JP4278825B2 - チャイルドシート検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両座席にチャイルドシートが装着されているか否かを検出するチャイルドシート検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の座席に対するチャイルドシートの装着するためのチャイルドシートの連結構造の一例としては、フック式と称される構造と、コネクタ式と称される構造と、がある。以下、フック式とコネクタ式の双方の連結構造について簡単に説明する。
【0003】
フック式は、チャイルドシート側に基端側が機械的に連結され、引き締めることでチャイルドシートとの連結部分から先端部までの長さを短くできるベルトを有している。このベルトの先端部にはフックが固定されている。フックは先端側が略U字形状に湾曲したフック本体を備えている。フック本体の基端側では、先端部がフック本体の先端部に対して接離する方向へ旋回自在に揺動片が軸支されていると共に、揺動片の先端部がフック本体の先端部へ接近する方向へ揺動片を付勢する付勢部材が設けられている。これに対して車両座席のシートクッションとシートバックの間には、車幅方向に沿って軸方向とされた棒状の軸部が底となり、車両後方側へ向けて開口した略コ字形状の止め金具が設けられている。
【0004】
以上のフック式では、フックの揺動片を止め金具の軸部にあてがった状態で軸部へ接近する方向へフック本体を押圧すると、軸部からの押圧反力で付勢部材の付勢力に抗して揺動片が旋回して揺動片の先端部がフック本体の先端部から離間する。この状態で揺動片の先端部とフック本体の先端部との間を止め金具の軸部が通過すると、軸部からの押圧反力が解除されて揺動片は付勢部材の付勢力で旋回し、再び揺動片の先端部とフック本体の先端部とが接触し、フック本体と揺動片とで形成される環状部分の内側に軸部が入り込んだ連結状態となる。この連結状態で、ベルトを適宜に引き締めることで車両座席にチャイルドシートを固定することができるようになっている。
【0005】
一方、コネクタ式は、チャイルドシートから延出された角棒筒状のフレームを備えている。フレームの先端部に切り欠きが形成されている。切り欠きの内幅寸法は上述した止め具の軸部の外径寸法よりも僅かに大きく、切り欠きの内側に軸部を収容できるようになっている。また、このフレームの内部には、ロック部材が車幅方向を軸方向として回動自在に軸支されている。ロック部材は非ロック状態で切欠部に対応して位置する当接部と、ロック状態で切欠部に対応して位置する制限部とを備えている。また、ロック部材はロック状態となる方向へ付勢手段により付勢されていると共に、ロック状態にあっては所定の解除操作以外ではロック部材を動かすことができないようになっている。
【0006】
このコネクタ式においてもフック式と同様の止め金具が設けられており、切り欠き部の内側に止め金具の軸部を入り込ませて当接部に軸部を当接させた状態で、更に、軸部を切り欠き部の底部側に移動させるべくフレーム(すなわち、チャイルドシート)を移動させると、軸部からの押圧力で当接部が変位し、付勢手段のバランスがずれる位置まで当接部が移動すると、付勢手段の付勢力で軸部よりも切り欠き部の開口側にロック部が移動し、切り欠き部の開口側をロック部が塞ぐ。これにより、車両座席にチャイルドシートを固定することができるようになっている。
【0007】
また、チャイルドシートを座席に装着した際には、チャイルドシートが装着された座席に対応したエアバッグ装置は作動させない方が好ましいことは一般的によく知られている。これに対応して、チャイルドシートが装着されたか否かを検出する検出手段を設けて、チャイルドシートが座席に装着されたことを検出手段が検出した際の信号を、エアバッグ装置を制御するエアバッグコンピュータが受けた場合には如何なる場合にもチャイルドシートが装着された座席に対応するエアバッグ装置を作動させないようにするチャイルドシート検出装置もある。
【0008】
このようなチャイルドシート検出装置の一例としては、止め金具にコネクタを係合させる際の止め金具に対するコネクタの移動方向に沿って移動体が変位する機械的なスイッチを止め金具の近傍に設け、止め金具にコネクタが係合する際にコネクタがスイッチの移動体を押圧して移動体を変位させてスイッチをオン/オすることによりチャイルドシートが装着されたか否かを検出するようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したようなこれまでのチャイルドシート検出装置では、通常、コネクタ式にのみ対応しており、フック式には対応していなかった。すなわち、止め金具にコネクタが係合する際の止め金具に対するコネクタの相対的な変位量はコネクタの切り欠きの開口端から底部までに概ね等しく、コネクタの先端部はこの変位量に相当するストロークだけスイッチの移動体を押圧する。これに対して、フック式の場合にはフック本体の厚さ分だけしかスイッチの移動体を押圧することができない。したがって、フック式の場合はコネクタ式の場合ほどスイッチの移動体を変位させることができない。また、フック本体の厚さ分だけの移動体の移動量でスイッチのオン/オフを切り替える構成とすることも可能ではあるが、このような構成とした場合、僅かなストロークの差が誤検出の原因となる可能性があり、スイッチの構造やフック本体の厚さによっては、フック本体の寸法精度を必要以上に厳しくしなければならない等の製造上での弊害が生じる。
【0010】
また、上述したフック式は主に米国で使用され、コネクタ式は主に欧州にて使用され、日本ではその取付性等からコネクタ式を採用する方向にある。このため、フック式、コネクタ式の何れであってもチャイルドシートの検出が可能なチャイルドシート検出装置が切望されている。しかしながら、チャイルドシート検出装置をフック式とコネクタ式との共用とした場合には、ロック部の厚さとフック本体の厚さの差をセンサの検知範囲としなければならない。上述したように、そもそも、座席への止め金具の組付誤差がフック本体の湾曲部分での厚さやロック部の厚さの分とが同程度となってしまうのに、上記のように広い検出範囲を設定してしまうと、より一層、チャイルドシート検出における信頼性が低くなってしまう。
【0011】
