JP4286405B2 - 信号分析装置および信号分析方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、SMS(Spectral Modeling Synthesis)分析などを用いた信号分析装置および信号分析方法に係り、特に基本周波数(ピッチ;Pitch)を有する入力信号に対してFFT(Fast Fourie Transformation)をベースとして用いて信号分析を行う信号分析装置および信号分析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
まず、FFT(Fast Fourie Transformation)をベースとして用いた信号分析としてSMS分析について説明する。
SMS分析では、まずサンプリングした(標本化した)入力信号である音声波形に分析窓(=窓関数)を用いて音声波形をフレーム(Frame)として切り出し、高速フーリエ変換(FFT)を行って得られる周波数スペクトルから、正弦波成分と残差成分とを抽出する。
正弦波成分とは、基本周波数(ピッチ;Pitch)および基本周波数の倍数にあたる周波数(倍音)の成分をいう。そして、正弦波成分データとして、例えば、各成分の周波数を“Fi”として保持し、各成分の平均アンプリチュードを“Ai”として保持し、スペクトル包絡をエンベロープとして保持する。
残差成分とは、入力信号から正弦波成分を除いた成分であり、残差成分データとして、例えば、周波数領域のデータとして保持される。
得られた正弦波成分データおよび残差成分データで示される周波数分析データは、フレーム単位で記憶され、フレーム間の時間間隔は固定フレームレート方式の場合一定(例えば5[ms])であるので、フレームをカウントすることによって時間を特定することができるようになっている。そして、各フレームには曲の冒頭からの経過時間に相当するタイムスタンプが付されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、サンプリングされた入力信号波形をフレームとして切り出す際に用いられる分析窓は、入力信号波形がピッチ周期に対してどのようなタイミングでサンプリングされた場合であっても、必要とされる分析精度を確保するために、どのような入力信号のピッチに対しても少なくとも2.5ピッチ周期分の波形がサンプリング可能であるように、分析窓のサイズを大きめに設定していた。
分析窓のサイズを大きめに設定すると言うことは、FFTのサイズも大きくなることとなり、処理時間が長くなるとともに、実際に必要な分析窓サイズに対し分析窓のサイズが大きすぎる場合には、処理効率が低下してしまうという問題点があった。
そこで、本発明の目的は、分析窓のサイズを入力信号に対して最適化することが可能であるとともに、FFTをベースとして信号分析を行う場合の処理効率を向上させることが可能な信号分析装置および信号分析方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の構成は、入力信号の信号分析を行う信号分析装置において、前記入力信号のピッチ周期の中心タイミングと、波形切出タイミングとの間の相対的な時間関係および前記ピッチ周期に基づいて分析窓サイズを決定する分析窓サイズ決定手段と、前記決定された分析窓サイズの分析窓を用いて前記波形切出タイミングにおいて、前記入力信号の波形切出を行う波形切出手段と、を備えたことを特徴としている。
【0005】
請求項2記載の構成は、請求項1記載の構成において、前記分析窓サイズ決定手段は、前記ピッチ周期の中心タイミングと、前記分析窓の中心タイミングと、のずれに基づいて、前記分析窓サイズを決定することを特徴としている。
【0006】
請求項3記載の構成は、請求項2記載の構成において、前記分析窓サイズ決定手段は、前記ピッチ周期の中心タイミングと、前記分析窓の中心タイミングと、のずれ量と、当該ずれ量に対応する前記分析窓のサイズとの関係を予め記憶した分析窓サイズ設定条件記憶手段を備えたことを特徴としている。
【0007】
請求項4記載の構成は、入力信号の信号分析を行う信号分析装置において、前記入力信号のピッチ周期の中心タイミングを検出し、前記ピッチ周期の中心タイミングが波形切出の中心タイミングとなるように分析窓位置を決定する分析窓位置決定手段と、前記ピッチ周期に対応する分析窓サイズを決定する分析窓サイズ決定手段と、前記決定された分析窓サイズの分析窓を用いて前記決定された分析窓位置において前記入力信号の波形切出を行う波形切出手段と、前記波形切出がなされた入力信号の信号分析を行って、前記入力信号のピッチ周期に応じて変化する可変フレームレートで分析結果を出力する分析手段と、を備えたことを特徴としている。
【0008】
請求項5記載の構成は、入力信号の信号分析を行う信号分析装置において、前記入力信号のピッチ周期の中心タイミングを検出し、前記ピッチ周期の中心タイミングが波形切出の中心タイミングとなるように分析窓位置を決定する分析窓位置決定手段と、前記ピッチ周期に対応する分析窓サイズを決定する分析窓サイズ決定手段と、前記決定された分析窓サイズの分析窓を用いて前記決定された分析窓位置において前記入力信号の波形切出を行う波形切出手段と、前記波形切出がなされた入力信号の分析を行って分析結果を出力する分析手段と、一定の出力レートに対応する固定レート出力タイミングを生成する出力タイミング生成手段と、前記固定レート出力タイミングに基づいて前記分析結果の位相補正を行い、前記一定の出力レートで前記位相補正された分析結果を出力する位相補正手段と、を備えたことを特徴としている。
