JP4285784B2 - 実用ナイフシステム - Google Patents
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Description
本発明は、ナイフ柄と、交換可能な刃と、前記刃の保護カバーとを有する実用ナイフシステムに関する。
実用ナイフは、刃が摺動してナイフ柄に出入りできることを特徴とする多目的切削用具である。一般に、実用ナイフの刃が鈍くなったときに刃を交換するには、使用者は、ねじを緩めてナイフ柄を開き、刃にアクセスしなければならない。
刃の交換をより便利に行えるようにするため、ナイフ柄を開くことなく刃を交換できる実用ナイフの種々の構造が知られている。例えば、1968年9月24日付出願で、1971年5月4日付発行に係るブラジネッツ(Braginetz)の米国特許第3,577,637号には、タブにより横方向に移動される弾性部分を備えた刃支持体を収容する実用ナイフが開示されている。この弾性部分は、刃の設けられた幾つかのノッチに係合する突出部を含む。
他の例として、1958年10月13日付出願で、1962年3月30日付発行に係るニッセン(Nissen)の米国特許第3,025,598号には、丸められたノブ状端部を備えた実用ナイフが開示されている。実用ナイフの柄には、弾性上部を備えた刃支持体が収容される。刃支持体の上部には、肩部が収容される。刃が柄内に挿入されると、刃の丸められた端部が肩部に下向きの力を加え、刃支持体の上部を押し下げる。丸められた端部が肩部を通過すると、刃支持体の上部がその常位置にスプリングバックして、肩部を、丸められた端部の後部に係合させる。刃を離脱するには、刃支持体の上部に連結されたタブを用いて前記上部を押し下げる。
実用ナイフの柄内の刃を交換する上記既知の各構造では、刃の切刃が露出しているので、刃の交換中に使用者が手を切ってしまう危険が存在する。従って、現在まで、実用ナイフ内の刃を交換する構造には、使用者の安全を損なう危険性が存在する。
〔発明の要約〕
本発明は、簡単かつ安価に製造できる実用ナイフシステムに関し、かつ柄(ハンドル)を開くことなく刃を迅速に交換できる安全構造を提供する。本発明によれば、実用ナイフシステムは、柄組立体と、刃組立体と、刃保護カバーとを有している。
柄組立体(ハンドル・アセンブリ)は、細長いハウジングと、ガイドと、タブとを有している。細長いハウジングは、内部チャンバと、ハウジングの一端に設けられた、刃を受け入れるための刃開口と、ハウジングの長手方向軸線に対して平行に配置された、内部チャンバにアクセスするためのスロット開口とを備えている。ガイドは、ハウジング内に配置されかつハウジングの長手方向軸線に沿って摺動できる。ガイドは、刃開口を向いた側に配置された第1ラッチ機構を備えている。タブは、ガイドに取り付けられかつハウジングのスロット開口から出て延びている。このタブは、ガイドの移動を制御するのに使用される。
刃組立体は、刃およびエンドピースを有している。刃は、切刃と、前記切刃の両側に配置された両端部とを備えている。エンドピースは、刃の両端部のうちの一方の端部に取り付けられかつ第2ラッチ機構および第3ラッチ機構を備えている。第2ラッチ機構は柄組立体のガイドの第1ラッチ機構と補完関係をなしている。
刃保護カバーは、刃組立体を受け入れる開口を備え包囲された中空構造を有する。前記中空構造は、刃組立体が刃保護カバーの中に挿入されたときに、刃保護カバーが刃組立体上に確実に嵌合され、かつ、刃保護カバーが刃組立体の切刃を完全に覆うと同時に、エンドピースの第2ラッチ機構が露出される状態になるような寸法に形成されている。刃保護カバーはまた、エンドピースの第3ラッチ機構と補完関係をなす第4ラッチ機構を備えている。
刃組立体をしまうためには、刃保護カバーを刃組立体上に挿入し、刃保護カバーの第4ラッチ機構とエンドピースの第3ラッチ機構とを係合させる。
