JPH11336397A - キーレスエントリ受信機 - Google Patents

キーレスエントリ受信機

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JPH11336397A
JPH11336397A JP16431998A JP16431998A JPH11336397A JP H11336397 A JPH11336397 A JP H11336397A JP 16431998 A JP16431998 A JP 16431998A JP 16431998 A JP16431998 A JP 16431998A JP H11336397 A JPH11336397 A JP H11336397A
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JP
Japan
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sweep
oscillation frequency
signal
frequency
control
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Application number
JP16431998A
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English (en)
Inventor
Fumio Asakura
史生 浅倉
Takashi Naoi
孝 直井
Akira Uchida
明 内田
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Denso Corp
Soken Inc
Original Assignee
Denso Corp
Nippon Soken Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キーレスエントリ制御システムの受信機にお
いて、安価でかつ同調精度のよい構成を提案することで
ある。 【解決手段】 受信機1をスーパーヘテロダイン方式に
構成し、局部発振器104の発振周波数を掃引する掃引
手段2bと、これを制御する掃引制御手段2aとを具備
せしめる。掃引制御手段2aを、受信信号強度検出手段
111により検出された受信信号強度に基づいて受信波
信号を検出し、上記発振周波数の掃引を停止することで
送信機4aや局部発振器104の発振子4031,10
41がさ程安定性がよくない安価なものを用いていて
も、確実な同調を可能とし、かつ、発振周波数が上昇す
る掃引と下降する掃引とを繰り返す、掃引速度の急変し
ない制御を行うことで受信信号強度を安定化して誤検出
を回避する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はキーレスエントリ受
信機に関し、特に受信性能の向上に関する。
【0002】
【従来の技術】車両のドア等のロック/アンロック等
は、イグニッションキーと共通の機械式のキーをドアの
キーシリンダに挿入して行うようにしたものが一般的で
あるが、近年、ドアのロック/アンロック等に機械式の
キーを用いない遠隔操作のキーレスエントリ制御システ
ムが採用されるようになっている。このキーレスエント
リ制御システムは、運転者の操作で送信機から車両ごと
に割り振られたコードを車両側のキーレスエントリ受信
機に送信し、これを復調して車両側に記憶したコードと
照合して一致すると電磁アクチュエータ等の作動により
車両のロックの解除等を行うもので、夜間等のドアのロ
ック/アンロック等が楽になるという長所がある。
【0003】図13はかかるキーレスエントリ制御シス
テムの構成の一例を示すもので、送信機4bは運転者が
所持するキー4の把手部分に内蔵され、スイッチ(ドア
ロック、ドアアンロック、トランクオープン、パニッ
ク)400と、スイッチ400に対応するIDコードを
記憶する記憶部401と、スイッチ400に応じて記憶
部401からIDコードを読み込む制御部402とを備
えており、運転者がいずれかのスイッチ400を押す
と、制御部402からスイッチ400に応じたコード信
号が発振部403に出力される。発振部403は、キャ
リア信号をつくるための314.35MHz の水晶発振
子4032を有し、コード信号を変調信号として周波数
変調(FM)信号がつくられ、アンテナ404から送信
される。送信機4bはこれら各部に給電するための電池
405および電圧制御部406を備えている。
【0004】キーレスエントリ受信機5は、受信部5a
と制御部5bとを有し、受信部5aは、アンテナ500
で受信した電波を第1のバンドパスフィルタ(BPF)
501、高周波(RF)アンプ502、ミキサ503、
局部発振器504を備えたスーパーヘテロダイン方式の
ものである。局部発振器504は313.895MHz
の水晶発振子5041を用いた発振周波数固定のもの
で、受信波信号は、ミキサ503により局部発振器50
4の発振信号との中間周波数信号に周波数変換され、中
心周波数455kHz の第2のバンドパスフィルタ(B
PF)505に入力し、455kHz の中間周波数(I
F)の信号を通過せしめる。このIF信号は、IFアン
プ506で増幅された後、検波回路507、移相器50
8およびローパスフィルタ(LPF)509、波形整形
回路510によりデジタル化されたコード信号が復調さ
れる。
【0005】制御部5bは、受信信号強度検出回路(R
SSI回路)511より知られる受信信号強度が十分か
どうかを判定し、十分であればコード信号をボデーコン
ピュータ6にそのまま出力し、ボデーコンピュータ6
は、復調されたコードを判定してコードに対応した制御
信号を上記電磁アクチュエータの駆動回路等に出力す
