JP4282707B2 - 合金および磁気冷凍材料粒子の製造方法 - Google Patents

合金および磁気冷凍材料粒子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は合金とそれを用いた磁気冷凍材料粒子の製造方法に関する。
ある種の磁性物質に対して断熱状態で印加磁場を変化させると、その温度が変化する。この現象は磁気熱量効果と呼ばれている。物理的には、磁性物質内部の磁気スピンの自由度が磁場によって変化し、これに起因して磁気スピン系(磁気を担う電子系)のエントロピーが変化する。このエントロピー変化に伴い、電子系と格子系との間で瞬時にエネルギーの移動が起こり、結果として磁性物質の温度が変化する。このような磁気熱量効果を利用して冷凍作業を行うものが磁気冷凍である。
磁気冷凍はクリーンでエネルギー効率が高いことから、環境配慮型の冷凍技術として期待が高まっている。常温域を対象とした磁気冷凍において、有用な冷凍方式としてはAMR方式(Active Magnetic Regenerative Refrigeration)が提案されている。一方、室温域にて低い磁場で大きな磁気熱量効果を示す材料としては、Gd5(Ge,Si)4系物質、MnFe(P,As)系物質、Mn(As,Sb)系物質、La(Fe,Si)13系物質等が提案されている。
La(Fe,Si)13系物質は、低い磁場で大きな磁気エントロピー変化が得られるのみならず、温度に対してヒステリシスもほとんどないため、磁気冷凍材料として有望である。La(Fe,Si)13系物質をAMR方式等の磁気冷凍に適用する場合、実用的には球状粒子に加工して用いることが望ましい。しかしながら、La(Fe,Si)13系物質においては、磁気熱量効果に優れたNaZn13型の結晶構造を持つLa(Fe,Si)13相の生成過程に課題がある。
すなわち、La(Fe,Si)13相を生成するためには、まずLa、Fe、Si等の原材料を化学量論比で調整した後、アーク溶解法や高周波溶解法等で溶解して一体化する。ここで、LaとFeは金相学的に完全非固溶系であるため、単純な溶解工程を経ただけではFeリッチな相とLaリッチな相との二相に分離してしまう。前者はSiを含み、Feを主たる構成元素とするbcc結晶構造を有するFe合金相(以下α−Fe相とも記す)である。後者はSiを含有し、Laを主たる構成元素とする金属間化合物相である。
アーク溶解法や高周波溶解法等の単純な溶解工程では、Feリッチ相とLaリッチ相の粗大な結晶相が互いに複雑に入り組んだ金属組織を呈する(例えば特許文献1参照)。続いて、この一体化合金を約900〜1100℃程度の温度で長時間に亘って熱処理することによって、元素の相互拡散に基づいてLa(Fe,Si)13相が徐々に生成される。このように、一般的な溶解法を適用したバルクのLa(Fe,Si)13相の生成工程は、比較的高温での熱処理が不可欠であり、さらに数日〜数ヶ月程度の熱処理が必要とされるという難点を有している。
一方、La(Fe,Si)13相の生成工程における長時間の熱処理を不要とするために、例えば特許文献2には液体急冷法によるリボンの作製工程を適用することが記載されている。また、特許文献1にはB、C、P、As、Se、Sb、Te、Bi、PoおよびAtから選ばれる少なくとも1種の半金属元素を含む磁気冷凍材料が記載されている。ここでは、BやC等の半金属元素を1.8原子%以上5.4原子%以下の範囲で添加することによって、溶解鋳造直後から75体積%以上のLa(Fe,Si)13相を生成している。
La(Fe,Si)13系物質をAMR方式等の磁気冷凍に適用するためには、上述したように実用的な球状粒子等の小片形状に加工する必要がある。これには、溶解により作製した母合金を熱処理してLa(Fe,Si)13相を生成してから小片化する方法と、母合金を小片化してから熱処理してLa(Fe,Si)13相を生成する方法がある。これらのうち、前者の方法では熱処理後の母合金を粉砕する等して小片化するため、粉砕形状によっては磁気冷凍材料の充填率が低下する等の欠点がある。さらに、破砕時の応力で小片内部にクラック(亀裂)が入って脆くなるため、磁気冷凍動作中に微粉化して動作の阻害を引き起こす等の問題が生じる。
