JP4286101B2 - 光検出装置のためのオフセット抑圧回路 - Google Patents

光検出装置のためのオフセット抑圧回路 Download PDF

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Description

この発明は、オートフォーカスセンサなどに用いる光検出装置のためのオフセット抑圧回路に関する。
従来、撮影レンズのピントのずれ量を検出するオートフォーカスセンサなどに用いられる光検出装置としては、図10の(A)に示すような1段構成の積分回路が用いられている。この光検出装置は、フォトダイオード1と、反転アンプ2と、該反転アンプ2の入出力間に接続した帰還容量素子3と、帰還容量素子3に並列に接続されたリセット用アナログスイッチ4とで構成されている。なお、図10の(A)は1画素分の回路構成を示しており、Cgsはアナログスイッチ4を構成するNchMOSトランジスタMのゲート・ソース間容量、Cgdはゲート・ドレイン間容量である。また、図10の(B)は、図10の(A)に示した光検出装置における反転アンプ2の構成例を示し、2aはMOSトランジスタ、2bは電流源である。
次に、このように構成されている光検出装置の動作を、図11のタイミングチャートを参照しながら説明する。この光検出装置は、フォトダイオード1で生成された光電流を帰還容量素子3に蓄積して、反転アンプ2の出力電圧V1 ,つまり反転アンプ2を構成するMOSトランジスタ2aのドレイン電圧の変化として検出するものである。フォトダイオード1に流れる光電流をIpd,帰還容量素子3の容量をC0 ,反転アンプ2の入力電圧をV0 ,反転アンプ2を構成するMOSトランジスタ2aのゲート・ソース間電圧をVgsMa2aとし、そしてアナログスイッチ4がt=1のタイミングでON→OFFに変化する(リセット解除)ものとし、アナログスイッチ4がトランジスタでなく理想的なスイッチの場合は、出力V1 は次式(1)で表される。
V1 =V0 +(Ipd・t)/C0 =VgsMa2a+(Ipd・t)/C0 ・・・・(1)
アナログスイッチ4がMOSトランジスタで構成されている場合は、出力V1 には寄生容量を介したクロック漏れ成分 dV1 が加わり、次式(2),(3)で表される。
V1 =VgsMa2a+(Ipd・t)/C0 + dV1 ・・・・・・・・・・・・・(2)
dV1 ={(|Vclk |−VgsMa4 )・Cgd}/(Cgd+C0 ) ・・・・・(3)
ここで、Vclk はクロック電圧、VgsMa4 はアナログスイッチ4を構成するMOSトランジスタのゲート・ソース間電圧、Cgdは同じくMOSトランジスタのゲート・ドレイン間寄生容量であり、式(2)における第1項は、リセットレベル(DC)値であり、MOSトランジスタ2a,電流源2bの製造バラツキ、電源電圧、温度などで大きく変動する。また、第3項はリセット解除時の過渡電圧で、クロックの振幅(電源電圧)、反転アンプ2のDCレベルで変動する。
上記のように、図10の(A),(B)に示す従来の1段構成の積分回路からなる光検出装置は、各構成素子の製造バラツキや電源電圧等で大きく変動するが、このような変動を防止するため、特許第2965777号には、初段の光電流積分回路(光電流電圧変換回路)と、初段の出力電圧を入力とする容量比増幅回路からなるオフセット抑圧回路(FPN抑圧回路とも呼ばれている)とで構成した2段構成の光検出装置が提案されている。
図12は、この2段構成の光検出装置を示す回路構成図で、1段目の光電流積分回路は、図10の(A),(B)に示したものと同一構成のものである。2段目のオフセット抑圧回路は、1段目の光電流積分回路の出力端子に直列容量素子11を介して反転アンプ12が接続されており、反転アンプ12の入出力端子間には容量素子13とスイッチ用MOSトランジスタ14の直列接続の帰還系を設けており、この帰還系と並列に、反転アンプ12の入力端子に初期電位を与えるためのリセット用のMOSトランジスタ15が接続されており、更に反転アンプ12のバラツキによるFPNの発生を防止するために、容量素子13の出力側に一定の初期電位を与えるための、一端を基準電圧源16に接続したスイッチ用MOSトランジスタ17を設けて構成している。図13は、図12における反転アンプ12の構成例を示す回路構成図で、MOSトランジスタ12aと電流源12bとで構成されている。なお、図12において、Vclk2はMOSトランジスタ15及び17のゲートに印加するクロック、Vxclk2 はMOSトランジスタ14のゲートに印加するクロックVclk2の反転クロックである。
