JP4276430B2 - オートテンショナ - Google Patents

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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H7/00Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
    • F16H7/08Means for varying tension of belts, ropes, or chains
    • F16H2007/0802Actuators for final output members
    • F16H2007/081Torsion springs

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  • Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベルトを用いて動力を伝達するベルト伝動システムにおいて、ベルトの弛みに追従してベルトの張力を調整するオートテンショナに関し、特に自動車の補機駆動に用いられるオートテンショナに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車のエンジン等では、その小型化が強く要請されている。これにともない、自動車のエンジンブロックに取り付けられ、補機駆動用ベルト伝動システムに用いられるオートテンショナも薄型化が求められている。またオートテンショナは、高い耐久性を要求されるとともにと低コスト化が求められる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、テンショナアームを簡略な構成で支持するとともに高い耐久性能を有するオートテンショナを得ることを目的としている。また更に、薄型のオートテンショナを得ることを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明のオートテンショナは、テンショナプーリと、第1の円筒側面を有しテンショナプーリを回転自在に保持するテンショナアームと、第1の円筒側面と円筒軸を実質的に共有する第2の円筒側面を有し、第1の円筒側面を介して円筒軸を中心にテンショナアームを回動自在に保持するテンショナカップと、テンショナカップに対しテンショナアームに円筒軸回りの回転付勢力を与える付勢手段と、テンショナアーム又はテンショナカップの一方を他方に対し押圧し、テンショナアームのテンショナカップに対する同軸方向の運動を規制する押圧手段とを備え、第1及び第2の円筒側面の一方が内周面であるとともに他方が外周面であり、外周面が内周面内に嵌入され、押圧手段が内周面から円筒軸に向かって延在し、外周面の一方の端を押圧することを特徴としている。
【0005】
外周面と内周面との間に、テンショナアームの回動動作を減衰するダンピングバンドが介装されることが好ましく、このダンピングバンドは第1又は第2の円筒側面の全周に渡って介装されることが好ましい。また例えば外周面は第1の円筒側面である。
【0006】
テンショナアームはウェブを備えることが好ましく、このウェブは押圧手段により押圧される外周面の一方の端に接続され、押圧手段は摺動部材を介してこのウェブを押圧することにより、テンショナアーム又はテンショナカップの一方を他方に対し押圧する。
【0007】
このときウェブは円筒軸と交わる中央部と、中央部を取り囲む円環領域を有する周縁部とを備え、押圧手段は円環領域を押圧することが好ましい。また、より広い領域で軸受力を保持するには、押圧手段は円環領域を全周に渡って押圧することが好ましい。また、外周面は例えば第1の円筒側面であり、中央部の円筒軸から偏心した位置にテンショナプーリが取り付けられる。
【0008】
例えば周縁部は中央部よりも低く、この中央部は円筒軸を中心とする円形の周縁の一部が円筒軸を中心とする扇形状に欠けた形状を呈するとともに、扇形状に欠けた領域は周縁部に属す。押圧手段は扇形状に欠けた領域を押圧し、この押圧が伝動ベルトからの反力とテンショナカップからの支持力によりテンショナアームに発生する偶力を打ち消す方向に作用する。これにより、より大きな偶力にも効果的に対応することができる。
