JP4276900B2 - 自動測量システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、測量機を用いた測量システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
通常測量は、測量を行なおうとする測点においてプリズム等の反射ターゲットを保持する作業者と、測量機を操作する作業者の二人一組で行なわれる。このような測量作業では、ターゲットを保持する作業者は、測点毎に場所を移動しなければならず、測量機を操作する作業者はその都度、ターゲットに視準する作業を行なわなければならない。したがって、測量作業は極めて煩雑であり、人員、時間を要するために経費も高くつく。最近では、プリズム等の反射ターゲットを必要としないノンプリズム式の測量機もある。ノンプリズム式の測量機では、ターゲットを保持する作業者は必要がなく、測量機を操作する作業者のみで測量を行なうことができるので作業は効率化される。しかし、ノンプリズム式の測量機であっても、作業者は各測点毎に測量機の視準作業を行なわなければならない。特に土砂を埋める窪地の容積を見積もる場合等、測設点の数が多い場合には、作業は長時間に渡ることとなり作業者への負担は大きくなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、測量における作業効率を向上させることを目的としている。更に詳しくは、本発明は測量機で得られる測量情報とカメラで得られる画像情報とを簡便かつ効率的に関連付け、画像情報に基づき測量機の視準のコントロ−ル、さらには自動測量を行うことを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の自動測量システムは、測量を行うための測量手段と、測量手段に対する位置関係が知られた測量現場の概観画像の中で任意に指定される点に対する共線条件を規定する直線を共線として求める共線算出手段と、測量手段の視準方向を共線に沿って移動するように測量手段を制御する視準方向制御手段と、視準方向制御手段の駆動中に、測量手段を用いて視準方向の測量を行い、測量される物点の位置が共線上の点となる位置を探索する物点探索手段とを備え、物点探索手段により求められた位置が概観画像上において指定された点に対応する物点であることを特徴としている。
【0005】
自動測量システムは好ましくは、測量手段と概観画像との間の位置関係を算出する位置関係算出手段を備え、この位置関係は3以上の任意に設定された基準点の測量情報と、基準点の概観画像上の位置との関係から算出される。これにより、測量手段と概観画像との位置関係が簡便に得られるので、自動測量を常に簡便に行うことができる。また、より簡便に位置関係を求めるには、自動測量システムは、概観画像上の位置を指定するための入力手段を備えることが好ましく、基準点の位置はこの入力手段により概観画像上の任意の位置を指定することにより決定される。
【0006】
また、物点探索手段で探索の対象となる概観画像上の任意の点は、この入力手段により指定できることが好ましい。このとき入力手段により、概観画像上の任意の直線又は曲線を指定することが可能であり、物点探索手段は、これらの直線又は曲線に沿った複数の点に対して実行される。あるいは、入力手段により、概観画像上の任意の閉曲線が指定され、物点探索手段は、閉曲線内の複数の点に対して実行される。これにより、作業者は、曲線(直線)や領域を指定するだけで、これらの曲線、領域に係る大量の測量情報を自動的に得ることができ、測量作業は大幅に効率化される。
【0007】
また、自動測量システムは、測点の測量情報が基準とする座標系と測点を含む測量現場の概観画像との間の位置関係を算出する位置関係算出手段と、位置関係から、測点の測量情報と測点に対応する概観画像上の位置に関する位置情報とを対応付ける対応付け手段と、概観画像上の測点の位置を指定するための入力手段と、入力手段により指定される概観画像上の測点の位置に基づいて測量手段の視準方向を制御する視準方向制御手段とを備えたことを特徴としている。
【0008】
概観画像は、例えば測量手段の視準原点(たとえばTS、ETHの機械中心)と光学的に等価な位置に撮像光学系の投影中心を配置して撮影され、視準方向制御手段は、入力手段によって概観画像上で位置指定される視準点の2次元位置情報と、概観画像を撮影した撮像装置の外部標定要素とに基づいて、上記座標系での視準点の角度情報を求め、この角度情報に対応する方向に測量手段を視準する。この場合、概観画像上の視準点の画像座標から直接水平角と高度角を算出でき、処理はより簡便なものとなる。
【0009】
測点の測量情報が既知の場合には、例えば測点の3次元位置情報に基づいて概観画像上に測点を表示し、これらの測点の中の入力手段により指定された測点を視準点として測量手段の視準を制御する。これにより、測設作業のために予め測量情報が与えられている測設点に視準する場合や、既に測量された測点に再び視準する場合等にも、簡単に目的とする測点に測量手段を視準させることができる。
【0010】
また、自動測量システムは、視準点を概観画像上に表示することが好ましく、測量手段が視準点に視準後、概観画像上の視準点の表示を変更することが好ましい。また同様に視準後の概観画像上の測点の表示を変更することが好ましい。これにより作業者は、測量手段が目的とする測点に視準されたことを視覚的に容易に認識することが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態である測量機とカメラを用いた測量システムの概略を示すブロック図である。
【0012】