刃組立体が刃保護カバー内にしまわれた後に、刃組立体を柄組立体内に装填するには、刃組立体のエンドピースを柄組立体のハウジングの刃開口内に挿入し、エンドピースの第2ラッチ機構と柄組立体のガイドの第1ラッチ機構とを係合させ、かつ刃保護カバーの第4ラッチ機構をエンドピースの第3ラッチ機構から離脱させる。
刃組立体を柄組立体から取り外すには、刃保護カバーを刃組立体上に挿入し、刃保護カバーの第4ラッチ機構とエンドピースの第3ラッチ機構とを係合させ、かつ柄組立体のガイドの第1ラッチ機構をエンドピースの第2ラッチ機構から離脱させる。
ガイドの第1ラッチ機構を、刃組立体のエンドピースの第2ラッチ機構から離脱できるようにするため、柄組立体には更に、ガイドに連結された刃解放ボタンを設けるのが好ましい。
柄組立体のスロットには、その側面に沿って複数のノッチを設けるのが好ましい。好ましくは、タブは、スロットの長手方向軸線に対して平行な2つの弾性的に撓み得るプロング(すなわち、先の尖った部分)を有し、各々のプロング(すなわち、先の尖った部分)は、少なくとも1つのノッチと係合できる突出部を備えている。好ましくは、柄組立体は更に、タブと摺動関係をなして配置されたロックを備え、前記ロックは、タブのプロング(すなわち、先の尖った部分)の突出部の間で摺動しかつ突出部が互いに内方に向かって撓むことを防止する。
好ましくは、柄組立体のガイドは第1部分および第2部分を備え、第1部分は第2部分に対して弾性的に撓むことができる。好ましくは、第1ラッチ機構は、柄組立体のハウジングの刃開口の方向を向いた第1部分のフックを備え、第2ラッチ機構は、第1ラッチ機構のフックと補完関係をなしている。
好ましくは、刃組立体のエンドピースの第3ラッチ機構はエンドピースの外面に凹部を備え、刃保護カバーの第4ラッチ機構は前記凹部と補完関係をなす突出部を備え、前記突出部は、刃保護カバーの弾性的に撓み得る部材に取り付けられている。
刃保護カバーの外側寸法は、柄組立体のハウジングの刃開口の寸法より大きいことが好ましい。
好ましくは、刃保護カバーは更に、互いに平行な第1側壁および第2側壁を備え、第1側壁の外面に設けられた細長い突出部は、その全長に亘って実質的に一定の断面を有し、第2側壁の外面には1つ以上の突出部が設けられており、前記突出部は、第1側壁の細長い突出部と同じ形状をもつ要素を摺動可能に受け入れるスロットを形成する。
本発明の上記および他の特徴、長所および利点は、以下の詳細な説明、請求の範囲の記載および添付図面を参照することにより一層良く理解されよう。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の好ましい実施形態による実用ナイフシステムを示す側面図である。
第2図は、本発明の好ましい実施形態による刃組立体と刃保護カバーとが互いに離脱された状態を示す立体斜視図である。
第3図および第4図は、本発明の好ましい実施形態による刃組立体および刃保護カバーが互いに係合された状態を示す立体斜視図である。
第5図は、本発明の好ましい実施形態による実用ナイフシステムの複数の刃保護カバーが互いに相互連結されたところを示す立体斜視図である。
第6図は、本発明の好ましい実施形態による実用ナイフシステムの複数の刃保護カバーが互いに相互連結されたところを示す平面図である。
第7図は、本発明の好ましい実施形態による実用ナイフシステムのハウジング半部を示す立体斜視図である。
第8図は、本発明の好ましい実施形態による実用ナイフシステムの他方のハウジング半部を示す立体斜視図である。
第9A図は、本発明の好ましい実施形態による実用ナイフシステムのタブを示す立体斜視図である。
第9B図は、本発明の好ましい実施形態による実用ナイフシステムのタブを示す平面図である。
第10A図は、本発明の好ましい実施形態による実用ナイフシステムのロックを示す立体斜視平面図である。
第10B図は、本発明の好ましい実施形態による実用ナイフシステムのロックを示す立体斜視底面図である。
第11A図は、本発明の好ましい実施形態による実用ナイフシステムのタブ、ロックおよびガイドを示す立体斜視平面図である。
