JP4278738B2 - マスターバッチ樹脂ペレットおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、脆性の改善されたマスターバッチ樹脂ペレットおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリスチレン、ポリエステル、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂に、顔料;ワックスなどの低分子量ポリマー;可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤などの添加剤(以下、「顔料等」と略す)を配合する方法としては、重合反応時にこれら顔料等を添加する方法、ポリマーに顔料等を高濃度に分散または付着させたマスターバッチをナチュラル樹脂に添加する方法、さらには顔料等をそのまま或いは顔料等と低分子量ポリエチレンや金属石鹸のような分散剤とからなる加工顔料等を直接ポリマーに添加する方法等が知られている。これらのうちでもマスターバッチは、添加時の取り扱い易さや優れた性能(例えば、非汚染性、自動計量適性、輸送適性)から多方面で使用されている。
【0003】
マスターバッチは、基材樹脂を主成分とし、この基材樹脂に顔料等を練り込んだもので、通常マスターバッチは使用時にナチュラル樹脂により2〜150倍に希釈して用いられる。一般に、マスターバッチの基材樹脂には、ナチュラル樹脂との物性上あるいはマスターバッチの流動性の関係からナチュラル樹脂と同一のもの若しくは類似のものが使用されている。マスターバッチの製法としては、基材樹脂および顔料を含む溶融物をストランドの形に押し出した後、該ストランドを冷却し、ペレットに切断する方法が一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
マスターバッチは使用時にナチュラル樹脂により希釈されることを考えれば、顔料等を高濃度に含んでいることが望ましいものであるが、顔料を高濃度に含むマスターバッチを従来の方法で製造しようとすると、全体が脆くなるために溶融押出時のストランド切れやカッティング時の切粉の発生という問題が生じる。また、添加剤は一般に基材樹脂との相溶性が低いために、これらを高濃度で含むマスターバッチを従来の方法で製造しようとすると、添加剤が偏在しやすく、その箇所が脆くなるためにやはり溶融押出時のストランド切れやカッティング時の切粉の発生という問題が生じる。
【0005】
したがって、本発明の課題は、溶融押出時のストランド切れやカッティング時の切粉の発生を伴わずに、顔料等を高濃度に含むマスターバッチ樹脂ペレットを製造する方法およびこれにより得られるマスターバッチ樹脂ペレットを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、以下の構成を提供する。
(1) 熱可塑性樹脂に、顔料および添加剤から選ばれる少なくとも一種の化合物(A)を配合してなる芯層が、前記化合物(A)が含まれていることもある熱可塑性樹脂からなる鞘層により被覆された芯鞘構造のマスターバッチ樹脂ペレットであって、前記化合物(A)の全重量のうちの80重量%以上が前記芯層に含まれていることを特徴とする脆性の改善されたマスターバッチ樹脂ペレット。
(2) 熱可塑性樹脂に、顔料および添加剤から選ばれる少なくとも一種の化合物(A)を配合してなるマスターバッチ樹脂ペレットの製造方法であって、化合物(A)の80重量%以上が芯に含まれるようにして、熱可塑性樹脂および化合物(A)を含む溶融物を芯とし、熱可塑性樹脂を含む溶融物を鞘として、芯鞘型のストランドの形に溶融押出し、該ストランドを冷却した後に、ペレットに切断することを特徴とする製造方法。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明では、溶融押出するストランドの形状を、顔料等の化合物(A)を含む脆い層の外側を強靭な層で被覆した芯鞘構造とすることで、従来の問題を解決して脆性を改善したものである。すなわち、化合物(A)の大半(80重量%以上)が芯層に含まれるようにすることで、鞘層は化合物(A)をほとんどあるいは全く含まない強靭な層となるので、これが脆い芯層の補強材的な役割を果たし、溶融押出時のストランド切れやカッティング時の切粉の発生を防ぐことができるのである。
【0008】
化合物(A)は80重量%以上が芯層に含まれていることが必要で、90重量%以上であることが好ましく、95重量%以上がより好ましい。芯層に含まれる化合物(A)の割合が80重量%を下回る場合は、鞘層に化合物(A)が多く含まれることになるため、鞘層が脆くなり補強材的な役割を果たすことができない。
【0009】
