JP4274961B2 - 粉末状化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、優れた使用性を有する、肌のかさつきを抑える効果に優れた、安定な粉末状化粧料に関する。
近年、消費者の嗜好の多様化傾向に応じて種々の化粧品が提供されており、油分そのものを直接肌に塗布するような製品も上市されている。このような製品は、皮膚のかさつきを抑える効果が高い反面、通常べたつきやぬるつきが感じられ、使用感触の良好な製剤とはいえない。さらに、みずみずしさがない。これを改良したものとして、油分を粉末とともに配合し粉末状化した化粧料がある。このものは、べたつき感がなくなったが、きしみ感があり、みずみずしさは依然として不充分である。
最近、比表面積80m2/g以上の疎水化無水ケイ酸、フッ素処理粉末、油、水及び不安定有効成分を配合した化粧料(特許文献1参照。)、さらに、フッ素処理粉末と油中水型乳化組成物を含有し、塗擦により液化することを特徴とした粉末状化粧料(特許文献2参照。)等の技術が開発されているが、いずれも未だ不充分である。、
特開平6−211620号公報 特開2003−12450号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、きしみ感がない、べたつき感がない、みずみずしい感触等の優れた使用性を有する、肌のかさつきを抑える効果に優れた、安定な粉末状化粧料を提供することにある。
本発明者は上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、粉末成分として特定形状の疎水性の塩基性炭酸マグネシウムを用い、油中水型乳化組成物とともに配合して粉末状化粧料を調製することにより上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(a)疎水化処理された柱状又は管状の塩基性炭酸マグネシウムと、(b)油中水型乳化組成物を含有することを特徴とする粉末状化粧料である。
本発明における粉末状化粧料は、外観が粉末状でありながら使用に際して肌に塗擦すると液化し、優れた使用性と機能を発揮する。なお、粉末状化粧料とは、粉末粒子が自由に流動し、外観が粉末状形態をなす化粧料である。
前記(a)成分と(b)成分の含有比は、(a)成分:(b)成分=1:9〜4:1(質量比)であることが好ましい。
本発明において、固形状、液状、ペースト状とは常温での状態を表す。また、比表面積はBET法での比表面積であり、マウンテック製自動表面積計Macsorb(HM
model-1201)にて測定した。また、細孔分布は、CE
Instruments製水銀圧入式ポロシメーター(シリーズ140型、440型)にて測定した。
本発明によれば、きしみ感がない、べたつき感がない、みずみずしい感触等の優れた使用性を有する、肌のかさつきを抑える効果に優れた、安定な粉末状化粧料が得られる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳述する。
本発明においては、粉末成分として疎水化処理された柱状又は管状の塩基性炭酸マグネシウムが用いられる。前記柱状又は管状の塩基性炭酸マグネシウムは、塩基性炭酸マグネシウムの薄片状微細結晶の凝集粒子からなる柱状又は管状の塩基性炭酸マグネシウムであり、この凝集粒子をなす薄片状微細結晶は、厚さ0.005〜0.5μm、径0.1〜10μmのものが好ましく、この結晶がカードハウス構造状に集合して柱状又は管状になったものである。
前記塩基性炭酸マグネシウムの柱状又は管状の凝集粒子は、単純な撹拌、温度やpHなどの環境の変化によって、薄片状微細結晶が容易に分散してしまうような凝集粒子ではない。
本発明における柱状又は管状の塩基性炭酸マグネシウムは、その形状が、外径1〜20μm、長さ5〜200μm、長さ/外径の比が2〜50好ましくは4〜50であるか、あるいはBET法での比表面積が40〜200m2/gであることが好ましい。これらの形状及び比表面積は、一方だけでも前記範囲にあることが好ましく、両方とも前記範囲内であることがより好ましい。これらによって、本発明の効果をより効果的に発現する。
本発明においては、柱状の塩基性炭酸マグネシウムと管状の塩基性炭酸マグネシウムを併用しても構わない。また本発明においては、前記形状が管状であることが好ましい。管状であることによって、本発明の効果を充分に発揮することができる。前記管状の塩基性炭酸マグネシウムは、内径が0.5〜5μm、内径/外径の比が0.1〜0.95の形状とすることにより、特に優れた効果を発揮させることができる。