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記キーレ
スエントリ受信機の安定性は、送受信周波数の安定性に
依存し、特に送受信機で用いられる発振子の性能に強く
依存する。したがって発振子に周波数偏差が少なく安定
性のよいものを用いることが必要になり、コストが高く
なる。一方、第2のBPFの帯域幅を広くすると、周波
数の安定性が多少悪くとも送信機からの電波を拾うこと
ができるが、ノイズが入り易くなるためS/Nが劣化
し、結果的に感度が悪くなる。
【0007】本発明は上記実情に鑑みなされたもので、
送信機の発振部や受信機の局部発振器に必ずしも性能の
十分ではない発振子を用いても、高い感度で受信するこ
とができるキーレスエントリ受信機を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、キーレスエントリ受信機は、受信波信号と局部発振
器の局部発振信号との中間周波数信号を中間周波数フィ
ルタに入力するようになしたスーパーヘテロダイン方式
の受信部を有し、コード信号により変調され送信機から
送信された電波を受信してコード信号を復調し、コード
信号に対応した制御信号を車両制御部に出力する。局部
発振器を制御して局部発振器の発振周波数を所定範囲内
で掃引する掃引手段と、受信信号強度を検出する受信信
号強度検出手段と、掃引手段を制御する掃引制御手段と
を具備せしめる。上記掃引手段は、上記発振周波数が上
記所定範囲の上限まで漸次上昇する上昇掃引と、上記発
振周波数が上記所定範囲の下限まで漸次下降する下降掃
引とを、上記所定範囲の上限または下限に達するごとに
掃引方向を反転して繰り返すように設定する。上記掃引
制御手段を、受信信号強度検出手段により検出された受
信信号強度に基づいて受信波信号を検出し、上記発振周
波数の上記掃引を停止するように設定する。
【0009】局部発振器の発振周波数を掃引することで
受信波信号を同調せしめるので、送信機の発振器や受信
機の局部発振器の発振周波数の周波数偏差が大きく安定
性がさ程よくなくとも、送信機からの電波を高感度で受
信することができる。
【0010】また、発振周波数は上昇掃引と下降掃引と
を繰り返すことで、発振周波数が連続して変化し断続し
ないから、安定した受信信号強度が得られる。これによ
り入感がないにもかかわらず誤検出してしまうというこ
とが回避される。その結果、送信機からの真の受信波信
号を検出することができる。
【0011】請求項2記載の発明では、上記掃引手段
を、上記発振周波数の時間変化が三角波となるように設
定することで、上昇掃引と下降掃引とが繰り返される。
【0012】請求項3記載の発明では、上記掃引手段
を、発振周波数の時間変化が正弦波となるように設定す
ることで、上昇掃引と下降掃引とが繰り返される。
【0013】請求項4記載の発明では、受信波信号と局
部発振器の局部発振信号との中間周波数信号を中間周波
数フィルタに入力するようになしたスーパーヘテロダイ
ン方式の受信部を有し、コード信号により変調され送信
機から送信された電波を受信してコード信号を復調し、
コード信号に対応した制御信号を車両制御部に出力す
る。局部発振器を可変容量ダイオードへ印加する制御電
圧により発振周波数を調整自在とした電圧制御発振器で
構成する。上記制御電圧を、これが漸次変化するように
出力して局部発振器の発振周波数を所定範囲内で掃引す
る掃引手段と、実質的に制御電圧に対する発振周波数の
直線性のずれを補正する直線性補正手段と、受信信号強
度を検出する受信信号強度検出手段と、掃引手段を制御
する掃引制御手段とを具備せしめる。上記掃引制御手段
を、受信信号強度検出手段により検出された受信信号強
度に基づいて受信波信号を検出し、上記発振周波数の上
記掃引を停止するように設定する。
【0014】局部発振器の発振周波数を掃引することで
受信波信号を同調せしめるので、送信機の発振器や受信
機の局部発振器の発振周波数の周波数偏差が大きく安定
性がさ程よくなくとも、送信機からの電波を高感度で受
信することができる。
【0015】また、局部発振器を可変容量ダイオードを
用いた電圧制御発振器とすることで、発振周波数の変更
を容易に行い得る。一方、可変容量ダイオードの非線形
性に起因する制御電圧に対する発振周波数の直線性のず
れは、所定範囲の一方の側でねて、他方側で立ち上がる
傾向を示し、この傾向により、上記所定範囲に対応する
制御電圧の変化範囲の一方の側では発振周波数の時間変
化が速くなり過ぎ、他方の側では遅くなり過ぎるという
問題が生じるおそれがある。本発明では直線性補正手段
により上記直線性が実質的に補正され、上記変化範囲の
一方の側では発振周波数の時間変化が速過ぎ、他方の側
では遅過ぎるということが回避される。これにより、受
信信号強度が安定化し、誤検出を回避することができ
る。
【0016】請求項5記載の発明では、上記直線性補正
手段を、上記制御電圧の変化速度を、上記変化範囲の一
方の側では遅くし、他方の側では速くする補正を行うよ
うに設定する。
【0017】これにより、実質的に制御電圧に対する発
振周波数の直線性のずれを補正することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1に、本発明
のキーレスエントリ受信機(以下、単に受信機)を適用
したキーレスエントリ制御システムの構成を示し、図2
に受信機の要部を示す。イグニッションキー4に内蔵さ
れる送信機4aは発振部403の発振子が水晶発振子に
代えて安価ではあるがやや安定性の落ちるSAW403
1を用いている以外、従来の技術で説明したものと実質
的に同じであるので説明を省略し、受信機1を中心に説
明する。
【0019】受信機1は、受信部1aおよび制御部1b
からなり、ボデーコンピュータ3とともに車両に搭載さ
れる。受信部1aはスーパーヘテロダイン方式の構成
で、アンテナ100から入感した受信波信号が第1のB
