JP4278736B2 - キーレスエントリ受信機 - Google Patents

キーレスエントリ受信機 Download PDF

Info

Publication number
JP4278736B2
JP4278736B2 JP23798398A JP23798398A JP4278736B2 JP 4278736 B2 JP4278736 B2 JP 4278736B2 JP 23798398 A JP23798398 A JP 23798398A JP 23798398 A JP23798398 A JP 23798398A JP 4278736 B2 JP4278736 B2 JP 4278736B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
frequency
counter
oscillation frequency
vco
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP23798398A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000054700A (ja
Inventor
孝 直井
史生 浅倉
好則 勝田
明 内田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Soken Inc
Original Assignee
Denso Corp
Nippon Soken Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp, Nippon Soken Inc filed Critical Denso Corp
Priority to JP23798398A priority Critical patent/JP4278736B2/ja
Publication of JP2000054700A publication Critical patent/JP2000054700A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4278736B2 publication Critical patent/JP4278736B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Lock And Its Accessories (AREA)
  • Near-Field Transmission Systems (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はキーレスエントリ受信機に関し、特に受信性能の向上に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両のドア等のロック/アンロック等は、イグニッションキーと共通の機械式のキーをドアのキーシリンダに挿入して行うようにしたものが一般的であるが、近年、ドアのロック/アンロック等に機械式のキーを用いない遠隔操作のキーレスエントリ制御システムが採用されるようになっている。このキーレスエントリ制御システムは、運転者の操作で送信機から車両ごとに割り振られたコードを車両側のキーレスエントリ受信機に送信し、これを復調して車両側に記憶したコードと照合して一致すると電磁アクチュエータ等の作動により車両のロックの解除等を行うもので、夜間等のドアのロック/アンロック等が楽になるという長所がある。
【0003】
図16はかかるキーレスエントリ制御システムの構成の一例を示すもので、送信機4bは運転者が所持するキー4の把手部分に内蔵され、スイッチ(ドアロック、ドアアンロック、トランクオープン、パニック)400と、スイッチ400に対応するIDコードを記憶する記憶部401と、スイッチ400に応じて記憶部401からIDコードを読み込む制御部402とを備えており、運転者がいずれかのスイッチ400を押すと、制御部402からスイッチ400に応じたコード信号が発振部403に出力される。発振部403は、キャリア信号をつくるための水晶発振子4032を有し、コード信号を変調信号として周波数変調(FM)信号がつくられ、アンテナ404から送信される。送信機4bはこれら各部に給電するための電池405および電圧制御部406を備えている。
【0004】
キーレスエントリ受信機5は、受信部5aと制御部5bとを有し、受信部5aは、アンテナ500で受信した電波を第1のバンドパスフィルタ(BPF)501、高周波(RF)アンプ502、ミキサ503、局部発振器504を備えたスーパーヘテロダイン方式のものである。局部発振器504は水晶発振子5041を用いた発振周波数固定のもので、受信波信号は、ミキサ503により局部発振器504の発振信号との中間周波数信号に周波数変換され、第2のバンドパスフィルタ(BPF)505に入力し、中間周波数(IF)の信号を通過せしめる。このIF信号は、IFアンプ506で増幅された後、検波回路507、移相器508およびローパスフィルタ(LPF)509、波形整形回路510により復調され、デジタル化されたコード信号を得る。
【0005】
制御部5bは、受信信号強度検出回路(RSSI回路)511より知られる受信信号強度が十分かどうかを判定し、十分であればコード信号をボデーコンピュータ6にそのまま出力し、ボデーコンピュータ6は、復調されたコードを判定してコードに対応した制御信号を上記電磁アクチュエータの駆動回路等に出力する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記キーレスエントリ受信機の安定性は、送受信周波数の安定性に依存し、特に送受信機で用いられる発振子の性能に強く依存する。したがって発振子に周波数偏差が少なく安定性のよいものを用いることが必要になり、コストが高くなる。一方、第2のBPFの帯域幅を広くすると、周波数の安定性が多少悪くとも送信機からの電波を拾うことができるが、ノイズが入り易くなるためS/Nが劣化し、結果的に感度が悪くなる。
【0007】
本発明は上記実情に鑑みなされたもので、送信機の発振部や受信機の局部発振器に必ずしも性能の十分ではない発振子を用い、高い感度で受信することができるキーレスエントリ受信機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明では、キーレスエントリ受信機は、受信波信号と局部発振器の局部発振信号との中間周波数信号を中間周波数フィルタに入力するようになしたスーパーヘテロダイン方式の受信部を有し、コード信号により変調され送信機から送信された電波を受信してコード信号を復調し、コード信号に対応した制御信号を車両制御部に出力する。また、局部発振器を制御して局部発振器の発振周波数を所定範囲内で掃引する掃引手段と、受信信号強度を検出する受信信号強度検出手段と、掃引手段を制御する掃引制御手段とを具備せしめる。上記掃引制御手段には、上記発振周波数の掃引方向の反転を検出する掃引方向反転検出手段を具備せしめるとともに、受信信号強度検出手段により検出された受信信号強度に基づいて受信波信号を検出し、上記発振周波数の上記掃引を停止するように設定し、かつ上記掃引方向の反転時には上記掃引の停止を禁止するように設定する。
【0009】
局部発振器の発振周波数を掃引することで受信波信号を同調せしめるので、送信機の発振器や受信機の局部発振器の発振周波数の周波数偏差が大きく安定性がさ程よくなくとも、送信機からの電波を高感度で受信することができる。
【0010】
また受信信号強度が不安定になる掃引方向反転時においては、発振周波数の掃引は停止されないから、誤検出が回避される。その結果、送信機からの真の受信波信号を速やかに検出することができる。
【0022】
請求項6記載の発明では、受信波信号と局部発振器の局部発振信号との中間周波数信号を中間周波数フィルタに入力するようになしたスーパーヘテロダイン方式の受信部を有し、コード信号により変調され送信機から送信された電波を受信してコード信号を復調し、コード信号に対応した制御信号を車両制御部に出力する。また、局部発振器を制御して局部発振器の発振周波数を所定範囲内で掃引する掃引手段と、受信信号強度を検出する受信信号強度検出手段と、掃引手段を制御する掃引制御手段であって、受信信号強度検出手段により検出された受信信号強度に基づいて受信波信号の同調を検出し、同調すると上記発振周波数の上記掃引を停止する同調制御を行うように設定した掃引制御手段と、復調信号が上記コード信号か否かを判定する復調状態判定手段とを具備せしめる。上記掃引制御手段を、上記復調状態判定手段により復調信号がコード信号と認められると、上記掃引停止状態を保持するように設定する。