【0009】
請求項6記載の構成は、請求項5記載の構成において、前記位相補正手段は、前記分析手段における前記分析結果の出力タイミングと、前記固定レート出力タイミングと、の間の時間的ずれに基づいて前記位相補正を行うことを特徴としている。
【0010】
請求項7記載の構成は、請求項6記載の構成において、ある分析タイミングにおける分析結果のスペクトルに含まれるある成分の周波数をfn、その位相をψnとした場合に、前記位相補正手段における位相補正後の位相ψ’n(=Δt時間後の位相)は、次式で表されることを特徴としている。
ψ’n=ψn+2πfnΔt
【0011】
請求項8記載の構成は、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の構成において、前記入力信号の信号分析方法としてSMS分析を用いることを特徴としている。
【0012】
請求項9記載の構成は、入力信号の信号分析を行う信号分析方法において、前記入力信号のピッチ周期の中心タイミングと、波形切出タイミングとの間の相対的な時間関係および前記ピッチ周期に基づいて分析窓サイズを決定する分析窓サイズ決定過程と、前記決定された分析窓サイズの分析窓を用いて前記波形切出タイミングにおいて、前記入力信号の波形切出を行う波形切出過程と、を備えたことを特徴としている。
【0013】
請求項10記載の構成は、入力信号の信号分析を行う信号分析方法において、前記入力信号のピッチ周期の中心タイミングを検出し、前記ピッチ周期の中心タイミングが波形切出の中心タイミングとなるように分析窓位置を決定する分析窓位置決定過程と、前記ピッチ周期に対応する分析窓サイズを決定する分析窓サイズ決定過程と、前記決定された分析窓サイズの分析窓を用いて前記決定された分析窓位置において前記入力信号の波形切出を行う波形切出過程と、前記波形切出がなされた入力信号の信号分析を行って、前記入力信号のピッチ周期に応じて変化する可変フレームレートで分析結果を出力する分析過程と、を備えたことを特徴としている。
【0014】
請求項11記載の構成は、入力信号の信号分析を行う信号分析方法において、前記入力信号のピッチ周期の中心タイミングを検出し、前記ピッチ周期の中心タイミングが波形切出の中心タイミングとなるように分析窓位置を決定する分析窓位置決定過程と、前記ピッチ周期に対応する分析窓サイズを決定する分析窓サイズ決定過程と、前記決定された分析窓サイズの分析窓を用いて前記決定された分析窓位置において前記入力信号の波形切出を行う波形切出過程と、前記波形切出がなされた入力信号の分析を行って分析結果を出力する分析過程と、前記分析結果の位相補正を行い、一定の出力レートで前記位相補正された分析結果を出力する位相補正過程と、を備えたことを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
[1] 発明の原理
まず具体的な実施形態の説明に先立ち、本発明の原理について説明する。
上述したように、従来においては、FFTをベースとして信号分析を行う場合、入力信号に対してどのようなタイミングで分析窓を適用しても、分析結果を所望の精度に保つために分析窓サイズを大きめに設定していたが、発明者らは、ピッチを有する入力信号に対して、適切な分析窓の位置の取り方をすれば、同じ分析窓のタイプを使っても、分析窓の適用タイミング(以下、分析窓の位置という。)を考慮しない場合と比べて、より小さな分析窓サイズで、ひいては、小さなFFTサイズで、同等の時間的及び周波数的精度を有する信号分析結果(FFT結果)が得られるという知見を得た。このことは、特にピッチ周期のアタックがはっきりした(ピッチ周期の始まりの振幅が大きな)信号に対して顕著である。
【0016】
ここで、図1を参照して、より具体的に説明する。
図1(a)に信号分析に用いた時間波形と分析窓をかける位置を示す。
図1(a)中のピッチ周期は、波形における振幅のピーク位置を起点とした1ピッチ周期区間を示している。ピッチ周期をこのように設定した場合、図1(a)に示すように、分析窓の中心をピッチ周期の中心にあわせて配置する第1分析窓位置PW1および分析窓の中心をピッチ周期の起点(もしくは終点)にあわせて配置する第2分析窓位置PW2について考察する。
第1分析窓位置PW1および第2分析窓位置PW2において、設定した分析窓は、同一タイプ、同一サイズおよび同一FFTサイズであるものとする。
この場合に第1分析窓位置PW1において得られたFFTの結果であるスペクトルは、図1(b)に示すようなものとなり、第2分析窓位置PW2において得られたFFTの結果であるスペクトルは、図1(c)に示すようなものとなった。
すなわち、第1分析窓位置PW1において得られたスペクトルは、ピッチに対し全ての倍音があらわれたが、第2分析窓位置PW2において得られたスペクトルは、第1分析窓位置PW1において得られたスペクトル概形をとどめているにすぎないことがわかる。
【0017】
さらに得られたスペクトルに対して、ローカルピーク検出を行うと、図中にxで表されるローカルピークが得られる。