PF101およびRFアンプ102を介してミキサ10
3に入力している。BPF101の通過帯域は、送信機
4aの送信周波数が発振部401のドリフト等でばらつ
いても送信電波が入感し得るように設定する。ミキサ1
03は、局部発振器たる電圧制御発振器(VCO)10
4と周波数変換回路を構成し、受信波信号とVCO10
4の発振信号との中間周波数信号を生成するようになっ
ている。中間周波数フィルタたる第2のBPF105は
中心周波数が455kHz のもので、セラミックフィル
タ等で構成されている。
【0020】第2のBPF105を通過した中間周波数
(IF)信号はIFアンプ106で増幅され、検波器1
07および移相器108に入力する。検波器107およ
び移相器108は周波数弁別回路を構成し、周波数変化
を振幅変化に変換するようになっている。検波器107
から出力された受信波信号は、さらに高周波成分を除去
するLPF109および波形整形回路110を通過して
コード信号が復調され、コード信号は制御部1bに入力
する。
【0021】また受信部1aは、受信信号強度検出手段
たるRSSI回路111を備えており、RSSI電圧V
RSSIを出力するようになっている。RSSI電圧VRSSI
は、IFアンプ106への入力が大きいほど高くなり、
受信信号強度を検出することができる。
【0022】VCO104は発振子としてSAW104
1を用いて構成してあり、SAW1041とともに共振
回路を形成する可変容量ダイオード(バリキャップ)1
042への印加電圧(制御電圧)を変えることで発振周
波数を変化せしめる。発振周波数は、制御電圧が高いと
高く、制御電圧が低いと低くなる。
【0023】受信部1aはVCO104の周波数制御用
の制御電圧を出力するスキャニング回路2が設けてあ
る。スキャニング回路2は、掃引手段2bを構成するカ
ウンタ202およびDA変換器203とを有し、カウン
タ202には第1、第2のクロック208,209から
切り替えスイッチ205を介してクロック周波数の異な
るクロック1、クロック2が入力している。カウンタ2
02はいずれかのクロック208,209により、所定
範囲内でカウントアップ/ダウンを繰り返す構成として
ある。かかるカウントアップ/ダウンするカウンタ値
が、DA変換器203においてアナログ信号に変換さ
れ、制御電圧としてVCO104の発振周波数を掃引
(スキャニング)せしめるようになっている。
【0024】図2において、第1のクロック208はイ
ンバータ2081を直列に接続したCR発振回路であ
る。回路の時定数は抵抗2082の抵抗値×コンデンサ
2083の容量で決定される。なお、図は、後述する検
索制御時における接続状態を示しており、第1のクロッ
ク208と時定数のみ異なる第2のクロック209、切
り替えスイッチ205は省略している。なお、クロック
208,209は、別個の構成とするのではなく、抵抗
2082またはコンデンサ2083を切り替えることで
異なるクロック周波数のクロックを出力する構成でもよ
い。
【0025】カウンタ202は、10bitのアップダ
ウンカウンタで構成してあり、クロック208のクロッ
ク1に応じた速度で000Hから3FFHまでカウント
アップし、反転して000Hまでカウントダウンし、1
0bitのデジタル出力が出力D0〜D9からDA変換
器203に入力せしめてある。
【0026】DA変換器203は、抵抗2031,20
32によりはしご回路203aを形成した一般的な構成
のもので、抵抗2031へカウンタ202の出力D0〜
D9がそれぞれ入力している。はしご回路203aにて
アナログに変換されたカウンタCは、ボルテージフォロ
ア用のオペアンプ2033およびローパスフィルタ20
34を介してVCO104の制御電圧として出力する。
この制御電圧は二等辺三角波となる。ここでDA変換器
203の分解能すなわちビット数は、図例では10bi
tのものを示しているが、VCO104の発振周波数の
可変範囲を、VCO104の発振周波数を合わせ込みた
い周波数で除した値以上のものを用いる。なおVCO1
04を合わせ込みたい周波数は、発振周波数の最小変量
であり、第2のBPF105の帯域幅が狭いほど小さな
ものが必要になる。
【0027】またクロック208,209のクロック周
波数は、クロック信号が第2のBPF105へ混入しな
いように、中間周波数である455kHz の整数倍では
ない値に設定するのが望ましい。例えば455kHz を
8.5倍して3.9675MHz というように設定す
る。
【0028】ここでカウンタ202がカウントアップ/
ダウンする範囲は、VCO104の発振周波数が、送信
機4の送信周波数のばらつき(ドリフト等)およびSA
W1041の安定性に起因するVCO104の発振周波
数のばらつき(ドリフト等)に追随可能な範囲とする。
例えば、送信機4aの送信周波数とそのばらつきが、3
14.35MHz ±0.15MHz で、VCO104の
発振周波数のばらつきが±0.15MHz のとき、ミキ
サ103において、455kHz の中間周波数信号を得
るには、VCO104の発振周波数の範囲が313.8
95MHz ±0.3MHz (下限を313.595MH
z 、上限を314.195MHz とする範囲)であれば
よいことになる。しかしてかかる周波数範囲内で可変と
なるように、カウンタ202のカウントアップ/ダウン
範囲を決定する。
【0029】スキャニング回路2の、掃引制御手段2a
を構成するコンパレータ200および制御ロジック20
1は、カウンタ202の作動を制御するもので、受信波
信号が同調した時点でVCO104の発振周波数をロッ
クする。コンパレータ200は、2つの比較信号の大小
により「H」、「L」の2値出力をするもので、一方の
比較信号としてRSSI回路111から出力されるRS
SI電圧VRSSIが入力し、他方の比較信号として切り替
えスイッチ204を介して第1、第2の基準電圧発生部
