JP4283868B2 - 温熱材用粘着剤及びこれを用いた温熱材 - Google Patents

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本発明は、温熱材用粘着剤及びこれを用いた温熱材に関する。さらに詳しくは、例えば衣類や身体の任意の所定個所に自在に貼着でき、使用中から使用後の接着力の変動が少なく、かつ使用後も剥がしやすい温熱材用粘着剤(粘着剤フィルム等も含む)、及びこの粘着剤を用いた温熱材に関する。
従来、衣類や身体等に自在に貼着でき、温熱効果を与える温熱材用の粘着剤や粘着フィルム等には、発熱中に接着力が増大するため、発熱(使用)後に剥がすとき、剥がしにくい、衣類に粘着剤が残る、衣類を傷める等の欠点があった。これらの欠点を解決するために、ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物とを主体とする特定の放射状ブロック共重合体から構成される粘着剤が提案されている(特許文献1)。
特開平7−8517号公報
しかし、特許文献1には、この粘着剤によれば発熱(50〜60℃)後、温度を常温(23℃)に下げた場合の接着力を、発熱前の接着力の4倍以下にすることができる旨の記載はあるが、この粘着剤では、逆に発熱中(温熱材使用中)の接着力は初期の接着力に比べて著しく低下して、接着している部位の一部又は全部が使用中に剥がれるという不都合が生じる。
そこで、本発明は、温熱材の温度変化に対して接着力の変動が少なく、発熱前及び使用中において十分な接着力を有し、使用後も剥がしやすい温熱材用粘着剤及びこれを用いた温熱材の提供を目的とする。
本発明の温熱材用粘着剤は、温熱材を被着体に貼着固定するためのホットメルト型粘着剤であって、該粘着剤が、(i)芳香族ビニルモノマー(a1)と、アルキル基若しくはアルケニル基の炭素数が4〜24のアルキル若しくはアルケニル(メタ)アクリレート(a3)とを必須構成単量体とする共重合体(A)、並びに(ii)(A)より10℃以上高いガラス転移温度(以下「Tg」と記す)を有し、(a1)を必須構成単量体とする(共)重合体(B)、を含む点を特徴とする。なお、本発明において、「粘着剤」は、粘着剤自体に加え、粘着剤を任意の基材に塗布等して作られる所謂粘着剤フィルムも包含する意味で用いられる。
本発明の粘着剤は、ゴム(C)、粘着付与樹脂(D)及び/又は可塑剤(E)をさらに含むことができる。また、本発明の粘着剤は、ゴム(C)、粘着付与樹脂(D)及び/又は可塑剤(E)を含む又は含まない態様において、さらに経皮吸収性の薬物を含有することができる。
本発明の温熱材は、本発明の粘着剤から構成される粘着層を備えたことを特徴とする。この粘着層は、経皮吸収性の薬物を含有することができる。本発明の温熱材は、温熱材を構成する発熱体が、その少なくとも片面が通気性フィルムで構成された袋体に発熱組成物が収納されていることを特徴とする発熱体であることができる。
本発明によれば、発熱(使用)時の接着力の低下が少なく、しかも、発熱後(温熱材使用後)に常温にもどされた時の接着力の上昇も小さい温熱材用粘着剤及びこれから構成される粘着層を備えて成る温熱材を得ることができる。
従って、本発明による温熱材は、使用中に、貼付固定している部位の一部から剥がれたり、温熱材全体が剥がれ落ちるということもなく、また、使用後も剥がしやすいという効果を有する。さらに、温熱材を剥がした後は、衣類等に粘着剤成分が残るという糊残りの心配もない。
また、本発明は、上記のとおり溶剤を含まないホットメルト型の粘着剤を用いるため、剥離紙の使用を省ける可能性があり、従来から温熱材に使用されてきた溶剤タイプの粘着剤に比べて生産性が向上し、かつ溶剤の飛散をなくすことができ、環境面からも好ましいものである。
芳香族ビニルモノマー(a1)としては、スチレン、α−メチルスチレン、アルキル基の炭素数が1〜6のアルキルスチレン(ビニルトルエン、エチルスチレン及びt−ブチルスチレン等)、ハロゲン化スチレン(クロロスチレン、ブロモスチレン及びフルオロスチレン等)、及びアミノ基含有スチレン〔N,N−ジエチルアミノスチレン等のN,N‐ジアルキルアミノスチレン(アルキル基の炭素数1〜3)、N‐モノアルキルアミノスチレン(アルキル基の炭素数1〜3)、m‐アミノスチレン等〕、多官能芳香族ビニルモノマー(ジビニルベンゼン等)等が挙げられる。これらのうち、スチレン及びα−メチルスチレンが好ましく、さらに好ましくはスチレンである。
脂肪族若しくは脂環式の不飽和炭化水素(a2)は、(a1)及び(a3)と共に共重合体(A)を構成する単量体であってもよい。(a2)としては、炭素数4〜20(好ましくは4〜16)の脂肪族若しくは脂環式の不飽和炭化水素及びこれらの混合物等が使用できる。脂肪族不飽和炭化水素としては、モノオレフィン(1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−オクテン、1−デセン及び1−ドデセン等)、及びアルカジエン(ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン及び3−ブチル−1,3−オクタジエン等)等が用いられる。
脂環式不飽和炭化水素としては、(ジ)シクロアルカジエン(シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、メチルシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネン及びビニリデンノルボルネン等)等が用いられる。これらのうち、アルカジエン及び(ジ)シクロアルカジエンが好ましく、さらに好ましくはブタジエン、ジシクロペンタジエン及びエチリデンノルボルネンである。