【0009】
付勢手段を簡略に構成するには、付勢手段はコイルスプリングであることが好ましく、コイルスプリングの一方の端部はテンショナアームに接続され、コイルスプリングの他方の端部はテンショナカップに接続される。コイルスプリングを円筒軸方向により大きく圧縮可能とするには、コイルスプリングの螺旋の動径長が一周毎に減少する割合がコイルスプリングを構成する金属線の断面の径よりも大きく、螺旋のピッチが金属線の径よりも小さいことが好ましい。
【0010】
コイルスプリングの動径長が相対的に大きい第1の端部はテンショナカップに固定され、コイルスプリングの動径長が相対的に小さい第2の端部はテンショナアームに固定されることが好ましい。また、コイルスプリングの成形を簡略に行うには、金属線の径以上の大きさのピッチでコイルスプリングの螺旋が成形され、コイルスプリングは螺旋のピッチが金属線の径よりも小さくなるまで圧縮されてテンショナカップに装置されることが好ましい。このとき、コイルスプリングの伸張力により、より大きなダンピング力を得ることができるとともに、圧縮の割合を調整することによりダンピング力を微調整することも可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
本発明の一実施形態であるオートテンショナは、例えば図1に示すような自動車の補機駆動用ベルト伝動システム100に適用される。このベルト伝動システム100は、エンジンの出力軸に取り付けられた駆動プーリ1と、エアーコンディショナ、パワーステアリング装置、ウオータポンプ、オルタネータにそれぞれ取り付けられる従動プーリ2、3、4、5と、オートテンショナ10とを備え、各プーリにはエンドレスタイプの伝動ベルト6が懸架される。
【0012】
オートテンショナ10は、エンジンブロック(図示せず)に固定される固定部20と、この固定部20に対して揺動軸Lc(図2〜図6参照)の回りに回動可能なテンショナアーム30と、テンショナアーム30に取り付けられたテンショナプーリ40とから概ねなる。テンショナプーリ40は、プーリボルト41(図2〜図6参照)を介してテンショナアーム30の揺動軸Lcから偏心した位置に取り付けられ、プーリボルト41を回転軸Lp(図2〜図6参照)として回転自在である。
【0013】
テンショナアーム30が揺動軸Lcを中心に回動すると、揺動軸Lcから偏心した位置に設けられたプーリボルト41(回転軸Lp)は、揺動軸Lcを中心とした円弧に沿って移動される。図1に、円弧に沿って移動可能なプーリボルト41(図2〜図6参照)の3つの位置を符号41a、41b、41cを用いて示す。なお、本実施形態において、プーリボルト41は、位置41a〜41cで表わされる範囲の円弧上(例えば中心角60°)において移動可能である。
【0014】
固定部20内には付勢手段(後述)が設けられ、テンショナアーム30は、この付勢手段により揺動軸Lcを中心に図中時計回りに付勢される。これによりプーリボルト41を介してテンショナアーム30に取り付けられたテンショナプーリ40も揺動軸Lcを中心として時計回りに付勢される。すなわち、テンショナプーリ40は、その外周に掛けられた伝動ベルト6からの荷重(ベルト荷重)とテンショナアーム30からの付勢力との釣合によりその位置が円弧41a〜41cの範囲で決定され、ベルト荷重の変動に応じて円弧に沿ってその位置も変動する。
【0015】
図1において実線で示されたテンショナプーリ40は、プーリボルト41が位置41bにあるときの状態を示す。位置41aはベルト伝動システムにオートテンショナ10が装着されるときの位置であり、このときのテンショナプーリ40は破線で示される。テンショナプーリ40は駆動プーリ1の下手側に配置され、ベルト荷重の変動に即応して揺動する。これにより駆動プーリ1の下手側における伝動ベルト6の弛みは防止される。
【0016】
次に図2〜図6を参照して本実施形態のオートテンショナ10の構成についてより詳細に説明する。図2はオートテンショナ10の斜視図であり、図3、図4、図5はそれぞれオートテンショナ10の平面図、正面図、及び側面図である。また、図6は図3の線分A―Aに沿ったオートテンショナ10の横断面図である。
【0017】