206,207から基準電圧1とこれよりも高い基準電
圧2とが入力している。
【0030】制御ロジック201は、後述する制御フロ
ーを実行する論理演算回路等で構成されてカウンタ20
2、切り替えスイッチ204,205を制御し、VCO
104の発振周波数のスキャニングと停止、スキャニン
グ速度等を制御するようになっている。
【0031】制御部1bは、波形整形回路110から入
力する復調されたコード信号を予め記憶したIDコード
と照合し、合致すれば車両制御部たるボデーコンピュー
タ3に送信機4aのスイッチ400操作に対応した指令
をするようになっている。ボデーコンピュータ3は、指
令にしたがって、例えばドア開閉用のアクチュエータを
駆動してドアの開閉等を行う。
【0032】また制御部1bは、受信部1aの立ち上げ
制御等を行うようになっており、タイマー制御にて受信
部1aが作動期間とスリープ期間とを交互に繰り返す間
欠作動をするように制御し、暗電流の低減を図ってい
る。なお、カウンタ202は、そのメモリの記憶をバッ
クアップするため、スリープ期間であってもバックアッ
プ用の通電がなされるようになっている。
【0033】本発明の受信機1の作動を説明する。図
3、図4は受信機1各部のタイミングチャートで、図
5、図6は制御ロジック201において実行される制御
フローである。
【0034】図3において、前半は送信機4aからの電
波がない場合を示しており、後半は作動期間の途中で送
信機4aのスイッチ400が操作されて送信機4aから
の電波が入った場合を示している。
【0035】先ず電波がないときについて説明する。図
5の制御フローにおいて、制御部1bにより受信部1a
がウェイクアップするとスタートする。制御フローは、
ステップS10〜S33が受信波検索制御のステップ
で、受信波を高速検索し、ステップS40〜が同調制御
のステップで、受信周波数を受信波信号の同調周波数に
固定する。ステップS10では切替えスイッチ204,
205を切替えて低圧の基準電圧1および速いクロック
1に設定する。
【0036】ステップS10ではカウンタ202に対し
VCO104の発振周波数の掃引(スキャニング)を許
可する。すなわちDA変換器203でアナログ化された
カウンタ202の出力はクロック1のクロック周波数に
応じた速い速度でアップダウンし、図3のごとく二等辺
三角波となる。これによりVCO104の発振周波数が
上記所定範囲内で低側から高側へ変化し(上昇掃引)、
上限に達した後、反転して高側から低側へ変化し(下降
掃引)、下限に達した後、反転して再び上昇掃引とな
り、以降、これを繰り返す。VCO104の発振周波数
の変化も二等辺三角波となる。
【0037】そしてミキサ103において、RFアンプ
102からの受信波信号とVCO104の発振信号とが
混合されて、その中間周波数信号が第2のBPF105
に入力し、VCO104の局部発振信号と455kHz
の中間周波数信号をつくる受信波信号のみがBPF10
5を通過する。VCO104の発振周波数が所定範囲内
でスキャニングされ、受信波信号が検索される。
【0038】スキャニングが開始されると、ステップS
30においてコンパレータ200の出力が「L」か
「H」かを判定する。送信機4aからの電波がなければ
RSSI電圧VRSSIは低く推移し、したがってコンパレ
ータ200の出力は「H」のままの筈である。実際に
は、RSSI電圧VRSSIは、VCO104の発振周波数
のスキャニング速度に依存し、例えばスキャニング速度
が速いと高くなることが、発明者らによって分かってい
る。このため、図7に示すように、発振周波数の時間波
形が鋸波となるようにしたものでは、RSSI電圧VRS
SIのゆらぎ(最大値(MAX)−最小値(MIN))が
大きくなる。すなわち、鋸波では、発振周波数が上限に
達し次のスキャニングに移る際に、発振周波数が下限の
周波数まで急激に変化するから、この変化時に、入感が
なくてもRSSI電圧VRSSIが急増する。
【0039】この急増したRSSI電圧VRSSIにより、
送信機4aからの電波がないにもかかわらず、コンパレ
ータ200の出力が「L」になって誤検出してしまうお
それがある。なお、RSSI電圧VRSSIと比較される基
準電圧1を高くできればよいが、受信環境によっては、
弱い受信波信号を拾えなくなるおそれがあるので、あま
り大きくできない。
【0040】本受信機1では、VCO104の制御電圧
がその上限値に達すると、それまでの上昇速度と同じ速
さの下降速度で下限値に向けて下降するから、次のスキ
ャニングに移る際の、発振周波数の変化が、図7の例に
比して緩やかになる。この結果、RSSI電圧VRSSIの
ゆらぎが抑えられる。したがって、誤検出を防止できる
とともに、基準電圧1を低く設定することができるの
で、受信波信号を確実に拾うことができる。
【0041】さて送信機4aからの電波がなければRS
SI電圧VRSSIは低く、したがってコンパレータ200
の出力は「H」のままであり、ステップS31に進む
(なお、強いノイズ電波がある場合にはその影響でコン
パレータ200の出力が「L」になるがこれについては
後述する)。
【0042】ステップS31では、現在時刻Tがウェイ
クアップ時刻T0 から基準の作動時間TWを越えて経過
していないかどうかを判定し、越えていなければステッ
プS20に戻り、基準作動時間TWを経過するまでVC
O104の発振周波数のスキャニングが続けられる。基
準作動時間TWは、図例では、発振周波数のスキャニン
グが、途中でロックされなければ4回行われる長さに設
定してある。基準作動時間TWを経過すると本制御ルー
チンを終了し、制御部1bが制御ルーチン終了を受け受
信部1aを再びスリープせしめる(ステップS32)。
【0043】次に電波が入ったときの作動について説明
する。1回目のスキャニングの終了後に運転者が送信機
4aのスイッチ503を操作し送信機4aから314.
