JP4284791B2 - 磁気浮上装置の制御装置および磁気浮上式ターボ分子ポンプ - Google Patents

磁気浮上装置の制御装置および磁気浮上式ターボ分子ポンプ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気浮上装置の制御装置、およびその制御装置を備える磁気浮上式ターボ分子ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気浮上式ターボ分子ポンプに用いられている磁気軸受装置等の磁気浮上装置では、電磁石により非接触支持される被支持体の位置(移動量)を位置センサで検出し、位置センサからの信号に基づいて電磁石コイルの電流を制御することにより、被支持体を所望の位置に非接触支持している。位置センサとしては、例えば、インダクタンスの変化を利用した電磁誘導型センサが用いられており、電磁石の近傍に検出用のコイルを設けて検出用の信号を印加するものである。このような位置センサを用いる場合、電磁石の吸引力の作用点である被支持体の部位と、位置センサの位置検出点である被支持体の部位とを一致させることは構造上難しく、また、専用のコイルや測定系などが必要であり構造が複雑となる欠点があった。
【0003】
そこで、このような欠点を解消すべく、位置センサを必要としない磁気軸受装置が提案されている。そのような磁気軸受装置の一例として、電磁石電流に交流電流を重畳させ、電磁石コイル両端に発生する交流電圧を検出して被支持体の位置を測定する「重畳方式」の磁気軸受装置が、特開平5−118329号公報に開示されている。この装置では、軸受電源にパルス幅変調(PWM)型の電源が用いられ、電磁石電流をパルス幅変調により供給する。そして、電磁石に流れるスイッチングリップル電流を測定することにより、コイルのインダクタンスの変化、すなわち被支持体の位置を検出する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したようなリップル成分を検出する磁気軸受制御方法では、以下に示すような欠点がある。通常、PWM軸受電源においては10kHz〜100kHz程度のスイッチング周波数が用いられるが、このスイッチング周波数が高いと、電流アンプと電磁石とを接続するケーブルの線間容量の影響を受けやすくなり、ケーブル長によって電流アンプから見た電磁石のインダクタンスが大きく変化したり、容量性になってしまったりするという不都合が生じる。逆に、スイッチング周波数が低いと、スイッチングによる被支持体の振動(スイッチング周波数と等しい周波数の振動)が発生しやすくなる。
【0005】
ところで、電磁石電流にはスイッチングパルス信号のデューティ比の情報とコイルのインダクタンスの情報とが含まれており、検出される電磁石電流のリップル成分はデューティ比によって変化する。そのため、リップル成分をデューティ比に応じて補正する必要があり正確な位置測定が難しいという欠点があった。
【0006】
本発明の目的は、浮上位置測定に対するケーブルの線間容量の影響を小さくすることができ、PWMスイッチング信号のデューティ比の影響を取り除いて容易に浮上位置測定が行える磁気浮上装置の制御装置およびその制御装置を備える磁気浮上式ターボ分子ポンプを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
発明の実施の形態を示す図1に対応付けて説明する。
(1)請求項1の発明は、電磁石2A,2Bの磁気力により被支持体1を非接触支持する磁気浮上装置の制御装置に適用され、被支持体1を所定位置に非接触支持するために必要な電磁石電流を指令する指令手段7と、指令手段7の指令に基づいたデューティ比を有する基準PWMスイッチング信号を生成するとともに、基準PWMスイッチング信号に対して、基準PWMスイッチング信号のデューティ比が基準PWMスイッチング周期より長い周期で周期的に変動するような補正を加えて出力するPWM信号出力手段9,10,11,12Aと、PWM信号出力手段9,10,11,12AからのPWM信号で駆動され、前記指令に応じた電流を生成するPWM二象現駆動回路8と、電磁石電流の電流波形からデューティ比の変動周期に対応する周波数成分を抽出して被支持体1の位置を検出する検出手段6とを備え、検出された位置に基づいて被支持体1の磁気浮上を制御することにより上述の目的を達成する。
(2)請求項2の発明は、電磁石2A,2Bの磁気力ににより非接触支持された回転翼付きロータ1をモータにより回転駆動して、真空排気を行う磁気浮上式ターボ分子ポンプにおいて、請求項1に記載の制御装置を備え、前記制御装置によりロータ1の磁気浮上を制御するようにしたものである。