次に、このように構成されている2段構成の光検出装置の動作を、図14のタイミグチャートを参照しながら説明する。時点t1までは、1段目の光電流積分回路と2段目のオフセット抑圧回路とは、スイッチ用MOSトランジスタ4及びMOSトランジスタ15,17がONされていてリセット状態となっており、時点t1において、1段目の光電流積分回路のMOSトランジスタ4がOFFして、1段目の光電流積分回路の積分動作が開始する。この積分動作開始後、1段目の光電流積分回路の出力電圧V1 が落ち着いた後の時点t2において、2段目のオフセット抑圧回路のMOSトランジスタ15,17がOFFし、MOSトランジスタ14をONして、2段目のオフセット抑圧回路のリセットを解除し、容量素子13とMOSトランジスタ14からなる帰還系を接続する。時点t2以降においても1段目の光電流積分回路における積分動作は続けられ、それによって引き起こされる1段目の光電流積分回路の出力電圧V1 の上昇は、2段目のオフセット抑圧回路の出力端子に反転出力V3 として現れ、一定積分時間経過後に、反転出力V3 を出力電圧として出力する。
このように構成された2段構成の光検出装置における出力電圧V3 は、次式(4)で表される。
V3 =VREF −(C1/C2)・(Ipd・t)/C0 + dV3 ・・・・・・・・(4)
ここで、VREF は基準電圧源16の基準電圧、C1 ,C2 は直列容量素子11及び帰還容量素子13の容量値であり、また dV3 は2段目のオフセット抑圧回路における寄生容量を介したクロックの漏れ成分で、次式(5)〜(7)で表される。
dV3 ={(|Vclk2|−VREF )・Cgd }/(Cgd+C2 )
−{(|Vclk2|−Vdd+VgsMa15)・Cgd }/(Cgd+C2 )
+{(|Vclk2|−VREF )・Cgd }/(Cgd+C2 )
={(2・Vdd−VgsMa15−2・VREF )・Cgd }/(Cgd+C2 )
・・・・・・・・(5)
|Vclk2|=|Vxclk2 |=Vdd ・・・・・・・・・・(6)
C2 >C1 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(7)
ここで、Cgdはサイズの等しいスイッチ用MOSトランジスタ14,15,17のゲート・ドレイン間寄生容量、Vddは電源電圧、VgsMa15はアナログスイッチを構成するMOSトランジスタ15のゲート・ソース間電圧である。
以上のように構成することにより、式(4)からわかるように、リセットレベルが反転アンプ12を構成するMOSトランジスタのゲート・ドレイン間電圧ではなく、外部の基準電圧源の基準電圧VREF となり、したがってリセットレベルの変動はなくなる。また過渡電圧 dV3 ,すなわちクロックフィードスルーで生じる電圧は、1段目の光電流積分回路と2段目のオフセット抑圧回路のリセット解除のタイミングをずらすと、1段目の光電流積分回路における積分容量素子3の容量C0 に対し、2段目のオフセット抑圧回路を構成する容量素子11,13の容量値C1 ,C2 を大きく選ぶことにより低減される。
特許第2965777号公報
ところで、上記2段構成の光検出装置においては、上記式(5)で示したように、リセット解除時の過渡電圧 dV3 は、反転アンプ(ソース接地型アンプ)のDCレベル、電源電圧、基準電圧VREF の関数であり、式(5)に示した3つの電圧のうち、ソース接地型アンプのDCレベルは、電源電圧、温度、製造バラツキで大きく変動するため、上記リセット解除時の過渡電圧 dV3 は、これに追従して変動する。この過渡電圧が相関関係のない3つの電圧の和となることは、各スイッチ用MOSトランジスタの寄生容量の充放電電流が相補的に打ち消せないことを示している。この過渡電圧の絶対値を下げるためには、それぞれのスイッチ用MOSトランジスタにおいて過渡電圧をキャンセルする回路が必要となり、このような回路を付加すると回路規模が大となってしまうという問題点がある。
