JP4276414B2 - 植物体栽培装置および方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、植物体栽培装置および植物体栽培方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、植物体の生産において、植物体の均一性、輸送性及び生産性の向上を目的として、規格化された栽培容器であるセル成型トレイが盛んに使用されている。また、このセル成型トレイ専用の自動定植機及び自動接木機等が導入され植物体生産の省力化及び軽労化が進められている。
【0003】
このような自動定植機及び自動接木機等を活用するためには各機械の要求に適合する一定の生育状態の植物体を均一に生産することが必要とされるが、気象状況及び生育管理状態等の影響により各機械が要求する一定の生育状態から外れた植物体が出来る場合がある。具体的には、光環境、種子の品質、潅水及び肥料の斑等の要因によって植物体個体間で大きさ等の生育状態に差が生じる。
【0004】
作物の生育を均一化する技術として、下記特許文献1には、カメラにより撮影した作物の画像データに基づいて各作物の生育状態を把握し、それぞれの作物の生育状態に応じて追肥量を制御することにより、作物の生育をほぼ均一化させる「作物固体追肥方法及び装置」が開示されている。
【0005】
また、下記特許文献2には、CCDカメラにより育苗トレイの植え付け面を撮像し、その撮像情報に基づいて各苗の生育状態を判定し、その判定結果に応じて不良苗を良苗に植え換える技術が開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特許第3225269号公報(第2頁)
【0007】
【特許文献2】
特開平8−266153号公報(第3頁)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、追肥量を制御するのみでは草丈、葉面積及び開花等の調節を行うことが困難である。また、生育不良苗を良苗に植え換える方法では一定数の苗を生産しようとした場合植え換え用の苗を余分に育てる必要があり、さらに、生育不良と判定された苗が全て無駄になってしまうという問題を有する。
【0009】
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、草丈、葉面積及び開花等について複数の植物体それぞれの生育を個別的に制御することにより、複数の植物体の生育を均一化することができる植物体栽培装置及び植物体栽培方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る植物体栽培装置は、複数の植物体を、当該植物体ごとに収容する植物体収容容器と、複数の植物体を生育させるための栽培光を投射する、投射範囲を調整可能な光投射手段と、複数の植物体を撮像した植物体画像を取得する画像取得手段と、植物体画像における植物体収容容器内の土と植物体との色の違いに基づいて画像情報処理を行うことで抽出した植物体の領域に基づいて複数の植物体それぞれの生育状態を判定する手段であって、複数の植物体の所定の時間生育前の植物体画像と所定の時間生育後の植物体画像とにおける複数の植物体それぞれの形態差及び色の差の少なくとも1つに基づいて複数の植物体それぞれの生育状態を判定する生育状態判定手段と、生育状態判定手段により判定された複数の植物体それぞれの生育状態に基づいて、複数の植物体それぞれの生育に適した栽培光の投射領域および投射条件を設定する投射条件設定手段と、を備え、投射条件設定手段により設定される栽培光の投射条件は、栽培光の波長、強度および照射時間を含み、 光投射手段は、投射条件設定手段によって投射する範囲が設定された投射領域に対して、投射条件に応じ、三原色光源による赤、緑及び青、並びに紫外光及び赤外光を選択的に、栽培光として投射する、ことを特徴とする。
【0011】
本発明に係る植物体栽培装置によれば、画像取得手段により取得された植物体画像に基づいて複数の植物体それぞれの生育状態が生育状態判定手段により判定される。そして、判定結果に基づいて、複数の植物体それぞれの生育に適した栽培光の投射領域及び投射条件を投射条件設定手段により設定し、設定した投射領域に対して投射条件に応じた栽培光が光投射手段により投射される。このため、複数の植物体それぞれの生育を個別的に制御することができる。
【0012】
本発明に係る植物体栽培装置は、画像取得手段が複数の植物体を所定の時間生育させる前と後で植物体画像をそれぞれ取得し、生育状態判定手段が複数の植物体の所定の時間生育前の植物体画像と所定の時間生育後の植物体画像とにおける複数の植物体それぞれの形態差および色の差の少なくとも1つに基づいて複数の植物体それぞれの生育状態を判定する、ことが好ましい。