アルキル基若しくはアルケニル基の炭素数が4〜24のアルキル若しくはアルケニル(メタ)アクリレート(a3)としては、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ミリスチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート及びオレイル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらのうち、アルキル基若しくはアルケニル基の炭素数が12〜18のアルキル若しくはアルケニル(メタ)アクリレートが好ましく、より好ましくはアルキル(メタ)アクリレートであり、特に好ましくはステアリル(メタ)アクリレートである。
共重合体(A)には、必須構成単量体(a1)及び(a3)に加えて、必要によりその他のモノマー(a4)を含むことができる。その他のモノマー(a4)としては、ニトリル基含有ビニルモノマー、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート、アミノ基含有(メタ)アクリレート、アルキル基の炭素数が1〜3のアルキル(メタ)アクリレート、脂環式(ジ)シクロアルキル(メタ)アクリレート、アラルキル(メタ)アクリレート、(無水)不飽和カルボン酸、エポキシ基含有(メタ)アクリレート、不飽和ジカルボン酸ジアルキル(炭素数1〜20)エステル、アミド基若しくはイミド基含有モノマー、多価アルコール(メタ)アクリレート及びこれらの混合物等が使用できる。
ニトリル基含有ビニルモノマーとしては炭素数3〜10のニトリル基を含有するビニルモノマー等が用いられ、(メタ)アクリロニトリル及びシアノスチレン等が挙げられる。ヒドロキシル基含有モノ(メタ)アクリレートとしては、アルキル基の炭素数が4〜10のヒドロキシアルキルモノ(メタ)アクリレート及びポリオキシアルキレンモノ(メタ)アクリレート(アルキレン基の炭素数2〜4、重合度2〜10)等が用いられ、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(重合度2)モノ(メタ)アクリレート及びポリオキシプロピレン(重合度10)モノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
アミノ基含有(メタ)アクリレートとしては、ジアルキル(アルキル基の炭素数1〜10)アミノアルキル(アルキル基の炭素数2〜10)(メタ)アクリレート等が用いられ、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。アルキル(メタ)アクリレートとしては、アルキル基の炭素数が1〜3のアルキル(メタ)アクリレート等が用いられ、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート及びイソプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。脂環式(ジ)シクロアルキル(メタ)アクリレートとしては、炭素数8〜16の脂環式(ジ)シクロアルキル(メタ)アクリレート等が用いられ、シクロヘキシル(メタ)アクリレート及びジシクロヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
アラルキル(メタ)アクリレートとしては、炭素数9〜21のアラルキル(メタ)アクリレート等が用いられ、ベンジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。(無水)不飽和カルボン酸としては、炭素数3〜22のモノカルボン酸、炭素数3〜22のジカルボン酸及びジカルボン酸のモノアルキル(炭素数1〜20)エステル等が用いられ、(メタ)アクリル酸、(イソ)クロトン酸、ケイ皮酸、(無水)マレイン酸、フマール酸、(無水)イタコン酸、マレイン酸モノメチルエステル、マレイン酸モノブチルエステル及びフマール酸モノオレイルエステル等が挙げられる。エポキシ基含有(メタ)アクリレートとしては、炭素数6〜20のエポキシ基含有(メタ)アクリレート等が用いられ、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
不飽和ジカルボン酸ジアルキル(炭素数1〜20)エステルとしては、アルキル基の炭素数が1〜20の不飽和ジカルボン酸ジアルキルエステル等が用いられ、ジエチルマレート及びジブチルフマレート等が挙げられる。アミド基若しくはイミド基含有モノマーとしては、炭素数3〜20の不飽和モノカルボン酸アミド及び炭素数4〜20の不飽和ジカルボン酸イミド等が用いられ、(メタ)アクリルアミド、アミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−メチルエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルエチル(メタ)アクリルアミド、N−デシルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル−N−エチル−ヘキシル(メタ)アクリルアミド、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−ブチルマレイミド及びN−フェニルマレイミド等が挙げられる。
多価アルコール(メタ)アクリレートとしては、3〜5価アルコール(炭素数3〜15)の(メタ)アクリレート等が用いられ、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジグリセリンジ(メタ)アクリレート及びトリグリセリンテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらのうち、ニトリル基含有ビニルモノマー、(無水)不飽和カルボン酸、(メタ)アクリレート及び不飽和ジカルボン酸ジアルキルエステルが好ましく、さらに好ましくは(無水)不飽和カルボン酸及び(メタ)アクリレート、特に好ましくは(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、メチル(メタ)アクリレート及びエチル(メタ)アクリレートである。