35MHz の電波が送信されたとして説明する。送信機
4aからの電波が入感すると、2回目のスキャニング中
である時刻T1 においてRSSI電圧VRSSIが基準電圧
1を越えてコンパレータ200の出力が「L」になり
(ステップS30)、カウンタ201の作動を停止して
VCO104の発振周波数をロックする。このように周
波数の高いクロック1を用いることでVCO104の発
振周波数のスキャニングを高速化し、短時間で受信波信
号を検出することができる。
【0044】続くステップS33では、現在時刻Tが受
信波信号の検出時刻T1 から待機時間TH1 を越えて経
過していないかどうかを判定し、越えていなければステ
ップS30に戻り、受信波信号の検出状態が待機時間T
H1 持続するかどうかが判定される。待機時間TH1 は
例えば1msに設定する。待機時間TH1 経過前にコン
パレータ200の出力が「H」に戻ってしまえば、検出
した受信波信号がノイズ電波であったと判断されるので
上記ステップS31に進む。
【0045】ここでVCO104の発振周波数は、送信
機4aからの314.35MHz の送信信号と455k
Hz の中間周波数信号をつくるf3 (313.895M
Hz)となった時点で同調するが、f3 よりもやや高い
f1 (313.900MHz)でロックされている。こ
れは中間周波数信号の周波数が第2のBPF105の帯
域幅内に入った時点で同調するもののRSSI回路11
1の応答遅れによりスキャニングがややオーバーシュー
トするためである。
【0046】本実施形態では、かかる高速検索による同
調ずれはステップS40以下の同調制御の手順が実行さ
れることで、解消することができ、受信波信号の高速検
索と同調の高精度化の両立を図っている。すなわちステ
ップS30,S33により、受信波信号が送信機4aか
らの送信電波である蓋然性が高いことが認められると、
まずS40において基準電圧1からこれよりも高い基準
電圧2に切り替え、クロック1からこれよりも周波数の
低いクロック2に切り替える。
【0047】ステップS50〜S52は、VCO104
の発振周波数を一定値戻す手順で、ステップS50で
は、受信波信号を検出した時刻T1 におけるスキャニン
グ方向を、カウンタ202がアップ中であったかどうか
で判定する。ダウン中であればステップS51に進み現
在のカウンタCに一定値CBを加算して戻しカウンタC
2 とする。またアップ中であればステップS52に進
み、タイムチャートに示すように、現在のカウンタCに
一定値CBを減算して戻しカウンタC2 とする。なおこ
こで一定値CBは第2のBPF105の帯域幅BWの半
分に相当するカウント値である。かくして受信波信号検
出時刻T1 から待機時間TH1 経過後の時刻T2 におい
てVCO104の発振周波数はf1 からBW/2離れた
f2 に戻る。図例ではf2 はf1 −BW/2である。
【0048】続くステップS60では上記クロック2に
対応したスキャニング速度および基準電圧2に対応する
受信波信号の同調判定レベルにて、VCO104の、戻
した発振周波数f2 からスキャニングする。
【0049】ステップS70〜S73は、実質的にステ
ップS30〜S33と同じ手順で、RSSI電圧VRSSI
と基準電圧2の比較出力であるコンパレータ200の出
力が「L」かどうかを判定し、「L」でなければスキャ
ニング(ステップS60)が続けられ、スキャニング開
始時刻(時刻T2 )からの経過時間が基準作動時間TW
を越えると本制御ルーチンを終了し再びスリープ期間に
入る(ステップS72)。
【0050】ステップS70においてコンパレータ20
0の出力が「L」であればステップS73に進み現在時
刻Tが受信波信号の同調時刻T3 から待機時間TH2 を
越えて経過していないかどうかを判定する。待機時間T
H2 を設定しているのは、待機時間TH1 を設定したの
と同趣旨であり、長さは例えば2msとする。ステップ
S73において検出時刻T3 からの経過時間が待機時間
TH2 を越えていなければステップS74に進み、現在
のカウンタCがスキャニング開始時のカウンタC2 から
第2のBPF105の帯域幅BW相当のカウンタ値2C
Bを越えているかどうかを判定し、越えていなければス
テップS70に戻る。ステップS74において、スキャ
ニング開始時のカウンタC2 からのカウント変化が2C
Bを越えていれば、もはや時刻T1 において検出した受
信波信号とは認められないのでステップS10に戻り、
基準電圧1、クロック1の設定で受信波信号の検索をや
り直す。
【0051】ステップS73において検出時刻T3 から
の経過時間が待機時間TH2 を越えると、ステップS8
0に進み制御部1bにコード読み込みの許可が与えられ
る。制御部1bは、波形整形回路110から出力される
復調信号からコードを読み込み、予め記憶したIDコー
ドと照合して合っていればボデーコンピュータ3に、ド
アオープン等の対応する制御信号を出力する。
【0052】ステップS90では、RSSI電圧VRSSI
を基準電圧VS と比較し基準電圧VS よりも高いかどう
かをチェックする。これはVCO104の発振周波数や
送信周波数がドリフトすること等によりRSSI電圧V
RSSIが低下していないかどうかを判定するもので、コー
ド読み込みの信頼性を高める手順である。ステップS9
0においてRSSI電圧VRSSIが基準電圧VS よりも高
ければ、制御部1bによるコード読み込みを容認し(ス
テップS80)、基準電圧VS よりも低ければIDコー
ドの正確な読み込みが困難と判断してステップS100
に進む。なお基準電圧VS は基準電圧1と同じであり、
このRSSI電圧VRSSIのチェックはコンパレータ20
0の出力に基づいて判断される。
【0053】ステップS100以降の手順は、同調ずれ
した受信周波数を同調し直す手順である。図例ではVC
O104の発振周波数がf3 からf5'に変化した例を示
している。ステップS100〜S102では、VCO1
04の発振周波数を一定値戻す。ステップS100で
は、同調完了時刻(時刻T3 )におけるスキャニング方
向を、カウンタがアップ中であったかどうかで判定す
る。ダウン中であればステップS101に進み同調時の