一方、合金材料(母合金)を溶融して小片化する方法としては、一般的にアトマイズ法、回転ディスク法(RDP法)、回転電極法(REP法)等が知られている。これらの方法で作製した球状粒子に熱処理を施してLa(Fe,Si)13相を生成することによって、AMR方式等の磁気冷凍に好適な球状粒子(磁気冷凍材料粒子)を得ることができる。特に、坩堝中での母合金の溶融工程を経ることなく、球状粒子を作製することが可能な回転電極法は、La(Fe,Si)13系物質をAMR方式等の磁気冷凍に適用する際の球状粒子の製造方法として好適である。回転電極法によれば、真球に近い球状粒子を効率よく製造することができる。
しかしながら、従来の原料組成に基づいて作製した母合金を回転電極法に適用した場合、母合金の粗大な二相分離状態に起因して球状粒子の組成比にばらつきが生じ、これが磁気冷凍材料粒子の特性低下要因となる。すなわち、磁気冷凍材料粒子の作製に回転電極法を適用する場合、まずLa、Fe、Si等の原材料をLa(Fe,Si)13の化学量論比となるように調整し、これらを高周波溶解等で溶融した後、鋳型を用いて鋳造してLa(Fe,Si)13系物質の母合金を作製する。ここで、従来の原料組成に基づいて作製した母合金は粗大なFeリッチ相とLaリッチ相とが混在した金属組織を有する。
このような母合金を用いて回転電極法で球状粒子を作製した場合、母合金の粗大な二相分離状態に起因して、球状粒子毎の組成のばらつきが大きくなる。このような球状粒子に熱処理を施してLa(Fe,Si)13相を有する磁気冷凍材料粒子を作製するにあたって、球状粒子の組成ばらつきに基づいてLa(Fe,Si)13相の生成に差が生じ、磁気冷凍材料粒子の特性ばらつきが大きくなり、また元素の相互拡散が起こりにくくなるために、La(Fe,Si)13相の生成効率も低下するという難点を有する。
例えば、従来の母合金を用いて作製した磁気冷凍材料粒子(球状粒子)は、その組成ばらつきに基づいてキュリー温度Tc等にばらつきが生じる。このような球状粒子を容器に充填してAMR方式の磁気冷凍に適用した場合には、粒子毎のキュリー温度Tcのばらつきに基づいて、磁気熱量効果に関しても動作最適温度(Tc近傍)がばらついて、AMR方式の熱サイクル試験では十分な冷凍効果を得ることができない。
特開2004-099928号公報 特開2004-100043号公報
本発明の目的は、La(Fe,Si)13系磁気冷凍材料粒子を製造するにあたって、粒子毎の組成ばらつきを低減し、より均一な特性を有する磁気冷凍材料粒子を製造することを可能にした合金(母合金)、およびそのような合金(母合金)を用いた磁気冷凍材料粒子の製造方法を提供することにある。
本発明の一態様に係る合金は、Laを4原子%以上15原子%以下、Feを60原子%以上93原子%以下、Siを3.5原子%以上23.5原子%以下、BおよびTiから選ばれる少なくとも1種の元素Mを0.5原子%以上1.5原子%以下の範囲で含む(ただし、La、Fe、Siおよび元素Mの合計量を100原子%とする)と共に、直径が10mm以上で長さが100mm以上の円柱形状を有し、回転電極法を適用して磁気冷凍材料粒子を製造する際に用いられる合金であって、Siを含有するbcc結晶構造のα−Fe相からなる主相と、LaSiを含有する金属間化合物相からなる副相とを有し、前記主相の平均粒径が20μm以下であることを特徴としている。
本発明の他の態様に係る合金は、Laを4原子%以上15原子%以下、FeおよびCoを合計量で60原子%以上93原子%以下(ただし、Co量は10原子%以下)、Siを3.5原子%以上23.5原子%以下、BおよびTiから選ばれる少なくとも1種の元素Mを0.5原子%以上1.5原子%以下の範囲で含む(ただし、La、Fe、Co、Siおよび元素Mの合計量を100原子%とする)と共に、直径が10mm以上で長さが100mm以上の円柱形状を有し、回転電極法を適用して磁気冷凍材料粒子を製造する際に用いられる合金であって、Siを含有するbcc結晶構造のα−Fe相からなる主相と、LaとSiを含有する金属間化合物相からなる副相とを有し、前記主相の平均粒径が20μm以下であることを特徴としている。
本発明態様に係る磁気冷凍材料粒子の製造方法は、回転電極法を適用して磁気冷凍材料粒子を製造する方法であって、本発明の態様に係る合金を回転させながらプラズマを用いて部分的に溶融して合金溶湯を作製し、遠心力で前記合金溶湯を溶湯状態で小片に分離する工程と、前記小片に分離された合金溶湯を雰囲気中で表面張力により球状化する工程と、前記球状化した小片を雰囲気中で固化する工程と、前記固化した小片に熱処理を施す工程とを具備することを特徴としている。