【0008】
なお、本発明の構成を説明する上記課題を解決するための手段の項では、本発明を分かり易くするために発明の実施の形態の図を用いたが、これにより本発明が発明の実施の形態に限定されるものではない。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図9を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明による制御装置の一実施の形態を示すブロック図である。図1において、磁気浮上装置の被支持体1は電磁石2A、2Bの吸引力により非接触支持される。例えば、磁気浮上式ターボ分子ポンプであれば、被支持体1はターボ分子ポンプロータに、電磁石2A、2Bはロータを支持する一対のラジアル電磁石にそれぞれ対応している。
【0010】
図2は磁気浮上式ターボ分子ポンプに用いられている5軸制御形磁気軸受の概念図であり、ロータ34の回転軸Jがz軸に一致するように示した。図2に示すように、5軸制御形磁気軸受では4対のラジアル電磁石35x、35y、36x、36yと一対のアキシャル電磁石37zを有している。なお、39はロータ34を回転駆動するモータである。ラジアル電磁石35x、35yはロータ上部に設けられており、ラジアル電磁石35xがx1軸に沿ってロータ34を挟むように配設され、ラジアル電磁石35yがy1軸に沿ってロータ34を挟むように配設されている。また、ラジアル電磁石36x、36yはロータ下部に設けられており、ラジアル電磁石36xがx2軸に沿ってロータ34を挟むように配設され、ラジアル電磁石36yがy2軸に沿ってロータ34を挟むように配設されている。アキシャル電磁石37zはロータ34の下端に設けられたプレート38をz軸に沿って挟むように対向して配設され、上側の電磁石53zはプレート38を上方に吸引し、下側の電磁石53zはプレート38を下方に吸引する。図1に示した被支持体1がロータ34であり、電磁石2A、2Bは4対のラジアル電磁石35x、35y、36x、36yの内の何れか一つを示したものである。
【0011】
制御装置は電磁石2A、2Bにパルス幅変調されたスイッチングリップル電流を供給するパルス幅変調(PWM)型軸受電源部3と、電磁石コイル4のスイッチングリップル電流を抵抗などを用いて電圧信号として出力する電流検出器5と、電流検出器5で検出された電流波形が入力される同期検波回路6と、同期検波回路6からの信号に基づいてPWM型軸受電源部3を制御する磁気浮上制御回路7とで構成されている。電流検出器5の出力は同期検波回路6に入力されるとともに、PWM型軸受電源部3の電流制御回路9(後述する)にフィードバックされる。なお、図1では省略したが、一方の電磁石2BにもPWM型軸受電源部3,電流検出器5および同期検波回路6が同様に設けられており、各々のPWM型軸受電源部3から電磁石2A、2Bにそれぞれ供給される電流を共通の磁気浮上制御回路7によって制御し、被支持体1を所定の位置に支持している。
【0012】
電流検出器5の検出値(電流波形)から電磁石コイル4のインダクタンス、すなわち被支持体1と電磁石2A、2BとのギャップXA,XBが各同期検波回路6により検出されギャップXA,XBに比例する浮上位置信号SA,SBがそれぞれ出力される。磁気浮上制御回路7には浮上位置信号SAと浮上位置信号SBとの差分(SA−SB)が差分器13から入力される。磁気浮上制御回路7は、この差分(SA−SB)に応じた電流命令信号(アナログ数値)を電流制御回路9に出力する。
【0013】
電流制御回路9には、電流検出器5からの信号(電流波形)に電磁石電流の変化分を指示する磁気浮上制御回路7からの信号を加算点14で加算したものが入力される。電流制御回路9は、入力された信号に基づいたPWMスイッチングパルス信号をデューティ比変動回路10およびカウンタ11へ出力する。図3は電流制御回路9から出力されるPWMスイッチングパルス信号を例示したものであり、(a)はパルス信号のデューティ比が50%の場合を、(b)はパルス信号のデューティ比が50%より大きい場合を、(c)はパルス信号のデューティ比が50%より小さい場合を示している。
【0014】
カウンタ11は電流制御回路9からのPWMスイッチングパルス信号をカウントし、所定の変動周期を有する信号をデューティ比変動量生成回路12Aおよび同期検波回路6に出力する。例えば、電流制御回路9から図4に示すようなPWMスイッチングパルス信号がカウンタ11に入力されると、パルス1,2,3,4,…に対して順に1,2,1,2,…と変化する信号を出力する。
【0015】