【0013】
このようにすれば、画像取得手段により取得した所定の時間生育前の植物体画像と所定の時間生育後の植物体画像とにおける複数の植物体それぞれの形態差および色の差の少なくとも1つに基づいて複数の植物体それぞれの生育状態を生育状態判定手段により判定することができるので、この生育状態に基づいて生育が不良な植物体を抽出することができる。
【0014】
本発明に係る植物体栽培装置は、光投射手段が投射領域に向けて栽培光を投射する投射光学系を有し、画像取得手段が複数の植物体を撮像する撮像光学系を有し、投射光学系と撮像光学系とは並んで設置されている、ことが好ましい。
【0015】
このようにすれば、画像取得手段により取得された植物体画像に対して角度補正等の情報処理を行うことなく当該植物体画像に基づいて栽培光の投射領域を設定することができる。
【0016】
本発明に係る植物体栽培装置は、複数の植物体を、当該植物体ごとに収容する植物体収容容器を更に備える、ことが好ましい。この場合には、植物体の均一性、輸送性及び生産性の向上を図ることができる。
【0017】
本発明に係る植物体栽培方法は、複数の植物体が、植物体収容容器に収容され、投射範囲を調整可能な光投射手段から複数の植物体に栽培光を投射することにより生育させる植物体栽培方法であって、複数の植物体を撮像して植物体画像を取得する画像取得ステップと、植物体画像における植物体収容容器内の土と植物体との色の違いに基づいて画像情報処理を行うことで抽出した植物体の領域に基づいて複数の植物体それぞれの生育状態を判定するステップであって、複数の植物体の所定の時間生育前の植物体画像と所定の時間生育後の植物体画像とにおける複数の植物体それぞれの形態差及び色の差の少なくとも1つに基づいて複数の植物体それぞれの生育状態を判定する生育状態判定ステップと、生育状態判定ステップで判定された複数の植物体それぞれの生育状態に基づいて、複数の植物体それぞれの生育に適した栽培光の投射領域および投射条件を設定する投射条件設定ステップと、を備え、投射条件設定ステップで設定される栽培光の投射条件は、栽培光の波長、強度および照射時間を含み、光投射手段は、投射条件設定ステップによって投射する範囲が設定された投射領域に対して、投射条件に応じ、三原色光源による赤、緑及び青、並びに紫外光及び赤外光を選択的に、栽培光として投射する、ことを特徴とする。
【0018】
本発明に係る植物体栽培方法によれば、画像取得ステップで取得された植物体画像に基づいて複数の植物体それぞれの生育状態を判定し、判定結果に基づいて複数の植物体それぞれの生育に適した栽培光の投射領域および投射条件を設定している。そして、設定した投射領域に対して投射条件に応じた栽培光を投射するので、複数の植物体それぞれの生育を個別的に制御することができる。
【0019】
本発明に係る植物体栽培方法は、画像取得ステップが複数の植物体を所定の時間生育させる前と後で植物体画像をそれぞれ取得し、生育状態判定ステップが複数の植物体の所定の時間生育前の植物体画像と所定の時間生育後の植物体画像とにおける複数の植物体それぞれの形態差および色の差の少なくとも1つに基づいて複数の植物体それぞれの生育状態を判定する、ことが好ましい。
【0020】
このようにすれば、画像取得ステップで取得した所定の時間生育前の植物体画像と所定の時間生育後の植物体画像とにおける複数の植物体それぞれの形態差および色の差の少なくとも1つに基づいて複数の植物体それぞれの生育状態を生育状態判定ステップで判定することができるので、この生育状態に基づいて生育の不良な植物体を抽出することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0022】
まず、本実施形態に係る育苗装置1(植物体栽培装置)の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る育苗装置1の全体構成を示すブロック図である。育苗装置1は、CCDカメラ10(画像取得手段)、生育状態判定部20(生育状態判定手段)、光投射条件設定部30(投射条件設定手段)、画像記憶部40、プロジェクタ50(光投射手段)及びセル成型トレイ60(植物体収容容器)を備えている。
【0023】
CCDカメラ10は、セル成型トレイ60の上方に配置され、セル成型トレイ60に収容された苗70(植物体)の画像(苗画像(植物体画像))を取得する。このCCDカメラ10により取得された苗画像は生育状態判定部20へ出力される。
【0024】