本発明の態様に係る合金は、Feを主たる構成元素とする主相(Feリッチ相)とLaを主たる構成元素とする副相(Laリッチ相)とが微細に分散した金属組織を有するため、このような合金を用いて作製した磁気冷凍材料粒子間の組成ばらつきを抑制することができる。従って、より均一な特性を有する磁気冷凍材料粒子を再現性よく提供することが可能となる。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
本発明の一実施形態による合金材料は、Laを4原子%以上15原子%以下、Feを60原子%以上93原子%以下、Siを3.5原子%以上23.5原子%以下、BおよびTiから選ばれる少なくとも1種の元素Mを0.5原子%以上1.5原子%以下の範囲で含む(ただし、La、Fe、Siおよび元素Mの合計量を100原子%とする)合金からなる。この合金材料は磁気冷凍材料そのものではなく、磁気冷凍材料粒子の製造に用いられる母合金(鋳造合金)である。従ってSiを含有するbcc結晶構造のα−Fe相(Fe合金相)からなる主相(Feリッチ相)と、Laを主たる構成元素とし、かつSiを含有する金属間化合物相からなる副相(Laリッチ相)とに二相分離している。
ここで、主相とは合金材料を構成する全ての結晶相および非晶質相の総量に対して最も体積占有率が大きい相を指すものである。この実施形態の合金材料は、上述したようSiを含有するbcc結晶構造のα−Fe相を主相(Feリッチ相)としている。このような主相(Feリッチ相)の割合は55体積%以上であることが好ましく、より好ましくは60体積%以上である。さらに、Feリッチ相からなる主相は20μm以下の平均粒径を有している。言い換えると、この実施形態の合金材料は微細な相に二相分離した金属組織を有している。
この実施形態の合金材料(母合金)においては、NaZn13型結晶構造のLa(Fe,Si)13相を有する磁気冷凍材料粒子を作製する上で、La、FeおよびSiをそれぞれ上記した範囲で含有している。Laの含有量が4原子%未満または15原子%を超えると、合金材料(母合金)を用いて磁気冷凍材料粒子を作製した際にLa(Fe,Si)13相の生成効率が低下する。Laの含有量は7原子%以上10原子%以下の範囲とすることがより好ましい。Laの一部(合金組成全体に対して1原子%以下)はCe、Pr、Nd等の他の希土類元素で置換してもよい。
同様に、Feの含有量が60原子%未満または93原子%を超える場合にも、La(Fe,Si)13相の生成効率が低下する。Feの含有量は75原子%以上90原子%以下の範囲とすることがより好ましい。Feの一部(合金組成全体に対して10原子%以下)はCoやNiで置換してもよい。特に、この実施形態の合金材料は10原子%以下のCoを含有することが好ましい。合金材料が10原子%以下のCoを含む場合には、La、Fe、Co、Siおよび元素Mの合計量を100原子%とする。
また、Siの含有量が3.5原子%未満であるとLa(Fe,Si)13相の生成効率が低下し、23.5原子%を超えると磁気冷凍材料粒子の特性が低下する。Siの含有量は4原子%以上とすることがより好ましい。さらに、Siの含有量が15原子%以下の場合に、B添加による機械的強度の低下を抑制することができ、回転電極法等への適用性が向上する。このような点からはSiの含有量を15原子%以下とすることがより好ましい。Siの一部(合金組成全体に対して2原子%以下)はAlで置換してもよい。
この実施形態の合金材料(母合金)は、La(Fe,Si)13相の生成に寄与する各元素(La,Fe,Si等)に加えて、BおよびTiから選ばれる少なくとも1種の元素Mを0.5原子%以上1.5原子%以下の範囲で含有している。このような少量の元素Mを合金材料に含有させることによって、合金材料の主相(Feリッチ相)と副相(Laリッチ相)とに二相分離した金属組織を微細化することができる。具体的には、主相(Feリッチ相)の平均粒径を20μm以下とすることが可能となる。
前述したように、La(Fe,Si)13相を有する磁気冷凍材料を得るために、La、Fe、Si等の原材料を所望のLa(Fe,Si)13組成となるように調整した後、アーク溶解法や高周波溶解法等の一般的な溶解法で一体化して母合金を作製すると、Feリッチ相とLaリッチ相とに二相分離した金属組織が生成する。従来のLa(Fe,Si)13組成の母合金は、粗大なFeリッチ相とLaリッチ相とに基づいて大きな組成偏析が生じるため、任意の場所によって組成比が異なることになる。このため、母合金を相分離した金属組織のサイズ程度の小片(磁気冷凍材料粒子)に分割すると、それぞれの小片では組成が異なってしまうという問題を生じる。