カウンタC3 に一定値CB’を加算して戻しカウンタC
5 とする。またアップ中であればステップS102に進
み、タイムチャートに示すように、現在のカウンタCに
一定値CB’を減算して戻しカウンタC5 とする。図例
は減算の場合を示し、VCO104の発振周波数がf5'
からf5 に低下している。なおここで一定値CB’は、
VCO104の発振周波数や送信機4aの送信周波数の
ドリフトの大きさを予め把握しておき、これに基づいて
設定する。大きすぎると同調し直しに時間がかかり、小
さいと完全に受信波信号を喪失してしまうからである。
【0054】同調のし直しを実行するステップS110
〜S124は上記ステップS70〜S74と同様の手順
で行われる。すなわちステップS110では、カウンタ
202が一定値CB’戻したカウンタC5 から同調完了
時刻(時刻T3 )におけるカウント方向にカウントを開
始する。
【0055】ステップS120では、RSSI電圧VRS
SIと基準電圧2の比較出力であるコンパレータ200の
出力が「L」かどうかを判定し、「L」でなければスキ
ャニング(ステップS110)が続けられ、スキャニン
グ開始時刻(時刻T5 )からの経過時間が基準作動時間
TWを越えると本制御ルーチンを終了し(ステップS1
22)再びスリープ期間に入る。
【0056】ステップS120においてコンパレータ2
00の出力が「L」であればステップS123に進み現
在時刻Tが受信波信号の同調時刻T6 から待機時間TH
2 を越えて経過していないかどうかを判定する。ステッ
プS123において同調時刻T6 からの経過時間が待機
時間TH2 を越えていなければステップS124に進
み、現在のカウンタCがスキャニング開始時のカウンタ
C5 から第2のBPF105の帯域幅BW相当のカウン
タ値2CBを越えているかどうかを判定し、越えていな
ければステップS120に戻る。ステップS124にお
いて、スキャニング開始時のカウンタC5 からのカウン
ト変化が2CBを越えていれば、もはや同調し直そうと
した受信波信号とは認められないのでステップS10に
戻り、基準電圧1、クロック1の設定で受信波信号の検
索をやり直す。
【0057】ステップS123において検出時刻T6 か
らの経過時間が待機時間TH2 を越えると、ステップS
80に進み、検出時刻T6 から待機時間TH2 後の時刻
T7から再びコードが読み込まれる。
【0058】また制御ロジック201は、上記ステップ
S32,S72,S122においてスリープ期間に移行
する際、その時点におけるカウンタ202のカウンタ
C、すなわち当該作動期間の、VCO104の発振周波
数の最終値を内蔵のメモリに記憶する。そして次にウェ
イクアップしたときに、カウンタCの初期値として、記
憶されたカウンタ値に設定するようになっており、次の
効果を奏する。
【0059】図4はノイズ電波等の不要電波が多い状況
での作動を示すもので、送信機4aのスイッチ400が
操作されて送信機4aから電波が送信されており、受信
周波数を送信機からの電波に同調するには、VCO10
4の発振周波数をf3 (318.895MHz )までス
キャニングする必要がある状態を示している。VCO1
04の発振周波数は低い周波数からスキャンニングを開
始する。不要電波が入感しているために不要電波により
RSSI電圧VRSSIが高くなり発振周波数がロックされ
るが、不要電波からはIDコードが認識されないので、
再びスキャニングが開始される。不要電波が多いと、か
かる誤検出が多くなり、不要電波の入感でVCO104
の発振周波数がロックされる時間が増加する。この結
果、VCO104の発振周波数が、基準作動時間TW内
にVCO104の可変周波数範囲の上限から下限までの
スキャンニングはおろか、f3 にも達しない。
【0060】したがってウェイクアップする度に最低周
波数からスキャニングを開始するとすると、送信機4a
からの送信電波に同調させることが困難な場合が生ず
る。
【0061】本実施形態では、スリープ後のウェイクア
ップにおいて、カウンタ202の初期値は、スリープ前
のカウンタCの最終値に設定されるから、スリープ期間
をはさんで実質的に連続してスキャニングが行われ、例
えば1回の作動期間で同調できなくともスリープ期間後
の作動期間においてVCO104の発振周波数をf3に
ロックすることができ(時刻T1 )、以後、図3の作動
と同様にして同調が可能となる。
【0062】なおスリープ後のウェイクアップにおける
カウンタCの初期値は、厳密にスリープ前の最後のカウ
ンタに設定するのではなく、送信機4aの送信周波数や
VCO104の発振周波数のドリフト分を考慮して、少
しカウンタCを戻して設定してもよい。すなわち図5の
ステップS50〜S52のごとく、スリープ前の最後の
カウンタがアップ中であったかどうかを判定し、アップ
中であれば一定値、カウンタを下げ、ダウン中であれば
一定値、カウンタを上げる。
【0063】このように、本受信機では、送信機の発振
部や受信機の局部発振器に安価なSAWを用いること
で、コストの低減を図ることができ、しかも送信周波数
や局部発振周波数の安定性がよくなくとも高い感度で受
信することができる。
【0064】なお、発振周波数の時間波形は、本実施形
態の二等辺三角波に限られるものではなく、図9に示す
ような正弦波形等、発振周波数が上記所定範囲の上限ま
で漸次上昇する上昇掃引と、上記発振周波数が上記所定
範囲の下限まで漸次下降する下降掃引とを、上記所定範
囲の上限または下限に達するごとに掃引方向を反転して
繰り返すものであればよい。正弦波形とした場合には、
スキャニング方向を反転する際のカーブが、二等辺三角
波よりも(比較のため図中、破線で示す)緩やかになる
ので、さらにRSSI電圧VRSSIの安定性を高めること
ができる。なお、VCO104の制御電圧として、正弦
波形を得るには、図2に示したカウンタを用いるより
も、マイクロコンピュータによるのが容易で望ましい。
【0065】また、ノイズ電波等の不要電波の影響が小
さい場合等には、VCO104の発振周波数のロック後
の待機時間を設ける必要はなく、省略してもよい。
