JP4281361B2 - チャージポンプ回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、直流低電圧を昇圧して直流高電圧を生成するチャージポンプ回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のLSI(大規模集積回路)においては、回路内部において3V、5V、10Vというように多電源が要求される場合が多い。従来、このような多電源が要求される場合、LSI外部において複数の電源を生成してLSIへ供給するようになっていた。しかし、最近は、LSIへ供給する電源は1電源で、LSI内部において多電源を生成することが要求される。
【0003】
LSI内部において、外部から供給される電源電圧Vccより高い電圧を生成する回路として、チャージポンプ回路が用いられる。図10は、従来のチャージポンプ回路の構成を示す回路図である。この図において、符号201は波高値Vccでデューティ50%の周期パルスが供給される入力端子、202は電源電圧Vccが加えられる端子、203〜207はダイオード、211〜214はコンデンサ、220はインバータ、230は出力端子である。
【0004】
このような構成において、入力端子201が電圧0(接地電位)の時はダイオード203を介してコンデンサ211が電圧Vccに充電される。次に、入力端子201が電圧Vccになると、コンデンサ211の一端(ダイオード204のアノード側)が2Vccとなり、また、インバータ220の出力が電圧0となる。これにより、コンデンサ212が電圧2Vccに充電される。次に、入力端子201が再び電圧0、インバータ220の出力が電圧Vccになると、コンデンサ212の一端が電圧3Vccとなり、コンデンサ213がこの電圧3Vccに充電される。次に、入力端子201が電圧Vcc、インバータ220の出力が電圧0になると、コンデンサ213の一端が電圧4Vccとなり、コンデンサ214がこの電圧4Vccに充電される。次に、入力端子201が電圧0、インバータ220の出力が電圧Vccになると、コンデンサ214の一端が電圧5Vccとなる。この電圧5Vccがダイオード207を介して出力端子230へ出力される。なお、この出力電圧は、正確にはダイオード203〜207の順降下電圧を引いた電圧となる。
なお、従来の技術として特許文献1に記載されるものが知られている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002-208290号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、例えば携帯電話等においては、装置の小型化に伴い、電池も益々小型化され、この結果、電池の出力電圧も例えば1V(ボルト)とかなり低くなってきている。このため、上述したチャージポンプ回路によって、1Vの電源電圧を例えば10Vまで昇圧しようとすると、図10における1個のコンデンサおよび1個のダイオードからなるブロックが10個またはそれ以上必要となる。しかし、特に、コンデンサはLSI内部において大きい面積を必要とし、このため、LSI内に多くのコンデンサを作成することは、他の回路を作成する面積が少なくなって極めて好ましくない。一方、コンデンサの面積を少なくするため、コンデンサの容量を小とすると、負荷電流がとれなくなる問題が発生する。
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、その目的は、コンデンサの面積を従来のものより小さくすることができるチャージポンプ回路を提供することにある。また、この発明の他の目的は、負荷電流を従来のものより多くとることができるチャージポンプ回路を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記の課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、順方向に直列接続された第1〜第n(nは正の整数)のダイオード素子と、前記第1〜第nのダイオード素子と対応して設けられ、周期パルスを昇圧して出力する第1〜第nのパルス昇圧回路と、前記各パルス昇圧回路の出力端と前記各ダイオード素子の接続点間に介挿されたn個のコンデンサと、周期パルスを昇圧して前記第1のダイオードへ出力する充電電流用パルス昇圧回路と、入力端子に得られる周期パルスを前記第1、第3・・・のパルス昇圧回路へ供給すると共に、該周期パルスを反転して前記第2、第4・・・のパルス昇圧回路および前記充電電流用パルス昇圧回路へ供給する回路とを具備することを特徴とするチャージポンプ回路である。
