JP4285670B2 - 感圧記録紙用顕色剤の水分散液および感圧記録紙 - Google Patents

感圧記録紙用顕色剤の水分散液および感圧記録紙 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は感圧記録紙用顕色剤の水分散液およびこれを使用した感圧記録紙に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、核置換サリチル酸の多価金属塩、特に亜鉛塩およびこれらを主成分として含有する組成物は感圧記録紙用顕色剤として広く使用されて来た。そして、これらの核置換サリチル酸の多価金属塩を主成分とする顕色剤は、通常、粒子径が0.2ないし2.0μの微細粒子として水中に乳化分散されて製品化され、感圧記録紙に使用された。顕色剤の乳化分散方法としては、顕色剤を分散剤を含有した水の中でアトライターやサンドグラインダーなどの微粉砕メディアを使用して粉砕分散させる無溶媒法と、顕色剤組成物を有機溶媒に溶解してから乳化分散剤を含有する水中でホモミキサーやホモジナイザーなどの乳化分散メディアで乳化分散させた後で有機溶媒を蒸留除去する溶媒法とが知られている。(特開平3−227687号公報など)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
現在、感圧記録紙用顕色剤の水分散液の調製方法としては溶媒法が多く採用されている。しかし、この方法によれば有機溶媒を含有した状態の顕色剤組成物が溶媒の除去工程で凝集・融合しやすく、目的粒子径より大きな粒子径を持った粗粒子の生成を避けることが出来なかった。粗粒子の生成量は使用した有機溶媒および乳化分散剤の種類に負うところが多いが、粗粒子の存在が多ければ、感圧記録紙製造時の乾燥ドラムやスーパーカレンダーの汚れ、感圧記録紙表面に印刷する際の顕色層の剥がれが原因の印刷インクの粘度の上昇またはゲル化、減感インクの減感特性の低下などと、多くの弊害のあることが既に知られている。
【0004】
一方、製造面から見れば比較的に大きな粗粒子は通常300メッシ程度のスクリーンを通して仕上げられるので、製品である顕色剤の水分散液には50μ以上の粗粒子の混入はないが、50μ前後の粒子径を持った粗粒子が多く生成したときには、スクリーンが目詰まりを起こし易く、スクリーンの通過が円滑でない。また、スクリーンを通過した50μ程度の粗粒子でも長期間の保存では、沈降を起こしやすいので、水分散液の濃度と粒子の粒度分布が不均一化する問題がある。
【0005】
以上の見地から、本発明の課題は粒子径が10ないし100μ程度の粗粒子の生成量を最小限に抑えて、顕色剤の水分散液のスクリーン通過を円滑にし、且つ粗粒子が保存中に沈降するのを防止することであり、ひいては、本発明による顕色剤を使用した感圧記録紙の品質を向上させることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
水中に顕色剤組成物の有機溶媒溶液を乳化分散させるだけの目的であれば、低分子量のアニオン系界面活性剤やポリビニルアルコール、部分鹸化ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコールまたは特開平3−227687号公報に見られるようなポリアクリルアミド系の非イオン性の乳化分散剤だけで可能である。しかしながら、与えられた水分散液の顕色剤溶液粒子の凝集・融合を最小限に抑えながら、有機溶媒を円滑に蒸留除去するためには、上記の分散剤だけでは不充分であって、アニオン性の高分子量分散剤の使用がより適していることが判明した。
【0007】
有機溶媒を含有した顕色剤の水分散液から粒子の凝集・融合を出来るだけ起こさせないで有機溶媒を円滑に蒸留除去する目的の研究で得られた最も好ましい結論は、核置換サリチル酸の多価金属塩を主成分とする感圧記録紙用顕色剤の有機溶媒溶液を、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルが2ないし20モル%、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸またはその金属塩が0.1ないし10モル%およびアクリルアミドが70ないし98モル%からなる共重合比の水溶性ないしは水分散性のアクリルアミド共重合体を顕色剤に対して0.2ないし5.0重量%含有する水中に、乳化分散させてから、有機溶媒を蒸留除去して感圧記録紙用顕色剤の水分散液を得ることであった。
【0008】
なおこの時、ポリビニルアルコール、部分鹸化ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、他の水溶性アクリルアミド共重合体、アルキル硫酸ナトリウムまたは他のスルホン酸系界面活性剤を同時に使用することも出来た。また、油相と水相からなる乳化分散系の相の安定化をはかる目的で炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、りん酸ナトリウムまたはりん酸カリウムなどの緩衝剤を添加することも出来た。
