JP4277188B2 - 吸盤具及びそれを備えた吸着固定装置 - Google Patents
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Description
本発明の吸盤具は、前記ノズルの外周に筋状の膨出部を形成している。
本発明の吸着固定装置は、前記ノズルの外周に筋状の膨出部を形成している。
また、本発明の吸着固定装置は、前記骨組状のパイプの回転を規制するように、角度調節機構を前記ブラケットに設けたことを特徴としている。
さらに、本発明の吸着固定装置は、前記台に複数のキャスターを取り付けたことを特徴としている。
さらに、本発明の吸着固定装置は、前記骨組状のパイプに、車両のドアを載せるローラーを取り付けたことを特徴としている。
図1は本発明の実施の形態に係る吸着固定装置1の斜視図であり、この吸着固定装置1は、作業現場の床に載置する台2と、この台2に対して第一バキュームホース3を介して接続しており、各種部品の取付先であるドアWを支持する支持部4と、を備えている。
さらに、真空ポンプ5から延出している第二バキュームホース8が、台上面に設けた開閉バルブ9を介して、第一バキュームホース3に接続されている。
さらに、第二フレーム13の物品取付面側には、上下左右に所定の間隔をおいて、複数の吸盤取付用のパイプ(以下、取付パイプと称す)13cが前方に突出している。また、第二フレーム13の背面側には、第一バキュームホース3を連結するためのパイプ(以下、連結パイプと称す)13dが突出している。
ここで、第二フレーム13を構成する横パイプ13a,縦パイプ13b,取付パイプ13c及び連結パイプ13dは、何れも連通しているが、取付パイプ13cの先端と連結パイプ13dの先端との間の何れの箇所も気密的に構成されている。すなわち、第二フレーム13内の気体は、取付パイプ13c及び連結パイプ13dの先端部の開口のみから外部に出ることができるようになっている。
ノズル20は、取付パイプ13cに嵌入するものであり、先端が閉塞し基端が開口した金属製の筒体である。このノズル20には、円筒軸まわり90度毎に中空内部に通ずる開口20aがノズル先端寄りのノズル側面に開設されている。また、ノズル20の基端寄りには、一対の筋状の膨出部20b,20cがノズル20の外周を一回りするように、基端から所定長離れた位置にノズル20と一体に形成されている。そして、この膨出部20bによって、ノズル20が、取付パイプ13cに嵌入して入り込む距離が規制される。すなわち、膨出部20bが取付パイプ13cの先端に当接するまで、ノズル20は、取付パイプ13cの中に入ることができるようになっている。
ここで、吸盤21の内部、すなわち、筒本体21aの内周面には、ノズル20の開口20aに対応した位置に各開口20aに嵌入する凸部21a1が筒本体21aと一体に形成されていて、吸盤21がノズル20まわりに被着している状態でノズル20の開口20aを閉塞するようになっている。なお、吸盤21に対してノズル20は、前記したノズル20の膨出部20cに吸盤21の筒本体21aの基端が当接するまで挿入することができるようになっている。ここで、ノズル20の開口20aがノズル先端寄りに配置されていることから、吸盤21の凸部21a1も筒本体21aの先端の開口寄りに配置されることになる。
図5(A)〜(D)は本発明の実施形態に係る吸着固定装置1の操作方法を説明するための図であり、使用に際して先ず作業員は開閉バルブ9を開いて、起動スイッチ6をオンにする。すると、真空ポンプ5が起動して、バキュームホース3,8や第二フレーム13(横パイプ13a,縦パイプ13b,取付パイプ13c及び連結パイプ13d)を経て、真空ポンプ5から各吸盤具14のノズル20までが真空状態と化す。
そして、図5(A)に示すように、作業員は、使用とする吸盤具14の位置を確認しながら、ドアWの下端を吸着固定装置1のローラー15の上に載せる。
ここで、図6(B)はドアWに吸着したときの吸盤の状態を示しており、図5(B)に示すように、作業員が、吸盤具14にドアWを押しつけると、図6(B)に示すように、吸着部21bが、つぶれて図6(A)の通常の状態の開口面積よりも大きくなるように拡開し、これに連動して、筒本体21aの先端、すなわち筒本体21aと吸着部21bとの連結部位も外方向に直径を大きくするように広がる。これにより、ノズル20の開口20aに嵌入していた凸部21a1が該開口20aから外れることになり、吸着部21bとドアWの表面とで画成される空間(以下、吸着空間と称す)とノズル20内とが連通する。そして、このとき真空ポンプ5が働いているので、吸着空間内の気体も真空ポンプによって吸着固定装置1外部へ排出されて、吸着空間内も真空状態と化す。これによって、吸盤具14をドアWに吸着することができる。なお、このような吸着作用は、ドアWに当接する各吸盤具14において生ずる。