【0008】
請求項2に記載の発明は、順方向に直列接続された第1〜第n(nは正の整数)のダイオード素子と、前記第1〜第nのダイオード素子と対応して設けられ、周期パルスを昇圧して出力する第1〜第nのパルス昇圧回路と、前記各パルス昇圧回路の出力端と前記各ダイオード素子の接続点間に介挿されたn個のコンデンサと、周期パルスを昇圧して前記第1のダイオードへ出力する充電電流用パルス昇圧回路と、入力端子に得られる周期パルスを前記第1、第3・・・のパルス昇圧回路へ供給すると共に、該周期パルスを反転して前記第2、第4・・・のパルス昇圧回路および前記充電電流用パルス昇圧回路へ供給する第1の回路と、順方向に直列接続され、第(n+1)のダイオード素子が前記第nのダイオード素子に接続された第(n+1)〜第m(mはnより大きい正の整数)のダイオード素子と、前記第(n+1)〜第mの各ダイオード素子の接続点に一端が接続された第(n+1)〜第mのコンデンサと、入力端子に得られる周期パルスまたは該周期パルスを反転した反転周期パルスを前記第(n+1)、第(n+3)・・・のコンデンサの他端へ供給すると共に、前記反転周期パルスまたは入力端子に得られる周期パルスを前記第(m+2)、第(m+4)・・・のコンデンサの他端へ供給する第2の回路とを具備することを特徴とするチャージポンプ回路である。
【0009】
請求項3に記載の発明は、順方向に直列接続された第1〜第n(nは正の整数)のダイオード素子と、前記第1〜第nのダイオード素子と対応して設けられ、周期パルスを昇圧して出力する第1〜第nのパルス昇圧回路と、前記各パルス昇圧回路の出力端と前記各ダイオード素子間に介挿された第1〜第nのコンデンサと、周期パルスを昇圧して前記第1のダイオードへ出力する充電電流用パルス昇圧回路と、第1の入力端子に得られる第1の周期パルスを前記第1、第3・・・のパルス昇圧回路へ供給すると共に、該第1の周期パルスを反転して前記第2、第4・・・のパルス昇圧回路および前記充電電流用パルス昇圧回路へ供給する回路と、第1、第2の出力コンデンサと、第2の入力端子に得られる第2の周期パルスが接地レベルの時前記第nのコンデンサの充電電荷によって前記第1の出力コンデンサを充電すると共に、前記第2の出力コンデンサの充電電圧に電源電圧を加算した電圧を出力端子へ出力し、前記第2の周期パルスが電源電圧レベルの時前記第nのコンデンサの充電電荷によって前記第2の出力コンデンサを充電すると共に、前記第1の出力コンデンサの充電電圧に電源電圧を加算した電圧を出力端子へ出力する充電回路とを具備することを特徴とするチャージポンプ回路である。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかの項に記載のチャージポンプ回路において、前記パルス昇圧回路は、入力される周期パルスが第1のレベルの時、コンデンサを充電する充電回路と、第1、第2のレベルを繰り返す入力端子の周期パルスの変化に応じて、前記第1のレベルと、前記コンデンサの充電電圧に電源電圧を加算した電圧とを交互に出力端子へ出力するスイッチング回路とを具備することを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のチャージポンプ回路において、前記スイッチング回路は直列接続された導電型が異なる第1、第2の増幅素子からなることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のチャージポンプ回路において、前記第1、第2のレベルを繰り返す第1の周期パルスと、前記第1の周期パルスの立ち上がりより微少時間早く立ち上がり、前記第1の周期パルスの立ち下がりより微少時間遅く立ち下がる第2の周期パルスを出力するパルス発生回路を設け、前記第1、第2の増幅素子を各々前記第1、第2の周期パルスによって駆動することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態について説明する。図1はこの発明の第1の実施の形態によるチャージポンプ回路の構成を示す回路図である。図1において、符号INaは、波高値Vcc(電源電圧)、デューティ比50%の矩形状周期パルスが入力される入力端子であり、パルス昇圧回路102の入力端に接続されると共に、インバータ103を介してパルス昇圧回路104、105の各入力端に接続されている。パルス昇圧回路102、104、105は同一の回路であり、入力される波高値Vccの周期パルスを波高値2Vccまで昇圧して出力する。すなわち、パルス昇圧回路102は入力端子INaへ供給される周期パルスと同相で波高値が2Vccの周期パルスを出力し、パルス昇圧回路104、105は入力端子INaへ供給される周期パルスと位相が逆相で波高値が2Vccの周期パルスを出力する。