本発明は、従来の2段構成の光検出装置における上記問題点を解消するためになされたもので、小規模の簡単な回路構成で効果的に過渡電圧を抑圧キャンセルできるようにした光検出装置のためのオフセット抑圧回路を提供することを目的とする。
上記問題点を解決するため、請求項1に係る発明は、フォトダイオードで検出する光電荷もしくは光電流を電圧に変換する光電流積分回路に接続されるオフセット抑圧回路であって、前記光電流積分回路の出力端子に一端が接続される第1の容量素子(11)と、ドレインが前記第1の容量素子の他端に接続され、ソースに基準電圧(VREF )が印加されると共に、前記光電流積分回路の積分開始時点(t1)より後に非導通状態となる第1のMOSトランジスタ(25)と、ソースが前記第1のMOSトランジスタのドレインに接続され、前記第1のMOSトランジスタが導通状態のときは非導通状態、当該第1のMOSトランジスタが非導通状態のときは導通状態となるべく制御される第2のMOSトランジスタ(24)と、反転入力端子が前記第2のMOSトランジスタのドレインに接続され、非反転入力端子に前記基準電圧が印加される演算増幅器(21)と、前記演算増幅器の出力端子と前記反転入力端子との間を接続する第2の容量素子(22)と、前記第2の容量素子と並列に接続され、前記第1のMOSトランジスタが導通状態のとき導通状態、当該第1のMOSトランジスタが非導通状態のとき非導通状態となるべく制御される第3のMOSトランジスタ(23)と、を有し、前記各MOSトランジスタの寄生容量の充放電電流が互いに打ち消すように構成されていることを特徴するものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る光検出装置のためのオフセット抑圧回路において、前記第2のMOSトランジスタのゲートに印加される制御クロック(Vxclk2 )は、記第1及び第3のMOSトランジスタのゲートに印加される制御クロック(Vclk2)の反転クロックであることを特徴するものである。
請求項3に係る発明は、請求項1に係る光検出装置のためのオフセット抑圧回路において、ドレインが前記演算増幅器の出力端子に接続され、前記光電流積分回路の積分開始時点(t1)より前に、導通状態となった後に非導通状態となる第4のMOSトランジスタ(31)と、ドレインが前記第4のMOSトランジスタのソースに接続され、ソースに前記基準電圧が印加されると共に、前記第4のMOSトランジスタが導通状態のときは非導通状態となり、当該第4のMOSトランジスタが非導通状態のときは導通状態となるべく制御される第5のMOSトランジスタ(32)と、前記第4のMOSトランジスタのソースと前記演算増幅器の非反転入力端子の間を接続する第3の容量素子(34)と、前記演算増幅器の非反転入力端子と前記基準電圧との間に配置され、ドレインが当該非反転入力端子に接続され、ソースに当該基準電圧が印加されると共に、前記第4のMOSトランジスタが導通状態のときは導通状態となり、当該第4のMOSトランジスタが非導通状態のときは非導通状態となるべく制御される第6のMOSトランジスタ(33)と、を更に有することを特徴とするするものである。
上記請求項1及び2に係る発明によれば、オフセット抑圧回路を構成する各MOSトランジスタが接続される信号線の電位を同電位に保持させることができ、これによりリセット解除時に発生する過渡電圧を効果的に抑圧キャンセルすることができ、高精度の光検出装置のためのオフセット抑圧回路を実現するこができる。また請求項に係る発明によれば、オフセット抑圧回路を構成する演算増幅器のオフセットを補正しリセット解除時に発生する過渡電圧を更に効果的に抑圧することができる。
次に、発明を実施するための最良の形態について説明する。