母合金の相分離した金属組織のサイズが小片のサイズに対して十分に微細であるか、あるいは母合金の組成が元々均一であれば、これを小片に分割した際に小片毎の組成ばらつきを低減することができ、小片の組成均一性を高めることができる。しかし、通常の溶解プロセスでは、凝固過程でFeリッチ相とLaリッチ相とに相分離することが避けられない。このため、母合金の凝固過程における各相の相成長を抑制し、Feリッチ相とLaリッチ相とに相分離した金属組織を微細化することが重要となる。
このような点に対して、上述したLa−Fe−Si組成を有する磁気冷凍材料粒子製造用合金材料(母合金)においては、凝固過程におけるFeリッチ相とLaリッチ相の相成長を抑制する上で、BおよびTiから選ばれる少なくとも1種の元素Mの少量添加が有効であり、さらに良好な磁気熱量特性も保つことが可能となる。このため、この実施形態の合金材料(母合金)はBおよびTiから選ばれる少なくとも1種の元素Mを0.5原子%以上1.5原子%以下の範囲で含有している。
合金材料(母合金)における元素Mの含有量が0.5原子%未満であると、凝固過程におけるFeリッチ相およびLaリッチ相の相成長を十分に抑えることができず、合金材料(母合金)の組成偏析を抑制することができない。元素Mの含有量は0.9原子%以上とすることがより好ましい。一方、元素Mの含有比率が1.5原子%を超えると、Fe2BやFe2Ti等の不要な相の生成が顕著となり、合金材料(母合金)に回転電極法等を適用して作製した磁気冷凍材料粒子の特性が低下する。元素Mの含有量は1.2原子%以下とすることがより好ましい。さらに、元素Mの含有量が多すぎると機械的強度が弱くなり、回転電極法等への適用が困難となる。元素Mの含有量は磁気冷凍材料粒子の特性や機械的強度に悪影響を及ぼさない範囲で、凝固過程における相成長の抑制に対して有効な量とする。
上述したように、主相の平均粒径が20μm以下の相分離組織(微細な二相分離組織)を有する合金材料(母合金)を粒子化(小片化)することによって、粒子(小片)間の組成ばらつきを抑制することができる。ここで、主相の平均粒径が20μmを超えると合金材料の組成偏析が大きくなり、粒子間の組成ばらつきを十分に抑制することができなくなる。合金材料(母合金)における主相の平均粒径は15μm以下であることがさらに好ましい。そして、このような粒子に熱処理を施してLa(Fe,Si)13相を生成することによって、相構成や特性の均一性に優れた磁気冷凍材料粒子を得ることが可能となる。
この実施形態の合金材料の形状は回転電極法を適用して磁気冷凍材料粒子を作製する際の母合金として合金材料を使用するにあたって、円柱形状を有していることが好ましい。特に、直径が10mm以上で長さが100mm以上の円柱形状を有していることが好ましい。このような実用的な円柱形状を有する合金材料においては、鋳造時に急冷効果が生じにくいために組成偏析が起こりやすいが、この実施形態の合金材料は少量添加した元素Mに基づいて微細な二相分離組織を得ることができる。
さらに、bcc結晶構造のFeリッチ相を主相とする合金材料は加工性に優れ、また良好な機械的強度を有しているため、上記したような円柱形状を有する合金材料であっても容易に機械加工することができる。また、ネジ山を付与する等のネジ切り加工にも好適である。さらに、治具に固定して母合金を数千から一万回転/分程度の回転数で回転させる回転電極法のプロセスにも支障なく適用することができる。なお、La(Fe,Si)13相を多く含む母合金は脆弱であるため、回転電極法のプロセスに十分に耐えることができない。例えば、装置固定時にひび割れが発生したり、また回転させながらプラズマを当てた際に母合金が破砕して跳び散る等の不具合が生じやすい。
次に、本発明の一実施形態による磁気冷凍材料粒子の製造方法について述べる。この実施形態の製造方法においては回転電極法を適用して磁気冷凍材料粒子を作製する。その際、前述した実施形態の合金材料を回転電極法用の母合金として使用する。ここで、回転電極法は真球に近い球状粒子を効率よく作製できることに加えて、アトマイズ法や回転ディスク法のように坩堝中での溶融工程を経ることなく球状粒子を作製することができるため、坩堝との反応による特性劣化等を招くことがないといった利点を有する。
