JP4277311B2 - 遠隔故障診断システム、情報センター装置及び遠隔故障診断方法 - Google Patents

遠隔故障診断システム、情報センター装置及び遠隔故障診断方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、診断対象物の故障診断を遠隔で行なう遠隔故障診断システムの分野に関し、例えば、代表的な移動体である車両(自動車)を診断対象物として、その車両の故障診断を遠隔で行なう遠隔故障診断システムの分野に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動車の修理や点検等の各種サービスが必要な場合には、例えば、販売代理店(所謂ディーラ)、自動車用品店、或いはガソリンスタンド等に併設されている整備工場や、単独で存在する自動車修理工場等のサービス拠点へのユーザ(お客様)による自動車の持ち込みが行なわれ、そのサービス拠点において必要なサービスが提供されているのが一般的である。
【0003】
しかしながら、上記従来からの一般的なサービス形態においては、サービス拠点の担当者にユーザから伝えられる不具合等の事象が、そのサービス拠点において確認あるいは再現しない場合もあり、結果としてユーザの要求に必ずしも迅速且つ十分に対応できないという問題が生じていた。
【0004】
そこで、上記従来の問題を改善するために、車両の状態を検出すると共に記憶媒体に格納しておき、その車両がサービス拠点に持ち込まれた際に、係る記憶媒体に格納されている検出情報を専用のツール等によって読み出すと共に故障診断を行なう技術等が提案されている。
【0005】
また、近年においては、急速に発展するIT(情報技術)を利用して、監視対象の個々の自動車(以下、車両)と情報センターとの間を無線通信やインターネット等の通信手段によって通信可能な状態として、両者間において遠隔で故障診断を行なう技術が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−202003号公報
【特許文献2】
特開2002−228552号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の遠隔故障診断システムによれば、販売代理店(所謂ディーラ)の整備工場や一般の自動車修理工場にユーザが車両を持ち込むこと無く、車両が存在する場所を問わずに故障診断を行なうことができ利便性に優れ、また、情報センターのサーバ(サーバ・コンピュータ)にて一括して診断処理を行なうため、そのサーバにて実行される故障診断プログラムを適宜更新しておけば、診断対象の個々の車両は常に最新の診断を受けることができる等の利点がある。
【0008】
しかしながら、車両の故障には、実走行に伴う各種の諸条件(例えば、時速30km/hからの加速時、旋回中、カーブ走行中の制動等)が複数成立した際に限って事象が発生するものも多い。このため、上記従来の遠隔故障診断システムに限らず、従来からの車両の一般的なサービス形態においては、整備工場等のサービス拠点に車両が持ち込まれた際、或いは、ガソリンスタンド、駐車場、ファーストフードレストラン、ファミリーレストラン、自動車用品店等の各種ステーションにユーザが車両と共に立ち寄った際に、サービス担当者にユーザ(ドライバ等の乗員)から伝えられる不具合等の事象が、対象車両のエンジン始動や実走行等を前提とする故障診断が制約されることに起因して、確認あるいは再現しない場合もあり、結果としてユーザの要求に必ずしも迅速且つ十分に対応できないという問題が生じていた。
【0009】
そこで本発明は、車両の走行状態による制約を受けること無く、迅速且つ的確な故障診断を遠隔で行なう遠隔故障診断システム、情報センター装置及び遠隔故障診断方法の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明に係る遠隔故障診断システムは、以下の構成を特徴とする。
【0011】
即ち、車両に対して遠隔で故障診断を行なうと共に、その診断結果を乗員に報知する遠隔故障診断システムであって、互いに通信可能な、前記車両に搭載された車載装置、ステーションに配置されたステーション装置、及び、情報センター装置を備え、前記車載装置は、車両の状態を表わす所定のルール情報に合致する実走行状態が自車両に発生した際に、その実走行状態を検出すると共に、検出した実走行状態を表わす情報を記憶し、前記情報センター装置は、前記車載装置から、前記ステーション装置を介さずに、故障診断要求を前記情報と共に受信した場合には、第1故障診断プログラムを実行して前記情報に基づいて前記車両の故障診断を行う一方、前記車載装置から送信された前記情報を受信した前記ステーション装置からの故障診断プログラムのダウンロード依頼と共に前記情報を受信した場合には、第2故障診断プログラムを前記ステーション装置にダウンロードし、前記ステーション装置は、前記第2故障診断プログラムを実行することにより、前記情報に基づいて、前記車両に対する故障診断を行ない、前記第1故障診断プログラムは、前記第2故障診断プログラムよりも診断項目が少ないことを特徴とする。
【0012】
また、上記の同目的を達成するため、本発明の情報センター装置は、車両に搭載され、前記車両の状態を表わす所定のルール情報に合致する実走行状態が自車両に発生した際に、その実走行状態を検出すると共に、検出した実走行状態を表わす情報を記憶する車載装置と、ステーションに配置されたステーション装置と、の双方に通信可能な情報センター装置であって、前記車載装置から、前記ステーション装置を介さずに、故障診断要求を前記情報と共に受信した場合には、第1故障診断プログラムを実行して前記情報に基づいて前記車両の故障診断を行う一方、前記車載装置から送信された前記情報を受信した前記ステーション装置からの故障診断プログラムのダウンロード依頼と共に前記情報を受信した場合には、前記ステーション装置が前記車両に対する故障診断を行う第2故障診断プログラムを前記ステーション装置にダウンロードし、前記第1故障診断プログラムは、前記第2故障診断プログラムよりも診断項目が少ないことを特徴とする。
【0013】
また、上記の同目的を達成するため、本発明の遠隔故障診断方法は、車両に搭載され、前記車両の状態を表わす所定のルール情報に合致する実走行状態が自車両に発生した際に、その実走行状態を検出すると共に、検出した実走行状態を表わす情報を記憶する車載装置と、ステーションに配置されたステーション装置と、の双方に通信可能な情報センター装置が実行する遠隔故障診断方法であって、前記車載装置から、前記ステーション装置を介さずに、故障診断要求を前記情報と共に受信した場合には、第1故障診断プログラムを実行して前記情報に基づいて前記車両の故障診断を行う一方、前記車載装置から送信された前記情報を受信した前記ステーション装置からの故障診断プログラムのダウンロード依頼と共に前記情報を受信した場合には、前記ステーション装置が前記車両に対する故障診断を行う第2故障診断プログラムを前記ステーション装置にダウンロードし、前記第1故障診断プログラムは、前記第2故障診断プログラムよりも診断項目が少ないことを特徴とする。
【0018】
【発明の効果】
上記の本発明によれば、車両の走行状態による制約を受けること無く、迅速且つ的確な故障診断を遠隔で行なう遠隔故障診断システム、情報センター装置及び遠隔故障診断方法の提供が実現する。
【0019】
即ち、所定のルール情報に合致する実走行状態が対象車両において記憶されるので、例えば、その対象車両のエンジンが停止している場合であっても、エンジンが動作している実走行中における当該対象車両の状態に関して的確な故障診断を行なうことができ、これにより、車両の走行状態による制約を受けること無く故障診断を遠隔で行なうことが可能となるので、車両が走行する周辺環境に存在する各種ステーション(ガソリンスタンド、駐車場、ファーストフードレストラン、ファミリーレストラン、自動車用品店等)に立ち寄る機会及びそのステーションにおける本来の所要時間を有効に活用して、その車両に対する故障診断を遠隔で、迅速且つ的確に行なうことができる。加えて、ステーション装置による詳細な故障診断と情報センター装置による簡易な故障診断とを合理的に行える。
【0020】
また、請求項2の発明によれば、所定のルール情報を適宜遠隔で変更できるので、そのルール情報に合致する対象車両の様々な実走行状態をユーザをわずらわせることなく容易且つ的確に入手することができ、更に的確な遠隔故障診断を実現することができる。
【0021】
また、請求項3の発明によれば、対象車両のユーザが車両に詳しくない場合に、立ち寄ったステーションにおいて行われた遠隔故障診断の結果、何等かの故障発生を報知された場合であっても、そのステーションのスタッフは、その診断結果の基となった当該対象車両の実走行状態を把握することができるので、ユーザは、当該スタッフによる的確なサポート(診断結果の内容理解や適切な対処方法等)を容易に受けることができ利便性が高く、一方、ステーション側のスタッフにとっても、係るサポートをユーザ(ドライバ等)に提供することに伴うビジネスチャンスを積極的に活かすことができ合理的である。
【0022】
また、上記各請求項の如く的確に行われる遠隔故障診断であっても、1回の診断では故障を特定できない場合も想定されるところ、請求項4の発明によれば、対象車両が立ち寄ったステーションにおいて、遠隔故障診断が行われるだけでなく、その診断結果に応じて他のルール情報への変更が行われる。これにより、次のステーションに当該対象車両が立ち寄るまでの間に、係る変更後の新たなルール情報に合致する実走行状態が当該対象車両において記憶され、次のステーションでは、係る新たなルール情報に合致する実走行状態に基づく更なる遠隔故障診断が行なえるので、車両の走行状態による制約を受けること無く、より的確な故障診断を、ユーザの行動に制約を課すること無く遠隔で行なうことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る遠隔故障診断システムを、代表的な移動体である車両(自動車)に適用した実施形態として、図面を参照して詳細に説明する。
【0025】
【第1の実施形態】
[システム構成]
図1は、第1の実施形態における遠隔故障診断システムの概略構成を示す図であり、本システムは、大別して、情報センター1、車両2、並びにサービスステーション3によって構成される。
【0026】
本実施形態において、情報センター1と、本システムによる遠隔故障診断サービスを受けることが可能な個々の車両2とは、インターネット5及び基地局6を中継局とするモバイル通信回線(第1の無線通信回線)8を介して、情報の送受信を直接行なうことができる。ここで、モバイル通信回線8は、無線電話回線等の比較的データ通信速度が制約される通信ラインである。
【0027】
また、情報センター1とサービスステーション3とは、インターネット5及び/または他の通信回線13を介して、情報の送受信を行なうことができる。
【0028】
そして、サービスステーション3と、そのサービスステーションに立ち寄った車両(対象車両)2とは、近距離無線通信回線(第2の無線通信回線)7を介して、情報の送受信を行なうことができる。ここで、近距離無線通信回線7は、上記モバイル通信回線8と比較して高速通信が可能な、DSRC、IEEE802等の近距離無線通信ラインである。
【0029】
また、本実施形態において、車両2がサービスステーション3に立ち寄ったこと、即ちサービスステーション3に対象車両が存在することは、様々な手法によって検出することが可能であるが、本実施形態では、一例として、車両2に搭載されたモバイル通信回線用通信装置102と、サービスステーション3に設置された近距離無線通信用端末24との間で、係る近距離無線通信回線7が確立している状態が、車両側及び/またはサービスステーション3側において検出されることによって認識される。
【0030】
情報センター1は、本システムを統括的に司るサーバ(サーバ・コンピュータ)11と、データベース(DB)12とを備える。