本発明は、上記事実を考慮して、フック式及びコネクタ式の何れが採用されたチャイルドシートであっても、その装着状態を検知できるチャイルドシート検出装置を得ることが目的である。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を達成するため、請求項1記載の本発明は、チャイルドシートに設けられたシート側連結部材のロック部が、車両座席に設けられた車両側連結部材の制限部よりも前記チャイルドシートの装着方向側に位置することで、前記制限部が前記ロック部を介して間接的に前記チャイルドシートの前記装着方向とは反対方向への移動を制限するチャイルドシート連結構造に適用され、前記制限部の前記装着方向側に位置する前記ロック部を検出して前記チャイルドシートの装着状態をチャイルドシート検出装置であって、前記装着時に前記制限部により前記装着方向に対して交差した方向へ押圧されて移動する移動体と、前記移動体の前記移動を検出する検出手段と、を備えることを特徴としている。
【0013】
上記構成のチャイルドシート検出装置を適用したチャイルドシート連結構造では、チャイルドシート側の連結部材(シート側連結部材)を車両座席側の連結部材(車両側連結部材)へ接近、係合させた状態で、シート側連結部材のロック部が車両側連結部材に設けられた制限部よりも装着方向(すなわち、上述した接近方向)側に位置することロック状態となる。このロック状態では、チャイルドシートを車両座席から取り外すために上述した装着方向とは反対方向へチャイルドシートを移動させようとすると、ロック部が制限部へ当接してロック部の変位が制限され、間接的にチャイルドシートの移動が制限される。
【0014】
また、上述したチャイルドシートの装着時にシート側連結部材が車両側連結部材へ接近、係合すると、ロック部が移動体を装着方向に対して交差する方向へ向けて押圧し、これを移動させる。この移動体の移動は、検出手段により検出され、この移動体の移動、すなわち、制限部よりも装着方向側に位置するまでのロック部の移動に対応した移動体の移動を検出手段が検出することで、ロック状態となったこと判定できる。
【0015】
ここで、上述したように、移動体は装着方向に対して交差する方向へ向けて移動する構成であるため、移動体の移動量は、装着方向に対して直交する方向の成分と同じ方向のロック部の寸法に影響され、その長さが長ければ長いほど移動体の移動量が大きくなる。したがって、ロック状態でないときに対してロック状態における装着方向へのロック部の移動量が少ない場合であっても、充分に移動体を移動させることができ、ロック状態であることを確実に検出できる。
【0016】
請求項2記載の本発明は、請求項1記載のチャイルドシート検出装置において、前記装着状態において前記ロック部を挟んで両側に前記移動体を設けたことを特徴としている。
【0017】
上記構成のチャイルドシート検出装置では、ロック部を挟んで両側に移動体が設けられており、ロック部は両方の移動体を押圧して移動させる。ここで、仮に、ロック部の一方の側にしか移動体が設けられていない場合、ロック部が移動体から離間する方向に変位した位置で装着されると装着時における移動体の移動量が小さくなるが、本チャイルドシート検出装置では、ロック部を挟んで両側に移動体が設けられているため、一方の移動体からロック部が移動体から離間する方向に変位することは、すなわち、他方の移動体へロック部が接近することになるため、一方の移動体の変位量が小さくなっても、他方の移動体の変位量が大きくなる。したがって、ロック部が双方の移動体の中央に位置した状態で移動体を移動させた際の移動量以上に少なくとも一方の移動体が移動した場合、ロック状態であると判定する構成とすることが可能となる。
【0018】
請求項3記載の本発明は、請求項1記載のチャイルドシート検出装置において、前記移動体は、基端部周りに旋回自在とされ、前記装着時における前記ロック部からの押圧力を受けて旋回することを特徴としている。
【0019】
上記構成のチャイルドシート検出装置は、移動体が旋回自在とされており、ロック部に押圧されることで移動体が旋回する。このとき、挿入方向へのロック部の移動量が同じであれば、ロック部の押圧位置は移動体の旋回中心(すなわち、基端部)に近いほど移動体の旋回角度は大きくなり、挿入方向に対して直交する方向への旋回の成分も大きくなる。
【0020】
すなわち、この挿入方向に対して直交する方向の押圧部の寸法が大きくなれば、押圧位置が移動体の基端部に近くなり、より大きく移動体を旋回させることが可能となる。したがって、ロック状態でないときに対してロック状態における装着方向へのロック部の移動量が少ない場合であっても、挿入方向に対して直交する方向の押圧部の寸法が大きく、充分に押圧位置が移動体の基端部に近くすることでロック状態であることを確実に検出できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
<第1の実施の形態の構成>
図1には、本発明の第1の実施の形態に係るチャイルドシート検出装置10を適用したチャイルドシート連結構造12の要部が斜視図により示されている。
【0022】
この図に示されるように、チャイルドシート検出装置10はケース14を備えている。ケース14は複数の縦壁16、18、20、22、24により構成される側壁26を備えている。各縦壁16乃至24は幅方向両端部で縦壁16乃至24のうちの隣接する縦壁に連結されているが、縦壁16の縦壁18とは反対側の端部及び縦壁24の縦壁22とは反対側の端部には他の縦壁が存在せず、縦壁16の縦壁18とは反対側の端部と縦壁24の縦壁22の端部との間は開口部28とされている。
【0023】
この開口部28の開口幅方向は縦壁20の幅方向に対して平行とされており、しかも、縦壁20の開口部28側の面方向に沿って縦壁20の幅方向中心を通過する仮想線Aは、開口部28の開口幅方向中心を通る。また、側壁26は平面形状が仮想線Aを境とする線対称とされており、縦壁16の縦壁18とは反対側の端部から縦壁16の幅方向に沿って延長された仮想線Bと縦壁24の縦壁22とは反対側の端部から縦壁24の幅方向に沿って延長された仮想線Cとの交点は上述した仮想線Aが通過し、仮想線Aに対する仮想線Bの角度θ1と仮想線Aに対する仮想線Cの角度θ2とが等しくなる。
【0024】
また、この側壁26の内側には隔壁30が設けられている。隔壁30は、その一端が縦壁18の幅方向中間部へ一体的に連結されていると共に他端が縦壁22の幅方向中間部へ一体的に連結されており、側壁26の内側を開口部28側と縦壁20側とに分割している。また、隔壁30よりも縦壁20側には底部32と天井部33(図5参照)とが設けられており、隔壁30よりも縦壁20側の空間は閉じられた検出器収容部34とされている。
【0025】
図5に示されるように、以上の構成のケース14は、底部32がボルトや熱かしめ等の締結手段や接着剤や溶接等の固着手段等によってベースプレート36の表面側へ一体的に固定されている。ベースプレート36は矩形の平板状とされており、その長手方向両端部は車両側連結部材としてチャイルドシート連結構造12を構成するロックバー38の一対の脚部40、42(図2参照)へ固定されている。
