JP4275935B2 - 圧入接合構造及び圧入接合方法 - Google Patents

圧入接合構造及び圧入接合方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属製要素部品を構成する部材同士の圧入接合構造及び圧入接合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車等に使用される金属製要素部品を製造する場合、通常、アーク溶接(プラズマ溶接)等により部材同士を接合している。これは、例えばプレートに軸状部材を接合する場合には、プレートに設けた孔に軸状部材を嵌め込み、アーク溶接等により溶加材を用いて軸状部材との嵌め合せ部位の全周又は局部的に溶接を行うものである。また、抵抗溶接法として、スポット溶接法、プロジェクション溶接法による接合、或いはかしめ加工により部材同士を接合する方法も行われている。
【0003】
例えば、特許文献1には、図7に示すように、T形横断面のベアリングバー30の胴部に連結バー36を貫通させて連結する成形方法が開示されている。これは、同図に示すように、ベアリングバー30の胴部に孔状の装着部32を形成し、この内縁の上部に溶着突起34を成形し、この装着部32に連結バー36を接触させて挿通し、連結バー36とベアリングバー30とに通電端子を挟みつけて両者間に瞬間的に高電流を流し、溶着突起34を介して連結バー36をベアリングバー30に溶着し、両者を連結成形するものである。
【0004】
また、特許文献2には、軸部材と板部材との溶接構造が開示されている。この溶接構造は、軸部の一端部に該軸部よりも大径かつ円錐状の頭部を形成し、この頭部の円錐面に放射状に延びる多数の凸条を形成し、上記板部材に設けた嵌合孔に上記軸部材の軸を挿通させるとともに上記頭部を嵌合させて両者をプロジェクション溶接するものである。
【0005】
【特許文献1】
特公平4−752号公報
【特許文献2】
特開平8−174234号公報
【特許文献3】
特開2001−353628号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記アーク溶接は溶接工賃が高い上に、アーク溶接の溶接熱による熱変形等により、プレート、軸状部材等の母材の熱的劣化や、寸法歪みが発生して精度への影響が避けられない。この場合には、溶接後に後加工を加えて製品の精度を高め、また溶接部分の不要な溶加材を削除するなど、溶接後の仕上げ加工に多くの手間と費用を要するといった問題がある。
【0007】
また、上記抵抗溶接法により装着部32に連結バー36を連結する方法は、スポット溶接によるものであり、この溶接では溶接を強くするためにはナゲットの数を増やすことになるが、その場合には接合母材の熱的劣化や、寸法精度への影響が避けられないという問題がある。また、上記軸部材と板部材との溶接構造についても、部材の熱的劣化、寸法精度等の問題がある。
【0008】
これに対して、本件出願人は先に圧入接合構造を提案したが(特許文献3参照)、軸状部材の中間部にプレート等を接合する場合の接合構造については、更に改良が望まれる。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、製造容易で経済効果に優れ、かつ仕上精度が良く強度的にも優れた圧入接合構造及び圧入接合方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
以上の技術的課題を解決するため、本発明に係る圧入接合構造は、図1及び図2に示すように、孔部10を有する板状部材4と、上記孔部10とは接触することなく挿通可能な挿通軸部6、及び軸の中間部に上記孔部10に対して所定の圧入代を有する突起9が複数設けられた膨出部8を有する軸状部材2とを用い、上記板状部材4の孔部10に上記軸状部材2の挿通軸部6を挿通し、かつ上記膨出部8を所定の圧力で押圧するとともに、これら両部材間に通電して上記膨出部8と孔部10との接合部に電気抵抗熱を発生させ、上記膨出部8を上記板状部材4の孔部10に圧入し、この膨出部8と上記孔部10の内壁面との接合面部に接合界面を形成させ、かつこの接合を固相状態の接合としたことである。