測量機10は、例えばトータルステーション等であり、測点に視準するための視準望遠鏡17を備える。視準望遠鏡17は、高度角θpを測定するために視準望遠鏡を俯仰させる水平軸Lhと、水平角θhを測定するために視準望遠鏡を水平方向に回転させる鉛直軸Lpとを有し、これらの軸の周りに回動可能である。水平軸Lhと鉛直軸Lpとは点OS(以下視準原点OSと呼ぶ)において直交し、視準望遠鏡17の光軸(視準線)は視準原点OSを通る。光軸LNOは、ハーフミラー18において2分され、一方は接眼レンズに導かれ他方は測距部11に導かれる。
【0013】
測距部11では視準された測点までの斜距離等を例えば光波測距等により検出し、測角・角度制御部12はこのときの水平角θh、高度角θp等を検出する。また、視準望遠鏡17は、水平軸Lh、鉛直軸Lp周りに図示しないステッピングモータ等により回動することができ、これらの回動動作は、測角・角度制御部12により制御される。
【0014】
測距部11及び測角・角度制御部12はそれぞれシステムコンロール回路13に接続されており、システムコントロール回路13からの指令に基づき制御される。例えば測距部11はシステムコントロール回路13の指令に基づいて測距を行い、測定値をシステムコントロール回路13に送出する。一方、測角・角度制御部12は常時角度を測定しておりシステムコントロール回路13からの要求に応じて測定値をシステムコントロール回路13へ送出するとともに、ステッピングモータを駆動して水平軸Lh、鉛直軸Lp周りの回動動作を制御する。検出された斜距離、水平角、高度角等の測定値はシステムコントロール回路13において処理される。システムコントロール回路13には、この他にも、スイッチ群14、表示器15(例えばLCD)、インターフェース回路16等が接続されている。
【0015】
インターフェース回路16には、インターフェースケーブルを介して例えばノート型パーソナルコンピュータ等のコンピュータ40が接続される。すなわち、測量機10はインターフェースケーブルを介してコンピュータ40等に測量データ等を送信可能である。また、測量機10は、コンピュータ40からの制御信号に基づいて制御することも可能であり、例えば視準望遠鏡17の視準方向(水平角θh、高度角θp)をコンピュータ40から制御することができる。なお、インターフェース回路16は、データコレクタ(図示せず)等の周辺機器にも接続可能である。
【0016】
コンピュータ40は、CPU41を中心にハードディスク、DVD、MO、ICカード等の記録媒体42、マウス43やキーボード44等の入力装置や、LCD、CRT等の画像表示装置(モニタ)45、及びインターフェース回路46から概ねなる。インターフェース46は上述したように、インターフェースケーブルを介して測量機10のインターフェース回路16に接続される。また、インターフェース回路46は、例えばデジタルスチルカメラ20に接続可能である。すなわち、デジタルスチルカメラ20で撮影された画像は、デジタル画像データとしてコンピュータ40に伝送され、例えばインターフェース回路46を介して記録媒体42に記録される。
【0017】
次に図1、図2、図3を参照して本実施形態の測量システムにおける単写真標定処理について説明する。図2は、本実施形態の測量システムにおける単写真標定処理のフローチャートであり、図3はデジタルスチルカメラで測量現場の概観画像を撮影したときの測量機とカメラの配置を概念的に示す図である。
【0018】
まずステップS101において、オペレータはデジタルスチルカメラ(DSC)20により測量現場の概観を撮影し、撮影されたデジタル画像をコンピュータ40にインターフェースケーブル等を介して伝送し、記録媒体42に記録する。なお、撮影されたデジタル画像(概観画像)には、測量されるべき測点が複数含まれる。
【0019】
ステップS102では、撮影された概観画像が例えばコンピュータ40のモニタ45に表示される。このとき、表示された概観画像において複数の点(画素)がオペレータによりマウス43等のポインティングデバイスを用いて選択される。これにより選択された画素に対応する実空間内の物点が基準点Pi(i=1,2,・・・,n)(基準点は概観画像と測量情報との位置関係計算に使用した測点の事)として指定される。また、このとき指定された各基準点Piに対応する撮像面上の像点Pi’の位置が、それぞれ2次元の画像座標(xpi’,ypi’)として求められる。なお画像座標系は、画像左上を原点としたy’軸下向きが正の2次元座標系である。また、基準点の数nは3次元的に配置された例えば11以上の数である。
【0020】
ステップS103では、ステップS102において指定された各基準点Piの斜距離及び(高度、水平)角度が測量機10を用いてオペレータにより測定され、測定値はインターフェース回路16を介してコンピュ−タ40のインターフェース回路46へ伝送される。CPU41では、各基準点Piの3次元座標(Xpi,Ypi,Zpi)が所定の測量座標系において算出される。このとき各基準点Piの測量座標(Xpi,Ypi,Zpi)は、それぞれ像点Pi’の画像座標(xpi’,ypi’)に対応付けられる。なお、本実施形態において、測量座標系は、例えば測量機10の視準原点OSを原点として取られるが、国土地理院等で規定している絶対座標や、測量現場で任意に定められる座標系を用いてもよい。また、測量機10が測量座標計算を行い、その値をコンピュ−タ40へ伝送するように構成してもよい。
【0021】