【0026】
図2に示されるように、脚部40、42は互いに平行とされており、その軸方向一端部はこれらの脚部40、42の軸方向に対して直交する方向に沿って軸方向とされた制限部としてのバー本体44により連結されている。このため、ロックバー38は全体的に脚部40、42の軸方向他端側へ向けて開口した略凹形状とされている。ロックバー38は、図8に示される(図8ではロックバー38の具体的な図示を省略している)車両46の座席としての助手席48を構成するシートクッション50とシートバック52との間に配置され、脚部40、42の軸方向他端部が直接或いは図示しない支持手段を介して助手席48に固定される。
【0027】
このロックバー38にはチャイルドシート54(図8参照)に設けられたシート側連結部材としてのコネクタ56(図3及び図6参照)若しくはフック58(図4及び図7参照)が連結される。
【0028】
図6に示されるコネクタ56は、所謂「コネクタ式の連結部材」で、長手方向中間部よりも基端側がチャイルドシート54へ固定された断面矩形で且つ筒状のフレーム60を備えている。フレーム60の先端部にはフレーム60の先端側へ向けて開口し且つフレーム60の幅方向に沿って貫通したバー挿入口62が形成されている。このバー挿入口62は、開口幅寸法が上述したロックバー38のバー本体44の外径寸法よりも大きく、その内側へバー本体44を収容できるようになっている。
【0029】
また、フレーム60の内側にはロック片64が配置されている。ロック片64はロック部66と当接部68とを備えており、ロック部66と当接部68との連結部分がフレーム60の幅方向を軸方向として回動自在にフレーム60に軸支されている。
【0030】
さらに、このフレーム60の内部には図示しない付勢手段が収容されており、付勢手段はロック片64を所定の回転位置を中心として双方向へ付勢する構成となっている。
【0031】
また、フレーム60の内側には、ロック片64の回動を制限する制限機構が収容されており、フレーム60の幅方向に沿ってバー挿入口62の内側にロック片64のバー本体44が見えるまでロック片64が旋回した状態で制限機構がロック片64の回動を制限するようになっている。この制限機構は、例えば、フレーム60の基端側に設けられた解除ボタン(図示省略)の押圧操作により解除できるようになっている。
【0032】
一方、図7に示されるフック58は、所謂「フック式の連結部材」で、釣り針状(すなわち、略J字形状)に湾曲したフック本体80を備えている。フック本体80は、長尺帯状のベルトの先端部に基端部が係止されている。このベルトは基端側に設けられたチャイルドシート54に設けられた一対の環状部材の各々に貫通係合した状態でがチャイルドシート54へ支持されており、基端部を引っ張ることでチャイルドシート54からベルトの先端部までの長さ(すなわち、フック本体80までの長さ)を短くでき、また、一対の環状部材との貫通係合を緩めて基端側を先端側へ引っ張ることでチャイルドシート54からベルトの先端部までの長さ(すなわち、フック本体80までの長さ)を長くできるようになっている。
【0033】
フック本体80の長手方向基端側には、棒状若しくは舌片状に形成されたロック片82の基端部がフック本体80の幅方向を軸方向として、この軸周りに回動自在に軸支されている。ロック片82の先端は、旋回によりフック本体80の先端に対して接離すると共に、フック本体80の先端へ接近する方向へ旋回することでフック本体80の先端部へ当接し、それ以上の旋回がフック本体80によって制限されるようになっている。この旋回制限状態では、フック本体80とロック片82とが環状となる。
【0034】
また、ロック片82は図示しない付勢部材によって先端部がフック本体80の先端部へ接近する方向へ付勢されており、通常状態では上述した旋回制限状態にある。
【0035】
一方、図2に示されるように、ケース14の内側には移動体としての一対のスライダ90、92が配置されている。スライダ90は縦壁16の幅方向に沿って長手方向とされた棒状の軸部94を備えている。開口部28側の軸部94の先端部には、被押圧板96が一体的に固定されている。被押圧板96の軸部94とは反対側の面は仮想線Bと同じ方向に向いている。また、被押圧板96は仮想線Aとの交点近傍から仮想線Aに沿って開口部28とは反対側へ向けて屈曲しており、この屈曲部分が当接部98とされている。
【0036】
さらに、軸部94の被押圧板96とは反対側は隔壁30に形成された円孔100を貫通している。円孔100はその内径寸法が軸部94の外径寸法よりも極僅かに大きい程度とされており、軸部94の移動方向を円孔100の軸方向にのみ制限して軸部94を支持している。また、軸部94の被押圧板96とは反対側の端部には鉄等の磁性材料により形成された磁性部102が一体形成されている。この磁性部102の側方には検出手段としての検出器104が配置されている。検出器104は、マグネット106と磁気抵抗素子108とを備えている。マグネット106は通常特定の磁界を形成し、この磁界を構成する磁力線が磁気抵抗素子108を横切っている。磁気抵抗素子108は横切る磁力線の角度に応じて電気抵抗値が変化する一種の可変抵抗で、この磁気抵抗素子108と他の電気抵抗値が既知の抵抗素子(図示省略)とが所謂ブリッジ回路を構成している。
【0037】
上述した磁性部102は軸部94が自らの軸方向に沿ってスライドすることでマグネット106に対して接離移動するが、このマグネット106に対する磁性部102の接離移動により、マグネット106の磁界が変化して、これに伴い、磁気抵抗素子108を横切る磁力線の向きが変化し、これによって磁気抵抗素子108の電気抵抗値が変化する構成である。
【0038】
また、上述した被押圧板96と隔壁30との間には、圧縮コイルスプリング110が配置されている。圧縮コイルスプリング110はその内側に上述した軸部94が挿入された状態で設けられており、その一端は被押圧板96へ当接し他端が隔壁30へ当接して被押圧板96を隔壁30から離間する方向へ付勢している。
【0039】
一方、スライダ92は縦壁24の幅方向に沿って長手方向とされた棒状の軸部114を備えている。開口部28側の軸部114の先端部には、被押圧板116が一体的に固定されている。被押圧板116の軸部114とは反対側の面は仮想線Cと概ね同じ方向に向いていると共に、被押圧板96は、仮想線Aとの交点近傍から仮想線Aと同じ向きを向いている。また、被押圧板116は仮想線Aとの交点近傍から仮想線Aに沿って開口部28とは反対側へ向けて屈曲しており、この屈曲部分が当接部118とされている。
【0040】