【0011】
また、本発明に係る圧入接合構造は、軸の周囲に、鍛造、プレス加工、転造等の圧縮加工を部分的に施すことにより上記膨出部を形成したものである。
【0012】
また、本発明に係る圧入接合構造は、上記膨出部の突起の数を3箇所から8箇所としたものである。
【0013】
また、本発明に係る圧入接合構造は、上記軸状部材は、上記膨出部を除き断面円形状の均一な太さのむくの部材からなるものである。
【0014】
また、本発明に係る圧入接合構造は、上記板状部材の孔部を、板面から垂直方向に形成したものである。
【0015】
また、本発明に係る圧入接合構造は、上記孔部に対する上記膨出部の片側の圧入代を、一定寸法でかつ0.2mm〜0.5mmの範囲としたものである。
【0016】
また、本発明に係る圧入接合構造は、上記軸状部材の膨出部の軸方向幅を、上記板状部材の板厚と同じ程度に形成したものである。
【0017】
また、本発明に係る圧入接合構造は、上記板状部材と軸状部材との接合部の断面積を20平方cm以下としたものである。
【0018】
また、本発明に係る圧入接合構造は、上記圧入接合の後、上記軸状部材と上記板状部材との間に再度通電し、両者の接合部に電気抵抗熱を発生させて焼き戻しを行うものである。
【0019】
本発明に係る圧入接合方法は、図1に示すように、孔部を有する板状部材と、上記孔部とは接触することなく挿通可能な挿通軸部、及び軸の中間部に上記孔部に対して所定の圧入代を有する突起が複数設けられた膨出部を有する軸状部材とを用い、上記板状部材の孔部に上記軸状部材の挿通軸部を挿通し、かつ上記膨出部を所定の圧力で押圧するとともに、これら両部材間に通電して上記膨出部と孔部との接合部に電気抵抗熱を発生させ、上記両部材の軟化によって上記膨出部が上記孔部の内壁面をしごきながら圧入し、この膨出部と上記孔部の内壁面との接合面部に接合界面を形成させ、かつこの接合を固相状態の接合としたことである。
【0020】
また、本発明に係る圧入接合方法は、軸の周囲に、鍛造、プレス加工、転造等の圧縮加工を部分的に施すことにより上記膨出部を形成したことである。
【0021】
また、本発明に係る圧入接合方法は、上記圧入接合の後、上記軸状部材と上記板状部材との間に再度通電し、両者の接合部に電気抵抗熱を発生させて焼き戻しを行うことである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施の形態を図面に基づいて説明する。
この実施の形態に係る圧入接合構造及び圧入接合方法では、ワークとして、軸状部材2と板体に孔部10が設けられた板状部材4とを用い、この軸状部材2の中間部に板状部材4を接合する場合について説明する。
【0023】
図1は、治具を用いて軸状部材2に板状部材4を接合する状態を示している。上記軸状部材2は図2(a)(b)に示すように、断面円形状の均一な太さのむくの軸の中間部に、半径方向に突出した突起9が均一な間隔で4箇所設けられた膨出部8を形成したものである。このように軸状部材2は、円柱状の挿通軸部6と、これらの中間に形成された膨出部8からなる。上記板状部材4は図2(c)(d)に示すように、円形の板材に、断面が均一な円形の孔部10が板面5に対して垂直に形成されたものである。また、孔部10には面取部11が形成されている。
【0024】
上記冶具は、上部に円柱状の穴部13が設けられたクローム銅製の下型12と、下部に円柱状の穴部15が設けられたクローム銅製の上型14とを有する。これら下型12と上型14とは、それぞれ電極16,17としても機能し両型間に通電可能である。
【0025】