第11B図は、本発明の好ましい実施形態による実用ナイフシステムのタブ、ロックおよびガイドを示す立体斜視底面図である。
第12A図は、本発明の好ましい実施形態による実用ナイフシステムの第1のエンドピース半部を示す立体斜視図である。
第12B図は、本発明の好ましい実施形態による実用ナイフシステムの刃を示す立体斜視図である。
第12C図は、本発明の好ましい実施形態による実用ナイフシステムの第2のエンドピース半部を示す立体斜視図である。
第13図は、本発明の好ましい実施形態による、並置関係に一体成形された複数の保護カバーを示す立体斜視図である。
〔発明の詳細な説明〕
図面、特に第1図および第2図に示すように、本発明の好ましい実施形態による実用ナイフシステムは、柄組立体10と、刃組立体20と、刃保護カバー30とを有している。
柄組立体10は、細長いハウジング12と、ガイド14と、タブ16と、ロック17と、刃解放ボタン18とを有している。細長いハウジング12は、実質的に同一の2つの半部12a、12b(第7図および第8図参照)からなる中空構造をなしている。ハウジング半部12a、12bはねじで結合するのが好ましく、半部の中央部には、ねじを通すボア125a、125bが設けられている。これらのボアにはねじを設けないで、ナットとねじとを組み合わせて使用して両半部を一体に保持するか、或いはボアにねじを設けて、ナットを用いないで両半部を一体に保持することができる。両半部の整合を補助するため、半部12aはフランジ121を有し、半部12bはフランジ受容器127を有している。両半部を一体に保持するのに、螺子の代わりに任意の適当な手段を使用できる。ハウジング半部12a、12bは、ZAMAKのような金属材料のダイカストで作るのが好ましい。
細長いハウジング12は、その一端に刃開口122を有している。また、細長いハウジング12は、その上縁部に沿って、ボタン開口124およびスロット開口126を有している。ボタン開口124は刃解放ボタン18を収容し、スロット開口126は、この中でタブ16およびロック17が前後に摺動できる長手方向のスロットである。スロット開口126には、その両側面に一連のノッチを設けるのが好ましい(第6図に最も良く示す)。
タブ16は、スロット開口126を通してガイド14に取り付けられ、かつ、前記ガイド14と一体化されている。或いは、タブ16は、任意の適当な手段を用いてガイド14に取り付けることができる。第9A図に示すように、タブ16は、好ましくは、支柱164を介してガイド14に取り付けられる上方ベース165を有する。2つの平行なプロング、すなわち、先の尖った部分161a、161bが、ベース165とガイド14との間で支柱164から後方に延びている。両方のプロング、すなわち、先の尖った部分161a、161bは、互いに弾性的に撓むことができる。
第9A図および第9B図に示すように、プロング、すなわち、先の尖った部分161a、161bは、それぞれの端部近くに、外方突出部162a、162bを有している。また、プロング、すなわち、先の尖った部分161aは、その端部に、内方突出部163を有している。外方突出部162a、162bは、スロット開口126の側面に沿って設けられたノッチ19内に嵌合する。
第10A図および第10B図に示すように、ロック17は、前方に延びた2つのプロング、すなわち、先の尖った部分171a、171bを備えたベース175を有している。ベース175の前端部の下面には、ポスト173が取り付けられている。ポスト173の幅は、プロング、すなわち、先の尖った部分161aと161bとの間隔にほぼ等しい。
