JP4286761B2 - 車両の操舵制御装置 - Google Patents

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この発明は、所定位置にある車両を、運転者が転舵機構を一定舵角に保持して目標位置に向かって移動させる運転状況を想定した車両の操舵制御装置に関するものである。
駐車時の転舵操作を自動的に行う操舵制御装置として、車輪を転舵する転舵機構に電動モータ等の転舵アクチュエータを付加し、この転舵アクチュエータを予め記憶されているプログラムにしたがって制御するものが開発されている。この種の操舵制御装置は、通常、基準位置(例えば、車庫入れ開始位置)からの相対位置変化量と車両の転舵角の関係を予めマップの形で記憶しておき、基準位置から目標位置に進む間に、マップを参照して得られた目標転舵角と実際の転舵角との偏差を小さくするように転舵アクチュエータを制御する。
また、基準位置から車両を斜め前方の折り返し位置まで前進させた後に、車両を後退させて最終駐車位置まで移動させる場合に、折り返し位置までを前述のような自動操舵で行い、折り返し位置から最終駐車位置までは運転者による手動操舵で行うものが案出されている(例えば、特許文献1参照)。
この従来の操舵制御装置は、折り返し位置までは転舵アクチュエータによる制御によって車両が設定姿勢に操舵され、車両が折り返し位置まで進むと、音声教示等によってシフトレバーをリバースに切り換えることが運転者に知らされると共に、車両の停止時に、後退動作に備えた転舵角に転舵アクチュエータによって変更される。そして、操舵制御装置による制御はこの時点で終了し、この後には運転者が転舵機構を一定舵角(例えば、最大舵角)に保持し、そのまま車両を後退させることによって最終駐車位置まで車両を移動させる。
特許第3420581号公報
この従来の操舵制御装置は、車両が折り返し位置に達した後には運転者が一定舵角を保持したまま車両を最終駐車位置まで移動させるものであるが、このとき車両は旋回軌道を描いて後退を続けるため、正確な最終駐車位置に望ましい姿勢で停止させることは実際上難しい。このため、車両の後退時には、ある位置まで運転者が一定舵角を保持した後、最終駐車位置の直前でステアリングの切り戻し(舵角保持の解除)を行って車両姿勢を修正する。
しかし、このステアリングの切り戻しを行うタイミングの判断は微妙であり、運転者の熟練がないと車両を駐車位置に望ましい姿勢で停車させることは難しい。
そこでこの発明は、車両を目標位置まで移動させるときに舵角保持を解除するためのタイミングを正確、かつ確実に運転者に伝達できるようにして、運転者の熟練を要することなく所望の目標位置に車両を移動させることのできる車両の操舵制御装置を提供しようとするものである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、運転者の操舵により車輪を転舵可能な転舵機構(例えば、後述の実施形態における転舵機構3)と、この転舵機構を駆動する転舵アクチュエータ(例えば、後述の実施形態における電動モータ4)と、この転舵アクチュエータを制御する制御手段(例えば、後述の実施形態における制御手段31)と、を備え、所定位置にある車両を、運転者が転舵機構を一定舵角に保持して目標位置に向かって移動させる運転状況を想定した車両の操舵制御装置において、移動距離を基にして車両の移動位置情報を検出する位置情報検出手段(例えば、後述の実施形態における位置情報検出手段32)と、この位置情報検出手段で検出した車両の位置情報に基づいて舵角保持を解除するためのタイミングを判断するタイミング判断手段(例えば、後述の実施形態におけるタイミング判断手段33)と、を設け、このタイミング判断手段が舵角保持を解除するためのタイミングを判断したときに、前記転舵機構を介して運転者に解除タイミングを伝達するように、前記転舵アクチュエータを駆動するとともに、運転者による舵角保持区間を含む車両の規範経路を、予め記憶しておき必要に応じて呼び出して、若しくは、演算によって求めて設定する規範経路設定手段(例えば、後述の実施形態における経路設定手段30)と、この規範経路設定手段で設定した規範経路に対する舵角保持区間での実際の車両の経路のずれを検出する経路誤差検出手段(例えば、後述の実施形態における経路誤差検出手段34)と、この経路誤差検出手段で検出した経路の誤差に応じて、前記タイミング判断手段によるタイミング判断を修正する修正手段(例えば、後述の実施形態における修正手段35)と、を設けるようにした。