上記下型12の上面部20には板状部材4が載置され、その孔部10の中心を下型12の穴部13の中心と一致させて配置する。上記上型14の穴部15には軸状部材2の挿通軸部6を突入させ、この挿通軸部6の側面部及び上面部は上型14の穴部15の面にそれぞれ密着させて固定する。
【0026】
このように軸状部材2の側面部にも電極17を設ける構成としたのは、軸状部材2の上面部のみに電極を設けたのでは、軸状部材2自体の抵抗が通電に影響するので、これを軽減して通電を良好にするためである。勿論、電極は上記以外の形態であってもよく、要は接合部としての膨出部8の近傍に電極を設けることである。そして、上型14には図示しないプレス機構が装備され、上型14を加圧降下する。
【0027】
上記軸状部材2及び板状部材4の材料としては、鋼材、SUS(ステンレス鋼)、SUSと炭素鋼とを組み合わせたものが用いられる。これ以外に、機械構造用炭素鋼、機械構造用合金鋼、耐熱鋼、工具鋼、バネ鋼、鋳鉄、快削鋼、軸受鋼、一般加工用鋼材、圧力容器用鋼材、チタン、アルミニウムなどの軽金属等が適用可能である。また、この圧入接合においては、低炭素鋼同士、低炭素鋼と高炭素鋼及び高炭素鋼同士のいずれの組み合わせも可能である。要は、接合部における電気抵抗熱を利用した圧入加工であるから、所定の電気抵抗を有する金属であれば特に制限はされない。特に、同一の材料同士、また融点及び硬度が同程度の材料同士を接合することが、接合界面の組織が均一に形成され、良好な接合が行われる。
【0028】
図3に示すように、上記軸状部材2の挿通軸部6は、板状部材4の孔部10とは接触することなく挿通可能な形状である。このため挿通軸部6は、板状部材4の孔部10に突入して通過する際、その孔部10の壁面に接触して通電接合しないように、挿通軸部6と孔部10との間には適度の隙間が必要である。この隙間の間隔(C)は、部材の精度にもよるが、特に軸状部材2が長いと精度の影響が大きくなり間隔も多くとることになる。このため、隙間(片側)の間隔(C)は0.2mm〜1mmは必要である。
【0029】
また、この実施の形態に係る圧入では、上記軸状部材2の膨出部8と孔部10との間に所定の圧入代を確保する必要がある。片側の圧入代(A)としては、上記膨出部8における突起9の部分の割合が非突起の部分に対してどの程度かにもよるが、(A)は0.2mm〜0.5mmの範囲とするのが好ましい。上記圧入代が0.2mmより小さいと接合強度が十分得られなく、また0.5mmより大きいと圧入の深さ(軸方向の接合範囲)が十分確保できない、といった可能性がある。また、良好な接合構造を得るため、圧入代は均一な寸法に形成する。
【0030】
ここで、上記挿通軸部6の直径寸法を(D2)、突起9の挿通軸部6からの高さを(D3)とすると、上記膨出部8の直径の寸法(D)は、D=D2+2D3となる。ここで突起9の高さ(D3)は、上記隙間の片側間隔(C)と片側の圧入代(A)とを加えたものであるから、D3=C+Aである。また板状部材4の孔部10の直径寸法を(D1)とすると、片側の圧入代(A)は、A=(D−D1)/2となる。
【0031】
また、板状部材4の板厚(T)の寸法は、圧入の深さに関連するものであるが、要素部品としての用途により異なる。また、軸状部材2の膨出部8の軸方向幅(H)と板状部材4の板厚(T)とは、同一寸法とすれば最大の圧入深さを確保することができ、仕上がりも良好である。もっとも、軸方向幅(H)と板状部材4の板厚(T)との寸法は必ずしも同一にする必要はなく、強度的に必要な圧入の深さが確保できれば良く、例えば軸方向幅(H)を板厚(T)よりも小さくしても良い。
【0032】
上記軸状部材2中間の膨出部8は、鍛造、プレス加工、或いは転造等の圧縮加工によって行う。この圧縮加工は軸を直角方向から押圧して行い、軸状部材2の中間部の軸方向幅(H)の範囲を加工する。上記圧縮加工により、軸状部材2の上記所定範囲の部位が部分的に圧縮され、これに対して圧縮しない部分は、圧縮した分の部材の肉が膨出して膨出部8が形成される。このような圧縮加工を行うのは、軸の中間部に膨出部8を形成する加工が容易かつ経済的に行えるためであり、また上記圧縮加工は塑性加工によるものであり、軸の精度及び強度を損なうことがないからである。