ステップS104では後述するように、各基準点Piに対する測量座標と画像座標との対応から概観画像を撮影したときのデジタルスチルカメラ20の位置および傾き等を表わす外部標定要素と、レンズディスト−ションや主点の画像中心からの偏心による共線条件のズレを補正するための内部定位要素が、例えば空間後方交会法により算出される。すなわち、デジタルスチルカメラ20に固定された3次元カメラ座標系の原点OCの測量座標系における位置(XO,YO,ZO)と、撮影時のカメラ座標系のx軸、y軸、z軸回りの回転角(ω,φ,κ)が外部標定要素として求められるとともに、カメラの内部定位要素(f:レンズ投影中心から像面までの距離(画像距離);D2、D4、D6:ディスト−ション2次、4次、6次成分;P1、P2:ディスト−ションの非対称成分;XC、YC:主点の画像中心からの偏心量)が求められる。これにより、画像座標と測量座標との射影関係が確立される。なお、内部定位要素を上記(f,D2,D4,D6,P1,P2,XC,YC)に設定した場合、外部標定要素及び内部定位要素を算出するのに必要な基準点の数は7点以上である。このうち、外部標定要素(XO,YO,ZO,ω,φ,κ)を算出するのに必要な基準点の数は3点以上である。なお、本実施形態では、外部標定及び内部標定を行なうための基準点として11点(以上)指定している。
【0022】
なお、カメラ座標系は、レンズ中心(投影中心)を原点OCとした左手座標系であり、そのz軸、y軸はスクリーン座標系のs’軸、t’軸と平行であり、x軸は撮像面と垂直で、像面とは反対の方向に向けて定義される。すなわち、撮像面上の点は(−f,y,z)で表される。ここでスクリーン座標系は、主点を原点とした撮像面上の2次元座標系であり、s’軸は撮像素子21の水平ライン方向に、t’軸は垂直ライン方向に対応する(図4参照)。
【0023】
以上、ステップS101〜ステップS104の処理により本実施形態の単写真標定処理は終了する。なお、ステップS101での測量現場の撮影をせずに、以前撮影された概観画像を代わりに使用してもよい。また、本実施形態では、単写真標定処理を図2のフロ−チャートを参照して説明したが、ステップS103の基準点の測量を先に行い、その後でステップS101、S102を行ってもよい。また、基準点の測量情報として以前測量されたデ−タや所与の地理データ(国土地理院の三角点、市販の地図の地理デ−タを含む)を使用してもよい。
【0024】
次に図4、図5を参照して本実施形態におけるデジタルスチルカメラ20の空間後方交会法による外部標定要素及び内部定位要素の算出方法(ステップS104)の原理について説明する。
【0025】
図4は、3つの基準点P1、P2、P3とこれらの撮像面Sにおける像点P1’、P2’、P3’との関係を模式的に示している。図5は図2のステップS104におけるデジタルスチルカメラ20の位置および傾きを表す外部標定要素(XO,YO,ZO,ω,φ,κ)及びカメラの内部定位要素(f,D2,D4,D6,N1,N2,XC,YC)を算出する空間後方交会法のプログラムのフローチャートであり、その算出には最小二乗法を用いた逐次近似法が用いられる。なお、本実施形態では、上述したように基準点の数は7点以上であればいくつあってもよいが、ここでは、基準点が11点指定された場合を例に説明を行なう。また、図4にはその内の3点P1、P2、P3のみが示される。
【0026】
まず、ステップS201においてカメラの位置および傾きを表す外部標定要素(XO,YO,ZO,ω,φ,κ)及び内部定位要素(f,D2,D4,D6,N1,N2,XC,YC)に近似値として適当な初期値(XGO,YGO,ZGO,ωG,φG,κG)及び(fG,D2G,D4G,D6G,N1G,N2G,XCG,YCG)を与える。次にステップS202では、与えられた外部標定要素(XGO,YGO,ZGO,ωG,φG,κG)及び内部定位要素(fG,D2G,D4G,D6G,N1G,N2G,XCG,YCG)を用いて11個の基準点Pi(i=1,2,・・・,11)の測量座標(Xpi,Ypi,Zpi)から各基準点Piに対応する像点Pi’の近似的な画像座標(xpGi’,ypGi’)を算出する。
【0027】
すなわち、基準点Pi(i=1,2,・・・,11)のカメラ座標系における座標(xpi,ypi,zpi)は、測量座標系における座標(Xpi,Ypi,Zpi)から次の(1)式により求まるので、近似的な外部標定要素(XGO,YGO,ZGO,ωG,φG,κG)、及び基準点Piの測量座標(Xpi,Ypi,Zpi)を(1)式に代入することにより、基準点Piの近似的なカメラ座標(xpGi,ypGi,zpGi)を求めることができる。
【数1】
Figure 0004276900
ここで行列{Tjk}は回転行列であり、各成分Tjkは例えば次式で表される。
11=cosφ・cosκ
12=cosω・sinκ+sinω・sinφ・cosκ
13=sinω・sinκ−cosω・sinφ・cosκ
21=−cosφ・sinκ
22=cosω・cosκ−sinω・sinφ・sinκ
23=sinω・cosκ+cosω・sinφ・sinκ
31=sinφ
32=−sinω・cosφ
33=cosω・cosφ
【0028】
また基準点Piに対応する像点Pi’の内部定位要素による補正前のスクリーン座標(spi’,tpi’)は、撮影された基準点、投影中心、およびその像点が同一直線上にあるという共線条件から外部標定要素(XO,YO,ZO,ω,φ,κ)、及び基準点Piのカメラ座標(xpi,ypi,zpi)を用いて次の(2)式により求められる。
【数2】
Figure 0004276900
【0029】
補正前のスクリーン座標(spi’,tpi’)は、ディスト−ション等の影響を受けているが、これらは、(3)式に、各々の像点のPi’のスクリーン座標(spi’,tpi’)及び近似的な内部定位要素(fG,D2G,D4G,D6G,N1G,N2G,XCG,YCG)を代入することにより補正される。すなわち、(3)式により補正後の近似的なスクリーン座標(scpGi’,tcpGi’)が算出される。