この発明の場合、転舵機構が運転者によって一定舵角に保持され、その状態で車両が設定位置まで移動すると、位置情報検出手段からの情報に基づいて舵角保持の解除に関するタイミングがタイミング判断手段によって判断される。こうして、タイミング判断手段によって舵角保持の解除のタイミングが判断されると、転舵アクチュエータによる駆動が開始され、その駆動による信号が転舵機構を通して運転者に伝達される。
また、この発明の場合、規範経路と実際の車両の経路のずれが経路誤差検出手段によって検出され、タイミング判断手段によるタイミングの判断がその誤差に応じて修正される。したがって、障害物の回避等によって舵角保持区間で車両の経路が本来の経路からずれたときにも、車両を目標位置に正確に移動させられるように、舵角保持の解除タイミングの判断が修正される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記規範経路設定手段は、規範経路を基準位置からの車両の移動距離と転舵角に応じて、若しくは、車両の移動距離とヨー角に応じて設定するようにした。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記タイミング判断手段は、舵角保持を解除する直前の期間と、実際に舵角保持を解除する期間を判断するようにした。
この場合、タイミング判断手段による判断に基づいて、舵角保持を解除する直前の期間と、実際に舵角保持を解除する期間を運転者に伝達することが可能になる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記制御手段による転舵アクチュエータの駆動は、前記タイミング判断手段による前記解除する直前の期間の判断時と、前記解除する期間の判断時でパターンを変化させるようにした。
この場合、転舵アクチュエータの駆動パターンの変化によって、舵角保持を解除する直前の期間と、舵角保持の解除を実際に行う期間を確実に運転者に伝達することが可能になる。
請求項1に記載の発明によると、車両の位置情報に基づいて舵角保持を解除するタイミングを判断し、その判断したタイミングで転舵アクチュエータを駆動することにより、転舵機構を通して運転者に解除タイミングを知らせることができるため、運転者の熟練に頼ることなく常時車両を所望の目標位置に正確、かつ確実に移動させることができる。
また、請求項1に記載の発明によると、障害物の回避等によって規範経路と実際の車両の経路に誤差が生じたときにも、その誤差に応じて舵角保持の解除判断タイミングを修正することができるため、車両を常に所望の目標位置に確実に移動させることができる。
請求項2に記載の発明によると、規範経路設定手段において、規範経路を基準位置からの車両の移動距離と転舵角に応じて、若しくは、車両の移動距離とヨー角に応じて設定しているため、経路誤差検出手においては、規範経路上の転舵角やヨー角の値と実際の転舵角やヨー角の値を比較することによって容易に経路の誤差を検出することができる。
請求項3に記載の発明によると、舵角保持の解除を実際に行う期間だけでなく、舵角保持を解除する直前の期間もタイミング判断手段によって判断することができるため、舵角保持を解除する直前の期間になったことを、転舵機構を通して運転者に伝達することで舵角保持の解除を運転者に確実に実行させることができる。
請求項4に記載の発明によると、舵角保持を解除する直前の期間と、舵角保持を実際に解除する期間を転舵アクチュエータの駆動パターンの変化によって運転者に伝達するため、舵角保持の解除タイミングを運転者に容易にかつ正確に把握させることができる。
