JP4284241B2 - 等速ジョイントの寸法測定方法及びその装置 - Google Patents

等速ジョイントの寸法測定方法及びその装置 Download PDF

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Description

本発明は、バーフィールド型等速ジョイントのインナ部材における球形内面の中心からインナ側ボール溝の中心までの距離(オフセット量)を測定するための等速ジョイントの寸法測定方法及びその装置に関する。
図4に、従来から知られているバーフィールド型等速ジョイント(以下、単に等速ジョイントともいう)10の概略断面図を示す。等速ジョイント10は、アウタ部材12と、インナ部材14と、これらアウタ部材12とインナ部材14との間に介装された転動ボール16とを有する。
アウタ部材12は、軸部18と、開口した筒状部20とを有し、該筒状部20の湾曲した内壁には、互いに等角度で離間した6個のボール溝22a〜22fが設けられている。
筒状部20の内部には、前記インナ部材14がリテーナ24に保持された状態で挿入されている。ここで、図5に示すように、インナ部材14には、直径方向外方に膨出するように湾曲した外周面を切り欠くようにして、アウタ部材12のボール溝22a〜22fと同数個のインナ側ボール溝26a〜26fが設けられている。また、一端面から他端面にかけて貫通孔27が設けられている。この貫通孔27には、ドライブシャフトDSが嵌合される。
一方、リテーナ24には、該リテーナ24の内壁から外壁まで貫通した窓28が設けられている。前記転動ボール16は、この窓28に収容されるとともに、アウタ部材12のボール溝22a〜22fとインナ部材14のインナ側ボール溝26a〜26fに挿入されている。
この種の等速ジョイント10では、該等速ジョイント10の中心線Lと、該中心線Lに向けて転動ボール16の中心から引いた垂線との交点をC点とするとき、インナ側ボール溝26a〜26fの曲率(r)中心であるA点と、ボール溝22a〜22fの曲率(R)中心であるB点とが、C点から等間隔で離間し、AC=BCが成立すること、すなわち、A点及びB点がC点に対して等距離でオフセットされていることが理想とされる。ここで、A点は球形内面の中心と呼称され、C点はボール溝の中心と呼称される。
しかしながら、鍛造成形によって連続的に作製されるインナ部材14同士の寸法は必ずしも完全に同一ではなく、基準値から多少のバラツキがある。換言すれば、AC=BCが必ずしも成立するとはいえない。
そこで、例えば、インナ部材14の一端面(アウタ部材12の筒状部20内部の閉塞端面を臨む面)からA点、B点までの距離をそれぞれ測定し、これらの距離が予め設定された許容範囲内であればインナ部材として適したもの、許容範囲外であれば不適であるものとして選別するようにしている。
なお、この選別作業は、鍛造成形の後工程、例えば、熱処理や、研削加工等の機械加工が終了した際にも実施される。
しかしながら、この場合、A点までの距離を測定する作業と、B点までの距離を測定する作業とを行う必要がある。すなわち、寸法測定を2回行わなければならない。このような作業を行うことは煩雑である上、効率よく測定を行うことができないという不具合を招く。
上記の他、インナ部材の寸法を測定するための装置としては、特許文献1、2に記載されたものが知られている。
実開昭57−68505号公報 実開昭56−97701号公報
本発明は上記した技術に関連してなされたもので、簡便な操作でインナ部材の寸法を容易且つ効率的に測定することができる等速ジョイントの寸法測定方法及びその装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、インナ部材がアウタ部材に組み込まれて等速ジョイントが構成された際の該インナ部材における球形内面の中心からインナ側ボール溝の中心までの距離を測定する等速ジョイントの寸法測定方法であって、
球形内面の中心からインナ側ボール溝の中心までの距離が予め測定された測定基準となるインナ部材を支持するとともに、該インナ部材に設けられたインナ側ボール溝中の数本にボールをそれぞれ挿入し、