固定部20は、取付穴21aがそれぞれ形成された一対のテンショナ取付部21と、略円筒形状を呈した薄型のテンショナカップ(固定部本体)22とから構成され、テンショナカップ22の円筒軸は揺動軸Lcに一致する。テンショナアーム30はテンショナカップ22の内径よりもひと回り小さい略円筒形の薄型カップの形状を呈し、カップを伏せた状態でテンショナカップ22内に嵌装され、テンショナアーム30の外周面とテンショナカップ22の内周面との間にはダンピングバンド33が介装される。このときテンショナアーム30の円筒軸は揺動軸Lcに一致し、揺動軸Lcを中心として回動自在である。なお、オートテンショナ10は、取付穴21aに挿通されるボルト等を用いてエンジンブロック(図示せず)に固定される。
【0018】
テンショナアーム30の上面(ウェブ)には、揺動軸Lcから所定の距離離れた位置(後述するウェブ中央部31内)にプーリボルト41が装着されるプーリ取付部30pが設けられる。プーリボルト41の軸(回転軸)Lpは揺同軸Lcと平行であり、テンショナプーリ40はプーリボルト41により回転軸Lpを中心に回転自在にプーリ取付部30pに取り付けられる。なお本実施形態では、テンショナアーム30がテンショナカップ22よりもひと周り小さい円筒カップであることから回転軸Lpはテンショナカップ22上にあるが、テンショナアームにテンショナカップの外側に延設されるアーム部を形成しその先に回転軸を設けてもよい。
【0019】
テンショナアーム30の上面(ウェブ)は、中央部31とそれよりも低くい周縁部32とから形成される。中央部31は、円筒軸(揺動軸Lc)を中心とした略円形の領域であり、周縁部32は中央部31を取り囲む領域である。周縁部32は、円環状の領域である円環領域32aと円環領域32aから中央部31に所定の幅で扇状に突き出した領域である扇形領域32bとから構成される。すなわち、略円形の中央部30Aは、扇形領域32bにより、その周縁部が一部扇形状に欠けている。本実施形態において、扇形領域32bは揺動軸Lcを中心として略90°の広がりをもつ扇形として形成される。
【0020】
周縁部32には、薄板状の押圧板60が覆い被せられ、テンショナアーム30をテンショナカップ22の方向に円筒軸Lcに沿って押圧する。押圧板60には、その略中央にテンショナアーム30の中央部31に対応した開口60aが形成される。すなわち、テンショナアーム30の円環領域32は略その全てが押圧板60に覆い隠される。押圧板60の外縁はテンショナカップ22の外径に等しい円形を略呈し、その周縁には押圧板60を固定部20に取り付けるために例えば3つの取付部60bが形成される。固定部20には、取付部60bに対応する位置に螺子穴(図示せず)がそれぞれ設けられ、押圧板60は例えば3つのボルト61を用いて固定部20に固定される。
【0021】
押圧板60の中央に形成された略円形の開口60aは、その一部が中心に向かって扇状に突出し扇形部60bを形成する。扇形部60bは、揺動軸Lcを中心に略30°に開いた扇形であり、テンショナアーム30の扇形領域32bの一部を覆う。本実施形態の場合、扇形領域32bの開きが90°であり、扇形部60bが30°であることから、テンションアーム30の回動角は60°の範囲に規制される。
【0022】
押圧板60と周縁部32(円環領域32aと扇形領域32b)との間には摺動部材34が介装される。摺動部材34は円環状の薄板部材であり、合成樹脂等の摩擦係数が小さい部材から形成される。摺動部材34の外周縁の形状はテンショナカップ22の内径に略等しい円形であり、その内周縁の形状は、押圧板60の開口60bの形状に略一致する。摺動部材34は押圧板60に固着され、テンショナアーム30の揺動動作にしたがって、テンショナアーム30の周縁部32に摺接する。
【0023】
プーリ取付部30pは、例えばテンショナアーム30から突出する円筒(下部円筒)の上に更に径の小さい円筒(上部円筒)を載置した形状をしており、その中央にはプーリボルト41が螺着されるネジ穴が形成されている。プーリ取付部30pの上部円筒は、外輪42bがテンショナプーリ40に固着されたボールベアリング42の内輪42aに嵌挿される。内輪42aは、下部円筒と上部円筒の連結部に形成される段部と塵埃の進入を防止するダストシールド43とに挟まれ、プーリボルト41によりプーリ取付部30pに固定される。これにより、テンショナプーリ40は、軸Lpに対し回転自在にテンショナアーム30に取り付けられる。なお、ダストシールド43とプーリボルト41との間にはフランジ44が介挿されている。