さらに、軸部114の被押圧板116とは反対側は隔壁30に形成された円孔120を貫通している。円孔120はその内径寸法が軸部114の外径寸法よりも極僅かに大きい程度とされており、軸部114の移動方向を円孔120の軸方向にのみ制限して支持している。また、軸部114の被押圧板116とは反対側の端部には鉄等の磁性材料により形成された磁性部122が一体形成されている。この磁性部122の側方には検出手段としての検出器124が配置されている。検出器124は基本的に検出器104と構成が同じで、マグネット106と磁気抵抗素子108とを備えており、マグネット106に対する磁性部122の接離移動により磁気抵抗素子108の電気抵抗値が変化する構成である。
【0041】
また、上述した被押圧板116と隔壁30との間には、圧縮コイルスプリング130が配置されている。圧縮コイルスプリング130はその内側に上述した軸部114が挿入された状態で設けられており、その一端は被押圧板116へ当接し他端が隔壁30へ当接して被押圧板116を隔壁30から離間する方向へ付勢している。この圧縮コイルスプリング130の付勢力は上述した圧縮コイルスプリング110の付勢力と略同じ大きさとされており、上述した被押圧板96、116はこれらの圧縮コイルスプリング110、130に付勢されることで仮想線A上で当接部98と当接部118とが互いに当接している。
【0042】
上述した検出器104、124は図示しないケーブルやリード線等の接続手段を介してコネクタ132へ電気的に接続されている。コネクタ132は側壁26の外側で縦壁20に固定されている。コネクタ132には、これに係合する別のコネクタ(図示省略)を介して図8に示されるエアバッグコンピュータ134へ電気的に接続されている。エアバッグコンピュータ134は更に助手席用のエアバッグ装置136の起動装置138へ電気的に接続されており、エアバッグコンピュータ134からの起動信号を起動装置138が受信することで起動装置138がエアバッグ装置136を作動させる構成となっている。
【0043】
<第1の実施の形態の作用、効果>
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
【0044】
本チャイルドシート検出装置10を適用したチャイルドシート連結構造12では、上述したコネクタ56及びフック58の双方の連結が可能で、何れを採用したチャイルドシート54であっても助手席48に取り付けることが可能である。
【0045】
以下、具体的に説明すると、コネクタ56を採用したチャイルドシート54を助手席48へ装着する場合には、フレーム60のバー挿入口62の開口端とロックバー38のバー本体44とを車両46の前後方向に沿って対向させ、この状態でフレーム60を車両46の後方へ移動させ(すなわち、装着方向へ移動させ)フレーム60をバー本体44へ接近させる。
【0046】
バー挿入口62の内側へバー本体44が入り込み、当接部68にバー本体44が当接した状態でフレーム60内に収容された付勢手段の付勢力に抗してバー本体44が当接部68を押圧して所定の回動位置を越えるまでロック片64が回動すると、付勢手段の付勢力でロック片64が回動してロック部66がバー本体44を介してバー挿入口62の底部とは反対側に位置すると共に、制限機構によりロック片64の回動が制限される(図6図示状態)。この状態でフレーム60を装着方向とは反対方向(すなわち、車両46の前方側)へ移動させようとすると、バー本体44がロック部66へ当接して間接的に車両46の前方側へのチャイルドシート54の移動が制限される。
【0047】
一方、フック58を採用したチャイルドシート54を助手席48へ装着する場合には、ロック片82を付勢する付勢部材の付勢力に抗してロック片82の先端をフック本体80の先端から離間させ、この状態でフック本体80をバー本体44へ接近させる。さらに、この状態でバー本体44にロック片82の先端とフック本体80の先端との間を通過させ、ロック片82を付勢する付勢部材に抗する外力付与を解除する。これにより、ロック片82の先端とフック本体80の先端との間が閉塞され、バー本体44はフック本体80とロック片82とで形成される輪の内側に入り込む(図7図示状態)。この状態では、バー本体44がフック本体80とロック片82とで形成される輪の内側から出ることはない。この状態で、フック本体80とチャイルドシート54とを連結するベルトの基端部を引っ張ってチャイルドシート54とフック本体80との間を適宜に縮めることで、チャイルドシート54が助手席48へ装着される。
【0048】
また、図3及び図4に示されるように、バー挿入口62へバー本体44が入り込むまでフレーム60を装着方向へ移動させたり、バー本体44にロック片82の先端部とフック本体80の先端部との間を通過させようとすると、フレーム60の先端部やフック本体80が被押圧板96、116へ当接してこれらを押圧し、被押圧板96、116を押し開こうとする。
【0049】
フレーム60やフック本体80からの押圧力を受けた被押圧板96、116は、圧縮コイルスプリング110、130の付勢力に抗し、軸部94、114が円孔100、120に案内されて隔壁30側へ移動し、これにより、磁性部102、122が検出器104、124のマグネット106へ接近する方向へスライドする。
【0050】
マグネット106に磁性部102、122が接近することでマグネット106の磁界は磁性部102、122へ引き付けられて変化する。マグネット106の磁界が変化することで、この磁界を形成する磁力線の向きが変化し、特に、磁気抵抗素子108を横切る磁力線の向きが変化することで磁気抵抗素子108の電気抵抗値が変化する。磁気抵抗素子108の電気抵抗値が変化したことで、エアバッグコンピュータ134はフレーム60のバー挿入口62へバー本体44が入り込んだことやバー本体44がフック本体80とロック片82とで形成される輪の内側に入り込んだこと、すなわち、チャイルドシート54が助手席48に装着されたことを判定し、仮に、エアバッグ装置136が作動するような状況(例えば、車両46の急減速状態)にあってもエアバッグ装置136の起動装置138へ起動信号を送信しない。
【0051】
ところで、本実施の形態では、磁性部102、122の変位量が基本的にフレーム60やフック本体80の装着方向(車両46の後方側)への移動量ではなく、フレーム60やフック本体80の幅寸法に依存する。
【0052】
すなわち、本実施の形態においては、ある程度までフレーム60やフック本体80が被押圧板96、116を押し開きつつ装着方向へ移動すると、被押圧板96、116の当接部98、118が圧縮コイルスプリング110、130の付勢力でフレーム60やフック本体80の幅方向両端部へ当接して、この状態で保持され、それ以上フレーム60がケース14の内側に入り込んでも被押圧板96、116は移動しなくなる。仮に、フレーム60やフック本体80の幅方向中心と仮想線Aとが一致した状態でチャイルドシート54が装着された際の被押圧板96、116の移動量Lは、フレーム60の幅寸法をWとすると次の式(1)にて表される。