デューティ比変動量生成回路12Aは、電流制御回路9からの信号1を受信したらパルス1に与えるべきパルス幅変動量−βを生成し、信号2を受信したらパルス1に与えるべきパルス幅変動量+βを生成し、順にデューティ比変動回路10に出力する。デューティ比変動回路10は、デューティ比変動量生成回路12Aからパルス幅変動量−βが入力されたならパルス1のパルス幅を−βだけ変動させて出力し、パルス幅変動量+βが入力されたならパルス2のパルス幅を+βだけ変動させる。同様な動作を電流制御回路9からのPWMスイッチングパルス信号に対して順に行う。
【0016】
図5は二象現駆動電流アンプ8の動作を説明する回路図であり、デューティ比変動回路10から図4に示す変動を受けたPWMスイッチングパルス信号が入力されると、その変動を受けたPWMスイッチングパルス信号に応じたスイッチングリップル電流を電磁石2A、2Bに出力する。図5において、20は電磁石コイル4に電圧を印加するための電源であり、スイッチング素子21A,21Bはスイッチングパルス信号により同時に開閉される。ここでは、スイッチング素子21A,21Bはスイッチングパルス信号がOFFのときに開き、スイッチングパルス信号がONのときに閉じるものとする。
【0017】
図6はスイッチングパルス信号と電磁石電流との関係を示す図であり、(a)はデューティ比50%のスイッチングパルス信号を示し、(b)は電磁石電流の変化を示す。図6(a)の時刻t1においてパルス信号がOFFからONに変化すると、スイッチング素子21A,21Bが閉じて電磁石コイル4に電源20の電圧が印加される。このとき、電流iは図2(b)の矢印方向に流れ、その値は図3(b)のaで示すように増加する。次いで、時刻t2においてパルス信号がOFFに変化すると、スイッチング素子21A,21Bが開く。このとき、電磁石コイル4には電磁エネルギーが蓄積されているため、そのエネルギーの放電によりダイオード22A,22Bを介して図5(a)の矢印方向に電流iが流れ、電磁石コイル4を流れる電流iの値は図6(b)のbのように減少する。
【0018】
スイッチング素子のON損失、ダイオードの順方向損失、電磁石の抵抗などの損失要因が零であれば、a,bの傾きの大きさは等しくなる。そのため、図6(a)に示すようにスイッチングパルス信号のデューティ比が50%のときには、電磁石コイル4を流れる電流の値(ある時間幅で平均した値)が一定となる。一方、デューティ比を50%より大きくすると、図6(b)の電流が増加するa状態の時間(t2−t1)の方が電流が減少するb状態の時間(t3−t2)より大きくなるので、電磁石電流が増加する。逆に、デューティ比を50%より小さくすると、時間(t3−t2)の方が時間(t2−t1)より大きくなるので、電磁石電流が減少する。このように、二象現駆動電流アンプ8を用いるPWM軸受電源部3では、スイッチングパルス信号のデューティ比を増減させることにより電磁石電流の増加・減少を制御する。現実にはこれらの損失要因は零ではないので、50%より少し大きいデューティ比のとき、電流一定となる。
【0019】
二象現駆動電流アンプ8はデューティ比変動回路10で変動を受けたPWMスイッチングパルス信号により駆動され、スイッチングリップル電流が電磁石2A,2Bに供給される。この電磁石2A,2Bを流れる電流は電流検出器5で検出され、検出信号(電流波形)が前述したように電流制御回路9にフィードバックされるとともに同期検波回路6にも入力される。同期検波回路6では、カウンタ11から入力される所定の変動周期を有する信号を基準にして検出信号を同期検波することにより電流のリップル成分から上記変動と同一周期を有する周波数成分(変動周期周波数成分)を取り出す。
【0020】
例えば、図4に示す変動前のPWMスイッチングパルス信号はスイッチング周期Tを有しているが、変動後のPWMスイッチングパルス信号にはスイッチング周期Tの他に変動の周期2Tが含まれている。すなわち、パルス幅を変動させることにより、入力パルス信号のスイッチング周波数を2分の1に分周した周波数成分が生成される。これらの周波数成分の大きさは電磁石コイル4のインダクタンスと変動量に依存している。同期検波回路6は周期2Tの周波数成分を抽出し、その大きさを浮上位置信号SAおよびSBとして出力する。前述したように、磁気浮上制御回路7には、電磁石2Aに関する浮上位置信号SAから電磁石2Bに関する浮上位置信号SBを引いた差が入力される。
【0021】