まず、実施例1を図1に基づいて説明する。図1において、図12に示した従来の光検出装置と同一の構成要素には同一符号を付して示している。この実施例においては、前段の光電流積分回路(光電流電圧変換回路)は、図12に示した従来の光検出装置と同一の構成のものである。直列容量素子11により接続される本発明に係る光検出装置のためのオフセット抑圧回路は、演算増幅器21を備え、該演算増幅器21の反転入力端子と出力端子間には帰還容量素子22とスイッチ用MOSトランジスタ23とが並列に接続されており、上記演算増幅器21の非反転入力端子には基準電圧源16が接続されており、直列容量素子11の出力側と上記演算増幅器21の反転入力端子との間には、スイッチ用MOSトランジスタ23の制御クロックVclk2の反転クロックVxclk2 で制御されるスイッチ用MOSトランジスタ24が接続されており、更に直列容量素子11の出力側と基準電圧源16との間に、スイッチ用MOSトランジスタ23と同期して制御されるスイッチ用MOSトランジスタ25を接続して構成されている。
図2は、図1における演算増幅器21の構成例を示す回路構成図で、この構成例では、図示のように接続された4つのMOSトランジスタ21a,21b,21c,21dと電流源21eとで構成されている。
次に、このように構成されている実施例1に係る光検出装置のためのオフセット抑圧回路の動作を、図3に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。図12に示した従来の光検出装置の2段目のオフセット抑圧回路における各スイッチ用MOSトランジスタ14,15,17のソースとドレイン間には、反転アンプ12の入力電圧、出力電圧、基準電圧等のそれぞれ別異の電圧が印加されるように構成されていた。これに対して、本実施例に係るオフセット抑圧回路を構成する各スイッチ用MOSトランジスタ23,24,25のソース及びドレイン、つまり信号ラインに印加される電圧は、いずれも基準電圧VREF になっている。
すなわち、図3のタイミングチャートに示すように、時点t1以前は、クロックVclk1及びVclk2をHにして、スイッチ用MOSトランジスタ4,23,25はONにされて、帰還容量素子3,22はリセットされた状態になっている。この状態においては、演算増幅器21の反転入力端子、非反転入力端子及び出力端子、並びにスイッチ用MOSトランジスタ24とMOSトランジスタ25の接続点が、いずれも電圧がVREF となっている。そこで、時点t1において、前段の光電流積分回路のスイッチ用MOSトランジスタ4をOFFにして、前段の光電流積分回路の積分を開始させ、次いで時点t2において、オフセット抑圧回路のスイッチ用MOSトランジスタ23,25をOFFに、スイッチ用MOSトランジスタ24をONに切り換え、オフセット抑圧回路の積分を開始させる。この際、オフセット抑圧回路の各スイッチ用MOSトランジスタのソース及びドレインの電位が同じなので、ゲート・ソース間あるいはゲート・ドレイン間の寄生容量に基づく電荷による過渡電流は、互いに打ち消すように流れ、直列容量素子11あるいは帰還容量素子22には流れない。したがって、リセット解除時の過渡電圧 dV3 の発生原因がなくなる。
この場合におけるオフセット抑圧回路からの出力電圧V3 は、次式(8)のように表され、過渡電圧 dV3 は、次式(9),(10)で表される。
V3 =VREF −(C1/C2)・(Ipd・t)/C0 + dV3
=VREF −(C1/C2)・(Ipd・t)/C0 ・・・・・・・・・・・・(8)
dV3 ={(|Vclk2|−VREF )・Cgd }/(Cgd+C1 )
−{(|Vxclk2 |−VREF )・Cgd }/(Cgd+C1 )
+{(|Vclk2|−VREF )・Cgd }/(Cgd+C2 )
−{(|Vxclk2 |−VREF )・Cgd }/(Cgd+C2 )=0 ・・・・・・・・(9)
|Vclk2|=|Vxclk2 |=Vdd ・・・・・・・・・・・(10)