第11A図および第11B図は、タブ16とロック17との係合を示している。ロック17の前方に延びたプロング、すなわち、ロック17の前方に延びた先の尖った部分171a、171bは、ベース165と、タブのプロング、すなわち、先の尖った部分161a、161bとの間で摺動する。ポスト173は、タブのプロング、すなわち、先の尖った部分161a、161bとの間に挿入される。この構造では、ロック17はタブ16に対して制限された摺動運動を行うことができる。ロックの最前方位置で、ロックのベース175は、タブのベース165に当接する。ロックの最後方位置では、ロックのポスト173がタブの内方突出部163に当接する。
作動に際し、ロック17が最前方位置にあるとき、ロックのポスト173がタブの支柱164に当接する。このため、タブ16がスロット開口126内で移動されるときに外方突出部162a、162bがノッチ19により形成された隆起部上を通過する結果として内方に撓むことを妨げない。かくして、ロック17がその最前方位置にあるときは、タブ16は非ロック状態にあり、スロット開口126内で移動できる。
これに対し、ロック17がその最後方位置にあるときは、ロックのポスト173が外方突出部162aと162bとの間に配置される。この位置では、ロックのポスト173は、外方突出部162a、162bが内方に撓むことを防止する。かくして、これらの外方突出部は、ノッチ19により形成された隆起部上を通過することはできず、このためタブ16はロックされ、スロット開口126内で移動することはできない。
ガイド14は、2つの部分、すなわちベースの下方部分142および上方部分146を有している。上方部分146は下方部分142に対して弾性的に撓むことができる。刃開口122を向いた側で、下方部分142は水平方向突出部材144を有し、上方部分146は上向きのフック148を有している。上方部分146はまた、その中央部近くに垂直ポスト149を有している。タブ、従ってガイドがこれらの最前方位置(刃開口122が位置する側であると定義する)に移動されると、垂直ポスト149は刃解放ボタン18の下に位置する。この位置で、刃解放ボタンは、弾性的に撓むことができる上方部分146を押し下げるべく操作される。
ガイド14、タブ16およびロック17は、ホーケスト・ユーケー・リミテッド(Hoechst UK,Ltd.)(ウォルトン、Wolton、英国)からHOSTACOMの商標で市販されているガラス繊維強化ポリプロピレン等のプラスチック材料の射出成形により製造するのが好ましい。刃解放ボタン18は、BASF,UK(Cheadle、英国)からNOVALINの商標で市販されているポリプロピレン等のプラスチック材料の射出成形により製造するのが好ましい。
第2図、第12A図、第12B図および第12C図に示すように、刃組立体20は、刃22と、エンドピース24とを含む。刃22は、任意の標準ステンレス鋼または炭素鋼の刃で構成できる。第12B図に示すように、刃22は、前記刃22をエンドピース24に取り付けるための3つの孔221a、221b、221cを有している。更に第12A図および第12C図を参照すると、エンドピース24は、2つの部材片、すなわちエンドピースベース24aおよびエンドピースカバー24bからなるのが好ましい。エンドピースベース24aは3つの突出部25a、25b、25cを有し、これらの突出部は、それぞれ、刃の孔221a、221b、221cに嵌合される。エンドピースカバー24bは、突出部25a、25b、25cを受け入れるための3つの凹部26a、26b、26cを有している。図示のように、エンドピース24は、前記エンドピース24が刃に永久的に取り付けられるときに、刃の切刃222が露出した状態になるように構成されている。
エンドピース24は、ジーイー・プラスチックス(GE Plastics)(ピッツフィールド、Pittsfield、マサチューセッツ州、米国)からLEXANの商標で市販されているポリカーボネート等のプラスチック材料の射出成形により製造するのが好ましい。刃へのエンドピース24の取付けは、例えば、高周波誘導加熱、超音波融着または集合リベット等により行うことができる。
第2図に示すように、エンドピース24の上面および下面には、それぞれ、2つの凹部242a、242bが設けられている。第2図に示す好ましい実施形態では、これらの凹部は、刃の切刃222を横切る方向に延びた溝である。