芳香族ビニルモノマー(a1)の含量(重量%)は、共重合体(A)の重量に基づいて、凝集力、耐熱性及び柔軟性等の観点から、25以上が好ましく、さらに好ましくは30以上、特に好ましくは40以上である。また、90以下が好ましく、さらに好ましくは85以下、特に好ましくは75以下である。
不飽和炭化水素(a2)及び/又はアルキル基若しくはアルケニル基の炭素数が4〜24のアルキル若しくはアルケニル(メタ)アクリレート(a3)の含量(重量%)は、共重合体(A)の重量に基づいて、凝集力及び相溶性等の観点から、10以上が好ましく、さらに好ましくは15以上、特に好ましくは25以上である。また、70以下が好ましく、さらに好ましくは65以下、特に好ましくは55以下である。(a2)と(a3)とを併用する場合の割合は、好ましくは10:90〜90:10である。
その他のモノマー(a4)を使用する場合、その他のモノマー(a4)の含量(重量%)は、共重合体(A)の重量に基づいて、相溶性等の観点から、15以下が好ましく、さらに好ましくは12以下、特に好ましくは6以下である。
共重合体(A)は、必須構成単量体及び必要によりその他のモノマー(a4)を公知の重合方法(ラジカル重合又はカチオン重合)等で重合することにより得ることができる。得られたポリマーは、ランダム、ブロック及び/又はグラフトポリマーを含む。また、共重合体(A)の製造方法としては特に限定されないが、溶液重合法、バルク重合法及び共存重合法等が適用できる。
なお、共存重合法とは、後述する粘着剤の構成成分である(共)重合体(B)、ゴム(C)、粘着付与樹脂(D)及び/又は可塑剤(E)からなるものの少なくとも1種類以上の溶融物中、またはこれらの1種類以上と溶剤とからなる溶液中に、重合開始剤の存在下で必須構成単量体及び必要によりその他のモノマー(a4)を連続的若しくは断続的に供給して重合させ、重合終了後、必要により溶剤及び未反応モノマーを常圧又は減圧下で留去する方法を意味する。
溶液重合法又は共存重合法で使用される溶剤としては、芳香族炭化水素溶剤(トルエン、キシレン及びクメン等)、脂肪族炭化水素溶剤(n−ヘキサン、n−オクタン及びn−デカン等)、脂環式炭化水素溶剤(シクロヘキサン及びメチルシクロヘキサン等)、ハロゲン化炭化水素溶剤(クロロホルム、四塩化炭素及びジクロロエタン等)、ケトン溶剤(アセトン及びメチルエチルケトン等)、エーテル溶剤(ジオキサン及びジベンジルエーテル等)、エステル溶剤(酢酸エチル、酢酸イソプロピル及び酢酸ブチル等)等が挙げられる。上記重合法における重合温度は、80〜240℃が好ましく、使用する重合開始剤の種類、その使用量又は共重合体(A)の分子量に応じて適宣選択することができる。反応の終点は重合時における未反応モノマーの量をガスクロマトグラフィー等を用いて測定することにより確認できる。溶剤及び/又は未反応モノマーを留去する温度は、100〜200℃が好ましい。共重合体(A)の重合法のうち、相溶性の観点から共存重合法が好ましい。
共重合体(A)の製造に用いられる重合開始剤としては、通常使用されるアゾ系重合開始剤及び有機パーオキサイド系重合開始剤等が使用できる。アゾ系重合開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)及び2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)等が挙げられる。
有機パーオキサイド系重合開始剤としては、パーオキシケタール[2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等]]、ハイドロパーオキサイド(t−ブチルハイドロパーオキサイド等)、ジアルキル(炭素数1〜12)パーオキサイド(ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等)、ジアシルパーオキサイド(ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等)、パ−オキシエステル(t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロテレフタレート等)、及びパーオキシジカーボネート(ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート等)等の有機過酸化物が挙げられる。
これらのうち、有機パーオキサイド系重合開始剤が好ましく、さらに好ましくはジアルキルパーオキサイド及びパーオキシエステル、特に好ましくはジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド及びt−ブチルパーオキシベンゾエートである。重合開始剤を使用する場合、その使用量(重量%)は、必須構成単量体及びその他のモノマー(a4)の合計重量に基づいて、0.01以上が好ましく、さらに好ましくは0.05以上である。また、20以下が好ましく、さらに好ましくは15以下である。
共重合体(A)の製造に際して、分子量を調整するために、必要により連鎖移動剤を用いることができる。連鎖移動剤としては、α−オレフィン(1−ドデセン等)、メルカプタン(t−ブチルメルカプタン及びn−ドデシルメルカプタン等)、ジスルフィド(ビス−2−アミノ−フェニルジスルフィド及びジイソプロピルザントゲンジスルフィド等)、ジアゾチオエーテル(p−メトキシフェニルジアゾチオ−2−ナフチルエーテル等)、有機ハロゲン化物(四塩化炭素、四臭化炭素及びクロロホルム等)等が挙げられ、連鎖移動恒数は0.01〜1,000のものが好ましい。連鎖移動剤を使用する場合、その使用量(重量%)は、必須構成単量体及びその他のモノマー(a4)の合計重量に基づいて、0.001以上が好ましく、さらに好ましくは0.01以上である。また、10以下が好ましく、さらに好ましくは5以下である。