生育状態判定部20は、CCDカメラ10により取得された苗画像に基づいて複数の苗70それぞれの草丈、葉の数、色及び蕾の有無等の生育状態を判定する。また、生育状態判定部20は、複数の苗70を所定の時間(1時間〜2週間)生育させる前と後で苗画像をそれぞれ取得し、所定の時間生育前の苗画像と所定の時間生育後の苗画像とにおける複数の苗70それぞれの形態差、例えば、葉、茎及び蕾等の各部位の色及び形状等の差異に基づいて複数の苗70それぞれの生育状態を判定する。
【0025】
光投射条件設定部30は、生育状態判定部20により判定された複数の苗70それぞれの生育状態に基づいて複数の苗70それぞれの生育に適した光(育苗光(栽培光))の投射領域及び投射条件を求める。ここで、光の投射条件は、光の波長、強度及び照射時間の少なくとも1つを含む。生育状態判定部20及び光投射条件設定部30は、コンピュータ等が好適に用いられる。
【0026】
画像記憶部40は、CCDカメラ10により取得された苗画像を記憶するものであり、メモリーカード、ハードディスク及び光ディスク等が好適に用いられる。
【0027】
プロジェクタ50は、CCDカメラ10に並んで設置されており、光投射条件設定部30により設定された光の投射条件に応じて光投射条件設定部30により設定された投射領域に対して三原色光源による赤(R)、緑(G)及び青(B)の光を選択的に投射するものであり、苗70の生長点、葉及び花等の苗70の一部分に対しての投射も可能である。また、プロジェクタ50は、紫外光(波長200nm〜400nm)及び赤外光(波長700nm〜2000nm)を投射することも可能である。なお、プロジェクタ50による投射光は補光として利用されるものであるため太陽光のような光量は必要とされない。このようなプロジェクタ50には、液晶プロジェクタ及びDLP(デジタル・ライト・プロセシング)等が好適に用いられる。
【0028】
セル成型トレイ60は、苗70の生育の均一性、輸送性及び生産性の向上を目指して規格化された植物体収容容器であり、複数の苗70を、苗70ごとに収容する。セル成型トレイとして、例えば、野菜や花等の複数個のセル状苗が縦及び横方向に並ぶ整列状態で植え付けられる定型(矩形形状等)の育苗トレイなどを使用することができる。
【0029】
図2は、本実施形態に係る育苗方法(植物体栽培方法)の全体処理を示す流れ図である。次に、図2に従って本実施形態に係る育苗方法の全体処理について詳細に説明する。
【0030】
ステップS100では、セル成型トレイ60に収容された苗70の画像を、セル成型トレイ60の上方に設置したCCDカメラ10により取得する。また、このCCDカメラ10により取得した苗画像をハードディスク等の画像記憶部40に記憶する。図3にCCDカメラ10により取得された苗画像を示す。
【0031】
ステップS110では、ステップS100でCCDカメラ10により取得された苗画像におけるセル成型トレイ60内の土と苗70との色の違いに基づいて2値化等の画像情報処理を行うことにより苗領域71とそれ以外の土領域72とを区別し、苗領域71を生育状態判定部20により抽出する。図4にCCDカメラ10により取得した苗画像を土と苗70との色の違いに基づいて2値化した画像を示す。さらに、ステップS110では、抽出された苗領域71の位置情報をハードディスク等の画像記憶部40に記憶する。
【0032】
ステップS120では、ステップ110で生育状態判定部20により抽出した苗領域71の画像情報に基づいて苗領域71の面積を生育状態判定部20により算出する。
【0033】
ステップS130では、ステップ110で生育状態判定部20により抽出した苗領域71について、葉、茎及び蕾等の各部位の色及び形状等の違いを利用して2値化及びパターンマッチング等の情報処理を行うことにより、葉、茎及び蕾等の各部位を生育状態判定部20により抽出する。
【0034】
ステップS140では、ステップ130で生育状態判定部20により抽出した苗領域71の葉、茎及び蕾等の各部位の情報に基づいて、葉の数、葉の色、蕾の数及び草丈等を生育状態判定部20により算出する。さらに、生育状態判定部20により算出された苗70の葉の数、葉の色、蕾の数及び草丈等をハードディスク等の画像記憶部40に記憶する。
【0035】
ステップS150では、ステップS120で生育状態判定部20により算出された苗領域71の面積並びにステップS140で算出された苗70の葉の数、葉の色、蕾の数及び草丈等に基づいて苗70の生育状態を生育状態判定部20により判定し、生育不良苗を抽出する。また、所定の時間(1時間〜2週間)生育前の苗画像と所定の時間生育後の苗画像とにおける複数の苗70それぞれの形態差、例えば、葉、茎及び蕾等の各部位の色及び形状等の差異に基づいて複数の苗70それぞれの生育量を算出し、この算出された生育量と予め設定されている当該所定時間における生育量との比較により生育状態を判定し、生育不良苗を抽出しても良い。