エンドピース24の後部には、水平方向に突出した下方部材246および下方を向いたフック244が設けられている。水平方向に突出する下方部材246がエンドピースに結合する領域は、凹部領域248を形成する。エンドピースのフック244は、柄組立体のガイドのフック148と補完関係をなしている。
更に第2図を参照すると、刃保護カバー30は、2組の平行壁と、これらの平行壁を連結する端壁38(第1図参照)とにより形成される中空構造をなしている。2組の平行壁は、1組の側壁32a、32bと、上壁34および下壁36(第1図参照)とからなる。壁は、刃組立体20が刃保護カバー30内に挿入されたときに、刃組立体20上に確実に嵌合されかつ刃の切刃222を完全に覆うことができる寸法を有している。同時に、壁は、刃組立体20が刃保護カバー30内に挿入されたときに、フック244および水平方向に突出する部材246を露出させた状態にする寸法を有している。刃保護カバー30は、バスフ・ユーケー(BASF,UK)(シェードル、Cheadle、英国)からPOLYSTYROLの商標で市販されているポリスチレン等のプラスチック材料の射出成形により製造するのが好ましい。
上壁34および下壁36(第1図参照)は、それぞれ、弾性的に撓み得る2つの部材342,362を有している。第1図および第2図に示すように、これらの部材は、例えば、一端のみが上壁および下壁に結合された2つの薄いプラスチック板で構成できる。弾性的に撓み得る部材342,362は、それぞれ、突出部344、364(第1図参照)を有している。部材342の突出部344は下壁36に向かって下方に延びており、部材362の突出部364は上壁34に向かって上方に延びている。両突出部344、364は、それぞれ、溝242a、242bと補完関係をなしている。従って、刃組立体20が刃保護カバー30内に挿入されると、突出部344、364は溝242a、242b内に嵌合される。第3図および第4図には、刃組立体20と刃保護カバー30とが係合した状態が示されている。
側壁32a、32bには、相互に連動するコネクタを設けるのが好ましい。好ましい実施形態では、側壁32aは、断面が「T」形状の細長い突出部322を有している。側壁32bは、細長い突出部324a、324bを有している。両突出部324a、324bは一緒になって、それらの中で突出部322が摺動できるスロットを形成する。第5図に示すように、これらの突出部は、任意数の刃保護カバーを一体に相互連結することを可能にする。
別の構成として、第13図に示すように、複数の刃保護カバー30を互いに並置関係に一体成形して、刃組立体への一体型5ピースディスペンサを形成することもできる。
使用に際し、刃組立体は、刃保護カバー内に予めしまわれた状態で製造業者により販売されることが好ましい。予めしまわれた刃組立体20を柄組立体10内に装填するには、使用者は、最初に、柄のタブ16をその最前方位置に移動させる(これに対応して、ガイド14もその最前方位置に移動される)。次に、使用者は、エンドピース24の下向きフック244がガイド14の上向きフック148と接触するまで、刃組立体のエンドピース24を刃開口122内に挿入する。タブ16に前方への押圧力を加えて、使用者は、刃組立体を刃開口122内に押し続ける。フック148はガイドの弾性的に撓み得る上方部分146に取り付けられているので、フック148および上方部分146は、下向きフック244のカム作用により下方に押し下げられる。刃組立体が刃開口122内に充分に挿入されると、上向きフック148は、スプリングバックして下向きフック244の下に入り込み、エンドピースと係合する。実用ナイフの操作安定性を向上させるため、ガイドの下方部分142の水平方向突出部材144がエンドピースの凹部領域248内に嵌合するように設計されている。