上記(8)〜(10)式は、各項が演算増幅器21のオフセットがゼロの条件下で相補的に打ち消された状態を示している。オフセットがゼロでない場合、打ち消されない成分が dV3 となるが、この値は、オフセットが従来例の過渡電圧 dV3 を示す式(5)〜(7)の各項に掛かる係数、2×Vdd,VgsM15 ,2×VREF より十分小さいため、小さくなる。
次に、実施例2について説明する。図1に示した実施例1に係る光検出装置のためのオフセット抑圧回路においては、上述のように演算増幅器21のオフセットは、リセット解除時の過渡電圧 dV3 に影響を与えている。すなわち、図2に示した演算増幅器21を構成する4つのMOSトランジスタのバラツキにより、入力電圧V21,V22が変動し、同じになるとは限らない。本実施例は、リセット解除時の過渡電圧 dV3 に影響を与える演算増幅器21のオフセットを補正する機能をもたせるようにしたものである。
図4は、実施例2に係る光検出装置のためのオフセット抑圧回路の構成を示す回路構成図であり、図1に示した実施例1と同一の構成要素には同一符号を付して示している。この実施例は、図1に示した実施例1におけるオフセット抑圧回路において、演算増幅器21のオフセットを、補正をかけてキャンセルするオフセットキャンセル部を設けたもので、図4に示すように、演算増幅器21の出力端子と基準電圧源16との間に、スイッチ用MOSトランジスタ31,32の直列回路を接続し、演算増幅器21の非反転入力端子と基準電圧源16との間にスイッチ用MOSトランジスタ33を接続し、更にスイッチ用MOSトランジスタ31と32の接続点と演算増幅器21の非反転入力端子との間に容量素子34を接続して構成したものである。なお、スイッチ用MOSトランジスタ32はスイッチ用MOSトランジスタ31の制御クロックVclk3の反転クロックVxclk3 で制御され、またスイッチ用MOSトランジスタ33はスイッチ用MOSトランジスタ31と同期して制御されるようになっている。
次に、このように構成した実施例2に係る光検出装置のためのオフセット抑圧回路の動作を、図5のタイミングチャートに基づいて説明する。前段の光電流積分回路の積分開始時点t1より以前の時点t0より前において、クロックVclk3をHとしVxclk3 をLとして、スイッチ用MOSトランジスタ31及び33をONとし、スイッチ用MOSトランジスタ32をOFFとすることにより、演算増幅器21のオフセットを一旦容量素子34に蓄積保持させる。その後、時点t0において、クロックVclk3をHからLとし、Vxclk3 をLからHとすることにより、スイッチ用MOSトランジスタ31及び33をOFFとし、スイッチ用MOSトランジスタ32をONとすることにより、容量素子34に保持させていた演算増幅器21のオフセットを、その非反転入力端子の電位から差し引くようにして、これにより反転入力端子の電位V22と非反転入力端子の電位V21のオフセットをキャンセルすることができる。
以上の動作態様を数式で示すと、次のようになる。まず、この実施例においては、時点t0より前のVclk がHレベル、VxclkがLレベルで、スイッチ用MOSトランジスタ31,33がON,スイッチ用MOSトランジスタ32がOFFとなっている状態では、次式(11)に示すように、演算増幅器21のオフセット dV3aのある場合を想定して説明する。
dV3a=V22−V21 ・・・・・・・・・・・・・・・・・(11)
この状態では、オフセット dV3aは容量素子34に記憶される。図5に示したタイミングチャートでは、オフセット dV3a<0の場合を例示している。この時点での演算増幅器21の出力電圧V3 は、次式(12)で表される。
V3 =V21+ dV3a=VREF + dV3a ・・・・・・・・・(12)
時点t0において、Vclk3がH→L,Vxclk3 がL→Hとなり、容量素子34に記憶されていたオフセットが差し引かれて、次式(13)に示すようにオフセット dV3aがキャンセルされ、出力電圧V3 は基準電圧VREF となる。
V3 =VREF + dV3a− dV3a=VREF ・・・・・・・・(13)