前記ボール同士の間に配置された測定子を突出させて前記インナ側ボール溝同士の間に位置する外周面に当接させ、当接までに至る前記測定子の変位量を基準変位量とし、
測定対象であるインナ部材を支持するとともに、該インナ部材に設けられたインナ側ボール溝中の数本にボールをそれぞれ挿入し、
前記測定子を変位させて外周面に当接させ、
当接までに至る前記測定子の変位量と前記基準変位量との差を算出することを特徴とする。
すなわち、本発明においては、オフセット量が所定の値であるインナ部材を測定基準とし、この基準インナ部材の寸法と、測定対象であるインナ部材の寸法とが比較される。このため、1回の簡便な寸法測定によって、測定対象のインナ部材のオフセット量を容易に求めることができる。
従って、本発明によれば、オフセット量を迅速に測定することができ、結局、測定効率を向上させることができる。
この測定方法においては、前記測定子の変位量と前記基準変位量との差が予め設定された範囲内である場合に、インナ部材の寸法精度が許容範囲内であると判定するようにしてもよい。
また、本発明は、等速ジョイントのインナ部材における球形内面の中心からインナ側ボール溝の中心までの距離を測定するための等速ジョイント用寸法測定装置であって、
架台と、
前記架台に設けられて前記インナ部材を収容する収容部と、
前記収容部の上方に配置されて前記インナ部材の貫通孔に通される部位が設けられた保持棒を有する保持機構と、
前記収容部の内部に配設されて前記インナ部材に設けられた複数のインナ側ボール溝に個別に挿入される複数のボールと、
前記ボール同士の間に配置されて前記インナ部材の外周面に対して当接又は離間する測定子と、
前記測定子を前記外周面に対して当接又は離間させる変位機構と、
前記測定子が前記外周面に当接した際、当接に至るまでの該測定子の変位量を表示する変位量表示部と、
を有することを特徴とする。
このような構成とすることにより、オフセット量に対応する測定子の変位量を容易且つ簡便に測定することができる。
この種の寸法測定装置において、測定子をインナ部材の外周面に接近又は離間自在にするには、例えば、測定子を回動部材に設置し、この回動部材の回動動作に伴って測定子が変位するようにすればよい。すなわち、測定子を、該測定子が一端部に固定された回動部材の他端部が押圧部材で押圧されて回動動作することに伴って前記外周面から離間させる一方、前記回動部材の前記他端部が前記押圧部材の押圧力から解放されることに伴って前記外周面に接近させればよい。
本発明によれば、1回の簡便な寸法測定でオフセット量を容易に求めることができる。このため、寸法測定に要する時間を短縮することができ、測定効率を向上させることができる。
以下、本発明に係る等速ジョイントの寸法測定方法につきそれを実施する装置との関係で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
本実施の形態に係る等速ジョイント用寸法測定装置(以下、単に寸法測定装置ともいう)の概略全体斜視図を図1に示すとともに、要部の縦断面図を図2に示す。この寸法測定装置30は、架台32と、該架台32を構成する天板34に設置された収容部36と、柱状部材38を介して該収容部36の上方に配置された保持棒40を有する保持機構42と、収容部36の内部に位置決め固定された3個のボール44a〜44cと、この中のボール44a、44c同士の間に配置された測定子(図2参照)46と、該測定子46を回動動作させるための変位機構48と、測定子46の変位量を表示する変位量表示部としてのマイクロゲージ50とを有する。
図1に示すように、架台32は、底板52、天板34、及びこれら底板52と天板34とを離間させるスペーサ54を有し、天板34は、スペーサ54から前記柱状部材38に設けられた段部56にかけて橋架されている。
スペーサ54と天板34の側部には、側板58が連結されている。前記変位機構48は、この側板58に支持されている。
図2に示すように、変位機構48は回動部材60を有する。この回動部材60は、図1及び図2のX方向に沿って延在する長尺な水平部62と、該水平部62の一端部から垂直に立ち上がった垂直部64と、該垂直部64の先端に屈曲形成され且つ収容部36に指向して延在する屈曲部66とを有し、水平部62の下端面には、延長部材68が連結されている。なお、水平部62の下端面には凸部70が設けられており、この凸部70が延長部材68の凹部72に嵌合されることによって、回動部材60と延長部材68とが互いに連結されている。