【0024】
テンショナカップ22に嵌装されたテンショナアーム30の外周には、略全周に渡ってテンショナカップ22の内周面に摺接するダンピングバンド33が介装される。すなわちテンショナカップ22とテンショナアーム30との間には、テンショナカップ22とテンショナアーム30とが直接接触しないようにダンピングバンド33が設けられ、テンショナアーム30が軸Lcを中心に揺動する際にテンショナカップ22との間に摩擦力を生じダンピング部材としての機能を果たす。ダンピングバンド33は、その断面がL字型の円環部材であり、その素材にはポリアセタールや、自己潤滑性をもたせるためにモリブデンを含むナイロン等の高分子材料、あるいはガラス繊維強化ナイロン、炭素繊維強化プラスチック等が使用される。
【0025】
また、テンショナカップ22内には、コイルスプリング50が配設されており、その一方の端部である第1の端部はテンショナカップ22に固定され、もう一方の端部である第2の端部はテンショナアーム30に固定される。コイルスプリング50は、テンショナアーム30に軸Lcを中心に時計回り(図3において)の回転付勢力を与える。
【0026】
次に図7〜図9を参照して本実施形態のコイルスプリング50の構造について説明する。図7はコイルスプリング50の正面図であり、コイルスプリング50をオートテンショナ10に装置する前の状態を示している。すなわち図7は、コイルスプリング50が成形されたときの状態を示している。また、図8はコイルスプリング50の平面図である。図7、図8に示すように、コイルスプリング50は、例えば直径dの円形断面を有する金属線をその両端を除いて円錐台状の螺旋形に回旋したものであり、コイルスプリング50の螺旋の軌跡Sは上方に行くにしたがってその動径長Dが小さくなる。コイルスプリング50の第1の端部51は、螺旋の軌跡Sから外側に所定の長さ折り曲げられており、第2の端部52は軌跡Sから内側に所定の長さ直線状に折り曲げられている。なお、軌跡Sはコイルスプリング50の断面の中心を通る。また、コイルスプリング50は後述するように適度に捩られてオートテンショナに装置されるため、装置前と装置後ではコイルスプリング50の捩られ方は若干異なるが本図では捩りによる変化は省略されている。
【0027】
図9は、コイルスプリング50がオートテンショナ10に装置された状態、すなわちコイルスプリング50がテンショナカップ22内に装置され、テンショナアーム30が嵌装されたときの状態を示す。オートテンショナ10に装置されたコイルスプリング50は、上下方向に圧縮され略扁平の螺旋形状を呈する。このとき図9に示されるように、螺旋のピッチPは金属線の直径dよりも小さくなり、外側の金属線と内側の金属線は高さ方向において重なり合う。また、図7〜図9に示されるように、螺旋軌跡Sの動径長Dは一周当たりΔD減少し、ΔDは直径dよりも大きいので図9の状態であっても内側と外側の金属線が接触することはない。
【0028】
例えば、図8のX軸から反時計回りに角θをとり軌跡Sをパラメータθで表すとき、軌跡Sの(x,y,z)座標は以下のように表される。
x=D(θ)cosθ
y=D(θ)sinθ
z=Π(θ)
ここでD(θ)は単調減少関数であり、Π(θ)は単調増加関数である。また、D(θ)は上記動径長Dに対応する。コイルスプリング50がオートテンショナ10に装置されたときには、D(θ)及びΠ(θ)は次の関係式を満たす。
ΔD=D(2πn+α)−D(2π(n+1)+α)>d
P=Π(2π(n+1)+α)−Π(2πn+α)<d
ここでnは任意の整数であり、αは任意の位相である。なお、本実施形態ではオートテンショナ10に装着される前のコイルスプリング50(図7)の軌跡Sは、P≧dを満たしている。
【0029】