このように、アトマイズ法や回転ディスク法は坩堝を使用するため、合金溶湯が坩堝と反応して特性等が低下するおそれがあるのに対して、回転電極法は坩堝レスであるため、坩堝との反応による特性劣化等を招くことがない。このような点から、磁気冷凍材料粒子の作製工程には回転電極法を適用することが好ましい。
まず、前述した実施形態の合金材料を母合金とし、これを円柱状に加工して治具に固定する。前述したように、合金材料は加工性に優れ、また良好な機械的強度を有しているため、回転電極法を適用する際の母合金の実用形状である円柱形状に容易に機械加工することができる。さらに、治具に固定して母合金を数千から一万回転/分程度の回転数で回転させる回転電極法のプロセスにも支障なく適用することができる。
次いで、プラズマを用いて母合金を部分的に溶融して合金溶湯を作製し、この合金溶湯を溶湯状態で小片に分離する。合金溶湯の作製および小片への分離は、例えば母合金を回転させながらプラズマを用いて部分的に溶融し、遠心力で溶湯状態の小片に分離させる。小片に分離された合金溶湯を雰囲気中で表面張力により球状化し、さらに球状化した小片を雰囲気中で固化させて球状粒子を作製する。このような各工程を経ることによって、例えば直径が0.3〜1.2mm程度の球状粒子を作製する。なお、この段階における球状粒子は母合金と同様に、微細なFeリッチ相とLaリッチ相の二相分離組織を有している。
この後、回転電極法で作製した球状粒子に熱処理を施し、NaZn13型の結晶構造を有する相(La(Fe,Si)13相)を生成した磁気冷凍材料粒子を作製する。球状粒子に対する熱処理は、例えばAr等の不活性ガスで置換した真空雰囲気中にて900〜1100℃の温度で12〜240時間の条件下で実施することが好ましい。熱処理温度で900℃未満であると元素の相互拡散が起こりにくく、La(Fe,Si)13相の生成効率が低下する。一方、熱処理温度で1100℃を超えるとbcc結晶構造のFeリッチ相の生成が安定化され、La(Fe,Si)13相の生成効率が著しく低下する。また、熱処理時間が12時間未満であると(Fe,Si)13相を十分に得ることができない。一方、240時間を超えて熱処理してもそれ以上の効果が得られない。
ここで、金属組織が粗大で組成偏析が大きい母合金を用いて、回転電極法で球状粒子を作製した場合、粒子毎に組成のばらつきがおおきくなる。球状粒子の組成ばらつきは、それを用いて作製した磁気冷凍材料粒子の相構成や特性等のばらつきを招くことになる。さらに、小片粒子内部においても組成偏析が大きい場合には、熱処理時におけるFeやLaの相互拡散が起こりにくくなり、La(Fe,Si)13相を生成するための熱処理により長い時間が必要となったり、さらに長時間かけても均一化できない等の問題が生じる。
このような点に対して、前述した実施形態の合金材料(母合金)は主相の平均粒径が20μm以下の微細な金属組織(微細な二相分離組織)を有しているため、回転電極法を適用して作製した球状粒子の粒子毎の組成ばらつきを大幅に低減することができる。さらに、合金材料(母合金)の微細な金属組織に基づいて、粒子内部の組成偏析も抑制することができるため、熱処理によるFeやLaは相互拡散が容易となる。
従って、最終形態としてNaZn13型の結晶構造を有する相(La(Fe,Si)13相)を多く含む磁気冷凍材料粒子を効率的に得ることができる。このような磁気冷凍材料粒子を容器に充填してAMR方式の磁気冷凍に適用した場合、例えば粒子毎のキュリー温度Tcのばらつきが小さいため、磁気熱量効果に関しても動作最適温度(Tc近傍)のばらつきが小さくなり、十分な冷凍効果を得ることが可能となる。
次に、本発明の具体的な実施例およびその評価結果について述べる。
(実施例1、比較例1)
まず、比較例1としてLa、Fe、Co、Siの各原材料を7.15:78.46:6.96:7.43の化学量論比(原子%)で混合して調製した。一方、実施例1としてLa、Fe、Co、Si、Bの各原材料を7.15:78.46:6.96:6.50:0.93の化学量論比(原子%)で調製した。これら各原料混合物を高周波溶解炉で溶解した後、各溶湯を鋳型に鋳込んでそれぞれ柱状の母合金(磁気冷凍材料粒子製造用合金材料)を作製した。母合金の形状は直径が50mm、長さが220mmの円柱形状とした。