【数3】
Figure 0004276900
【0030】
像点Pi’の近似的な画像座標(xpGi’,ypGi’)は補正された近似的なスクリーン座標(scpGi’,tcpGi’)を次の(4)式に代入することにより求められる。
【数4】
Figure 0004276900
ここで、Px、PyはそれぞれCCDの水平、垂直方向の画素ピッチであり、W、Hはそれぞれ画像の水平、垂直方向のピクセル数である。
【0031】
ステップS203では、近似的に与えられた外部標定要素(XGO,YGO,ZGO,ωG,φG,κG)及び内部定位要素(fG,D2G,D4G,D6G,N1G,N2G,XCG,YCG)の値が適切か否かを判定するためのメリット関数Φが計算される。メリット関数Φは例えば(5)式で定義される。
【数5】
Figure 0004276900
【0032】
すなわち、本実施形態においてメリット関数Φは概観画像上で指定された基準点Piの像点Pi’の画像座標(xpi’,ypi’)と、測量により求められた基準点Piの測量座標(Xpi,Ypi,Zpi)および近似的に与えられた外部標定要素(XGO,YGO,ZGO,ωG,φG,κG)及び内部定位要素(fG,D2G,D4G,D6G,N1G,N2G,XCG,YCG)から求められた像点Pi’の近似的な画像座標(xpGi’,ypGi’)との間の距離の2乗に対応している。
【0033】
次にステップS204において、メリット関数Φが所定値よりも小さいか否かが判定される。すなわち、近似的に与えられた外部標定要素(XGO,YGO,ZGO,ωG,φG,κG)及び内部定位要素(fG,D2G,D4G,D6G,N1G,N2G,XCG,YCG)による像点Pi’の近似的な画像座標(xpGi’,ypGi’)が、概観画像上で指定された基準点Piの像点Pi’の画像座標(xpi’,ypi’)に十分近いか否かが判定される。Φ<所定値の場合にはこの処理は終了し、現在与えられている外部標定要素(XGO,YGO,ZGO,ωG,φG,κG)及び内部定位要素(fG,D2G,D4G,D6G,N1G,N2G,XCG,YCG)の値を、概観画像撮影時のカメラの位置、傾きを表す外部標定要素及び内部定位要素であるとする。
【0034】
一方、ステップS204においてΦ≧所定値であると判定された場合には、ステップS205において近似的に与えられた外部標定要素(XGO,YGO,ZGO,ωG,φG,κG)及び内部定位要素(fG,D2G,D4G,D6G,N1G,N2G,XCG,YCG)に対する補正量(δX,δY,δZ,δω,δφ,δκ,δf,δD2,δD4,δD6,δN1,δN2,δXC,δYC)が例えば最小二乗法により求められる。すなわち、共線条件である(2)式の(spi’,tpi’)に(3)式の(scpi’,tcpi’)を代入し、近似値である外部標定要素(XGO,YGO,ZGO,ωG,φG,κG)及び内部定位要素(fG,D2G,D4G,D6G,N1G,N2G,XCG,YCG)の周りにテイラー展開し高次の項を省いて線形化する。この線形化された式において補正量(δX,δY,δZ,δω,δφ,δκ,δf,δD2,δD4,δD6,δN1,δN2,δXC,δYC)を未知量とする正規方程式を作成し、適正な補正量(δX,δY,δZ,δω,δφ,δκ,δf,δD2,δD4,δD6,δN1,δN2,δXC,δYC)を求める。
【0035】
ステップS206では、ステップS205において算出された補正量(δX,δY,δZ,δω,δφ,δκ,δf,δD2,δD4,δD6,δN1,δN2,δXC,δYC)に基づいて近似値である外部標定要素(XGO,YGO,ZGO,ωG,φG,κG)及び内部定位要素(fG,D2G,D4G,D6G,N1G,N2G,XCG,YCG)の値が更新される。すなわち、(XGO,YGO,ZGO,ωG,φG,κG,fG,D2G,D4G,D6G,N1G,N2G,XCG,YCG)の各値は、それぞれ(XGO+δX,YGO+δY,ZGO+δZ,ωG+δω,φG+δφ,κG+δκ,fG+δf,D2G+δD2,D4G+δD4,D6G+δD6,N1G+δN1,N2G+δN2,XCG+δXC,YCG+δYC)に置き換えられカメラの位置及び内部定位が更新される。その後処理はステップS202へ戻り、ステップS204においてΦ<所定値と判定されるまでステップS202〜ステップS206が繰り返し実行される。
【0036】
次に図1、図6、図7を参照して、本実施形態の測量システムにおける自動測量処理動作の概要について説明する。
【0037】
図6は、モニタ45に表示された測量現場の概観画像である。作業者は、例えばマウス43でマウスカーソルを操作して概観画像上の測量したい領域(測量領域)Aを確定する。コンピュータ40は、図7のように、測量領域A内の任意の画素(物点Q6に対応する像点Q6’)に対する共線条件を表わす直線(以下共線と呼ぶ)LNCを求める。測量機10は、コンピュータ40からの信号に基づいて、共線LNC上を走査しながら(視準線LNOを共線LNCと交差させながら移動)所定の間隔で測定を行い(例えば点R1〜点R5)、各点Rj(j=1,2,・・・,6)に測量機10を向けたときに得られる測量座標値を参照して物点Q6を探索する。これは例えば測量領域A内の全ての画素に対して行なわれる。また、測量領域Aを任意間隔(例えば等分割)の格子状に自動分割し、格子点毎に上記探索を行なってもよい。また曲線Bを指定し、その曲線(又は直線)上を任意間隔(例えば等間隔)に自動分割してもよい。測量領域A、曲線Bとも測定者が指定することにより行う。また任意間隔を測量機の角度値で等間隔としてもよい。又、上記測量領域A・曲線Bは、概観画像を画像処理し、任意の指定色範囲・輝度範囲等を検出して作成してもよいし、エッジ検出等により作成してもよい。