なお、ドアWが4ドア車のフロントドアのように短尺の場合には、図7(A)に示すように、吸着固定装置1に配設された15個の吸盤具14を全て使用するのではなく、一部の吸盤具14(図の例では9個)を使用して、ドアWを吸着固定装置1に固定して部品取付作業を行えばよい。なお、この場合、使用しない吸盤具14は、図6(A)に示すように、内部が真空状態になるが、その吸着部21bにはドアWが当接しないので、ノズル20の開口20aが開放されることはない。
また、ドアWが4ドア車のリヤドアのような短尺である場合は、作業員は、図7(C)に示すように、図7(A)と同様にして、吸着固定装置1の一部の吸盤具14を使用してドアWを吸着固定装置1に固定し、部品取付作業を行うことができる。
なお、図7(A)〜(C)においては、車両の左側のドアが吸着固定装置1に固定した状態を示したが、左側のドアWの固定と同様にして、車両の右側のドアも吸着固定装置1によって支持することができるのは勿論である。
そして、本発明においては、複数配設した吸盤具14の内で使用する吸盤具14に対応してドアWを吸着固定装置1に押しつければ、ドアWに当接した吸盤具14のみに吸着作用が生じて、ドアWを吸着固定装置1に支持することできるので、取扱操作が非常に簡便である。
また、吸着固定装置1には、複数の吸盤具14がマトリックス状に上下左右に所定の間隔を空けて配設されているので、ドアWのサイズや形状に依存することなく、各種の車両のドアWを支持することができる。
2 台
3 第一バキュームホース
4 支持部
5 真空ポンプ
6 起動スイッチ
7 電源ケーブル
8 第二バキュームホース
9 開閉バルブ
10 ブラケット
11 ネジ(角度調節機構)
12 第一フレーム
13 第二フレーム
13a 横パイプ
13b 縦パイプ
13c 取付パイプ
13d 連結パイプ
14 吸盤具
15 ローラー
20 ノズル
20a 開口
20b,20c 膨出部
21 吸盤
21a 筒本体
21a1 凸部
21b 吸着部
W ドア
Claims (8)
- 物品を起立状態に保持する吸着固定装置において、真空装置の吸引によって上記物品に吸着する吸盤具であって、
先端が閉塞し基端が開口した筒状のノズルと、両端が開口し、先が大きく開いているラッパ状の先端を有し、弾性及び可撓性を有する筒状の吸盤と、を備えていて、
上記ノズルが、筒状の側面に中空の内部に通ずる開口を少なくとも一つ開設しており、 上記吸盤が、内周面に該開口を閉塞する凸部を形成しており、
上記開口に上記凸部が嵌入するように、上記吸盤を上記ノズルに被着したことを特徴とする、吸着固定装置に利用される吸盤具。 - 前記ノズルの外周に筋状の膨出部を形成したことを特徴とする、請求項1に記載の吸盤具。
- 真空装置と、該真空装置にバキュームホースを介して接続した骨組状のパイプと、該骨組状のパイプから突出した複数の吸盤取付用パイプと、各吸盤取付用パイプに取り付けた吸盤具と、を備えていて、
上記吸盤具が、先端が閉塞し基端が開口した筒状のノズルと、両端が開口し、先が大きく開いているラッパ状の先端を有し、弾性及び可撓性を有する筒状の吸盤と、を備えており、
上記ノズルが、筒状の側面に中空の内部に通ずる開口を少なくとも一つ開設しており、 上記吸盤が、内周面に該開口を閉塞する凸部を形成しており、
上記開口に上記凸部が嵌入するように、上記吸盤が上記ノズルに被着していることを特徴とする、吸着固定装置。 - 前記ノズルの外周に筋状の膨出部を形成していることを特徴とする、請求項3に記載の吸着固定装置。
- 前記真空装置を収容する台を備えており、前記骨組状のパイプを上記台に設けた一対のブラケットに回転可能に枢支したことを特徴とする、請求項3又は4に記載の吸着固定装置。
- 前記骨組状のパイプの回転を規制するように、角度調節機構を前記ブラケットに設けたことを特徴とする、請求項5に記載の吸着固定装置。
- 前記台に複数のキャスターを取り付けたことを特徴とする、請求項5又は6に記載の吸着固定装置。
- 前記骨組状のパイプに、車両のドアを載せるローラーを取り付けたことを特徴とする、請求項3〜7の何れかに記載の吸着固定装置。
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