【0033】
図4は、軸(S)に種々の形態の上記膨出部を形成するときの圧縮加工の例を示したものである。同図(a)は、軸の周囲の上下の2箇所をプレス加工(A)により圧縮したもの、同図(b)は、軸の周囲の4箇所をそれぞれ直角形状の押圧片を用いてプレス加工(B)により圧縮したもの、同図(c)は、軸の周囲の4箇所をそれぞれ平坦状の押圧片を用いてプレス加工(C)により圧縮したものである。
【0034】
図5は、上記圧縮加工により形成される膨出部の形状を示したものであり、それぞれ圧縮しない部分に突起9が形成されている。同図(a)は、上記プレス加工(A)により得られるもの、同図(b)は、上記プレス加工(B)により得られるもの、同図(c)は、上記プレス加工(C)により得られるものであり、各突起9は円弧状に形成されている。同図(d)は、転造による圧縮加工により得られるものである。このようにプレス加工により、自由な形状に膨出部の形成が可能であるが、突起9が均等な大きさで、かつ均一な間隔で形成する等、圧入の際に各突起9に加わる押圧力が均一になるようにする。
【0035】
上記軸状部材2は、軸中間部の周囲4箇所に突起9を膨出形成して膨出部8を設けたものである。この突起9の数は2箇所以上は必要であるが、接合時にバランスをとるためには3箇所以上が好ましい。突起9の数は3乃至8箇所程度が好適であり、これ以上になると突起9の高さが制限される。各突起9の高さは、均一に揃えるのが好ましい。各突起9の高さのバラツキは、突起9の数などにもよるが、0.2mm以内とするのが望ましく、0.1mm以内が好適である。社内試験によれば、この突起9の高さが揃わないと、特に低い突起9の接合強度が低下することが確認されている。
【0036】
なお、上記膨出部8を、一様に膨出させて全周を接合する方法を採用することも可能である。このときは、膨出させない部位には金型で被い、軸状部材の軸方向に圧力を加えて膨出部を加工する。この場合、抵抗熱を発生させる電源供給装置の許容量の問題もあり、部材する部材の径をあまり太くすることができない。
【0037】
さて、接合に際しては図1に示すように治具にワークを固定し、図6(a)に示すように、上記下型12に板状部材4を載置する一方、上型14の穴部15に軸状部材2を嵌入固定する。このようにして、板状部材4の上方に軸状部材2を配置し、上型14に加圧力を付勢してこれを降下させる。そして、電極16,17を介して軸状部材2と板状部材4間に通電し、図6(b)に示すように、軸状部材2の膨出部8と板状部材4の孔部10との接合部に電流を流す。すると、電気抵抗熱の発生とともに上記両部材の接合部の軟化によって軸状部材2の圧入が開始され、軸状部材2の膨出部8が軸状部材2の孔部10内を降下移動し、図6(c)に示すように、軸状部材2の膨出部8の全体が板状部材4の孔部10に突入した状態で接合を終える。
【0038】
さて上記接合の際には、通電による電気抵抗熱の発生とともに軸状部材2の圧入が開始され、膨出部8が板状部材4の孔部10内をしごき擦りながら降下移動する。この場合に、両部材の接合界面にしごきの作用が生じ、しごき加工による製造工程により、一定の加圧力、一定の降下速度で圧入接合が行われ、瞬時に接合部が発熱され短時間で軸状部材2の膨出部8は板状部材4との接合を完了する。
【0039】
このとき、両者の接合部間には固相溶接の接合界面が形成される。固相溶接においては、接合面に清浄な表面組織が得られていることが、接合の良否を左右する。この実施の形態に係る圧入接合によれば、上記接合界面には板状部材4と軸状部材2との各壁面同士の間が滑り方向の移動によりしごかれ、これにより表面の不純物質層が削られて表面が清浄化され、この清浄な組織に固相溶接が行われる。
【0040】