溶融押出するストランドの太さは特に限定されるものではないが、直径が0.5〜5mmが好ましく、より好ましくは2〜4mmである。
溶融押出後にストランドを冷却する方法としては、ストランドを冷却水槽に通す方法が一般的である。
冷却した芯鞘型のストランドを、好ましくは長さ1.0〜5.0mm、より好ましくは、2.5〜3.5mmに切断することにより、本発明のマスターバッチ樹脂ペレットが得られる。本発明の樹脂ペレットは、ストランドと同様に、熱可塑性樹脂および化合物(A)を含む芯層が熱可塑性樹脂を含む鞘層により被覆された構造であり、化合物(A)の80重量%以上、好ましくは90重量%以上、より好ましくは95重量%以上が芯層に含まれているものである。
【0010】
本発明の樹脂ペレットにおける芯層と鞘層の比率としては特に限定されないが、本発明の効果を発揮するためには、芯層と鞘層の重量比率が50/50〜99/1の範囲であることが好ましく、80/20〜90/10の範囲であることがより好ましい。芯層が前記範囲よりも少ない場合には、化合物(A)を高濃度に含むことが困難になる。一方鞘層が前記範囲よりも少ない場合には、鞘層が薄く、補強材的な役割を充分に果たすことができない。
【0011】
本発明の樹脂ペレットは化合物(A)を多く含んでいることが好ましく、化合物(A)の配合量としては、顔料については有機顔料では15重量%以上、無機顔料では35重量%以上、添加剤については無機系のものでは25重量%以上、有機系のものでは5重量%以上であることが好ましい。
本発明で用いられる熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、AS樹脂、ABS樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリアミド、アセチルセルロース、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂、アリル樹脂、シリコン樹脂、熱可塑性エラストマー等が挙げられ、中でもポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミドが好ましい。これらの熱可塑性樹脂は単独あるいは2種以上混合して用いられる。
【0012】
本発明では、ナチュラル樹脂との物性上あるいはマスターバッチの流動性の関係からナチュラル樹脂と同一のもの若しくは類似の熱可塑性樹脂を使用することが好ましく、芯層および鞘層に用いられる熱可塑性樹脂も互いに同一のもの若しくは類似のものであることが好ましい。
本発明で用いられる化合物(A)は、顔料および添加剤から選ばれる少なくとも一種であり、これらの化合物(A)は単独あるいは2種以上混合して用いられる。
【0013】
本発明で用いられる顔料としては、公知の有機顔料、無機顔料、体質顔料等がいずれも使用できる。有機顔料としては、不溶性アゾ、縮合アゾ等のアゾ系顔料、アントラキノン系、ペリノン系、ペリレン系、チオインジゴ系等のスレン系、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系、ナフトールグリーンB、ナフトールグリーンY等のニトロソ顔料、キナクリドン系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、ピロロピロール系、アニリンブラック、有機蛍光顔料等が挙げられる。無機顔料としては、クレー、バライト、雲母等の天然物、黄鉛、亜鉛黄、バリウム黄等のクロム酸塩、紺青等のフェロシアン化物、硫化亜鉛等の硫化物、硫酸バリウム等の硫酸塩、酸化クロム、亜鉛華、チタン白、弁柄、鉄黒、酸化クロム等の酸化物、水酸化アルミニウム等の水酸化物、ケイ酸カルシウム、群青等のケイ酸塩、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩、カーボンブラック、松煙、ボーンブラック、グラファイト等の炭素、アルミニウム粉、ブロンズ粉、亜鉛末等の金属粉、その他焼成顔料等が挙げられる。体質顔料としては、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク等の体質顔料が挙げられる。これらの顔料は単独あるいは2種以上混合して用いられる。また樹脂物性を損なわない範囲であれば染料も使用可能である。
【0014】
本発明で用いられる添加剤とは、樹脂物性(加工性、柔軟性、弾性、脆性、取扱い性等)、樹脂性能(安定性、耐久性、難燃性、保温性等)および加工性(離型性、混練性等)等を改質させる目的で用いられるものであり、溶融樹脂への添加時に熱分解を起こさないものであれば特に限定されない。例えば、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、難燃化剤、抗菌剤、帯電防止剤、銅害防止剤、金属不活性化剤、粘着付与剤、滑剤、スリップ剤、内部離型剤、防曇剤(防滴剤、霧滴防止剤)、付香剤、界面活性剤、湿潤剤、防腐剤、防カビ剤、充填剤、補強剤、安定剤、保温剤、発泡剤、防震剤、耐衝撃性向上剤、表面処理剤、保温剤、表面処理剤、分散剤等を挙げることができる。