以下、この発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図2は、この発明にかかる操舵制御装置を適用した車両100の概略構成図であり、同図中Wf,Wrは、車両の前輪と後輪、1は、ステアリングホイールである。ステアリングホイール1は、ステアリングシャフト2と、ギヤ機構やタイロッド等から成る転舵機構3を介して車体左右の前輪Wfに連係されており、転舵機構3には同機構3を駆動するアクチュエータである電動モータ4が付設されている。また、ステアリングシャフト2には、運転者による操舵トルクを検出するトルクセンサ5が設けられ、このトルクセンサ5が電動モータ4と共に電動パワーステアリングを構成している。電動モータ4は、コントローラ(電子制御ユニット)6によって制御され、基本的に電動パワーステアリングの駆動源として機能するが、後述するスイッチ操作による切り換えにより、駐車時に自動操舵を行う操舵制御装置の駆動源としても機能する。この場合も、電動モータ4は同じコントローラ6によって制御される。
また、コントローラ6の入力側には、前記トルクセンサ5が接続されている他、ステアリングホイール1の回転角から前輪Wfの転舵角を検出する転舵角センサ25と、シフトレバーで選択されたシフトレンジ(「D」レンジ、「R」レンジ、「N」レンジ、「P」レンジ等)を検出するシフトポジションセンサ7と、ブレーキの踏み込みの有無に連動するブレーキスイッチ8等が接続されており、一方、出力側には、前記電動モータ4の他に、音声案内によって運転者の操作を支援し、或いは、運転者に注意を喚起する音声教示スピーカ9が接続されている。また、コントローラ6には、モニター10(図3参照)を一体に組み込んだ後述する操作パネル11の配線が接続されると共に、操舵装置の電源スイッチ12が接続されている。この電源スイッチ12は、自動操舵時には緊急停止スイッチとしても機能する。
なお、図中配線は省略されているが、コントローラ6の入力側には、さらに、前後輪Wf,Wrの回転角を検出する回転角センサ19と、車両の前後両側に配置され走行時に障害物を超音波やレーダ等で検出する障害物検出手段13と、車両の前後中央に配置され車両前方と後方の画像を撮影する撮影手段14が接続されている。
操作パネル11には、図3に示すようにモニター10の他、駐車モード(左/右の後方並列駐車モードと縦列駐車モード)を設定するモード選択スイッチ15a〜15dと、自動操舵を開始するスタートスイッチ16、警告ランプ17、ブザー18等が設けられ、運転者の操作意思をスイッチ操作でコントローラ6に反映させると共に、車両100の状態や制御状態をモニター10や警告ランプ17,ブザー18等によって運転者に知らせるようになっている。
また、コントローラ6の記憶部6aには、4種類の駐車モード(左/右の後方並列駐車モードと、左/右の縦列駐車モード)毎に車両100の移動距離に対応する転舵角のデータ(規範経路)が記憶されており、これらが操舵制御時に必要に応じて読み出されるようになっている。
図4,図5は、左側の後方並列駐車における車両100の進む規範経路を示すものである。例えば、この左側の後方並列駐車においては、車両100を、(1)の駐車基準位置から(2)の折り返し位置を経て(3)の最終駐車位置(目標位置)に移動させるが、この経路を示すマップ(移動距離に応じた転舵角のデータ)がコントローラ6の記憶部6aに記憶されている。なお、(1)の駐車基準位置とは、車両100が駐車枠21と直交した姿勢において、車両100の中心が駐車枠21の中心線上に位置される、駐車枠21に近接した位置のことを言う。
この実施形態においては、コントローラ6a内において前記のデータの呼び出しを行う部分が規範経路設定手段30を構成している(図1参照)。
一方、コントローラ6内の処理機能部には、図1に示すように制御手段31が構成されており、この制御手段31は、駐車時に自動操舵が開始されると、選択された駐車モードに応じたマップを記憶部6aから呼び出し、車両100が駐車基準位置(1)から前方の折り返し位置(2)に達するまでの間は、転舵角が常時マップ値に一致するように電動モータ4の出力を制御する。なお、車両100が折り返し位置(2)から最終駐車位置(3)まで後退する間は、転舵は基本的に運転者の手動操作によって行われる。