【0031】
本実施形態において、サーバ11は、例えば、故障診断サーバ11A及びサービス工場管理サーバ11Bによって構成されており、予め用意されたソフトウエア・プログラムを不図示のCPUにおいて実行することによって、サービスステーション3(診断仲介サーバ21)及び車両2(異常検出装置101)との協調動作によって、後述する遠隔故障診断処理(図3乃至図5)を実現することができ、それに伴って、データベース12に情報を格納する、或いは格納されている情報を読み出すことができる。
【0032】
また、データベース12は、顧客情報DB12−1、故障情報DB12−2、車両情報DB12−3、サービス工場DB12−4、地図DB12−5、並びに診断プログラムDB12−6等の複数のサブデータベースによって構成されている。
【0033】
即ち、顧客情報DB12−1には、本システムを利用可能な複数のユーザ(顧客)に関する情報(氏名、住所、連絡先等)が、個々のユーザを識別するためのIDに関連付けされて格納されている。
【0034】
故障情報DB12−2には、複数種類の車両に関する各種故障に関する情報(故障情報)が、個々の故障を識別可能な識別コード(故障識別コードi)を付与された状態で、例えば、車種(型式)を特定する情報、故障の内容、その故障が発生し易い若しくは発生したときに特有の車両の実走行状態(後述する所定のルールに相当)、並びにその故障に対する対応策等と関連付けされて格納される。
【0035】
車両情報DB12−3には、遠隔故障診断による診断結果(診断履歴)を表わす診断結果情報が、例えば、整備履歴情報(整備の日時、場所等を含む)、個々の車両を特定する情報(車体番号)、車種(型式)を特定する情報、並びに車両の所有者(ユーザ)のID等と関連付けされて格納される。
【0036】
サービス工場DB12−4には、個々のサービス工場4に関する情報が格納されている。
【0037】
地図DB12−5には、車両2のナビゲーションコントローラ105等と共通の座標系が採用された地図情報が格納されている。
【0038】
診断プログラムDB12−6には、対象車両の遠隔故障診断を行なうための故障診断プログラム(後述する診断パターンを含む)が、車種(型式)毎に格納されている。
【0039】
車両2は、本システムによる遠隔故障診断の対象車両となり得る車両であって、図2に示す構成を備える(詳細は後述する)。
【0040】
サービスステーション3は、診断仲介サーバ21、診断プログラムDB22、サービスステーション端末23、並びに近距離無線通信用端末24を備える。
【0041】
即ち、診断仲介サーバ21は、診断プログラムDB22に格納された故障診断用プログラムを不図示のCPUにおいて実行することにより、情報センター1(サーバ11)及び車両2(異常検出装置101)との協調動作によって、サービスステーション3に立ち寄った対象車両に対して、後述する遠隔故障診断処理(図3乃至図5)を実現することができる。
【0042】
ここで、サービスステーション端末23には、当該サービスステーション3に設置された情報端末だけでなく、当該ステーションのスタッフが携帯する情報端末(PDA、POS端末等)を含むものとする。
【0043】
サービス工場4は、販売代理店(所謂ディーラ)等に併設されている整備工場(整備施設)や、単独で存在する自動車修理工場である。
【0044】
ここで、サービスステーション3は、上記サービス工場4以外の、ガソリンスタンド、駐車場、ファーストフードレストラン、ファミリーレストラン、自動車用品店等のような、不特定多数の車両が立ち寄る機会がある各種拠点(ステーション)を表わすものとする。
【0045】
また、本実施形態におけるガソリンスタンドには、ガソリンの供給を行なうものだけでなく、電気や水素等の、車両の走行に使用される各種エネルギの供給拠点を広く含むものとし、このエネルギの供給拠点は、ETC(Electric Toll Collection:自動料金支払いシステム)等に採用されるところの、DSRC、IEEE802等の通信方式を利用した車両との間の近距離無線通信システムによって、係るエネルギの補充等のサービスの利用者に対しての課金がなされる。
【0046】
尚、上記システム構成をなすサーバ・コンピュータ、データベース、並びに無線通信回線等の個々の構成要素(コンポーネント)自体には、現在では一般的なハードウエア及びソフトウエアを採用することができるので、本実施形態における詳細な説明は省略する。
【0047】
また、図1に示す構成例では、説明の便宜上から、情報センター1内にサーバ11及びデータベース12が設けられ、サービスステーション3内に診断仲介サーバ21及び診断プログラムDB22が設けられる構成を前提に説明したが、本発明は係るシステム構成に限られるものではなく、個々のサーバやデータベースは、各種通信回線を介してデータの送受信が可能であれば、設置される場所は限定されない。
【0048】
特に、診断仲介サーバ21は、図1に例示する如く個々のサービスステーション3に設けなくても良く、この場合、来訪する車両2に搭載された近距離無線通信回線用車載端末103との近距離無線通信回線7を介した無線通信を実現すべく、例えば、個々のサービスステーション3には、少なくとも近距離無線通信用端末24が設けられる一方で、複数箇所のサービスステーション3(例えば、ある地域内に点在する複数のサービスステーション3)の近距離無線通信用端末24の動作を統括的に制御すると共に適宜課金管理等を行なうための診断仲介サーバ21及び診断プログラムDB22が、係る複数の近距離無線通信用端末24と、情報センター1のサーバ11との間に設けられるようなシステム構成を採用しても良い。
【0049】
次に、図2は、第1の実施形態に係る遠隔故障診断システムにおける車両2のシステム構成を示す図であり、車両2は、大別して、異常検出装置101、入出力装置104、ナビゲーションコントローラ105、センサ群106、ボディ系システム107、車両制御系システム108を備える。
【0050】
即ち、異常検出装置101は、ボディ系システム107及び車両制御系システム108によって制御されている自車両2の各種状態を表わす情報と、センサ群(GPSセンサ、車速センサ、ヨーレートセンサ、操舵角センサ等)106によって検出される自車両2の各種状態を表わす情報とを入手可能であると共に、必要に応じてナビゲーションコントローラ105との通信を行なう。
【0051】
また、異常検出装置101は、近距離無線通信回線用車載端末103を利用した近距離無線通信回線7による無線通信と、モバイル通信回線用通信装置102を利用したモバイル通信回線8による無線通信とを行なうことが可能であって、制御プログラムを不図示のCPUにおいて実行することにより、情報センター1(サーバ11)及び/またはサービスステーション3(診断仲介サーバ21)との協調動作によって、モバイル通信回線(第1の無線通信回線)8を利用した第1の遠隔故障診断機能、或いは、近距離無線通信回線(第2の無線通信回線)7を利用した第2の遠隔故障診断機能を実現することができる(図3乃至図5を参照して後述する)。
【0052】
ここで、ボディ系システム107は、自車両2におけるパワーウィンドウ、オーディオ、ワイパー等の各種電装品の動作制御を司るものであり、車両制御系システム108は、ABS、DCS、EGI等の車両挙動の動作制御を司るものである。
【0053】
入出力装置104は、ディスプレイ、操作スイッチ、音声入力マイク、スピーカ等のマンマシン・インタフェースからなり、異常検出装置101やナビゲーションコントローラ105の動作に伴って、ユーザ(ドライバ等の乗員)に対するガイダンスの報知や、選択操作の入力等を行なうことができる。
【0054】
尚、異常検出装置101とナビゲーションコントローラ105とは別体の構成に限られるものではない。
【0055】
[遠隔故障診断処理]
以下、図3乃至図5に示すフローチャートを参照して、本実施形態に係る遠隔故障診断システムの診断機能について説明する。
【0056】
各フローチャートにおいては、説明の便宜上から、そして同システムを構成する各サブシステム(異常検出装置101、診断仲介サーバ21、メインサーバ11)間の情報伝達の態様(やり取り)を容易に把握可能とすべく、係る複数のサブシステムの処理手順(処理手順の一部)を1つの図面に示しているものがあるが、実際の動作においては、個々のサブシステムにおいて、これら複数のフローチャートに示された対応する処理手順を実現可能な複数のソフトウエア・モジュールが適宜機能する。
【0057】
また、本実施形態において、各フローチャート内に示される破線の矢印及びその支点または終点に記された「(VI−n−*)」,「(IC−n−*)」等の記号(但し、nは1乃至4であって第1乃至第4の実施形態を表わす)は、近距離無線通信回線7、モバイル通信回線8、或いは通信回線13を介したサブシステム(異常検出装置101、診断仲介サーバ21、メインサーバ11)間の通信イベントを表わしており、同一の記号同士は、対象となるサブシステム間の1回の送受信処理を示す。
【0058】
より具体的には、上記記号において、「V」は車両2(異常検出装置101)、「I」は診断仲介サーバ21(サービスステーション3)、「C」は情報センター1(メインサーバ11)、「S」はサービスステーション端末23を表わす。そして、例えば、「VI」は車両2から診断仲介サーバ21への情報伝達を表わし、「IC」は診断仲介サーバ21から情報センター1への情報伝達を表わす。
【0059】
尚、上記の如く表わされるところの、各サブシステムにおいて行われる個々の送受信処理を実現するためのハードウエア及びそのハードウエアにおいて実行されるソフトウエアの処理手順自体は、一般的なものを採用することができるので、本実施形態における詳細な説明は省略する。
【0060】
図3乃至図5は、第1の実施形態に係る遠隔故障診断システムにおいて行われる遠隔故障診断処理を示すフローチャートである。はじめに、これら各フローチャート間の関係について説明する。
【0061】
図3は、第1の実施形態における遠隔故障診断処理を実現するために対象車両(異常検出装置101)において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【0062】
また、図4(a)は、対象車両2における遠隔故障診断処理(図3のステップS7)の詳細を示すフローチャートであり、図4(b)は、当該対象車両2における遠隔故障診断処理(図4(a))が行われる際に情報センター1(サーバ11)において行われる制御処理を示すフローチャートであり、図4(c)は、これらの処理が行われる際にサービスステーション3(診断仲介サーバ21)において行われる制御処理を示すフローチャートである。
【0063】
そして、図5(a)は、当該サービスステーション3における遠隔故障診断処理(図4のステップS204)の詳細を示すフローチャートであり、図5(b)は、当該サービスステーション3における遠隔故障診断処理が行われる際に対象車両2において行われる制御処理を示すフローチャートである。
【0064】
ここで、本実施形態に係る遠隔故障診断は、サービスステーション3への立ち寄りに伴って、ユーザ(ドライバ等の乗員)が当該車両から離れている間(例えば、立ち寄ったサービスステーションにおける本来の用事(食事や燃料補給等)を済ませるための所要時間)であっても、ユーザの行動に制約を課すこと無く自動的に行われることが好ましいので、車両(対象車両)2に搭載されている異常検出装置101は、例えば、エンジン停止状態やイグニッションスイッチがオフポジションであっても、以下に説明する動作を継続すると良い。
【0065】
以下、上記関係を有する各フローチャート(図3乃至図5)を参照して、本実施形態における遠隔故障診断の動作手順を詳細に説明する。
【0066】