【0023】
局部発振器の発振周波数を掃引することで受信波信号を同調せしめるので、送信機の発振器や受信機の局部発振器の発振周波数の周波数偏差が大きく安定性がさ程よくなくとも、送信機からの電波を高感度で受信することができる。
【0024】
また、受信環境の変化等で、受信信号強度が低下しても復調がコード信号を正常に復調していれば掃引停止が解除されることはないから、安定してコード読み取りが可能になる。
【0025】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1に、本発明のキーレスエントリ受信機(以下、単に受信機)を適用したキーレスエントリ制御システムの構成を示す。イグニッションキー4に内蔵される送信機4aは発振部403の発振子が水晶発振子に代えて安価ではあるがやや安定性の落ちるSAW4031を用いている以外、従来の技術で説明したものと実質的に同じであるので説明を省略し、受信機1を中心に説明する。
【0026】
受信機1は、受信部1aおよび制御部1bからなり、ボデーコンピュータ3とともに車両に搭載される。受信部1aはスーパーヘテロダイン方式の構成で、アンテナ100から入感した受信波信号が第1のBPF101およびRFアンプ102を介してミキサ103に入力している。BPF101の通過帯域は、送信機4aの送信周波数が発振部403のドリフト等でばらついても送信電波が入感し得るように設定する。ミキサ103は、局部発振器たる電圧制御発振器(VCO)104と周波数変換回路を構成し、受信波信号とVCO104の発振信号とのヘテロダイン信号を生成するようになっている。中間周波数フィルタたる第2のBPF105はセラミックフィルタ等で構成されている。
【0027】
第2のBPF105を通過した中間周波数(IF)信号はIFアンプ106で増幅され、検波器107および移相器108に入力する。検波器107および移相器108は周波数弁別回路を構成し、周波数変化を振幅変化に変換するようになっている。検波器107から出力された受信波信号は、さらに高周波成分を除去するLPF109および波形整形回路110を通過してコード信号が復調され、コード信号は制御部1bに入力する。
【0028】
また、受信部1aは、受信信号強度検出手段たるRSSI回路111を備えており、RSSI電圧VRSSIを出力するようになっている。RSSI電圧VRSSIは、IFアンプ106への入力が大きいほど高くなり、受信信号強度を検出することができる。
【0029】
VCO104は発振子としてSAW1041を用いて構成してあり、受信部1aはVCO104の周波数制御用の制御電圧を出力するスキャニング回路2が設けてある。VCO104はスキャニング回路2から入力する制御電圧が高いと発振周波数が高く、制御電圧が低いと発振周波数が低くなる構成としてある。
【0030】
スキャニング回路2は、掃引手段2bを構成するカウンタ202およびDA変換器203とを有し、カウンタ202には第1、第2のクロック208,209から切り替えスイッチ205を介してクロック周波数の異なるクロック1、クロック2が入力している。カウンタ202はいずれかのクロック208,209により、所定範囲内でカウントアップ/ダウンを繰り返す構成としてある。かかるカウントアップ/ダウンするカウンタ値が、DA変換器203においてアナログ信号に変換され、制御電圧としてVCO104の発振周波数を掃引(スキャニング)せしめるようになっている。この制御電圧は二等辺三角波となる。ここでDA変換器203の分解能すなわちビット数は、VCO104の発振周波数の可変範囲を、VCO104の発振周波数を合わせ込みたい周波数で除した値以上のものを用いる。なおVCO104を合わせ込みたい周波数は、発振周波数の最小変量であり、第2のBPF105の帯域幅が狭いほど小さなものが必要になる。
【0031】
またクロック208,209のクロック周波数は、クロック信号が第2のBPF105へ混入しないように、中間周波数の整数倍ではない値に設定するのが望ましい。例えば455kHz を8.5倍して3.9675MHz というように設定する。
【0032】
ここでカウンタ202がカウントアップ/ダウンする範囲は、VCO104の発振周波数が、送信機4の送信周波数のばらつき(ドリフト等)およびSAW1041の安定性に起因するVCO104の発振周波数のばらつき(ドリフト等)に追随可能な範囲とする。例えば、送信機4の送信周波数とそのばらつきが、314.35MHz ±0.15MHz で、VCO104の発振周波数のばらつきが±0.15MHz のとき、ミキサ103において、455kHz の中間周波数信号を得るには、VCO104の発振周波数の可変範囲が313.895MHz ±0.3MHz が必要になる。また、後述するように、発振周波数の可変範囲の上限部分および下限部分は受信波信号に対して不感帯となるので、上記必要な可変範囲よりも、かかる不感帯部分だけ少し広い可変範囲が得られるように、カウンタ202のカウントアップ/ダウン範囲を決定する。
【0033】
スキャニング回路2の、掃引制御手段2aを構成する入感判定回路200および制御ロジック201は、カウンタ202の作動を制御するもので、受信波信号が入感した時点でVCO104の発振周波数をロックする。
【0034】
入感判定回路200は、図2に示すように、コンパレータ2001、コンパレータL2002、コンパレータH2003およびNANDゲート2004から構成してある。
【0035】
コンパレータ2001は、2つの比較信号の大小により「H」、「L」の2値出力をするもので、一方の比較信号としてRSSI回路111から出力されるRSSI電圧VRSSIが入力し、他方の比較信号として切り替えスイッチ204を介して第1、第2の基準電圧発生部206,207から基準電圧1とこれよりも高い基準電圧2とが入力している。コンパレータ2001は、RSSI電圧VRSSIが基準電圧1(または基準電圧2)よりも大きいと「H」を出力する。
【0036】
掃引方向反転検出手段たるコンパレータL2002およびコンパレータH2003には、それぞれDA変換器203から出力されるVCO104の制御電圧が入力しており、コンパレータL2002は、制御電圧を、その可変範囲の下限側に設定したしきい値(コンパレータLレベル)と比較し、コンパレータLレベルよりも小さいと「L」を出力する。すなわちVCO104の発振周波数が下降から上昇に反転するタイミングで、コンパレータL2002の出力は「L」となる。コンパレータH2003は、制御電圧を、その可変範囲の上限側に設定したしきい値(コンパレータHレベル)と比較し、コンパレータHレベルよりも大きいと「L」を出力する。すなわちVCO104の発振周波数が上昇から下降に反転するタイミングで、コンパレータH2003の出力は「L」となる。
【0037】
しかしてNANDゲート2004は、VCO104の制御電圧がコンパレータLレベルとコンパレータHレベルとの間にあり、かつRSSI電圧VRSSIが基準電圧1(または基準電圧2)よりも大きいときにのみ「L」を出力する。
【0038】
制御ロジック201は、後述する制御フローを実行する論理演算回路等で構成されてカウンタ202を制御し、VCO104の発振周波数のスキャニングと停止、スキャニング速度等を制御するようになっている。
【0039】
制御部1bは、波形整形回路110から入力する復調されたコード信号を予め記憶したIDコードと照合し、一致すれば車両制御部たるボデーコンピュータ3に送信機4aのスイッチ400操作に対応した指令をするようになっている。ボデーコンピュータ3は、指令にしたがって、例えばドア開閉用のアクチュエータを駆動してドアの開閉等を行う。
【0040】
また制御部1bは、受信部1aの立ち上げ制御等を行うようになっており、タイマー制御にて受信部1aが作動期間とスリープ期間とを交互に繰り返す間欠作動をするように制御し、暗電流の低減を図っている。なお、カウンタ202は、そのメモリの記憶をバックアップするため、スリープ期間であってもバックアップ用の通電がなされるようになっている。
【0041】
本発明の受信機1の作動を説明する。図3、図4は受信機1各部のタイミングチャートで、図5、図6は制御ロジック201において実行される制御フローである。