【0015】
本発明で用いられる可塑剤としては、例えばジメチルフタレート、ジブチルフタレート、ジエチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジ-2-エチルヘキシルフタレート、オクチルデシルフタレートなどのフタル酸エステル誘導体;ジメチルイソフタレート、ジオクチルイソフタレートなどのフタル酸異性体系;ジ-2-エチルヘキシルテトラヒドロフタレートなどのテトラヒドロフタル酸誘導体;トリフェニルホスフェート、トリクロルエチルホスフェート、ビスフェノールAジフェニルホスフェートなどのリン酸エステル誘導体;ジメチルアジペート、ジブチルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジイソブチルアジペートなどのアジピン酸誘導体;ジ-n-ブチルセバケート、ジ-n-オクチルセバケート、ブチルベンジルセバケートなどのセバシン酸誘導体;ジ-2-エチルヘキシルアゼレート、ジメチルアゼレート、ジベンジルアゼレートなどのアゼライン酸誘導体;トリエチルシトレート、アセチルトリエチルシトレート、トリブチルシトレートなどのクエン酸系;エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸オクチルなどのエポキシ系;ポリプロピレンアジペート、ポリプロピレンセバケートなどのポリエステル系;塩素化パラフィン、塩素化脂肪酸エステルなどの塩素化系;メチルフタリルエチルグリコレート、エチルフタリルエチルグリコレートなどのグリコール酸系;トリ-2-エチルヘキシルトリメリテートなどのトリメリット酸系;メチルアセチルリシノレート、ブチルアセチルリシノレートなどのリシノール酸系;ブチルオレエートなどを挙げることができ、これらの化合物の中から1種または2種以上用いることができる。
【0016】
本発明で用いられる酸化防止剤としては、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール、ペンタエリスリチル-テトラキス-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネートメチルフェノール、オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート等のフェノール系;トリス(2,4--ジ-t-ブチルフェニル)ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、テトラキス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)-4,4'-ビフェニレンホスフォナイト等のリン系;ジステアリル-3,3'-チオジプロピオネート、ペンタエリストール−テトラキス(3-ラウリルチオプロピオネート)等の硫黄系等を挙げることができ、これらの化合物の中から1種または2種以上用いることができる。
【0017】
本発明で用いられる紫外線吸収剤および光安定化剤としては、例えばフェニルサリシレート、p-t-ブチルサリシレートなどのサリチル酸誘導体;2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系;2-(2'-ヒドロキシ-3',5'-ジ-t-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-3'-t-ブチル-5'-メチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系;ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート、こはく酸ジメチル-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン縮合物などのヒンダードアミン系などを挙げることができ、これらの化合物の中から1種または2種以上用いることができる。
【0018】