この場合においても、第1分析窓位置PW1において得られたスペクトルについては、すべての倍音が検出されているが、第2分析窓位置PW2において得られたスペクトル(図1(c)参照)では、ところどころでしか検出できていないことがわかる。
従って、第2分析窓位置PW2と同様の分析窓の設定の仕方で、第1分析窓位置PW1で得られるスペクトルと同等の結果を得るためには、分析窓のサイズをより大きくとる(そしてFFTサイズを大きくとる)必要がある。
これらのことより、適切な分析窓位置に設定し、入力信号を切り取ってFFTをしてやれば、より小さな分析窓サイズで、ひいては、より小さなFFTサイズで、分析窓の位置を考慮しない場合と比較して同等の精度の結果が得られる上、結果としてより短い処理時間で問題のない精度の結果が得られるという知見が得られたのであった。
【0018】
さて、得られた知見を利用して、効率のよいFFT分析を行うのは具体的にどのような方法が挙げられるかについて検討し、以下に示した3つの方法が望ましいと考えられた。
(1) 分析窓のピッチ周期に対する位置に応じて分析窓サイズを変更する方法。
(2) 分析窓の中心をピッチ周期の中心位置に一致させ、可変フレームレート方式で処理する方法。
(3) 分析窓の中心をピッチ周期の中心位置に一致させ、位相補正を行った後、固定フレームレート方式で処理する方法。
【0019】
[2] 具体的実施形態
次に上述した3つの方法を用いた具体的な実施形態について説明する。
[2.1] 分析窓のピッチ周期に対する位置に応じて分析窓サイズを変更する方法
通常のFFTでは分析窓のサイズは、分析窓のピッチ周期における位置にかかわらず、(ピッチに応じた)同じサイズとなっているが、本具体的実施形態では、分析窓のサイズを分析窓のピッチ周期に対する位置に応じて変更している。
すなわち、分析窓のピッチ周期の中心位置から離れるにつれて分析窓の大きさを大きくするようにしている。
この結果、処理全体としては、処理時間の短縮化を図ることができ、処理効率を向上することができる。
【0020】
[2.1.1] 分析窓の中心位置と分析窓のサイズの関係
図2にピッチ周期内における分析窓の中心位置と分析窓のサイズの関係の一例を示す。
図2に示すように、分析窓の中心位置が入力信号波形のピッチ周期の中心PCNと一致する場合には、分析窓のサイズをピッチ周期TPTの2.5倍の大きさとし、分析窓の中心位置が入力信号波形のピッチ周期TPTの始端PSTあるいは終端PENと一致する時には、分析窓のサイズをピッチ周期TPTの4倍の大きさにする、というように分析窓サイズを分析窓のピッチ周期内における位置に応じて変更するのである。
この方法によれば、フレームレート固定の分析において所望の精度を維持したまま、分析窓サイズを分析窓のピッチ周期内における位置に応じて変更することにより、全体としての演算処理速度の高速化を図ることができる。
なぜなら、もし仮に分析窓サイズを一定にしたとすると、同一の精度を保つためには、必要とされる最大のサイズ、すなわち、図2におけるピッチ周期の4倍の大きさとしなければならないからである。
【0021】
[2.1.2] 具体的な分析窓のサイズの設定
次に図3を参照して、より具体的な分析窓のサイズの設定について説明する。以下の説明においては、分析フレーム位置に分析窓の中心位置を設定しており、各分析フレーム位置に対応するピッチ周期の中心位置は、入力信号波形から抽出されたピーク情報あるいは入力信号波形そのものから抽出されたゼロ交差数などの情報から検出されるものとする。
図3に示すように第1分析フレーム位置FR1と対応するピッチ周期の中心PCNとのずれは、ずれΔPT1で表される。
同様に、第2分析フレーム位置FR2と対応するピッチ周期の中心PCNとのずれは、ずれΔPT2で表され、第3分析フレーム位置FR3と対応するピッチ周期の中心PCNとのずれは、ずれΔPT3で表され、第4分析フレーム位置FR4と対応するピッチ周期の中心PCNとのずれは、ずれΔPT4で表される。
従って、図2に示したピッチ周期内における分析窓の中心位置と分析窓のサイズの関係に基づいて、ずれΔPT1〜ΔPT4に対応する分析窓サイズに設定し、FFTを実行することとなる。
【0022】
[2.1.3] 本方法による信号分析装置
図4に本方法に対応する信号分析装置の概要構成図を示す。
信号分析装置100は、分析対象の信号が入力信号SINとして入力される信号入力部101と、入力信号SINがピッチ(基本周波数)を有する信号であった場合に、後述のピッチ検出部106により検出されたピッチ情報SPITCHに基づいて分析フレーム位置、すなわち、分析窓の中心位置が入力信号SINに対応するピッチ周期内のいずれの位置に相当するかを検出し、ずれΔPTXおよびピッチ情報SPITCHに対応するサイズを有する分析窓AWを出力し、入力信号SINがピッチを有さない信号であった場合に予め定めたサイズの分析窓AWを出力する分析窓サイズ決定部102と、入力信号SINに分析窓AWを乗じ、信号波形の切り出しを行って、切出波形SHとして出力する乗算部103と、切出波形SHにFFTを施し、スペクトルSPを算出する第1FFT部104と、スペクトルSPに対し、ピーク検出アルゴリズムを適用し、図1(b)、(c)に示したようなローカルピークを検出しピーク情報SPEAKとして出力するピーク検出部105と、ピーク検出部105により出力されたピーク情報SPEAKおよび入力信号SINの波形から抽出されたゼロ交差数などの波形情報に基づいてピッチ情報SPITCHを検出するピッチ検出部106と、ピーク情報SPEAKなどの情報に基づいてピーク連携を行い、SMS分析における正弦波成分CSINを算出するピーク連携部107と、ピーク連携部107により算出された正弦波成分CSINを合成し、正弦波成分合成波形SSINを生成する正弦波成分合成部108と、入力信号SINから正弦波成分合成波形SSINを減算することにより残差波形SREDを算出する減算部109と、残差波形SREDにFFTを施し、スペクトルに変換して残差成分CREDを算出する第2FFT部110と、を備えて構成されている。