【0042】
図3において、前半は送信機4aからの電波がない場合を示しており、後半は作動期間の途中で送信機4aのスイッチ403が操作されて送信機4からの電波が入った場合を示している。
【0043】
先ず電波がないときについて説明する。図5の制御フローにおいて、制御部1bにより受信部1aがウェイクアップするとスタートする。制御フローは、ステップS10〜S33が受信波検索制御のステップで、受信波を高速検索し、ステップS40〜が同調制御のステップで、受信周波数を受信波信号の同調周波数に固定する。ステップS10では切替えスイッチ204,205を切替えて低圧の基準電圧1および速いクロック1に設定する。
【0044】
ステップS10ではカウンタ202に対しVCO104の発振周波数の掃引(スキャン)を許可する。すなわちDA変換器203でアナログ化されたカウンタ202の出力はクロック1のクロック周波数に応じた遅い速度でアップダウンし、図2のごとく二等辺三角波となる。これによりVCO104の発振周波数が上記所定範囲内で低側から高側へ変化し、反転して高側から低側へ変化し、これを繰り返す。VCO104の発振周波数の変化も二等辺三角波となる。
【0045】
そしてミキサ103において、RFアンプ102からの受信波信号とVCO104の発振信号とが混合されて、その中間周波数信号が第2のBPF105に入力し、VCO104の発振信号と中間周波数信号をつくる受信波信号のみがBPF105を通過する。VCO104の発振周波数が所定範囲内でスキャニングされ、受信波信号が検索される。
【0046】
スキャニングが開始されると、ステップS30において入感判定回路200の出力が「L」か「H」かを判定する。ここで入感判定回路200における入感判定について説明する。図7は、電波がないときのVCO104の制御電圧、RSSI電圧VRSSIの経時変化を示している。RSSI電圧VRSSIは、電波がなければ低いレベルで推移する筈であるが、制御電圧が反転するとき、すなわち発振周波数が下降から上昇へ、または上昇から下降へ変わるとき、図のように、RSSI電圧VRSSIが上昇することが発明者らによって分かっており、かかるRSSI電圧VRSSIの上昇により、誤検出のおそれがある。
【0047】
コンパレータL2002、コンパレータH2003、NANDゲート2004は、この誤検出を回避するもので、RSSI電圧VRSSIが上昇するVCO104の発振周波数の反転時(図のXで示した部分)にはコンパレータL2002またはコンパレータHが「L」となり、コンパレータ2001の出力にかかわらず、NANDゲート2004からは制御ロジック201に「L」は出力されず、発振周波数はロックしない。
【0048】
このように、制御電圧の反転時に、電波のない状態でRSSI電圧VRSSIが異常な上昇をしても誤検出することなく、VCO104の発振周波数のスキャニングが停止することはないから、速やかに送信機4aからの電波の受信波信号を検出することができる。なお、コンパレータLレベル、コンパレータHレベルは、図7に示すように、コンパレータLレベル以上でコンパレータHレベル以下の制御電圧において、送信機4aからの入感がない状態でRSSI電圧VRSSIが基準電圧1を越えないように、スキャニング速度等を考慮して予め実験等により設定しておく。
【0049】
以上のように、送信機4aからの電波がなければ入感判定回路200の出力は「H」であり、ステップS31に進む(なお、強いノイズ電波がある場合には、その影響で入感判定回路200の出力が「H」になるがこれについては後述する)。
【0050】
ステップS31では、現在時刻Tがウェイクアップ時刻T0 から基準の作動時間TWを越えて経過していないかどうかを判定し、越えていなければステップS20に戻り、基準作動時間TWを経過するまでVCO104の発振周波数のスキャニングが続けられる。基準作動時間TWは、図例では、発振周波数のスキャニングが、途中でロックされなければ4回行われる長さに設定してある。基準作動時間TWを経過すると本制御ルーチンを終了し、制御部1bが制御ルーチン終了を受け受信部1aを再びスリープせしめる(ステップS32)。
【0051】
次に電波が入ったときの作動について説明する。1回目のスキャニングの終了後に運転者が送信機4aのスイッチ400を操作し送信機4aから電波が送信されたとして説明する。送信機4aからの電波が入感すると、2回目のスキャニング中である時刻T1 においてRSSI電圧VRSSIが第1基準電圧を越えて入感判定回路200の出力が「L」になり(ステップS30)、カウンタ201の作動を停止してVCO104の発振周波数をロックする。このように周波数の高いクロック1を用いることでVCO104の発振周波数のスキャニングを高速化し、短時間で受信波信号を検出することができる。
【0052】
続くステップS33では、現在時刻Tが受信波信号の検出時刻T1 から待機時間TH1 を越えて経過していないかどうかを判定し、越えていなければステップS30に戻り、受信波信号の検出状態が待機時間TH1 持続するかどうかが判定される。待機時間TH1 は例えば1msに設定する。待機時間TH1 経過前にコンパレータ200の出力が「H」に戻ってしまえば検出した受信波信号がノイズ電波であったと判断されるので上記ステップS31に進む。
【0053】
ここでVCO104の発振周波数は、送信機4aからの送信信号と中間周波数信号をつくるf3 となった時点で同調するが、f3 よりもやや高いf1 でロックされている。これは中間周波数信号の周波数が第2のBPF105の帯域幅内に入った時点で同調するもののRSSI回路111の応答遅れによりスキャニングがややオーバーシュートするためである。
【0054】
本実施形態では、かかる高速検索による同調ずれはステップS40以下の同調制御の手順が実行されることで、解消することができ、受信波信号の高速検索と同調の高精度化の両立を図っている。すなわちステップS30,S33により、受信波信号が送信機4aからの送信電波である蓋然性が高いことが認められると、まずS40において基準電圧1からこれよりも高い基準電圧2に切り替え、クロック1からこれよりも周波数の低いクロック2に切り替える。
【0055】
ステップS50〜S52は、VCO104の発振周波数を一定値戻す手順で、S50では、受信波信号を検出した時刻T1 におけるスキャニング方向を、カウンタ202がアップ中であったかどうかで判定する。ダウン中であればステップS51に進み現在のカウンタCに一定値CBを加算して戻しカウンタC2 とする。またアップ中であればステップS52に進み、タイムチャートに示すように、現在のカウンタCに一定値CBを減算して戻しカウンタC2 とする。なおここで一定値CBは第2のBPF105の帯域幅BWの半分に相当するカウント値である。かくして受信波信号検出時刻T1 から待機時間TH1 経過後の時刻T2 においてVCO104の発振周波数はf1 からBW/2離れたf2 に戻る。図例ではf2 はf1 −BW/2である。
【0056】
続くステップS60では上記クロック2に対応したスキャニング速度および基準電圧2に対応する受信波信号の同調判定レベルにて、VCO104の、戻した発振周波数f2 からスキャニングする。
【0057】
ステップS70〜S73は、実質的にステップS30〜S33と同じ手順で、入感判定回路200の出力が「L」かどうかを判定し、「L」でなければスキャニング(ステップS60)が続けられ、スキャニング開始時刻(時刻T2 )からの経過時間が基準作動時間TWを越えると本制御ルーチンを終了し再びスリープ期間に入る(ステップS72)。
【0058】
ステップS70において入感判定回路200の出力が「L」であれば、ステップS73に進み現在時刻Tが受信波信号の同調時刻T3 から待機時間TH2 を越えて経過していないかどうかを判定する。待機時間TH2 を設定しているのは、待機時間TH1 を設定したのと同趣旨であり、長さは例えば2msとする。ステップS73において検出時刻T3 からの経過時間が待機時間TH2 を越えていなければステップS74に進み、現在のカウンタCがスキャニング開始時のカウンタC2 から第2のBPF105の帯域幅BW相当のカウンタ値2CBを越えているかどうかを判定し、越えていなければステップS70に戻る。ステップS74において、スキャニング開始時のカウンタC2 からのカウント変化が2CBを越えていれば、もはや時刻T1 において検出した受信波信号とは認められないのでステップS10に戻り、基準電圧1、クロック1の設定で受信波信号の検索をやり直す。