本発明で用いられる難燃化剤としては、例えばアルキルジアリルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、トリアリルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリス(β−クロロエチル)ホスフェート、トリス(ジクロルプロピル)ホスフェート、トリス(2,3−ジブロムプロピル)ホスフェート、トリス(ブロム・クロルプロピル)ホスフェートなどのリン酸系;塩素化パラフィン、塩素化ポリフェニル、パークロロペンタシクロデカンなどの塩素系;テトラブロムエタン、テトラブロムブタン、ヘキサブロモベンゼン、デカブロモジフェニルオキシド、ポリジブロモフェニルオキシド、ビス(トリブロムフェノキシ)エタン、エチレンビスジブロモノルボルナンジカルボキシイミド、エチレンビステトラブロモフタルイミドなどの臭素系;無水クロレンド酸、テトラブロモ無水フタル酸、テトラブロモビスフェノールA、ジエトキシ-ビス-(2-ヒドロキシエチル)-アミノメチルホスフェート、ジブロモクレジルグリシジルエーテルなどの反応型などを挙げることができ、これらの化合物の中から1種または2種以上用いることができる。またエポキシ系安定剤などの難燃化用安定剤を併用することもできる。
【0019】
本発明で用いられる抗菌剤としては、フェノールエーテル系殺菌剤として、分子内骨格にフェノール基を有するもの、例えば、10,10'-オキシビスフェノキサアルシンなどが、天然抗菌剤としては、トロポロンを中心骨格とするもの、例えば、ヒノキチオール、β-ドラブリンなどが、グリセリン脂肪酸エステルとしては、低級脂肪酸モノグリセリンエステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルとして例えば、カプリル酸モノグリセライド、カプリン酸モノグリセライド、ラウリン酸モノグリセライド、パルミチン酸シュガーエステル、デカグリセルモノカプレート、ヘキサグリセルモノカプリレートなどが、ゼオライト系化合物としては、ゼオライト系化合物中のイオン交換可能なイオン、例えばナトリウムイオン、カルシウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、鉄イオン等のその一部又は全部を抗菌性を有するイオン、例えば銀イオン、銅イオン、亜鉛イオン、アンモニウムイオン等で置換したゼオライト系化合物を挙げることができ、これら化合物の中から1種または2種以上用いることができる。
【0020】
本発明で用いられる帯電防止剤としては、例えば第4級アンモニウムクロライド、第4級アンモニウムサルフェートなどのカチオン系;アルキルスルホネート、アルキルベンゼンスルホネートなどのアニオン系;ポリ(オキシエチレン)アルキルアミン、ポリ(オキシエチレン)アルキルアミドなどの非イオン系;アルキルベタイン型、アルキルイミダゾリン型などの両性系;ポリビニルベンジル型カチオン、ポリアクリル酸型カチオンなどの導電性樹脂などを挙げることができ、これらの化合物の中から1種または2種以上用いることができる。
【0021】
本発明で用いられる銅害防止剤および金属不活性化剤としては、例えば1,2,3-ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、トリルトリアゾールアミン塩、トリルトリアゾールカリウム塩、3-(N-サリチロイル)アミノ-1,2,4-トリアゾールなどを挙げることができ、これらの化合物の中から1種または2種以上用いることができる。
【0022】
本発明で用いられる粘着付与剤としては、例えばクマロン・インデン樹脂、クマロン樹脂・ナフテン系油・フェノール樹脂・ロジンの混合物などのクマロン樹脂系;p-t-ブチルフェノール・アセチレン樹脂、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、テンペンフェノール樹脂、ポリテルペン樹脂、キシレン・ホルムアルデヒド樹脂などのフェノール・テルペン系樹脂系;クイントンA100(日本ゼオン製)、Wingtack95(Goodyear Chem社製)などの合成ポリテルペン樹脂系;日石ネオポリマー120、日石ネオポリマー160、日石ネオポリマーTなどの芳香族炭化水素樹脂系;Escorez1202U(エクソン化学製)、Escorez1271(エクソン化学製)、タッキロール1000(住友化学製)、タッキロール5000(住友化学製)、Piccopale(ハーキュリーズ社製)などの脂肪族炭化水素樹脂系;アルコンP−90(荒川化学製)、アルコンP−100(荒川化学製)、ハイレッツG−100X(三井石油化学製)、ハイレッツT−100X(三井石油化学製)などの脂肪族環状炭化水素樹脂系;Escorez1401(エクソン化学製)などの脂肪族・脂環族系石油樹脂系;Escorez2101(エクソン化学製)、Escorez2203(エクソン化学製)などの脂肪族芳香族石油樹脂系;Escorez8030(エクソン化学製)などの不飽和炭化水素重合体系;Escorez5380(エクソン化学製)、Escorez5300(エクソン化学製)などの水素添加炭化水素樹脂系;YSレジン75(ヤスハラケミカル製)、Piccotac