まず、図3において、車両(対象車両)2に搭載されている異常検出装置101は、センサ群106の検出結果を参照することにより、自車が停車中であるかを判断し(ステップS1)、停車中であると判断した場合には、ステップS2及びステップS3において、近距離無線通信回線7による仲介サーバ21との通信が可能か(即ち、車載端末103と近距離無線通信用端末24との間において通信回線が確立しているか)を判断する。
【0067】
そして、ステップS3において通信可能であると判断した場合に、異常検出装置101は、ステップS4において、今回の遠隔故障診断の要否判断の条件として、前回の遠隔故障診断からT時間以上経過しているか、もしくは、自車両2が距離X以上走行したかを判断し、この何れかの条件が成立した場合には、ステップS5において、ドライバ(乗員)に故障診断を行うかどうかを、入出力装置104へのガイダンス出力及びそれに対応するドライバの入力操作によって確認する。
【0068】
次に、異常検出装置101は、ステップS5において故障診断を行う旨の所定の操作がステップS6にて検出されるのに応じて、遠隔故障診断処理(ステップS7:図4(a))を開始する。
【0069】
ステップS7の遠隔故障診断処理は、上記図3に示すフローチャートの処理ステップによって、車両2がサービスステーション3に立ち寄っており、遠隔故障診断が必要とされている場合に行われ、この時点においては、近距離無線通信回線7による仲介サーバ21との通信回線が確立していることも確認されている。このため、当該車両2は、通信速度が制約されるモバイル通信回線8を利用すること無く、その仲介サーバ21との間の高速な通信回線を介して、情報センター1との通信を行なうことも可能な状態である。このような状況下において、図4(a)乃至図4(c)の各フローチャートに示す処理が開始される。
【0070】
即ち、図4において、車両(対象車両)2に予め記憶されている車両基本情報(型式、車体番号など)を、異常検出装置101が仲介サーバ21に対して送信する(ステップS11,ステップS201)と、仲介サーバ21では、受信した車両基本情報(型式、車体番号など)と共に、その車両基本情報に対応する故障診断プログラムのダウンロード依頼を、情報センター1に対して送信する(ステップS202)。
【0071】
情報センター1のサーバ11は、ステップS101において診断仲介サーバ21から故障診断プログラムのダウンロード依頼及び対象車両の車両基本情報を受信すると、ステップS102において、その車両基本情報と、データベース12(車両情報DB12−3)内の当該対象車両に関するレコードに含まれる過去の診断履歴とに基づき、同データベース(診断プログラムDB12−6)から、当該対象車両のための診断プログラムを抽出し、ステップS103では、抽出された故障診断プログラムを、ステップS101において情報を送信した診断仲介サーバ21に送信する。
【0072】
ここで、ステップS103にて抽出された故障診断プログラムは、当該対象車両及びその過去の診断履歴に応じたところの、当該対象車両の現在の状態を診断するのに最適な故障診断プログラムであって、同プログラムには、当該対象車両の故障診断を遠隔で行なうべく、外部(本実施形態では診断仲介サーバ21)から当該対象車両に設定する所定の信号レベル群の組み合わせ(以下、診断パターン)と、その診断パターンを対象車両に設定するのに応じて、その対象車両が正常(故障無し)であれば診断結果情報として得られるであろう既定値(正常値)とが含まれる。
【0073】
当該対象車両との近距離無線通信回線7が確立している仲介サーバ21は、情報センター1から故障診断プログラムを受信すると共にその故障診断プログラムを診断プログラムDB22に格納する(ステップS203)と共に、受信した故障診断プログラムに従って、対象車両の診断を行う(ステップS204)。
【0074】
ここで、仲介サーバ21が行なう対象車両の遠隔故障診断処理(ステップS204)は、以下の手順で行われる。
【0075】
即ち、診断仲介サーバ21は、近距離無線通信回線7が確立している状態の対象車両に対して、受信した故障診断プログラムに含まれていた少なくとも1種類の診断パターンのうち、診断パターンI(ここで、Iは当該故障診断プログラムに含まれるn種類の診断パターンのうち何れかを示しており、1≦I≦nである)を設定する(ステップS211)と共に、その診断パターンIを当該対象車両に送信する(ステップS212)。
【0076】
当該対象車両は、ステップS16において診断仲介サーバ21から近距離無線通信回線7を介して診断パターンIを受信すると、受信した診断パターンIの実行を行なうことにより、その結果としてセンサ群106、ボディ系システム107、制御系システム108から得られる検出結果を収集する(ステップS17)と共に、収集した検出結果を表わす情報を、当該診断パターンIの診断結果情報として、診断仲介サーバ21に送信する(ステップS18)。
【0077】
当該診断仲介サーバ21は、上記診断結果情報を当該対象車両から診断結果情報をステップS213において受信すると、その診断結果情報が表わす個々の検出結果が、上記既定値の正常範囲内であるかを判断し(ステップS214)、正常範囲から外れている場合には、対応する診断項目(診断内容)と、その正常範囲から外れている検出結果とを、当該対象車両についての故障リストにリストアップする(ステップS215)。
【0078】
そして、ステップS216及びステップS217の各処理ステップにより、上記ステップS211乃至ステップS215が、現在実行中の故障診断プログラムに含まれていた全ての診断パターンに対して行われるまで繰り返される。
【0079】
診断仲介サーバ21は、上述したステップS204における遠隔故障診断が完了すると、同ステップにて得られた当該対象車両に関する遠隔故障診断の診断結果(故障診断結果情報)を、情報センター1に送信する(ステップS205)と共に、当該対象車両にも送信する(ステップS206)。
【0080】
そして、情報センター1のサーバ11は、ステップS104において診断仲介サーバ21から故障診断結果情報を受信すると、その故障診断結果情報を、データベース12(車両情報DB12−3)の当該対象車両に関する診断履歴情報の新たなレコードとして記録する(ステップS105)。
【0081】
一方、ステップS12において診断仲介サーバ21から故障診断結果情報を受信した当該対象車両は、ステップS13において、その故障診断結果情報に応じたガイダンス等を、入出力装置104(例えば車載ディスプレイへの表示)に出力する。
【0082】
以上説明した本実施形態によれば、車両の故障診断を遠隔で行なうに際して、情報センター1のサーバ11への処理負担の集中を起こすこと無く、効率良く且つ適切な遠隔故障診断を実現することができる。
【0083】
即ち、本実施形態によれば、販売代理店の整備工場や一般の自動車修理工場等のサービス工場4に車両を持ち込むという負担をユーザに強いることの無い遠隔故障診断システム本来の利便性を損なうことなく、車両が走行する周辺環境に存在する各種のサービスステーション3(ガソリンスタンド、駐車場、ファーストフードレストラン、ファミリーレストラン、自動車用品店等)に立ち寄る機会及びそのサービスステーション3における本来の所要時間を有効に活用して、高速通信が可能な近距離無線通信回線7を介して、診断仲介サーバ21を利用して、その車両に対する故障診断を遠隔で行なうことができるので、車両の故障診断を遠隔で行なうに際しての情報センター1のサーバ11(第1の情報処理装置)への処理負担を軽減して、効率良く且つ適切な遠隔故障診断を行なうことができる。
【0084】
また、本実施形態によれば、診断仲介サーバ21(第2の情報処理装置)に対して、対象車両の故障診断に必要な特定の故障診断用プログラムだけが提供される(図4(b)のステップS102,ステップS103)ので、個々の故障診断用プログラムを全ての診断仲介サーバ21に提供するためのサーバ11における処理負担の軽減と、不必要な故障診断用プログラムを診断仲介サーバ21にて保持するためのハード及びソフトウエア資源の節約とを実現することができる。
【0085】
また、本実施形態において、サーバ11は、診断仲介サーバ21への故障診断用プログラムの提供(図4(b)のステップS102,ステップS103)に際して、過去に提供が行われていない故障診断用プログラム、或いは、同一種ではあっても更新がなされていない故障診断用プログラムが提供されるように、故障診断用プログラムの提供動作を規制すれば、不必要な故障診断用プログラムを診断仲介サーバ21に提供するためのサーバ11における処理負担を軽減することができる。
【0086】
また、本実施形態によれば、サービスステーション3に車両2が立ち寄ったことを、近距離無線通信回線7の確立によって効率良く検出することができ、この無線通信回線として、例えば、ETC等に採用されるところの、DSRC、IEEE802等の通信方式を利用した近距離無線通信システムを採用すれば、車両2のユーザに対して新たな車載機を設けるための費用負担を強いること無く、個々のサービスステーション3本来のサービスをユーザが受ける際の課金も合理的に行なうことができ、且つ係る近距離無線通信ラインによる比較的高速な通信速度を活かして、迅速な遠隔故障診断を行なうことができる。
【0087】
また、本実施形態によれば、サーバ11は、対象車両となり得る個々の車両2のユーザを特定可能な識別情報と、そのユーザが使用する車両を特定可能な識別情報とが格納されているデータベース12を参照可能であって、該識別情報に基づいて、必要な故障診断用プログラムを診断仲介サーバ21に確実に提供することができる。
【0088】
また、一般に、車両の状態は、短期間のうちに大きく変化することは希であるため、そのような短期間のうちに上述した各態様の遠隔故障診断を行なっても、得られる診断結果は同じであることが予想されるところ、本実施形態によれば、同一の対象車両に対しての前回の故障診断から所定時間Tが経過するまで、或いは、距離X以上の走行を対象車両が行なっていない場合には、次回の遠隔故障診断は行われない(図3のステップS4)ので、サーバ11及び診断仲介サーバ21における処理負担を軽減することができる。
【0089】
<第1の実施形態の変形例>
本実施形態の変形例として、サーバ11は、サービスステーション3である第1のステーションに設けられた診断仲介サーバ21には、故障診断用プログラムとして、第1の故障診断用プログラムを提供すると共に、その第1の故障診断用プログラムの実行によって該第1のステーションから取得したところの、対象車両の診断結果に応じて、その第1のステーションと同一または異なる第2のステーションに設けられた診断仲介サーバ21には、当該対象車両のための故障診断用プログラムとして、前記第1の故障診断用プログラムによる故障診断と比較して詳細な故障診断を行なうための第2の故障診断用プログラムを提供する。
【0090】
このような構成の本変形例によれば、同一または異なるサービスステーション3に立ち寄る車両のユーザに時間的な制約を強いること無く、診断内容(診断項目及び/または診断の程度)が異なる複数種類の遠隔故障診断を、効率良く且つ合理的に行なうことができる。
【0091】
【第2の実施形態】
次に、上述した第1の実施形態に係る遠隔故障診断システムを基本とする第2の実施形態を説明する。以下の説明においては、第1の実施形態と同様な構成については重複する説明を省略し、本実施形態における特徴的な部分を中心に説明する。
【0092】
[遠隔故障診断処理]
以下、図6乃至図11に示すフローチャート及び図面を参照して、本実施形態に係る遠隔故障診断システムの診断機能について説明する。
【0093】
上記第1の実施形態は、サービスステーション3に車両2が立ち寄った際に実行可能な近距離無線通信回線7を利用して、そのサービスステーションを介して遠隔故障診断を行なうことを主眼にした処理構成であったが、本実施形態では、係る処理構成を基本として、更に、モバイル通信回線8との最適な使い分けを行なうことにより、更に合理的な遠隔故障診断システムを実現する。
【0094】
図6乃至図7は、第2の実施形態に係る遠隔故障診断システムにおいて行われる遠隔故障診断処理を示すフローチャートである。はじめに、これら各フローチャート間の関係について説明する。