第1の端部51はテンショナカップ22の円筒内周面近くの底面に形成されたスプリング固定部(図示せず)に係止されテンショナカップ22に固定される。第2の端部52はテンショナアーム30に形成されたスプリング固定部(図示せず)に係止されテンショナアーム30に固定される。コイルスプリング50は、適度に捩られた状態でテンショナカップ22とテンショナアーム30との間に圧縮状態で装置される。これにより、テンショナアーム30は軸Lc周りに回転力を与えられテンショナアーム30に取り付けられたテンショナプーリ40を介して伝動ベルト6に付勢力を与える。
【0030】
以上のように本実施形態のオートテンショナ10では、テンショナアーム30は、その円筒外周面とカップ上面の周縁部32とにより固定部20に保持される。したがって、ベルト6によるテンショナアーム30へのベルト荷重、すなわちテンショナアーム30とテンショナカップ22との間の軸受荷重は、ダンピングバンド33を介したテンショナカップ20の内周面とテンショナアーム30の円筒外周面との間の抗力、及び摺動部材34を介した周縁部32と押圧板60との間の抗力により支持される。また同時に、これらの抗力により、テンショナアーム30とダンピングバンド33間、テンションアーム30と摺動部材34との間にダンピング力が発生し、これによりテンショナアームの揺動が調整される。
【0031】
従来のオートテンショナでは、テンショナアームは、円筒軸(揺動軸)に設けられたピボットボルト等を介してテンショナカップに回転自在に保持され、円筒軸方向の運動はピボットボルトにより規制される。しかし、本実施形態では、テンショナアームの外周面とその上面(ウェブ)に設けられた周縁部のみによりテンショナアームがテンショナカップに支持される。したがって、ピボットボルトや軸受部材を設ける必要がなく、その構造が簡略化され小型化が容易になる。また、製造コストも削減することができる。更に、摺動部材34により大きな受圧面積を確保できるので、耐久信頼性が向上する。
【0032】
本実施形態のオートテンショナ10では、テンショナプーリ40の中央平面とテンショナカップ22の中央平面とが同一平面にないことから、テンショナアーム30には伝動ベルト6からの反力とテンショナカップ22からの支持力とにより偶力が発生する。すなわち、テンショナアーム30はこの偶力によりテンショナカップ22に対し傾こうとする。テンショナアーム30がテンションカップ22に対し傾くと、ダンピングバンド33の一部のみに大きな力が働くこととなり、適正なダンピング力が得られなくなる可能性がある。また、テンショナカップ22、ダンピングバンド33、あるいはテンショナアーム30の一部に局所的な力が繰り返し掛かることからこれらの部材の寿命を短くする。したがって、本実施形態では、テンショナアーム30に作用する偶力とは反対の向きにテンショナアーム30を押圧するために、テンショナアーム30の周縁部32に扇形領域32bを設けるとともに、押圧板60にこの扇形領域32bと係合する扇形部60bを設けている。このため本実施形態のオートテンショナによれば、より効果的にベルト荷重や軸受荷重を受けることができる。
【0033】
また、本実施形態によれば、コイルスプリングの螺旋の動径長が一周毎に減少する割合はコイルスプリングを構成する金属線の断面の径よりも大きいため、コイルスプリングを螺旋のピッチが金属線の径よりも小さくなるまで上下方向に圧縮しても内側と外側の金属線同士が接触することがなく、コイルスプリングを略扁平の螺旋形とすることができる。これにより、テンショナカップの厚さを極めて薄くすることが可能となり、超薄型のオートテンショナを得ることができる。
【0034】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、テンショナアームを簡略な構成で支持するとともに高い耐久性能を有するオートテンショナを得ることができる。また更に、薄型のオートテンショナを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるオートテンショナが適用されるベルト伝動システムの模式的な正面図である。
【図2】図1に示されたオートテンショナの斜視図である。
【図3】図1に示されたオートテンショナの平面図である。
【図4】図1に示されたオートテンショナの正面図である。
【図5】図1に示されたオートテンショナの側面図である。
【図6】図3の線分A―Aに沿ったオートテンショナの断面図である。
【図7】本実施形態のオートテンションナに装置されるコイルスプリングの装置前の状態を示す正面図である。