【0038】
例えば共線LNC上の点R2に測量機10が向けられた場合、測量機10により測定されるのは、測量領域外の物点Q2の位置である。したがって、単写真標定処理により求められた外部標定要素(XO,YO,ZO,ω,φ,κ)、内部定位要素(f,D2,D4,D6,N1,N2,XC,YC)及び測定された物点Q2の測量座標(Xq2,Yq2,Zq2)とを(1)式〜(4)式に代入することにより物点Q2に対応する概観画像上の画像座標(xq2’,yq2’)が求められる。物点Q2は指定された像点Q6’に対応する物点Q6とは異なるので、測定された物点Q2に対応する画像座標(xq2’,yq2’)は、像点Q6’の画像座標(xq6’,yq6’)と異なる。
【0039】
一方、共線LNC上の点R6は、共線LNCが測量領域内の物体と交わる点であり物点Q6と一致する。すなわち、点R6に測量機が向けられたときに測定される測量座標値から算出される画像座標は指定された像点Q6’の画像座標(xq6’,yq6’)に等しい。したがって、任意に指定された画素(本実施形態では測量領域内A)に対する共線に沿って測量を行い、このときの測量座標から求められる画像座標と指定された画素の画像座標とが略一致する物点を探索することにより、概観画像の任意の画素に対応する物点の測量を自動的に行なうことができる。
【0040】
以下図8〜図11を参照して、本実施形態の自動測量処理動作の詳細について説明する。
【0041】
図8は自動測量処理動作全体のプログラムのフローチャートであり、CPU41において実行される。図8の自動測量処理動作は、概観画像に対する単写真標定処理が終了した後に行われ、概観画像を撮影したときのデジタルスチルカメラ20の外部標定要素及び内部定位要素は予め求められている。ステップS301では、モニタ45の概観画像上において、作業者がマウス43を用いて確定した測量領域Aが取得されるとともに、測量領域A内の全ての画素に対して画素番号(1〜N;N:測量領域A内の総画素数)が割り付けられる。
【0042】
ステップS302では、画素番号iに1がセットされ、ステップS303〜ステップS306の処理がi=Nとなるまで繰り返される。すなわち、ステップS303では、画素番号iに対応する画像座標(xi’,yi’)の共線に沿って測量機10による測量が自動的に行われ、測定された測量座標に対応する画像座標を画素番号iの画像座標(xi’,yi’)と比較することにより、画素番号iの画素に対応する物点の位置が探索・測量される(物点探索処理)。なお、物点探索処理の詳細については後述する。
【0043】
ステップS304では、ステップS303の物点探索処理により求められた画素(xi’,yi’)に対する測量データが記録媒体42等に記録される。ステップS305では、画素番号iが画素総数Nよりも大きいか否かが判定される。すなわち、測量領域A内の全ての画素に対して物点探索処理が終了したか否かが判定される。i=Nでないと判定されるとステップS306においてiが1インクリメントされ、処理は再びステップS303へ移る。一方、i=Nであると判定されると、この自動測量処理動作は終了する。
【0044】
図9は、ステップS303の物点探索処理の詳細を示すフローチャートである。ステップS401では、画像座標(xi’,yi’)に対応する共線LNC上の単位共線ベクトル(rix,riy,riz)が算出される(単位共線ベクトル算出処理)。物点探索処理では、所定の間隔毎に配置される共線LNC上の仮想的な視準点Rjに測量機10を視準して測量が行われる。ステップS402では、この共線LNC上の仮想的な視準点Rjに対するカメラ座標原点OC(X0,Y0,Z0)からの距離Lが初期距離Laに設定される。
【0045】
ステップS403では、ステップS401で算出された単位共線ベクトル(rix,riy,riz)と距離Lとから仮想視準点Rjの測量座標(XRj,YRj,ZRj)が、
Rj=X0+rix・L
Rj=Y0+riy・L (6)
Rj=Z0+riz・L
により算出されるとともに、仮想視準点Rjに視準望遠鏡17を視準するための水平角θh及び高度角θpが次の(7)式、(8)式により求められる。
【数6】
Figure 0004276900
【数7】
Figure 0004276900
なお、図10に示されるように(7)式、(8)式において、測量座標系の原点は視準原点OSにあり、θp=θh=0の場合、X軸は水平軸Lhに、Y軸は視準線(光軸)LNOに、Z軸は垂直軸Lpに一致する。また、このとき測量機10は、コンピュータ40からの信号指令に基づいて視準望遠鏡17の視準線(光軸)LNOを(θh,θp)の方向に向ける。
【0046】
ステップS404では、ステップS403において視準された方向に対して測量が行われる。この測量で実際に測量された仮想視準点Riに対応する物点Qiの測量データに基づいて物点Qiの測量座標(XQi,YQi,ZQi)が算出される。ステップS405では、物点Qiの測量座標(XQi,YQi,ZQi)に対応する画像座標(xQi’,yQi’)が外部標定要素(XO,YO,ZO,ω,φ,κ)、及び内部定位要素(f,D2,D4,D6,N1,N2,XC,YC)を用いて算出される。
【0047】