resinsA(ハーキュリーズ社製)などの炭化水素系粘着化樹脂系;ポリブテン、アタクチックポリプロピレン、液状ポリブタジエン、シス-1,4-ポリイソプレンゴム、水素添加ポリイソプレンゴム、クラプレンLIR−290(クラレ製)などの石油系炭化水素樹脂系;ロジンのペンタエリスリトールエステル、ロジンのグリセロールエステル、水素添加ロジン、高度のロジンのメチルエステル、水素添加ロジンのメチルエステル、水素添加ロジンのトリエチレングリコールエステル、水素添加ロジンのペンタエリスリトールエステル、水素添加ロジンエステル、高融点エステル系樹脂、重合ロジン、樹脂酸亜鉛、硬化ロジンなどのロジン誘導体系;テレピン系粘着付与剤、合成樹脂とフタル酸エステルの共縮合物、ノニオン性活性剤などを挙げることができ、これらの化合物の中から1種または2種以上用いることができる。
【0023】
本発明で用いられる滑剤およびスリップ剤としては、例えば流動パラフィン、天然パラフィン、マイクロワックス、ポリエチレンワックス、塩素化パラフィン、フルオロカーボン、合成パラフィンなどのパラフィンワックス系;ステアリン酸、パルチミン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、アラキジンなどの脂肪酸系;脂肪族アミド、アルキレンビス脂肪酸アミドなどの脂肪族アミド系;ステアリン酸ブチルなどの脂肪酸低級アルコール;多価アルコール、ポリグリコールエステル、高級アルコールエステル類などのエステル系;マグネシウムステアレート、カルシウムステアレート、ロノジンクなどの金属石鹸;脂肪アルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールなどの多価アルコール系;脂肪酸と多価アルコールの部分エステル、脂肪酸とポリグリコール・ポリグリセロールの部分エステルなどを挙げることができ、これらの化合物の中から1種または2種以上用いることができる。
【0024】
本発明で用いられる内部離型剤としては、例えばパーフルオロアルキルベタイン、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、エーテル型リン酸エステル、合成有機酸エステル誘導体、ノニオン系活性剤などを挙げることができ、これらの化合物の中から1種または2種以上用いることができる。
本発明で用いられる防曇剤(防滴剤、霧滴防止剤)としては、例えばMark39(アデカ・アーガス化学製)、レオドールSP−P10(花王製)、レオドールSP−O10(花王製)、AD−339(堺化学製)、レオスタットSS−60(ライオン製)、リマケールP−300(理研ビタミン社製)、リマケールS−300(理研ビタミン社製)、リマケールO−250(理研ビタミン社製)などのソルビタン脂肪酸エステル系;アミゾールCDE(川研ファインケミカル社製)、アミゾールODE(川研ファインケミカル社製)などの脂肪酸ジエタノールアミド系;レジスタットAF101(第一工業製薬製)、レジスタット8200(第一工業製薬製)、アントックスDFM(日本乳化剤製)、PA−1743(丸菱油化製)、PA−5221(丸菱油化製)、デノン4190(丸菱油化製)、レオスタットDGS(B)(ライオン製)、リマケールS−105(理研ビタミン社製)、リマケールS−120(理研ビタミン社製)、ポリエチレングリコールモノオレート、ポリエチレングリコールモノラウレートなどを挙げることができ、これらの化合物の中から1種または2種以上用いることができる。
【0025】
本発明で用いられる付香剤としては、例えばAlamaskAF(ローヌ・プーラン社製)、AlamaskAO(ローヌ・プーラン社製)、AlamaskCY(ローヌ・プーラン社製)、AlamaskH(ローヌ・プーラン社製)、AlamaskAA(ローヌ・プーラン社製)、AlamaskH(ローヌ・プーラン社製)、AlamaskND(ローヌ・プーラン社製)、Rodo No.0(バンダービルト社製)、Rodo No.4(バンダービルト社製)、Rodo No.10(バンダービルト社製)、ナトリウムボロハイドライド、リチウムボロハイドライド、無水フタル酸、ナトリウムパーボレートなどの過酸化物、バニラエッセンスなどを挙げることができ、これらの化合物の中から1種または2種以上用いることができる。
【0026】