【図8】図7のコイルスプリングの平面図である。
【図9】図7のコイルスプリングがオートテンショナに装置されたときの状態を示す正面図である。
【符号の説明】
6 伝動ベルト
10 オートテンショナ
22 テンショナカップ
30 テンショナアーム
33 ダンピングバンド
34 摺動部材
40 テンショナプーリ
50 コイルスプリング
60 押圧板
d 金属線の断面の直径
D 動径長
ΔD 動径長の1周当りの減少量
Lc 揺動軸
Lp 回転軸
P ピッチ

Claims (10)

  1. テンショナプーリと、
    第1の円筒側面を有し前記テンショナプーリを回転自在に保持するテンショナアームと、
    前記第1の円筒側面と円筒軸を実質的に共有する第2の円筒側面を有し、前記第1の円筒側面を介して前記円筒軸を中心に前記テンショナアームを回動自在に保持するテンショナカップと、
    前記テンショナカップに対し前記テンショナアームに前記円筒軸回りの回転付勢力を与える付勢手段と、
    前記テンショナアーム又は前記テンショナカップの一方を他方に対し押圧し、前記テンショナアームの前記テンショナカップに対する前記円筒軸方向の運動を規制する押圧手段とを備え、
    前記第1の円筒側面が外周面であるとともに前記第2の円筒側面が内周面であり、前記外周面が前記内周面内に嵌入され、前記押圧手段が前記内周面から前記円筒軸に向かって延在するとともに前記外周面の一方の端を押圧し、
    前記テンショナアームがウェブを備え、前記ウェブは前記押圧手段により押圧される前記外周面の一方の端に接続され、前記押圧手段が摺動部材を介して前記ウェブを押圧することにより、前記テンショナアーム又は前記テンショナカップの一方を他方に対し押圧し、更に前記ウェブが前記円筒軸と交わる中央部と前記中央部を取り囲む円環領域を有する周縁部とを備え、前記押圧手段が前記円環領域を押圧する
    ことを特徴とするオートテンショナ。
  2. 前記外周面と前記内周面との間に、前記テンショナアームの回動動作を減衰するダンピングバンドが介装されることを特徴とする請求項1に記載のオートテンショナ。
  3. 前記ダンピングバンドが前記第1及び第2の円筒側面の全周に渡って介装されることを特徴とする請求項2に記載のオートテンショナ。
  4. 前記押圧手段が前記円環領域を全周に渡って押圧することを特徴とする請求項1に記載のオートテンショナ。
  5. 記中央部の前記円筒軸から偏心した位置に前記テンショナプーリが取り付けられることを特徴とする請求項1に記載のオートテンショナ。
  6. 前記周縁部が前記中央部よりも低く、前記中央部が前記円筒軸を中心とする円形の周縁の一部が前記円筒軸を中心とする扇形状に欠けた形状を呈するとともに、前記扇形状に欠けた領域が前記周縁部に属し、前記押圧手段が前記扇形状に欠けた領域を押圧し、この押圧により前記伝動ベルトからの反力による前記テンショナアームの前記テンショナカップに対する傾きが抑えられることを特徴とする請求項1に記載のオートテンショナ。
  7. 前記付勢手段がコイルスプリングであり、前記コイルスプリングの一方の端部が前記テンショナアームに接続され、前記コイルスプリングの他方の端部が前記テンショナカップに接続されることを特徴とする請求項1に記載のオートテンショナ。
  8. 前記コイルスプリングの螺旋の動径長が一周毎に減少する割合が前記コイルスプリングを構成する金属線の断面の径よりも大きく、前記螺旋のピッチが前記金属線の径よりも小さいことを特徴とする請求項7に記載のオートテンショナ。
  9. 前記コイルスプリングの動径長が相対的に大きい第1の端部が前記テンショナカップに固定され、前記コイルスプリングの動径長が相対的に小さい第2の端部が前記テンショナアームに固定されることを特徴とする請求項8に記載のオートテンショナ。
  10. 前記金属線の径以上の大きさのピッチで前記コイルスプリングの螺旋が成形されており、前記コイルスプリングが前記螺旋のピッチが前記金属線の径よりも小さくなるまで圧縮されて前記テンショナカップに装置されることを特徴とする請求項9に記載のオートテンショナ。
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