JP2004361330A - 測量システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】デジタルスチルカメラが内蔵された測量機10において、測量対象物の画像を撮影する。外部カメラ20により測量対象物の画像を撮影する。内蔵カメラで撮影された画像データと外部カメラで撮影された画像データを測量機10に転送する。外部カメラで撮影された画像上において測点を指定する。指定された指定点を中心とするテンプレート画像を外部カメラの画像から抽出する。テンプレート画像に基づいて、内蔵カメラで撮影された画像の中からエピポーララインに沿って指定点の対応候補点を検出する。対応候補点に対応する物点を各々自動測量する。自動測量により得られた測量座標に対応する外部カメラ20の画像上の画像座標を求め、指定点の画像座標とのメリット関数を算出する。メリット関数が所定値よりも小さいとき、その対応候補点の測量座標を指定点に対応する測量座標とする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、測量機を用いた測量システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
通常測量は、測量を行なおうとする測点(測量点)においてプリズム等の反射ターゲットを保持する作業者と、測量機を操作する作業者の二人一組で行なわれる。このような測量作業では、ターゲットを保持する作業者は、測点毎に場所を移動しなければならず、測量機を操作する作業者はその都度、ターゲットに視準する作業を行なわなければならない。したがって、測量作業は極めて煩雑であり、人員、時間を要するために経費も高くつく。最近では、プリズム等の反射ターゲットを必要としないノンプリズム式の測量機もある。ノンプリズム式の測量機では、ターゲットを保持する作業者は必要がなく、測量機を操作する作業者のみで測量を行なうことができるので作業は効率化される。しかし、ノンプリズム式の測量機であっても、作業者は各測点毎に測量機の視準作業を行なわなければならない。特に土砂を埋める窪地の容積を見積もる場合等、測点の数が多い場合には、作業は長時間に渡ることとなり作業者への負担は大きくなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、測量における作業効率を向上させることを目的としている。更に詳しくは、本発明は測量機で得られる測量情報とカメラで得られる画像情報とを簡便かつ効率的に関連付け、画像情報に基づき測量機の視準をコントロ−ルし、更には簡便、迅速に自動測量を行なうことを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の測量システムは、測点の3次元的な測量座標を測定可能な測量手段と、測量手段に対する位置関係が各々知られた第1及び第2の撮像手段と、第1の撮像手段により撮像された第1の画像上の任意の点を指定点として指定するための測点指定手段と、指定点により確定される第2の撮像手段により撮像された第2の画像上のエピポーララインに沿って、指定点に対応する対応候補点を検出する対応候補点検出手段と、対応候補点の各々に対応する測点の測量座標を、測量手段を用いて測量する対応候補点測量手段と、対応候補点に対応する測点の測量座標と指定点の第1の画像上の画像座標とから指定点に対応する測点の測量座標を特定する測量座標特定手段とを備えたことを特徴としている。
【0005】
第2の撮像手段は、測量手段と一体化されていることが好ましく、更に撮像手段が測量手段の視準光学系と光学的に等価な位置に配置されることが好ましい。これにより、第2の画像上の画像座標と測量手段の視準方向が直接関係付けられ、測量手段のより簡単・迅速な制御が可能となる。
【0006】
測量システムは第1の画像を表示する画像表示手段と、画像表示手段により表示された画像の任意の位置を指定するためのポインティングデバイスとを備え、指定点は、ポインティングデバイスを用いて指定されることが好ましい。これにより作業者は、第1の画像上において視覚的に測点を指定することが可能となり、測量作業がより効率化される。
【0007】
また、測点指定手段により、第1の画像における任意の領域が指定可能であり、領域内の複数の点は指定点として指定されることが好ましい。このとき測量システムは、領域内の複数の指定点に対応する測点の測量座標から、領域の面積又は容積を算出できることが好ましい。また、測点指定手段により、第1の画像における任意の曲線が指定可能であり、曲線上の複数の点は指定点として指定されることが好ましく、このときには、測量システムは、曲線上の複数の指定点に対応する測点の測量座標から、曲線の長さを算出できることが好ましい。
【0008】
測量座標特定手段は、対応候補点に対応する測点の測量座標に対する第1の画像上の画像座標が、指定点に対応する測点の第1の画像上の画像座標と実質的に等しい場合に、測量座標が指定点の測量座標であると特定する。
【0009】
例えば対応候補点検出手段は、第1の画像における指定点周りの画像パターンと類似する画像パターンをエピポーララインに沿って第2の画像から検出することにより、指定点に対応する対応候補点を第2の画像から検出する。またこのとき、対応候補点検出手段において、第1の画像における画像パターンと第2の画像における画像パターンとの間の相関を取ることにより2つの画像パターンの間における類似度が判定される。
【0010】
本発明の測量方法は、測量手段に対する位置関係が知られた第1の撮像手段により測量対象物の第1の画像を撮影するステップと、測量手段に対する位置関係が知られた第2の撮像手段により測量対象物の第2の画像を撮影するステップと、第1の画像上の測量しようとする任意の点を指定点として指定するためのステップと、指定点により確定される第2の画像上のエピポーララインに沿って、指定点に対応する対応候補点を検出するステップと、対応候補点の各々に対応する測点の測量座標を、測量手段を用いて測量するステップと、対応候補点に対応する測点の測量座標と指定点の第1の画像上の画像座標とから指定点に対応する測点の測量座標を特定するステップとを備えたことを特徴としている。
【0011】
また、本発明の測量プログラムは、測量手段に対する位置関係が知られた第1及び第2の撮像手段により撮影された測量対象物の第1及び第2の画像に基づいて自動測量を行なう測量プログラムであって、コンピュータに、入力手段を介して第1の画像上の測量しようとする任意の点を指定点として指定させる手順と、指定点により確定される第2の画像上のエピポーララインに沿って、指定点に対応する対応候補点を検出する手順と、測量手段を制御し、対応候補点の各々に対応する測点の測量座標を、測量手段を用いて測量する手順と、対応候補点に対応する測点の測量座標と指定点の第1の画像上の画像座標とから指定点に対応する測点の測量座標を特定する手順とを実行させることを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の第1実施形態である測量システムの概略を模式的に示す図である。
【0013】
第1実施形態の測量システムは、例えば測量機10、外部カメラ20、及びコンピュータ30から構成される。測量機10は例えばデジタルスチルカメラが内蔵されたトータルステーションであり、外部カメラ20は例えば市販のデジタルスチルカメラである。測量機10は、視準方向にある測点(測量される点)の3次元座標を検出、内蔵カメラでは視準方向にある測量対象Sの画像を撮影できる。測量された各測点の測量データと内蔵カメラで撮影された測量対象物Sの画像データは、例えば図示しないインターフェースケーブルを介してコンピュータ30に転送される。
【0014】
一方、外部カメラ20は、例えば測量機10とは別個独立に設けられたカメラであり、測量機10とは異なる所定の位置から測量対象Sを撮影するのに用いられる。なお、外部カメラ20の測量機10に対する位置及び傾き(外部標定要素)は、予め、計測または従来周知の単写真標定などを用いて求められている。コンピュータ30では、後述するように、外部カメラ20からの画像データと、測量機10からの測量データ・画像データを用いて、測量機10を用いた自動測量が行われる。
【0015】
図2は、第1実施形態の測量システムの電気的及び光学的な構成を示すブロック図である。以下、図2を参照して第1実施形態の測量システムの電気的及び光学的な構成について説明する。
【0016】
測量機10は、測点に視準するための視準望遠鏡17を備える。視準望遠鏡17は、高度角θpを測定するために視準望遠鏡を俯仰させる水平軸Lhと、水平角θhを測定するために視準望遠鏡を水平方向に回転させる鉛直軸Lpとを有し、これらの軸の周りに回動可能である。水平軸Lhと鉛直軸Lpとは点OS(以下視準原点OSと呼ぶ)において直交し、視準望遠鏡17の光軸(視準線)L0は視準原点OSを通る。対物レンズ系LS1の光軸L0は、例えばプリズムPS1において2分され、一方は接眼レンズ系LS2に導かれ他方は測距部11に導かれる。測距部11では視準された測点までの斜距離等が、例えば光波測距等により検出され、測角部12ではこのときの水平角θh、高度角θp等が検出される。
【0017】
測距部11及び測角部12はそれぞれシステムコンロール回路13に接続されており、システムコントロール回路13からの指令に基づき制御される。例えば測距部11はシステムコントロール回路13の指令に基づいて測距を行い、測定値をシステムコントロール回路13に送出する。一方、測角部12は常時水平角θh、高度角θp等を測定しておりシステムコントロール回路13からの要求に応じてその測定値をシステムコントロール回路13へ送出する。検出された斜距離、水平角、高度角等の測定値はシステムコントロール回路13において処理される。
【0018】
また、測量機10は撮像光学系LS3及びCCD等の撮像素子を備えた撮像部18を備え(内蔵カメラ)、撮像光学系LS3を介して視準方向の画像を撮像することができる。撮像部18において取得された画像データは、システムコントロール回路13に転送され、システムコントロール13内に設けられた図示しないメモリに記録される。なお、システムコントロール回路13には、この他にも、スイッチ群14、表示器15(例えばLCD)、インターフェース回路16等が接続される。
【0019】
インターフェース回路16には、インターフェースケーブルを介して例えばノート型パーソナルコンピュータ等のコンピュータ30が接続される。すなわち、測量機10はインターフェースケーブルを介してコンピュータ30等に測量データや画像データ等を送信できる。なお、インターフェース回路16は、データコレクタ(図示せず)等の周辺機器にも接続可能である。
【0020】
コンピュータ30は、CPU31を中心にハードディスク、DVD、MO、ICカード等の記録媒体32、マウス33やキーボード34等の入力装置や、LCD、CRT等の画像表示装置(モニタ)35、及びインターフェース回路36から概ねなる。インターフェース回路36は上述したように、インターフェースケーブルを介して測量機10のインターフェース回路16に接続され、測量機10との通信に用いられる。すなわち、測量機10からの測量データや画像データは、インターフェース回路36を介して入力される。また、インターフェース回路36は、外部カメラ20に接続可能である。すなわち、外部カメラ20で撮影された画像は、デジタル画像データとしてコンピュータ30に伝送され、例えばインターフェース回路36を介して記録媒体32に記録される。
【0021】
次に図3〜図5を参照して第1実施形態における自動測量について説明する。図3は、本実施形態のコンピュータ30において実行される自動測量のプログラムのフローチャートである。
【0022】
図3のプログラムの実行に先立って、測量機10の内蔵カメラ(撮像部18)及び外部カメラ20では、同一測量対象物Sに対して異なる位置から撮影が行われる。図3のプログラムが実行されると、まずステップS101において測量機10の内蔵カメラにより撮影された測量対象物Sの画像(内部カメラ画像)の画像データと、外部カメラ20により撮影された測量対象物Sの画像(外部カメラ画像)の画像データの転送処理が開始するとともに、それぞれの画像データがコンピュータ30に転送されたか否かが判定され、それぞれの画像データの転送が完了するまで繰り返される。なお、画像データの転送が終了すると、内部カメラ画像及び外部カメラ画像の画像データは、例えばハードディスク等の記録媒体32に保存され、処理はステップS102へ進む。
【0023】
ステップS102では、外部カメラ20の測量機10に対する相対位置及び傾きである外部標定要素や、外部カメラ20における画面距離やディスト−ション補正用のパラメータ等の内部定位要素を入力するようにモニタ35等を用いてオペレータに要求するともに、例えばキーボード34等からオペレータによりこれらの値が入力されたか、あるいはこれらのデータを格納した所定のデータファイルが指定されたか否かが判定される。この処理は、オペレータにより外部標定要素や内部定位要素等の所定のパラメータが入力されるまで、あるいはデータファイルが指定され、それらの値が読み出されるまで繰り返される。
【0024】
ステップS102において、これらのパラメータが取得されたと判定されると、ステップS103において、例えば図4に示すように、モニタ35上に外部カメラ画像S1が表示され、測点に対応する画像S1上の点Pを指定するように指示が出される。また同時に、マウス33などのポインティングデバイスやキーボード34等の入力装置を用いて外部カメラ画像S1上において測量しようとする点Pが指定されたか否かが判定される。この処理は、ステップS103において測点に対応する点Pが指定されたと判定されるまで繰り返される。
【0025】
ステップS104では、外部カメラ画像S1上において指定された点Pの画像座標(xp、yp)が求められるとともに、画像座標(xp、yp)と外部カメラの外部標定要素、内部定位要素に基づいて、図5に示されるように、指定点Pにより決定される内蔵カメラ画像S2上のエピポーララインELが算出される。
【0026】
ステップS105では、後述するように、外部カメラ画像S1上の指定点Pに対応するテンプレート画像Tが切り出され、内蔵カメラ画像S2上のエピポーララインに沿って相関マッチング等の手法を用いて、類似度の高い点を指定点Pに対応する対応候補点として検出する。なお、テンプレート画像Tは、図4に示されるように、画像S1上の画素Pを中心とした所定の領域(例えば正方領域)の画像である。図5に示されるように画像S2上では、テンプレート画像Tと同じ大きさの領域T’(例えば1画素画とに移動)を単位として、エピポーララインELに沿って走査され、テンプレート画像Tに類似する領域が検出される。これにより、指定点Pに対応する対応候補点Qkが検出される。
【0027】
図5には、3つの対応候補点Q1、Q2、Q3が検出された場合が例示されている。ステップS106では、内蔵カメラと外部カメラの撮影位置がわかっているので,内蔵カメラ画像S2上の対応候補点Qk(k=1,2,3)の画像座標(xqk,yqk)と外部カメラ画像S1上において指定された点Pの画像座標(xp、yp)からステレオ写真計測のアルゴリズムにより、これら2つの画像上の点Qk、点Pによって指定される実空間上の点の測量座標系における3次元座標(Xs,Ys,Zs)が算出される。なお、ここで測量座標系は測量機10に対して設けられた所定の3次元座標系である。
【0028】
ステップS107では、3次元座標(Xs,Ys,Zs)からTSの視準方向が算出される。すなわち、エピポーラ線上の点である画像座標(xqk,yqk)に対応する3次元座標から対応候補点Qkに対応する測点を視準するための視準望遠鏡17の水平角及び高度角(θhk,θpk)が求められる。
【数1】
また、このとき測量機10には、コンピュータ30から(θhk,θpk)のデータが転送される。測量機10では対応候補点Qkに対応する測点の測量が行われ3次元の測量座標(Xqk,Yqk,Zqk)が取得されるとともに、その測量データがコンピュータ30に転送される。
【0029】
ステップS108では、対応候補点Qkに対応する測量座標(Xqk,Yqk,Zqk)と外部カメラ20の外部評定要素や内部定位要素を用いて、測量座標(Xqk,Yqk,Zqk)に対応する画像S1上の画像座標(xqk’,yqk’)が算出される。ステップS109では、次式で定義されるメリット関数Φが所定値よりも小さいか否かが判定される。すなわち、対応候補点Qkに対応する画像座標(xqk’,yqk’)が指定点Pの画像座標(xp,yp)に実質的に一致するか否かが判定される。
【数2】
【0030】
ステップS109において、Φ<所定値でなく画像座標(xqk’,yqk’)が指定点Pの画像座標(xp,yp)に実質的に一致しないと判定されると、ステップS110においてパラメータkの値が1インクリメントされてステップS106以下の処理が繰り返される。なお、この処理は対応候補点Qkの総数をNとするとき、Φ<所定値が満たされるかk=Nとなるまで繰り返される。パラメータkの値がNに達してもΦ<所定値の条件が満たされない場合には、エラー処理が実行される。
【0031】
ステップS109においてΦ<所定値であり、画像座標(xqk’,yqk’)が指定点Pの画像座標(xp,yp)に実質的に一致すると判定されると、処理はステップS111に移り、このとき対応候補点Qkの測量座標(Xqk,Yqk,Zqk)が指定点(xp,yp)の測量座標として特定され、例えば記録媒体32に記録される。以上により、本実施形態の自動測量のプログラムは終了する。
【0032】
次に図5、図6を参照して、図3のステップS105において実行される相関マッチング処理について説明する。
【0033】
図6は、テンプレート画像Tの一例を示すものである。テンプレート画像T内の各画素の位置は、順序対(a,b)で表わされ、テンプレート画像Tの中心に位置する指定点Pに対応する画素P’は(u,v)で表わされる。すなわち、画素P’の左斜め上に隣接する画素は(u−1,v−1)であり、右斜め下に隣接する画素は(u+1,v+1)で表わされる。テンプレート画像Tは、例えば画素P’(u,v)を中心とした縦(2m+1)画素、横(2n+1)画素の矩形領域である。なお、図6では、便宜上m=2、n=3として表わされているが、m、nの値は任意であり、例えば16である。
【0034】
相関マッチング処理では、図5に示されるように、テンプレート画像Tと同形かつ同じ大きさの矩形領域T’が比較領域として、測量機10の内蔵カメラで撮影された画像S2のエピポーララインELに沿って走査され、テンプレート画像Tと比較領域T’との間で相関が取られる。すなわち、画素P’(u,v)は、エピポーララインEL上の全ての画素(m1,m2)と比較される。
【0035】
例えば、本実施形態では、以下の式を用いてテンプレート画像Tと画素(m1,m2)を中心とする比較領域T’との相関値S(m1,m2)が計算される。
【数3】
【数4】
【数5】
【数6】
【数7】
ここでI(a,b)はテンプレート画像Tの画素(a,b)の画素値であり、I’(a,b)は画素(m1,m2)を中心とする比較領域T’における画素(a,b)に対応する画素の画素値である。また、上線が冠せられたIは、テンプレート画像Tにおける画素値の平均値であり、上線が冠せられたI’(m1,m2)は、画素(m1,m2)を中心とする比較領域T’における画素値の平均値である。また、σはテンプレート画像Tにおける画素値の標準偏差であり、σ’(m1,m2)は、画素(m1,m2)を中心とする比較領域T’における画素値の標準偏差である。
【0036】
相関値S(m1,m2)は、−1≦S(m1,m2)≦1の範囲の値をとり、相関値S(m1,m2)の値が1に近いほど、テンプレート画像Tと画素(m1、m2)を中心とする比較領域T’の類似度が高い。したがって、本実施形態では、相関値S(m1,m2)の値が所定値(例えば0.8)よりも大きい画素(m1,m2)を指定点P(画素P’)に対応する対応候補点とする。
【0037】
なお、本実施形態では、類似度の評価に上記相関マッチングを用いたが、類似度の評価に平均値や分散の差を用いたり、エッジ等の特徴点を抽出する方法と組み合わせてもよく、従来公知の様々な類似度評価のための手法が適用できることは言うまでもない。
【0038】
次に図7を参照して、本実施形態の変形例について説明する。図7は、モニタ35に表示された測量現場の画像S1の模式図である。作業者は、例えばマウス33によりマウスカーソルを操作して画像S1上の測量したい単一の測点Pや、領域Aや、曲線Bを指定することができる。測量対象として領域や曲線が指定された場合には、指定された領域や曲線を例えば格子点や節点に自動分割し、自動分割により得られた格子点Pmや節点Pnを指定点として、第1の実施形態と同様の処理を行なう。例えば曲線Bが指定された場合には、曲線B上の各節点Pnを指定点として測量座標が求められるので、曲線Bの長さを算出することが可能である。また、領域Aが指定された場合には、領域B内の各格子点Pmを指定点として測量座標が求められるので、領域Aの面積や体積を算出することが可能となる。
【0039】
以上のように第1の実施形態やその変形例によれば、測量機で得られる測量情報と外部カメラで得られる画像情報とを簡便かつ効率的に関連付け、外部カメラの画像情報に基づき測量機の視準をコントロ−ルし、自動測量を行なうことができる。これにより測量における作業効率を著しく向上させることができる。また、変形例では、領域や曲線を外部カメラで撮影された画像上で指定することにより、領域内や曲線に沿った多数の測点を自動測量でき、簡単かつ迅速にそれらの面積や容積、長さなどの値を得ることができる。
【0040】
次に図8を参照して本発明の第2の実施形態について説明する。図8は、第2の実施形態における測量システムの電気的な構成及び光学的な構成を示すブロック図である。第2の実施形態の測量システムでは、撮像部18’が視準光学系と光学的に等価な位置に配置されており、それ以外の構成は第1の実施形態と略同様である。したがって、第1の実施形態と異なる構成についてのみ説明をし、その他の構成については説明を省略する。また、同一の構成については、同一参照符号を用いる。
【0041】
第2の実施形態の測量システムにおいては、光軸L0上に光路を二分する光学素子、例えばプリズムPS2が配置される。プリズムPS2において分岐された光路の一方は、プリズムPS1へと導かれる。プリズムPS1では、第1の実施形態と同様に光路が二分され、その一方は接眼レンズ系LS2に導かれ他方は測距部11に導かれる。また、プリズムPS2において分岐された光路の他方は、撮像部18’に導かれる。したがって、撮像部18’では、視準光学系により観察される画像と略同様の画像が撮像され、撮像部18’により撮像される画像S1は、視準光学系と実質的に光学的に等価な位置に配置される。すなわち、画像S1上の各画素の位置と視準光学系の視準方向とは、直接対応付けられる。
【0042】
以上のように第2の実施形態によれば、内蔵カメラの撮像部18’が視準光学系と光学的に等価な位置に配置されているため、対応候補点に対する視準方向をより簡単に算出できるので、第1の実施形態の効果に加え、各対応候補点に対する測量をより迅速に行なうことができる。
【0043】
なお、本実施形態では、測量機にデジタルスチルカメラが内蔵されているものとして説明を行なったが、測量機との位置関係が既知のカメラを内蔵カメラの変わりに用いても良い。すなわち、測量機に対してその位置及び傾きが既知の2つの外部カメラを用いてもよい。また、コンピュータにおいて実行される自動測量処理を測量機や外部カメラにおいて行なってもよい。
【0044】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、測量における作業効率を向上させることができる。また、測量機で得られる測量情報とカメラで得られる画像情報とを簡便かつ効率的に関連付け、画像情報に基づき測量機の視準をコントロ−ルし、更には簡便、迅速に自動測量を行なうこととができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である測量システムの概略を模式的に示す図である。
【図2】第1の実施形態である測量システムの電気的、光学的構成を概略的に示すブロック図である。
【図3】本実施形態の自動測量プログラムのフローチャートである。
【図4】外部カメラで撮影された測量対象物の画像の一例であり、指定点とそのテンプレート画像の一例を示す。
【図5】測量機の内蔵カメラで撮影された画像の一例であり、指定点に対応する対応候補点とエピポーララインが示されている。
【図6】テンプレート画像の一例を示すものである。
【図7】変形例において、領域や曲線を外部カメラで撮影された測量対象物の画像上で指定する場合の模式図である。
【図8】本発明の第2実施形態である測量システムの電気的、光学的構成を概略的に示すブロック図である。
【符号の説明】
10 測量機
11 測距部
12 測角部
18、18’ 撮像部
20 外部カメラ(デジタルカメラ)
30 コンピュータ
EL エピポーラライン
P 指定点
Q1、Q2、Q3 対応候補点
S1 外部カメラの画像
S2 内蔵カメラの画像
T テンプレート画像
T’ 比較領域
Claims (13)
- 測点の3次元的な測量座標を測定可能な測量手段と、
前記測量手段に対する位置関係が各々知られた第1及び第2の撮像手段と、
前記第1の撮像手段により撮像された第1の画像上の任意の点を指定点として指定するための測点指定手段と、
前記指定点により確定される前記第2の撮像手段により撮像された第2の画像上のエピポーララインに沿って、前記指定点に対応する対応候補点を検出する対応候補点検出手段と、
前記対応候補点の各々に対応する測点の測量座標を、前記測量手段を用いて測量する対応候補点測量手段と、
前記対応候補点に対応する測点の測量座標と前記指定点の前記第1の画像上の画像座標とから前記指定点に対応する測点の測量座標を特定する測量座標特定手段と
を備えることを特徴とする測量システム。 - 前記第2の撮像手段が、前記測量手段と一体化されていることを特徴とする請求項1に記載の記載の測量システム。
- 前記第2の撮像手段が前記測量手段の視準光学系と光学的に等価な位置に配置されることを特徴とする請求項2に記載の測量システム。
- 前記測量システムが前記第1の画像を表示する画像表示手段と、前記画像表示手段により表示された画像の任意の位置を指定するためのポインティングデバイスとを備え、前記指定点が、前記ポインティングデバイスを用いて指定されることを特徴とする請求項1に記載の測量システム。
- 前記測点指定手段により、前記第1の画像における任意の領域が指定可能であり、前記領域内の複数の点が前記指定点として指定されることを特徴とする請求項1に記載の測量システム。
- 前記測量システムが、前記領域内の前記複数の指定点に対応する測点の測量座標から、前記領域の面積又は容積を算出可能であることを特徴とする請求項5に記載の測量システム。
- 前記測点指定手段により、前記第1の画像における任意の曲線が指定可能であり、前記曲線上の複数の点が前記指定点として指定されることを特徴とする請求項1に記載の測量システム。