エンドピース24とガイド14とが係合された後に刃保護カバー30を取り外すには、使用者は、単に、タブ16を後方(刃開口122から離れる方向)に移動させるだけでよい。刃保護カバー30の外側寸法は刃開口122より大きいので、使用者は、刃保護カバー30が柄の端部に当接する位置に到達する。この位置で、タブ16を更に後方に移動させると、突出部344、364が、それぞれ、溝242a、242bから離脱される。
刃を交換するには、使用者は、単にタブ16をその最前方位置に移動させ、刃が柄から突出できるようにするだけでよい。次に使用者は、突出部342、362がエンドピースの溝242a、242bと係合するまで、刃保護カバー30を刃の上に挿入する。次に使用者は、刃解放ボタン18を押して、垂直ポスト149を介して、ガイドの弾性的に撓み得る上方部分146を押し下げることにより両フック148、244の係止を解除する。次に、刃保護カバー内にある刃組立体を柄から取り外すことができる。
容易に理解されようが、本発明は、柄を開くことなく、刃の簡単かつ迅速な交換を行うことができる。また、刃保護カバー30と、刃組立体20と、柄10との協働の結果として、刃の交換中、刃の切刃は常時覆われた状態にある。従って、本発明は、刃の交換中に使用者に安全を与える。
以上、本発明を或る好ましい実施形態に関連して説明したが、当業者ならば、請求の範囲に記載された本発明の精神および範囲から逸脱することなく、種々の変更を行なうことは明白であろう。
Claims (9)
- 実用ナイフシステムであって、
(a)柄組立体(10)を有し、前記柄組立体(10)は、
細長いハウジング(12)を備え、前記ハウジング(12)は、内部チャンバと、前記ハウジング(12)の一端に設けられ、かつ、刃(22)を受け入れるための刃開口(122)と、前記ハウジング(12)の長手方向軸線に対して平行に配置され、かつ、前記内部チャンバにアクセスするためのスロット開口(126)とを含み、
前記柄組立体(10)は、さらに、
前記ハウジング(12)内に設けられ、かつ、前記ハウジング(12)の前記長手方向軸線に沿って摺動でき、かつ、第1ラッチ機構(148)が配置されたガイド(14)と、
前記ガイド(14)に取り付けられ、かつ、前記ガイド(14)の移動を制御するために前記ハウジング(12)の前記スロット開口(126)から出て延びているタブ(16)とを備えており、
前記実用ナイフシステムは、さらに、
(b)刃組立体(20)を有し、前記刃組立体(20)は、
刃(22)を備え、前記刃(22)は、切刃(222)と、前記切刃(222)の両側に配置された両端部とを含み、
前記刃組立体(20)は、さらに、
前記刃(22)の前記両端部のうちの一方の端部に取り付けられるエンドピース(24)を備え、前記エンドピース(24)は第2ラッチ機構(244)および第3ラッチ機構(246)を含み、前記第2ラッチ機構(244)は前記柄組立体(10)の前記ガイド(14)の前記第1ラッチ機構(148)と補完関係をなし、前記第2ラッチ機構(244)は、前記第2ラッチ機構(244)を前記柄組立体(10)の前記ハウジング(12)の前記刃開口(122)内に挿入するときに、前記第1ラッチ機構(148)と係合することができるようになっており、
前記実用ナイフシステムは、さらに、
(c)刃保護カバー(30)を有し、前記刃保護カバー(30)は、平行な第1側壁(32a)及び第2側壁(32b)と、平行な上壁(34)及び下壁(36)とを備え、前記刃組立体(20)を受け入れる開口を有する包囲された中空構造を形成し、前記中空構造は、前記刃組立体(20)が前記刃保護カバー(30)の中に挿入されたときに、前記刃保護カバー(30)が前記刃組立体(20)上に確実に嵌合され、かつ、前記刃保護カバー(30)が前記刃組立体(20)の前記切刃(222)を完全に覆うと同時に、前記エンドピース(24)の前記第2ラッチ機構(244)が露出される状態になるような寸法に形成されており、前記刃保護カバー(30)は、前記エンドピース(24)の前記第3ラッチ機構(246)と補完関係をなす第4ラッチ機構(362)を更に備え、前記第3ラッチ機構(246)および前記第4ラッチ機構(362)は、前記刃保護カバー(30)が前記刃組立体(20)上に挿入されるときに、互いに係合できるようになっている、