L=W/(2cosθ)・・・(1)
このように、本実施の形態において被押圧板96、116の移動量、すなわち、スライダ90、92の移動量は基本的にフレーム60やフック本体80の幅寸法にのみ依存する。
【0053】
したがって、当接部98、118の間にフレーム60やフック本体80が入り込みさえすれば、チャイルドシート54が助手席48に装着されたことを検出できるため、ロックバー38の取付精度がよくない場合や、ロックバー38のバー本体44よりも装着方向側への移動量が少ないフレーム60やフック本体80であってもチャイルドシート54が助手席48に装着されたことを確実に検出できる。
【0054】
また、本実施の形態は一対のスライダ90、92を設けた構成であるが、請求項1記載の本発明の観点からすれば、移動体としてのスライダ90、92は2つでなく、例えば、スライダ90のみ(若しくは、スライダ92のみ)を設ける構成であってもよいし、その場合であっても基本的には上述した作用を奏し、上述した効果を得ることができる。
【0055】
しかしながら、スライダ90のみを設けた場合、フレーム60やフック本体80の幅方向中心が仮想線Aを介して被押圧板96とは反対側に位置した状態でチャイルドシート54が装着された場合には、フレーム60やフック本体80の幅方向中心と仮想線Aとが一致した状態でチャイルドシート54が装着された場合に比べてスライダ90のスライド量が小さくなる。このため、スライダ90のみを設けた場合には、フレーム60やフック本体80の幅方向中心が仮想線Aを介して被押圧板96とは反対側に最もずれた状態でチャイルドシート54が装着された場合のスライダ90のスライドを検出器104が検出した際にエアバッグコンピュータ134はチャイルドシート54が装着されたと判定するように設定しなければならない。すなわち、このような場合には、必然的にチャイルドシート54が装着されていない状態と装着された状態とを判別するのに要するスライダ90のスライド量が小さくなる。
【0056】
これに対して、本実施の形態では、仮にフレーム60やフック本体80の幅方向中心が仮想線Aを介して被押圧板96とは反対側に位置した状態でチャイルドシート54が装着された場合には、フレーム60やフック本体80の幅方向中心と仮想線Aとが一致した状態でチャイルドシート54が装着された場合に比べてスライダ90のスライド量が小さくなるが、スライダ92のスライド量は反対に大きくなる。したがって、フレーム60やフック本体80の幅方向中心と仮想線Aとが一致した状態で当接部98と当接部118との間にフレーム60やフック本体80が挟まれた際のスライダ90、92の各々のスライド量以上にスライダ90及びスライダ92の何れか一方がスライドした場合にチャイルドシート54が装着されたとエアバッグコンピュータ134が判定する構成とすれば、スラ、チャイルドシート54が装着されていない状態と装着された状態とを判別するのに要するスライダ90のスライド量を大きくできる。
【0057】
また、上述したように、本実施の形態では、仮にフレーム60やフック本体80の幅方向中心が仮想線Aを介して被押圧板96とは反対側に位置した状態でチャイルドシート54が装着された場合には、フレーム60やフック本体80の幅方向中心と仮想線Aとが一致した状態でチャイルドシート54が装着された場合に比べてスライダ90のスライド量が小さくなるが、スライダ92のスライド量は反対に大きくなる。すなわち、このような場合、スライダ90、92の各々のスライド量は異なるが、スライダ90のスライド量とスライダ92のスライド量との和は変化しない。したがって、スライダ90のスライド量とスライダ92のスライド量との和が、フレーム60やフック本体80の幅方向中心と仮想線Aとが一致した状態で当接部98と当接部118との間にフレーム60やフック本体80が挟まれた際のスライダ90、92の各々のスライド量の和と同じになった場合にチャイルドシート54が装着されたとエアバッグコンピュータ134が判定する構成としてもチャイルドシート54が装着されていない状態と装着された状態とを判別するのに要するスライダ90のスライド量を大きくできる。
【0058】
<第2の実施の形態の構成>
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、この第2の実施の形態において前記第1の実施の形態と基本的に同一の部位に関しては、前記第1の実施の形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
【0059】
図9には本発明の第2の実施の形態に係るチャイルドシート検出装置150の構成が平面図によって示されており、図12にはチャイルドシート検出装置150が側面図によって示されている。
【0060】
これらの図に示されるように、本チャイルドシート検出装置150はケース152を備えている。ケース152は上述した第1の実施の形態に係るチャイルドシート検出装置10のケース14とは異なり、平面視でロックバー38の脚部40の軸方向に沿って長手方向とされた略長方形の箱状とされ、脚部40の上方に配置されている。
【0061】
ケース152は取付状態で車両46の幅方向一端側(脚部42側)で開口している。このケース152には移動体としてのレバー154が設けられている。レバー154は、ケース14の幅方向一端側で且つ車両46の前方側の端部の近傍に基端部が位置するように配置されている。レバー154の基端部には、上下方向に沿って軸方向とされ、軸方向両端がケース152に支持されたシャフト156が貫通しており、レバー154はシャフト156周りに旋回可能に支持されている。
【0062】
レバー154はその旋回半径方向に沿って長手の棒状、若しくは、旋回半径方向に沿って長手で且つ回転軸方向に沿って幅方向の板状とされており、その長手寸法はロックバー38のバー本体44の長さ程度とされている。
【0063】
また、シャフト156には捩じりコイルスプリング158が設けられている。捩じりコイルスプリング158は、その一端がケース14へ係止され、他端がレバー154に係止されており、レバー154の先端部をケース14の車両46後方側の端部から離間させる方向へ付勢している。但し、捩じりコイルスプリング158は、外力が作用していない状態ではレバー154の長手方向がバー本体44の軸方向に沿った状態となるように設定されており、この状態では、レバー154とバー本体44とが略平行となりレバー154がバー本体44の上方に位置する。