【0023】
次に動作を説明する。
信号分析装置100の信号入力部101を介して分析対象の信号が入力信号SINとして入力されると、分析窓サイズ決定部102は、入力信号SINがピッチ(基本周波数)を有する信号であった場合には、ピッチ検出部106により検出されたピッチ情報SPITCHに基づいて分析フレーム位置、すなわち、分析窓の中心位置が入力信号SINに対応するピッチ周期内のいずれの位置に相当するかを検出し、ずれΔPTXおよびピッチ情報SPITCHに対応するサイズを有する分析窓AWを図2に示したようなピッチ周期内における分析窓の中心位置と分析窓のサイズの関係に基づいて決定し、乗算部103に出力する。
すなわち、ずれΔPTXが0(ピッチ周期の中心位置PCNに相当)であれば、2.5周期に相当するサイズの分析窓AWを出力し、ずれΔPTXがピッチ期間の始端位置PSTあるいはピッチ期間の終端位置PENであれば、4周期に相当するサイズの分析窓AWを出力し、ずれΔPTXが0とピッチ期間の始端位置PSTあるいはピッチ期間の終端位置PENとの間にあれば、そのずれ量に応じて2.5周期より大きく4周期より小さいサイズの分析窓AWを出力することとなる。
【0024】
また、分析窓サイズ決定部102は、入力信号SINがピッチを有さない信号であった場合に予め定めたサイズ(上述の例の場合、例えば、525サンプル固定)の分析窓AWを乗算部103に出力する。
これにより乗算部103は、入力信号SINに分析窓AWを乗じ、信号波形の切り出しを行って、切出波形SHとして第1FFT部104に出力する。
第1FFT部104は、切出波形SHにFFTを施し、スペクトルSPを算出し、ピーク検出部105に出力する。
ピーク検出部105は、入力されたスペクトルSPに対し、ピーク検出アルゴリズムを適用し、ローカルピークを検出しピーク情報SPEAKとしてピッチ検出部106に出力する。
ピッチ検出部106は、ピーク検出部105により出力されたピーク情報SPEAKおよび入力信号SINの波形から抽出されたゼロ交差数などの波形情報に基づいてピッチ情報SPITCHを検出し、ピーク連携部107に出力する。
【0025】
ピーク連携部107は、ピーク情報SPEAKなどの情報に基づいてピーク連携を行い、SMS分析における正弦波成分CSINを算出し、分析結果として外部に出力するとともに、正弦波成分合成部108に出力する。
正弦波成分合成部108は、ピーク連携部107により算出された正弦波成分CSINを合成し、正弦波成分合成波形SSINを生成して、減算部109に出力する。
減算部109は、信号入力部101を介して入力された入力信号SINから正弦波成分合成波形SSINを減算することにより残差波形SREDを算出し、第2FFT部110に出力する。
この結果、第2FFT部110は、残差波形SREDにFFTを施し、スペクトルに変換して残差成分CREDを算出して分析結果として外部に出力する。
以上の説明のように、本方法による信号分析装置100によれば、フレームレート固定の分析において所望の精度を維持したまま、分析窓サイズを分析窓のピッチ周期内における位置に応じて変更することにより、全体としての演算処理速度の高速化を図ることができる。
【0026】
[2.2] 分析窓の中心をピッチ周期の中心位置に一致させ、可変フレームレート方式で処理する方法
上述の分析窓のピッチ周期に対する位置に応じて分析窓サイズを変更する方法においては、分析窓のサイズを分析窓のピッチ周期に対する位置に応じて変更していたが、本方法は、分析窓の中心位置である分析フレーム位置を強制的にピッチ周期の中心に位置させ常に最も小さな分析窓サイズで分析させるものである。従って、分析結果の出力タイミングは入力信号のピッチに応じて変化する可変フレームレートとなる。
しかしながら、常に分析窓サイズを所望の精度およびピッチに対して最も小さなサイズとすることができ、処理時間の短縮化を図り、処理効率を向上させることができる。
【0027】
[2.2.1] ピッチ周期と分析窓の中心位置(分析フレーム位置)の関係
本方法によれば、図5に示すように、ピッチ周期TPTの中心位置PCNと、分析フレーム位置FR1〜FR3は、常に一致しているので、分析フレーム位置FR1〜FR3は、時間的に一定に出力されるわけではなくなり、フレームレートは変化するが、分析窓AWのサイズはピッチ周期に応じた最小サイズとして所望の精度を確保することができるのである。
【0028】
[2.2.2] 本方法による信号分析装置