共重合体(A)のTgは、粘着剤の凝集力を向上する観点から−50℃以上が好ましく、さらに好ましくは−45℃以上、特に好ましくは−40℃以上、最も好ましくは−35℃以上である。また、粘着剤を柔らかくし、低温での接着力を向上させる観点から、20℃以下が好ましく、さらに好ましくは10℃以下、特に好ましくは0℃以下、最も好ましくは−10℃以下である。
共重合体(A)の数平均分子量(以下「Mn」と記す)は、接着剤の凝集力及び保持力を向上させる観点から、500以上が好ましく、さらに好ましくは750以上、特に好ましくは1,000以上である。また、ゴム(C)との相溶性を良くし、接着力を向上させる観点から、10,000以下が好ましく、さらに好ましくは7,500以下、特に好ましくは5,000以下である。
また、共重合体(A)の重量平均分子量(以下「Mw」と記す)は、1,000以上が好ましく、さらに好ましくは1,200以上、特に好ましくは1,500以上である。また、20,000以下が好ましく、さらに15,000以下、特に好ましくは10,000以下である。
また、Mw/Mnは1.1以上が好ましく、さらに好ましくは1.2以上、特に好ましくは1.3以上であり、また2.5以下が好ましく、さらに好ましくは2.3以下、特に好ましくは2.1以下である。なお、上記のMn及びMwは、ポリスチレンを標準としてゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)法で求められる値である。
共重合体(A)の溶解度パラメーター値(以下「SP値」と記す。)は、ポリオレフィン成型品との接着力を向上させる観点から、8.5以上が好ましく、さらに好ましくは9.0以上、特に好ましくは9.5以上であり、また11.5以下が好ましく、さらに好ましくは11.0以下、特に好ましくは10.5以下である。なお、SP値はFedors法[Polym.Eng.Sci.14(2)152,(1974)]によって算出される値である。
(共)重合体(B)のTgは、共重合体(A)のTgより少なくとも10℃以上高いことが好ましく、さらに好ましくは15℃以上であることが好ましい。また、(B)のTgと(A)のTgとの差は、好ましくは230℃以下であり、より好ましくは210℃以下である。具体的に(B)のTgとしては、(B)を配合して得られる粘着剤の凝集力及び耐熱性を向上させる観点から25℃以上が好ましく、さらに好ましくは30℃以上である。また、(B)を配合して得られる粘着剤の溶融粘度を増加させないという観点から200℃以下が好ましく、さらに好ましくは180℃以下である。
(共)重合体(B)を構成する芳香族ビニルモノマー(a1)のうち、スチレン及びα−メチルスチレンが好ましく、さらに好ましくはスチレンである。
(共)重合体(B)を構成するモノマーとして、必要により上記(a1)と共にその他の共重合単量体を共重合することができる。その他の共重合単量体としては、不飽和炭化水素(a2)、アルキル若しくはアルケニル(メタ)アクリレート(a3)及びその他のモノマー(a4)等が使用できる。これらのうち好ましいものは上記の共重合体(A)の場合と同じである。
その他の共重合単量体を使用する場合、この含量(重量%)は、粘着剤の相溶性及び凝集力の観点から、40以下が好ましく、さらに好ましくは30以下、特に好ましくは20以下である。共重合体のTgは、使用するモノマーから予測することができるので、使用するモノマーを選択することによりTgが10℃以上高い(共)重合体(B)を合成することができる。
(共)重合体(B)の製造方法としては特に限定されないが、共重合体(A)と同じ方法が適用できる。
(共)重合体(B)のMnは、粘着剤の凝集力を向上させる観点から1,300以上が好ましく、かつ、後述するゴム(C)との相溶性を向上させる観点から10,000以下が好ましい。さらに好ましくは1,400以上、特に好ましくは1,500以上であり、また7,500以下が好ましく、さらに好ましくは5,000以下、特に好ましくは4,000以下である。
また、(共)重合体(B)のMwは、好ましくは1,500以上、さらに好ましくは1,800以上、特に好ましくは2,100以上であり、また20,000以下が好ましく、さらに好ましくは15,000以下、特に好ましくは10,000以下である。
(共)重合体(B)のSP値は、共重合体(A)との相溶性を良くして接着力を向上させる観点から、9.0以上が好ましく、さらに好ましくは9.4以上、特に好ましくは9.8以上であり、また12.5以下が好ましく、さらに好ましくは12.0以下、特に好ましくは11.5以下である。
共重合体(A)と(共)重合体(B)の含量比率{(A)/(B)}は、粘着剤中の各成分の相溶性及び凝集力の観点から、重量基準で、0.1以上が好ましく、さらに好ましくは0.5以上であり、また30以下が好ましく、さらに好ましくは10以下である。また、共重合体(A)及び(共)重合体(B)の合計含量(重量%)は、本発明の粘着剤の重量に基づいて、3以上が好ましく、さらに好ましくは4以上、特に好ましくは5以上であり、また100以下が好ましく、さらに好ましくは60以下、特に好ましくは40以下である。
本発明の粘着剤は、共重合体(A)及び(共)重合体(B)に加え、ゴム(C)、粘着付与樹脂(D)及び/又は可塑剤(E)を含むことができる。ゴム(C)としては、ジエン(共)重合体及びその水素化体が使用できる。ジエン(共)重合体には、炭素数4〜18のジエンからなる単量体(ブタジエン及びイソプレン等)又はこれらと他の単量体(ジエンと他の単量体との重量比=0.1〜100:99.9〜0)とを構成単位とする(共)重合体及びその水素化体等が含まれる。他の単量体の例としては、芳香族ビニルモノマー(a1)、炭素数2〜8のオレフィン(エチレン、プロピレン等)、不飽和ニトリル(アクリロニトリル等)等が挙げられる。