【0009】
【発明の実施の形態】
感圧記録紙用顕色剤として有用な核置換サリチル酸は数多くが知られているが、現在実用されている主なものの中には3,5−ジタ−シャリブチルサリチル酸、3−(α−メチルベンジル)サリチル酸、5−(α−メチルベンジル)サリチル酸、3,5−ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸、3−(α−メチルベンジル)−5−(1,3−ジフェニルブチル)サリチル酸、3−(1,3−ジフェニルブチル)−5−(α−メチルベンジル)サリチル酸、サリチル酸とベンジルクロライドとの縮合生成物、サリチル酸とスチレンまたはベンジルクロライドとの反応生成物、サリチル酸とアルキルフェノールのホルムアルデヒドによる共重縮合体またはアルキルサリチル酸とアルキルフェノールのホルムアルデヒドによる共重縮合体などがある。これら核置換サリチル酸の多価金属塩を形成する多価金属としてはマグネシウム、アルミニウム、カルシウム、マンガン、コバルト、ニッケルまたは亜鉛などが挙げられるが、最も好ましくは亜鉛であって、他の多価金属の実用化された例は稀にしか見られない。
【0010】
これら核置換サリチル酸の多価金属塩にはさらに石油樹脂、ポリスチレン、ポリα−メチルスチレン、スチレン・α−メチルスチレン共重合体またはスチレン・アクリル系モノマーの共重合体などのような有機高分子化合物や脂肪酸類、核置換フェノール類、高沸点のケトン類、高沸点のアルキルエステル類、高沸点のアルキルエーテル類または高沸点のアルキルアミド類など有機化合物が添加されて、顕色剤組成物として感圧記録紙に使用される。
【0011】
本発明に使用されるアクリルアミド共重合体を調製するには、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸またはその金属塩およびアクリルアミドを有機溶媒、水または水と有機溶媒の混合物中に溶解ないしは分散させてからアゾビスイソブチロニトリルやベンゾイルパーオキサイドのようなラジカル重合開始剤を添加して、加熱重合させる方法がよい。重合度の調節はイソプロピルアルコールやメルカプタン類などの重合調節剤を添加して行えば容易である。これらのアクリル系単量体の好ましい共重合比はアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルが2ないし20モル%、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸またはその金属塩が0.1ないし10モル%およびアクリルアミドが70ないし80モル%であり、さらに好ましくはアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルが5ないし15モル%、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸またはその金属塩が0.5ないし5モル%およびアクリルアミドが80ないし94.5モル%である。得られるアクリルアミド共重合体の平均分子量は3,000ないし100,000に調節されることが好ましく、重合調節剤の使用量または重合条件を適宜調節することでその目的を達することが出来る。また、重合に使用した有機溶媒はアクリルアミド共重合体の使用に先立って、蒸留除去することは好ましいが、水溶性の有機溶媒ならばそのまま使用することも可能である。
【0012】
本発明に係るアクリルアミド共重合体を感圧記録紙用顕色剤の乳化分散剤として使用した時の各単量体成分の共重合比と乳化分散剤特性との関係に就いては精密な研究の結果、次のような諸事実が見出された。
【0013】
アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルは水溶性ないしは水分散性のアクリルアミド共重合体に顕色剤組成物ないしは顕色剤組成物の有機溶媒溶液粒子表面に水中で強く配向する性質を与えるようであり、エステルを構成するアルキル基が大きい程、またその共重合比が大きい程、配向性の強さが大きいことが理解され、乳化分散性またはその安定性などの実験事実もこれとよく一致した。配向性の弱いアクリルアミド共重合体では乳化分散液の安定性が乏しく、逆に配向性の強すぎるアクリルアミド共重合体では乳化分散液の安定性はよいが、乳化分散液から有機溶媒を蒸留除去するに際して泡立ちが著しく、溶媒の蒸留除去の操作が円滑でなかった。このことは同時にアクリルアミド共重合体の使用量についても言えることである。すなわち、アクリルアミド共重合体の使用量が小さい時には乳化分散液の安定性が小さく、逆に使用量が多き過ぎれば有機溶媒の蒸留除去に際しての泡立ちが著しい。
【0014】