ここで、スペーサ54と天板34には切欠部74が設けられており、水平部62は、この切欠部74に通されている。そして、切欠部74を通った水平部62は、切欠部74近傍に互いに対向して立設されたL字状支持板76a、76bに回動ピン78を介して軸支されている。
また、水平部62の先端部には、環状凹部を有する第1ピン80が連結されている。一方、底板52上において、この第1ピン80の下方には、先端部に貫通孔が設けられた第2ピン82が橋架されている。そして、これら第1ピン80、第2ピン82には、コイルスプリング84が係止されている。このコイルスプリング84の両端部は円弧状に湾曲されており、一端が第2ピン82の前記貫通孔に通され、他端が第1ピン80の前記環状凹部に係合されている。該コイルスプリング84により、回動部材60は、第2ピン82側に指向して常時弾発付勢されている。
さらに、屈曲部66の先端面には、柱状部材38を臨むように突出して前記測定子46が設置されている。
変位機構48を構成するレバー86に追従して回動する軸部材88は、側板58の貫通孔に通されている。そして、軸部材88には、連結ピン90を介して回動押圧部材92が位置決め固定されている。後述するように、レバー86が矢印D方向に倒されると、回動押圧部材92の湾曲した押圧面は、前記回動部材60の水平部62に当接することで、該水平部62を押圧する。なお、連結ピン90は、軸部材88の先端面の略中央に設けられた貫通孔に嵌合されている。
側板58の先端部には、矢印X方向に沿って延在する長穴94が設けられている。この長穴94に通された図示しないボルトは、直方体形状のマイクロゲージステー96に螺合されている。これにより、該マイクロゲージステー96が位置決め固定されている。
このマイクロゲージステー96には、前記マイクロゲージ50を構成する測定芯98が螺合されている。そして、マイクロゲージステー96の下端面から突出した該測定芯98の先端部は、延長部材68の上端面に当接している。
なお、マイクロゲージ50の目盛盤は、回転させることが可能である。すなわち、目盛盤における0が付された箇所(原点)を任意の位置に設定することができる。
側板58において、軸部材88とマイクロゲージステー96との間には、ストッパ機構100を構成する直方体状板部材102が支持されている。この直方体状板部材102の先端部にはボルト104が螺合されており、該ボルト104の先端は、前記回動部材60の水平部62の先端部近傍まで延在している。
架台32を構成する天板34には、段部106を有する貫通孔108が設けられている。一方、前記収容部36の底部には円柱状突出部110(図参照)が突出形成されており、この円柱状突出部110が前記貫通孔108に嵌合されることによって収容部36が位置決め固定されている。なお、この嵌合の際、前記段部106には収容部36の底部が着座する。
天板34上に露呈した収容部36と、該収容部36の上端面に設置されたリング部材112はともに略円環状であり、これら収容部36及びリング部材112における前記測定子46に対向する側には、外周面から内周面までを切り欠くようにして竪型切欠部114が設けられている。測定子46は、この竪型切欠部114を通過して収容部36に収容されたインナ部材14の外周面に当接する(図3参照)。
収容部36の内部には、上記したように3個のボール44a〜44cが位置決め固定されている。すなわち、これらボール44a〜44cは、収容部36の底面と、該収容部36の上端面に比して若干幅広の前記リング部材112における舌片部113の下端面とで挟持されている。
柱状部材38における収容部36側に臨む側面には連結部材116が連結されており(図1参照)、この連結部材116を介して、前記保持棒40が前記収容部36の上方に配設されている。すなわち、連結部材116には、大貫通孔118と2個の小貫通孔120a、120bとが、2個の小貫通孔120a、120bが大貫通孔118を挟む位置となるように並列配置されており、前記保持棒40は大貫通孔118に通されることによって収容部36の上方に位置している。また、小貫通孔120a、120bには回帰用棒部材122a、122bがそれぞれ通されており、保持棒40と回帰用棒部材122a、122bとは、各々の頭部に通された連結バー124を介して互いに連結されている。