【0013】
図4はパルス昇圧回路102(104、105)の具体的構成を示す回路図である。この図において、符号INは、波高値Vcc、デューティ比50%の矩形状の周期パルスが入力される入力端子であり、この入力端子INに入力された周期パルスはインバータ8によって反転され、FET(電界効果トランジスタ)3のゲートへ供給される。FET3は、NチャネルFETであり、そのドレインが電源電圧Vccに接続され、ソースがコンデンサ4を介して入力端子INに接続されると共に、FET5のゲートに接続される。FET5はNチャネルFETであり、そのドレインが電源電圧Vccに接続され、ソースがコンデンサ6の一端およびFET7のソースに接続されている。インバータ8は、入力端子INの周期パルスを反転し、コンデンサ6の他端へ出力する。FET7およびFET9はそれぞれPチャネルおよびNチャネルFETであり、これらのFET7,9の各ゲートおよびドレインが共通接続され、これによってインバータが構成されている。そして、FET7,9のゲートが入力端子INに接続され、ドレインが出力端子OUTに接続され、また、FET9のソースが接地されている。
【0014】
このような構成において、入力端子INの電圧が”H”(ハイレベル=Vcc)の時は、インバータ8の出力が”L”(ロー=接地電位)となり、FET3がオフとなる。またこの時、入力端子INの”H”がコンデンサ4を介してFET5のゲートへ供給され、FET5がオンとなる。ここで、後に示すように、接続点Aは予めVcc−Vth(VthはFET3のしきい値)に充電されているため、接続点Bは2Vcc−Vthとなり、Vccより高い電圧となるので、FETが3極管動作となる。
FET5がオンとなると、このFET5を介してコンデンサ6に電圧Vccが充電される。また、この時点において、FET7,9の各ゲートへは”H”が加えられ、これにより、FET9がオン、FET7がオフとなり、出力端子OUTが接地電位となる。この時、接続点Aの電圧は、Vcc-Vthであり、Vccより低い電圧にある。
【0015】
次に、入力端子INが”L”になると、インバータ8の出力が”H”となり、FET3がオンとなる。これにより、FET3からコンデンサ4の充電電流が流れ、FET5のゲートが”L”となり、FET5がオフとなる。また、この時点で、コンデンサ6には電圧Vccが充電されていることから、インバータ8の出力が”H”になると、接続点Bの電圧が、2Vccとなる。そして、この時点でFET7がオン、FET9がオフとなることから、上記の電圧2Vccが出力端子OUTから出力される。
【0016】
次に、入力端子INが再び”H”になると、再び、出力端子OUTが接地電位となると共に、コンデンサ6の充電が行われ、入力端子INが”L”になると、出力端子OUTが電圧2Vccとなり、以下、この動作が繰り返される。
このように、上記実施形態のパルス昇圧回路によれば、波高値Vccの周期パルスを波高値2Vccの周期パルスに変換することができる。
【0017】
次に、図1に戻ると、符号106、107は各々、一端がパルス昇圧回路102、104の各出力端に接続されたコンデンサである。110〜112はダイオードであり、ダイオード110のアノードがパルス昇圧回路105の出力端に接続され、ダイオード110のカソードがダイオード111のアノードおよびコンデンサ106の他端に接続され、ダイオード111のカソードがダイオード112のアノードおよびコンデンサ107の他端に接続され、ダイオード112のカソードが出力端子OUTaに接続されている。
【0018】
次に、図1に示す回路の動作を説明する。