比較例1および実施例1による各母合金の生成相をX線回折により調べたところ、いずれもbcc結晶構造を有するFe合金相(以下、α−Fe相とも記す)を主相とすることが確認された。またEPMA分析から、主相はCoおよびSiを含有するFeリッチ相、副相はLaを主たる構成元素とし、かつSiを含有するLaリッチ相やSiおよびCoを含有するLaリッチ相であることが確認された。
図1Aおよび図1Bに比較例1および実施例1による各母合金の金属組織の光学顕微鏡による断面観察写真をそれぞれ示す。図1Aおよび図1Bにおいて、白っぽい明るい部分がFeリッチ相であり、灰色の濃い部分がLaリッチ相である。図1Aおよび図1Bから明らかなように、いずれも主相であるFeリッチ相と副相であるLaリッチ相が互いに複雑に入り組んだ金属組織を呈しているが、比較例1では主相の粒径が数十μm程度であったのに対して、実施例1では数μm〜10μm程度であった。各断面観察写真から主相の面積比を求めたところ、いずれも主相の体積比に相当する面積比は70%以上であった。
続いて、これら柱状の母合金を用いて、それぞれ回転電極法で粒子サイズが500μm程度の球状粒子を作製した。図2Aおよび図2Bに比較例1および実施例1による各球状粒子の断面観察写真(SEM組成像)を示す。図2Aおよび図2Bにおいて、白っぽい明るい部分がLaリッチ相、灰色の濃い部分がFeリッチ相である(図1とは逆)。図2Aおよび図2Bに示した球状粒子において、比較例1および実施例1のいずれの場合にも、図1に示した母合金と比べて金属組織が微細になっている。
図2Aおよび図2Bに示した球状粒子の二相分離組織において、実施例1では二相組織の分布が比較的均一であるのに対し、比較例1では場所によって二相組織の分布に大きな偏りが認められ、LaやFeの組成偏析が大きいことが分かる。さらに、実施例1ではどの球状粒子をとっても、図2Bに示した組織と類似した比較的均一性の高い金属組織を呈していた。一方、比較例1ではいずれの球状粒子も図2Aに示したように、粒子内部に場所による大きな組成偏析が認められ、さらに粒子毎にLaリッチ相とFeリッチ相の構成比率自体も異なっていた。
次に、比較例1および実施例1の各球状粒子を真空封入し、約1060℃の温度で約1週間の熱処理を施した。熱処理後の各球状粒子について、X線回折で生成相を調べたところ、実施例1の球状粒子はNaZn13型の結晶構造相を主相とし、α−Fe相と比較してX線のメインピーク強度比が70%以上となっていることが確認された。一方、比較例1の球状粒子においては、α−Fe相とNaZn13型結晶構造相のX線のメインピーク強度比は同程度か、あるいはα−Fe相の方が高く、比較例1ではNaZn13型結晶構造相の生成がある程度以上進まないことが判明した。
さらに、比較例1および実施例1の球状粒子から任意に選んだ各々5個の粒子について、磁化の温度依存性を測定した。その結果を図5に示す。磁化測定の結果から、比較例1では粒子によってはほぼα−Fe相のみから形成されているものもかなり含まれていることが判明し、粒子毎の組成ばらつきに基づくTc(動作温度)のばらつきが非常に大きいことが判明した。実施例1では粒子毎の組成ばらつきは比較例1に比べて大幅に低減されており、さらにこのような組成の均一性に基づいてTc(動作温度)のばらつきも小さいことが確認された。
次に、比較例1および実施例1の各球状粒子をそれぞれ1g程度とり、容器に充填して粒子が動かないように固定した。次いで、容器を試験装置にセットし、容器全体に磁場の印加/除去を繰り返し行い、このときの容器内の球状粒子の温度変化の様子を観察した。この結果、比較例1および実施例1のいずれの場合でも、磁場を印加した際に球状粒子の温度は上昇し、磁場を除去した際に温度は降下する温度変化を繰り返した。磁場の印加/除去については全く同一の条件で試験を行った。
上記した磁場の印加/除去に伴う球状粒子の温度変化の大きさをΔTとし、環境温度を変化させてΔTの測定を行った。この結果を図6に示す。図6から明らかなように、実施例1では環境温度が約26℃のとき、ΔTは最大値(ΔTmax)が2.1℃であった。一方、比較例1ではいずれの環境温度においても、実施例1と比較して十分なΔTは得られなかった。比較例1で十分なΔTが得られないのは、粒子毎の組成ばらつきに基づくTc(動作温度)のばらつきに起因しているものと考えられる。