コントローラ6は、図1に示すように車両の位置情報を検出する位置情報検出手段32を備えている。位置情報検出手段32は、この実施形態では回転角センサ19の検出値を基に駐車基準位置(1)からの車両100の移動距離を検出するようになっている。車両100が駐車基準位置(1)から前方の折り返し位置(2)まで移動する間の電動モータ4の出力制御では、位置情報検出手段32で検出した車両100の移動距離を基に、その移動距離に対応した目標転舵角をマップ値から求める。制御手段31は、このとき目標転舵角と実転舵角の偏差をゼロにするように電動モータ4の出力を制御する。なお、車両100の移動距離は周知の前輪Wfの周長と回転角センサ19で検出した車輪の回転角との積によって求め、実転舵角は転舵角センサ25の検出値から求める。
ところで、この装置においては、車両100が折り返し位置(2)から後退するときには、まず、運転者が予め設定された舵角に転舵機構3を操作するか、または、折り返し位置(2)に到達した時点で保持すべき舵角となっているようにマップ値を構成しておき、車両100が最終駐車位置(3)に近接した設定位置に後退するまでは、その舵角を運転者が保持し続ける。そして、車両100が最終駐車位置(3)に近接する所定タイミングになると、後述するコントローラ6からの信号に従って運転者が転舵角を切り戻す。
コントローラ内6の処理機能部には、前述の規範経路設定手段30と制御手段31、位置情報検出手段32の他に、折り返し位置(2)からの後退時に舵角保持を解除するタイミングを判断するタイミング判断手段33と、後退時における舵角保持区間a(図5参照)での規範経路に対する実際の車両100の経路のずれを検出する経路誤差検出手段34と、この経路誤差検出手段34で検出した検出値に基づいてタイミング判断手段33による解除タイミングの判断を修正する修正手段35と、が設けられている。
タイミング判断手段33は、位置情報検出手段32で検出した車両の位置情報に基づいて舵角保持を解除するタイミング(切り戻し開始ポイントp)を判断するものであり、この実施形態では、図6に示すように基準位置(例えば、折り返し位置(2)や駐車基準位置(3))からの車両100の移動距離が設定値mに達した時点で解除タイミングになったものと判断する。
また、経路誤差検出手段34は、経路設定手段30で読み込まれた規範経路を示すマップ値(転舵角)と、実際の車両100の転舵角のずれを移動距離毎に検出し、規範舵角と実舵角の偏差を求めてその偏差を修正手段35に出力する。修正手段35では、その偏差に応じてタイミング判断手段33の判断タイミングを修正し、図8に示すように実舵角が規範舵角に対して一時的に大きくなることがあった場合(このとき、車両100の経路は規範経路の内側になる。)には、切り戻しポイントpが早まるように判断タイミングを早め、実舵角が規範舵角に対して一時的に小さくなることがあった場合(このとき、車両100の経路は規範経路の外側になる。)には、逆に切り戻しポイントpが遅くなるように判断タイミングを遅くする。
一方、コントローラ6内の制御手段31は、前記タイミング判断手段33が舵角保持の解除タイミングを判断したときに、電動モータ4を駆動させる。このときの電動モータ4の駆動は転舵機構3を介して運転者に切り戻しのタイミングを指示するためのものであり、ステアリングホイール1を切り戻し易くする方向に微少なトルクを加える。このとき、電動モータ4に流す電流は、図9に示すようにステアリングトルクで3kgf・cm程度になるような微少電流であるが、この電流は所定時間一定レベルで加えるようにしても、図10に示すようにレベルが一定間隔で変化するように加えるようにしても良い。
次に、駐車時の実際の作動を、左側の後方並列駐車を例にとって説明する。
まず、運転者がステアリングホイール1を直接操作し、目視確認を行いながら車両100を図4に示す駐車基準位置(1)まで移動させる。そこで運転者は一旦車両100を停止させ、操作パネル11上のモード選択スイッチ15a〜15dのうちの左側の後方並列駐車モードを選択し、その後にスタートスイッチ16を押とスタートスイッチ16が点灯して操舵制御が開始される。
操舵制御が開始されると、コントローラ6内では駐車モードに応じた出力データのマップが読み込まれ、制御手段31による電動モータ4の制御が行われる。