まず、入力端子INaが電圧0(接地電位)になると、パルス昇圧回路102の出力電圧が0、パルス昇圧回路105の出力が2Vcc、となり、コンデンサ106がダイオード110を介して電圧2Vccに充電される。なお、実際にはダイオード110の順降下電圧分だけ電源電圧Vccより低い電圧に充電されるが、ここでは説明の簡略化のためダイオードの順降下電圧を0として説明する。次に、入力端子INaが電圧Vccになると、パルス昇圧回路102の出力電圧が電圧2Vccとなり、この結果、点C1の電圧(ダイオード111のアノード電圧)が4Vccとなる。またこの時、インバータ103の電圧が0となり、パルス昇圧回路104の出力電圧が0となる。この結果、コンデンサ107が点C1の電圧4Vccによって充電され、一方、コンデンサ106が放電する。次に、入力端子INaの電圧が0になると、コンデンサ106が充電され、入力端子INaの電圧がVccになると、コンデンサ107が充電され、コンデンサ106が放電し、以下、この動作が繰り返され、これにより、コンデンサ107の充電電圧が4Vccとなる。
【0019】
また、入力端子INaの電圧が0になり、インバータ103の出力がVccになると、パルス昇圧回路104の出力電圧が2Vccとなり、この結果、パルス昇圧回路104の出力電圧にコンデンサ107の充電電圧を加えた点C2の電圧(ダイオード112のアノード電圧)が6Vccとなる。そして、この電圧6Vccがダイオード112を介して出力端子OUTaへ出力される。また、入力端子INaの電圧がVccになり、インバータ103の出力が0になると、パルス昇圧回路104の出力電圧が0となり、この結果、点C2の電圧が4Vccとなり、この電圧4Vccがダイオード112を介して出力端子OUTaへ出力される。
【0020】
以上がこの発明の第1の実施形態の動作である。ところで、図10の回路におけるコンデンサ211〜214には各々、3000μm2の面積が必要であり、したがって図10の回路をLSI内に作成するには、コンデンサのために12000μm2の面積を必要とする。これに対し、図4のコンデンサ4、6には各々500μm2および1000μm2の面積が必要であり、また、図1のコンデンサ106、107には1000μm2の面積が必要である。この結果、図1の回路をLSI内に構成するためには、
1500×3+1000+1000=6500μm2
の面積でよいことになる。
なお、上記実施形態においては、ダイオード、コンデンサおよびパルス昇圧回路の組を2組(符号110、106、102の組および符号111、107、104の組)設けているが、この組数は出力電圧に応じて更に多数組設けてもよいことは勿論である。
【0021】
次に、この発明の第2の実施形態について説明する。
図2はこの発明の第2の実施形態の構成を示す回路図であり、この図に示す実施形態は図1に示す実施形態より負荷電流をより多くとることができる。この図において、図1の各部に対応する部分には同一の符号を付してある。この図に示す回路が図1に示す回路と異なる点は、入力端子INaとダイオード112のカソードとの間に介挿されたコンデンサ108と、ダイオード112のカソードと出力端子OUTaとの間に介挿されダイオード113とが設けられている点である。
【0022】
このような構成によれば、入力端子INaの電圧が0の時、点C2(ダイオード113のアノード)の電圧が前述したように、6Vccとなり、この電圧がコンデンサ108に充電され、また、この充電電圧がダイオード113を介して出力端子OUTaへ出力される。また、入力端子INaの電圧がVccになると、点C3の電圧が、7Vccとなり、この点C3の電圧がダイオード113を通して、出力端子OUTaへ出力される。
【0023】
ここで、コンデンサ108を面積2000μm2によって構成すれば、全コンデンサの面積は8500μm2となり、図10の回路の約7割の面積で済むことになる。そして、この回路によれば、図10に示す従来の回路と同様の負荷電流をとることができる。
【0024】
なお、上記実施形態は、図1に示す第1の実施形態における点C2の後部にダイオードとコンデンサを1組設けたものであるが、図2の点C3の後部にさらに複数のダイオードおよびコンデンサの組を設けてもよい。この場合、コンデンサへ供給する周期パルスは1個おきに位相を逆転させることは勿論である。
【0025】
次にこの発明の第3の実施形態について説明する。
図3はこの発明の第3の実施形態の構成を示す回路図であり、この図に示す実施形態は、図2に示す実施形態を改良し、図2に示すものよりさらに負荷電流がとれるようにしたものである。
【0026】