【0066】また、VCO104の発振周波数を合わせ
込む同調制御の前に、基準電圧1およびクロック1によ
り高速で受信波信号を検索する受信波検索制御を行って
いるが、高速検索の要請が高くない場合、例えば、送信
機4aの発振子4031やVCO104のSAW104
1に比較的精度のよいものを用いてVCO104の発振
周波数を変化させる範囲が狭い場合等には、スキャニン
グ回路2は切り替えスイッチのない、単一の基準電圧発
生部、クロックのみを備えた構成とし、同調制御のみを
行う構成でもよい。
【0067】(第2実施形態)第1実施形態では、局部
発振器は、バリキャップを用いたVCOとし、バリキャ
ップに制御電圧を印加することで、容易に所定範囲の発
振周波数のスキャニングを行っている。ここで、バリキ
ャップの非線形性により、制御電圧に対する発振周波数
の直線性がずれるため、実際のVCOの発振周波数は、
制御電圧が低いところでは変化速度が高く、高いところ
では低くなる傾向を示す。例えば図2のごとき制御電圧
が完全な二等辺三角波になる構成では、制御電圧が可変
範囲内を直線的に一定の速度で変化しても、図11に示
すように、発振周波数は、低いところでは急激に変化
し、高いところでは変化が緩やかになる。発振周波数の
変化速度は上記のごとくRSSI電圧VRSSIに影響する
から、この結果、RSSI電圧VRSSIのゆらぎが大きく
なって誤検出を生じるおそれがあり、スキャニングの高
速化には限界がある。
【0068】本実施形態は、より確実に誤検出を防止し
スキャニングの高速化を可能とする構成を有する受信機
で、第1実施形態において、制御電圧を発生する図2の
構成に代えて別の構成としたものであり、これを図10
に示す。なお、図1と実質的に同じ作動をする部分につ
いては同じ番号を付して説明するものとし、第1実施形
態との相違点を中心に説明する。クロック208Aは、
基本的に第1実施形態のものと同じ回路構成を有し、単
一のコンデンサに代えて並列に接続されたコンデンサ2
084,2085,2086が設けてある。これらコン
デンサ2084,2085,2086の容量は、コンデ
ンサ2084をC0 、コンデンサ2085をC1 、コン
デンサ2086をC2 として、C0 ≦C1 ≦C2 となる
ように、例えばC0 :C1 :C2 =1:1:2に設定す
る。
【0069】このうちコンデンサ2085,2086
は、それぞれ、アナログスイッチ210,211によ
り、接続と遮断とが切り替え自在としてある。アナログ
スイッチ210,211には、その制御信号として、出
力D8,D9がインバータ211,212を介して入力
せしめてあり、出力D8,D9が「0」のとき、アナロ
グスイッチ210,211がONして対応するコンデン
サ2085,2086が接続されるようになっている。
アナログスイッチ210,211およびインバータ21
1,212により直線性補正手段2cを構成する。
【0070】本実施形態では、上記のごとく、カウンタ
値は000Hからカウントアップしてくるが、カウンタ
値が小さい時は、出力D8,D9は0である。したがっ
てアナログスイッチ210,211はONになり、クロ
ック208Aの時定数は、抵抗2082の抵抗値をrと
してr×(C0 +C1 +C2 )となる。しかしてクロッ
ク208AはカウンタCが小さいときすなわち制御電圧
が低いときはクロック周波数は低い。
【0071】次にカウンタ202のカウントが進んで出
力D8が「1」で出力D9が「0」になると、アナログ
スイッチ210がOFFでアナログスイッチ211がO
Nとなるので、クロック208Aの時定数はr×(C0
+C2 )となり、クロック周波数が少し高くなる。コン
デンサ2084〜2086の容量が上記比の場合、クロ
ック周波数は、最初の周波数の4/3倍になる。
【0072】次にカウンタ202のカウントが進んで出
力D8が「0」で出力D9が「1」になると、アナログ
スイッチ210がONでアナログスイッチ211がOF
Fとなるので、クロック208Aの時定数は、r×(C
0 +C1 )となり、クロック周波数がさらに高くなる。
コンデンサ2084〜2086の容量が上記比の場合、
クロック周波数は最初の周波数の2倍になる。
【0073】さらにカウンタ202のカウントが進んで
出力D8,D9の双方が「1」になると、両方のアナロ
グスイッチ210,211がOFFするので、クロック
208Aの時定数は、r×C0 となり、クロック周波数
が最も高くなる。コンデンサ2084〜2086の容量
が上記比の場合、クロック周波数は最初の周波数の4倍
になる。
【0074】カウンタ202が3FFHまでカウントす
ると、今度は000Hに向けてカウントダウンする。そ
して同じカウント値でクロック周波数が順次、低い周波
数に切り替わっていき、同じ経路を辿ってカウントアッ
プとカウントダウンとが繰り返される。
【0075】このように、直線性補正手段2cを設けて
カウンタCに応じてクロック周波数を漸次変えるように
したから、図12に示すように、DA変換器203から
出力される制御電圧は、正確な二等辺三角波ではなく、
制御電圧の低いところでは時間変化は抑えられ、制御電
圧が高いところでは時間変化は加速される。かかる実質
的な制御電圧に対する発振周波数の直線性補正の効果に
より、VCO104の発振周波数は二等辺三角波の良好
な近似波形となり、RSSI電圧VRSSIの安定性が高め
られ、誤検出を防止することができる。そしてRSSI
電圧VRSSIの安定性が高くなるので、スキャニング速度
を高めることができる。
【0076】なお、本実施形態では、クロック周波数を
切り替えることで、制御電圧の時間変化を補正するよう
にしたが、マイクロコンピュータにより図12のごとき
波形の制御電圧が出力されるようにしてもよい。またD
A変換器の出力が二等辺三角波となる構成において、V
CO104に逆対数アンプを介して制御電圧を入力せし
めるようにしてもよい。
【0077】また、直線性補正手段は、本実施形態のよ
うに、制御電圧の変化速度を、変化範囲の一方の側では
遅くし、他方の側では速くすることで、実質的に制御電
圧に対する発振周波数の直線性のずれを補正するのでは
なく、例えば、制御電圧に対する発振周波数の特性が直