【0095】
図6は、第2の実施形態における遠隔故障診断処理を実現するために対象車両(異常検出装置101)において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【0096】
また、図7(a)は、対象車両2における第1遠隔故障診断処理(図6のステップS31:第1の遠隔故障診断機能)の詳細を示すフローチャートであり、図4(b)は、当該対象車両2における第1遠隔故障診断処理(図7(a))が行われる際に情報センター1(サーバ11)において行われる制御処理を示すフローチャートである。
【0097】
尚、近距離無線通信回線7を利用した遠隔故障診断処理は、本実施形態において、第2遠隔故障診断処理(図6のステップS27:第2の遠隔故障診断機能)として行われるが、この第2遠隔故障診断処理は、上記第1の実施形態において説明した遠隔故障診断処理(図4及び図5)と同様な処理である。
【0098】
以下、上記関係を有する各フローチャート(図4及び図5、並びに図6乃至図7)を参照して、本実施形態における遠隔故障診断の動作手順を詳細に説明する。
【0099】
まず、図6において、車両(対象車両)2に搭載されている異常検出装置101は、ステップS21乃至ステップS23において、上述した第1の実施形態におけるステップS1乃至ステップS3(図3)と同様な手順によって、自車両がサービスステーション3に立ち寄った状態にあるかを判断し、立ち寄った状態にあると判断した場合には、続くステップS24乃至ステップS27において、上述した第1の実施形態におけるステップS4乃至ステップS7(図3)と同様な構成であり、よって、近距離無線通信回線7を利用した第2遠隔故障診断処理(ステップS27:第2の遠隔故障診断機能)では、上記第1の実施形態において図4及び図5を参照して説明した各処理ステップと同様な処理が行われる。
【0100】
但し、本実施形態において、第2遠隔故障診断処理では、当該対象車両に最適な故障診断用プログラムが抽出されるに際して、高速通信が可能な近距離無線通信回線7を利用して好適な、第2遠隔故障診断機能用の診断プログラム(本実施形態においても診断パターンが含まれるものとする:詳細は図8を参照して後述する)が抽出される。
【0101】
一方、異常検出装置101は、ステップS23において、自車両がサービスステーション3に立ち寄った状態には無く、車載端末103を利用した近距離無線通信回線7を介した診断仲介サーバ21との高速なデータ送受信は現時点では行なえないと判断した場合には、今回の第1遠隔故障診断処理の要否判断の条件として、前回の第1遠隔故障診断処理からT1時間以上経過しているか、もしくは、自車両2が距離X1以上走行したかを判断し、この何れかの条件が成立した場合には、ステップS29において、ドライバ(乗員)に故障診断を行うかどうかを、入出力装置104へのガイダンス出力及びそれに対応するドライバの入力操作によって確認する。
【0102】
次に、異常検出装置101は、ステップS29において故障診断を行う旨の所定の操作がステップS30にて検出されるのに応じて、情報センター1と対象車両とがモバイル通信回線8を含む通信手段を利用して直接データ送受信を行なう第1遠隔故障診断処理(ステップS31:図7(a))を開始する。
【0103】
即ち、図7において、車両(対象車両)2に予め記憶されている車両基本情報(型式、車体番号など)を、異常検出装置101が情報センター1(サーバ11)に対して送信する(ステップS36)。
【0104】
情報センター1のサーバ11は、ステップS111において対象車両からその車両基本情報を受信すると、ステップS112において、その車両基本情報と、データベース12(車両情報DB12−3)内の当該対象車両に関するレコードに含まれる過去の診断履歴に基づき、同データベース(診断プログラムDB12−6)から、当該対象車両のための、第1遠隔故障診断機能用の診断プログラム(本実施形態においても診断パターンが含まれるものとする:詳細は図8を参照して後述する)を抽出する。
【0105】
そして、情報センター1は、ステップS112にて抽出した故障診断プログラムに従って、対象車両に対する遠隔故障診断処理を、モバイル通信回線8を含む通信手段を利用して行なう(ステップS113)。この遠隔故障診断処理は、第1の実施形態において上述したところの、診断仲介サーバ21にて行われる図5(a)の各処理ステップと同様な処理を情報センター1にて行なうと共に、当該対象車両にて行われる図5(b)の各処理ステップにおいては、ステップS16における診断パターンの送信元と、ステップS18における診断結果情報の送信先とを、それぞれ情報センター1とした構成だけが異なる処理が行われる。
【0106】
情報センター1は、上記ステップS113において当該対象車両についての故障診断結果を得ると、その故障診断結果(故障診断結果情報)を、データベース12(車両情報DB12−3)の当該対象車両に関する診断履歴情報の新たなレコードとして記録する(ステップS114)と共に、当該対象車両には、その故障診断結果情報として、当該対象車両における故障発生の有無及び発生している故障種別を表わす識別コードを送信する(ステップS115)。
【0107】
車両2において、異常検出装置101には、第1遠隔故障診断機能の診断結果としてステップS37において情報センター1から受信し得る複数の識別コードと、個々の識別コードに対応するガイダンス等とが対応付けされたテーブルが格納されている。
【0108】
そして、ステップS37において情報センター1から故障診断結果情報として識別コードを受信した当該対象車両は、ステップS38において、その識別コードに応じたガイダンス等を、入出力装置104(例えば車載ディスプレイへの表示)に出力する。
【0109】
ここで、上記第1及び第2遠隔故障診断機能用の診断プログラムの差異について、図8を参照して説明する。
【0110】
図8は、第2の実施形態に係る遠隔故障診断システムにおいて実行される第1及び第2遠隔故障診断機能用診断プログラムの対象範囲を説明する図である。
【0111】
同図においては、第1遠隔故障診断機能用診断プログラムと、第2遠隔故障診断機能用診断プログラムとの差異を、一例として、上述した図2に示す車両2のサブシステムとしての構成において好適に例示すべく、当該車両のボディ系システム107と制御系システム108とを、本実施形態に係る遠隔故障診断システムによって診断する場合を示している。
【0112】
より具体的には、通信速度に優れる近距離無線通信回線7を利用する第2遠隔故障診断機能では、図8に示すところの、ABS、DCS、EGI等の車両挙動を制御するための制御系システム108を構成する個々の構成と、パワーウィンドウ、オーディオ、ワイパー等の各種電装品を制御するためのボディ系システム107を構成する個々の構成とがそれぞれ遠隔故障診断の診断項目(診断内容)の対象とされると共に、個々の診断項目には、複数の診断パターン(I)が用意されている。
【0113】
一方、近距離無線通信回線7と比較して通信速度が制約されるモバイル通信回線8を利用する第1遠隔故障診断機能では、第2遠隔故障診断機能とは異なり、ボディ系システム107及び制御系システム108の上記各構成のうち、一部分のみを抽出して行なう。
【0114】
以上説明した本実施形態によれば、車両の故障診断を遠隔で行なうに際して、通信速度に劣るモバイル通信回線8を利用することによる制約を受けること無く、必要十分な診断内容を効率良く行なうことができる。
【0115】
即ち、本実施形態によれば、第2の遠隔故障診断機能では、モバイル通信回線8(第1の無線通信回線)より高速な通信を行なう近距離無線通信回線7(第2の無線通信回線)を利用して、第1の遠隔故障診断機能より詳細な故障診断がサービスステーション3を介して行われる。これにより、通信速度に劣る第1の無線通信回線を利用することによる制約を受けること無く、車両が走行する周辺環境に存在する各種ステーション(ガソリンスタンド、駐車場、ファーストフードレストラン、ファミリーレストラン、自動車用品店等)に立ち寄る機会及びそのサービスステーション3における本来の所要時間を有効に活用して、その車両に対する詳細な遠隔故障診断を、効率良く行なうことができる。
【0116】
また、本実施形態に係る遠隔故障診断システムは、上記第2の遠隔故障診断機能だけでなく、第1の遠隔故障診断機能も備えられているため、例えば車両2が走行する周辺環境にサービスステーション3が存在しない場合には、通信速度に制約を受けるものの、モバイル通信回線8(第1の無線通信回線)を利用して直ちに簡易な故障診断を遠隔で行なうこともできるので、合理的且つ利便性に優れる。
【0117】
また、本実施形態において、第2の遠隔故障診断機能における故障診断の詳細度合いは、対象車両の状態を表わす情報(車両状態情報)の、サンプリング周期、サンプリング点数、並びにサンプリング項目数のうち少なくとも何れかに応じて自動的に決定される。これにより、第2の遠隔故障診断機能における故障診断の詳細度合いを、対象車両の状態に応じて適切に自動設定することができ、係る第2の遠隔故障診断機能による故障診断の所要時間を必要最小限に抑制することができる。
【0118】
また、本実施形態においては、第1の遠隔故障診断機能による診断結果に応じて同一の対象車両に対する第2の遠隔故障診断機能による診断内容が変更されるので、例えば、重複する診断内容の省略や、必要とされるより詳細な診断内容の選択等を適切に行なうことができる。
【0119】
<第2の実施形態の変形例1>
本変形例では、図6のステップS27に示す第2の遠隔故障診断機能として、上記第1の実施形態において図4及び図5を参照して説明した遠隔故障診断処理の代わりに、図9に示す処理を行なうことにより、対象車両において将来発生する可能性のある故障予測を行なう。
【0120】
[遠隔故障診断処理]
図9は、第2の実施形態の変形例1に係る遠隔故障診断システムにおいて行われる故障発生予測処理を示すフローチャートであり、本変形例において、図6のステップS27に示す第2の遠隔故障診断機能として行われる処理構成を示す。
【0121】
即ち、本変形例において、対象車両の異常検出装置101は、過去の所定期間T内における当該対象車両の状態を表わす情報(即ち、センサ群106による検出結果や、ボディ系システム107及び制御系システム108の各構成の入出力信号の信号レベル等:以下、車両状態情報と称する場合がある)を記憶しており、ステップS41においては、予め記憶されている車両基本情報(型式、車体番号など)と、その車両状態情報とを、当該対象車両と近距離無線通信回線7が確立しているサービスステーション3の診断仲介サーバ21に送信する。
【0122】
診断仲介サーバ21は、当該対象車両からステップS221において受信した車両基本情報と車両状態情報とを、ステップS222において、情報センター1に送信する。
【0123】
情報センター1(サーバ11)は、ステップS116において当該診断仲介サーバ21から当該対象車両の車両基本情報と車両状態情報とを受信するのに応じて、ステップS117において、それらの情報に基づく当該対象車両の故障発生の予測診断処理を行う。
【0124】
ここで、情報センター1による故障発生の予測診断処理(ステップS117)について概説すれば、例えば、当該対象車両の車両基本情報によって特定される当該対象車両の車種(型式)を基にしてデータベース12(故障情報DB12−2)を参照することにより、その対象車両に対応する車種に関する各種故障に関する情報を故障識別コードiと共に特定し、特定した故障識別コードiに対応する故障に関する情報(故障情報)と、ステップS116にて入手した当該対象車両の車両基本情報とのマッチング処理として、例えば、両者の間の相関演算を行なった結果、係る両者に一定の相関関係(例えば、相関値等の一致性)が見い出された場合には、当該対象車両に過去の故障車両と同様な故障発生が予測されると判定する、というものである。
【0125】