【0059】
ステップS73において検出時刻T3 からの経過時間が待機時間TH2 を越えると、ステップS80に進み制御部1bにコード読み込みの許可が与えられる。制御部1bは、波形整形回路110から出力される復調信号からコードを読み込み、予め記憶したIDコードと照合して合っていればボデーコンピュータ3に、ドアオープン等の対応する指令を出力する。
【0060】
ステップS90では、RSSI電圧VRSSIを基準電圧VS と比較し基準電圧VS よりも高いかどうかをチェックする。これはVCO104の発振周波数や送信周波数がドリフトすること等によりRSSI電圧VRSSIが低下していないかどうかを判定するもので、コード読み込みの信頼性を高める手順である。ステップS90においてRSSI電圧VRSSIが基準電圧VS よりも高ければ、制御部1bによるコード読み込みを容認し(ステップS80)、基準電圧VS よりも低ければIDコードの正確な読み込みが困難と判断してステップS100に進む。なお基準電圧VS は基準電圧1と同じであり、このRSSI電圧VRSSIのチェックはコンパレータ200の出力すなわちNANDゲート2004の出力に基づいて判断される。
【0061】
ステップS100以降の手順は、同調ずれした受信周波数を同調し直す手順である。図例ではVCO104の発振周波数がf3 からf5'に変化した例を示している。ステップS100〜S102では、VCO104の発振周波数を一定値戻す。ステップS100では、同調完了時刻(時刻T3 )におけるスキャニング方向を、カウンタがアップ中であったかどうかで判定する。ダウン中であればステップS101に進み同調時のカウンタC3 に一定値CB’を加算して戻しカウンタC5 とする。またアップ中であればステップS102に進み、タイムチャートに示すように、現在のカウンタCに一定値CBを減算して戻しカウンタC5 とする。図例は減算の場合を示し、VCO104の発振周波数がf5'からf5 に低下している。なおここで一定値CB’は、VCO104の発振周波数や送信機4aの送信周波数のドリフトの大きさを予め把握しておき、これに基づいて設定する。大きすぎると同調し直しに時間がかかり、小さいと完全に受信波信号を喪失してしまうからである。
【0062】
同調のし直しを実行するステップS110〜S124は上記ステップS70〜S74と同様の手順で行われる。すなわちステップS110では、カウンタ202が一定値CB’戻したカウンタC5 から同調完了時刻(時刻T3 )におけるカウント方向にカウントを開始する。
【0063】
ステップS120では、入感判定回路200の出力が「L」かどうかを判定し、「L」でなければスキャニング(ステップS110)が続けられ、スキャニング開始時刻(時刻T5 )からの経過時間が基準作動時間TWを越えると本制御ルーチンを終了し(ステップS122)再びスリープ期間に入る。
【0064】
ステップS120において入感判定回路200の出力が「L」であればステップS123に進み現在時刻Tが受信波信号の同調時刻T6 から待機時間TH2 を越えて経過していないかどうかを判定する。ステップS123において同調時刻T6 からの経過時間が待機時間TH2 を越えていなければステップS124に進み、現在のカウンタCがスキャニング開始時のカウンタC2 から第2のBPF105の帯域幅BW相当のカウンタ値2CBを越えているかどうかを判定し、越えていなければステップS120に戻る。ステップS124において、スキャニング開始時のカウンタC5 からのカウント変化が2CBを越えていれば、もはや同調し直そうとした受信波信号とは認められないのでステップS10に戻り、基準電圧1、クロック1の設定で受信波信号の検索をやり直す。
【0065】
ステップS123において検出時刻T6 からの経過時間が待機時間TH2 を越えると、ステップS80に進み、検出時刻T6 から待機時間TH2 後の時刻T7 から再びコードが読み込まれる。
【0066】
このように、送信機の発振部や受信機の局部発振器に必ずしも性能の十分ではないSAW等の発振子を用い、高い感度で受信することができる。
【0067】
また制御ロジック201は、上記ステップS32,S72,S122においてスリープ期間に移行する際、その時点におけるカウンタ202のカウンタC、すなわち当該作動期間の、VCO104の発振周波数の最終値を内蔵のメモリに記憶する。そして次にウェイクアップしたときに、カウンタCの初期値として、記憶されたカウンタ値に設定するようになっており、次の効果を奏する。
【0068】
図4はノイズ電波等の不要電波が多い状況での作動を示すもので、送信機4aのスイッチ400が操作されて送信機4aから電波が送信されており、受信周波数を送信機からの電波に同調するには、VCO104の発振周波数をf3 (318.895MHz )までスキャニングする必要がある状態を示している。VCO104の発振周波数は低い周波数からスキャニングを開始する。不要電波が入感しているために不要電波によりRSSI電圧VRSSIが高くなり発振周波数がロックされるが、不要電波からはIDコードが認識されないので、再びスキャニングが開始される。不要電波が多いと、かかる誤検出が多くなり、不要電波の入感でVCO104の発振周波数がロックされる時間が増加する。この結果、VCO104の発振周波数が、基準作動時間TW内にVCO104の可変周波数範囲の上限から下限までのスキャニングはおろか、f3 にも達しない。
【0069】
したがってウェイクアップする度に最低周波数からスキャニングを開始するとすると、送信機4aからの送信電波に同調させることが困難な場合が生ずる。
【0070】
本実施形態では、スリープ後のウェイクアップにおいて、カウンタ202の初期値は、スリープ前のカウンタCの最終値に設定され、スリープ期間をはさんで実質的に連続してスキャニングが行われるから、例えば1回の作動期間で同調できなくともスリープ期間後の作動期間においてVCO104の発振周波数をf3 にロックすることができ(時刻T1 )、以後、図3の作動と同様にして同調が可能となる。
【0071】
なおスリープ後のウェイクアップにおけるカウンタCの初期値は、厳密にスリープ前の最後のカウンタに設定するのではなく、送信機4aの送信周波数やVCO104の発振周波数のドリフト分を考慮して、少しカウンタCを戻して設定してもよい。すなわち図4のステップS50〜S52のごとく、スリープ前の最後のカウンタがアップ中であったかどうかを判定し、アップ中であれば一定値、カウンタを下げ、ダウン中であれば一定値、カウンタを上げる。
【0072】
また、ノイズ電波等の不要電波の影響が小さい場合等には、VCO104の発振周波数のロック後の待機時間を設ける必要はなく、省略してもよい。
【0073】
また、VCO104の発振周波数を合わせ込む同調制御の前に、基準電圧1およびクロック1により高速で受信波信号を検索する受信波検索制御を行っているが、高速検索の要請が高くない場合、例えば、送信機4aの発振子4031やVCO104のSAW1041に比較的精度のよいものを用いてVCO104の発振周波数を変化させる範囲が狭い場合等には、スキャニング回路2は切り替えスイッチのない、単一の基準電圧発生部、クロックのみを備えた構成とし、同調制御のみを行う構成でもよい。
【0074】
またVCO104の制御電圧は二等辺三角波としているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、鋸波等、所定範囲内で発振周波数を変化させられるものであればよい。
【0075】
(第2実施形態)
第1実施形態の受信機において、スキャニング回路を別の構成とすることもできる。図8に本発明の第2実施形態になる受信機のスキャニング回路の構成を示す。第1実施形態との相違点を中心に説明する。なお図1,図2と実質的に同じ作動をする部分については同じ番号を付して説明するものとする。スキャニング回路2Aは、掃引制御手段2cがコンパレータ2001とレジスタ回路210とで構成してあり、コンパレータ2001には一方の比較信号としてRSSI電圧VRSSIが入力し、他方の比較信号として基準電圧が単一の基準電圧発生部211から入力するようになっている。
【0076】