図6に本方法に対応する信号分析装置の概要構成図を示す。図6において、図4の信号分析装置100と同様の部分には同一の符号を付し詳細な説明を省略する。図6において、図4の信号分析装置100と異なる点は、入力信号SINがピッチ(基本周波数)を有する信号であった場合に、後述のピッチ検出部106により検出されたピッチ情報SPITCHに基づいて分析窓の中心位置=分析フレーム位置となるように入力信号のピッチ周期の中心位置に位置するように分析位置を決定し、ピッチに応じた最小のサイズを分析窓サイズとして決定し、分析位置情報PAWと分析窓AWを出力し、入力信号SINがピッチを有さない信号であった場合に予め定めた分析フレーム位置に対応する分析位置情報PAWおよび予め定めたサイズの分析窓AWを出力する分析位置/分析窓サイズ決定部102Aと、分析位置情報PAWに対応する分析フレーム位置において入力信号SINに分析窓AWを乗じ、信号波形の切り出しを行って、切出波形SHとして出力する乗算部103Aと、切出入力信号SINCから正弦波成分合成波形SSINを減算することにより残差波形SRED1を算出する減算部109Aと、残差波形SRED1にFFTを施し、スペクトルに変換して残差成分CREDを算出する第2FFT部110と、残差波形を求めるために、入力信号SINから分析位置情報PAWに対応する分析フレーム位置において切り出しを行い、切出入力信号SINCとして出力する残差波形算出用波形切出部111と、を備えた点である。
【0029】
次に動作を説明する。
信号分析装置100Aの信号入力部101を介して分析対象の信号が入力信号SINとして入力されると、分析位置/分析窓サイズ決定部102Aは、入力信号SINがピッチ(基本周波数)を有する信号であった場合に、ピッチ検出部106により検出されたピッチ情報SPITCHに基づいて分析窓の中心位置=分析フレーム位置となるように入力信号のピッチ周期の中心位置に位置するように分析位置を決定し、ピッチに応じた最小のサイズを分析窓サイズとして決定し、分析位置情報PAWと分析窓AWを乗算部103Aに出力し、入力信号SINがピッチを有さない信号であった場合に予め定めた分析フレーム位置に対応する分析位置情報PAWおよび予め定めたサイズの分析窓AWを乗算部103Aに出力し、分析位置情報PAWを残差波形算出用波形切出部111に出力する。
すなわち、ピッチ周期の中心位置が分析フレーム位置となるように分析位置情報PAWを乗算部103Aに出力し、ピッチ周期および所望の精度に応じた最小のサイズを分析窓のサイズとして分析窓AWとして乗算部103Aに出力し、分析位置情報PAWを残差波形算出用波形切出部111に出力することとなる。
【0030】
また、分析位置/分析窓サイズ決定部102Aは、入力信号SINがピッチを有さない信号であった場合に、予め定めた分析フレーム位置に対応する分析位置情報PAWおよび予め定めたサイズ(上述の例の場合、例えば、525サンプル固定)の分析窓AWを乗算部103Aに出力する。
これにより乗算部103Aは、入力信号SINの分析位置情報PAWに対応する分析位置において入力信号SINに分析窓AWを乗じ、信号波形の切り出しを行って、切出波形SHとして第1FFT部104に出力する。
第1FFT部104は、切出波形SHにFFTを施し、スペクトルSPを算出し、ピーク検出部105に出力する。
ピーク検出部105は、入力されたスペクトルSPに対し、ピーク検出アルゴリズムを適用し、ローカルピークを検出しピーク情報SPEAKとしてピッチ検出部106に出力する。
ピッチ検出部106は、ピーク検出部105により出力されたピーク情報SPEAKおよび入力信号SINの波形から抽出されたゼロ交差数などの波形情報に基づいてピッチ情報SPITCHを検出し、ピーク連携部107に出力する。
【0031】
ピーク連携部107は、ピーク情報SPEAKなどの情報に基づいてピーク連携を行い、SMS分析における正弦波成分CSINを算出し、分析結果として外部に出力するとともに、正弦波成分合成部108に出力する。
正弦波成分合成部108は、ピーク連携部107により算出された正弦波成分CSINを合成し、正弦波成分合成波形SSINを生成して、減算部109Aに出力する。
一方、残差波形算出用波形切出部111は、入力信号SINから分析位置情報PAWに対応する分析フレーム位置において切り出しを行い、切出入力信号SINCとして減算部109Aに出力する。
これらにより減算部109Aは、残差波形算出用波形切出部111から入力された切出入力信号SINCから正弦波成分合成波形SSINを減算することにより残差波形SRED1を算出し、第2FFT部110に出力する。
この結果、第2FFT部110は、残差波形SRED1にFFTを施し、スペクトルに変換して残差成分CREDを算出して分析結果として外部に出力する。
以上の説明のように、本方法による信号分析装置100Aによれば、可変フレームレートの分析において所望の精度を維持したまま、常に分析窓サイズを所望の精度およびピッチに対して最も小さなサイズとすることができ、処理時間の短縮化を図り、処理効率を向上させることができる。
【0032】
[2.3] 分析窓の中心をピッチ周期の中心位置に一致させ、位相補正を行った後、固定フレームレート方式で処理する方法
本方法では、上述した分析窓の中心をピッチ周期の中心位置に一致させ、可変フレームレート方式で処理する方法と同様に分析窓の中心=分析位置を強制的にピッチ周期の中心に位置させ常に最も小さな分析窓サイズで分析させる方法を採用している。