そして、情報センター1は、ステップS117にて得られた故障発生予測結果を、診断仲介サーバ21を介して、当該対象車両に送信する(ステップS118,ステップS223,ステップS224)。
【0126】
当該対象車両の異常検出装置101は、ステップS42において診断仲介サーバ21から受信した故障発生予測結果を、ステップS43において、入出力装置104(例えば車載ディスプレイへの表示)に出力する。
【0127】
一方、第1の遠隔故障診断機能では、図7を参照して上述したように、その診断結果として、対象車両における故障発生の有無及び発生している故障種別を表わす識別コードが、その対象車両に対して提供され、提供された識別コードに対応するガイダンス等がユーザ(ドライバ等の乗員)に対して報知される。
【0128】
このような故障予測を行なう第2の遠隔故障診断機能として行なう本変形例によれば、通信速度に優れる近距離無線通信回線7(第2の無線通信回線)が当該対象車両とサービスステーション3との間で確立しているときには、情報量が格段に多い対象車両の状態を表わす情報(車両状態情報)の通信が、通信速度に優れる近距離無線通信回線7(第2の無線通信回線)を利用して行われ、その車両状態情報を利用した故障発生予測が行われる一方で、第1の遠隔故障診断機能では、送受信される情報量が少ない識別コードの通信が、通信速度が制約されるモバイル通信回線8(第1の無線通信回線)を利用して行われる。
【0129】
従って、本変形例によれば、上述した第2の実施形態における効果を得られるだけでなく、第1の遠隔故障診断機能では、当該対象車両において既に発生している故障(不具合等)の有無及び発生している故障種別を、最小限の情報量の送信によってユーザに報知できる一方で、第2の遠隔故障診断機能では、当該対象車両の現在の車両状態情報を利用して、その対象車両に将来発生する可能性の有る故障の予測結果をユーザに報知できるので、係る2種類の無線通信回線の特性を活かして、現在及び将来に向けた適切且つ合理的な遠隔故障診断を行なうことができる。
【0130】
<第2の実施形態の変形例2>
上述した第1あるいは第2の実施形態の如く、詳細な故障診断が、サービスステーション3を介して、通信速度に優れる第2の無線通信回線を利用して行われる場合であっても、例えばサービスステーション3に立ち寄った対象車両のユーザの都合等によっては、係る詳細な故障診断のための所定の複数項目の全てを完了できない場合がある。この場合、所定の複数項目を全て完了するまでユーザに待機(診断待ち)を要求することも考えられるが、車両の状態が切実な場合を除いては、ユーザの行動(移動)を制約すること無く車両の故障診断を行なうことができるという遠隔故障診断の本来の利便性を損なうことは好ましくない。
【0131】
そこで、本変形例では、上記背景において、第2の遠隔故障診断機能として行なうべき所定の故障診断を全項目行なえないときには、残る項目の故障診断が、第1の遠隔故障診断機能として行なう。
【0132】
[遠隔故障診断処理]
図10は、第2の実施形態の変形例2における遠隔故障診断処理を実現するために対象車両(異常検出装置101)において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【0133】
即ち、図10に示す処理構成は、図6(第2の実施形態)を参照して上述した処理構成を基本としており、異なる処理構成して、係る図6に示す制御処理では、ステップS23において対象車両がサービスステーション3に存在することが検出された場合にはステップS28において第1遠隔故障診断処理の要否判断を行なっていたのに対して、本変形例では、ステップS48にて対象車両がサービスステーション3に存在することが検出された場合には、まずステップS55において、何等かの理由によってそれまで行われていた第2遠隔故障診断処理が途中で中断したかどうかが判断され、この判断において当該処理の中断が検出されない場合にはステップS56において第1遠隔故障診断処理の要否判断を行なうのに対して、中断が検出されない場合には、図6のステップS29に対応するステップS57において、ドライバに第1故障診断機能を利用するかどうかの確認がなされる。
【0134】
ここで、第2遠隔故障診断処理の中断は、ドライバ(乗員)による中断要求操作の設定や、近距離無線通信回線7を利用した当該対象車両とサービスステーション3との無線通信が、例えば対象車両の当該サービスステーション3からの移動によって中断された場合等が想定される。
【0135】
更に、異なる処理構成して、係る図6に示す制御処理では、ステップS26においてドライバによる第2故障診断機能を利用する旨の入力操作が検出された場合にはステップS27において第2故障診断処理が行われていたのに対して、本変形例では、ステップS51において当該入力操作が検出された場合には、第2故障診断処理のために当該ドライバが使える時間(換言すれば、当該処理が行われている間の待機時間、或いは、現在立ち寄っているサービスステーション3における本来の用事を済ますための予想所要時間)を、入出力装置104を利用してドライバに設定させ(ステップS52)、ステップS53における判断において、その設定された時間がT時間以上である場合には、ステップS54において第2遠隔故障診断処理が行われ、一方、設定された時間が当該T時間より短い場合には、対象車両が現在立ち寄っているサービスステーション3における第遠隔故障診断処理における所定の複数項目を全てを実行する時間的な余裕が無いので、ステップS59において第1遠隔故障診断処理が行われる。
【0136】
図11(a)は、第2の実施形態の変形例2において第2の遠隔故障診断機能を中断する際に情報センター1(サーバ11)またはサービスステーション3(診断仲介サーバ21)において行われる制御処理を示すフローチャートであり、図11(b)は、当該制御処理(図11(a))が行われる際に対象車両2において行われる制御処理を示すフローチャートである。
【0137】
即ち、図11(a)に示す処理構成は、第1の実施形態において説明した図5(a)に示す処理構成(診断仲介サーバ21による遠隔故障診断処理)を基本としており、異なる処理構成して、係る図5(a)に示す制御処理では、ステップS213にて受信した診断結果情報が既定値の範囲内にあるかをステップS214にて判断していたのに対して、本変形例では、診断結果情報をステップS123にて受信するのに応じて、入出力装置104を利用してドライバが第2遠隔故障診断処理の中断要求を設定したかが判断され(ステップS124)、この判断において中断要求が検出されない場合にはステップS125において診断結果情報が既定値の範囲内にあるかが判断される一方で、中断要求が検出された場合には処理が終了する点が異なる。
【0138】
また、図11(b)に示す処理構成は、第1の実施形態において説明した図5(b)に示す処理構成(サービスステーション3における対象車両の遠隔故障診断処理)を基本としており、異なる処理構成して、係る図5(b)に示す制御処理では、ステップS16にて診断仲介サーバ21から診断パターンIの受信したときには、ステップS17においてその診断パターンIの実行を行なっていたのに対して、本変形例では、ステップS61にて診断パターンIを受信するのに応じて、ステップS62においてドライバの中断要求があるか、またはイグニッションスイッチがオンポジションであるかが判断され、この判断において、何れかであることが検出された場合には、ステップS64において当該診断パターンIの実行が行われる一方で、何れも検出されない場合には、ステップS63において実行中の第2遠隔故障診断処理の中断要求が、診断仲介サーバ21に送信される。
【0139】
このような処理構成の変形例2によれば、上述した第2の実施形態における効果を得られるだけでなく、第2の遠隔故障診断機能として行なうべき所定の故障診断が全項目は行なえないときには、残る項目の故障診断が、第1の遠隔故障診断機能によって行われる。これにより、残る項目の故障診断が行われる際には、通信速度に劣る第1の無線通信回線が利用されるものの、ユーザの行動に制約を強いること無く、対象車両に対して必要とされる全項目の故障診断を、確実に行なうことができる。
【0140】
<第2の実施形態の他の変形例>
尚、上記第2の実施形態及びその変形例の好適な他の実施形態として、以下に説明する処理構成を有していれば、上述した第2の実施形態における効果を得られるだけでなく、更に良好な効果を享受することができる。
【0141】
・即ち、情報量が多い制御プログラムは、第1の無線通信回線は利用せずに、高速通信が可能な第2の無線通信回線によって車両に提供することにより、より現実的なシステムを構成することができる。
【0142】
・また、一般に、車両の状態は、短期間のうちに大きく変化することは希であるため、そのような短期間のうちに、上記の第1及び第2の遠隔故障診断機能による故障診断が前後して行われても、得られる診断結果は同じであることが予想される。そこで、好適な実施形態においては、同一の対象車両に対しての詳細な故障診断が第2の遠隔故障診断機能によって行われてから所定時間が経過するまでは、その詳細な故障診断と比較して簡易な第1の遠隔故障診断機能による故障診断は行われない。従って、通信速度に劣る第1の無線通信回線の利用機会を低減できると共に、合理的な遠隔故障診断を実現することができる。
【0143】
・また、通信速度に優れる近距離無線通信回線7を利用する第2遠隔故障診断機能であっても、対象車両のユーザのサービスステーション3における本来の用事によっては、上記全ての診断項目について、且つ個々の診断項目に用意されている全ての診断パターンを行なうような詳細な故障診断は困難な場合もあることが想定される。そこで好適な実施形態においては、係る第2の遠隔故障診断機能における故障診断の詳細さの度合いは、対象車両の状態を表わす情報の、(i)サンプリング周期が短くなるのに応じて詳細になるように、(ii)該サンプリング点数が多くなるのに応じて詳細になるように、或いは(iii)該サンプリング項目数が多くなるのに応じて詳細になるように決定すると良い。
【0144】
・また、好適な実施形態においては、対象車両が何れのサービスステーション3にも立ち寄っていない(存在していない)ときに第1の遠隔故障診断機能による遠隔故障診断を行ない、その後、何れかのサービスステーション3に当該対象車両が立ち寄った際には、その第1の遠隔故障診断機能による診断結果に応じて、同一の対象車両に対する第2の遠隔故障診断機能による診断項目(診断内容)を自動的に変更(例えば、NGだった項目の詳細診断を行なう等)しても良い。この場合の自動変更の態様としては、例えば、重複する診断内容の省略や、必要とされるより詳細な診断内容の選択等を適宜行なえば良い。或いは、第1の遠隔故障診断機能では、図8に示される診断内容のうち、車両2が車両が停止すると検出できない項目(例えば、制御系システム108の各項目)を行ない、第2遠隔故障診断機能では、図8に示される全ての診断内容を行なっても良い。
【0145】
・また、上述した第2の実施形態の変形例2では、サービスステーション3における第2遠隔故障診断処理が終了しない場合には、第1遠隔故障診断機能を利用して継続するシステム構成について説明したが、他の実施形態として、例えば車両の状態が切実な場合には第2遠隔故障診断処理が終了するまでの待機をユーザに警告(要求)するシステム構成や、車両の状態が切実な場合を除いては、残る診断内容を当該対象車両が次に立ち寄る同一または異なるサービスステーション3において継続して行なう構成を採用してもよい。
【0146】
【第3の実施形態】
次に、上述した第1の実施形態に係る遠隔故障診断システムを基本とする第3の実施形態を説明する。以下の説明においては、第1の実施形態と同様な構成については重複する説明を省略し、本実施形態における特徴的な部分を中心に説明する。
【0147】