【0036】
ステップS160では、ステップS150で判定した複数の苗70それぞれの生育状態に基づいて複数の苗70それぞれの生育に適した光(育苗光(栽培光))の投射領域及び投射条件を光投射条件設定部30により設定する。
【0037】
ステップS170では、ステップS160で光投射条件設定部30により設定された育苗光の波長に基づいて投射する育苗光のRGBの割合を調整する色調調整処理を光投射条件設定部30により行い、また、育苗光の強度に基づいて投射する育苗光の強度を調整する強度調整処理を光投射条件設定部30により行う。また、光投射条件設定部30により設定された育苗光の照射時間に基づいて投射する育苗光の照射時間を調整する照射時間調整処理を光投射条件設定部30により行う。
【0038】
ステップS180では、ステップS170で色調調整処理、強度調整処理及び照射時間調整処理を施された投射画像情報に応じてステップS160で光投射条件設定部30により求められた育苗光の投射領域に対して三原色光源による育苗光をプロジェクタ50により投射する。
【0039】
次に、上記ステップS160で苗70の生育状態に基づいて育苗光の波長及び強度を設定する設定処理方法について図5〜9に基づいて詳細に説明する。
【0040】
図5は、葉の形状を均一にする場合の光投射条件設定処理を示す流れ図である。ステップS200で生育状態判定部20により苗70の葉が長いと判定された場合には、ステップS220で青色光の割合を増加させ、赤〜近赤外光の割合を減少させる。また、ステップS210で生育状態判定部20により苗70の葉が短いと判定された場合には、ステップS230で青色光の割合を減少させ、赤〜近赤外光の割合を増加させる。葉の形状についての生育状態が適切である場には育苗光の投射条件は変更されない。
【0041】
図6は、葉数を均一にする場合の光投射条件設定処理を示す流れ図である。ステップS300で生育状態判定部20により苗70の葉数が多いと判定された場合には、ステップS320で育苗光の強度を弱くし、また、ステップS310で生育状態判定部20により苗70の葉数が少ないと判定された場合には、ステップS330で育苗光の強度を強くする。葉数が適切である場には育苗光の投射条件は変更されない。
【0042】
図7は、葉の面積を均一にする場合の光投射条件設定処理を示す流れ図である。ステップS400で生育状態判定部20により苗70の葉の面積が大きいと判定された場合には、ステップS420で育苗光の強度を弱くし、また、ステップS410で生育状態判定部20により苗70の葉の面積が小さいと判定された場合には、ステップS430で育苗光の強度を強くする。葉の面積についての生育状態が適切である場には育苗光の投射条件は変更されない。
【0043】
上記光条件設定の妥当性を検証するため、PPF(光合成有効放射束)値を変化させることにより葉齢(葉数)及び葉面積の調節を行う実験を行った。次に、その実験結果について説明する。
【0044】
供試植物には、ペチュニア(品種:バカラレッドモーン(サカタのタネ))を用いた。セル成型トレイ60(128穴)に播種した後、子葉が展開した時点から赤色光を照射し育苗した。表1に示す通りPPF値により2つの処理区を設けた。また、両処理区に共通する育苗条件を表2に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
育苗後35日目における葉齢(葉数)及び葉面積の実験結果を表3に示す。
【0048】
【表3】
【0049】
PPF値が高い650区の方がPPF値の低い350区よりも葉齢が高く、また、葉面積が大きくなった。この実験結果から、光飽和点以下の光強度においては、同一波長の育苗光であればPPF値が高い方が光合成効率が高くなることにより苗70の生育が早くなることがわかる。そこで、苗70へ投射する育苗光の強度を調節する事により葉齢(葉数)及び葉面積の生育を調節する事が可能となる。
【0050】
図8は、草丈を均一にする場合の光投射条件設定処理を示す流れ図である。ステップS500で生育状態判定部20により苗70の草丈が高いと判定された場合には、ステップS520で青色光の割合を増加させ、赤〜近赤外光の割合を減少させる。また、ステップS510で生育状態判定部20により苗70の草丈が低いと判定された場合には、ステップS530で青色光の割合を減少させ、赤〜近赤外光の割合を増加させる。草丈の生育状態が適切である場には育苗光の投射条件は変更されない。