しかしながら本方法では、後段における処理をより簡略化すべく分析結果の出力を可変フレームレートではなく、固定フレームレートで出力するように構成している。
【0033】
[2.3.1] ピッチ周期、分析窓の中心位置(分析フレーム位置)および出力フレーム位置の関係
本方法によれば、図7に示すように、まず、図5の場合と同様に、ピッチ周期の中心位置PCNと、分析フレーム位置は、常に一致させる(図7(a)および(b)参照)。
そして、得られた分析結果に対して位相補正を行い、図7(c)に示すように、固定フレームレートで出力する。すなわち、分析フレーム位置FR1〜FR3と、出力フレーム位置FRO1〜FRO4との時間差Δtを求め、その時間分だけ位相補正を行って分析結果を出力するわけである。
【0034】
より詳細には、分析フレーム位置FR1については、分析フレーム位置FR1と出力フレーム位置FRO2との間の時間差を求め、分析フレーム位置FR2については、分析フレーム位置FR2と出力フレーム位置FRO3および出力フレーム位置FRO4との間の時間差をそれぞれ求める(分析フレーム位置FR2については、2回出力する)こととなる。
この場合において、分析フレーム位置FR1〜FR3におけるスペクトルのある成分の周波数をfn、位相をψnとし、そのフレーム内でスペクトルが定常的であると考えるならば、Δt時間後(所望の位置)のそのスペクトルの位相ψ’nは、
ψ’n=ψn+2πfnΔt
【0035】
従って、得られた位相ψ’nで位相補正したスペクトルを所望の位置におけるスペクトルとすればよい。
ここで、信号分析として、SMS分析を行う場合について考える。分析位置におけるスペクトルのある成分の周波数fnおよび位相ψnを正弦波成分の一つと考えると、以下の実施例の中の位相補正部にて上式の計算を行うことは、正弦波成分の位相を補正することに相当し、この補正された正弦波成分を所望の位置における正弦波成分とすることとする。なお、SMS分析では、全てのスペクトルの成分について位相を補正する必要はなく、正弦波成分についてのみ位相補正を行えば充分である。
上述したように、本方法によれば、固定フレームレートにも拘わらず、常に分析窓サイズを所望の精度およびピッチに対して最も小さなサイズとすることができ、後段の処理を容易とし、処理時間の短縮化を図り、処理効率を向上させることができる。
【0036】
[2.3.2] 本方法による信号分析装置
図8に本方法に対応する信号分析装置の概要構成図を示す。図8において、図6の信号分析装置100Aと同様の部分には同一の符号を付すものとする。
図8の信号分析装置100Bが図6の信号分析装置100Aと異なる点は、後述の位相補正部113より出力された位相補正がなされた正弦波成分CSINである正弦波成分CSIN1を合成し、正弦波成分合成波形SSIN1を生成する正弦波成分合成部108Bと、切出入力信号SINC1から正弦波成分合成波形SSIN1を減算することにより残差波形SRED2を算出する減算部109bと、残差波形SRED2にFFTを施し、スペクトルに変換して残差成分CRED1を算出する第2FFT部110Bと、残差波形を求めるために、入力信号SINから分析位置情報PAWに対応する分析フレーム位置において切り出しを行い、フレーム出力タイミング信号SOUTに対応するタイミングで切出入力信号SINC1として出力する残差波形算出用波形切出部111Aと、最終的な分析結果をある固定フレームレートで出力する際のフレーム出力タイミングに対応するフレーム出力タイミング信号SOUTを出力するフレーム出力タイミング発生部112と、ピーク連携部107において算出された正弦波成分CSINについて分析位置情報PAWに対応するフレーム出力タイミングとフレーム出力タイミング信号SOUTに対応するフレーム出力タイミングとの時間ずれΔtに基づいて位相補正を行い、位相補正された正弦波成分CSIN1を出力する位相補正部113と、を備えた点である。
【0037】
次に動作を説明する。
信号分析装置100Bの信号入力部101を介して分析対象の信号が入力信号SINとして入力されると、分析位置/分析窓サイズ決定部102Aは、入力信号SINがピッチ(基本周波数)を有する信号であった場合に、ピッチ検出部106により検出されたピッチ情報SPITCHに基づいて分析窓の中心位置=分析フレーム位置となるように入力信号のピッチ周期の中心位置に位置するように分析位置を決定し、ピッチに応じた最小のサイズを分析窓サイズとして決定し、分析位置情報PAWと分析窓AWを乗算部103Aに出力し、入力信号SINがピッチを有さない信号であった場合に予め定めた分析フレーム位置に対応する分析位置情報PAWおよび予め定めたサイズの分析窓AWを乗算部103Aに出力する。
すなわち、ピッチ周期の中心位置が分析フレーム位置となるように分析位置情報PAWを乗算部103Aに出力し、ピッチ周期および所望の精度に応じた最小のサイズを分析窓のサイズとして分析窓AWとして乗算部103Aに出力し、分析位置情報PAWを位相補正部113に出力することとなる。
【0038】
また、分析位置/分析窓サイズ決定部102Aは、入力信号SINがピッチを有さない信号であった場合に、予め定めた分析フレーム位置に対応する分析位置情報PAWおよび予め予め定めたサイズ(上述の例の場合、例えば、525サンプル固定)の分析窓AWを乗算部103Aに出力し、分析位置情報PAWを位相補正部113に出力する。