【0064】
さらに、レバー154の基端側には鉄等の磁性体にて形成された磁性部160が設けられている。
【0065】
また、ケース152の内部には検出器162が配置されている。検出器162にはマグネット106と、磁気抵抗素子108及び磁気抵抗素子108と共にブリッジ回路を構成する抵抗素子が設けられた基板とを有しており、レバー154の磁性部160がマグネット106に対して接離することでマグネット106の磁界が変化し、この磁界を構成する磁力線の向きが変化するようになっている。
【0066】
<第2の実施の形態の作用、効果>
図10、11、13、14の各図に示されるように、本実施の形態では、バー挿入口62へバー本体44が入り込むまでフレーム60を装着方向へ移動させたり、バー本体44にロック片82の先端部とフック本体80の先端部との間を通過させようとすると、フレーム60の先端部やフック本体80がレバー154へ当接してこれを押圧し、レバー154を押し開こうとする。フレーム60やフック本体80からの押圧力を受けたレバー154は、捩じりコイルスプリング158の付勢力に抗して先端部がケース152の車両46後方側の端部へ接近するように旋回し、これにより、レバー154の先端部に設けられた磁性部160が検出器162のマグネット106へ接近する。
【0067】
マグネット106に磁性部160が接近することでマグネット106の磁界は磁性部160へ引き付けられて変化する。マグネット106の磁界が変化することで、この磁界を形成する磁力線の向きが変化し、特に、磁気抵抗素子108を横切る磁力線の向きが変化することで磁気抵抗素子108の電気抵抗値が変化する。磁気抵抗素子108の電気抵抗値が変化したことで、エアバッグコンピュータ134はフレーム60のバー挿入口62へバー本体44が入り込んだことやバー本体44がフック本体80とロック片82とで形成される輪の内側に入り込んだこと、すなわち、チャイルドシート54が助手席48に装着されたことを判定し、仮に、エアバッグ装置136が作動するような状況(例えば、車両46の急減速状態)にあってもエアバッグ装置136の起動装置138へ起動信号を送信しない。
【0068】
ところで、本実施の形態では、磁性部160の変位量が基本的にフレーム60やフック本体80の装着方向(車両46の後方側)への移動量のみならずフレーム60やフック本体80の幅寸法に依存する。
【0069】
すなわち、本実施の形態においては、フレーム60やフック本体80がレバー154の押圧を開始した際には、フレーム60やフック本体80の先端部全体がレバー154を押圧するが、レバー154が旋回すると、フレーム60やフック本体80の先端部のうち、基本的にケース152側の端部のみがレバー154に当接してこれを押圧する。フレーム60やフック本体80の装着方向への移動量が同じであれば、フレーム60やフック本体80の先端部のうちケース152側の端部がレバー154の基端部に近いほどレバー154の旋回角度は大きくなる。
【0070】
したがって、フレーム60やフック本体80の幅寸法がある程度大きければ、装着方向へのフレーム60やフック本体80の移動量が小さくてもチャイルドシート54が助手席48に装着されたことを検出できるため、ロックバー38の取付精度がよくない場合や、ロックバー38のバー本体44よりも装着方向側への移動量が少ないフレーム60やフック本体80であってもチャイルドシート54が助手席48に装着されたことを確実に検出できる。
【0071】
なお、上述した各実施の形態では、検出手段に磁気抵抗素子108を使用した検出器104、124、162を採用したが、検出手段は磁気抵抗素子を使用する構成に限定されるものではない。検出手段は、電気的、磁気的、或いは光学的等で移動体であるスライダ90、92やレバー154を検出できる構成であればよい。
【0072】
<第3の実施の形態の構成>
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
【0073】
図15乃至図18には本実施の形態に係るチャイルドシート検出装置180の構成が側面図によって示されている。
【0074】
これらの図に示されるように、本チャイルドシート検出装置180はケース182を備えている。ケース182は上述した第1の実施の形態に係るチャイルドシート検出装置10のケース14とは異なり、ロックバー38の脚部40の軸方向に対して後端側が前端側に対して下方に傾斜しており、ボルト等の締結手段により直接或いは間接的にロックバー38へ固定されている。
【0075】
ケース182はその上端が開口しており、その内側には鉄等の磁性体により形成された移動体としてのスライダ184が設けられている。スライダ184はそのケース182の底部側の外周部がケース182の内周部に摺接しており、ケース182の内空部の軸方向に沿ってスライド可能とされている。
【0076】
また、ケース182の内側には縦壁186が形成されており、圧縮コイルスプリング188の一端が当接している。この圧縮コイルスプリング188の他端は、ケース182の底部側のスライダ184の端部に形成された収容孔190の底部に当接している。このため、スライダ184は圧縮コイルスプリング188の付勢力によって前上方へ付勢されており、スライダ184の圧縮コイルスプリング188による付勢方向側にはロックバー38のバー本体44が位置している。
【0077】
スライダ184の先端側には当接部192が形成されている。当接部192は上述したコネクタ56がロックバー38へ係合する際のコネクタ56の進行方向(装着方向)に対して平行な平面とされている。また、この当接部192の前端部には連続して当接部194が形成されている。当接部194は、ケース182の内空の軸方向に対して略直交した前方向で且つ上方向へ向いた平面とされており、この当接部194の向きは、例えば、コネクタ56がロックバー38へ係合する際のコネクタ56の進行方向(装着方向)に対して45度傾斜している。スライダ184に上述した圧縮コイルスプリング188の付勢力以外の外力が作用していない状態では、当接部194がロックバー38のバー本体44に当接するまでスライダ184はケース182から突出しており、通常は、圧縮コイルスプリング188の付勢力とバー本体44からの押圧反力にてバランスがとれている。
【0078】
また、図16及び図18に示されるように、この当接部194がバー本体44に当接した状態では、当接部192、194はロックバー38へ係合する際のコネクタ56及びフック58の移動軌跡上に位置していると共に、当接部194はロックバー38へ係合する際のコネクタ56及びフック58の移動軌跡上に位置している。