ステップS406では、物点Qiに対応する画像座標(xQi’,yQi’)が共線LNCの画像座標(xi’,yi’)と一致するか否かが判定される。例えば画像座標(xQi’,yQi’)と画像座標(xi’,yi’)の間の距離が所定値内であるとき、物点Qiに対応する画像座標(xQi’,yQi’)は共線LNCの画像座標(xi’,yi’)と一致すると判定される。このとき、ステップS407において、算出された物点Qiの測量座標(XQi,YQi,ZQi)が画素番号iの画素(xi’,yi’)に対応する測量座標として設定され、この物点探索処理は終了する。一方、一致しないと判定された場合は、ステップS408にいおいて、距離LがL+ΔLに更新され、ステップS403以下の処理が繰り返される。なお、ΔLは距離Lの増分量であり、測定精度や、測定時間とのかねあいから決定される。
【0048】
次に図11を参照して、ステップS401において実行される単位共線ベクトル算出処理について説明する。図11は、単位共線ベクトル算出処理のフローチャートである。
【0049】
本実施形態では、単位共線ベクトルは、最小二乗法を用いて算出される。すなわち、本実施形態の単位共線ベクトル算出処理では、任意の単位ベクトル(rGix,rGiy,rGiz)を画素(xi’,yi’)に対する近似的な単位共線ベクトルとし、ステップS501においてカメラ座標原点OC(X0,Y0,Z0)を始点とする単位ベクトル(rGix,rGiy,rGiz)の終点が示す測量座標(X0+rGix,Y0+rGiy,Z0+rGiz)に対応する画像座標(xGi’,yGi’)が外部標定要素(XO,YO,ZO,ω,φ,κ)及び内部定位要素(f,D2,D4,D6,N1,N2,XC,YC)を用いて(1)式〜(4)式から算出される。
【0050】
ステップS502では、ステップS501で算出された画像座標(xGi’,yGi’)に対してメリット関数Ψ=(xi’−xGi’)2+(yi’−yGi’)2が求められる。ステップS503において、メリット関数Ψの値が所定値よりも小さいか否かが判定される。メリット関数Ψの値が所定値よりも小さいと判定された場合には、ステップS504において単位ベクトル(rGix,rGiy,rGiz)を画素番号iの画素に対する単位共線ベクトル(rix,riy,riz)であるとし、この単位共線ベクトル算出処理は終了する。
【0051】
一方、ステップS503において、メリット関数Ψが所定値よりも小さくないと判定された場合には、ステップS505において近似的に与えられた単位ベクトル(rGix,rGiy,rGiz)に対する補正量(δrix,δriy,δriz)が例えば最小二乗法により求められる。そして近似的な単位ベクトルは単位ベクトル(rGix+δrix,rGiy+δriy,rGiz+δriz)に更新される。その後処理はステップS501へ戻り、ステップS503においてΨ<所定値と判定されるまでステップS501〜ステップS505が繰り返し実行される。
【0052】
なお、上記自動測量処理動作により得られた測量領域の測量データから、測量領域の容積等が計算される。また、指定された測量領域の外周のみを自動測量して、測量領域の面積や外周長等を求めることも可能である。
【0053】
以上のように、本実施形態によれば、測量機を用いて概観画像上で指定した測点を視準する事ができ、さらに自動的に測量することができる。また、図示していないが測量機10内部にCCDを備える測量機では、概観画像からの指示で測量機10で測点を概略視準し、概観画像より高倍率の測量機10内のCCD画像上で指示した点にヘヤ−中心がくるように制御し、詳細な視準をする事も可能である。また、本実施形態では、作業者が概観画像上において測量領域を確定すれば、その領域内の測量を測量機が自動的に行うことができるので、測量作業の効率は大幅に向上される。
【0054】
なお、概観画像の撮影に望遠等の焦点距離が長いレンズを使用する場合には、内部定位要素の一つであるディスト−ションは小さく、実質的に無視できる場合がある。すなわち、内部定位要素のうち(D2,D4,D6,N1,N2)は無視することができ、未知の内部定位要素は(f,XC,YC)のみとなる。内部定位要素(f,XC,YC)を求めるには、3次元的に配置された5点以上の基準点Piがあれば足りる。また、主点の画像中心からの偏心が無視でき、ディスト−ションの非対称性成分、ディスト−ション4次、6次成分が無視できる場合には、求める内部定位要素は(f,D2)となり、内部標定のための基準点の数は4点で足りる。以上のように求めるべき内部標定要素の数が少ない場合には、内部標定のための基準点の数を少なくすることができるので、測定の手間・時間を節約できる。
【0055】
また、本実施形態では、測量機10に対してデジタルスチルカメラ20が任意に配置される場合を例に説明を行なったが、例えば、測量機10にカメラを取付けるための器具を設けるなどして、デジタルスチルカメラ20を測量機10の視準望遠鏡17と光学的に等価な位置に配置してもよく、この場合、外部標定要素の未知数の数を減らすことができるので、基準点の数を減らすことができる。また、デジタルスチルカメラ20が測量機10の視準望遠鏡17と光学的に等価な位置に配置されて概観画像が撮影された場合(撮像装置の撮像光学系の投影中心が視準望遠鏡の視準原点と光学的に等価な位置に配置されている場合)には、画像座標から直接水平角と高度角を算出でき、処理はより簡便なものとなる。
【0056】
以下、デジタルスチルカメラ20が視準望遠鏡17と光学的に等価な位置に配置された場合の変形例について図12を参照して説明する。この場合、外部標定要素(XO,YO,ZO,ω,φ,κ)のうち、XO=YO=ZO=0となる。カメラ座標系の軸y、zが測量機10の水平軸Lh、鉛直軸Lpにそれぞれ対応するように配置されている場合には、測量座標系とカメラ座標系とは同一座標系と見なせるので、概観画像内にある任意の測点Pn(図6参照)に測量機10が視準されるとき、この測点Pnに対応する像点Pn’の位置(xpn’,ypn’)は、概観画像撮影時の初期視準方向である水平角θh0と高度角θp0と、測量機10において視準される測点Pnの水平角θhn、高度角θpnと、撮像レンズの画面距離fとから(ディスト−ション補正が必要な場合は内部定位要素も用いる)、