(実施例2、比較例2)
まず、比較例2としてLa、Fe、Co、Siの各原材料を7.15:79.85:1.86:11.14の化学量論比(原子%)で混合して調製した。一方、実施例2としてLa、Fe、Co、Si、Tiの各原材料を7.15:78.92:1.86:11.14:0.93の化学量論比(原子%)で調整した。これら各原料混合物を高周波溶解炉で溶解した後、各溶湯を鋳型に鋳込んでそれぞれ実施例1と同様な柱状の母合金を作製した。
比較例2および実施例2による各母合金の生成相をX線回折により調べたところ、いずれもbcc結晶構造を有するFe合金相(以下、α−Fe相とも記す)を主相とすることが確認された。またEPMA分析から、主相はCoおよびSiを含有するFeリッチ相、副相はLaを主たる構成元素とし、かつSiを含有するLaリッチ相やSiおよびCoを含有するLaリッチ相であることが確認された。
図3Aおよび図3Bに比較例2および実施例2による各母合金の金属組織の光学顕微鏡による断面観察写真をそれぞれ示す。図3Aおよび図3Bに示すように、比較例2では主相の平均粒径は数十μm程度であったのに対し、実施例2では数μm程度となっていた。各断面観察写真から主相の面積比を求めたところ、いずれも主相の体積比に相当する面積比は60%以上であった。
次いで、これらの母合金を用いて粒子サイズが500μm程度の球状粒子をそれぞれ回転電極法で作製した。その結果、実施例1および比較例1の場合と同様に、母合金の金属組織が微細な実施例2では、組成偏析の少ない良好な球状粒子が得られた。一方、母合金の金属組織が大きな比較例2では、球状粒子毎にLaリッチ相とFeリッチ相の構成比率が大きく異なっていた。さらに、これら各球状粒子に実施例1と同一条件で熱処理を施したところ、実施例1および比較例1の場合と同様な結果が得られた。
さらに、比較例2および実施例2の各球状粒子をそれぞれ1g程度とり、容器に充填して磁場の印加/除去を繰り返し行い、磁場の印加/除去に伴う球状粒子の温度変化の大きさΔTを、環境温度を変化させて測定した。この結果を図7に示す。実施例2では環境温度が約-39℃のとき、ΔTは最大値(ΔTmax)が2.2℃であった。これに対して、比較例2ではΔTmaxは0.4℃程度であった。
(実施例3、比較例3)
比較例3としてLa、Fe、Si、Bの各原材料を7.15:79.85:11.14:1.86の化学量論比(原子%)で混合して調製した。一方、実施例3としてLa、Fe、Si、Bの各原材料を7.15:80.78:11.14:0.93の化学量論比(原子%)で混合して調製した。これら各原料混合物を高周波溶解炉で溶解した後、合金溶湯を鋳型に鋳込んで柱状の母合金をそれぞれ作製した。各母合金の生成相をX線回折により調べたところ、主相はα−Fe相であることが確認された。さらに、比較例3においてはα−Fe相に対する生成比は小さいものの、NaZn13型結晶構造相の生成が認められた。
図4Aおよび図4Bに比較例3および実施例3による各母合金の金属組織の光学顕微鏡による断面観察写真をそれぞれ示す。図4Aおよび図4Bに示すように、比較例3では主相の平均粒径は数十μm程度であったのに対し、実施例3では数μm程度となっていた。各断面観察写真から主相の面積比を求めたところ、いずれも主相の体積比に相当する面積比は70%以上であった。
比較例3のEPMA分析から、主相はSiを含有するFeリッチ相であり、また副相としてFeを主たる構成元素とし、LaおよびSiを含有するFeリッチ相、Laを主たる構成元素とし、Siを含有するLaリッチ相が生成していることが確認された。EPMA分析によるLaおよびSiを含有するFeリッチ相(副相)は、X線回折で確認されたNaZn13型結晶構造相に対応するものと考えられる。なお、EPMA分析ではいずれの相でも微量のBの存在が認められたが、絶対量が少ないため、それぞれの相での構成比の大小については断定しがたかった。
続いて、比較例3による柱状の母合金を用いて、回転電極法による球状粒子の作製を試みた。しかしながら、回転電極法による球状粒子の製造プロセス中に、母合金自体が割れて大きな塊として破砕落下してしまい、僅かに球状粒子が得られたのみであった。このような回転電極法の製造プロセスにおける現象は、Bの含有量が多い場合には他の組成構成でも同様に認められ、球状粒子の生成には不向きであることが判明した。