ジエン(共)重合体の具体例としては、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、天然ゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合ゴム(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合ゴム(SIS)、スチレン−ブタジエンランダム共重合ゴム(SBR)、ジエン(共)重合ゴムのジエン部分の一部又は全部が水素化された水素化体[スチレン−(エチレン−プロピレン)−スチレンブロック共重合ゴム(SEPS;SISの水素化体)、スチレン−(エチレン−ブテン)−スチレンブロック共重合ゴム(SEBS;SBSの水素化体)、水素化SBR等]等が挙げられる。
これらのジエン(共)重合体及びその水素化体のうち、さらに好ましくはSBS、SIS、SEPS及びSEBSである。
ゴム(C)がブロック共重合体からなる場合は、放射状及び線状のいずれの型であってもよいが、線状であることが好ましい。ゴム(C)のASTM D1238−G法(200℃、5,000g)によるメルトインデックス(以下「MI」と記す)は、0.01以上が好ましく、さらに好ましくは0.1以上であり、また300以下が好ましく、さらに好ましくは100以下である。この範囲であると、凝集力及び接着加工性のバランスがさらに良好な粘着剤が得られやすい。
粘着付与樹脂(D)としては、ロジン、ロジン誘導体樹脂(重合ロジン及びロジンエステル等;Mn200〜1,000)、テルペン樹脂(αピネン、βピネン又はリモネン等の(共)重合体;Mn300〜1,200)、クマロン−インデン樹脂、石油樹脂(C5留分、C9留分、C5/C9留分、ジシクロペンタジエン等の(共)重合体;Mn300〜1,200)、キシレン樹脂(キシレンホルムアルデヒド樹脂等;Mn300〜3,000)、フェノール樹脂(フェノールキシレンホルムアルデヒド樹脂等;Mn300〜3,000)及びこれらの樹脂の水素化体から選ばれる少なくとも1種が使用できる。これらのうち、熱安定性、臭気及び色相の観点から、テルペン樹脂の水素化体及び石油樹脂の水素化体が好ましく、さらに好ましくはC9留分、C5/C9留分の(共)重合石油樹脂の水素化体、ジシクロペンタジエンの(共)重合石油樹脂の水素化体である。
可塑剤(E)としては、パラフィン系、ナフテン系若しくは芳香族系のプロセスオイル;液状ポリブテン、液状ポリブタジエン又は液状ポリイソプレン等の液状樹脂(Mw=300〜10,000);これらの液状樹脂の水素化体;天然若しくは合成ワックス(パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、低分子量ポリオレフィン(炭素数2〜4)ワックス(Mw=1,000〜30,000)等);及びこれらの2種以上の混合物等が使用できる。これらのうち、熱安定性及び耐候性に優れた粘着剤が得られるという観点から、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル及びこれらの混合物が好ましい。
ゴム(C)、粘着付与樹脂(D)及び/又は可塑剤(E)を使用する場合、(C)、(D)、及び(E)の合計重量に基づいて、(C)の含量は、5以上が好ましく、さらに好ましくは7以上、特に好ましくは9以上、また60以下が好ましく、さらに好ましくは50以下、特に好ましくは40以下である。また、(D)の含量は、20以上が好ましく、さらに好ましくは30以上、特に好ましくは40以上であり、また90以下が好ましく、さらに好ましくは80以下、特に好ましくは70以下である。また、(E)の含量は、5以上が好ましく、さらに好ましくは7以上、特に好ましくは9以上であり、また60以下が好ましく、さらに好ましくは50以下、特に好ましくは40以下である。
また、本発明の粘着剤には、必要に応じて他の添加剤(F)を含有させることができる。添加剤(F)としては、酸化防止剤{ヒンダードフェノール系化合物(ペンタエリスチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等)、リン系化合物(トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト等)、イオウ系化合物(ペンタエリスチル−テトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート等)等〕、紫外線吸収剤{ベンゾトリアゾール系化合物(2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール等)〕、光安定剤{ヒンダードアミン系化合物((ビス−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート等)〕、吸着剤(アルミナ、シリカゲル、モレキュラーシーブ等)、有機若しくは無機充填剤(タルク、マイカ、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化カルシウム等)、顔料、染料及び香料等が挙げられる。
酸化防止剤、紫外線吸収剤又は光安定剤を使用する場合、それぞれの添加量(重量%)は、本発明の粘着剤の重量に基づいて、0.005以上が好ましく、さらに好ましくは0.1以上であり、また5以下が好ましく、さらに好ましくは3以下である。吸着剤又は充填剤を使用する場合、それぞれの添加量(重量%)は、本発明の粘着剤の重量に基づいて、0.1以上が好ましく、さらに好ましくは0.5以上であり、また40以下が好ましく、さらに好ましくは15以下である。顔料、染料又は香料を使用する場合、それぞれの添加量(重量%)は、本発明の粘着剤の重量に基づいて、0.001以上が好ましく、さらに好ましくは0.01以上であり、また2以下が好ましく、さらに好ましくは1以下である。