従って、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルの共重合比は2ないし20モル%が好ましく、さらに好ましくは5ないし15モル%である。また、同様な理由で本発明におけるアクリルアミド共重合体の乳化分散における使用量は顕色剤に対して0.2ないし5重量%であることが好ましい。実際には、アクリルアミド共重合体に使用されたアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルの共重合比とエステルのアルキル基の大きさとから判断してアクリルアミド共重合体の乳化分散時の使用量を決定する目安とすることも出来るが、乳化分散の容易さ、溶媒除去時の乳化分散液の安定性または溶媒除去時の泡立ちなどの実験結果を見てからその使用量を決定することが好ましい。
【0015】
本発明の目的に使用されるアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルとしては、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、メタクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸イソブチル、アクリル酸オクチル、メタクリル酸オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−フェノキシエチルまたはメタクリル酸2−フェノキシエチルなどが挙げられる。これらのアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルは二種以上を組み合わせて使用することも出来る。とりわけ、これらのアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルの中では、乳化安定性、低起泡性および共重合体製造時の円滑さからアクリル酸ブチルまたはメタクリル酸ブチルを選択するのが最も好ましい。
【0016】
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸またはその金属塩は水中で強くイオン解離する性質を有している。アクリルアミド共重合体にこれが共重合されれば、顕色剤組成物またはその溶媒の乳化分散粒子の表面に配向して負の荷電を与えるようであり、粒子間に電気的な反発力を生じ粒子の凝集・融合を妨げるのであるとも理解される。従って、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸またはその金属塩の共重合比が小さければ、アクリルアミド共重合体による粒子の凝集・融合の防止効果が小さく、またアクリルアミド共重合体の使用量が少ない時にも同様である。逆にこの共重合比が過度に大きな時および共重合体の使用量が大きい時には粒子の凝集・融合の防止効果は大きいものの、仕上がった顕色剤の水分散液が、粒子間の電気的な反発力によって起きると考えられる粘度の上昇が著しくて、顕色剤の水分散液の濃度を高くすることが出来ないので、実用的にはあまり好ましくない。
【0017】
2−メチル−2−アクリルアミドプロパンスルホン酸またはその金属塩の適当な共重合比のアクリルアミド共重合体を適当量使用したときには粘度の上昇も適当であり、少量存在する粗粒子の沈降を防止する目的にも好適である。このような顕色剤の水分散液の流動特性は非ニュートン流体的であって、この極端な現象は本発明による顕色剤の水分散液に特有なもので、分散粒子表面に生じた強い負電荷の作用であると推測される。
【0018】
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸またはその金属塩の好ましい共重合比は0.1ないし10モル%であり、さらに好ましくは0.5ないし5モル%である。ここで使用される金属としてはリチウム、ナトリウムまたはカリウムなどのアルカリ金属が好ましく、とりわけナトリウムが最も好ましい、また、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムまたは亜鉛などの他の多価金属類はアクリルアミド共重合体の水溶液の粘度を上昇させたり、ゲル化させたりするが、水溶液がゲル化しない範囲の量であれば、これを使用することが出来る。
【0019】
アクリルアミドは共重合体に水溶性を与えるものであって、その共重合比はアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルと2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸またはそのアルカリ金属塩との合計の残部であることが最も好ましいが、さらにこれと共重合可能な他のビニルモノマーを共重合することも出来る。共重合可能な他のビニルモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリロニトリル、スチレン、ビニルエステル類、ビニルエーテル類イタコン酸またはイタコン酸エステル類などを挙げることが出来る。