ところで、従来の装置では、電流制御回路9から出力されたPWMスイッチングパルス信号を二象現駆動電流アンプ3に直接入力し、図6(b)に示すような電磁石電流iのリップル成分の大きさDを検出することにより、被支持体1の位置を算出していた。しかし、上述したようにリップル成分の大きさDがデューティ比に依存しているため、例えば同じ大きさのリップル成分が得られたとしても、それぞれの値が得られたときのデューティ比が異なると、実際のギャップXA,XBは異なっていることになる。そのため、デューティ比に応じてリップル成分の大きさの補正を行う必要があった。
【0022】
一方、本実施の形態の装置では、上述した変動周期周波数成分は、スイッチング周期Tを整数倍した変動周期でパルス幅に変動を与えたことによって生じたものであり、その成分の大きさは変動幅(βなどの大きさ)には依存するが、デューティ比にはほとんど依存しない。すなわち、図4に示した例では変動前のパルス信号のデューティ比は50%であるが、例えばこのデューティ比が70%であったとしても、与える変動量が全く同じ−β,+β,−β,+β,…であれば、変動周期周波数成分の大きさは等しくなる。そのため、従来のように検出されたリップル成分をデューティ比に応じて補正する必要がなく、デューティ比の変化に影響されることなく浮上位置を容易に求めることができる。
【0023】
また、図4の例では、変動前のPWMスイッチングパルス信号のスイッチング周期Tに対して、変動後のPWMスイッチングパルス信号は周期2Tを有している。そのため、スイッチング周波数を有する従来のリップル成分に比べ、上述した変動周期周波数はスイッチング周波数より低いので、変動周期周波数成分は二象現駆動電流アンプ8と電磁石コイル4とを接続するケーブルの線間容量の影響を受けにくいという利点がある。
【0024】
図7はデューティ比変動の他の例を示す図である。図7(a)では、パルス信号の各パルスに対して、0,+β,0,−β,0,+β,…のような変動量を与える。また、図7(b)では、パルス信号の各パルスに対して、+β,+β,−β,−β,+β,+β,−β,−β,…のような変動量を与える。さらに、変動量は一定でなくても良く、図5(c)のように、+α,+2α,+3α,+2α,+α,+2α,+3α,…のような変動量でもよい。いずれの場合も、変動周期は4倍の4Tとなる。なお、変動周期は偶数倍だけではなく奇数倍に設定することもできる。さらに、図8に示すように、デューティ比の変動周期をスイッチングの周期Tより十分長くして変動量を正弦波的に変化させると、電流リップルの変化が正弦波に近づいて電流リップルの周波数成分は変動周期周波数で大きなピークを有し、より正確な位置測定が行える。なお、図8は各スイッチングパルス信号に与える変動量の変化を示した図であり、縦軸が変動量、横軸が時間を表している。
【0025】
ばお、デューティ比が0%または100%となると、スイッチングがなくなってスイッチング成分がなくなるので、浮上位置信号を得られなくなり、磁気浮上制御ができなくなる。そのため、電流制御回路9が出力するPWMパルス列のデューティ比は、±β等の変動を加えられてもデューティ比が0%より大きく100%より小さくなるような範囲に制限される。
【0026】
(変形例)
図9は上述した実施の形態の変形例を示すブロック図であり、図1と同一の部分には同一の符号を付し、異なる部分を中心に説明する。上述した図1の装置では、電流制御回路9からのPWMスイッチングパルス信号のデューティ比をデューティ比変動回路10で変動し、その変動されたパルス信号を二象現駆動電流アンプ8に入力するような構成とした。一方、図9に示す装置では、カウンタ11から信号がデューティ比変動量生成回路12Bに入力されると、デューティ比変動量生成回路12Bは上述した変動量(−βや+β)に応じた電圧信号(変動周期を有する信号)を出力する。
【0027】
電流制御回路9には、磁気浮上制御回路7からの電流命令信号に電流検出回路5からの検出信号およびデューティ比変動量生成回路12Bからの電圧信号を各々加算点14で加算したものが入力される。この加算された信号は上記電圧信号が持っていた変動周期を周期成分として有しており、電流制御回路9から出力されるPWMスイッチング信号も変動周期を有することになる。
【0028】
例えば、変動量を−β,0,+β,0,−β,0,+β,0,…とし、変動量を加算するタイミングにおける磁気浮上制御回路7の電流命令信号をa,b,c,d,e,f,g,h,…とすると、加算された信号は、a−β,b+0,c+β,d+0、e−β,f+0,g+β,h+0,…となる。磁気浮上装置の場合、PWMスイッチング周期は磁気浮上制御回路7の信号の変動に比べて十分に速いので、a,b,c,…の隣接するもの同士はほぼ等しい値となる。そのため、βをこの隣接する信号の差より十分に大きく設定すれば、同期検波による磁気浮上の位置検出が可能となる。他の構成については、図1の装置と同様であり、この変形例の装置においても上述した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0029】