この図に示す実施形態が図2に示すものと異なる点は、図2におけるダイオード112,113およびコンデンサ108に代えて、ダイオード115〜118、コンデンサ120、121、インバータ123および入力端子INbを設けた点である。すなわち、ダイオード115および117の各アノードが共にダイオード111のカソードに接続され、ダイオード115のカソードとダイオード116のアノードが接続されると共にその接続点にコンデンサ120の一端が接続され、ダイオード117のカソードとダイオード118のアノードが接続されると共にその接続点にコンデンサ121の一端が接続され、ダイオード116、117の各カソードが共に出力端子OUTaに接続され、インバータ123の入力端が入力端子INbに接続されると共にコンデンサ120の他端に接続され、インバータ123の出力端がコンデンサ121の他端に接続されている。ここで、入力端子INbには、波高値Vcc(電源電圧)、デューティ比50%の矩形状周期パルスで、周波数が入力端子INaの周期パルスの周波数の1/3の周期パルスを入力する。
【0027】
次に、上述した第3の実施形態の動作を説明する。
図1において説明したように、入力端子INaがVccの時、コンデンサ107に電圧4Vccが充電され、入力端子INaが0になると、パルス昇圧回路104の出力が2Vccとなることから、点C2の電圧が6Vccとなる。そして、入力端子INbの電圧が0の時、点C2の電圧によってコンデンサ120が充電される。次に、入力端子INaがVccになると、コンデンサ107が充電され、入力端子INaが0になると、コンデンサ107の電荷によってコンデンサ120が再び充電される。
【0028】
このコンデンサ120の充電が3回繰り返されると、入力端子INbがVccとなる。これにより、点C3の電圧(ダイオード116のアノード電圧)が、電圧Vccとコンデンサ120の充電電圧6Vccの和である7Vccとなり、この電圧がダイオード116を介して出力端子OUTaへ出力される。またこの時、インバータ123の出力が0となり、コンデンサ107の電荷によってコンデンサ121が充電される。そして、コンデンサ107の電荷によるコンデンサ121の充電が3回繰り返されると、入力端子INbが0となり、コンデンサ121の一端の電圧がダイオード118を介して出力端子OUTaへ出力され、また、コンデンサ120の充電が行われ、以下、上記の過程が繰り返される。
【0029】
上述した第3の実施形態によれば、図1の回路より多くの負荷電流をとることができる。すなわち、図1の回路は、出力が変動する電圧となり、このため、直流として使用するためには当然ながら負荷回路にコンデンサを追加して平滑する必要がある。コンデンサで平滑した電源からは多くの負荷電流をとることはできない。これに対し、図3の回路は、入力端子INbの半周期毎にコンデンサ120,121の電圧が交互に出力端子OUTaへ出力される。これにより、図1の回路に比較し多くの負荷電流をとることができる。
【0030】
なお、上記第3の実施形態においては、入力端子INbの周期パルスの周波数を入力端子INaの周期パルスの周波数の1/3としたが、これは1/3に限るものではない。例えば1/2、あるいは1/5等でもよい。
【0031】
次に、パルス昇圧回路102(104、105)の他の構成例を説明する。
図5は図4の構成をさらに簡略化した回路であり、この図において、入力端子INに入力される周期パルスはインバータ11において反転され、コンデンサ12の一端に供給される。また、NチャネルFET13のドレインは電源電圧Vccに接続され、ゲートがドレインと接続され、ソースがコンデンサ12の他端およびPチャネルFET14のソースに接続されている。FET14およびNチャネルFET15はインバータを構成しており、各ゲートの接続点に入力端子INの電圧が加えられ、各ドレインの接続点が出力端子OUTに接続されている。
【0032】
このような構成において、入力端子INの電圧が”H”の時は、インバータ11の出力が”L”となる。これにより、FET13を介してコンデンサ12に電圧(Vcc−Vth)が充電される。ここで、電圧VthはFET13のゲート−ソース間電圧であり、約0.7Vである。またこの時、FET14がオフ、FET15がオンとなり、出力端子OUTが接地電位となる。次に、入力端子INが”L”になると、インバータ11の出力が”H”となり、この結果、FET14のソース電圧が
Vcc+(Vcc−Vth)=2Vcc−Vth