【0079】
一方、ケース182の縦壁186を介してスライダ184とは反対側には、検出手段としての検出器196が配置されている。検出器196はマグネット106と磁気抵抗素子108を備え、マグネット106により形成される磁界の磁力線の一部が磁気抵抗素子108を横切るようになっている点においては上述した検出器104と同じである。上述したスライダ184は鉄等の磁性体によって形成されているため、スライダ184がケース182の内壁に沿ってケース182に対して出入りすることでマグネット106の磁界が変化し、これにより、磁気抵抗素子108を横切る磁力線の向きが変化する。このときの磁力線の向きの変化に伴う磁気抵抗素子108の電気抵抗値の変化からスライダ184が移動したことを検出する。なお、この観点からすれば、スライダ184はその全てが磁性体によって形成されていなくても、その一部が磁性体で形成されていたり、磁性体によって形成された板材等を磁性体以外の材質によって形成されたスライダ184の本体へ固着する構成であってもよい。
【0080】
図15乃至図18に示されるように、ロックバー38を介してケース182とは反対側(すなわち、ケース182の上方)には、ガイド198が配置されている。ガイド198は上壁200を備えている。図15及び図16に示されるように、上壁200とロックバー38のバー本体44との間隔は、コネクタ56がバー本体44に係合した状態でフレーム60(コネクタ56)の上面が上壁200の下面に当接するか、フレーム60の上面と上壁200の下面との間に極僅かに隙間が形成されるように設定されている。また、図19に示されるように、ガイド198はバー本体44の長手方向に沿って互いに対向した一対の側壁202を備えている。これらの側壁202の間隔はフレーム60の幅寸法よりも極僅かに大きい程度に設定されている。
【0081】
また、ガイド198の上壁200の後端側は下方へ向けて湾曲した湾曲部204とされている。
【0082】
<第3の実施の形態の作用、効果>
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
【0083】
本チャイルドシート検出装置180を適用したチャイルドシート連結構造12では、上述したコネクタ56及びフック58の双方の連結が可能で、何れを採用したチャイルドシート54であっても助手席48に取り付けることが可能である。
【0084】
以下、具体的に説明すると、コネクタ56を採用したチャイルドシート54を助手席48へ装着する場合には、先ず、コネクタ56をガイド198へ接近させて、コネクタ56のフレーム60をガイド198の一対の側壁202の間に入れると共に、フレーム60の上面を上壁200の下面へ当接させる。上壁200とロックバー38のバー本体44との間隔は、コネクタ56がバー本体44に係合した状態でフレーム60の上面が上壁200の下面に当接するか、フレーム60の上面と上壁200の下面との間に極僅かに隙間が形成されるように設定されているため、フレーム60の上面と上壁200の下面とを当接させた状態で、フレーム60をロックバー38へ接近移動させれば、フレーム60のバー挿入口62にロックバー38のバー本体44が入り込む。このように、ガイド198を設けることで、ロックバー38の位置を特に確認しなくてもコネクタ56をロックバー38へ係合させることができ、連結が容易になる。
【0085】
ここで、上述したように、スライダ184の当接部194がバー本体44に当接した状態では、当接部192、194がフレーム60の係合移動軌跡上に位置しているため、図16に示されるように、フレーム60のバー挿入口62にバー本体44が入り込み始めると、フレーム60の先端部下側と当接部194とが当接する。
【0086】
この状態で更にフレーム60を移動させると、フレーム60が当接部194をその移動方向側に押圧するが、当該移動方向へのスライダ184の移動はケース182によって制限されるうえ、当接部194はコネクタ56の移動方向に対して傾斜した平面であるため、フレーム60からの押圧力はスライダ184をケース182の底部側へ移動させる方向に作用する。これにより、スライダ184はケース182の底部側へ圧縮コイルスプリング188の付勢力に抗して移動する。
【0087】
鉄等の磁性体で形成されたスライダ184がケース182の底部側へ移動することで、マグネット106の磁界はスライダ184に引き付けられて変化する。マグネット106の磁界が変化することで、この磁界を形成する磁力線の向きが変化し、特に、磁気抵抗素子108を横切る磁力線の向きが変化することで磁気抵抗素子108の電気抵抗値が変化する。磁気抵抗素子108の電気抵抗値が変化したことで、エアバッグコンピュータ134はフレーム60のバー挿入口62へバー本体44が入り込んだこと、すなわち、チャイルドシート54が助手席48に装着されたことを判定し、仮に、エアバッグ装置136が作動するような状況(例えば、車両46の急減速状態)にあってもエアバッグ装置136の起動装置138へ起動信号を送信しない。
【0088】
一方、フック58を採用したチャイルドシート54を助手席48へ装着する場合には、フック本体80をガイド198へ接近させて、フック本体80をガイド198の一対の側壁202の間に入れると共に、図18に示されるように、フック本体80の上面を上壁200の下面へ当接させる。この状態で上壁200に沿わせつつフック本体80を移動させると、フック本体80が湾曲部204に当接し、湾曲部204によって移動方向の変更を強いられる。この状態でフック本体80をそのまま下降させるか、或いは、ガイド198の上壁200の前端部を支点にしてフック本体80を回動させてフック本体80の先端側を下方へ回動させると、ロック片82がバー本体44へ当接し、この状態で更にフック本体80を下降若しくは回動させると、ロック片82を付勢する付勢力に抗してロック片82が回動する。ロック片82が所定角度回動した状態でフック本体80を前方側へ移動させると、フック本体80の内側にバー本体44が入り込み、ロック片82がバー本体44からの押圧反力を受けなくなる位置までフック本体80が移動すると、ロック片82が付勢力で元に戻ってロック状態となる。
【0089】
ここで、フック本体80が下降若しくは回動すると、図18に示されるように、フック本体80の先端部若しくは先端側の湾曲部分がスライダ184の当接部192へ当接する。この状態で更にフック本体80を下降若しくは回動させると、フレーム60が当接部192をその移動方向側に押圧し、これにより、スライダ184はケース182の底部側へ圧縮コイルスプリング188の付勢力に抗して移動する。
【0090】