上述した各実施形態によれば、車両2が走行する周辺環境に存在するサービスステーション3に立ち寄る機会及びそのサービスステーション3における本来の所要時間を有効に活用して、その車両2に対する故障診断を効率良く的確に行なうことができる。しかしながら、車両の一般的なユーザ(ドライバ等の乗員)は、その全てが車両(自動車)に詳しい訳ではないので、遠隔故障診断の診断結果が車両側において提供(報知)された場合であっても、提供された情報の内容を乗員だけで理解し、対処することは困難な場合も想定される。
【0148】
そこで、本実施形態では、ガソリンスタンド、自動車用品店等のように、車両の点検あるいは修理を受けることができるサービスステーション3、或いは車両に関する知識を有するスタッフが存在するサービスステーション3を介して行われた遠隔故障診断の診断結果を、そのサービスステーション3に設けられたサービスステーション23にも提供することにより、車両に詳しくないユーザであっても、そのサービスステーション3のスタッフによるサポート(診断結果の内容理解や適切な対処方法等)を容易に受けることが容易に受けられるシステム構成について説明する。
【0149】
[遠隔故障診断処理]
本実施形態においても、対象車両(異常検出装置101)においては、第1の実施形態において図3及び図5を参照して説明した制御処理が行われるが、本実施形態では、ステップS7(図3)において図4(a)が行われる代わりに、その図4(a)に示す処理構成を基本とするところの、以下に説明する図12(a)が実行される。
【0150】
即ち、図12(a)は、第3の実施形態に係る対象車両2における遠隔故障診断処理の詳細を示すフローチャートであり、図12(b)は、当該対象車両2における遠隔故障診断処理(図12(a))が行われる際に情報センター1(サーバ11)において行われる制御処理を示すフローチャートであり、図12(c)は、これらの処理が行われる際にサービスステーション3(診断仲介サーバ21)において行われる制御処理を示すフローチャートである。
【0151】
そして、図13は、第3の実施形態に係る遠隔故障診断システムにおいてサービスステーション3に設けられたサービスステーション23において行われる制御処理を示すフローチャートである。
【0152】
図12(a)に示すステップS66乃至ステップS68に示す処理構成(対象車両における制御処理)は、第1の実施形態において説明した図4(a)に示すステップS11乃至ステップS13の処理構成と同様である。
【0153】
また、情報センター1において、第1の実施形態において説明した図4(b)に示すステップS101乃至ステップS103では対象車両に最適な故障診断プログラムを抽出すると共に、その抽出した故障診断プログラムを当該対象車両に送信していたのに対して、図12(b)に示すステップS131乃至ステップS134に示す処理構成では、ステップS131において診断仲介サーバ21から故障診断プログラムのダウンロード依頼を受信し、ステップS132では、車両基本情報(型式、車体番号など)に対応する故障診断プログラムを、当該対象車両に送信する点が異なる。
【0154】
そして、サービスステーション3において、診断仲介サーバ21は、第1の実施形態において説明した図4(c)に示すステップS205及びステップS206では故障診断結果を情報センター1及び当該対象車両に送信していたのに対して、本実施形態においては、図12(c)のステップS230及びステップS231において故障診断結果を情報センター1及び当該対象車両に送信するだけでなく、その故障診断結果を、ステップS232において、当該サービスステーション端末23にも送信する。
【0155】
これにより、当該サービスステーション端末23では、上記ステップS232の処理に応じてステップS301にて診断仲介サーバ21から受信した故障診断結果を、ステップS302において同端末のディスプレイに表示する。
【0156】
更に好適な実施形態において、サービスステーション端末23では、以下に説明する図14(a)に示す処理が行われる。
【0157】
即ち、図14(a)は、第3の実施形態に係るサービスステーション端末23における整備履歴報知処理を示すフローチャートであり、図14(b)は、当該整備履歴報知処理(図14(a))が行われる際に情報センター1(サーバ11)において行われる制御処理を示すフローチャートであり、図14(c)は、これらの処理が行われる際にサービスステーション3(診断仲介サーバ21)において行われる制御処理を示すフローチャートである。
【0158】
図14において、サービスステーション端末23は、当該サービスステーション3のスタッフによる対象車両の整備履歴の要求操作をステップS306において検出すると、ステップS307において、当該対象車両の整備履歴要求を、診断仲介サーバ21に送信する。
【0159】
診断仲介サーバ21は、当該サービスステーション端末23から対象車両の整備履歴要求をステップS236にて受信するのに応じて、先に行われた遠隔故障診断処理にて当該対象車両から入手した車両基本情報(型式、車体番号など)と共に、当該対象車両に関する整備履歴情報の要求を、ステップS237において情報センター1に送信する。
【0160】
情報センター1は、診断仲介サーバ21から対象車両の整備履歴要求と車両基本情報(型式、車体番号など)とをステップS136にて受信すると、当該受信した情報に対応する対象車両の整備履歴情報を、ステップS137において、データベース12(車両情報DB12−3)内の当該対象車両に関するレコードから抽出し、抽出した整備履歴情報を、ステップS138において診断仲介サーバ21に送信する。
【0161】
そして、ステップS138にて送信された整備履歴情報は、診断仲介サーバ21を介して、サービスステーション端末23に送信され(ステップS238,ステップS239,ステップS308)、当該サービスステーション端末23は、受信した当該対象車両の整備履歴情報を、ステップS309においてディスプレイに表示する。
【0162】
以上説明した本実施形態によれば、車両2に対する遠隔故障診断の診断結果を有効に活用して、その車両に対する最善の対処を乗員に提供する。
【0163】
即ち、車両の一般的なユーザ(ドライバ等の乗員)は、その全てが車両(自動車)に詳しいわけではないので、遠隔故障診断の診断結果が車両側において提供(報知)された場合であっても、提供された情報の内容を乗員だけで理解し、対処することは困難な場合も想定されるところ、本実施形態によれば、ガソリンスタンド、自動車用品店等のように、車両の点検あるいは修理を受けることができるサービスステーション3、或いは車両に関する知識を有するスタッフが存在するサービスステーション3を介して行われた遠隔故障診断の診断結果が、そのサービスステーション3に設けられた情報端末であるサービスステーション端末23にも提供される。
【0164】
これにより、車両2が走行する周辺環境に存在するサービスステーション3に立ち寄る機会及びそのサービスステーション3における本来の所要時間を有効に活用して、その車両に対する故障診断を遠隔で行なうことができると共に、車両に詳しくないユーザであっても、サービスステーション3のスタッフによるサポート(診断結果の内容理解や適切な対処方法等)を容易に受けることができ利便性が高く、一方、サービスステーション3側のスタッフにとっても、係るサポートをユーザ(ドライバ等)に提供することに伴うビジネスチャンスを積極的に活かすことができ合理的である。
【0165】
また、上記図14に示す処理を行なうことにより、サービスステーション3のスタッフは、必要に応じて、対象車両に関する整備履歴に関する情報を入手することができるので、その情報を考慮して、ユーザへのサポートに際しての診断内容の理解や最適な対処方法の判断を迅速且つ合理的に行なうことができる。
【0166】
<第3の実施形態の変形例>
尚、上記第3の実施形態の好適な他の実施形態として、以下に説明する処理構成を有していれば、上述した第3の実施形態における効果を得られるだけでなく、更に良好な効果を享受することができる。
【0167】
・即ち、車両に詳しくないユーザに対して、遠隔故障診断の詳細な診断結果を提供しても、そのユーザを困惑させるだけであり、提供された診断結果が有効に生かされない場合も想定される。そこで、好適な実施形態では、係る詳細な診断結果は、サービスステーション3に設けられたサービスステーション端末23に対して提供されるように構成すれば、スタッフによるサポートをより効率的にすることができ、利便性が高い。
【0168】
・また、一般に、サービスステーション3には、不特定多数の車両が立ち寄ることが想定されるので、好適な実施形態においては、故障診断によって対象車両の故障が検出されたときに限って、その診断結果を、サービスステーション端末23に対して提供されるように構成すれば、遠隔故障診断の診断結果、特に故障等の不具合が検出されていない車両については、当該ステーションに設けられたサービスステーション端末23には情報が提供されない。これにより、多数の車両が来訪するステーションのスタッフに大きな業務負担をかけること無く、ユーザへのサポートが必要なときに限っての合理的な業務を実現することができる。
【0169】
・また、遠隔故障診断の診断結果が上記の如くサービスステーション3のスタッフに提供されることは、例えば車両に詳しいユーザ等にとって却って煩わしい場合も想定される。そこで、好適な実施形態では、対象車両の乗員による許可が得られた場合に限って、当該サービスステーション3に設けられたサービスステーション端末23に対して診断結果を提供するように構成すれば、個々のユーザの裁量(判断)を尊重することができ、合理的である。
【0170】
・また、一般に、車両の状態は、短期間のうちに大きく変化することは希であるが、車両の一般的なユーザにとって、ガソリンスタンド、自動車用品店等のサービスステーション3への立ち寄り機会は、例えば1週間に何度もある訳ではなく、1ヶ月に数回程度であり、このようなユーザの状況においては、上記の如く行われた遠隔故障診断の診断結果が故障等の不具合を示すものでなくても、同一または他のサービスステーション3への次回の立ち寄り時までに車両の状況が変化した結果、その時行われる遠隔故障診断では、何等かの不具合が検出されることも想定される。
【0171】
そこで、前記のような背景において、好適な実施形態では、対象車両がサービスステーション3に存在するときには、存在していない場合と比較して遠隔故障診断に際しての診断基準を、異常である旨の診断結果が出易くなるに補正(例えば、診断しきい値を小さな値に補正)する。このようにすれば、補正後の診断基準による診断の結果、近い将来には検出されたであろう当該対象車両の故障等の不具合を、立ち寄り中のサービスステーション3のスタッフのサポートが得られ易い状況下で、ユーザに対して報知することができ、予防保全が図られる。
【0172】
【第4の実施形態】
次に、上述した第1の実施形態に係る遠隔故障診断システムを基本とする第4の実施形態を説明する。以下の説明においては、第1の実施形態と同様な構成については重複する説明を省略し、本実施形態における特徴的な部分を中心に説明する。
上記各実施形態に係る遠隔故障診断システムによれば、販売代理店(所謂ディーラ)の整備工場や一般の自動車修理工場にユーザが車両を持ち込むこと無く、サービスステーション3において、通信速度に優れる近距離無線通信回線7(第2の無線通信回線)を利用して、最適な故障診断を行なうことができ利便性に優れる。
【0173】
しかしながら、一般に、車両の故障には、実走行に伴う各種の諸条件(例えば、時速30km/hからの加速時、旋回中、カーブ走行中の制動等)が複数成立した際に限って事象が発生するものも多い。このため、ガソリンスタンド、駐車場、ファーストフードレストラン、ファミリーレストラン、自動車用品店等の各種サービスステーション3にユーザが車両2と共に立ち寄った際に、サービス担当者にユーザ(ドライバ等の乗員)から伝えられる不具合等の事象が、対象車両2のエンジン始動や実走行等を前提とする故障診断が制約されることに起因して、従来からの車両の一般的なサービス形態において整備工場等のサービス拠点に車両が持ち込まれた場合と同様に、その場では直ちに確認あるいは再現しない場合もあり、結果としてユーザの要求に必ずしも迅速に対応できない状況も予想される。