B含有量を増加すると母合金が脆くなる傾向が認められ、また母合金中にNaZn13型結晶構造相の生成が促進される傾向も認められた。従って、母合金中のNaZn13型結晶構造相の生成量が増加すると、回転電極法による球状粒子の製造プロセスにおいて、機械的強度や熱衝撃に対する耐性に悪影響を及ぼすものと考えられる。
(実施例4〜6、比較例4〜7)
表1に示す組成を適用する以外は、実施例1と同様にして柱状の母合金(磁気冷凍材料粒子製造用合金材料)を作製した。実施例4〜6による各母合金はいずれもbcc結晶構造を有するFe合金相を主相とすることが確認された。次いで、これら柱状の母合金をそれぞれ用いて、実施例1と同様にして球状粒子を作製した後、実施例1と同一条件下で熱処理を施した。
これら各球状粒子の環境温度を変化させた際のΔTの測定を行った。ΔTの最大値(ΔTmax)を表1に示す。なお、比較例8については、回転電極法による球状粒子の製造プロセス中に、比較例3と同様に母合金自体が割れて大きな塊として破砕落下してしまい、十分な球状粒子を得ることはできなかった。
比較例1による母合金の金属組織を拡大して示す写真(金属顕微鏡による断面観察写真)である。 本発明の実施例1による母合金の金属組織を拡大して示す写真(金属顕微鏡による断面観察写真)である。 比較例1による母合金を用いて作製した球状粒子の組織を拡大して示す写真(SEM組成像)である。 本発明の実施例1による母合金を用いて作製した球状粒子の組織を拡大して示す写真(SEM組成像)である。 比較例2による母合金の金属組織を拡大して示す写真(金属顕微鏡による断面観察写真)である。 本発明の実施例2による母合金の金属組織を拡大して示す写真(金属顕微鏡による断面観察写真)である。 比較例3による母合金の金属組織を拡大して示す写真(金属顕微鏡による断面観察写真)である。 本発明の実施例3による母合金の金属組織を拡大して示す写真(金属顕微鏡による断面観察写真)である。 実施例1および比較例1から任意に選んだ5個の球状粒子の磁化の温度依存性を示す図である。 実施例1および比較例1による球状粒子の環境温度を変化させた際のΔTの変化を測定した結果を示す図である。 実施例2および比較例2による球状粒子の環境温度を変化させた際のΔTの変化を測定した結果を示す図である。

Claims (3)

  1. Laを4原子%以上15原子%以下、Feを60原子%以上93原子%以下、Siを3.5原子%以上23.5原子%以下、BおよびTiから選ばれる少なくとも1種の元素Mを0.5原子%以上1.5原子%以下の範囲で含む(ただし、La、Fe、Siおよび元素Mの合計量を100原子%とする)と共に、直径が10mm以上で長さが100mm以上の円柱形状を有し、回転電極法を適用して磁気冷凍材料粒子を製造する際に用いられる合金であって、
    Siを含有するbcc結晶構造のα−Fe相からなる主相と、LaSiを含有する金属間化合物相からなる副相とを有し、前記主相の平均粒径が20μm以下であることを特徴とする合金。
  2. Laを4原子%以上15原子%以下、FeおよびCoを合計量で60原子%以上93原子%以下(ただし、Co量は10原子%以下)、Siを3.5原子%以上23.5原子%以下、BおよびTiから選ばれる少なくとも1種の元素Mを0.5原子%以上1.5原子%以下の範囲で含む(ただし、La、Fe、Co、Siおよび元素Mの合計量を100原子%とする)と共に、直径が10mm以上で長さが100mm以上の円柱形状を有し、回転電極法を適用して磁気冷凍材料粒子を製造する際に用いられる合金であって、
    Siを含有するbcc結晶構造のα−Fe相からなる主相と、LaとSiを含有する金属間化合物相からなる副相とを有し、前記主相の平均粒径が20μm以下であることを特徴とする合金。
  3. 回転電極法を適用して磁気冷凍材料粒子を製造する方法であって、
    請求項1または請求項記載の合金を回転させながらプラズマを用いて部分的に溶融して合金溶湯を作製し、遠心力で前記合金溶湯を溶湯状態で小片に分離する工程と、
    前記小片に分離された合金溶湯を雰囲気中で表面張力により球状化する工程と、
    前記球状化した小片を雰囲気中で固化する工程と、
    前記固化した小片に熱処理を施す工程と
    を具備することを特徴とする磁気冷凍材料粒子の製造方法。
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