【0020】
アクリルアミド共重合体の分子量は広い範囲で本発明の目的に使用される。その好ましい分子量は3,000ないし100,000である。
【0021】
アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸またはその金属塩およびアクリルアミドは水中、水溶性有機溶媒中またはそれらの混合物中で重合することが好ましい。アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルは一般に水に溶解し難いので、これが溶解される限度の水溶性有機溶媒を水に混合することが最も好ましい。
【0022】
この時使用される水溶性の有機溶媒としてはメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ターシャリブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、ジオキサンまたはアセトニトリルなどの比較的に低沸点のものが好ましい。使用する全溶媒量は仕上げられるアクリルアミド共重合体の濃度が5ないし40重量%程度になるように予め定められる。重合調節剤としては四塩化炭素、イソプロパノール、セカンダリブタノールまたはメルカプタン類が使用されるが、本発明の目的にはイソプロパノールが最も好ましい。
【0023】
重合開始剤としては、ケトンパーオキサイド類、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ターシャリブチルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド類、ヒドロパーオキサイド類、ジアルキルパーオキサイド類、パーオキシケタール類、アルキルパーオキサイド類またはアゾビスイソブチロニトリルなどのアゾビス化合物などが挙げられる。重合反応による発熱の除去のためには反応系の沸点で重合を行うことが好ましい。また、反応完結後使用した水溶性有機溶媒または重合調節剤を蒸留除去することはより好ましい。
【0024】
顕色剤の水分散液は、顕色剤ないしは顕色剤組成物の有機溶媒溶液を、本発明のアクリルアミド共重合体を含有する水中に、添加して乳化分散させた後で、有機溶媒を蒸留除去して調製される。
【0025】
顕色剤ないしは顕色剤組成物は有機溶媒中にその濃度が20ないし70重量%になるように溶解される。ここで使用される有機溶媒は事実上水に溶解し難いものが好ましく具体的には、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエタン、クロロベンゼン、アニソール、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、4−ヘプタノン、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸セカンダリブチルまたはプロピオン酸エチルなどが挙げられるが、二種以上の有機溶媒を同時に使用することも出来る。
【0026】
本発明に係るアクリルアミド共重合体は水中に溶解ないしは分散されるので、水中に顕色剤ないしは顕色剤組成物に対して固形分比で、0.2ないし5重量%添加し、さらに顕色剤の有機溶媒溶液を加えてホモミキサーまたは高圧ホモジナイザーなどの乳化分散手段でおよそ0.2ないし2μの粒子径になるように乳化分散することが出来る。この時、顕色剤の有機溶媒溶液を油相、本発明に係るアクリルアミド共重合体の水溶液ないしは水分散液を水相とすれば、油相:水相の比は1:0.6ないし1:2.5程度の比率で乳化分散の操作を行うことが好ましい。また既に記述したように、水相には他の分散剤ないしはPHを安定化させ、相を安定させる目的で緩衝剤を加えることが出来る。
【0027】
ここで仕上げられた乳化分散液は加熱下に大気圧または減圧下で、有機溶媒を蒸留除去して顕色剤の水分散液が調製される。なお、本発明に係る系で有機溶媒の蒸留除去に際しては泡立ちが極めて少ないことも利点の一つであり、消泡剤の添加の必要は少ないが、さらに蒸留操作を円滑にする目的ならば、出来るかぎり少量の消泡剤を使用することは可能である。
【0028】
有機溶媒を蒸留除去した水分散液の粒子径は通常、有機溶媒が除去された分に相当するだけ減少するので、このことを見越して予め、最初の乳化分散液の粒子径は目標の径よりやや大きめに調節しておくことが必要である。得られる顕色剤の水中における固形分濃度は25ないし55重量%に調節することが可能である。
【0029】