線とみなせる領域でバリキャップを作動せしめる構成と
してもよい。
【0078】なお、本実施形態の特徴部分は、VCO1
04の制御電圧が、鋸波等、所定範囲内で発振周波数が
変化するものであれば、適用できる。
【0079】なお、上記各実施形態は、FM電波を用い
たキーレスエントリ制御システムに適用したが、振幅変
調(AM)電波等の他の電波形式を用いたものに適用す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示すキーレスエントリ受信
機を適用したキーレスエントリ制御システムの全体構成
図である。
【図2】上記キーレスエントリ受信機の部分構成図であ
る。
【図3】上記キーレスエントリ受信機の作動を説明する
第1のタイムチャートである。
【図4】上記キーレスエントリ受信機の作動を説明する
第2のタイムチャートである。
【図5】上記キーレスエントリ受信機の作動を説明する
第1のフローチャートである。
【図6】上記キーレスエントリ受信機の作動を説明する
第2のフローチャートである。
【図7】上記キーレスエントリ受信機の作動と比較する
ためのタイムチャートである。
【図8】上記キーレスエントリ受信機の作動を説明する
第3のタイムチャートである。
【図9】上記キーレスエントリ受信機の変形例を説明す
るタイムチャートである。
【図10】本発明の別の実施形態を示すキーレスエント
リ受信機の部分構成図である。
【図11】上記キーレスエントリ受信機の作動と比較す
るためのタイムチャートである。
【図12】上記キーレスエントリ受信機の作動を説明す
るタイムチャートである。
【図13】従来のキーレスエントリ受信機を有するキー
レスエントリ制御システムの全体構成図である。
【符号の説明】
1 キーレスエントリ受信機 1a 受信部 103 ミキサ 104 VCO(局部発振器) 1041 SAW 1042 バリキャップ(可変容量ダイオード) 105 第2のバンドパスフィルタ(中間周波数フィル
タ) 111 RSSI(受信信号強度検出手段) 1b 制御部 2 スキャニング回路 2a 掃引制御手段 2b 掃引手段 2c 直線性補正手段 200 コンパレータ 201 制御ロジック 202 カウンタ 203 DA変換器 208,209,208A クロック 210,211 アナログスイッチ 212,213 インバータ 3 ボデーコンピュータ(車両制御部) 4 キー 4a 送信機
フロントページの続き (72)発明者 内田 明 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信波信号と局部発振器の局部発振信号
    との中間周波数信号を中間周波数フィルタに入力するよ
    うになしたスーパーヘテロダイン方式の受信部を有し、
    コード信号により変調され送信機から送信された電波を
    受信してコード信号を復調し、コード信号に対応した制
    御信号を車両制御部に出力するようになしたキーレスエ
    ントリ受信機において、局部発振器を制御して局部発振
    器の発振周波数を所定範囲内で掃引する掃引手段と、受
    信信号強度を検出する受信信号強度検出手段と、掃引手
    段を制御する掃引制御手段とを具備せしめ、上記掃引手
    段を、上記発振周波数が上記所定範囲の上限まで漸次上
    昇する上昇掃引と、上記発振周波数が上記所定範囲の下
    限まで漸次下降する下降掃引とを、上記所定範囲の上限
    または下限に達するごとに掃引方向を反転して繰り返す
    ように設定し、上記掃引制御手段を、受信信号強度検出
    手段により検出された受信信号強度に基づいて受信波信
    号を検出し、上記発振周波数の上記掃引を停止するよう
    に設定したことを特徴とするキーレスエントリ受信機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のキーレスエントリ受信機
    において、上記掃引手段を、上記発振周波数の時間変化
    が三角波となるように設定したキーレスエントリ受信
    機。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のキーレスエントリ受信機
    において、上記掃引手段を、上記発振周波数の時間変化
    が正弦波となるように設定したキーレスエントリ受信
    機。
  4. 【請求項4】 受信波信号と局部発振器の局部発振信号
    との中間周波数信号を中間周波数フィルタに入力するよ
    うになしたスーパーヘテロダイン方式の受信部を有し、
    コード信号により変調され送信機から送信された電波を
    受信してコード信号を復調し、コード信号に対応した制
    御信号を車両制御部に出力するようになしたキーレスエ
    ントリ受信機において、局部発振器を可変容量ダイオー
    ドへ印加する制御電圧により発振周波数を調整自在とし
    た電圧制御発振器で構成し、上記制御電圧を、これが漸
    次変化するように出力して局部発振器の発振周波数を所
    定範囲内で掃引する掃引手段と、実質的に制御電圧に対
    する発振周波数の直線性のずれを補正する直線性補正手
    段と、受信信号強度を検出する受信信号強度検出手段
    と、掃引手段を制御する掃引制御手段とを具備せしめ、
    上記掃引制御手段を、受信信号強度検出手段により検出
    された受信信号強度に基づいて受信波信号を検出し、上
    記発振周波数の上記掃引を停止するように設定したこと
    を特徴とするキーレスエントリ受信機。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のキーレスエントリ受信機
    において、上記直線性補正手段を、上記所定範囲に対応
    する上記制御電圧の変化範囲において、上記制御電圧の
    変化速度を、上記変化範囲の一方の側では遅くし、他方
    の側では速くする補正を行うように設定したキーレスエ
    ントリ受信機。
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