【0051】
上記光条件設定の妥当性を検証するため、青色光の割合を増減することにより草丈の調節を行う実験を行った。次に、その実験結果について説明する。
【0052】
供試植物には、コスモス(品種:イエローガーデン(サカタのタネ))を用いた。セル成型トレイ60(128穴)に播種した後、子葉が展開した時点から赤色光と青色光を照射し育苗した。表4に示す通り、青色光の割合によって4つの処理区を設けた。また、全処理区に共通する育苗条件を表5に示す。
【0053】
【表4】
【0054】
【表5】
【0055】
育苗後13日目における葉齢(葉数)及び草丈の実験結果を図10及び図11に示す。図10は、青色光の割合が葉齢(葉数)に及ぼす影響を示す図であり、図11は、青色光の割合が草丈に及ぼす影響を示す図である。図10に示される通り、葉齢は、青色光の割合に関係無く総PPF(光合成有効放射束)値が同一の場合には差が見られなかった。図11に示される通り、草丈は、青色光の割合が高い処理区の苗70ほど低くなり、青色光のPPF値を総PPF値の30%とした処理区(青30)では赤色光のみの処理区(青0)よりも草丈が30mm低くなるという結果が得られた。
【0056】
以上の結果より、総PPF値を同一として青色光の割合を増減させることにより苗70の草丈を制御することができる。また、赤色光と青色光に近赤外光を加える事で茎の伸長を更に促進させることも可能である。
【0057】
図9は、蕾の有無を均一にする場合の光投射条件設定処理を示す流れ図である。ステップS600で生育状態判定部20により苗70に蕾が有ると判定された場合には、ステップS610で赤〜近赤外光の割合を減少させる。また、ステップS600で蕾が無いと判定された場合には、ステップS620で赤〜近赤外光の割合を増加させる。
【0058】
上記光条件設定処理の妥当性を検証するため、青色光、赤色光及び近赤外光の組み合わせにより開花時期の調整を行う実験を行った。
【0059】
供試植物には、ペチュニア(品種:バカラブルー)を用いた。セル成型トレイ60(128穴)に播種した後、子葉が展開した時点から光処理を行って育苗した。表6に示す通り、青色、赤色及び近赤外の光の組み合わせによって3つの処理区を設けた。全処理区に共通する育苗条件を表7に示す。育苗期間は34日とし、34日目に鉢上げし、無加温ガラス温室にて管理した。
【0060】
【表6】
【0061】
【表7】
【0062】
次に、実験結果について説明する。図12は、育苗光の波長が開花に及ぼす影響を示す図であり、各処理区における開花時の苗70の葉数及び開花までの日数を示す。また、図13は、葉齢の経日変化を示す図である。
【0063】
図12に示される通り、開花までの日数は、赤色光のみの場合に比べ、青及び近赤外光を加えた方が短縮された。また、葉の展開速度は、育苗光の波長の組み合わせにより大きな差は見られなかった。以上の結果から、育苗光の波長の組み合わせ方によって開花時期を調節するが可能となる。
【0064】
以上、本実施形態に係る育苗装置及び方法によれば、プロジェクタ50を用いる事で小型の装置で広い範囲へ育苗光を投射することができると共に、特定の苗70の特定部位といった狭い領域に対しても育苗光を投射することが可能である。よって、苗70の草丈、葉面積及び蕾等の違いを個々に調節することができ、複数の苗70の生育を均一化することができる。
【0065】
本発明は、図5〜9において説明した光投射条件設定処理に限られず、光投射条件は栽培する植物体に応じて適宜、設定される。
【0066】
本発明は、上記実施形態におけるセル成型トレイ苗に限られず、ガラス温室及びビニールハウス等の太陽光利用型施設並びに植物工場及び苗生産工場等の人工光利用型施設内において、植物体、例えば農作物、園芸作物等(鉢物生産、切り花生産及び野菜生産等)の生育制御に用いることも可能である。また、苗70の葉齢(葉数)、葉面積及び蕾の有無等の二次元画像で解析可能な情報は1台のCCDカメラ10を用いて苗70の画像取得を行い、草丈及び葉の立ち上がり等の三次元情報が必要なものについては2台以上のCCDカメラ10を用いて苗70の画像取得を行っても良い。
【0067】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したとおり、本発明によれば、草丈、葉面積及び開花等について複数の植物体それぞれの生育を個別的に制御することにより、複数の植物体の生育を均一化することができる植物体栽培装置及び植物体栽培方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る育苗装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態に係る育苗方法の全体処理を示す流れ図である。