以上のようにして得られた本発明に係る顕色剤の水分散液には、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、二酸化珪素、酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、カオリン、クレーまたはタルクなどの体質顔料、澱粉、ポリビニルアルコールまたはスチレン・ブタジエン系ラテックスなどの接着剤、カルボキシメチルセルローズまたはポリアクリル酸ナトリウムなどの保水剤、消泡剤および水が加えられて塗料組成物が調製される。
【0030】
塗料組成物はエアーナイフコーター、ブレードコーター、ロールコーター、ロッドコーターまたはカーテンフローコーターによって、支持体表面に塗布乾燥される。支持体としては紙、合成紙または合成樹脂フィルムなどが使用される。支持体表面には本発明に係る顕色剤が0.2ないし2.0g/m2 程度含有されていることが好ましい。
【0031】
【実施例】
本発明をさらに明確にするために具体的な製造例、実施例および比較例を挙げて説明する。
【0032】
製造例1
(アクリルアミド共重合体の製造例の1)
かきまぜ機、温度計、窒素ガス吹き込み口および還流冷却器のついた内容積5,000mlの四つ口フラスコに、アクリル酸ブチルを128g(10×0.1モル)、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を62g(10×0.03モル)、アクリルアミドを618g(10×0.87モル)、水酸化ナトリウムを12g(10×0.03モル)、イソプロパノールを423gおよび水を1,360g仕込み、フラスコを加熱して内容物が緩やかに沸騰するようにした。この時フラスコ内容物は無色透明であった。ここで、アゾビスイソブチロニトリルの5%イソプロパノール溶液10gを還流冷却器上部からフラスコ内に添加した。重合反応は直ちに開始され発熱が見られた。2時間後にアゾビスイソブチロニトリルの同じ溶液10gを同様にして添加した。さらに2時間後に同じ溶液10gを添加して内容物の沸騰状態を4時間維持した。ここで還流冷却器を蒸留設備に切り替えて、イソプロパノールと水との共沸混合物を留去した。この操作を蒸留器トップの温度が水の沸点を示すようになる迄続けた。途中内容物の粘度が上昇して、蒸留が困難になったのでフラスコに少量の水を添加した。イソプロパノールの留去が終了したら、フラスコにさらに水を加えて溶液の固形分濃度が25%になるように調節してアクリルアミド共重合体を調製した。この水溶液は殆ど透明であって、GPC(ゲルパーミエイションクロマトグラフィー)による分子量の測定では平均分子量が28,000であった。
【0033】
製造例2
(アクリルアミド共重合体の製造例の2)
製造例1と同じフラスコにアクリル酸ブチルを128g(10×0.1モル)、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を31g(10×0.015モル)、アクリルアミドを629g(10×0.885モル)、水酸化ナトリウムを6g(10×0.015モル)、イソプロパノールを338g、エタノールを254gおよび水を1,610g仕込み、製造例1と同様にして、殆ど透明なアクリルアミド共重合体の25%水溶液が得られた。この平均分子量は36,000であった。
【0034】
製造例3
(アクリルアミド共重合体の製造例の3)
製造例1と同じフラスコにアクリル酸ブチルを128g(10×0.1モル)、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を104g(10×0.05モル)、アクリルアミドを604g(10×0.85モル)、水酸化ナトリウムを20g(10×0.05モル)、イソプロパノールを296g、エタノールを296gおよび水を1,610g仕込み、製造例1と同様にして、殆ど透明なアクリルアミド共重合体の25%水溶液が得られた。この平均分子量は41,000であった。
【0035】
製造例4
(アクリルアミド共重合体の製造例の4)
製造例1と同じフラスコにアクリル酸エチルを100g(10×0.1モル)、アクリル酸ブチルを64g(10×0.05モル)、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を62g(10×0.03モル)、水酸化ナトリウムを12g(10×0.03モル)、アクリルアミドを583g(10×0.82モル)、イソプロパノールを423gおよび水を1,360g仕込み、製造例1と同様にして透明なアクリルアミド共重合体の25%水溶液が得られ、この平均分子量は29,000であった。
【0036】
比較製造例1
(アクリルアミド共重合体の比較製造例の1)
製造例1と同じフラスコにアクリル酸ブチルを128g(10×0.1モル)、アクリルアミドを640g(10×0.9モル)、イソプロパノールを423gおよび水を1,360g仕込み、製造例1と同様にして透明なアクリルアミド共重合体の25%水溶液が得られ、この平均分子量は21,000であった。なお、このアクリルアミド共重合体には2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の構造単位が全く含有されていない。