上記接合の過程では、時間の経過とともに通電による抵抗熱により接合面部が昇温し、それに伴って接合面部の軟化が始まる。そして、この軟化にともない軸状部材2の膨出部8が板状部材4の孔部10内をしごき擦りながら降下移動する。圧入が進むにつれて接合面部の接合面積が増加し、これと反対に電流密度が下がり抵抗熱が減少し接合面部の温度は低下する。このように、膨出部8が板状部材4内を移動して接合過程を終了する。以上の、加圧及び通電の開始、圧入スタート、圧入の完了までの全プロセスが、2秒以内の時間の間に行われる。そして、圧入の完了後、冷却により接合部の母材の硬さが回復して強固に接合する。
【0041】
上記圧入接合では、加圧→通電(圧入)→放冷(急冷)の経過をたどる。このように圧入後は、そのまま放冷すれば銅製の電極により急速に冷却が行われる。このため、焼き入れ性の良い材料の圧入接合を行った場合、接合部には焼きが入り材質が脆くなる。この焼きが入る理由として、上記圧入接合では局部的にかつ急激に熱が加わるため、接合部と非接合部との温度勾配は大きくなり、鋼の変態点(A3)以上に加熱された接合部は加熱が途絶されると共に急冷され、マルテンサイト組織に変化するためである。このマルテンサイト組織は、材料の炭素当量と接合材料の大きさに比例して増加する。
【0042】
この実施の形態では、さらに焼き戻しを行うこととし、加熱後の急速冷却により接合が行われた直後に、再度、軸状部材2と板状部材4との間にテンパー(熱処理)通電を行って加熱する。この再通電は、最初の通電と同じ環境下で行う。この再加熱によって焼き戻し処理が行われ、接合部の靭性が回復する。圧入接合工程に、焼き戻し加えたときの工程は順に、加圧→通電(圧入)→放冷(急冷)→通電(焼戻し)→放冷(徐冷)の工程からなる。
【0043】
上記焼き戻しを行う工程では、最初の加熱接合時の熱の伝熱により、周辺部材が加熱され部材の温度が高くなるので、少し冷却時間をおいて上記テンパー通電を行うことにより、周辺部材の温度が高められ、2回目の通電によって加熱された接合部は冷却速度が遅くなる。このとき、焼入れ組織であるマルテンサイトは焼き戻しマルテンサイトに変化し、靭性が回復して焼き戻しが行えるのである。これらの工程は短時間で行われるため、最初に部材をセットした治具で行うことが望ましい。上記焼き戻しは、特にワークとしてS30C以上の炭素含有量の鋼材、または炭素当量0.3%以上の材料を用いた場合に有効である。
【0044】
ここで、社内試験により、ワークとして図2に示す軸状部材2と板状部材4とを圧入接合し、そのときの接合状態を観察した結果について説明する。この軸状部材2及び板状部材4の材料としては、ともに鋼材(S45C)を用いた。圧入用の装置は、定格容量110KVA、最大短絡電流35,000A、また最大加圧力は9.8kNのものを用いた。
【0045】
また、軸状部材2の挿通軸部6の直径(D2)は12mmであり、膨出部8の径(D)は14.2mmである。また、板状部材4の孔部10は断面が均一で内径(D1)が13mmであり、板厚(T)は6mmである。したがって、軸状部材2の挿通軸部6と板状部材4の孔部10との間の片側の隙間の間隔(C)は0.5mmであり、また片側の圧入代(A)は0.6mmである。試験は、図1に示す形態で行い、下型12に板状部材4を載置し上型14に軸状部材2を固定して行った。
【0046】
上記ワークについて複数のサンプルを用意し、通電時間を1/6秒〜1秒の範囲に分けて行った。その結果、通電時間が2/3〜1秒の場合には良好な接合が行われた。通電時間がこれ以下の場合には、圧入が半分程度で停止するなどの現象がみられた。通電時間は、圧入深さと関係があり、圧入深さが大きいと通電時間も多く必要となる。この試験では、さらに上記焼き戻しの処理を行い、上記通電の後、1/2秒の冷却期間をおいて、1/6秒間の焼き戻しのための再通電を行った。
【0047】