本発明で用いられる界面活性剤としては、例えばカルボン酸塩、脂肪酸塩、環状脂肪酸塩、特殊ポリカルボン酸塩型活性剤、スルホン酸塩、アルキルまたはアルケニルスルホン酸塩、アルキルアリルスルホン酸塩、アルキルアリルスルホン酸塩の重縮合物、硫酸塩、アルキル硫酸エステル、ポリオキシエチレン・アルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン・アルキルフェニルエーテル硫酸塩、りん酸エステル、アルキルりん酸エステル、ポリオキシエチレン・アルキル(フェニル)エーテルりん酸エステル塩、無機りん酸塩などのアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレン誘導体、ポリオキシエチレン・アルキルエーテル、ポリオキシエチレン・アルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン・ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアマイド、多価アルコール系誘導体などのノニオン性界面活性剤;アルキルアミン塩、第4アンモニウム塩などのカチオン性界面活性剤;アルキルベタインなどの両性界面活性剤;フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、反応性界面活性剤などを挙げることができ、これらの化合物の中から1種または2種以上用いることができる。
【0027】
本発明で用いられる湿潤剤としては、例えばアルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルスルホこはく酸塩、硫酸塩、アデカトールNP−675(旭電化製)などのポリオキシエチレン誘導体、ハイオニックDEシリーズ(サンノプコ社製)、ノプコ2272−R−SN(サンノプコ社製)、ノプコウェット50(サンノプコ社製)などを挙げることができ、これらの化合物の中から1種または2種以上用いることができる。
【0028】
本発明で用いられる防腐剤および防カビ剤としては、例えばペンタクロロフェノール、p-クロロ-m-キシレノール、デヒドロオビエチルアミンペンタクロロフェノール(ハーキュリー社製)、4-クロロ-2-フェニルフェノール、N-(トリクロロメチルチオ)フタルイミド、N-ジメチル-N'-フェニル-(N'-フロロジクロロメチルチオ)スルファミド、N-(トリクロロメチルチオ)-4-クロロヘキセン-1,2-ジカルボキシイミド、2,4,5,6-テトラクロロ-iso-フタロニトリルなどの有機塩素化合物系;銅-8-キノリノレートなどの有機銅化合物;ビス(トリ-n-ブチルすず)オキサイド、トリブチルすずラウレート、トリブチルすずクロリドなどの有機錫化合物系;10,10'-オキシビスフェノキサシン(ベントロン社製)、VinyzeneSB−1(Morton Thiokol社製)、VinyzeneSB−5−2(Morton Thiokol社製)などの有機ヒ素化合物系;クォーターナリーアンモニウムカルボキシレート(ローム&ハース社製)、2-(4-チアゾールイル)ベンゾイミダゾールなどを挙げることができ、これらの化合物の中から1種または2種以上用いることができる。
【0029】
本発明で用いられる充填剤としては、アルミナ、三酸化アンチモン、アスベスト、バライト、炭酸カルシウム、無水石膏、カオリンクレー、カーボンブラック、ケイ藻土、長石粉、酸性白土、石英、グラファイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、マイカ、二硫化モリブデン、ロウ石クレー、セリサイト、微粉ケイ酸、シリカサイド、スレート粉、タルク、酸化チタン、バーミキュライト、火山灰、ホワイチング、沈降炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、含水ケイ酸、無水ケイ酸、含水ケイ酸塩、カオリンクレー、ハードクレー、焼成クレー、微粉タルクなどを挙げることができ、これらの化合物の中から1種または2種以上用いることができる。
【0030】
本発明で用いられる補強剤としては、ガラス糸、ロービング、チョップドストランド、チョップドストランドマット、ガラスクロス、ガラステープ、ロービングクロス、ミルドファイバーなどを挙げることができ、これらの化合物の中から1種または2種以上用いることができる。
また、本発明では添加剤として、いわゆる禁水性材料を使用することもできる。禁水性材料とは、水と反応する、または水と接触することで本来有していた添加剤としての性質を失ってしまう材料である。溶融押出後のストランドは通常水槽を通すことで冷却されるが、この方法では禁水性材料を含むマスターバッチは製造することが不可能であった。しかしながら、本発明にしたがい、芯層に禁水性材料を主に用い、鞘層に水に対して不活性な熱可塑性樹脂を用いることで、上記方法で禁水性材料を含むマスターバッチを製造することができる。このような禁水性材料としては、吸湿剤、酸素発生剤、二酸化炭素発生剤、エチルアルコール発生剤、亜硫酸ガス発生剤あるいは酸素吸収剤等が挙げられる。