【0174】
そこで、本実施形態では、車両2の走行状態による制約を受けること無く、迅速且つ的確な故障診断を遠隔で行なうことが可能な遠隔故障診断システムについて説明する。
【0175】
[遠隔故障診断処理]
本実施形態においても、対象車両(異常検出装置101)においては、第1の実施形態において図3及び図5を参照して説明した制御処理が行われるが、本実施形態では、ステップS7(図3)において図4(a)が行われる代わりに、以下に説明する図16(a)が実行されると共に、更に図15に示す処理が行われる。
【0176】
即ち、図16(a)は、第4の実施形態に係る対象車両2における遠隔故障診断処理の詳細を示すフローチャートであり、図16(b)は、当該対象車両2における遠隔故障診断処理(図16(a))が行われる際に情報センター1(サーバ11)において行われる制御処理を示すフローチャートであり、図16(c)は、これらの処理が行われる際にサービスステーション3(診断仲介サーバ21)において行われる制御処理を示すフローチャートである。
【0177】
そして、図17は、第4の実施形態に係る診断仲介サーバ21における遠隔故障診断処理(図16(c)のステップS244)の詳細を示すフローチャートである。
【0178】
まずはじめに、図15に示す処理について説明する。図15は、第4の実施形態において対象車両(異常検出装置101)が行なう車両状態情報の記録処理を示すフローチャートである。
【0179】
同図において、異常検出装置101は、自車両の走行状態が、所定ルールに合致しているかを判断し(ステップS71)、その所定ルールに合致している場合には、そのときの自車両の実走行状態を表わす情報(車両状態情報)を、異常検出装置101のメモリに記録する(ステップS72)。そして、ステップS71及びステップS72の一連の処理ステップは、当該所定ルールに合致している自車両の実走行状態を表わす情報が記録されるまで行われる。
【0180】
ここで、所定ルールは、ドライバによる車両2の実走行中にその車両に発生するところの、例えば、時速30km/hからの加速時、旋回中、カーブ走行中、或いはこれらの組み合わせ等の、条件(走行シーン)であって、異常検出装置101に予め複数種類格納されている(或いは、ルール変更の都度、外部(サーバ1または仲介サーバ21)から入手しても良い)であって、ステップS72では、係る所定条件に合致する際に当該対象車両において検出されたところの、センサ群106による検出結果や、ボディ系システム107及び制御系システム108の各構成の入出力信号の信号レベル等の状態を表わす情報が記憶される。
【0181】
次に、図16(a)乃至図16(c)について説明する。
【0182】
異常検出装置101は、ステップS76において、図15を参照して説明した車両状態情報の記録処理によってメモリに記録されたところの、所定ルールにおける自車両の車両状態情報を抽出し、抽出した車両状態情報と、自車両に予め記憶されている車両基本情報(型式、車体番号など)とを、ステップS77において診断仲介サーバ21に送信する。
【0183】
診断仲介サーバ21では、当該対象車両から車両基本情報と当該所定ルールにおける車両状態情報をステップS241において受信すると、受信した車両基本情報に対応する故障診断プログラムのダウンロード依頼を、ステップS242において情報センター1に送信する。
【0184】
情報センター1のサーバ11は、ステップS141において診断仲介サーバ21から故障診断プログラムのダウンロード依頼及び対象車両の車両基本情報を受信すると、ステップS142において、当該対象車両のための診断プログラムを、ステップS141において情報を送信した診断仲介サーバ21に送信する。
【0185】
ここで、ステップS142にて送信すべき診断プログラムは、例えば、ステップS141にて受信した車両基本情報と、データベース12(車両情報DB12−3)内の当該対象車両に関するレコードに含まれる過去の診断履歴とに基づいて、同データベース(診断プログラムDB12−6)から、当該対象車両のための診断プログラムを抽出することによって入手すれば良い。
【0186】
診断仲介サーバ21では、ステップS243において情報センター1から故障診断プログラムを受信するのに応じて、その故障診断プログラムに従って、当該所定ルールにおける車両状態情報を基にした遠隔故障診断をステップS244において行ない、その診断結果を、ステップS245において情報センター1に送信する。
【0187】
ここで、図16(c)のステップS244に対応するところの、図17に示す処理について説明する。
【0188】
即ち、診断仲介サーバ21は、ステップS241にて当該対象車両から受信した車両状態情報が、所定ルールIに合致しているかを判断し(ステップS251)、合致していると判断した場合には、その車両状態情報が、既定値の正常範囲内に収まっているかを判断する(ステップS252)。そして、正常範囲から外れている場合には、対応する車両状態情報を、当該対象車両のNG状態として故障故障リストに追加する(ステップS253)。
【0189】
そして、ステップS254及びステップS255の各処理ステップにより、上記ステップS251乃至ステップS23が、現在注目している所定ルールIに対応する全ての車両状態情報に対して行われるまで繰り返される。
【0190】
診断仲介サーバ21は、現在注目している所定ルールIに対応する全ての車両状態情報の確認が上記ステップS251乃至ステップS255によって完了すると、ステップS253においてデータの追加対象とした故障診断リストに、NG状態を表わす情報(即ち、所定の正常範囲から外れている情報)がリストアップされたかを判断し(ステップS256)、NG状態を表わす情報がリストアップされた場合には、そのリストアップされたNG状態を表わす情報を、当該対象車両の故障状態を表わす情報(即ち、診断結果)として設定する(ステップS257)。このとき、リストアップされたNG状態を表わす情報が複数存在する場合には、例えば、最も緊急度の高いものを当該対象車両の故障状態を表わす情報として設定する。
【0191】
一方、ステップS256においてNG状態を表わす情報がリストアップされていないことが確認された場合に、診断仲介サーバ21は、診断結果として、当該対象車両には予測される故障は無い、と判断する。
【0192】
情報センター1は、ステップS143において当該対象車両についての故障診断結果を得ると、その故障診断結果(故障診断結果情報)を、データベース12(車両情報DB12−3)の当該対象車両に関する診断履歴情報の新たなレコードとして記録する(ステップS144)と共に、診断済みの所定ルールから未診断の所定ルールへの変更司令を、ステップS143における故障診断結果の送信元である診断仲介サーバ21に送信する(ステップS145)。
【0193】
そして、診断仲介サーバ21では、情報センター1から所定ルール変更司令をステップS246にて受信するのに応じて、当該対象車両に対して、診断結果情報と、所定ルール変更司令とをステップS247において送信する。
【0194】
当該対象車両の異常検出装置101は、診断結果情報と、所定ルール変更司令とをステップS78にて受信すると、その診断結果情報に応じたガイダンス等を、入出力装置104(例えば車載ディスプレイへの表示)に出力する、或いは、当該対象車両の所有者宛ての電子メールによって診断結果を報知する(ステップS79)と共に、図15を参照して説明した車両状態情報の記録処理用のモジュールに今まで設定されていた所定ルールとは異なる他の所定ルールへの設定変更を行う(ステップS80)。これにより、当該対象車両の異常検出装置101は、当該他の所定ルールに合致する実走行状態を新たに記録すべく、上記図15に示す車両状態情報の記録処理を開始する。
【0195】
以上説明した本実施形態によれば、車両2の走行状態による制約を受けること無く、迅速且つ的確な故障診断を遠隔で行なうことができる。
【0196】
即ち、本実施形態によれば、車両状態情報の記録処理(図15)によって、所定のルール情報に合致する実走行状態が対象車両において記憶されるので、例えば、その対象車両のエンジンがサービスステーション3において停止している場合であっても、エンジンが動作している実走行中における当該対象車両の状態に関して的確な故障診断を行なうことができ、これにより、車両2の走行状態による制約を受けること無く故障診断を遠隔で行なうことが可能となるので、車両が走行する周辺環境に存在する各種サービスステーション3(ガソリンスタンド、駐車場、ファーストフードレストラン、ファミリーレストラン、自動車用品店等)に立ち寄る機会及びそのサービスステーション3における本来の所要時間を有効に活用して、その車両に対する故障診断を遠隔で、迅速且つ的確に行なうことができる。
【0197】
また、本実施形態によれば、所定のルール情報を、情報センター1から適宜遠隔で変更できる(ステップS145)ので、そのルール情報に合致する対象車両の様々な実走行状態をユーザをわずらわせることなく容易且つ的確に入手することができ、更に的確な遠隔故障診断を実現することができる。
【0198】
<第4の実施形態の変形例>
尚、上記第4の実施形態の好適な他の実施形態として、以下に説明する処理構成を有していれば、上述した第4の実施形態における効果を得られるだけでなく、更に良好な効果を享受することができる。
【0199】
・即ち、上記の如く的確に行われる遠隔故障診断であっても、1回の診断では故障を特定できない場合も想定される。そこで、好適な実施形態では、所定のルール情報を、情報センター1から遠隔で変更する(ステップS145)に際して、対象車両が立ち寄ったサービスステーション3において行われた遠隔故障診断の診断結果に応じて、他のルール情報への変更を行なう。このような処理構成によれば、次のサービスステーション3に当該対象車両が立ち寄るまでの間に、係る変更後の新たなルール情報に合致する実走行状態が当該対象車両において記憶され、次のサービスステーション3では、係る新たなルール情報に合致する実走行状態に基づく更なる遠隔故障診断が行なえるので、車両の走行状態による制約を受けること無く、より的確な故障診断を、ユーザの行動に制約を課すること無く遠隔で行なうことができる。
【0200】
・また、好適な実施形態において、情報センター1のサーバ11またはサービスステーション3の診断仲介サーバ21は、対象車両となり得る個々の車両に提供された所定のルール情報が格納されているデータベース(12)を参照することにより、当該対象車両が存在するサービスステーション3に設けられたサービスステーション23に対して、遠隔故障診断の診断結果、その診断の基となった実走行状態を表わす情報、並びにその情報が当該対象車両において記憶される際の所定ルールを提供できるように構成すると良い。
【0201】
このような処理構成によれば、対象車両のユーザが車両に詳しくない場合に、立ち寄ったサービスステーション3において行われた遠隔故障診断の結果、何等かの故障発生を報知された場合であっても、そのサービスステーション3のスタッフは、その診断結果の基となった当該対象車両の実走行状態を把握することができるので、ユーザは、当該スタッフによる的確なサポート(診断結果の内容理解や適切な対処方法等)を容易に受けることができ利便性が高く、一方、ステーション側のスタッフにとっても、係るサポートをユーザ(ドライバ等)に提供することに伴うビジネスチャンスを積極的に活かすことができ合理的である。
【0202】