レジスタ回路210には、コンパレータ2001からの二値出力とともに、カウンタ202のカウンタC出力が入力せしめてある。記憶手段たるレジスタ回路210は、2つのレジスタLとレジスタHとを有し、コンパレータ2001からの出力が「L」から「H」に変わると、そのときのカウンタCをレジスタLに入力し、コンパレータ2001からの出力が「H」から「L」に変わると、そのときのカウンタCをレジスタHに入力し、これらのレジスタL、レジスタHに基づいてカウンタ202をセットするようになっている。カウンタ202は、単一のクロック212から入力するクロックにより、VCO104の発振周波数のスキャニングを一定の速度で行う。
【0077】
本実施形態のスキャニング回路2Aは、かかる構成によりVCO104の発振周波数のスキャニングが行われて、同調すると発振周波数がロックするものであり、次にレジスタ回路210によるカウンタ202の制御について説明する。
【0078】
図9は、入感時における受信周波数(またはVCO104の発振周波数)に対するRSSI電圧VRSSIを示すもので、RSSI電圧VRSSIのプロファイルは中心周波数f0 を頂上部とする対称な山形となり、中心周波数f0 から周波数偏差n離れた周波数ではRSSI電圧VRSSIは等しい。VCO104の発振周波数が低から高へスキャニングする場合は図の左から右へ、発振周波数が高から低へスキャニングする場合は図の右から左へ推移する。
【0079】
さて、受信波信号が入感して、中心周波数f0 から周波数偏差n離れた一方の周波数で、RSSI電圧VRSSIが基準電圧を越えコンパレータ2001出力が「L」から「H」になると、レジスタ回路210はカウンタ202から、掃引点たるその時点のカウンタCをレジスタLに入力する。そして本実施形態ではカウンタ202を停止することなく、さらにスキャニングを続ける。すると中心周波数f0 を越えてRSSI電圧VRSSIは低下するので、中心周波数f0 から周波数偏差nずれた他方の周波数において、RSSI電圧VRSSIが基準電圧を下回る。これによりコンパレータ2001出力が「H」から「L」になると、レジスタ210は、カウンタ202から、掃引点たるその時点のカウンタCをレジスタHに入力する。
【0080】
次いで、レジスタ210はレジスタLのカウンタ値とレジスタHのカウンタ値との中間値をカウンタ202にセットするとともにスキャニングを停止する。このセットカウンタ値は、周波数f0 から周波数偏差n離れた2つの周波数の中心すなわちRSSI電圧VRSSIの頂上部となる中心周波数に対応している。
【0081】
本実施形態の構成における作用の特徴について説明する。送信機4aの操作場所等によって受信環境が変化しRSSI電圧VRSSIが変化することを考える。第1実施形態のように、RSSI電圧VRSSIが基準電圧を越えたことで同調と判定するものでは、図9より知られるように周波数偏差nの同調ずれが生じる。この同調ずれは、受信波信号が強く入感しているときと入感が弱いときとでRSSI電圧VRSSIのプロファイルが異なるから、オフセット補正をしても十分に抑えられないおそれががある。
【0082】
これに対して本実施形態では、RSSI電圧VRSSIのプロファイルが中心周波数に対して対称となることを利用し、中心周波数f0 から上下に周波数偏差n離れた2カ所を検出することで、受信波信号の強弱にかかわらずさらに正確に同調することができる。
【0083】
なお、本実施形態は、高速で受信波検索制御を行う第1実施形態の構成にも適用することができる。すなわち第1実施形態の同調制御において、本実施形態のごとく同調周波数を求めるようにすれば、RSSI回路111の応答遅れの影響も、受信環境の変化による影響も受けずに、実質的に高速に極めて正確に同調を行うことができる。
【0084】
(第3実施形態)
図10(A),(B)に、それぞれ、入感時における受信周波数(またはVCO104の発振周波数)に対するRSSI電圧VRSSIを示す。第2実施形態において説明したように、RSSI電圧VRSSIが基準電圧を越えたことで同調と判定するものでは同調ずれを生じ(図10(A))、同調ずれは受信環境の変化で変動する。また、ノイズ電波があると、これにより、RSSI電圧VRSSIが基準電圧を越え、誤検出するおそれがある(図10(B))。
【0085】
本実施形態は、かかる両方の不具合を回避する構成を有する受信機で、第1実施形態においてスキャニング回路を別の構成に代えたものであり、図11にそのスキャニング回路2Bを示す。なお図1、図2、図8と実質的に同じ作動をする部分については同じ番号を付して説明するものとする。第1、第2実施形態との相違点を中心に説明する。スキャニング回路2Bは、掃引制御手段2dがコンパレータ2001と制御ロジック213とで構成してあり、コンパレータ2001には一方の比較信号としてRSSI電圧VRSSIが入力し、他方の比較信号として切り替えスイッチ214を介して第1、第2、第3の基準電圧発生部215,216,217から、異なる電圧値の基準電圧1、基準電圧2、基準電圧3が入力している。基準電圧1、基準電圧2、基準電圧3は、基準電圧1が最も高く、この順に低くなる。コンパレータ2001は、RSSI電圧VRSSIが基準電圧1(または基準電圧2、基準電圧3)よりも大きいと「H」を出力する。
【0086】
制御ロジック213は、論理演算回路等で構成されてカウンタ202を制御し、VCO104の発振周波数のスキャニングとその停止等を制御するようになっている。
【0087】
本実施形態のスキャニング回路2Bは、かかる構成によりVCO104の発振周波数のスキャニングが行われて、同調すると発振周波数がロックするものであり、次に制御ロジック213によるカウンタ202の制御について説明する。
【0088】
制御ロジック213は、コンパレータ2001からの出力が「H」になると、同調と判定してカウンタ202のカウンタ値をロックするとともに、切り替えスイッチ214を制御して基準電圧を切り替えるようになっている。基準電圧の切り替えは、コンパレータ2001出力が「L」の状態で、すなわち受信波信号が検出されない状態で、1回のスキャニングが終了すると順次、基準電圧1から低い方へ切り替わっていくように設定されている。
【0089】
本実施形態の構成によれば、図12に示すように、送信機4aの受信波信号が検出されなければ、RSSI電圧VRSSIと比較される基準電圧が順次、低い方へ切り替わっていくから、受信波が強くRSSI電圧VRSSIが大きければ高い基準電圧に基づいて受信波信号が検出され、受信波が余り強くなくRSSI電圧VRSSIが小さければ低い基準電圧に基づいて受信波信号が検出される。しかして、RSSI電圧VRSSIと基準電圧とが大きく異なるということがないから、同調誤差nは小さく抑えられ、しかも受信波信号の強さが変わっても略同レベルとなる。また、受信波の強さがある程度ノイズ電波よりも強ければ、受信波信号のみ検出し得る高めの基準電圧に基づいて受信波信号が検出されることになるから、ノイズ電波を誤検出することが回避される。
【0090】
なお、本実施形態では、基準電圧は高、中、低の3種類を切り替え自在としているが、複数であればよい。同調ずれおよび誤検出の防止効果を高めるには、基準電圧の切り替え可能数は多いほどよいが、同調完了時間等を考慮して設定するのがよい。
【0091】
なお、本実施形態は、第1実施形態のように、高速で受信波検索を行う第1実施形態の構成にも適用することができる。
【0092】
(第4実施形態)
本実施形態は、第1実施形態においてスキャニング回路を別の構成に代えたものであり、図13にそのスキャニング回路2Cを示す。なお図1、図2、図8、図11と実質的に同じ作動をする部分については同じ番号を付して説明するものとする。第1、第2、第3実施形態との相違点を中心に説明する。スキャニング回路2Cは、掃引制御手段2eがコンパレータ2001と制御ロジック218とで構成してあり、コンパレータ2001には一方の比較信号としてRSSI電圧VRSSIが入力し、他方の比較信号として単一の基準電圧発生部219から基準電圧が入力している。
【0093】
制御ロジック218は、論理演算回路等で構成されてカウンタ202を制御し、VCO104の発振周波数のスキャニングと停止等を制御するようになっている。制御ロジック218は、記憶手段たる記憶部220と接続され、記憶部220は制御ロジック218により読み出しと書き込みとができるようになっている。
【0094】
また、制御部1b(図1参照)は、波形整形回路110から復調信号が入力すると、復調信号を検査し、例えば送信機4aからのコードのフォーマットが認められればコードと認定し、ノイズ電波のようにコードのフォーマットが認められなければコードと認定せず、かかる検査結果を復調判定信号として制御ロジック218に出力する。