次に、実施例3を図6に基づいて説明する。図4に示した実施例2に係るオフセットキャンセル回路においては、スイッチ用MOSトランジスタを3つ用いていて、MOSトランジスタ31,33がONしたときと、MOSトランジスタ32がONしたときでは、寄生容量値がアンバランスになり、誤差電圧が発生する。この実施例3は、スイッチ用MOSトランジスタの数のアンバランスによる誤差電圧の発生を防止するために、スイッチ用MOSトランジスタ33と演算増幅器21の非反転入力端子との間に、ドレイン・ソース間を短絡したダミースイッチ用のMOSトランジスタ35を接続して構成したものである。このダミースイッチ用MOSトランジスタ35のゲートには、スイッチ用MOSトランジスタ32と同期した制御クロックVxclk3 が印加されるようになっている。これにより、スイッチ用のMOSトランジスタの配置数のアンバランスにより生じる誤差電圧の発生を防止し、演算増幅器のオフセットをより完全にキャンセルすることができる。
図6に示した実施例3におけるオフセットキャンセル回路を構成する各スイッチ用MOSトランジスタの寄生容量により生じる過渡電流をキャンセルし、演算増幅器21のオフセットを記憶する容量素子34に影響を与えない態様を、図7に示す。この際、ダミースイッチ用のMOSトランジスタ35のサイズを、他の3つのスイッチ用のMOSトランジスタ31,32,33のサイズの2倍とすることにより、過渡電流を効率よくキャンセルすることできる。
次に、本発明に係るオフセット抑圧回路を備えた光検出装置の応用例について図8に基づいて説明する。この応用例は、上記実施例1〜3のいずれかに係るオフセット抑圧回路を備えた光検出装置を用いて構成した光センサアレイに関するものである。すなわち、光電流積分回路41と上記実施例1〜3のいずれかに係るオフセット抑圧回路42とからなる光検出装置43を複数個配列し、更にこれらの複数の光検出装置43からの出力を選択して順次出力させるための走査回路44を設けて、光センサアレイを構成するものである。
このように構成した光センサアレイでは、複数の各光検出装置43において、各フォトダイオード1で生成された光電流を電圧に変換し更にオフセットを抑圧して出力させ、この出力信号を走査回路44で選択して順次出力させることにより、オフセットの抑圧された光入力信号に対応する光電変換信号(画像信号)が得られる。
次に、他の応用例について図9に基づいて説明する。この応用例は、図8に示した光センサアレイを用いて構成した測距装置に関するものである。この応用例に係る測距装置は、測距対象物51からの光束を受光するために、一対の受光レンズ52a,52bを互いに基線長Bだけ離して配置し、光束の輝度分布パターンに応じた光電変換信号を出力する、上記受光レンズ52a,52bに対応して配置した一対の光センサアレイ53a,53bと、該一対の光センサアレイ53a,53bから得られた光電変換信号を入力し、上記測距対象物51までの距離を演算して測距信号を出力する演算部54とを設けて構成されている。
このように構成した測距装置においては、測距対象物51までの距離Dに応じて、一対の光センサアレイ53a,53b上における2つの対象物像の間隔が変化する。演算部54において、この2つの対象物像の間隔を測定することにより、つまり基線長Bに対する変化量X1を検出することにより、対象物までの距離Dを算出し、オフセットのない高精度の測距信号を出力させることができる。
本発明に係る光検出装置のためのオフセット抑圧回路の実施例1の構成を示す回路構成図である。 図1に示した実施例1における演算増幅器の構成例を示す回路構成図である。 図1に示した実施例1の動作を説明するためのタイミングチャートである。 本発明の実施例2に係る光検出装置のためのオフセット抑圧回路の構成を示す回路構成図である。 図4に示した実施例2の動作を説明するためのタイミングチャートである。 本発明の実施例3に係る光検出装置のためのオフセット抑圧回路の構成を示す回路構成図である。 図6に示した実施例3におけるスイッチ用MOSトランジスタの寄生容量で生じる過渡電流をキャンセルする態様を示す説明図である。 本発明の応用例に係る光センサアレイの構成を示すブロック構成図である。 本発明の他の応用例に係る測距装置の構成を示すブロック構成図である。 従来の光検出装置の構成例を示す回路構成図である。 図10に示した構成例の動作を説明するためのタイミングチャートである。 従来の光検出装置の他の構成例を示す回路構成図である。 図12に示した構成例における反転アンプの回路構成例を示す図である。 図12に示した構成例の動作を説明するためのタイミングチャートである。