xpn’=f・tan(θhn−θh0)/Px+W/2、
ypn’=f・tan(θpn−θp0)/Py+H/2 ・・・(9)
として直接求めることができる。したがって、概観画像上にて視準位置(xpn’,ypn’)を指定すると、測点Pnの水平角θhn、高度角θpnが以下のように(9)式から逆算でき、その方向に測量機10を向ければ視準が可能となる。
θhn=tan-1(Px(xpn’−W/2)/f)+θh0
θpn=tan-1(Py(ypn’−H/2)/f)+θp0 ・・・(10)
【0057】
図12は、この場合の作業手順のフロ−チャートである。
まず、ステップS601において、図2の単写真評定処理により概観画像と測量座標を対応付ける。ステップS602では、マウス43等を用いて概観画像上で視準点として例えば測点Pnを指示し(図6参照)、指定された位置に視準マークを表示して視準位置を表示させる。ステップS603では、指定された視準点(測点Pn)の概観画像上の位置Pn’(xpn’,ypn’)を(10)式に代入することにより視準角度(θhn,θpn)を計算し、その方向に測量機を向け視準する。ステップS604では、視準された視準点の表示(色、形状、大きさの変更)を変えて概観画像上に表示し、この測量作業は終了する。
【0058】
この変形例によれば、作業者は視準が終了したことを概観画像上において視覚的に確認することができるのでより視準の操作性をあげることができる。
【0059】
次に別の変形例として、視準しようとする測点が測設点のように設計値として3次元位置情報をもっている場合、又は一度測量した測点(3次元情報がすでに存在)を再度視準する時などの視準点が3次元位置情報をもっている場合の測量作業について説明する。視準しようとする測点Pnの3次元情報が既知の場合には、測点Pnの座標(Xn,Yn,Zn)を数式(7)、(8)のRi(XRi、YRi、ZRi)に代入し、測点Pnの水平角θhn、高度角θpnを計算し自動視準させることも可能である。図13はこのときの作業手順のフローチャートである。
【0060】
ステップS701では、図2の単写真標定処理により概観画像と測量座標を対応付ける。ステップS702では、概観画像上に3次元座標が既知の測点(例えば測設点)を表示させる。作業者はステップS703において、概観画像上においてマウス43等のポインティングデバイスを用いて、視準する測点を概観画像上で指示することにより視準方向を決定する。ステップS704では、指定された測点Pnの3次元座標値を数式(7)、(8)に代入することにより、視準角度(θhn,θpn)を計算し、測量機をその方向へ視準する。ステップS705では、概観画像上において視準した測点の表示(色、形状、大きさの変更)変え、この測量作業の処理は終了する。
【0061】
この変形例においても、上記変形と略同様に視準が終了したことを概観画像上において視覚的に確認することができるので操作性をあげることができる。なお、ステップS703の測点指示時に選択された測点の表示マ−クを変更してもよい。上記測点として測設点を用いる場合において、測設点の設計座標系が測量現場での測量座標系と合致しない場合には、測設点の設計座標系での値を測量座標系の値に変換して行う。また逆も可能である。
【0062】
本実施形態では、ある画素に対する共線LNC上の視準点Ri方向に測量機を向けて、このとき測定される測量座標(XQi,YQi,ZQi)を概観画像の画像座標(xQi’,yQi’)に変換し、これがもとの画素の画像座標(xi’,yi’)と一致するか否かを判定していたが、測量座標(XQi,YQi,ZQi)と視準点Riの測量座標(XRi,YRi,ZRi)が一致するかにより判定してもよい。
【0063】
なお、本実施形態では、概観画像上においてポインティングデバイスを用いて任意に基準点を指定したが、撮影範囲内に例えば寸法が既知の基準尺や、任意に配置できる基準マーク等を配置し、これらを基準点として外部標定要素を求めてもよい。この場合、概観画像上において基準尺や基準マークの位置がポインティングデバイス等を用いて選択される。また基準尺や基準マークが用いられる場合には、例えば画像処理を用いて基準点の概観画像上の位置を自動的に検出してもよい。
【0064】
本実施形態では、測量機に接続されたコンピュータを用いたが、本実施形態のコンピュータの機能を測量機あるいはデジタルスチルカメラに一体的に持たせてもよい。また、本実施形態ではデジタルスチルカメラを使用したが、デジタル画像が得られるものならば、ビデオカメラ等でもかまわない。
【0065】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、測量における作業効率を向上させることができる。また更に、本発明によれば、測量機で得られる測量情報とカメラで得られる画像情報とを簡便かつ効率的に関連付け、画像情報に基づく自動測量を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である測量システムの構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】本実施形態の測量システムにおける単写真標定処理のフローチャートである。
【図3】本実施形態の測量システムにおける測量機およびカメラの配置を概念的に示す図である。
【図4】3つの基準点P1、P2、P3と撮像面Sにおける像点P1’、P2’、P3’との関係を模式的に示す図である。