【0037】
実施例1
内容積3,000mlのビーカーに製造例1で得られたアクリルアミド共重合体の25%水溶液を23.2g、クラレポバールPVA105(クラレ社製)の10%水溶液を58g、炭酸ナトリウムを0.58gおよび水を750g仕込んで溶解させ、これに、α−メチルスチレンとスチレンとの共重合体87g、3,5−ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛493gおよびキシレン312gからなる顕色剤のキシレン溶液を加え、ホモミキサー:TK−ROBOMICS(特殊機化工業社製)で10,000rpmで5分間予備分散させ、平均粒子径が8μの分散液が得られた。この分散液をナノマイザーシステムModel PEL−20(nanomizer inc社製)で処理圧120kgf/cm2(11.8MPa)および処理速度4l/時で二回処理して、平均粒子径が0.69μの顕色剤キシレン溶液の水分散液が得られた。かきまぜ機、ガス吹き込み口、温度計および蒸留されたキシレンを除去し水を返すことの出来る装置の付いた還流冷却器を持った内容積2,000mlのフラスコに得られた水分散液および水170gを仕込んで緩やかにかきまぜながらフラスコを加熱した。キシレンの蒸留除去操作中の内容物の泡立ちは少なく操作は円滑であった。殆どのキシレンが除去されてから、水を除去して内容物の固形分濃度が45%になるようにした。得られた顕色剤の水分散液を30℃迄冷却してから、330メッシ(45μ開口)の篩を通して仕上げた。この時、篩の通過性は良好であった。篩上の粗粒子の量は0.95gであり、使用した顕色剤の0.16%に相当していた。B型粘度計(東京計器社製)で測定した粘度は325cpsであり、粒度測定器SALAD−2000(島津製作所製)で測定した平均粒子径は0.66μであった。
【0038】
実施例2
実施例1で使用したクラレポバールPVA105の10%水溶液を使用しなかったこと以外は実施例1と同様にして、固形分濃度が45%である顕色剤の水分散液が得られた。この時の篩上の粗粒子の量は1.08gであり、使用した顕色剤の0.19%に相当していた。また粘度は298cps、分散液の平均粒子径は0.67μであった。なお、キシレンの蒸留除去中の泡立ちは少なく、分散液の篩の通過性も良好であった。
【0039】
実施例3
実施例1で使用した製造例1で得られたアクリルアミド共重合体の25%水溶液を34.8gに増量したこと以外は実施例1と同様にして、固形分濃度が45%である顕色剤の水分散液が得られた。この時の篩上の粗粒子の量は0.76gであり使用した顕色剤の0.13%に相当し、粘度は1,010cpsであった。またこの45%水分散液に水を加えて、固形分濃度を43%に希釈したところ、粘度が475cpsに低下した。この分散液の平均粒子径は0.69μであった。なお、キシレンの蒸留除去中の泡立ちは少なく、分散液の篩の通過性も良好であった。
【0040】
実施例4
実施例1で使用したアクリルアミド共重合体の水溶液を製造例2で調製したアクリルアミド共重合体の25%水溶液34.8gに変更したこと以外は実施例1と全く同様にして、固形分濃度が45%の顕色剤の水分散液が得られた。この時の篩上の粗粒子量は0.82gであり、これは使用した顕色剤の0.14%に相当していた。また、粘度は280cpsであり、平均粒子径は0.65μであった。なお、キシレンの蒸留除去中の泡立ちは少なく、分散液の篩の通過性も良好であった。
【0041】
実施例5
実施例1で使用したアクリルアミド共重合体の水溶液に代えて製造例3で調製したアクリルアミド共重合体の25%水溶液23.2gを使用したこと以外は実施例1と同様にして、45%固形分濃度の顕色剤の水分散液が得られた。この時の篩上の粗粒子の量は0.96gであり、使用した顕色剤に対して0.17%に相当していた。また、この分散液の平均粒子径は0.63μであり、粘度は1,230cpsであった。なお、キシレンの蒸留除去中の泡立ちは少なく、分散液の篩の通過性も良好であった。
【0042】
実施例6
実施例1で使用したアクリルアミド共重合体に代えて製造例4で調製したアクリルアミド共重合体の水溶液を23.2g使用したこと以外は実施例1と同様にして、45%固形分濃度の顕色剤の水分散液が得られた。この時の篩上の粗粒子の量は1.16gであり、使用した顕色剤に対して0.2%であった。また、この分散液の平均粒子径は0.62μであり、粘度は305cpsであった。なお、キシレンの蒸留除去中の泡立ちは少なく、分散液の篩の通過性も良好であった。
【0043】
実施例7