なお、保持棒40の下端部には、インナ部材14の中央に設けられた貫通孔27の直径に対応する直径の挿入部126が設けられている(図2参照)。
回帰用棒部材122a、122b(図1参照)の下端部には大径円板部128a、128bがそれぞれ設けられており、これら大径円板部128a、128bには、コイルスプリング130a、130bの一端部が着座している。該コイルスプリング130a、130bの他端部は連結部材116の下端面に着座しており、これにより、回帰用棒部材122a、122bが収容部36に指向して常時弾発付勢されている。
連結部材116の上方にはハンドルレバー支持部材132が連結されており、該ハンドルレバー支持部材132の挿入溝134に挿入されたハンドルレバー136は、回動軸138によって回動自在に軸支されている。該ハンドルレバー136の先端部には断面略コの字状の把持部材140が取り付けられており、この把持部材140の先端部に設けられたU字型溝142a、142bには、前記連結バー124がスペーサ144a、144bを介して嵌合されている。
本実施の形態に係る寸法測定装置30は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、その作用効果につき寸法測定方法との関連で説明する。
先ず、オフセット量が所定の値であるバーフィールド型等速ジョイント10のインナ部材14を用意し、このインナ部材14を測定基準とする(以下、このインナ部材14を基準インナ部材ともいう)。
図5に示すように、インナ部材14には、膨出するように湾曲した外周面を切り欠くようにして、アウタ部材12のボール溝22a〜22fと同数個のインナ側ボール溝26a〜26fが設けられている。また、一端面から他端面にかけて貫通孔27が設けられている。このインナ部材14を寸法測定装置30で測定するに際しては、レバー86を図2における二点鎖線の位置で待機させるとともに、ハンドルレバー136を図1における矢印A方向に指向して回動させる。これに伴って把持部材140に把持された連結バー124が上昇し、その結果、保持棒40と回帰用棒部材122a、122bとが上方に変位する。この際、コイルスプリング130a、130bが圧縮する。
次いで、ハンドルレバー136を回動させた状態を保持しながら、図2に示すように、インナ部材14を収容部36の内部に収容する。この際、図2のIII−III線矢視断面図である図3に示すように、6個のインナ側ボール溝2a〜2f中の3個のインナ側ボール溝2a、2c、2eに収容部36のボール44a〜44cが挿入される。インナ側ボール溝2a、2c、2に挿入されたボール44a〜44cの中心からインナ部材14の中心線L(図参照)に向けて引いた垂線が、前記C点で交差する位置となると、ボール44a〜44cが堰止されてインナ側ボール溝2a、2c、2にそれ以上挿入されなくなる。これに伴い、インナ部材14が位置決めされる。
このことから諒解されるように、基準インナ部材14としては、図5に示されるACとBCが互いに等しくなる点でボール44a〜44cが停止するものが選定される。
インナ側ボール溝2a、2c、2eにボール44a〜44cを挿入した後(図3参照)、ハンドルレバー136を解放すれば、コイルスプリング130a、130bは、伸張することによって回帰用棒部材122a、122bの大径円板部128a、128bを図1における下方に弾発付勢する。これによりハンドルレバー136が矢印B方向に回動することに追従して、回帰用棒部材122a、122bと、該回帰用棒部材122a、122bに連結バー124を介して連結された保持棒40とが下方に変位する。保持棒40の挿入部126は、最終的に、インナ部材14の貫通孔27に挿入され、これによりインナ部材14が確実に保持されるに至る(図2参照)。
すなわち、基準インナ部材14は、ボール44a〜44cが転動ボール16と同位置まで挿入された時点で位置決め固定される。