【図3】セル成型トレイ及び苗の画像を示す図である。
【図4】2値化したセル成型トレイ及び苗の画像を示す図である。
【図5】葉の形状を均一にする場合の光投射条件設定処理を示す流れ図である。
【図6】葉数を均一にする場合の光投射条件設定処理を示す流れ図である。
【図7】葉の面積を均一にする場合の光投射条件設定処理を示す流れ図である。
【図8】草丈を均一にする場合の光投射条件設定処理を示す流れ図である。
【図9】蕾の有無を均一にする場合の光投射条件設定処理を示す流れ図である。
【図10】青色光の割合が葉齢に及ぼす影響を示す図である。
【図11】青色光の割合が草丈に及ぼす影響を示す図である。
【図12】光の波長が開花に及ぼす影響を示す図である。
【図13】葉齢の経日変化を示す図である。
【符号の説明】
1…育苗装置、10…CCDカメラ、20…生育状態判定部、30…光投射条件設定部、40…画像記憶部、50…プロジェクタ、60…セル成型トレイ、70…苗、71…苗領域、72…土領域。
Claims (3)
- 複数の植物体を、当該植物体ごとに収容する植物体収容容器と、
前記複数の植物体を生育させるための栽培光を投射する、投射範囲を調整可能な光投射手段と、
前記複数の植物体を撮像した植物体画像を取得する画像取得手段と、
前記植物体画像における前記植物体収容容器内の土と植物体との色の違いに基づいて画像情報処理を行うことで抽出した前記植物体の領域に基づいて前記複数の植物体それぞれの生育状態を判定する手段であって、前記複数の植物体の所定の時間生育前の前記植物体画像と前記所定の時間生育後の前記植物体画像とにおける前記複数の植物体それぞれの形態差及び色の差の少なくとも1つに基づいて前記複数の植物体それぞれの生育状態を判定する生育状態判定手段と、
前記生育状態判定手段により判定された前記複数の植物体それぞれの生育状態に基づいて、前記複数の植物体それぞれの生育に適した前記栽培光の投射領域及び投射条件を設定する投射条件設定手段と、
を備え、
前記投射条件設定手段により設定される前記栽培光の投射条件は、前記栽培光の波長、強度及び照射時間を含み、
前記光投射手段は、前記投射条件設定手段によって投射する範囲が設定された前記投射領域に対して、前記投射条件に応じ、三原色光源による赤、緑及び青、並びに紫外光及び赤外光を選択的に、前記栽培光として投射する、
ことを特徴とする植物体栽培装置。 - 前記光投射手段は、前記投射領域に向けて前記栽培光を投射する投射光学系を有し、
前記画像取得手段は、前記複数の植物体を撮像する撮像光学系を有し、
前記投射光学系と前記撮像光学系とは並んで設置されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の植物体栽培装置。 - 複数の植物体が、当該植物体ごとに植物体収容容器に収容され、
投射範囲を調整可能な光投射手段から前記複数の植物体に栽培光を投射することにより生育させる植物体栽培方法であって、
前記複数の植物体を撮像して植物体画像を取得する画像取得ステップと、
前記植物体画像における前記植物体収容容器内の土と植物体との色の違いに基づいて画像情報処理を行うことで抽出した前記植物体の領域に基づいて前記複数の植物体それぞれの生育状態を判定するステップであって、前記複数の植物体の所定の時間生育前の前記植物体画像と前記所定の時間生育後の前記植物体画像とにおける前記複数の植物体それぞれの形態差及び色の差の少なくとも1つに基づいて前記複数の植物体それぞれの生育状態を判定する生育状態判定ステップと、
前記生育状態判定ステップで判定された前記複数の植物体それぞれの生育状態に基づいて、前記複数の植物体それぞれの生育に適した前記栽培光の投射領域及び投射条件を設定する投射条件設定ステップと、
を備え、
前記投射条件設定ステップで設定される前記栽培光の投射条件は、前記栽培光の波長、強度及び照射時間を含み、
前記光投射手段は、前記投射条件設定ステップによって投射する範囲が設定された前記投射領域に対して、前記投射条件に応じ、三原色光源による赤、緑及び青、並びに紫外光及び赤外光を選択的に、前記栽培光として投射する、
ことを特徴とする植物体栽培方法。
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JP2002286677A JP4276414B2 (ja) | 2002-09-30 | 2002-09-30 | 植物体栽培装置および方法 |
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