符号の説明
1 フォトダイオード
2 反転アンプ
3 帰還容量素子
4 スイッチ用MOSトランジスタ
11 直列容量素子
21 演算増幅器
21a〜21d MOSトランジスタ
21e 電流源
22 帰還容量素子
23,24,25 スイッチ用MOSトランジスタ
31,32,33 スイッチ用MOSトランジスタ
34 オフセット記憶用容量素子
35 ダミースイッチ用MOSトランジスタ
41 光電流積分回路
42 オフセット抑圧回路
43 光検出装置
44 走査回路
51 測距対象物
52a,52b 受光レンズ
53a,53b 光センサアレイ
54 演算部

Claims (3)

  1. フォトダイオードで検出する光電荷もしくは光電流を電圧に変換する光電流積分回路に接続されるオフセット抑圧回路であって、
    前記光電流積分回路の出力端子に一端が接続される第1の容量素子(11)と、
    ドレインが前記第1の容量素子の他端に接続され、ソースに基準電圧(VREF )が印加されると共に、前記光電流積分回路の積分開始時点(t1)より後に非導通状態となる第1のMOSトランジスタ(25)と、
    ソースが前記第1のMOSトランジスタのドレインに接続され、前記第1のMOSトランジスタが導通状態のときは非導通状態、当該第1のMOSトランジスタが非導通状態のときは導通状態となるべく制御される第2のMOSトランジスタ(24)と、
    反転入力端子が前記第2のMOSトランジスタのドレインに接続され、非反転入力端子に前記基準電圧が印加される演算増幅器(21)と、
    前記演算増幅器の出力端子と前記反転入力端子との間を接続する第2の容量素子(22)と、
    前記第2の容量素子と並列に接続され、前記第1のMOSトランジスタが導通状態のとき導通状態、当該第1のMOSトランジスタが非導通状態のとき非導通状態となるべく制御される第3のMOSトランジスタ(23)と、
    を有し、前記各MOSトランジスタの寄生容量の充放電電流が互いに打ち消すように構成されていることを特徴とする光検出装置のためのオフセット抑圧回路
  2. 前記第2のMOSトランジスタのゲートに印加される制御クロック(Vxclk2 )は、前記第1及び第3のMOSトランジスタのゲートに印加される制御クロック(Vclk2)の反転クロックであることを特徴とする請求項1に係る光検出装置のためのオフセット抑圧回路。
  3. ドレインが前記演算増幅器の出力端子に接続され、前記光電流積分回路の積分開始時点(t1)より前に、導通状態となった後に非導通状態となる第4のMOSトランジスタ(31)と、
    ドレインが前記第4のMOSトランジスタのソースに接続され、ソースに前記基準電圧が印加されると共に、前記第4のMOSトランジスタが導通状態のときは非導通状態となり、当該第4のMOSトランジスタが非導通状態のときは導通状態となるべく制御される第5のMOSトランジスタ(32)と、
    前記第4のMOSトランジスタのソースと前記演算増幅器の非反転入力端子の間を接続する第3の容量素子(34)と、
    前記演算増幅器の非反転入力端子と前記基準電圧との間に配置され、ドレインが当該非反転入力端子に接続され、ソースに当該基準電圧が印加されると共に、前記第4のMOSトランジスタが導通状態のときは導通状態となり、当該第4のMOSトランジスタが非導通状態のときは非導通状態となるべく制御される第6のMOSトランジスタ(33)と、
    を更に有することを特徴とする請求項1に係る光検出装置のためのオフセット抑圧回路
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