となる。またこの時、FET13はソース−ドレイン間が逆バイアスとなり、カットオフされる。そして、この時点でFET14がオン、FET15がオフとなることから、上記の電圧(2Vcc−Vth)が出力端子OUTから出力される。
【0033】
図6はパルス昇圧回路102のさらに他の構成例を示す回路図であり、この図において図4の各部と対応する部分には同一の符号が付してある。図4の回路においては、入力端子INに1相の周期パルスが供給され、FET7,9のゲートへこの周期パルスが入力されるようになっている。しかし、このような構成の場合、FET7,9のオン/オフ切替時においてFET7,9を貫通する貫通電流が流れる恐れがある。そこで、この回路においては、入力端子INの周期パルスに基づいて、波高値Vccの2相周期パルスP1、P2を発生するパルス発生回路20を設けている。図7はパルス発生回路20から出力される2相周期パルスP1、P2の波形図であり、この図に示すように、周期パルスP2が立ち上がった後、微少時間経過後に周期パルスP1が立ち上がり、周期パルスP1が立ち下がった後、微少時間後に周期パルスP2が立ち下がる。そして、周期パルスP1、P2がそれぞれがFET9、7のゲートへ入力されるようになっている。なお、パルス発生回路20は公知の回路であり、その一例を図8に示す。この図において、31〜38はインバータ、41,42はナンドゲートである。
【0034】
また、この回路においては、図4のインバータ8に代えてPチャネルFET21とNチャネルFET22を設け、FET21のゲートに周期パルスP2を加え、ソースを電源電圧Vccに、ドレインをFET22のドレインにそれぞれ接続し、また、FET22のゲートに周期パルスP1を加え、FET22のソースを接地している。そして、FET21、22の共通ドレインとFET7のソースとの間にコンデンサ6を接続している。また、FET7,21の各基板をそれぞれのソースに接続している。
【0035】
このような構成によれば、周期パルスP1が”L”となり、FET9がオフとなった後、周期パルスP2が”L”となってFET7がオンとなり、また、周期パルスP2が”H”となってFET7がオフとなった後、周期パルスP1が”H”となりFET9がオンとなる。これにより、FET7,9に貫通電流が流れることはない。
【0036】
図9はパルス昇圧回路102のさらに他の構成例を示す回路図であり、この図において、図5の各部に対応する部分には同一の符号が付してある。この図に示すパルス昇圧回路は、図5に示す回路におけるFET14、15の貫通電流を防止するための回路である。すなわち、図6と同様に、2相周期パルスを出力するパルス発生回路20を設け、周期パルスP1、P2をそれぞれがFET15、14のゲートへ入力している。また、図5のインバータ11に代えてPチャネルFET24とNチャネルFET25を設け、FET24のゲートに周期パルスP2を加え、FET24のソースを電源電圧Vccに、ドレインをFET25のドレインにそれぞれ接続し、また、FET25のゲートに周期パルスP1を加え、FET25のソースを接地している。そして、FET24、25の共通ドレインとFET4のソースとの間にコンデンサ12を接続している。
そして、この回路によっても、図6の回路と同様にFET14、15の貫通電流を防ぐことができる。
【0037】
なお、上述した第1〜第3の実施形態においては、ダイオード、パルス昇圧回路およびコンデンサから構成されるブロックが2組(ダイオード110、111に対応するブロック)しか設けられていないが、これは、出力電圧に応じてさらに多数設けられることは勿論である。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、コンデンサの面積を従来のものより少なくすることができる効果がある。また、請求項3の発明によれば、従来のもの以上の負荷電流をとることができる効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施形態によるチャージポンプ回路の構成を示すブロック図である。
【図2】 この発明の第2の実施形態によるチャージポンプ回路の構成を示すブロック図である。
【図3】 この発明の第3の実施形態によるチャージポンプ回路の構成を示すブロック図である。
【図4】 図1におけるパルス昇圧回路102の第1の構成例を示す回路図である。