上記圧入試験後、上記軸状部材2と板状部材4との接合界面における接合部の金属顕微鏡撮影写真によれば、接合部の周囲の熱影響範囲(硬度変化範囲)が比較的狭く、接合部の周囲の熱影響部では、結晶粒が成長せず、不規則で粒状の組織が観察され、また接合界面には異常な炭化物や酸化物が見られなく良好な接合状態にあり、これから機械的強度が確保されるものと考えられる。
【0048】
上記観察結果より、圧入の直後は接合面部が狭いことから電流が集中して組織の表層部が軟化或いは限られた薄層だけが溶融するものの、接合状態は、圧入による塑性変形(熱塑性)を伴った固相溶接に至ったものといえる。したがって上記実施の形態に係る圧入接合は、従来の重ね溶接とは異なり、接合部に溶融凝固層が殆ど存在しないことから、固相溶接あるいは固相溶接に近い接合方法である。
【0049】
特に、上記圧入接合で重要な点は、圧入の工程において、圧入というプロセスの効果として、接合界面には滑り方向の動きが生まれ、これにより表面の不純物質層が削り取られ、かつ除去されるという作用が得られることにある。この作用により、固相溶接に必須の清浄な接合表面が形成されて、両者の接合が強固に行われるものであり、この接合方法における特徴的な作用効果といえる。
【0050】
ここで、上記接合試験により接合したワークの抜け強度を測定した。これは、試験サンプルとして軸状部材2を固定し、圧入方向と反対方向から、板状部材4の端面にオートグラフで静荷重を加え、軸状部材2が板状部材4から剥離して抜ける荷重(接合部の破壊荷重)を測定した。強度の試験機として、引張り試験機オートグラフ(島津製作所製)を用いた。
【0051】
試験結果によれば、接合部の抜け破壊強度は、上記通電時間が2/3秒の時は37.5kN(別のサンプルでは21.4kN)、通電時間が1秒の時は60kN以上(測定器の上限値)であった。また、接合後の振れ(部材の歪)の測定結果は0.02であり、このため上記圧入接合による熱影響部の歪はほとんど無いと判断できる。これから、この実施の形態に係る圧入接合方法を用いて軸の中間部にプレートを接合する構造物及びその接合方法は、製法が容易であり有効かつ実用的な技術である。
【0052】
なお、ここでのワークの接合部は、実用上の点で断面を円形としているが、これは他の形状、例えば楕円形、三角、四角等の多角形であっても、技術的には同じであって適用は可能であり、同様の効果が期待できる。
【0053】
また、ワークの接合部の断面の大きさは、理論的には制限はないが、特に接合部の面積が大きくなれば電気抵抗が小さくて大容量の電流が必要となり、またアーク溶接等他の溶接との兼ね合いから、実質的には、接合部の断面積が20平方cm以下(これは断面が円形の場合の直径50mm以下に略相当)が好適である。ワークの接合部の大きさがこれ以上になると、電流供給設備の能力の問題(一般溶接機の最大容量は45kA程度)、電極自体・ワーク自体の抵抗の影響等の実用上の問題が生じる。
【0054】
上記圧入接合方法は、自動車の要素部品等の製造に用いることができ、例えばトランスミッションのシフトフォーク(U字形状の板材の屈曲U部に設けた孔部に軸を貫通接合した部品)、クラッチペダル(べダルのアーム部の端部に軸を貫通接合)、その他、軸状部材の中間部にプレートを接合する形態の部品、或いはエンジン部品等の製造に好適である。
【0055】
なお、上記軸状部材2はむく(中実)であるが、これに代えて中空の管を用いることができる。このとき管の中間部に膨出部を形成する場合には、管の肉厚にもよるが上記図4に示すプレス加工を採用することができ、また膨出する部分のみを残して外部を金型で覆い、油圧フォーミング等により、高圧を管内に加えて局所的に膨出部を形成することもできる。また、鋳型により膨出部の形成された軸状部材を製造する製法も可能であるが、この場合、部材の精度が不十分な場合には精度を高める工程を設けることになる。
【0056】
