部38を下向きに変位させると、ロッカアーム支持軸50、アッパピン46、ロワピン48及びクランクピン部38を結ぶ四節リンクの形状が、タペット51a・51b側に頂点を置いた略三角形になり、この状態で吸気カム43a・43bがローラフォロワ45を押圧すると、四節リンクが変形してロッカアーム44a・44bが僅かに揺動し、タペット51a・51bが吸気弁3a・3bのステム端を押圧して低バルブリフトで開弁させる。
ここで第2実施例においては、2つのアッパリンク47a・47bの他端は、共通のロッカアーム支持軸50に枢着されているが、両アッパリンク47a・47bの腕の長さが互いに異なっているため、2つのロッカアーム44a・44bは、互いに異なるジオメトリのリンク機構をもってカムシャフトホルダHCに連結されていることとなる。これにより、2つのロッカアーム44a・44bのカム回転方向のカム摺接面幅の中心位置が、カム軸42の軸線に直交する向きについて互いに異なるものとなっている(請求項)。従って、同一プロフィルの吸気カム43a・43b及びローラフォロワ45で同時に駆動される2つのロッカアーム44a・44bのロワピン48の中心の軌跡は共通であるが、ローラフォロワ45の中心の軌跡は互いに異なったものとなり、これによって2つのロッカアーム44a・44bの遊端に設けられたタペット部51a・51bには、図13に示したように、互いに異なるリフト特性が与えられることになる。
2つの吸気弁3a・3bのリフト差は、2つのロッカアーム44a・44bのアッパピン46a・46bの枢着部の位置をカム軸42の軸線に直交する方向について適宜に設定することにより、低開度域ではその差を一方の弁を休止させられるまで大きくし、高開度域ではその差が殆どなくなるように設定することができる。
これにより、特に低開度域で2つの吸気弁3a・3bに開度差を生ぜしめ、気筒内吸気流を旋回流(スワール)とすることで燃焼効率を高め、燃料消費率を向上する上に寄与し得る。特に一方の弁が休止するようにすれば、アイドリング運転時など、吸入空気量が微少な運転領域での吸入気量の制御性が改善され、アイドリング運転時の安定性向上に寄与し得る。
この動弁機構においては、ロッカアーム44a・44bを常時運動させつつバルブステムに対するカムリフトの伝達量を変化させているので、特に低リフト時のロッカアーム44a・44bのタペット部51a・51bを安定させるために、閉弁位置を規定するストッパ52がカムシャフトホルダHCと一体に設けられている。
ところで、4節リンクでロッカアームを支持した場合、リンクに遊びがあると、バルブスプリングでタペット部を押し上げるだけではローラフォロワをカムに常時押し付けておくことはできないので、ローラフォロワをカムに常時押し付けるための付勢手段が設けられている。この付勢手段55は、カムシャフトホルダHCに一体形成されたばね受け56に摺合すると共に、圧縮コイルばね57によって常時引き抜き方向に弾発付勢されたスライドロッド58からなっている。このスライドロッド58の一端を、アッパリンク47a・47bに於けるロッカアーム支持軸50に対する枢着端の外周面に連結することにより、アッパリンク47a・47bに図11における反時計方向への回動力を加え、これによってアッパリンク47a・47bの一端に枢着されたローラフォロワ45を吸気カム43a・43bに常時押し付けている。なお、アッパリンク47a・47bを弾発的に回動付勢する手段としては、ロッカアーム支持軸50に捩りコイルばねを巻装する手法でも良い。
以上詳述した通り、本発明によれば、各リンクの腕の長さ、ロッカアームの形状、カムプロフィル、タペット部の位置、タペットクリアランスの設定などを互いに異ならせることにより、様々なセッティングが可能である。
第1実施例に係るバルブリフト可変装置の一部切除して示す側面図である。 図1に示したバルブリフト可変装置の一部切除して示す要部斜視図である。 バルブリフト可変装置の駆動機構の要部斜視図である。 第1実施例に係るバルブリフト可変装置の作動説明図である。 第1実施例に係るバルブリフトの特性線図である。 本発明に係る吸気弁のバルブシート角θとシート面と傘状部の外面とのなす角度φとの関係を示す部分的な拡大図である。 本発明に係る吸気弁のバルブシート角と弁開度との関係を示す部分的な拡大図である。 本発明に係る燃焼室の天井面の概念図である。 一部変形例に係るバルブリフト可変装置の一部切除して示す斜視図である。 第2実施例に係るバルブリフト可変装置の一部切除して示す上面図である。 図10中のXI−XI線に沿う部分的な断面図である。 図10中のXII−XII線に沿う部分的な断面図である。 第2実施例に係るバルブリフトの特性線図である。
符号の説明
1 バルブリフト可変装置
2 カム
3a・3b 吸気弁
4a・4b ロッカアーム
7 アッパリンク
9a・9b ロワリンク
11 コントロール軸
12 クランクピン部(枢着端)
14 クランクジャーナル部
18 コントロールアーム
23 駆動機構
38 クランクピン部(枢着端)
43a・43b カム
44a・44b ロッカアーム
47a・47b アッパリンク
49a・49b ロワリンク

Claims (2)

  1. カムのカムリフトを複数の吸気弁に伝達すべく前記複数の吸気弁のそれぞれに個別に対応して設けられた複数のロッカアームと、該複数のロッカアームを機関本体に個別に連結するリンク機構と、該リンク機構を構成する少なくとも1つのリンクの枢着端の位置を変化させる可変機構とを気筒ごとに備えた内燃機関のバルブリフト可変装置であって、
    前記内燃機関が一列に並ぶ複数の気筒を有し、
    前記可変機構が、前記リンク機構における前記枢着端と機関本体とを前記複数の気筒に渡って連結するコントロール軸と、当該コントロール軸を機関本体に対して揺動させる駆動機構とを含み、
    前記複数のロッカアームのそれぞれに対応するリンク機構のジオメトリを互いに異なるものとしたことを特徴とする内燃機関のバルブリフト可変装置。
  2. 共通のプロフィルのカムで駆動される複数のロッカアームを備え、該複数のロッカアームのカム回転方向のカム摺接面幅の中心位置がカム軸の軸線に直交する向きについて互いに異なることを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関のバルブリフト可変装置。
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