内容積3,000mlのビーカーに製造例1で得られたアクリルアミド共重合体の25%水溶液を23.2g、クラレポバールPVA105(クラレ社製)の10%水溶液を58g、炭酸ナトリウムを0.58gおよび水を750g仕込んで溶解させ、これに、α−メチルスチレンとスチレンとの共重合体58g、N−オクチルラウロイルアミド17.4g、3,5−ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛504.6gおよびキシレン312gからなる顕色剤のキシレン溶液を加え、ホモミキサー:TK−ROBOMICS(特殊機化工業社製)で12,000rpmで5分間予備分散させ、平均粒子径が9μの分散液が得られた。この分散液を以下、実施例1と同様にして、固形分濃度が45%の顕色剤の水分散液が得られた。この時の篩上の粗粒子の量は1.0gであって、顕色剤の0.17%に相当している。また分散液の平均粒子径は0.65μであり、粘度は316cpsであった。なお、キシレンの蒸留除去中の泡立ちは少なく、分散液の篩の通過性も良好であった。
【0044】
実施例8
実施例7で使用したアクリルアミド共重合体を製造例4で調製したアクリルアミド共重合体の25%水溶液23.2gに代えたこと以外は実施例7と同様にして、固形分濃度が45%の顕色剤の水分散液が得られた。この時、篩上の粗粒子の量は1.3gであって、顕色剤の0.22%に相当していた。また、この分散液の平均粒子径は0.61μであり、粘度は295cpsであった。なお、キシレンの蒸留除去中の泡立ちは少なく、分散液の篩の通過性も良好であった。
【0045】
比較例1
実施例1で使用したアクリルアミド共重合体を比較製造例1で調製したアクリルアミド共重合体の25%水溶液23.2gに代えたこと以外は実施例1と同様にして、固形分濃度が45%の顕色剤の水分散液が得られた。ただし、キシレンの蒸留除去に際して、蒸留末期に実施例1ないし8に比べてやや多い泡立ちが観察された。これを330メッシの篩で濾過したが、篩の目づまり傾向があって、各実施例に比べて分散液の篩の通過は円滑でなかった。この篩上の粗粒子の量は3.1gであり顕色剤の0.53%に相当していた。また分散液の平均粒子径は0.60μであり、粘度は103cpsであった。
【0046】
比較例2
実施例7で使用したアクリルアミド共重合体を比較製造例1で調製したアクリルアミド共重合体の25%水溶液23.2gに代えたこと以外は実施例7と同様にして、固形分濃度が45%の顕色剤の水分散液が得られた。ただし、キシレンの蒸留除去に際して多少の泡立ちが見られた。また330メッシによる濾過は各実施例に比べてやや困難であった。この時、篩上の粗粒子の量は3.8gであり顕色剤の0.66%であった。また、この分散液の平均粒子径は0.60μであり、粘度は96cpsであった。
【0047】
実施例9
実施例1で調製した顕色剤の水分散液を27.2g、炭酸カルシウム55%水分散液を167.3g、クラレポバールPVA105の16%水溶液を50g、カルボキシ変性SBRラテックス(48%分散液)を20.8g、40%ポリアクリル酸ナトリウム水溶液を0.25gおよびカルボキシメチルセルローズのナトリウム塩0.1gを混合して塗料組成物を調製した。この塗料組成物を基紙上に乾燥重量が5g/m2 になるように、バーコーターで塗布乾燥して、感圧記録紙の顕色面を調製した。
【0048】
実施例10
実施例2ないし8で調製した固形分濃度が45%の顕色剤の水分散液を使用し、実施例9と同様にして、それぞれの感圧記録紙の顕色面を調製した。
【0049】
比較例3
比較例1および2で調製した固形分濃度が45%の顕色剤の水分散液を使用し、実施例9と同様にして、それぞれの感圧記録紙の顕色面を調製した。
[評価]
評価1 顕色剤の水分散液の沈降性の試験
実施例1ないし8、比較例1および比較例2で調製した固形分濃度が45%の顕色剤の水分散液を底部にコックの付いた内容積1lのシリンダーに1lを計り込み、50日間静置した。これの底部のコックから水分散液約10mlを静かに取り、その固形分量を測定して沈降性の目安にした。この固形分濃度の上昇分が沈降粒子によるものと理解される。その測定結果を表1に示す。
【0050】
【表1】
Figure 0004285670
各比較例に較べて各実施例の固形分濃度の上昇は少なく、より沈降性のないことが判断された。
【0051】
評価2 感圧記録紙の発色性の試験
実施例9、実施例10および比較例3で調製した感圧記録紙顕色面を市販のCVLを含有したCB(染料溶液を含有したマイクロカプセルを塗布したもの)を対向させて、ロールカレンダーを通して発色させて色差計によって発色濃度を測定したが、いずれも誤差範囲内の均等であり、その差を読み取ることは出来なかった。この試験結果からは本発明の顕色剤の水分散液を使用した感圧記録紙の発色性は比較例の通常品と同等であって、特に問題となるようなマイナス効果は認められなかった。
【0052】
評価3 顕色面の基紙に対する接着強度の試験