【図5】デジタルスチルカメラの位置および傾きを表す外部標定要素(XO,YO,ZO,ω,φ,κ)及びカメラの内部定位要素(f,D2,D4,D6,N1,N2,XC,YC)を算出する空間後方交会法のプログラムのフローチャートである。
【図6】測量領域を確定したときの概観画像の一例である。
【図7】本実施形態における自動測量の原理を概略的に説明する図である。
【図8】本実施形態の自動測量処理動作のプログラムのフローチャートである。
【図9】図8のステップS303において実行される物点探索処理のフローチャートである。
【図10】測量機の視準望遠鏡と測量座標系との関係を表わす図である。
【図11】図9のステップS401において実行される単位共線ベクトル算出処理のフローチャートである。
【図12】デジタルスチルカメラが視準望遠鏡と光学的に等価な位置に配置された場合の変形例における作業手順のフローチャートである。
【図13】測点Pnの座標(Xn,Yn,Zn)に基づいて測点Pnの水平角θhn、高度角θpnを計算し自動視準させるときの作業手順のフローチャートである。
【符号の説明】
10 測量機
20 デジタルスチルカメラ
40 コンピュータ

Claims (12)

  1. 測量を行うための測量手段と、
    前記測量手段に対する位置関係が知られた測量現場の概観画像の中で任意に指定される点に対する共線条件を規定する直線を共線として求める共線算出手段と、
    前記測量手段の視準方向を前記共線に沿って移動するように前記測量手段を制御する視準方向制御手段と、
    前記視準方向制御手段の駆動中に、前記測量手段を用いて前記視準方向の測量を行い、測量される物点の位置が前記共線上の点となる位置を探索する物点探索手段とを備え、
    前記物点探索手段により求められた位置が前記概観画像上において指定された点に対応する物点である
    ことを特徴とする自動測量システム。
  2. 測量を行うための測量手段と、
    測量現場の概観画像の中で任意に指定される点に対する共線条件を規定する直線を共線として求める共線算出手段と、
    前記測量手段の視準方向を前記共線に沿って移動するように前記測量手段を制御する視準方向制御手段と、
    前記視準方向制御手段の駆動中に、前記測量手段を用いて前記視準方向の測量を行い、測量される物点の位置が前記共線上の点となる位置を探索する物点探索手段と、
    記測量手段と前記概観画像との間の位置関係を算出する位置関係算出手段を備え、
    前記位置関係が3以上の任意に設定された基準点の測量情報と、前記基準点の前記概観画像上の位置との関係から算出され、前記物点探索手段により求められた位置が前記概観画像上において指定された点に対応する物点であることを特徴とする自動測量システム。
  3. 前記自動測量システムが、前記概観画像上の位置を指定するための入力手段を備え、前記基準点の位置が前記入力手段により前記概観画像上の任意の位置を指定することにより決定されることを特徴とする請求項2に記載の自動測量システム。
  4. 前記自動測量システムが、前記概観画像上の位置を指定するための入力手段を備え、前記物点探索手段で探索の対象となる前記概観画像上の任意の点が前記入力手段により指定されることを特徴とする請求項1に記載の自動測量システム。
  5. 前記入力手段により、前記概観画像上の任意の直線又は曲線を指定することが可能であり、前記物点探索手段が、前記直線又は曲線に沿った複数の点に対して実行されることを特徴とする請求項4に記載の自動測量システム。
  6. 前記入力手段により、前記概観画像上の任意の閉曲線を指定することが可能であり、前記物点探索手段が、前記閉曲線内の複数の点に対して実行されることを特徴とする請求項4に記載の自動測量システム。
  7. 測点の測量情報が基準とする座標系と測点を含む測量現場の概観画像との間の位置関係を算出する位置関係算出手段と、
    前記位置関係から、前記測点の測量情報と前記測点に対応する前記概観画像上の位置に関する位置情報とを対応付ける対応付け手段と、
    前記概観画像上の測点の位置を指定するための入力手段と、
    前記入力手段により指定される前記概観画像上の測点の位置に基づいて測量手段の視準方向を制御する視準方向制御手段と
    を備えることを特徴とする自動測量システム。
  8. 前記概観画像が前記測量手段の視準原点と光学的に等価な位置に撮像光学系の投影中心を配置して撮影され、前記視準方向制御手段が、前記入力手段によって前記概観画像上で位置指定される視準点の2次元位置情報と、前記概観画像を撮影した撮像装置の外部標定要素に基づいて、前記座標系での視準点の角度情報を求め、この角度情報に対応する方向に前記測量手段を視準することを特徴とする請求項7に記載の自動測量システム。
  9. 前記測点の測量情報が測設点を含む所与の地理デ−タの場合に、前記測点の3次元位置情報に基づいて前記概観画像上に測点を表示し、前記測点の中の前記入力手段により指定された測点を前記視準点として、前記測量手段の視準を制御することを特徴とする請求項8に記載の自動測量システム。
  10. 視準後の前記概観画像上の測点の表示を変更することを特徴とする請求項9に記載の自動測量システム。
  11. 前記視準点を前記概観画像上に表示することを特徴とする請求項7に記載の自動測量システム。
  12. 前記測量手段が前記視準点に視準後、前記概観画像上の前記視準点の表示を変更することを特徴とする請求項11に記載の自動測量システム。
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