本発明において好適に用いられる管状の塩基性炭酸マグネシウムは、BET法での比表面積が70〜200m2/g、好ましくは85〜200m2/g、より好ましくは90〜200m2/gであるか、または、水銀圧入法により測定される細孔分布において、細孔径0.01〜100μmの細孔容積(A)が5000〜12000mm3/gであって、細孔径0.5〜5μmの細孔容積(B)との比であるB/Aが0.45〜0.85であることが好ましく、この両者が、両者とも前記範囲にあることが、さらに好ましく、それによって、前記管状という形状に由来する特性がより一層効果的に発現される。
本発明の柱状又は管状の塩基性炭酸マグネシウムは、例えば特開2003−306325号公報に記載の方法で得ることができる。すなわち、水溶液中にて水溶性マグネシウム塩と水溶性炭酸塩とを混合し、20〜60℃の温度で、正炭酸マグネシウムの柱状粒子を生成させる第1ステップと、該正炭酸マグネシウムの柱状粒子の懸濁液を第1ステップで正炭酸マグネシウムを生成させた温度より高い温度であって、かつ35〜80℃の温度で加熱処理する第2ステップとにより製造することができる。
本発明においては、前記柱状又は管状の塩基性炭酸マグネシウムは、表面が疎水化処理されて疎水性の粉末とされる。疎水化処理の方法としては、特に限定されることはないが、例えば、メチルハイドロジェンポリシロキサンを用いたコーティング焼き付け処理、さらに金属石鹸、脂肪酸デキストリン、トリメチルシロキシケイ酸、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、フッ素基を有する高分子等によるコーティング処理等が挙げられる。
本発明に用いられる疎水化処理された柱状又は管状の塩基性炭酸マグネシウムの含有量は、粉末状化粧料全量中10〜80質量%が好ましい。含有量が粉末状化粧料全量中10質量%未満であると、(b)成分である油中水型乳化組成物を充分に粉末状化することができなくなって、意図する粉末状形態を得ることができなくなるおそれがあり、一方、80質量%を越えると使用時塗擦しても液化が充分でなく、官能上好ましくない。さらに好ましい含有量は20〜70質量%である。
本発明においては、粉末成分として前記疎水化処理された柱状又は管状の塩基性炭酸マグネシウム以外の他の粉末を本発明の効果を損わない範囲で配合することができる。他の粉末としては、例えば、マイカ、タルク、カオリン、セリサイト、合成雲母、炭酸カルシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛、雲母チタン、窒化ホウ素、ケイ酸カルシウム、アルミニウムパウダー、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス、赤色228号、赤色226号、青色404号、黄色4号、橙色204号、青色1号、緑色3号、
ポリアミド球状樹脂粉末(ナイロン球状粉末)、球状ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル球状粉末、架橋型ポリ(メタ)クリル酸メチル球状樹脂粉末、球状ポリエステル末、架橋ポリスチレン球状樹脂粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体球状樹脂粉末、ベンゾグアナミン球状樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン球状粉末、球状セルロース、球状スチレン樹脂粉末、球状ポリメチルシルセスキオキサンパウダー、球状オルガノポリシロキサンエラストマーパウダー、球状ポリウレタンパウダー、シロキサン結合が三次元的に伸びた網状構造をなしケイ素原子1個にメチル基が結合した無機と有機の中間的構造を有するポリメチルシルセスキオキサン球状粉末、シリコーンゴム球状粉体、異種のオルガノポリシロキサンからなる球状複合粉体、球状シリカ、球状アルミナ、球状酸化チタン、球状炭酸マグネシウム、球状珪酸マグネシウム、球状珪酸カルシウム、球状無水珪酸等が挙げられる。
これらの任意配合粉末は1種又は2種以上が任意に選択され配合することができる。
また、これらの他の任意配合粉末は、表面が親水性であっても疎水性であってもよい。例えば、表面が親水性の場合は、そのまま用いても、あるいは疎水化処理によって表面を疎水性にしたものを用いることもできる。疎水化処理の方法としては、特に限定されることはないが、例えば、メチルハイドロジェンポリシロキサンを用いたコーティング焼き付け処理、金属石鹸、脂肪酸デキストリン、トリメチルシロキシケイ酸、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、フッ素基を有する高分子等によるコーティング処理等が挙げられる。
本発明においては、前記任意配合粉末を含む場合でも、(a)成分の含有割合は粉末成分全量中50質量%以上(50〜100質量%)になることが好ましい。この範囲において本発明の充分な効果が得られる。
本発明においては、油相(外相)と水相(内相)とを乳化してなる油中水型乳化組成物が含有される。前記油相(外相)は油性成分からなり、該油性成分としては、化粧料に用いられる油性成分であれば特に限定されるものでないが、油分として、例えば、硬化油、モクロウ、カカオ脂、硬化ヒマシ油、部分水素添加ゴマ油、部分水素添加牛脂、部分水素添加パーム油等の固形油脂;固形パラフィン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス等の固形炭化水素;ミツロウ、ラノリン、ゲイロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、部分水素添加ホホバ油、コメヌカロウ等の固形ロウ類(エステル);ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ベへン酸等の固形高級脂肪酸;セチルアルコール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ラノリン脂肪酸等の固形高級アルコール;ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸セチル、トリミリスチン酸グリセリル等の固形エステル;アルキル変成ポリシロキサンワックス等のシリコーンワックス等;
オリーブ油、ヒマシ油、マカデミアナッツ油、月見草油、アボカド油等の液状油脂;ホホバ油、液状ラノリン等の液状ロウ類(エステル);流動パラフィン、スクワラン、ポリブテン、軽質流動イソパラフィン、α−オレフィンオリゴマー等の液状炭化水素;ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、2−エチルヘキサン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ステアリン酸オクチル、パルミチン酸オクチル等の液状脂肪酸モノエステル;アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ2−エチルヘキシル等の液状二塩基酸ジエステル;ジカプリン酸ネオペンチルグリコール等の液状グリコールエステル;トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル等の液状グリセリンエステル;ジイソステアリン酸ジグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル等の液状ポリグリセリンエステル;テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリトリット、ジオクタン酸ペンタエリトリット等の液状ペンタエリトリットエステル;トリ2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン等の液状トリメチロールプロパンエステル;リンゴ酸ジイソステアリル等の液状リンゴ酸エステル等の液状エステル類;イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の液状高級脂肪酸;イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、オクチルドデカノール等の液状高級アルコール;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等の液状鎖状ポリシロキサン,オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の液状環状シリコーン,アミノ変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の液状変性ポリシロキサン等の液状シリコーン油;パーフロロポリエーテル等の液状フッ素化合物等が挙げられる。油分は1種又は2種以上が任意に選択されて配合される。
さらに、油相成分として抗酸化剤類、紫外線吸収剤類、防腐剤類等の油溶性添加成分を任意に配合することができる。
また、水相成分として水が配合されるが、その他水溶性高分子、多価アルコール、保湿剤、キレート剤、植物抽出液、水溶性ビタミン類、アミノ酸類、単糖類、多糖類等の糖類、アルコール、pH調整剤、防腐剤、無機・有機塩類のほか、各種薬剤等の成分を任意に配合することができる。
さらに、前記油相及び水相を乳化して油中水型乳化組成物を調製するに当たって、界面活性剤、好ましくは親油性界面活性剤が配合されることが一般的である。なお、油中水型乳化組成物の安定性を保つことができれば配合しなくても構わない。配合する場合の界面活性剤としては、例えば、モノオレイン酸ソルビタン、モノイソステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、ペンタ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル類、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸ジグリセリン、モノステアリングリセリンリンゴ酸等のグリセリン、またはポリグリセリン脂肪酸類、ショ糖ポリエルカ酸エステル、ショ糖ポリオレイン酸エステル、ショ糖ポリイソステアリン酸エステル等の親油性ショ糖脂肪酸エステル、モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル類、硬化ヒマシ油誘導体類、グリセリンアルキルエーテル類、ポリエーテル変性シリコーン類等が挙げられる。
油中水型乳化組成物は、常法により製造され、乳化の方法は特に限定されるものでない。例えば、油相と水相を、それぞれ70℃程度に加温し、加温した水相を油相に徐々に添加して、乳化機で乳化し、その後、室温まで放冷する等の方法が挙げられるが、これに限定されるものでない。
(b)成分中における水相(内相)の割合(含有比率)は、油相(外相)および水相(内相)の総質量中74質量%以下とするのが好ましく、さらに好ましくは60質量%以下である。水相(内相)の割合が74重量%を越えると、(b)成分の粘度が上昇し、粉末状化することができないおそれがある。
本発明に用いられる(b)成分の油中水型乳化組成物の含有量は、粉末状化粧料全量中20〜90重量%が好ましい。含有量が20重量%未満であると使用時塗擦しても液化が充分でなく、官能上好ましくない。一方、90質量%を越えると(b)成分である油中水型乳化組成物を充分に粉末状化することができなくなって、意図する粉末状形態を得ることができなくなるおそれがある。さらに好ましい含有量は30〜80質量%である。
本発明においては、前記(a)成分と(b)成分の含有比は、(a)成分:(b)成分=1:9〜4:1(質量比)であることが好ましい。前記(a)と(b)の成分の質量比が1:9よりも(b)成分が多くなると、充分に粉末状化しにくくなり、また4:1よりも(b)成分が少なくなると使用時塗擦しても液化が充分でなくなり、官能的に好ましくなくなってくる。さらに好ましい含有比は、1:5〜3:1であり、特に1:4〜7:3が好ましい。
本発明の粉末状化粧料には、上記成分以外に、通常の化粧料に用いられる各種の任意成分、例えば、香料等を、本発明の効果を妨げない範囲で配合することができる。
本発明の粉末状化粧料の製造方法は特に限定されるものでなく、例えば(b)成分に(a)成分を添加、混合する等の製造方法が挙げられるが、これに限定されるものではない。
本発明の粉末状化粧料は、下地化粧料、日焼け止め化粧料、ファンデーション、アイシャドウ、チークカラー、フェイスカラー、アイグロス、白粉、口紅等のメーキャップ化粧料、保湿、抗しわ、美白、抗炎症用等スキンケア化粧料等に特に好適に適用される。
以下実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。配合量は質量%である。実施例の説明に先立ち本発明で用いた柱状又は管状の塩基性炭酸マグネシウムの調製及び効果試験方法について説明する。