実施例9、実施例10および比較例3で調製した顕色面の表面に透明な粘着テープを貼りつけてから、一定速度で静かに剥がし、粘着テープの粘着面にはぎ取られて付着した白色の塗料粉の状態を調べて基紙に対する塗料の接着強度の判定とした。粘着面にはぎ取られた塗料粉が全くなく接着の極めて良好なものを☆、接着の良好なものを◎、通常の実用のレベルのものを○そして実用レベルに達しないものを×として評価した。その結果を表2に示す。
【0053】
【表2】
Figure 0004285670
この試験結果から本発明の顕色剤の水分散液を使用した感圧記録紙では顕色層の基紙に対する接着性がより優れていると判断された。
【0054】
評価4 顕色面の減感適性の評価
実施例および比較例で調製した顕色面に市販の減感インクを塗布した。塗布方法としては単位面積当たりの塗布量が段階毎に減少するように減感インクを溶媒で漸次希釈して塗布し、塗布量が5段階に漸減するようにした。減感処理した顕色面にCBを対向させてからロールカレンダーを通して、発色処理をしてから、顕色面に発生した発色の小さな斑点(スポット)を観察した。第一段階で発色スポットの見られたものを×、第二段階で見られたものを△、第三段階で見られたものを●、第四段階で見られたものを○、第五段階で見られたものを◎そして第五段階でも発色スポットの見られないものを☆として評価した。その結果を表3に示す。
【0055】
【表3】
Figure 0004285670
この試験結果からは本発明の感圧記録紙は減感適性に優れた効果のあることが認められた。
【0056】
【発明の効果】
感圧記録紙用顕色剤の水分散液の製造に際し、本発明の実施例1ないし8と比較例1および比較例2で、有機溶媒の蒸留除去時の泡立ちの観察から本発明の実施例では比較例に較べて泡立ちが少ないことと得られた水分散液について、330メッシの篩の通過性は実施例が優れており、比較例は篩の通過性が悪い上に篩上の粗粒子量も多いことから判断されるように、本発明方法は顕色剤の水分散液の生産性を高める効果を生み出している。また、本発明方法による水分散液は評価1の結果から分かるように、粒子の沈降性が極めて小さく長期保存性の優れている効果を発現している。一方、本発明の水分散液を使用した感圧記録紙は、感圧記録紙の重要な特性であるとされる塗料の基紙に対する接着性および減感特性などにおいて改良された効果が見出される。

Claims (6)

  1. 核置換サリチル酸の多価金属塩を主成分とする感圧記録紙用顕色剤の有機溶媒溶液を、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルが2ないし20モル%、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸またはその金属塩が0.1ないし10モル%およびアクリルアミドが70ないし98モル%の共重合比からなる水溶性ないしは水分散性のアクリルアミド共重合体を前記顕色剤に対して0.2ないし5.0重量%含有する水中に、乳化分散させてから、前記有機溶媒を蒸留除去して得られることを特徴とする感圧記録紙用顕色剤の水分散液。
  2. 核置換サリチル酸の多価金属塩を主成分とする感圧記録紙用顕色剤の有機溶媒溶液を、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルが5ないし15モル%、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸またはその金属塩が0.5ないし5モル%およびアクリルアミドが80ないし94.5モル%の共重合比からなる水溶性ないしは水分散性のアクリルアミド共重合体を前記顕色剤に対して0.2ないし5.0重量%含有する水中に、乳化分散させてから、前記有機溶媒を蒸留除去して得られることを特徴とする感圧記録紙用顕色剤の水分散液。
  3. 前記アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルが、それぞれ、アクリル酸ブチルエステルまたはメタクリル酸ブチルエステルであることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の感圧記録紙用顕色剤の水分散液。
  4. 前記アクリルアミド共重合体の平均分子量が、3,000ないし100,000であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の感圧記録紙用顕色剤の水分散液。
  5. 前期水分散液の平均粒子径が、0.2ないし2.0μである請求項1ないし4のいずれかに記載の感圧記録紙用顕色剤の水分散液。
  6. 請求項1ないし5に記載の前記水分散液を含有する塗料を支持体上に塗布乾燥してなることを特徴とする感圧記録紙。
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