本発明の粘着剤の製造方法としては、(1)本発明の粘着剤の各成分{(A)〜(F)}を加熱溶融混合する方法、及び(2)本発明の粘着剤の各成分を有機溶剤(トルエン又はキシレン等)と共に加熱溶融して均一混合した後に溶剤を留去する方法等が適用できる。また、混合装置としては、公知の加熱溶融混合機等を用いることができる。加熱溶融混合機としては、その様式や形状等は特に限定されるものではないが、圧縮性の高いスクリュー状又はリボン状の攪拌機を装備する、混合機、反応混合槽、ニーダー、一軸若しくは多軸押出機又はミキサー等が挙げられる。混合温度は80〜200℃が好ましい。また、樹脂劣化を防ぐため、混合は窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
本発明の粘着剤は、常温での接着力と、温熱材が通常使用される程度の高温(50〜60℃)での接着力とに大きな差がなく、かつ、そのような高温にさらされた後、常温に戻った場合にも接着力に大きな変動が生じないという特徴を有する。ここで、接着力は、JIS Z0237−2000に準拠して測定される180°引き剥がし強度を意味する。
本発明の粘着剤の60℃における引き剥がし強度(2)と粘着剤フィルム形成後1日経過後の23℃における引き剥がし強度(1)との比((2)/(1))は、0.7〜1.3が好ましい。また、60℃から23℃に下げ30分経過後の引き剥がし強度(3)と粘着剤フィルム形成後1日経過後の23℃における引き剥がし強度(1)の比((3)/(1))は、0.8〜1.6が好ましい。
本発明の粘着剤から構成される粘着層を温熱材上に設けることにより、使用中の接着力が使用前の接着力に比べて大きく低下せず、かつ、使用後の接着力が使用前の接着力に比べ著しく変化しない温熱材を提供することができる。なお、使用前とは、温熱材が被着体(衣類等)に貼着固定されて温熱効果を発現する前を意味する。また、使用中とは、温熱効果を発現している間を意味する。また使用後とは、温熱効果を発現し終えた後、常温まで冷やされた後を意味する。
本発明の温熱材は、本発明の粘着剤から構成される粘着層及び発熱体を必須構成要素とする。また、本発明の温熱材における発熱体は、フィルム等の包材及びこれに内包される発熱組成物から構成される。
粘着層には、経皮吸収性の薬物が含有されていてもよい。このような温熱材は、薬物を吸収させた血液等の循環を温熱効果によって活発にするため、一層効果的に生体内の各部に薬物を循環させることができ、局所治療効果及び全身治療効果を向上させるので好ましい。経皮吸収性の薬物としては、経皮吸収性のものであれば特に限定されるものではないが、皮膚刺激剤、鎮痛消炎剤、中枢神経作用剤(睡眠鎮静剤、抗てんかん剤、精神神経用剤)、利尿剤、血圧降下剤、冠血管拡張剤、鎮咳去痰剤、抗ヒスタミン剤、不整脈用剤、強心剤、副腎皮質ホルモン剤及び局所麻酔剤等が挙げられる。これらの薬効成分は、一種で又は必要に応じて二種以上配合されて用いられる。経皮吸収性の薬物の量(重量%)は、粘着剤合計重量に対して好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下、特に好ましくは3%以下である。
粘着層は、発熱体を構成するフィルム等の包材上に粘着剤を塗布して形成される。粘着層は、発熱体を構成するフィルム等の包材の全面又は部分に、好ましくは10〜300μm、より好ましくは20〜200μmの厚みで形成することができる。塗布方法としては、すじ状又はドット状に塗布する方法等が例示できるが、これらの方法に限定されるものではない。塗布には、ロール塗工機、スパイラル塗工機、ビード塗工機、スロットコート機又はスクリーン塗工機等を使用することができる。塗布温度(℃)は、90以上が好ましく、さらに好ましくは100以上、特に好ましくは110以上であり、また220以下が好ましく、さらに好ましくは200以下、特に好ましくは180以下である。粘着層の形成は、発熱体を形成した後でもよく、発熱体を形成する前でもよい。後者の場合、例えば発熱体を構成するフィルム上に予め粘着剤を塗布して粘着層を形成し、これを後述のように充填機で熱シールして袋状にし、そこに発熱組成物を充填して発熱体を形成することができる。また、粘着剤を、離型紙又は別のフィルム等の上に予め塗布して粘着剤フィルムを得た後、これを発熱体に圧着転写して粘着層を設けることもできる。
発熱体は、フィルム等の包材及びこれに内包される発熱組成物から構成される。例えば、少なくとも片面が通気性フィルムで構成された袋体の内部に発熱組成物が収納されたものであることが好ましい。通気性フィルムとしては、一般に単層又は多層の多孔質フィルム等が用いられ、多孔質フィルム等と不織布等とのラミネートフィルムも好適に用いられる。多孔質フィルムを構成する樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリフッ化エチレン等が挙げられる。これらのうち、ポリエチレンが好ましく、中でも線状低密度ポリエチレンが加工性等の点からより好ましい。これらは単独で又は組合せて用いることができる。多孔質フィルムの孔径は、必要通気量に応じて適宜定められるが、100μm以下が好ましく、さらに好ましくは10μm以下である。通気性フィルムの厚さは、10μm〜1,000μmが好ましく、さらに好ましくは20〜500μmである。
非通気性フィルムとしては、実質的に酸素あるいは空気を透過しない単層又は積層のフィルムであればよい。このフィルムを構成する樹脂としては、ポリエチレン及びポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン及びポリエステル等が挙げられ、これらは単独で又は組合せて用いることができる。また、上記フィルムと不織布等とのラミネートフィルムも好適に用いられる。非通気性フィルムの厚さは、20μm〜200μmが好ましく、さらに好ましくは30〜100μmである。
発熱組成物としては、空気と接触して発熱するものであればどのようなものでもよく、鉄粉等の主剤に、食塩水、活性炭、吸水性樹脂及び/又はバーミキュライト等の補助剤を添加した公知の材料が用いられる。
本発明の温熱材は、そのほぼ全面に発熱体が配置されていてよく、あるいは、その内部に1以上の発熱体を含んでいてもよい。後者の場合、温熱材には1以上の発熱体を包含する別の支持体(伸縮性不織布等)が用いられる。