【図5】 図1におけるパルス昇圧回路102の第2の構成例を示す回路図である。
【図6】 図1におけるパルス昇圧回路102の第3の構成例を示す回路図である。
【図7】 図6におけるパルス発生回路20の動作を説明するためのタイミング図である。
【図8】 図6におけるパルス発生回路20の具体例を示す回路図である。
【図9】 図1におけるパルス昇圧回路102の第4の構成例を示す回路図である。
【図10】 従来のチャージポンプ回路の構成例を示す回路図である。
【符号の説明】
102、104、105…パルス昇圧回路
103、123…インバータ
106、107、108、120、121…コンデンサ
110〜113、115〜118…ダイオード
INa、INb…入力端子
OUTa…出力端子
Claims (2)
- 順方向に直列接続される複数の第1のダイオード素子と、
前記第1のダイオード素子間の第1の接続点ごとに設けられ、該第1の接続点に一端が接続される第1のコンデンサと、
各前記第1のコンデンサごとに設けられ、該第1のコンデンサの他端に接続されるパルス昇圧回路と、
前記第1のダイオード素子の直列接続におけるアノード側の終端に接続される充電電流用パルス昇圧回路と、を備え、
前記複数のパルス昇圧回路のうち奇数番目のパルス昇圧回路は、第1の周期パルスが入力パルスとして入力され、該入力パルスを昇圧して、前記接続された第1のコンデンサの他端に出力し、
前記複数のパルス昇圧回路のうち偶数番目のパルス昇圧回路は、前記第1の周期パルスを反転した反転周期パルスが前記入力パルスとして入力され、該入力パルスを昇圧して、前記接続された第1のコンデンサの他端に出力し、
前記充電電流用パルス昇圧回路は、前記第1の周期パルスを反転した反転周期パルスが前記入力パルスとして入力され、該入力パルスを昇圧して、前記接続された第1のダイオード素子の直列接続におけるアノード側の終端に出力し、
前記複数の第1のダイオード素子の直列接続におけるカソード側の終端から昇圧された電圧が出力され、
前記パルス昇圧回路及び充電電流用パルス昇圧回路は、
前記入力パルスから2相周期パルスである第2の周期パルス及び第3の周期パルスを出力するパルス発生回路と、
ソースが電源端子に接続され、ゲートに前記第3の周期パルスを入力される第1のPチャネルFETと、
ドレインが前記第1のPチャネルFETのドレインに接続され、ソースが接地され、ゲートに前記第2の周期パルスを入力される第3のNチャネルFETと、
ドレインが電源端子に接続され、ゲートが前記第1のPチャネルFETのドレインに接続される第1のNチャネルFETと、
一端に前記第2の周期パルスが入力され、他端が前記第1のNチャネルFETのソースに接続される第2のコンデンサと、
ドレインが電源端子に接続され、ゲートが前記第1のNチャネルFETのソースに接続される第2のNチャネルFETと、
一端が前記第1のPチャネルFETのドレインに接続され、他端が前記第2のNチャネルFETのソースに接続される第3のコンデンサと、
ソースが前記第3のコンデンサの他端に接続され、ゲートに前記第3の周期パルスを入力される第2のPチャネルFETと、
ドレインが前記第2のPチャネルFETのドレインに接続され、ゲートに前記第2の周期パルスが入力され、ソースが接地される第4のNチャネルFETと
を有し、
前記第2の周期パルスは、前記第3の周期パルスが立ち上がった後に立ち上がり、
前記第3の周期パルスは、前記第2の周期パルスが立ち下がった後に立ち下がる
ことを特徴とするチャージポンプ回路。 - 前記複数の第1のダイオード素子の直列接続におけるカソード側の終端に、順方向に直列に接続される少なくとも1つの第2のダイオード素子と、
前記第2のダイオード素子ごとに設けられ、該第2のダイオード素子のアノードに一端が接続される少なくとも1つの第4のコンデンサと、
を備え、
前記パルス昇圧回路と前記第4のコンデンサとを併せて奇数番目の前記第4のコンデンサは、他端に前記第1の周期パルスが入力され、
前記パルス昇圧回路と前記第4のコンデンサとを併せて偶数番目の前記第4のコンデンサは、他端に前記反転周期パルスが入力され、
前記複数の第1のダイオード素子と前記第2のダイオード素子との直列接続におけるカソード側の終端から昇圧された電圧が出力される
ことを特徴とする請求項1に記載のチャージポンプ回路。
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