次いで、図2に示すように、レバー86を矢印C方向に回動させて起立させると、回動押圧部材92の湾曲した押圧面が回動部材60の水平部62から離間する。これに伴って回動部材60が回動押圧部材92の押圧から解放される一方、コイルスプリング84が収縮することに追従して回動部材60の水平部62が底板52側に引き寄せられる。その結果、回動部材60が回動ピン78を支点として、収容部36に収容されたインナ部材14側に回動動作する。同時に、マイクロゲージ50の測定芯98が延長部材68に押圧されて上方に変位する。この変位量は、指針の変化量としてマイクロゲージ50に表示される。
なお、この際、回動部材60が過度に大きく回動動作した場合、該回動部材60の水平部62がストッパ機構100のボルト104に当接する。すなわち、回動部材60のそれ以上の回動動作が阻止される。
測定子46の先端は、図3に示すように、最終的にインナ部材14の湾曲した外周面に当接する。この当接によって、回動部材60の回動、ひいては測定芯98の上方への変位が終了する。マイクロゲージ50の指針は、この時点までの測定芯98の変位量を表示する。
この変位量を、他のインナ部材におけるオフセット量を測定する際の基準とするべく、0点補正する。すなわち、マイクロゲージ50の目盛盤を回転させ、現在の指針の位置を原点とする。
このようにして、基準インナ部材14のオフセット量に対応する測定子46の変位量を、マイクロゲージ50の測定芯98の変位量として測定した後、レバー86を矢印D方向(図1及び図2参照)に回動させる。これにより回動押圧部材92が回動部材60の水平部62を再度押圧し、その結果、回動部材60が回動ピン78を支点として回動動作する。すなわち、測定子46が基準インナ部材14の外周面から離間する。この際、コイルスプリング84が伸張する。
勿論、この際には測定芯98が下方側に変位して元の位置に復帰し、これに伴ってマイクロゲージ50の指針も元の位置まで変位する。上記したように、指針の変位後の位置が原点に補正されたため、元の位置に復帰した指針は、目盛盤のマイナスを示す。
その後、ハンドルレバー136を図1における矢印A方向に指向して回動させれば、上記と同様に連結バー124が上昇し、保持棒40と回帰用棒部材122a、122bとが上方に変位する。これにより、基準インナ部材14が解放される。
次に、オフセット量が未知であるインナ部材を上記と同一の手順で寸法測定装置30の収容部36に位置決め固定するとともに、該インナ部材の外周面に測定子46を当接させる(図3参照)。この測定子46の変位に伴ってマイクロゲージ50の測定芯98が変位し、最終的に、指針が変位する。
インナ部材のオフセット量が、上記の通りに測定された基準インナ部材14のオフセット量に一致していれば、指針は原点となる。勿論、基準オフセット量に比して小さければ指針はマイナスの値を示し、大きければプラスの値を示す。これらのマイナス幅・プラス幅がオフセット量の公差範囲内に対応する許容範囲内であれば、このインナ部材は、所定の寸法精度を満足するものとして次工程へ搬送される。一方、マイナス幅・プラス幅が大きいインナ部材は、オフセット量が公差を超えているということであるから、寸法精度を満足していないものとしてこの時点で除外される。
このようにして、オフセット量が所定の値である基準インナ部材14を、ボール44a〜44cが転動ボール16と同位置となる位置で位置決め固定して原点(測定基準)とすることにより、次に測定されるインナ部材のオフセット量が公差範囲内であるか否かを1回の簡便な測定で容易に判別することができる。
このように、本実施の形態においては、転動ボール16が停止する位置で基準インナ部材14を位置決め固定し、この基準インナ部材14の外周面に測定子46を当接させることによってオフセット量に対応する該測定子46の変位量を先ず求め、次に、この変位量と他のインナ部材での変位量とを比較して該インナ部材のオフセット量が公差範囲内であるか否かを判別するようにしている。従って、本実施の形態によれば、1回の簡便な測定でオフセット量を容易に測定することができ、このために測定効率を向上させることができるという利点が得られる。
なお、上記した実施の形態では、回動部材60を回動させることによって測定子46を変位させるようにしているが、測定子46をインナ部材14の外周面に接近・離間させることが可能であれば、どのような変位機構であってもよい。