【0095】
図14は制御ロジック218において実行される制御フローである。これにより、制御ロジック218の設定とともに、本実施形態の受信機の作動を説明する。制御フローは、ウェイクアップするとスタートする(ステップS200)。次いで記憶部220のノイズ記憶値を初期化した(ステップS210)後、VCO104の発振周波数のスキャニングが行われ、受信波信号を検出してコンパレータ2001出力が「H」になると、カウンタ202の作動を停止して発振周波数をロックする(ステップS220)。
【0096】
続くステップS230では、記憶部220に記憶された掃引点たるノイズ周波数を読み出し、ロックした周波数と一致するものがあるか否かを判定する。ノイズ周波数はカウンタ202のカウンタ値で記憶される。一致するものがなければステップS231に進む。
【0097】
ステップS231では、上記復調判定信号により、復調したコードが目的電波(送信機4aからの電波)か否かを判定し、目的電波のものであればステップS240に進む。ステップS240では制御部1bおよびボデーコンピュータ3によりコードの判定とキーレス処理(送信機4aのスイッチ400操作に対応するドアオープン等の作動)が行われる。
【0098】
その後は、再びステップS220に戻り、ステップS220からの手順が繰り返される。
【0099】
さて、ステップS230においてロック周波数が、記憶されたノイズ周波数と一致すると、ノイズ電波の蓋然性が高いと判断しステップS220に戻る。すなわちカウンタ202の作動停止を解除して再びVCO104の発振周波数のスキャニングを実行し、ステップS231以降の手順は実行されない。これにより、実質的にノイズ電波による誤検出が防止され、無用にスキャニングが停止することが回避される。その結果、速やかに真の送信機4aからの受信波信号の同調をとることができる。
【0100】
また、記憶部220に記憶されていないノイズ電波の場合、ステップS230で捕まらないので、ステップS231へ進むことになるが、コード信号は認定されないので、ステップS232に進む。ステップS232では、ロックした周波数を新たに記憶部220に入力する。これにより、次のスキャニングからは、かかる周波数ではロックは行われず(ステップS230)、ノイズ電波による誤検出が防止される。
【0101】
このように、本実施形態の受信機では、実質的にノイズ電波の周波数をスキップしてスキャニングすることができ、誤検出が回避されるとともに、高速で送信機4aからの電波の同調が可能である。
【0102】
なお、ノイズ電波の環境は場所により異なり、駐車する場所によってノイズ電波の周波数が異なるが、ノイズ周波数の記憶値の初期化はウェイクアップごとに行っているので、ノイズ電波ではない周波数をノイズ周波数とみなすことはない。
【0103】
また、記憶部220の上記初期化を行う時間間隔は、車両が継続して駐車するおよその時間、すなわちノイズ電波の環境が一定とみなせる時間や、SAW1041の周波数ドリフトを考慮して設定し、上記初期化を複数回のウェイクアップごとに行うのでもよい。
【0104】
(第5実施形態)
第3実施形態において説明したように、RSSI電圧VRSSIが基準電圧を越えたことで同調とする構成の受信機では多少の同調ずれが生じ、同調ずれを小さく抑えるには高い基準電圧に基づいて受信波信号を検出するのがよい。しかし、基準電圧を余り高くすると、同調後、制御部1bにコード信号の読み取りを許可しても、受信環境や受信部1aの作動等が多少、不安定になってRSSI電圧VRSSIが低下すると、VCO104の発振周波数のロックが解除されてしまうおそれがある(図6のステップS90〜S110参照)。本実施形態ではかかる不具合を回避するようにしたものである。
【0105】
本実施形態は、第1実施形態においてスキャニング回路を別の構成に代えたものであり、図15にそのスキャニング回路2Dを示す。なお図1、図2、図8、図11と実質的に同じ作動をする部分については同じ番号を付して説明するものとする。第1、第2、第3、第4実施形態との相違点を中心に説明する。スキャニング回路2Dは、掃引制御手段2fがコンパレータ221とANDゲート222とで構成してあり、コンパレータ221はRSSI電圧VRSSIが基準電圧発生部219からの基準電圧よりも大きいと「L」を出力する。
【0106】
ANDゲート222には、コンパレータ221の二値出力とともに、制御部1bからの復調判定信号が入力している。なお、復調判定信号は装置立ち上がり時には「H」であり、コードと認定されたときのみ「L」となる。ANDゲート221は、「L」をカウンタ202に出力することで、カウンタ202の作動を停止する。
【0107】
RSSI回路111から、基準電圧を越えるRSSI電圧VRSSIが出力されなければ、コンパレータ221出力、復調判定信号ともに「H」であり、カウンタ202には「H」が出力され、VCO104の発振周波数のスキャニングが行われる。送信機4aの受信波信号に同調してRSSI電圧VRSSIが基準電圧を越えると、ANDゲート222は「L」となって発振周波数がロックされる。
【0108】
制御部1bで復調信号が送信機4aからのコードと認定されれば、復調判定信号が「L」となる。かくして受信波が弱まってRSSI電圧VRSSIが基準電圧を下回り、コンパレータ221出力が「H」となることがあっても、復調判定信号が「L」である限り、すなわちコードと認定されている限り、発振周波数のロックが解除されることはない。よって受信環境や受信部1aの作動等が多少、不安定になってRSSI電圧VRSSIが低下しても、安定してコードの読み取りが可能となる。
【0109】
なお、本実施形態は、第1実施形態のように、高速で受信波検索を行う第1実施形態の構成にも適用することができる。
【0110】
なお、上記各実施形態は、FM電波を用いたキーレスエントリ制御システムに適用したが、AM電波等の他の電波形式を用いたものに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のキーレスエントリ受信機を適用したキーレスエントリ制御システムの全体構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態のキーレスエントリ受信機の要部構成図である。
【図3】上記キーレスエントリ受信機の作動を説明する第1のタイムチャートである。
【図4】上記キーレスエントリ受信機の作動を説明する第2のタイムチャートである。
【図5】上記キーレスエントリ受信機の作動を説明する第1のフローチャートである。
【図6】上記キーレスエントリ受信機の作動を説明する第2のフローチャートである。
【図7】本発明の第1の実施形態のキーレスエントリ受信機の作動を説明する第3のタイムチャートである。
【図8】本発明の第2の実施形態のキーレスエントリ受信機の要部構成図である。
【図9】上記キーレスエントリ受信機の作動を説明するタイムチャートである。
【図10】(A),(B)は、それぞれ本発明の第3の実施形態のキーレスエントリ受信機が改善しようとする課題を説明するタイムチャートである。
【図11】本発明の第3の実施形態のキーレスエントリ受信機の要部構成図である。
【図12】上記キーレスエントリ受信機の作動を説明するタイムチャートである。
【図13】本発明の第4の実施形態のキーレスエントリ受信機の要部構成図である。
【図14】上記キーレスエントリ受信機の作動を説明するフローチャートである。
【図15】本発明の第5の実施形態のキーレスエントリ受信機の要部構成図である。
【図16】従来のキーレスエントリ受信機を有するキーレスエントリ制御システムの全体構成図である。
【符号の説明】
1 キーレスエントリ受信機
1a 受信部
103 ミキサ
104 VCO(局部発振器)
105 第2のバンドパスフィルタ(中間周波数フィルタ)
111 RSSI回路(受信信号強度検出手段)
1b 制御部(復調状態判定手段)
2,2A,2B,2C,2D スキャニング回路
2a,2c,2d,2e,2f 掃引制御手段
2b 掃引手段
200 入感判定回路
2001,221 コンパレータ
201,213,218 制御ロジック
202 カウンタ
203 DA変換器
210 レジスタ(記憶手段)
220 記憶部(記憶手段)
222 ANDゲート
3 ボデーコンピュータ(車両制御部)
4 キー
4a 送信機