吸湿剤としては、シリカゲル、酸化アルミニウム、モレキュラーシーブスに代表される合成ゼオライト、モルデナイトやエリオナイト等の天然ゼオライト、パーライト、酸性白土や活性白土等の粘度鉱物、多孔質ガラス、珪酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、高分子吸着剤、活性炭、活性炭素繊維、モレキュラーシービングカーボン、骨炭、酸化カルシウム、珪酸カルシウム、塩化カルシウム、臭化カルシウム、酸化バリウム、臭化バリウム、過塩素酸バリウム、塩化マグネシウム、酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、過塩素酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、硫酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化カリウム、塩化亜鉛、臭化亜鉛、過塩素酸リチウム等が挙げられる。酸素発生剤としては、炭酸ナトリウム過酸化水素付加物系、過酸化カルシウム系、過酸化マグネシウム系等が挙げられる。二酸化炭素発生剤としては、炭酸塩−有機酸系、炭酸塩−アミノ酸系、炭酸塩−無機酸系炭素発生剤等が挙げられる。エチルアルコール発生剤としては、例えば特公平1−57947号公報に示されたような水溶性成分で包埋したエチルアルコール発生剤がある。亜硫酸ガス発生剤としては、例えば特開昭52−44252号公報や特開昭62−232332号公報に示された亜硫酸水素ナトリウム系やピロ亜硫酸ナトリウム系のものがある。また酸素吸収剤としては、特公昭58−29069号公報に示された鉄粉等の金属粉系酸素吸収剤、アスコルビン酸系酸素吸収剤がある。鞘層に用いうる水に不活性な熱可塑性樹脂としては、上記に例示した熱可塑性樹脂のうち、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂が好ましい。
【0031】
これら添加剤のうち、特に樹脂に対する相溶性の低い、紫外線吸収剤、帯電防止剤、光安定剤、スリップ剤、滑剤等や、無機系の難燃剤、充填剤、抗菌剤等は脆性のために従来技術によっては多量に用いることが困難であったため、本発明にしたがって芯鞘構造のストランド形状とすることが非常に有効である。
本発明のマスターバッチ樹脂ペレットは、目的のナチュラル樹脂に添加配合され成形品となる。成型品の成形方法としては、例えば射出成形法、押し出し成形法、吹き込み成形法、真空成形法、インフレーション成形法、カレンダー成形法、スラッシュ成形法、ディップ成形法、発泡成形法などを採用することができる。
【0032】
【実施例】
以下に実施例によりさらに詳細に本発明を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[実施例1]
パウダー状のHI−PS樹脂(MI=5、比重1.05)27.8重量部と弁柄(平均粒径0.3μm、吸油量24g/100g)72.2重量部をあらかじめ75Lミキサーで混合しておき3条二軸押出機(46φmm、L/D=30)に供給し、同種のペレット状のHI−PS樹脂を単軸押出機(30φmm、L/D=22)に供給した。それぞれの押出機から温度210℃で芯鞘型ダイ(口金4個)に供給し、押し出された4本のストランドを水槽に通して冷却しペレタイザーにてカッティングし外径3φmm、さや厚み0.15mmの形状のマスターバッチを得た。このマスターバッチの芯鞘比率は芯/鞘=9/1(重量比)であり、マスターバッチ中の顔料濃度は65%(重量比)であった。このとき押出時のストランド切れやカッティング時の切粉の発生はなく均一な形状の顔料高濃度マスターバッチ樹脂ペレットを得ることができた。
[比較例1]
実施例1と同じパウダー状のHI−PS樹脂35重量部と弁柄65重量部を75Lミキサーで混合し3条二軸押出機(46φmm、L/D=30)に供給し芯部のみで温度210℃で芯鞘型ダイに供給した。押し出されたストランドは強度が低くたびたびストランド切れが発生し、工業的に生産不可能であった。
[実施例2]
パウダー状のポリエステル樹脂(ホモPET、IV=0.75)55.6重量部とカーボンブラック(平均粒径25nm、DBP吸油量70cc/100g)44.4重量部をあらかじめ75Lミキサーで混合しておき3条二軸押出機(46φmm、L/D=30)に供給し、同種のペレット状のポリエステル樹脂(ホモPET)を単軸押出機(30φmm、L/D=22)に供給した。それぞれの押出機から温度280℃で芯鞘型ダイ(口金4個)に供給し、押し出された4本のストランドを水槽に通して冷却しペレタイザーにてカッティングし外径3φmm、さや厚み0.1mmの形状のマスターバッチを得た。このマスターバッチの芯鞘比率は芯/鞘=9/1(重量比)であり、マスターバッチ中のカーボンブラック濃度は40%(重量比)であった。このとき押出時のストランド切れやカッティング時の切粉の発生はなく均一な形状の顔料高濃度マスターバッチ樹脂ペレットを得ることができた。