本発明の温熱材の非限定的な製造方法の例を以下に示す。発熱体を構成する通気性フィルム及び非通気性フィルム(発熱体が通気性フィルムのみで構成される場合は、2つの通気性フィルム)を長方形(縦10〜20cm、横5〜10cm)等の所定形状に裁断する。裁断された非通気性フィルム(発熱体が通気性フィルムのみで構成される場合は、何れか1の通気性フィルム)上に予め作製しておいた離型フィルムに塗布された粘着剤フィルムを圧着転写して粘着層を設ける。圧着転写は、熱ラミネート等の公知の方法で行うことができる。この際、フィルムの周辺部に、好ましくは5〜10mmの粘着層のない個所(シール用部)を設ける。次に、粘着層の離型フィルムが外側にくるように、通気性フィルムと非通気性フィルムとを(又は通気性フィルム同士を)重ね合わせ、その周辺部の3つの辺を熱圧着等の手段でシールすることによって袋体を得る。この際、熱圧着に替えて、各フィルムの周辺部にホットメルト剤又は通常の粘着剤からなる層を設け、ラミネート等の手段によっても袋体を製造することができる。次に、開口部(まだシールされていない一辺)から発熱組成物を入れた後、開口部を熱圧着等によりシールすること等により、粘着層が設けられた発熱体(即ち、温熱材)が製造される。この場合も、熱圧着に替えて、予め開口部にホットメルト剤又は通常の粘着剤からなる層を設けておき、ラミネート等の手段によってシールすることもできる。
本発明の温熱材は、衣類や身体の任意の所定個所に自在に貼着できる温熱材(カイロ等)として最適である。さらに経皮吸収性の薬物を粘着層に含有させたときは、特に医療用温熱材等としても好適である。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<共重合体の製造例1>
ステンレス製加圧反応器にキシレン1,000重量部を投入し、容器内を窒素置換した後、密閉下で200℃まで昇温させた。この温度でスチレン700重量部、ステアリルメタクリレート300重量部及びジ−t−ブチルパーオキサイド2.5重量部の混合液を4時間かけて滴下し、さらに180℃で30分保持し、重合を完結させた。反応の終点はガスクロマトグラフィーによるモノマーの消失で確認した。次に、生成したポリマー溶液からキシレンを留去(150℃、2kPa)することにより、スチレン、ステアリルメタクリレートがランダムに共重合した共重合体(A−1)を得た。この共重合体(A−1)のTgは−30℃、Mnは1,700、Mwは2,800、SP値は10.1であった。
<共重合体の製造例2>
製造例1において、スチレン700重量部に代えてスチレン500重量部、α−スチレン180重量部を、ステアリルメタクリレート300重量部に代えてミリスチルメタクリレート240重量部とジシクロペンタジエン80重量部を使用する以外は製造例1と同様にしてランダム共重合体(A−2)を得た。この共重合体(A−2)のTgは−20℃、Mnは1,800、Mwは2,800、SP値は9.8であった。
<共重合体の製造例3>
ステンレス製加圧反応器にキシレン1,000重量部を投入し、容器内を窒素置換した後、密閉下で200℃まで昇温させた。この温度でスチレン700重量部、ステアリルメタクリレート300重量部、パラフィン系オイル(ダイアナプロセスオイルPW‐90;出光興産社製)1,000重量部及びジ−t−ブチルパーオキサイド2.5重量部の混合液を4時間かけて滴下し、さらに180℃で30分保持し、重合を完結させた。反応の終点はガスクロマトグラフィーによるモノマーの消失で確認した。次に、生成したポリマー溶液からキシレンを留去(150℃、2kPa)することにより、スチレン、ステアリルメタクリレートがランダムに共重合した共重合体とパラフィン系オイルとの混合物(A−3)を得た。この共重合体(A−3)のTgは−30℃、Mnは1,800、Mwは3,000、SP値は10.1であった。
<粘着剤の調製>
表1に示す配合比率(重量部)で混合した各成分の混合物をステンレス製加圧反応容器に入れ、容器内を窒素置換した後、密閉下で160℃まで昇温させ、4時間攪拌して溶融混合を行うことにより、本発明の粘着剤(実施例1〜6)及び比較の粘着剤(比較例1〜4)を得た。ここで可塑剤(E)は、共重合体(A‐1)の合成時に加えたものと、新たに加えたものとの合計量を示す。
Figure 0004283868
<記号の説明>
A−1:上記で製造したランダム共重合体(A−1)
A−2:上記で製造したランダム共重合体(A−2)
B−1:スチレン系樹脂「レジット S−94」(三洋化成工業(株)製;Tg=40℃、Mn=2,000、Mw=3,000、SP値=10.5 )
C−1:水添スチレン−イソプレンースチレンブロック共重合ゴム「セプトン2063」((株)クラレ製;スチレン含量13重量%;線状;MI=7)
C−2:スチレン−ブタジエンースチレンブロック共重合ゴム「クレイトンD−1155」(クレイトンポリマージャパン(株)製;スチレン含量40重量%;線状;MI=14)
D−1:部分水添石油樹脂(C9留分を主成分とする共重合体)「アルコンM−115」(荒川化学(株)製;軟化点=115℃)
D−2:水添石油樹脂(DCPDを主成分とする共重合体)「エスコレッツECR−229F」(トーネックス(株)製;軟化点=135℃)
E−1:パラフィン系オイル「ダイアナプロセスオイルPW−90」(出光興産(株)製)
F−1:ヒンダードフェノール系酸化防止剤「イルガノックス1010」(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ(株)製)
F−2:リン系酸化防止剤「アデカスタブ2112」(旭電化工業(株)製)
<評価>
180°引き剥がし強度
実施例1〜6及び比較例1〜4で得られた粘着剤の所定温度における180°引き剥がし強度は以下のようにして測定した。
・被着体 :ポリエチレン製フィルム(厚さ80μm)、金巾3号
・試験片寸法:巾25mm×長さ150mm