Claims (1)

  1. 受信波信号と局部発振器の局部発振信号との中間周波数信号を中間周波数フィルタに入力するようになしたスーパーヘテロダイン方式の受信部を有し、コード信号により変調され送信機から送信された電波を受信してコード信号を復調し、コード信号に対応した制御信号を車両制御部に出力するようになしたキーレスエントリ受信機において、局部発振器を制御して局部発振器の発振周波数を所定範囲内で掃引する掃引手段と、受信信号強度を検出する受信信号強度検出手段と、掃引手段を制御する掃引制御手段とを具備せしめ、上記掃引制御手段には、上記発振周波数の掃引方向の反転を検出する掃引方向反転検出手段を具備せしめるとともに、受信信号強度検出手段により検出された受信信号強度に基づいて受信波信号を検出し、上記発振周波数の上記掃引を停止するように設定し、かつ上記掃引方向の反転時には上記掃引の停止を禁止するように設定したことを特徴とするキーレスエントリ受信機
JP23798398A 1998-08-10 1998-08-10 キーレスエントリ受信機 Expired - Fee Related JP4278736B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23798398A JP4278736B2 (ja) 1998-08-10 1998-08-10 キーレスエントリ受信機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23798398A JP4278736B2 (ja) 1998-08-10 1998-08-10 キーレスエントリ受信機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000054700A JP2000054700A (ja) 2000-02-22
JP4278736B2 true JP4278736B2 (ja) 2009-06-17