[比較例2]
実施例2と同じパウダー状のポリエステル樹脂(ホモPET)60重量部とカーボンブラック40重量部を75Lミキサーで混合し3条二軸押出機(46φmm、L/D=30)に供給し芯部のみで温度280℃で芯鞘型ダイに供給した。押し出されたストランドは強度が低くたびたびストランド切れが発生し、工業的に生産不可能であった。
[実施例3]
パウダー状の6ナイロン樹脂85重量部と滑剤(エチレンビスステアリン酸アマイド)15重量部を重量式フィーダーを用い2条二軸押出機(35φmm、L/D=32)に供給し、同種のペレット状の6ナイロン樹脂を単軸押出機(30φmm、L/D=22)に供給した。それぞれの押出機から温度220℃で芯鞘型ダイ(口金4個)に供給し、押し出された4本のストランドを水槽に通して冷却しペレタイザーにてカッティングし外径3φmm、さや厚み0.15mmの形状のマスターバッチを得た。このマスターバッチの芯鞘比率は芯/鞘=8/2(重量比)であり、マスターバッチ中の滑剤濃度は12%(重量比)であった。このとき押出時のストランド切れやカッティング時の切粉の発生はなく均一な形状の滑剤高濃度マスターバッチ樹脂ペレットを得ることができた。
[比較例3]
実施例3と同じパウダー状の6ナイロン樹脂88重量部と滑剤12重量部を重量式フィーダーを用い2条二軸押出機(35φmm、L/D=32)に供給し芯部のみで温度220℃で芯鞘型ダイに供給した。押し出されたストランドは強度が低くたびたびストランド切れが発生し、工業的に生産不可能であった。
[実施例4]
ペレット状のポリプロピレン樹脂(ホモPP、MI=8)17重量部と、あらかじめ顔料と低分子量ポリエチレン樹脂を3本ロール等で加工したキナクリドンレッド40重量部と低分子量ポリエチレン樹脂60重量部をあらかじめ3本ロール等で混練りした加工顔料(マスターパウダー)を40重量部と、同じくイソインドリノン50重量部含有マスターパウダーを43重量部をタンブラーにて混合し2条二軸押出機(35φmm、L/D=32)に供給し、同種のペレット状のポリプロピレン(ホモPP)を単軸押出機(30φmm、L/D=22)に供給した。それぞれの押出機から温度180℃で芯鞘型ダイ(口金4個)に供給し、押し出された4本のストランドを水槽に通して冷却しペレタイザーにてカッティングし外径3φmm、さや厚み0.2mmの形状のマスターバッチを得た。このマスターバッチの芯鞘比率は芯/鞘=8/2(重量比)であり、マスターバッチ中の顔料濃度は30%(重量比)であった。このとき押出時のストランド切れやカッティング時の切粉の発生はなく均一な形状の顔料高濃度マスターバッチ樹脂ペレットを得ることができた。
[比較例4]
実施例4と同じペレット状のポリプロピレン樹脂(ホモPP)33.6重量部と、あらかじめ顔料と低分子量ポリエチレン樹脂を3本ロール等で加工したキナクリドンレッド40重量部含有マスターパウダーを32重量部と同じくイソインドリノン50重量部含有マスターパウダーを34.4重量部をタンブラーにて混合し2条二軸押出機(35φmm、L/D=32)に供給し芯部のみで温度180℃で芯鞘型ダイに供給した。押し出されたストランドはいわゆるサージング現象が発生しストランドの太さが一定せず、均一な形状のマスターバッチができず、またストランドの強度が低いためストランド切れやカッティング時の切粉の発生が多く工業的に生産不可能であった。
【0033】
【発明の効果】
本発明によると、溶融押出時のストランド切れやカッティング時の切粉の発生を伴わずに、顔料等を高濃度に含むマスターバッチ樹脂ペレットを製造することができる。

Claims (3)

  1. 熱可塑性樹脂に、顔料および添加剤から選ばれる少なくとも一種の化合物(A)を配合してなる芯層が、前記化合物(A)が含まれていることもある熱可塑性樹脂からなる鞘層により被覆された芯鞘構造のマスターバッチ樹脂ペレットであって、前記化合物(A)の全重量のうちの80重量%以上が前記芯層に含まれていることを特徴とする脆性の改善されたマスターバッチ樹脂ペレット。
  2. 芯層と鞘層の重量比率が50/50〜99/1の範囲である、請求項1記載のマスターバッチ樹脂ペレット。
  3. 熱可塑性樹脂に、顔料および添加剤から選ばれる少なくとも一種の化合物(A)を配合してなるマスターバッチ樹脂ペレットの製造方法であって、化合物(A)の80重量%以上が芯に含まれるようにして、熱可塑性樹脂および化合物(A)を含む溶融物を芯とし、熱可塑性樹脂を含む溶融物を鞘として、芯鞘型のストランドの形に溶融押出し、該ストランドを冷却した後に、ペレットに切断することを特徴とする製造方法。
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