従って上記実施の形態に係る圧入接合によれば、軸状部材の中間部に板状部材を接合する構造が、圧入と通電のみの簡単な工程でしかも迅速に行え、このため製造が容易に行えて製造コストが低減され経済性に優れる。また、接合界面が清浄化されて接合が良好に行われて強度的にも優れ、加えて接合を固相状態の溶接としたことから、母材に与える熱影響範囲が少なく溶接による歪はほとんど発生しないことから、高精度な接合が確保され仕上り精度が良く、後加工が殆ど不要なものとなる等の効果がある。
【0057】
このように上記圧入溶接方法は、母材の熱的劣化が極めて限定的な範囲の為、溶接後の歪取りや、応力除去の熱処理が不要であり、また、寸法精度に与える影響が殆ど無いため、溶接後の仕上げ加工が不要であり、加工費用が大幅に削減できる。また、この溶接の接合強度についても、溶接に匹敵する強度が確保でき、カシメ等の接合方法と異なり、溶接後の熱処理も可能であり、高炭素鋼の溶接も可能であり、費用も安価である。さらに、上記圧入接合方法は、電極をワークの接合面部近傍の側壁面部に設けたから、ワーク自体の抵抗の影響が排除され、通電が良好に行えて適切な電気抵抗熱が確保される。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る圧入接合構造によれば、板状部材の孔部に膨出部を所定の圧力で押圧するとともに電気抵抗熱を発生させ、膨出部を板状部材の孔部に圧入して固相状態の接合とした構成としたから、軸状部材の中間部への板状部材の接合が簡単な工程で迅速に行えて経済性に優れ、また接合界面が清浄化されて接合が良好に行われて強度的にも優れ、加えて接合を固相状態の溶接としたことから、接合部の熱的劣化がなく仕上り精度が良いという効果がある。
【0059】
また、本発明に係る圧入接合構造によれば、軸の周囲に、鍛造、プレス加工、転造等の圧縮加工を部分的に施すことにより膨出部を形成したから、軸の中間部に膨出部を形成する加工が容易かつ経済的に行え、また軸の精度及び強度を損なうことがないという効果がある。軸状部材は、膨出部を除き断面円形状の均一な太さのむくの部材からなるものとしたから、上記効果がより高められる。
【0060】
また、本発明に係る圧入接合構造によれば、軸状部材の膨出部の軸方向幅を、板状部材の板厚と同じ程度に形成したから、最大の圧入深さを確保することができ、仕上がりも良好であり精度もよいという効果がある。
【0061】
また、本発明に係る圧入接合構造によれば、圧入接合の後、軸状部材と板状部材との間に再度通電し、両者の接合部に電気抵抗熱を発生させて焼き戻しを行うこととしたから、さらに強度的に優れるという効果がある。
【0062】
本発明に係る圧入接合方法は、板状部材の孔部に膨出部を所定の圧力で押圧するとともに電気抵抗熱を発生させ、膨出部が孔部の内壁面をしごきながら圧入して固相状態の接合としたから、軸状部材の中間部への板状部材の接合が簡単かつ迅速な工程で製造容易に行え、また接合界面が清浄化されて接合が良好に行われ強度的にも優れ、加えて接合部の熱的劣化がなく仕上り精度が良いという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係り、ワークを治具に取付けて圧入接合を行う状態を示す説明図である。
【図2】実施の形態に係るワークを示す図で、(a)は軸状部材の正面を、(b)は軸状部材のA−A断面を、(c)は板状部材の側面を、(d)は板状部材の正面をそれぞれ示す図である。
【図3】実施の形態に係り、軸状部材と板状部材との関係(寸法)を示す図である。
【図4】軸に種々の形態の膨出部を形成するときの圧縮加工の例を示す図であり、(a)は軸の上下をプレス加工A、(b)は軸の4箇所をプレス加工B、(c)は軸の4箇所をそれぞれ平坦状の押圧片を用いてプレス加工Cする形態を示す。
【図5】圧縮加工により形成される膨出部の形状を示す図であり、(a)はプレス加工Aにより、(b)はプレス加工Bにより、(c)はプレス加工Cにより得られるものを、(d)は転造による圧縮加工により得られるものを示す。
【図6】実施の形態に係る接合手順を示す図であり、(a)は板状部材の上方に軸状部材を配置したところ、(b)は軸状部材の圧入が開始されるところ、(c)は圧入により膨出部が板状部材の孔部に突入した状態を示す。