上述した実施の形態では、磁気浮上式ターボ分子ポンプを例に説明したが、例えば、磁気浮上搬送装置のような磁気浮上装置の制御装置にも適用することができる。なお、上述した同期検波回路6に代えて、変動周期周波数の狭帯域フィルタを通した後にAM検波する方法でも良い。また、DSP(Digital Signal Processor)を用いてPWMスイッチングパルス信号を生成する場合には、デューティ比変動処理をソフトウェア的に実現できるという利点がある。
【0030】
以上説明した実施の形態と特許請求の範囲の要素との対応において、磁気浮上制御回路7は指令手段を、同期検波回路6は検出手段を、図1の電流制御回路9,デューティ比変動回路10,カウンタ11,デューティ比変動量生成回路12A、および図2の電流制御回路9,カウンタ11,デューティ比変動量生成回路12BはPWM信号出力手段をそれぞれ構成する。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、電磁石電流の電流波形から抽出されるデューティ比変動周期に対応する周波数成分はPWMスイッチング信号のデューティ比に依存しないので、従来のようにデューティ比による補正を行う必要が無く、被支持体の浮上位置を容易に測定することができる。
また、デューティ比変動の周波数はPWMスイッチング信号のスイッチング周波数より低くするすることができるので、制御装置と電磁石とを接続するケーブルの線間容量の影響を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による制御装置の一実施の形態を示すブロック図である。
【図2】磁気浮上式ターボ分子ポンプに用いられている5軸制御形磁気軸受の概念図。
【図3】電流制御回路9から出力されるPWMスイッチングパルス信号を示した図であり、(a)はデューティ比が50%の場合、(b)はデューティ比が50%より大きい場合、(c)はデューティ比が50%より小さい場合である。
【図4】PWMスイッチングパルス信号と変動量との関係を示す図。
【図5】二象現駆動電流アンプ8の動作を説明する回路図である。
【図6】電磁石電流を説明する図であり、(a)はスイッチング用パルス信号を示す図で、(b)は電磁石電流の変化を示す図である。
【図7】デューティ比変動の他の例を示す図であり、(a)〜(b)に3種類のスイッチングパルス信号を示した。
【図8】正弦波的に変動する変動量を示す図。
【図9】図1に示した制御装置の変形例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 被支持体
2A,2B 電磁石
3 パルス幅変調(PWM)型軸受電源部
4 電磁石コイル
5 電流波形検出器
6 同期検波回路
7 磁気浮上制御回路
8 二象現駆動電流アンプ
9 電流制御回路
10 デューティ比変動回路
11 カウンタ
12A,12B デューティ比変動量生成回路

Claims (2)

  1. 電磁石の磁気力により被支持体を非接触支持する磁気浮上装置の制御装置において、
    前記被支持体を所定位置に非接触支持するために必要な電磁石電流を指令する指令手段と、
    前記指令手段の指令に基づいたデューティ比を有する基準PWMスイッチング信号を生成するとともに、前記基準PWMスイッチング信号に対して、前記基準PWMスイッチング信号のデューティ比が基準PWMスイッチング周期より長い周期で周期的に変動するような補正を加えて出力するPWM信号出力手段と、
    前記PWM信号出力手段からのPWM信号で駆動され、前記指令に応じた電流を生成するPWM二象現駆動回路と、
    電磁石電流の電流波形から前記デューティ比の変動周期に対応する周波数成分を抽出して前記被支持体の位置を検出する検出手段とを備え、検出された前記位置に基づいて前記被支持体の磁気浮上を制御することを特徴とする磁気浮上装置の制御装置。
  2. 電磁石の磁気力により非接触支持された回転翼付きロータをモータにより回転駆動して、真空排気を行う磁気浮上式ターボ分子ポンプにおいて、
    請求項1に記載の制御装置を備え、前記制御装置により前記ロータの磁気浮上を制御することを特徴とする磁気浮上式ターボ分子ポンプ。
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