ことを特徴とする実用ナイフシステム。 - 前記柄組立体(10)は、更に、前記刃組立体(20)の前記エンドピース(24)の前記第2ラッチ機構(244)からの前記ガイド(14)の前記第1ラッチ機構(148)の離脱を可能にするための、前記柄組立体(10)の前記ガイド(14)に連結された刃解放ボタン(18)を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の実用ナイフシステム。
- 前記柄組立体(10)の前記ハウジング(12)の前記スロット開口(126)には、その側面に沿って複数のノッチ(19)が設けられており、前記タブ(16)は、前記スロット開口(126)の長手方向軸線に対して平行な2つの弾性的に撓むことが可能な先の尖った部分(161a、161b)を備え、各々の前記先の尖った部分(161a、161b)は、前記ノッチ(19)のうちの1つと係合できる外方に延びた突出部(162a、162b)を備え、前記柄組立体(10)は、更に、前記タブ(16)と摺動可能な関係をなして配置されたロック(17)を備え、前記ロック(17)は、前記タブ(16)の前記先の尖った部分(161a、161b)の前記外方に延びた突出部(162a、162b)の間で摺動し、かつ、前記外方に延びた突出部(162a、162b)が、互いに向かって内方に撓むことを防止することを特徴とする、請求項1に記載の実用ナイフシステム。
- 前記柄組立体(10)の前記ガイド(14)は、第1部分(146)および第2部分(142)を備え、前記第1部分(146)は、前記第2部分(142)に対して弾性的に撓むことができ、前記第1ラッチ機構(148)は、前記第1部分(146)に設けられ、かつ、前記柄組立体(10)の前記ハウジング(12)の前記刃開口(122)の方向を向いたフックを備え、前記刃組立体(20)の前記エンドピース(24)の前記第2ラッチ機構(244)は、前記柄組立体(10)の前記ガイド(14)は前記第1部分(146)の前記フックと補完関係をなすフックを備えていることを特徴とする、請求項1に記載の実用ナイフシステム。
- 前記刃組立体(20)の前記エンドピース(24)の前記第3ラッチ機構(246)は、前記エンドピース(24)の外面に凹部(242b)を備え、前記刃保護カバー(30)の前記第4ラッチ機構(362)は、前記エンドピース(24)の前記凹部(242b)と補完関係をなす突出部(364)を備え、前記突出部(364)は、前記刃保護カバー(30)の弾性的に撓ことができる部材(362)に取り付けられており、前記刃保護カバー(30)が前記刃組立体(20)上に挿入されるときに、前記凹部(242b)内に押し込まれるようにして、前記凹部(242b)と係合することを特徴とする、請求項1に記載の実用ナイフシステム。
- 前記刃保護カバー(30)は、前記柄組立体(10)の前記ハウジング(12)の前記刃開口(122)の寸法より大きい寸法となるように形成されることを特徴とする、請求項1に記載の実用ナイフシステム。
- 前記第1側壁(32a)の外面には細長い突出部(322)が設けられており、前記細長い突出部(322)は、その全長に亘って実質的に一定の断面を有し、前記第2側壁(32b)の外面には1つ以上の突出部(324a、324b)が設けられており、前記1つ以上の突出部(324a、324b)は、前記第1側壁(32a)の前記突出部(322)と同じ形状をもつ要素を摺動可能に受け入れるスロットを形成することを特徴とする、請求項1に記載の実用ナイフシステム。
- 実用ナイフシステムであって、
(a)柄組立体(10)を有し、前記柄組立体(10)は、