また、基準インナ部材14の測定方法の説明から諒解されるように、オフセット量をマイクロゲージ50の目盛りから直接読み取るようにしてもよい。
さらに、オフセット量の測定対象は、バーフィールド型等速ジョイントのインナ部材に限定されるものではなく、例えば、ダブルオフセット型等速ジョイント(DOJ)のインナ部材であってもよい。
本実施の形態に係る等速ジョイント用寸法測定装置の概略全体斜視図である。 図1の等速ジョイント用寸法測定装置における要部縦断面図である。 図1の等速ジョイント用寸法測定装置において、レバーを回動して測定子を筒状部の内壁に指向して変位させた状態を示す図2のIII−III線矢視断面図である。 バーフィールド型等速ジョイントの概略断面図である。 図4のバーフィールド型等速ジョイントを構成するインナ部材の概略全体斜視図である。
符号の説明
10…バーフィールド型等速ジョイント 12…アウタ部材
14…インナ部材 16…転動ボール
22a〜22f…ボール溝 26a〜26f…インナ側ボール溝
27…貫通孔 30…等速ジョイント用寸法測定装置
32…架台 36…収容部
40…保持棒 42…保持機構
44a〜44c…ボール 46…測定子
48…変位機構 50…マイクロゲージ
60…回動部材 62…水平部
68…延長部材 72…凹部
78…回動ピン 84…コイルスプリング
86…レバー 92…回動押圧部材
98…測定芯 112…リング部材
114…竪型切欠部 122a、122b…回帰用棒部材
136…ハンドルレバー 140…把持部材

Claims (4)

  1. インナ部材がアウタ部材に組み込まれて等速ジョイントが構成された際の該インナ部材における球形内面の中心からインナ側ボール溝の中心までの距離を測定する等速ジョイントの寸法測定方法であって、
    球形内面の中心からインナ側ボール溝の中心までの距離が予め測定された測定基準となるインナ部材を支持するとともに、該インナ部材に設けられたインナ側ボール溝中の数本にボールをそれぞれ挿入し、
    前記ボール同士の間に配置された測定子を突出させて前記インナ側ボール溝同士の間に位置する外周面に当接させ、当接までに至る前記測定子の変位量を基準変位量とし、
    測定対象であるインナ部材を支持するとともに、該インナ部材に設けられたインナ側ボール溝中の数本にボールをそれぞれ挿入し、
    前記測定子を変位させて外周面に当接させ、
    当接までに至る前記測定子の変位量と前記基準変位量との差を算出することを特徴とする等速ジョイントの寸法測定方法。
  2. 請求項1記載の測定方法において、前記測定子の変位量と前記基準変位量との差が予め設定された範囲内である場合に、インナ部材の寸法精度が許容範囲内であると判定することを特徴とする等速ジョイントの寸法測定方法。
  3. 等速ジョイントのインナ部材における球形内面の中心からインナ側ボール溝の中心までの距離を測定するための等速ジョイント用寸法測定装置であって、
    架台と、
    前記架台に設けられて前記インナ部材を収容する収容部と、
    前記収容部の上方に配置されて前記インナ部材の貫通孔に通される部位が設けられた保持棒を有する保持機構と、
    前記収容部の内部に配設されて前記インナ部材に設けられた複数のインナ側ボール溝に個別に挿入される複数のボールと、
    前記ボール同士の間に配置されて前記インナ部材の外周面に対して当接又は離間する測定子と、
    前記測定子を前記外周面に対して当接又は離間させる変位機構と、
    前記測定子が前記外周面に当接した際、当接に至るまでの該測定子の変位量を表示する変位量表示部と、
    を有することを特徴とする等速ジョイント用寸法測定装置。
  4. 請求項3記載の装置において、前記測定子は、該測定子が一端部に固定された回動部材の他端部が押圧部材で押圧されて回動動作することに伴って前記外周面から離間する一方、前記回動部材の前記他端部が前記押圧部材の押圧力から解放されることに伴って前記外周面に接近することを特徴とする等速ジョイント用寸法測定装置。
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