これにより乗算部103Aは、入力信号SINの分析位置情報PAWに対応する分析位置において入力信号SINに分析窓AWを乗じ、信号波形の切り出しを行って、切出波形SHとして第1FFT部104に出力する。
第1FFT部104は、切出波形SHにFFTを施し、スペクトルSPを算出し、ピーク検出部105に出力する。
ピーク検出部105は、入力されたスペクトルSPに対し、ピーク検出アルゴリズムを適用し、ローカルピークを検出しピーク情報SPEAKとしてピッチ検出部106に出力する。
ピッチ検出部106は、ピーク検出部105により出力されたピーク情報SPEAKおよび入力信号SINの波形から抽出されたゼロ交差数などの波形情報に基づいてピッチ情報SPITCHを検出し、ピーク連携部107に出力する。
【0039】
ピーク連携部107は、ピーク情報SPEAKなどの情報に基づいてピーク連携を行い、SMS分析における正弦波成分CSINを算出し、分析結果として外部に出力するとともに、位相補正部113に正弦波成分CSINを出力する。
一方、フレーム出力タイミング発生部112は、最終的な分析結果をある固定フレームレートで出力する際のフレーム出力タイミングに対応するフレーム出力タイミング信号SOUTを残差波形算出用波形切出部111Aおよび位相補正部113に出力する。
残差波形算出用波形切出部111Aは、入力信号SINからフレーム出力タイミング信号SOUTに対応する分析フレーム位置において切り出しを行い、切出入力信号SINC1として減算部109Bに出力する。
また、位相補正部113は、ピーク連携部107において算出された正弦波成分CSINについて分析位置情報PAWに対応するフレーム出力タイミングとフレーム出力タイミング信号SOUTに対応するフレーム出力タイミングとの時間ずれΔtに基づいて位相補正を行い、位相補正された正弦波成分CSIN1を分析結果として外部に出力するとともに、正弦波成分合成部108Bに出力する。
【0040】
正弦波成分合成部108Bは、位相補正部113により位相補正された正弦波成分CSIN1を合成し、正弦波成分合成波形SSIN1を生成して、減算部109Bに出力する。
これらにより減算部109Bは、残差波形算出用波形切出部111Aから入力された切出入力信号SINC1から正弦波成分合成波形SSIN1を減算することにより残差波形SRED2を算出し、第2FFT部110Bに出力する。
この結果、第2FFT部110Bは、残差波形SRED2にFFTを施し、スペクトルに変換して残差成分CRED1を算出して分析結果として外部に出力する。
以上の説明のように、本方法による信号分析装置100Bによれば、固定フレームレートの分析において所望の精度を維持したまま、常に分析窓サイズを所望の精度およびピッチに対して最も小さなサイズとすることができ、処理時間の短縮化を図り、処理効率を向上させることができる。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、FFTを用いた信号分析装置において、最適な分析窓を設定して、処理時間の短縮化および処理効率を向上させることができ、リアルタイムに処理を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】分析窓のサイズと分析窓の中心位置との間の関係を説明するための図である。
【図3】分析窓のピッチ周期に対する位置に応じて分析窓サイズを変更する方法を用いた場合の動作説明図である。
【図4】図3に対応する信号分析装置の概要構成ブロック図である。
【図5】分析窓の中心をピッチ周期の中心位置に一致させ、可変フレームレート方式で処理する方法を用いた場合の動作説明図である。
【図6】図5に対応する信号分析装置の概要構成ブロック図である。
【図7】分析窓の中心をピッチ周期の中心位置に一致させ、位相補正を行った後、固定フレームレート方式で処理する方法を用いた場合の動作説明図である。
【図8】図7に対応する信号分析装置の概要構成ブロック図である。
【符号の説明】
100、100A、100B…信号分析装置、101…信号入力部、102…分析窓サイズ決定部、102A、102B…分析位置/分析窓サイズ決定部、103、103A…乗算部、104…第1FFT部、105…ピーク検出部、106…ピッチ検出部、107…ピーク連携部、108…正弦波成分合成部、109、109A…減算部、110、110B…第2FFT部、111、111A…残差波形算出用波形切出部、112…フレーム出力タイミング発生部、113…位相補正部、AW…分析窓、FR1〜FR3…分析フレーム位置、FRO1〜FRO4…出力フレーム位置、PAW…分析位置情報、SIN…入力信号、SPITCH…ピッチ情報、SPEAK…ピーク情報、CSIN、CSIN1…正弦波成分、CRED、CRED1…残差成分、SOUT…フレーム出力タイミング信号、SH…切出波形信号、SP…スペクトル

Claims (11)

  1. 入力信号の信号分析を行う信号分析装置において、
    前記入力信号のピッチ周期の中心タイミングと、波形切出タイミングとの間の相対的な時間関係および前記ピッチ周期に基づいて分析窓サイズを決定する分析窓サイズ決定手段と、