Family

ID=17023384

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23798398A Expired - Fee Related JP4278736B2 (ja) 1998-08-10 1998-08-10 キーレスエントリ受信機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4278736B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7580696B2 (en) 2004-12-14 2009-08-25 Lear Corporation Self-aligning vehicular transmitter system
JP4999973B2 (ja) * 2010-09-23 2012-08-15 三菱電機株式会社 無線通信システム
JP6448135B2 (ja) * 2015-05-26 2019-01-09 アルプス電気株式会社 距離算出システム、通信装置、キーレスエントリー装置および距離算出方法
CN112622817B (zh) * 2020-12-23 2022-07-22 北京经纬恒润科技股份有限公司 一种车门控制方法及装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000054700A (ja) 2000-02-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008101344A (ja) 車両制御システム
US6803851B1 (en) Method for carrying out a keyless access authorization check and keyless access authorization check device
RU2576524C2 (ru) Система беспроводной связи
US5731741A (en) Receiver frequency synthesizer-tuner providing high speed tuning
US4365349A (en) Radio receiver having phase locked loop and automatic frequency control loop for stably maintaining local oscillator frequency of voltage-controlled local oscillator
US6373398B2 (en) Automobile tuner system
JP4278736B2 (ja) キーレスエントリ受信機
JP3877256B2 (ja) キーレスエントリ受信機
JP3877254B2 (ja) キーレスエントリ受信機
US6754289B2 (en) Synthesizer receiver
JP3816239B2 (ja) キーレスエントリ受信機およびキーレスエントリ制御システム
JP4298027B2 (ja) キーレスエントリ受信機
JP3876076B2 (ja) キーレスエントリ制御システム
JP4871933B2 (ja) 受信機及び受信機における受信チャンネル切り替え方法
JP4298089B2 (ja) キーレスエントリ受信機
JPH11350810A (ja) キーレスエントリ受信機
JP2016001772A (ja) 車両用通信システム
JPH11336397A (ja) キーレスエントリ受信機
JPH10155187A (ja) 受信装置及びリモートコントロールシステム
JP2567634B2 (ja) Rds受信機
JP5363402B2 (ja) 受信機のリファレンス電圧設定装置
JPH09130865A (ja) キーレスエントリ装置
JPS6347097Y2 (ja)
JP2686793B2 (ja) コード判別装置
JPH06260956A (ja) Pllシンセサイザー受信機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040929

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070925

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090310

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090311

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120319

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120319

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140319

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees