JP4276460B2 - オレフィン系樹脂床材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、従来の塩ビ系樹脂床材に置き換え可能なオレフィン系樹脂床材に関する。
【0002】
【従来の技術】
ビルやマンション等の床材や鉄道、自動車等の床表面材には、塩化ビニル樹脂製の床材が使用されてきた。
しかし、塩化ビニル樹脂は焼却する際にダイオキシン類や塩化水素ガス等の有害物質を発生させると共に、埋め立て等の廃棄処分をするにも、環境保全よりダイオキシン等の発生原因になっていると問題になっている。このようなことから、有害物質発生のおそれのない床材への転換が求められてきている。
【0003】
このような樹脂床材としてオレフィン系やアクリル系の樹脂からなる樹脂床材が有力視されている。このうち、オレフィン系は比較的価格が安く、リサイクルに際しても特別な処理や作業が不要であるため、一部、試験的に用いられるようになってきた。しかしながら、これら代替品では、施工後に樹脂床材が反って、床面と床材との間で接着剤が剥がれて問題になるケースが多く見られる。
【0004】
さらに、これら塩化ビニル代替オレフィン系樹脂床材では実際の施工時に要求される床(セメント)との接着性(接着剤との親和性)に劣る。
ここで床(セメント)との接着性は、コロナ放電処理、あるいはプライマー処理等の表面処理を行うことで改善できるが、この場合、特別な生産設備が必要となり、コスト高となる上に、これら表面処理を施してから実際の床への施工までの時間が長い場合、あるいは、実際の床への施工時に作業員が床材の裏面側に手を触れたり、あるいはいったん汚れたりすると、これら処理の効果がなくなる、あるいは、著しく減少し、床から剥がれやすくなるなどの問題が生じていた。
【0005】
ここで、特開平7−195629号公報(特許文献1)では、プライマー処理を不要とするために2層構造として裏面側にエチレン・酢酸ビニル共重合体、ロジンおよび無機充填材からなる層を設けている床材が提案されている。
【0006】
また、特開2002−52654公報(特許文献2)では裏面側に熱収縮性布層を設けて床材の反りを防止させる床材が提案されている。
しかしながら、前者においては接着性はある程度改善されるものの充分ではなく、さらに反りの発生は未だ解決されていない。一方、後者においては布を使用することによりコスト高となると云う欠点を有していた。
【0007】
【特許文献1】
特開平7−195629号公報(第2頁)
【特許文献2】
特開2002−52654公報(第1−5頁)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した従来の問題点を改善する、すなわち、最終処分時にも塩化水素ガス及びダイオキシン等の有毒ガスを発生させず、コスト高を来す熱収縮性布層を不要とし、同じくコスト高の原因となるとともに取り扱い性に劣るコロナ放電処理等の特別な処理を必要としない、塩化ビニル樹脂製床材と同様の施工が可能で、リサイクルが容易な床材を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記のようなオレフィン系樹脂床材について、本発明者等は詳細に検討を行った。その結果、施工後の反り発生は、オレフィン系樹脂に問題があることが判った。すなわち、これらに用いられたオレフィン系樹脂は結晶性ポリマーのため、時間の経過と共に結晶化が進行し、その結果、反りが生じると云うことを見出し、本発明に至った。
【0010】
すなわち、本発明のオレフィン系樹脂床材は上記課題を解決するため、請求項1に記載の通り、表面層として表面フィルム層、オレフィン系樹脂組成物からなる中間層、および、裏面シート層からなるオレフィン系樹脂床材であって、前記裏面シート層が、メタロセン触媒を用いて製造されたポリエチレン100重量部に対して、非晶性ポリα−オレフィンを5重量部以上50重量部以下、および、無機充填材を50重量部以上500重量部以下、配合してなるコンクリート面への接着性が良好なオレフィン系樹脂組成物からなるオレフィン系樹脂床材である。
【0011】
このような構成により、最終処分時にも塩化水素ガス及びダイオキシン等の有毒ガスを発生させず、コスト高の原因となるとともに取り扱い性に劣るコロナ放電処理等の特別な処理を必要としない、塩化ビニル樹脂製床材と同様の施工処理が可能で、リサイクルが容易な樹脂床材とすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明において、ベース樹脂としてはメタロセン触媒により製造されたポリエチレンを用いる必要がある。メタロセン触媒により製造されたポリエチレン以外のポリエチレンをベース樹脂とすると、床材用オレフィン系樹脂組成物としたときに無機充填材を均一混合できず、裏面層とするのに充分な成形加工性が得られない。
【0013】
メタロセン触媒より製造されたポリエチレンは、メタロセン触媒を用いた公知の重合方法により製造でき、本発明で用いるメタロセン触媒により製造されたポリエチレンとしては例えば気相重合反応より製造されたポリエチレン単独重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体を用いることができ、本発明では両者を含めてメタロセン触媒により製造されたポリエチレンと云う。
【0014】
メタロセン触媒より製造されたエチレン−α−オレフィン共重合体は、エチレンを主成分として、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1などの炭素数2〜8の直鎖状α−オレフィンや、シクロペンテン、シクロヘキセン等の環状α−オレフィン等のα−オレフィン、あるいはこれらの混合物とともにメタロセン触媒より製造された共重合体を用いることができる。
【0015】
本発明において上記ベース樹脂に配合するポリオレフィンとしては、非晶性ポリオレフィンである必要がある。非晶性ポリオレフィン以外のポリオレフィンを用いた場合、床材とした場合の反りの発生を抑制する効果がなくなる。
【0016】
ここで、非晶性ポリオレフィンとしては、たとえばポリプロピレン単独共重合体、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・ブテン−1共重合体、プロピレンエチレン・ブテン−1共重合体、プロピレン・ヘキセン−1・オクテン−1共重合体、プロピレン・ヘキセン−1・4−メチルペンテン−1共重合体等から一種または二種以上を組み合わせて使用できる。
【0017】
このうち、非晶性ポリオレフィンとしては、プロピレン・エチレン共重合体がシートへの加工性が良好であるため好ましく、プロピレン・エチレン共重合体としてエチレン成分含有量が0.01〜30重量%、さらに0.1〜20重量%、特に1〜20重量%のものが機械的強度が大きくなるためより好ましい。
【0018】
非晶性ポリオレフィンとしては、どのような密度のものでも用いることができるが、0.84g/cm2、さらに0.845g/cm2、0.850g/cm2〜0.900g/cm2で、特に0.88g/cm2のものがより好ましい。
【0019】
非晶性ポリオレフィン樹脂の配合量は、ベース樹脂であるメタロセン触媒を用いて製造されたポリエチレン100重量部に対して、5重量部以上50重量部以下とすることが必要である。5重量部未満であると床材としての施工後の反りの発生を効果的に防止することができず、一方、50重量部超であると押出加工時に冷却ローラに付着するなど加工性が悪くなる。
【0020】
本発明において上記ベース樹脂に非晶性ポリオレフィンとともに配合する無機充填材としては、炭酸カルシウム、天然シリカ、合成シリカ、タルク、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム、珪藻土、マイカ、酸化鉄が挙げられ、たとえばこれらから1種以上選択して用いる。
【0021】
これら無機充填材はベース樹脂であるメタロセン触媒を用いて製造されたポリエチレン100重量部に対して、50重量部以上500重量部以下配合する。すなわち無機充填材の配合量が50重量部未満であると寸法安定性が悪くなり、本発明の効果が得られず、、他方、500重量部を超えると加工性が悪くなるとともに、もろくなり裏面層として求められる物性を満たさなくなる。
【0022】
これら、ベース樹脂、非晶性ポリオレフィンおよび無機充填材から、公知の手段、たとえば150℃〜200℃の勾配で温度設定をした押出成形機を用いて、メタロセン触媒を用いて製造されたポリエチレン樹脂100重量部に対して、非晶性ポリα−オレフィン樹脂を5重量部以上50重量部以下、および、無機充填材を50重量部以上500重量部以下、配合してなる床材用オレフィン系樹脂組成物のペレットを得ることができる。なお、この際、着色剤、あるいは/および着色材を混合してもよく、その場合も本発明に含まれる。
【0023】
このような床材用オレフィン系樹脂組成物を成形して樹脂床材とし用いることも可能であり、その場合も本発明に含まれるが、意匠性を向上させるために表面側に印刷その他の手段で色彩あるいは/および意匠性を有するフィルム、シートなどの意匠性を付加するための表面層(本発明ではこれらを合わせて「表面フィルム層」と云う)を設けても良い。このとき、表面フィルム層は耐摩耗性に優れたものであることが望ましく、またオレフィン系樹脂材料として床材用オレフィン系樹脂組成物からなる裏面の層とともにリサイクル可能なものが望ましく、そのようなものとしてポリプロピレン等のオレフィン系樹脂やアクリル系樹脂が挙げられる。
【0024】
なお、上記色彩あるいは/および意匠性を有するフィルム、シートなどの意匠性を付加するための表面層における色彩あるいは/および意匠はこれらフィルム、シートなどの裏面側に設けられていても良い(いわゆる「バックプリント」)。
【0025】
本発明のオレフィン系樹脂床材において、表面に上記のような表面フィルム層を設けた場合、表面フィルム層と上記床材用オレフィン系樹脂組成物からなる裏面層との間にオレフィン系樹脂組成物からなる中間層を設けることができる。この中間層は床材としての意匠性に影響を及ぼすことがないのでたとえば回収されたオレフィン系樹脂をリサイクルして用いることができる。この回収されたオレフィン系樹脂には再度のリサイクルを妨げない程度に他の樹脂成分を有するものであっても良い。
【0026】
ここで、回収されたオレフィン系樹脂は一般に安価に入手可能であり、従ってこのように回収されたオレフィン系樹脂をリサイクルして成形した中間層の存在により樹脂床材の原料費コストを低く抑えることができる。ただし、中間層の原料は回収されたオレフィン系樹脂に限定されず、未使用のオレフィン系樹脂を使用しても良く、また、両者を混合して用いても良い。
【0027】
中間シートのオレフィン系樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリピレン、ポリスチレン、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリイソプレン等の一種類のモノマーからなる重合体、あるいは、エチレン、プロピレン、ブテン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィンの2種類以上からなる共重合体、あるいは、これらオレフィンと炭素数が4以上のα−オレフィンとの共重合体、あるいは、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタアクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリマーの単独使用、およびこれらポリマーの2種類以上の混合物を挙げることができる。
【0028】
上記各層のうち、中間層と裏面層とは共押出成形、押出ラミネート成形、カレンダーラミネート成形などにより、各層の成形と同時ないしほぼ同時に積層した状態を成形することができる。さらに必要に応じあらかじめ印刷した表面フィルム層用フィルムとともに共押出ラミネート成形により表面フィルム層/中間層/裏面層の3層構造を、接着工程なしで形成することができ、そのとき接着剤がないので容易にリサイクルできる。また、各シートをそれぞれ成形後にプレスによる積層を行うプレス成形で床材としてもよい。
【0029】
なお、樹脂床材の厚さは1.8mm以上5mm以下であることが一般的であるが、このとき、上記3層構造品では表面フィルム層の厚さとしては0.1mm以上0.5mm以下、中間層の厚さとしては1mm以上4mm以下、裏面層の厚さを0.5mm以上1mm以下とすることが好ましい。裏面層の厚さが薄すぎると本発明の効果が得られにくくなり、一方、厚くしすぎても厚さの増加に対して本発明の効果の増加は少なく、そのときに高コストとなる。
【0030】
ここで、樹脂床材自体を厚くしたいときには、リサイクル樹脂や安価な充填材を多量に配合した比較的低コストの樹脂を用いても床材としての品質に影響を及ぼさない中間層を厚くすることによりコストの上昇を防止しながら達成することができる。
【0031】
本発明のオレフィン系樹脂床材は従来の塩化ビニル樹脂床材同様に施工することができ、その際、特別な取り扱い性が要求されることはない。
【0032】
【実施例】
以下に本発明のオレフィン系樹脂床材の実施例について具体的に説明する。
<床材裏面層用オレフィン系樹脂組成物>
メタロセン触媒を用いて製造されたポリエチレン(ベース樹脂)として宇部興産製エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂ユメリット303G(MFR:25、密度:0.901g/cm2)を100重量部、非晶性ポリα−オレフィンとして、宇部興産製非晶性ポリα−オレフィン樹脂PT−3385を33.3重量部、無機充填材として、白石カルシウム製重質炭酸カルシウム、ホワイトンSB赤を200重量部、および、富士タルク製タルクSP−40を66.7重量部ずつ準備し、これらにより本発明に係る床材用オレフィン系樹脂組成物が得られるよう、シリンダー温度(温度勾配:130℃〜180℃(先端側))およびダイス温度を180℃に設定した共押出成形機に供給した。
【0033】
<中間層用樹脂組成物>
回収されたポリプロピレンを主成分とし少量のポリスチレンを含む混合樹脂をリサイクルして用いた。
【0034】
<床材の作製>
上記床材裏面層用オレフィン系樹脂組成物と中間層用樹脂組成物とを共押出成形機を用いて厚さ1.3mmの中間層および厚さ0.8mmの床材裏面層を有する2層シートを形成するとともに、このシートの中間層側にあらかじめ床材用の模様をグラビア印刷(バックプリント)したポリプロピレンフィルム(厚さ:0.4mm)をラミネートする、いわゆる「押出し溶融ラミネート」法により三層構造の床材用シートを形成し、これを30cm角に打ち抜いて、総厚2.5mmの本発明に係るオレフィン系樹脂床材aを得た。この本発明に係るオレフィン系樹脂床材aの断面を概念的に図1に示す。
【0035】
また、オレフィン系樹脂床材a同様に、ただし、宇部興産製非晶性ポリα−オレフィン樹脂PT−3385の代わりに結晶性オレフィン樹脂である三井住友ポリオレフィン製ポリプロピレンE223U 33.3重量部を用いてなる床材用オレフィン系樹脂組成物を用いて裏面層を形成した総厚2.5mmの三層構造のオレフィン系樹脂床材b(比較例)を得た。
【0036】
さらに、オレフィン系樹脂床材a同様に、ただし、宇部興産製非晶性ポリα−オレフィンPT−3385を添加しない床材用オレフィン系樹脂組成物を用いて裏面層を形成した総厚2.5mmの三層構造のオレフィン系樹脂床材d(比較例)を得た。
【0037】
また、オレフィン系樹脂床材a同様に、ただし、宇部興産製非晶性ポリα−オレフィンPT−3385をベース樹脂100重量部に対して3重量部添加し床材用オレフィン系樹脂組成物を用いて裏面層を形成した総厚2.5mmの三層構造のオレフィン系樹脂床材e(比較例)を得た。
【0038】
一方、オレフィン系樹脂床材a同様に、ただし、ベース樹脂のメタロセン触媒を用いて製造されたポリエチレン(宇部興産製非晶性ポリα−オレフィンPT−3385)の代わりにメタロセン触媒を用いることなく製造されたポリエチレン(宇部興産製F−522、高圧法によるポリエチレン、MFR:5.0、密度:0.922g/cm2)を用いてなる床材用オレフィン系樹脂組成物によって裏面層を形成した総厚2.5mmの三層構造のオレフィン系樹脂床材f(比較例)の製造を試みた。しかしながらこのとき、裏面層用の床材用オレフィン系樹脂組成物は均一分散が達成できず、床材として使用に耐えないものとなったので、以降の評価を行わなかった。
【0039】
<床材の評価 反り>
長期使用後の反りを評価するために、加速実験を行った。
すなわち、上記樹脂床材a〜eをそれぞれ3枚ずつ、JIS G−4305に規定する厚さ3mmのステンレス鋼板の上に置き、温度:40℃、相対湿度:60%に設定した恒温恒湿槽内に30日間放置後、さらに通常の室内(25℃に設定)で24時間放置した後、JIS L−4406のタイルカーペットの反り試験に準拠して、図2にモデル的に示すようにしてこれら床材の試験片の四隅と試験台との隙間を測定し、反りの最大値を求め、平均値を求めた。
結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
Figure 0004276460
【0041】
表1により本発明に係るオレフィン系樹脂床材aでは反りの発生が完全に抑えられていることが判る。一方、オレフィン系樹脂床材eでは本発明の効果は得られるが、若干少ない。その他のオレフィン系樹脂床材b〜dでは大きく反ってしまうことが判る。
【0042】
<床材の評価 接着性>
接着性は塩化ビニル樹脂床材の施工方法に準拠して評価を行った。すなわち、凹凸を調整し、ゴミ、ホコリ、水分を取り除いたコンクリート面にセメダイン社製酢酸ビニル系接着剤190をくし目ゴテを用いて均一にくし目がはっきりつくように塗布した後に上記床材a〜dの裏面を貼り合せた後、重さ20kg、直径が100mmの鉄製ローラーを用いて同条件となるようにして圧着した。
その後、24時間経過後に、床材とコンクリート面との接着状況を目視にて評価した。結果を表2に示す。
【0043】
【表2】
Figure 0004276460
【0044】
表2により本発明に係るオレフィン系樹脂床材aでは剥がれが発生せず、コンクリート面との接着性が極めて良好であることが判る。
オレフィン系樹脂床材eでは多少の剥がれ防止効果は得られるものの、充分ではない。
【0045】
なお、剥がれが生じたオレフィン系樹脂床材b〜eであっても、裏面側にコロナ放電処理を施し、その処理後数日内にコンクリート面に接着試験を行ったものではオレフィン系樹脂床材aと同等の良好な接着状態が得られることが確認された。
【0046】
【発明の効果】
本発明のオレフィン系樹脂床材は、最終処分時にも塩化水素ガス及びダイオキシン等の有毒ガスを発生させず、コスト高を来す熱収縮性布層を不要とし、同じくコスト高の原因となるとともに取り扱い性に劣るコロナ放電処理等の特別な処理を必要としない、塩化ビニル樹脂製床材と同様の施工が可能で、リサイクルが容易な床材である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るオレフィン系樹脂床材aのモデル断面図である。
【図2】反りの評価方法を示すモデル図である。

Claims (1)

  1. 表面層として表面フィルム層、オレフィン系樹脂組成物からなる中間層、および、裏面シート層からなるオレフィン系樹脂床材であって、
    前記裏面シート層が、メタロセン触媒を用いて製造されたポリエチレン100重量部に対して、非晶性ポリα−オレフィンを5重量部以上50重量部以下、および、無機充填材を50重量部以上500重量部以下、配合してなるコンクリート面への接着性が良好なオレフィン系樹脂組成物からなることを特徴とするオレフィン系樹脂床材
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