【図7】従来例に係り、ベアリングバーの胴部に連結バーを貫通させて連結する成形方法を示す図である。
【符号の説明】
2 軸状部材
4 板状部材
6 挿通軸部
8 膨出部
9 突起
10 孔部

Claims (8)

  1. 圧入部分の断面が一様で板面から垂直方向に形成された円形の孔部を有する板状部材と、
    上記孔部とは接触することなく挿通可能な断面円形状の均一な太さの挿通軸部、及び一部にこの挿通軸部を半径方向に突出させかつ軸方向に筋状の突起が周囲に均一な間隔で複数設けられ、これら突起の軸中心からの径を上記孔部の半径よりも大きく形成してこの孔部に対して所定の圧入代を有する膨出部が設けられた軸状部材とを用い、
    上記板状部材の孔部に上記軸状部材の挿通軸部を挿通し、かつ上記軸状部材を所定の圧力で押圧して上記孔部の孔方向に上記膨出部を押さえ付けるとともに、これら両部材間に通電して上記膨出部と孔部との接合部に電気抵抗熱を発生させ、
    上記膨出部を上記板状部材の孔部に圧入し、この膨出部と上記孔部の内壁面との接合面部に接合界面を形成させ、かつこの接合を固相状態の接合とし
    上記圧入接合の後、上記軸状部材と上記板状部材との間に再度通電し、両者の接合部に電気抵抗熱を発生させて焼き戻しを行うことを特徴とする圧入接合構造。
  2. 軸の周囲に、鍛造、プレス加工、転造等の圧縮加工を部分的に施すことにより上記膨出部を形成したことを特徴とする請求項1記載の圧入接合構造。
  3. 上記膨出部の突起の数を3箇所から8箇所としたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧入接合構造。
  4. 上記軸状部材は、上記膨出部を除き断面円形状の均一な太さのむくの部材からなることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の圧入接合構造。
  5. 上記孔部に対する上記膨出部の突起の圧入代を、一定寸法でかつ半径に対して0.2mm〜0.5mmの範囲としたことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の圧入接合構造。
  6. 上記軸状部材の膨出部における突起の軸方向の寸法を、上記板状部材の板厚と同一寸法に形成したことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の圧入接合構造。
  7. 圧入部分の断面が一様で板面から垂直方向に形成された円形の孔部を有する板状部材と、
    上記孔部とは接触することなく挿通可能な断面円形状の均一な太さの挿通軸部、及び一部にこの挿通軸部を半径方向に突出させかつ軸方向に筋状の突起が周囲に均一な間隔で複数設けられ、これら突起の軸中心からの径を上記孔部の半径よりも大きく形成してこの孔部に対して所定の圧入代を有する膨出部が設けられた軸状部材とを用い、
    上記板状部材の孔部に上記軸状部材の挿通軸部を挿通し、かつ上記軸状部材を所定の圧力で押圧して上記孔部の孔方向に上記膨出部を押さえ付けるとともに、これら両部材間に通電して上記膨出部と孔部との接合部に電気抵抗熱を発生させ、
    上記両部材の軟化によって上記膨出部が上記孔部の内壁面をしごきながら圧入し、
    この膨出部と上記孔部の内壁面との接合面部に接合界面を形成させ、かつこの接合を固相状態の接合とし
    上記圧入接合の後、上記軸状部材と上記板状部材との間に再度通電し、両者の接合部に電気抵抗熱を発生させて焼き戻しを行うことを特徴とする圧入接合方法。
  8. 軸の周囲に、鍛造、プレス加工、転造等の圧縮加工を部分的に施すことにより上記膨出部を形成したことを特徴とする請求項に記載の圧入接合方法。
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