- 前記測量システムが、前記曲線上の前記複数の指定点に対応する測点の測量座標から、前記曲線の長さを算出可能であることを特徴とする請求項7に記載の測量システム。
- 前記測量座標特定手段が、前記対応候補点に対応する測点の測量座標に対する前記第1の画像上の画像座標が、前記指定点に対応する測点の前記第1の画像上の画像座標と実質的に等しい場合に、前記測量座標が前記指定点の測量座標であると特定することを特徴とする請求項1に記載の測量システム。
- 前記対応候補点検出手段が、前記第1の画像における前記指定点周りの画像パターンと類似する画像パターンを前記エピポーララインに沿って前記第2の画像から検出することにより、前記指定点に対応する対応候補点を前記第2の画像から検出することを特徴とする請求項1に記載の測量システム。
- 前記対応候補点検出手段において、前記第1の画像における画像パターンと前記第2の画像における画像パターンとの間の相関を取ることにより前記2つの画像パターンの間における類似度が判定されることを特徴とする請求項10に記載の測量システム。
- 測量手段に対する位置関係が知られた第1の撮像手段により測量対象物の第1の画像を撮影するステップと、
前記測量手段に対する位置関係が知られた第2の撮像手段により前記測量対象物の第2の画像を撮影するステップと、
前記第1の画像上の測量しようとする任意の点を指定点として指定するためのステップと、
前記指定点により確定される前記第2の画像上のエピポーララインに沿って、前記指定点に対応する対応候補点を検出するステップと、
前記対応候補点の各々に対応する測点の測量座標を、前記測量手段を用いて測量するステップと、
前記対応候補点に対応する測点の測量座標と前記指定点の前記第1の画像上の画像座標とから前記指定点に対応する測点の測量座標を特定するステップと
を備えることを特徴とする測量方法。 - 測量手段に対する位置関係が知られた第1及び第2の撮像手段により撮影された測量対象物の第1及び第2の画像に基づいて自動測量を行なう測量プログラムであって、コンピュータに、
入力手段を介して前記第1の画像上の測量しようとする任意の点を指定点として指定させる手順と、
前記指定点により確定される前記第2の画像上のエピポーララインに沿って、前記指定点に対応する対応候補点を検出する手順と、
前記測量手段を制御し、前記対応候補点の各々に対応する測点の測量座標を、前記測量手段を用いて測量する手順と、
前記対応候補点に対応する測点の測量座標と前記指定点の前記第1の画像上の画像座標とから前記指定点に対応する測点の測量座標を特定する手順と
を実行させる測量プログラム。
Priority Applications (1)
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JP2003162337A JP2004361330A (ja) | 2003-06-06 | 2003-06-06 | 測量システム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003162337A JP2004361330A (ja) | 2003-06-06 | 2003-06-06 | 測量システム |
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ID=34054514
Family Applications (1)
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JP2003162337A Withdrawn JP2004361330A (ja) | 2003-06-06 | 2003-06-06 | 測量システム |
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JP (1) | JP2004361330A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011242315A (ja) * | 2010-05-20 | 2011-12-01 | Topcon Corp | 電子レベル |
-
2003
- 2003-06-06 JP JP2003162337A patent/JP2004361330A/ja not_active Withdrawn
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