車両100は、ブレーキペダルの踏み込みの解除、若しくは、アクセル操作によって前進し、それに伴って出力データのマップ値に沿うように転舵角を制御する。これにより、車両100は、図3に示すように右方向に姿勢を変化させながら前進し、第1の目標位置(2)に達した時点で転舵が一旦中立状態に戻される。このとき、モニター10の表示と音声教示スピーカ9からの指示によって車両100を停止させるべきことが運転者に伝えられ、運転者はこの指示に従ってブレーキペダルを踏み込む。つづいて、運転者は、モニター10の表示と音声教示スピーカ9の指示に従ってシフトレンジをRに切り換え、さらに、ステアリングホイール1を後退に備えた設定舵角に操作する。
この後、運転者がシフトレンジをRに切り換え、ステアリングホイール1を一定舵角に保持したままブレーキペダルを徐々に解除し、必要に応じてアクセル操作を行うと、車両100は、図5に示すように運転者の舵角保持に倣って後退を始める。この間、電動モータ4による自動操舵は行われないが、コントローラ6においては、位置情報検出手段32による移動距離の検出と、経路誤差検出手段34による経路の誤差の検出(転舵角のずれの検出)が行われる。
こうして車両100が一定円弧を描いて後退し、車両100の移動距離が図6に示すmに達すると、タイミング判断手段33が切り戻しタイミング(舵角保持の解除タイミング)になったものと判断して制御手段31に信号を出力する。これにより、制御手段31は電動モータ4に電流出力指令を出し、電動モータ4は、転舵機構3を介して切り戻し方向の微少トルクをステアリングホイール1に伝達する。この結果、ステアリングホイール1を握っている運転者の手に微少トルクが伝達され、運転者は切り戻しポイントpに達したことを知ることができる。こうして運転者がステアリングホイール1を切り戻しつつ車両100を所定量後退させたところでブレーキペダルを踏み込むと、車両100は最終駐車位置(3)である駐車枠21内に停車する。
なお、この時点まではコントローラ6内の位置検出等の処理は続けられており、操舵制御は、運転者がこの後にシフトレバーをパーキングレンジに入れたとき終了する。
以上は、舵角保持区間a(図5参照)の間に障害物回避のための修正操舵や不注意等による操舵のぶれがない場合であるが、舵角保持区間aにおいて上記の舵角の変化があった場合には次のようになる。なお、ここでは障害物を回避する場合を例に説明する。
即ち、図7に示すように舵角保持区間aに障害物cがあり、運転者がこれを回避するために規範経路の内側に転舵した場合には、経路誤差検出手段34がこのとき規範舵角と実舵角の偏差を検出し、修正手段35がその検出値を受けてタイミング判断手段33の判断タイミングを早めるように修正する。また、逆に、障害物cを規範経路の外側に回避した場合には、経路誤差検出手段34の検出値に基き修正手段35がタイミング判断手段33の判断タイミングを遅くするように修正する。したがって、いずれの場合にも、駆動モータ4の微少トルクが入力されるタイミングが適正に修正される。
よって、この操舵制御装置を採用した車両100においては、車両の後退時に舵角保持を解除して切り戻すタイミングを運転者に正確に伝達することができるため、運転者の熟練に頼ることなく車両100を最終駐車位置(3)に容易に、かつ確実に停車させることができる。
なお、以上では左側の後方並列駐車の場合を例に説明したが、他のモードの駐車においても同様である。
つづいて、他の実施形態を図11,図12を参照して説明する。
この実施形態の操舵制御装置は、タイミング判断手段によって舵角保持を解除して切り戻すタイミングだけでなく、舵角保持を解除する直前の期間(予告期間)と、実際に切り戻しを行う期間(切り戻し期間)を判断すると共に、これらの期間に応じて電動モータ4の駆動パターンを変化させるようになっている。図11に示す例では、予告開始ポイントp´と切り戻しポイントpの間の予告期間においては、制御電流のレベル変化の周期を長くし、切り戻しポイントp以降の切り戻し期間においては、同周期を短くしている。また、図12に示す例においては、制御電流のレベル変化の周期の長短を予告期間と切り戻し期間で逆にしている。
なお、電動モータ4の駆動パターンの変化は、これらに限らず制御電流の強弱(レベルの大小)を変えたり、制御電流のパルス間隔を変えたりすることも可能である。