・また、好適な他の実施形態として、車両2において、モバイル通信回線用通信装置102または近距離無線通信回線用車載端末103を利用して車両の状態を表わす所定のルール情報を外部から入手しておき、入手したルール情報に合致する実走行状態が自車両に発生したことを、センサ群106、ボディ系システム107、或いは車両制御系システム108等の検出手段によって検出すると共に、異常検出装置101は、検出した実走行状態を表わす情報に基づいて自車両の故障診断を行なうと共に、その診断結果に関する情報を記憶デバイス(不図示)に記憶し、自車両がサービスステーション3に立ち寄った際(存在するとき)には、そのサービスステーション3を介して、記憶している診断結果に関する情報を、外部装置である診断仲介サーバ21及び/または情報センター1のサーバ11に提供する。
【0203】
このような処理構成によれば、所定ルールに合致する実走行状態が対象車両において発生するのに応じて、その対象車両において故障診断が行われると共にその診断結果が記憶されるので、例えば、車両が走行する周辺環境に存在する各種サービスステーション3(ガソリンスタンド、駐車場、ファーストフードレストラン、ファミリーレストラン、自動車用品店等)に立ち寄る機会及びそのサービスステーション3における本来の所要時間を有効に活用して、その車両に対する故障診断の結果を、通信速度に優れる近距離無線通信回線7(第2の無線通信回線)を利用して、迅速且つ的確に入手することができるので、診断仲介サーバ21及び/または情報センター1のサーバ11では、例えば、より詳細な故障診断や、個々の車両の診断履歴を確実に行なうことができる。
【0204】
尚、上述した各実施形態を例に説明した本発明は、上述した、情報センター1のサーバ11、サービスステーション3の診断仲介サーバ21、並びに車両2の以上件hす津装置101に対して、その説明において参照したフローチャートの機能を実現可能なコンピュータ・プログラムを供給した後、その装置のCPUに読み出して実行することによって達成される。また、当該装置内に供給されたコンピュータ・プログラムは、読み書き可能なメモリまたはハードディスク装置等の記憶デバイスに格納すれば良い。
【0205】
また、前記の場合において、当該各装置内へのコンピュータ・プログラムの供給方法は、フレキシブルディスク等の各種記録媒体を介して当該装置内にインストールする方法や、インターネット等の通信回線を介して外部よりダウンロードする方法等のように、現在では一般的な手順を採用することができ、このような場合において、本発明は、係るコンピュータ・プログラムのコード或いは記憶媒体によって構成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態における遠隔故障診断システムの概略構成を示す図である。
【図2】第1の実施形態に係る遠隔故障診断システムにおける車両2のシステム構成を示す図である。
【図3】第1の実施形態における遠隔故障診断処理を実現するために対象車両(異常検出装置101)において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図4】図4(a)は、対象車両2における遠隔故障診断処理(図3のステップS7)の詳細を示すフローチャートであり、図4(b)は、当該対象車両2における遠隔故障診断処理(図4(a))が行われる際に情報センター1(サーバ11)において行われる制御処理を示すフローチャートであり、図4(c)は、これらの処理が行われる際にサービスステーション3(診断仲介サーバ21)において行われる制御処理を示すフローチャートである。
【図5】図5(a)は、当該サービスステーション3における遠隔故障診断処理(図4のステップS204)の詳細を示すフローチャートであり、図5(b)は、当該サービスステーション3における遠隔故障診断処理が行われる際に対象車両2において行われる制御処理を示すフローチャートである。
【図6】第2の実施形態における遠隔故障診断処理を実現するために対象車両(異常検出装置101)において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図7】図7(a)は、対象車両2における第1遠隔故障診断処理(図6のステップS31:第1の遠隔故障診断機能)の詳細を示すフローチャートであり、図4(b)は、当該対象車両2における第1遠隔故障診断処理(図7(a))が行われる際に情報センター1(サーバ11)において行われる制御処理を示すフローチャートである。
【図8】第2の実施形態に係る遠隔故障診断システムにおいて実行される第1及び第2遠隔故障診断機能用診断プログラムの対象範囲を説明する図である。
【図9】第2の実施形態の変形例1に係る遠隔故障診断システムにおいて行われる故障発生予測処理を示すフローチャートである。
【図10】第2の実施形態の変形例2における遠隔故障診断処理を実現するために対象車両(異常検出装置101)において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図11】図11(a)は、第2の実施形態の変形例2において第2の遠隔故障診断機能を中断する際に情報センター1(サーバ11)またはサービスステーション3(診断仲介サーバ21)において行われる制御処理を示すフローチャートであり、図11(b)は、当該制御処理(図11(a))が行われる際に対象車両2において行われる制御処理を示すフローチャートである。
【図12】図12(a)は、第3の実施形態に係る対象車両2における遠隔故障診断処理の詳細を示すフローチャートであり、図12(b)は、当該対象車両2における遠隔故障診断処理(図12(a))が行われる際に情報センター1(サーバ11)において行われる制御処理を示すフローチャートであり、図12(c)は、これらの処理が行われる際にサービスステーション3(診断仲介サーバ21)において行われる制御処理を示すフローチャートである。
【図13】第3の実施形態に係る遠隔故障診断システムにおいてサービスステーション3に設けられたサービスステーション23において行われる制御処理を示すフローチャートである。
【図14】第3の実施形態に係るサービスステーション端末23における整備履歴報知処理を示すフローチャートであり、図14(b)は、当該整備履歴報知処理(図14(a))が行われる際に情報センター1(サーバ11)において行われる制御処理を示すフローチャートであり、図14(c)は、これらの処理が行われる際にサービスステーション3(診断仲介サーバ21)において行われる制御処理を示すフローチャートである。
【図15】第4の実施形態において対象車両(異常検出装置101)が行なう車両状態情報の記録処理を示すフローチャートである。
【図16】図16(a)は、第4の実施形態に係る対象車両2における遠隔故障診断処理の詳細を示すフローチャートであり、図16(b)は、当該対象車両2における遠隔故障診断処理(図16(a))が行われる際に情報センター1(サーバ11)において行われる制御処理を示すフローチャートであり、図16(c)は、これらの処理が行われる際にサービスステーション3(診断仲介サーバ21)において行われる制御処理を示すフローチャートである。
【図17】第4の実施形態に係る診断仲介サーバ21における遠隔故障診断処理(図16(c)のステップS244)の詳細を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1:情報センター,
2:車両,
3:サービスステーション,
4:サービス工場,
5:インターネット,
6:基地局,
7:近距離無線通信回線(高速無線通信回線),
8:モバイル通信回線(低速無線通信回線),
11:サーバ(メインサーバ),
11A:故障診断サーバ,
11B:サービス工場管理サーバ,
12:データベース(DB),
13:通信回線,
21:診断仲介サーバ,
22:診断プログラムデータベース,
23:サービスステーション端末,
24:近距離無線通信用端末4,
101:異常検出装置,
102:モバイル通信回線用通信装置,
103:近距離無線通信回線用車載端末,
104:入出力装置,
105:ナビゲーションコントローラ,
106:センサ群,
107:ボディ系システム,
108:車両制御系システム

Claims (6)

  1. 車両に対して遠隔で故障診断を行なうと共に、その診断結果を乗員に報知する遠隔故障診断システムであって、
    互いに通信可能な、前記車両に搭載された車載装置、ステーションに配置されたステーション装置、及び、情報センター装置を備え、
    前記車載装置は、車両の状態を表わす所定のルール情報に合致する実走行状態が自車両に発生した際に、その実走行状態を検出すると共に、検出した実走行状態を表わす情報を記憶し、
    前記情報センター装置は、
    前記車載装置から、前記ステーション装置を介さずに、故障診断要求を前記情報と共に受信した場合には、第1故障診断プログラムを実行して前記情報に基づいて前記車両の故障診断を行う一方、前記車載装置から送信された前記情報を受信した前記ステーション装置からの故障診断プログラムのダウンロード依頼と共に前記情報を受信した場合には、第2故障診断プログラムを前記ステーション装置にダウンロードし、
    前記ステーション装置は、
    前記第2故障診断プログラムを実行することにより、前記情報に基づいて、前記車両に対する故障診断を行ない、
    前記第1故障診断プログラムは、前記第2故障診断プログラムよりも診断項目が少ないことを特徴とする遠隔故障診断システム。
  2. 前記情報センター装置は、
    前記所定のルール情報を、前記ステーション装置を介して変更することを特徴とする請求項1記載の遠隔故障診断システム。
  3. 前記情報センター装置は、
    対象車両となり得る個々の車両に提供された所定のルール情報が格納されているデータベースを参照することにより、前記対象車両が存在する前記ステーションに設けられた前記ステーション装置に対して、前記実走行状態を表わす情報が前記対象車両において記憶される際の前記所定のルール情報を提供可能であることを特徴とする請求項2記載の遠隔故障診断システム。
  4. 前記情報センター装置は、
    前記故障診断の診断結果に応じて、前記所定のルール情報を変更することを特徴とする請求項2記載の遠隔故障診断システム。
  5. 車両に搭載され、前記車両の状態を表わす所定のルール情報に合致する実走行状態が自車両に発生した際に、その実走行状態を検出すると共に、検出した実走行状態を表わす情報を記憶する車載装置と、ステーションに配置されたステーション装置と、の双方に通信可能な情報センター装置であって、
    前記車載装置から、前記ステーション装置を介さずに、故障診断要求を前記情報と共に受信した場合には、第1故障診断プログラムを実行して前記情報に基づいて前記車両の故障診断を行う一方、前記車載装置から送信された前記情報を受信した前記ステーション装置からの故障診断プログラムのダウンロード依頼と共に前記情報を受信した場合には、前記ステーション装置が前記車両に対する故障診断を行う第2故障診断プログラムを前記ステーション装置にダウンロードし、
    前記第1故障診断プログラムは、前記第2故障診断プログラムよりも診断項目が少ないことを特徴とする情報センター装置。
  6. 車両に搭載され、前記車両の状態を表わす所定のルール情報に合致する実走行状態が自車両に発生した際に、その実走行状態を検出すると共に、検出した実走行状態を表わす情報を記憶する車載装置と、ステーションに配置されたステーション装置と、の双方に通信可能な情報センター装置が実行する遠隔故障診断方法であって、
    前記車載装置から、前記ステーション装置を介さずに、故障診断要求を前記情報と共に受信した場合には、第1故障診断プログラムを実行して前記情報に基づいて前記車両の故障診断を行う一方、前記車載装置から送信された前記情報を受信した前記ステーション装置からの故障診断プログラムのダウンロード依頼と共に前記情報を受信した場合には、前記ステーション装置が前記車両に対する故障診断を行う第2故障診断プログラムを前記ステーション装置にダウンロードし、
    前記第1故障診断プログラムは、前記第2故障診断プログラムよりも診断項目が少ないことを特徴とする遠隔故障診断方法。
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