細長いハウジング(12)を備え、前記ハウジング(12)は、内部チャンバと、前記ハウジング(12)の一端に設けられ、かつ、刃(22)を受け入れるための刃開口(122)と、前記ハウジング(12)の長手方向軸線に対して平行に配置され、かつ、前記内部チャンバにアクセスするためのスロット開口(126)とを含み、
前記柄組立体(10)は、さらに、
前記ハウジング(12)内に設けられ、かつ、前記ハウジング(12)の長手方向軸線に沿って摺動でき、かつ、第1部分(146)および第2部分(142)を有するガイド(14)を備え、前記第1部分は前記第2部分に対して弾性的に撓むことができ、かつ、前記柄組立体(10)の前記ハウジング(12)の前記刃開口(122)の方向を向いたフックを有しており、
前記柄組立体(10)は、さらに、
前記ガイド(14)に取り付けられ、かつ、前記ガイド(14)の移動を制御するために前記ハウジング(12)の前記スロット開口(126)から出て延びているタブ(16)を備え、
前記実用ナイフシステムは、さらに、
(b)刃組立体(20)を有し、前記刃組立体(20)は、
刃(22)を備え、前記刃(22)は、切刃(222)と、前記切刃(222)の両側に配置された両端部とを含み、
前記刃(22)の両端部のうちの一方の端部に取り付けられるエンドピース(24)を備え、前記エンドピース(24)は、前記柄組立体(10)の前記ガイド(14)の前記第1部分(146)の前記フック(148)と補完関係をなすフックを含んでおり、
前記実用ナイフシステムは、さらに、
(c)刃保護カバー(30)を有し、前記刃(22)が前記刃保護カバー(30)の中に挿入されたときに、前記刃保護カバー(30)が前記刃(22)の前記切刃(222)を完全に覆うようになっている、
ことを特徴とする実用ナイフシステム。 - 実用ナイフシステムであって、
(a)柄組立体(10)を有し、前記柄組立体(10)は、
細長いハウジング(12)を備え、前記ハウジング(12)は、内部チャンバと、前記ハウジングの一端に設けられ、かつ、刃(22)を受け入れるための刃開口(122)と、前記ハウジング(12)の長手方向軸線に対して平行に配置され、かつ、前記内部チャンバにアクセスするためのスロット開口(126)とを含み、
前記柄組立体(10)は、さらに、
前記ハウジング(12)内に設けられ、かつ、前記ハウジング(12)の前記長手方向軸線に沿って摺動でき、かつ、第1ラッチ機構(148)が配置されたガイド(14)と、
前記ガイド(14)に取り付けられ、かつ、前記ガイド(14)の移動を制御するために前記ハウジング(12)の前記スロット開口(126)から出て延びているタブ(16)とを備えており、
前記実用ナイフシステムは、さらに、
(b)刃組立体(20)を有し、前記刃組立体(20)は、
刃(22)を備え、前記刃(22)は、切刃(222)と、前記切刃(222)の両側に配置された両端部とを含み、
前記刃組立体(20)は、さらに、
前記刃(22)の両端部のうちの一方の端部に取り付けられるエンドピース(24)を備え、前記エンドピース(24)は、その外面に設けられた凹部(242b)を含み、
前記実用ナイフシステムは、さらに、
(c)刃保護カバー(30)を有し、前記刃保護カバー(30)は、平行な第1側壁(32a)及び第2側壁(32b)と、平行な上壁(34)及び下壁(36)とを備え、前記刃組立体(20)を受け入れる開口を有する包囲された中空構造を形成し、前記中空構造は、前記刃組立体(20)が前記刃保護カバー(30)の中に挿入されたときに、前記刃保護カバー(30)が前記刃組立体(20)上に確実に嵌合され、かつ、前記刃保護カバー(30)が前記刃組立体(20)の前記切刃(222)を完全に覆い、かつ、前記刃保護カバー(30)は、前記エンドピース(24)の前記凹部(242b)と補完関係をなす突出部(364)が設けられ、かつ、弾性的に撓むことが可能な部材(362)を更に備えていることを特徴とする実用ナイフシステム。
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