    前記決定された分析窓サイズの分析窓を用いて前記波形切出タイミングにおいて、前記入力信号の波形切出を行う波形切出手段と、
    を備えたことを特徴とする信号分析装置。
  2. 請求項1記載の信号分析装置において、
    前記分析窓サイズ決定手段は、前記ピッチ周期の中心タイミングと、前記分析窓の中心タイミングと、のずれに基づいて、前記分析窓サイズを決定することを特徴とする信号分析装置。
  3. 請求項2記載の信号分析装置において、
    前記分析窓サイズ決定手段は、前記ピッチ周期の中心タイミングと、前記分析窓の中心タイミングと、のずれ量と、当該ずれ量に対応する前記分析窓のサイズとの関係を予め記憶した分析窓サイズ設定条件記憶手段を備えたことを特徴とする信号分析装置。
  4. 入力信号の信号分析を行う信号分析装置において、
    前記入力信号のピッチ周期の中心タイミングを検出し、前記ピッチ周期の中心タイミングが波形切出の中心タイミングとなるように分析窓位置を決定する分析窓位置決定手段と、
    前記ピッチ周期に対応する分析窓サイズを決定する分析窓サイズ決定手段と、
    前記決定された分析窓サイズの分析窓を用いて前記決定された分析窓位置において前記入力信号の波形切出を行う波形切出手段と、
    前記波形切出がなされた入力信号の信号分析を行って、前記入力信号のピッチ周期に応じて変化する可変フレームレートで分析結果を出力する分析手段と、
    を備えたことを特徴とする信号分析装置。
  5. 入力信号の信号分析を行う信号分析装置において、
    前記入力信号のピッチ周期の中心タイミングを検出し、前記ピッチ周期の中心タイミングが波形切出の中心タイミングとなるように分析窓位置を決定する分析窓位置決定手段と、
    前記ピッチ周期に対応する分析窓サイズを決定する分析窓サイズ決定手段と、前記決定された分析窓サイズの分析窓を用いて前記決定された分析窓位置において前記入力信号の波形切出を行う波形切出手段と、
    前記波形切出がなされた入力信号の分析を行って分析結果を出力する分析手段と、
    一定の出力レートに対応する固定レート出力タイミングを生成する出力タイミング生成手段と、
    前記固定レート出力タイミングに基づいて前記分析結果の位相補正を行い、前記一定の出力レートで前記位相補正された分析結果を出力する位相補正手段と、
    を備えたことを特徴とする信号分析装置。
  6. 請求項5記載の信号分析装置において、
    前記位相補正手段は、前記分析手段における前記分析結果の出力タイミングと、前記固定レート出力タイミングと、の間の時間的ずれに基づいて前記位相補正を行うことを特徴とする信号分析装置。
  7. 請求項6記載の信号分析装置において、
    ある分析タイミングにおける分析結果のスペクトルに含まれるある成分の周波数をfn、その位相をψnとした場合に、前記位相補正手段における位相補正後の位相ψ’n(=Δt時間後の位相)は、次式で表されることを特徴とする信号分析装置。
    ψ’n=ψn+2πfnΔt
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の信号分析装置において、
    前記入力信号の信号分析方法としてSMS分析を用いることを特徴とする信号分析装置。
  9. 入力信号の信号分析を行う信号分析方法において、
    前記入力信号のピッチ周期の中心タイミングと、波形切出タイミングとの間の相対的な時間関係および前記ピッチ周期に基づいて分析窓サイズを決定する分析窓サイズ決定過程と、
    前記決定された分析窓サイズの分析窓を用いて前記波形切出タイミングにおいて、前記入力信号の波形切出を行う波形切出過程と、
    を備えたことを特徴とする信号分析方法。
  10. 入力信号の信号分析を行う信号分析方法において、
    前記入力信号のピッチ周期の中心タイミングを検出し、前記ピッチ周期の中心タイミングが波形切出の中心タイミングとなるように分析窓位置を決定する分析窓位置決定過程と、
    前記ピッチ周期に対応する分析窓サイズを決定する分析窓サイズ決定過程と、
    前記決定された分析窓サイズの分析窓を用いて前記決定された分析窓位置において前記入力信号の波形切出を行う波形切出過程と、
    前記波形切出がなされた入力信号の信号分析を行って、前記入力信号のピッチ周期に応じて変化する可変フレームレートで分析結果を出力する分析過程と、
    を備えたことを特徴とする信号分析方法。
  11. 入力信号の信号分析を行う信号分析方法において、
    前記入力信号のピッチ周期の中心タイミングを検出し、前記ピッチ周期の中心タイミングが波形切出の中心タイミングとなるように分析窓位置を決定する分析窓位置決定過程と、
    前記ピッチ周期に対応する分析窓サイズを決定する分析窓サイズ決定過程と、前記決定された分析窓サイズの分析窓を用いて前記決定された分析窓位置において前記入力信号の波形切出を行う波形切出過程と、
    前記波形切出がなされた入力信号の分析を行って分析結果を出力する分析過程と、
    前記分析結果の位相補正を行い、一定の出力レートで前記位相補正された分析結果を出力する位相補正過程と、
    を備えたことを特徴とする信号分析方法。
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