この実施形態のように、予告期間と切り戻し期間で夫々異なるパターンのトルク信号を運転者に伝達できるようにした場合には、切り戻しのタイミングを運転者に容易にかつ正確に把握させることができる
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば、上記の実施形態においては、出力データを予めマップのかたちで記憶するようにしたが、規範経路設定手段30で設定する規範経路は演算によって求めるようにしても良い。また、舵角保持の解除タイミングを伝達するための電動モータ4の駆動では、電動モータ4に目標電流となる指令値を与えるようにしても良いが、デューティー比を直接制御するようにしても良い。さらに、舵角保持の解除タイミングを伝達する際には、電動モータ4の駆動と共に、音声教示や画像表示、ブザーによる警告、LEDの点燈等を併せて行うようにしても良い。
この発明の一実施形態を示す操舵制御装置の機能ブロック図。 同実施形態を示す車両の概略構成図。 同実施形態における操作パネルの平面図。 同実施形態の作動を説明する模式図。 同実施形態の後退時における作動を説明する模式図。 同実施形態の移動距離に応じた規範転舵角のマップと実際の車両の転舵角を重ね合わせた図。 同実施形態の後退時における作動を説明する模式図。 移動距離に応じた規範転舵角のマップと実際の車両の転舵角を重ね合わせた図。 同実施形態の車両の移動距離と電動モータに流す電流(ステアリングトルク)の関係を示した特性図。 同実施形態の変形例における移動距離と電動モータに流す電流の関係を示した特性図。 他の実施形態の移動距離と電動モータに流す電流の関係を示した特性図。 同実施形態の変形例における移動距離と電動モータに流す電流の関係を示した特性図。
符号の説明
3 転舵機構
4 電動モータ(転舵アクチュエータ)
30 規範経路設定手段
31 制御手段
32 位置情報検出手段
33 タイミング判断手段
34 経路誤差検出手段
35 修正手段

Claims (4)

  1. 運転者の操舵により車輪を転舵可能な転舵機構と、
    この転舵機構を駆動する転舵アクチュエータと、
    この転舵アクチュエータを制御する制御手段と、を備え、
    所定位置にある車両を、運転者が転舵機構を一定舵角に保持して目標位置に向かって移動させる運転状況を想定した車両の操舵制御装置において、
    移動距離を基にして車両の移動位置情報を検出する位置情報検出手段と、
    この位置情報検出手段で検出した車両の位置情報に基づいて舵角保持を解除するためのタイミングを判断するタイミング判断手段と、を設け、
    このタイミング判断手段が舵角保持を解除するためのタイミングを判断したときに、前記転舵機構を介して運転者に解除タイミングを伝達するように、前記転舵アクチュエータを駆動するとともに、
    運転者による舵角保持区間を含む車両の規範経路を、予め記憶しておき必要に応じて呼び出して、若しくは、演算によって求めて設定する規範経路設定手段と、
    この規範経路設定手段で設定した規範経路に対する舵角保持区間での実際の車両の経路のずれを検出する経路誤差検出手段と、
    この経路誤差検出手段で検出した経路の誤差に応じて、前記タイミング判断手段によるタイミング判断を修正する修正手段と、を設けたことを特徴とする車両の操舵制御装置。
  2. 前記規範経路設定手段は、規範経路を基準位置からの車両の移動距離と転舵角に応じて、若しくは、車両の移動距離とヨー角に応じて設定することを特徴とする請求項1に記載の車両の操舵制御装置。
  3. 前記タイミング判断手段は、舵角保持を解除する直前の期間と、実際に舵角保持を解除する期間を判断することを特徴とする請求項1または2に記載の車両の操舵制御装置。
  4. 前記制御手段による転舵アクチュエータの駆動は、前記タイミング判断手段による前記解除する直前の期間の判断時と、前記解除する期間の判断時でパターンを変化させることを特徴とする請求項3に記載の車両の操舵制御装置。
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