・測定方法 :160℃で溶融した粘着剤を、ポリエチレンフィルム上に30μmの厚みで均一に塗工し、以下(1)〜(4)の方法で測定した。
(1) JIS Z0237−2000「粘着テープ、粘着シート試験方法」に基づき、粘着剤を塗工したポリエチレンフィルムと金巾3号とを23℃の雰囲気下、2kgローラーの1往復で貼り合わせ、30分後に23℃における180°引き剥がし強度を測定する。
(2) (1)と同様にして23℃の雰囲気下で貼り合わせた後、測定環境温度を60℃とし、30分後に60℃における180°引き剥がし強度を測定する。
(3) (1)と同様にして23℃の雰囲気下で貼り合わせた後、測定環境温度を60℃とし、30分後に60℃の雰囲気下で2kgローラーの1往復で加重を加える。次いで、測定環境温度を23℃とし、30分後に180°引き剥がし強度を23℃で測定する。測定後、試験片(金巾3号)の糊残り状態を目視判定し、下記の基準で評価する。
(4) (1)と同様にして23℃に雰囲気下で貼り合わせた後、測定環境温度を10℃とし、30分後に10℃における180°引き剥がし強度を測定する。同様にして、測定環境温度を20℃、30℃、40℃、50℃、60℃に変化させ、各環境温度で30分間保持した後、各温度での180°引き剥がし強度を測定する。方眼紙の横軸に測定環境温度を、縦軸に引き剥がし強度をプロットし、接着力の温度依存性を確認する。
糊残り試験の評価基準
◎:全く糊残りなし
○:痕跡程度の糊残りはあるが実質上問題なし
△:わずかに糊残りしている
×:あきらかな糊残りあり
(1)〜(3)で得られた試験結果及び糊残り試験の評価結果を表2に、(4)で得られた結果を図1に、それぞれ示す。
Figure 0004283868
上記から明らかなように、本発明の粘着剤は、比較例のものに比べて、10℃から60℃の温度範囲における180℃引き剥がし強度が3〜5N/25mmであり温熱材用粘着剤として最適な強度を示す。また、各温度における180℃引き剥がし強度の差が小さく、かつ、60℃で保持した後、23℃(常温)にもどして引き剥がした後の糊残りも少ないことから、温熱材用粘着剤として好適なことがわかる。また、図1から、実施例1は比較例2と比べると、引き剥がし強度が高く、温度依存性が小さいことが分かる。
<温熱材の製造例>
鉄粉(58.0重量部)、活性炭(8.0重量部)、NaCl(2.0部)、水(27.0重量部)及び高吸水性樹脂「サンフレッシュST571」(商品名;三洋化成工業(株)製)(5.0重量部)を攪拌混合して発熱組成物を調製した。次に、70mm×95mmの長方形のナイロン不織布で被覆したポリエチレン通気性フィルムと、同じ大きさの非通気性ポリエチレンフィルムとを、いずれもフィルム側が内側になるように重ねて三方を熱シールし、袋体を作成した。この袋体に上記発熱組成物15gを入れ、残りの未シール部を熱シールして発熱体を製造した。
この発熱体の非通気性ポリエチレンフィルム側の面に、実施例1〜6及び比較例1〜4の粘着剤のいずれかを30g/mの量で塗布して、粘着層を形成し、温熱材を得た。
<温熱材の試験例>
上記で製造した各温熱材を、被験者男性が着用している綿100%の肌着(丸首シャツ)の腹部に貼付し、その上から綿100%のトレーナーを重ね着した状態で発熱を開始させた。温熱材は約5時間発熱し、粘着剤と肌着との間の温度を測定したところ、最高温度は平均52℃であった。その後、発熱が終了し、発熱体が室温まで冷えてから、温熱材を肌着から剥がした。発熱開始から温熱材を剥がすまでの間、被験者は、室内で、立つ、座る、歩く、本を読む等の通常の日常的動作をした。この実験室は室温23℃であった。
本発明の実施例1〜6の粘着剤からなる粘着層を有する温熱材は、いずれも使用中の粘着は良好で、一部又は全部が肌着から剥がれることはなく、また、発熱終了後は、肌着の生地を傷めずに糊残りなしで容易に剥がれた。一方、比較例1の粘着剤からなる粘着層を有する温熱材は、発熱終了後に肌着から容易に剥がれず、それを引っ張って剥がすと生地の表面が傷んだ。また、比較例2及び3の粘着剤からなる粘着層を有する温熱材は、発熱中に一部が肌着から剥がれ、不安定な状態となったが、剥がす際には容易に剥がれず、生地の表面に糊が残った。比較例4の粘着剤からなる粘着層を有する温熱材は、発熱終了の少し前に温熱材全体が肌着から剥がれ落ちた。
実施例1及び比較例2で得られた粘着剤について、測定環境温度と180°引き剥がし強度との関係を表したグラフである。

Claims (6)

  1. 温熱材を被着体に貼着固定するための粘着剤であって、該粘着剤が、
    (i)芳香族ビニルモノマー(a1)と、アルキル基若しくはアルケニル基の炭素数が4〜24のアルキル若しくはアルケニル(メタ)アクリレート(a3)とを必須構成単量体とし、数平均分子量が500〜10,000である共重合体(A)、並びに
    (ii)(A)より10℃以上高いガラス転移温度を有し、(a1)を必須構成単量体とする(共)重合体(B)、
    を含むことを特徴とする温熱材用ホットメルト型粘着剤。
  2. 前記(共)重合体(B)が、数平均分子量1,300〜10,000を有する、請求項1記載の粘着剤。
  3. ジエン(共)重合体及びその水素化体からなる群から選択されるゴム(C)、粘着付与樹脂(D)及び/又は可塑剤(E)をさらに含んでなる請求項1又は2記載の粘着剤。
  4. さらに経皮吸収性の薬物を含有してなる請求項1〜3のいずれかに記載の粘着剤。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の粘着剤から構成される粘着層を備えたことを特徴とする温熱材。
  6. 温熱材を構成する発熱体が、その少なくとも片面が通気性フィルムで構成された袋体に発熱組成物が収納されていることを特徴とする発熱体である請求項5に記載の温熱材。
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