上述したように、鉄等の磁性体で形成されたスライダ184がケース182の底部側へ移動したことは、磁気抵抗素子108の電気抵抗値の変化として検出され、磁気抵抗素子108の電気抵抗値が変化したことで、エアバッグコンピュータ134はバー本体44がフック本体80とロック片82とで形成される輪の内側に入り込んだこと、すなわち、チャイルドシート54が助手席48に装着されたことを判定し、仮に、エアバッグ装置136が作動するような状況(例えば、車両46の急減速状態)にあってもエアバッグ装置136の起動装置138へ起動信号を送信しない。
【0091】
ところで、本実施の形態では、スライダ184の変位量が基本的にフレーム60やフック本体80の装着方向(車両46の後方側)への移動量ではなく、装着方向に沿ってフレーム60をみた場合にフレーム60とスライダ184の重複部分の高さ寸法及びフック本体80が当接部192へ当接してからのフック本体80の下降或いは回動量に依存する。
【0092】
したがって、フレーム60及びフック本体80がスライダ184に当接してスライダ184を押圧しさえすれば、チャイルドシート54が助手席48に装着されたことを検出できるため、ロックバー38の取付精度がよくない場合や、ロックバー38のバー本体44よりも装着方向側への移動量が少ないフレーム60やフック本体80であってもチャイルドシート54が助手席48に装着されたことを確実に検出できる。
【0093】
なお、上述した各実施の形態では、検出手段に磁気抵抗素子108を使用した検出器104、124、162、194を採用したが、検出手段は磁気抵抗素子を使用する構成に限定されるものではない。検出手段は、電気的、磁気的、或いは光学的等で移動体であるスライダ90、92、184やレバー154を検出できる構成であればよい。
【0094】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明はフック式及びコネクタ式の何れが採用されたチャイルドシートであっても、その装着状態を確実に検知できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るチャイルドシート検出装置を適用したチャイルドシート連結構造の要部の拡大斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るチャイルドシート検出装置を適用したチャイルドシート連結構造の要部の拡大平面図である。
【図3】コネクタ式のシート側連結部材が連結された状態での図2に対応した拡大平面図である。
【図4】フック式のシート側連結部材が連結された状態での図2に対応した拡大平面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係るチャイルドシート検出装置を適用したチャイルドシート連結構造の要部の拡大側面図である。
【図6】コネクタ式のシート側連結部材が連結された状態での図5に対応した拡大側面図である。
【図7】フック式のシート側連結部材が連結された状態での図5に対応した拡大側面図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態に係るチャイルドシート検出装置のシステムの概略図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係るチャイルドシート検出装置を適用したチャイルドシート連結構造の要部の拡大平面図である。
【図10】コネクタ式のシート側連結部材が連結された状態での図9に対応した拡大平面図である。
【図11】フック式のシート側連結部材が連結された状態での図9に対応した拡大平面図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態に係るチャイルドシート検出装置を適用したチャイルドシート連結構造の要部の拡大側面図である。
【図13】コネクタ式のシート側連結部材が連結された状態での図12に対応した拡大側面図である。
【図14】フック式のシート側連結部材が連結された状態での図12に対応した拡大側面図である。
【図15】本発明の第3の実施の形態に係るチャイルドシート検出装置を適用したコネクタ式のチャイルドシート連結構造の要部の拡大側面図である。
【図16】コネクタ式の連結部材が連結される途中での図15に対応した側面図である。
【図17】本発明の第3の実施の形態に係るチャイルドシート検出装置を適用したフック式のチャイルドシート連結構造の要部の拡大側面図である。
【図18】フック式の連結部材が連結される途中での図15に対応した側面図である。
【図19】本発明の第3の実施の形態に係るチャイルドシート検出装置の平面断面図である。
【符号の説明】
10 チャイルドシート検出装置
12 チャイルドシート連結構造
38 ロックバー(シート側連結部材)
44 バー本体(制限部)
54 チャイルドシート
56 コネクタ(車両側連結部材)
58 フック(車両側連結部材)
66 ロック部
82 ロック片
90 スライダ(移動体)
92 スライダ(移動体)
104 検出器(検出手段)
124 検出器(検出手段)
150 チャイルドシート検出装置
154 レバー(移動体)
162 検出器(検出手段)
180 チャイルドシート検出装置
184 スライダ(移動体)
194 検出器(検出手段)

Claims (3)

  1. 車両座席と所定位置に設けられた取付部と、
    前記車両座席に装着されるチャイルドシートに設けられ、前記取付部よりも前記車両座席に対する前記チャイルドシートの装着方向側に位置することで前記装着方向とは反対方向への移動が前記取付部により制限されるロック部と、
    を含んで構成されて前記取付部により前記装着方向とは反対方向への前記ロック部の移動が制限されることで前記車両座席に対する前記チャイルドシートの装着状態となるチャイルドシート連結構造に適用され、前記取付部よりも前記装着方向側に位置する前記ロック部を検出して前記装着状態を検出するチャイルドシート検出装置であって、
    前記装着方向に沿って移動する前記ロック部からの押圧力を受けることで、前記装着方向に対して交差した方向へ移動する移動体と、
    前記移動体の移動を検出する検出手段と、
    を備えることを特徴とするチャイルドシート検出装置。
  2. 前記装着状態において前記ロック部を挟んで両側に前記移動体を設けたことを特徴とする請求項1記載のチャイルドシート検出装置。
  3. 前記移動体は、基端部周りに旋回自在とされ、前記装着時における前記ロック部からの押圧力を受けて旋回することを特徴とする請求項1記載のチャイルドシート検出装置。
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