[柱状又は管状の塩基性炭酸マグネシウムの調製]
[製造例1]
40℃に調節した硫酸マグネシウム7水塩水溶液(125g/L)2.0Lに、40℃に温度を維持しながら無水炭酸ナトリウム水溶液(220g/L)0.50Lを徐々に添加し50分間撹拌して、正炭酸マグネシウムを得た(第1ステップ)。この正炭酸マグネシウムをSEMにて観察したところ、径が1〜3μm、長さが10〜50μmの柱状粒子であることが確認された。続いて、第1ステップで得られた正炭酸マグネシウムの柱状粒子の懸濁液(pH10.2)を加熱して、温度を55℃に保持しながら120分間撹拌して、塩基性炭酸マグネシウムを生成させた(第2ステップ)。得られた生成物を、イオン交換水及びエタノールにて洗浄、乾燥させた後、SEMにて観察したところ、厚さが0.01〜0.04μm、径0.5〜2μmの薄片状一次粒子が凝集した凝集粒子で、外径が1〜5μm、内径が0.5〜3μm、長さが5〜20μmの管状の塩基性炭酸マグネシウムであることが確認された。
[製造例2]
35℃に調節した塩化マグネシウム6水塩水溶液(105g/L)2.0Lに、温度を35℃に保持しながら炭酸ナトリウム水溶液(210g/L)0.50Lを徐々に添加し30分間撹拌して、正炭酸マグネシウムを得た(第1ステップ)。この正炭酸マグネシウムをSEMにて観察したところ、径が1〜3μm、長さが10〜60μmの柱状粒子であることが確認された。続いて、第1ステップで得られた正炭酸マグネシウムの柱状粒子の懸濁液(pH9.6)を加熱して、温度を50℃に保持しながら180分間撹拌して、塩基性炭酸マグネシウムを生成させた(第2ステップ)。得られた生成物を、イオン交換水及びエタノールにて洗浄、乾燥させた後、SEMにて観察したところ、厚さが0.01〜0.05μm、径0.5〜3μmの薄片状一次粒子が凝集した凝集粒子で、外径が2〜3μm、内径が1〜1.5μm、長さが10〜20μmの管状の塩基性炭酸マグネシウムと、厚さが0.01〜0.05μm、径0.5〜3μmの薄片状一次粒子が凝集した凝集粒子で、径が1〜3μm、長さが10〜20μmの柱状の塩基性炭酸マグネシウムの混合物であることが確認された。
[製造例3]
水酸化マグネシウム法による排煙脱硫工程で発生した硫酸マグネシウム含有溶液を、濾過して固形分を除去した後、適量のイオン交換水を加え、50g/Lの硫酸マグネシウム溶液2.0Lを調製した。この硫酸マグネシウム溶液を50℃に調節した後、同温度に保持しながら炭酸ナトリウム水溶液(210g/L)0.50Lを徐々に添加し20分間撹拌して、正炭酸マグネシウムを得た(第1ステップ)。この正炭酸マグネシウムをSEMにて観察したところ、径が1〜3μm、長さが10〜60μmの柱状粒子であることが確認された。この正炭酸マグネシウムの懸濁液を濾過し、固形分をイオン交換水にて洗浄した後、再び2.0Lのイオン交換水中に分散させて、硫酸ナトリウムなどの不純分を除去した正炭酸マグネシウムの懸濁液を調製した。続いて、第1ステップで得られた正炭酸マグネシウムの柱状粒子の懸濁液に適量の水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10.6に調節した後、懸濁液を加熱して、温度を70℃に保持しながら60分間撹拌して、塩基性炭酸マグネシウムを生成させた(第2ステップ)。得られた生成物を、イオン交換水およびエタノールにて洗浄、乾燥させた後、SEMにて観察したところ、厚さが0.01〜0.05μm、径0.5〜3μmの薄片状一次粒子が凝集した凝集粒子で、外径が2〜3μm、内径が1〜1.5μm、長さが10〜20μmの管状の塩基性炭酸マグネシウムであることが確認された。
[製造例4]
45℃に調節した硫酸マグネシウム7水塩水溶液(125g/L)2.0Lに、45℃に温度を維持しながら無水炭酸ナトリウム水溶液(220g/L)0.50Lを徐々に添加し30分間撹拌して、正炭酸マグネシウムを得た(第1ステップ)。この正炭酸マグネシウムをSEMにて観察したところ、径が1〜3μm、長さが10〜50μmの柱状粒子であることが確認された。続いて、第1ステップで得られた正炭酸マグネシウムの柱状粒子の懸濁液(pH10.5)を加熱して、温度を55℃に保持しながら120分間撹拌して、塩基性炭酸マグネシウムを生成させた(第2ステップ)。得られた生成物を、イオン交換水及びエタノールにて洗浄、乾燥させた後、SEMにて観察したところ、厚さが0.01〜0.04μm、径0.5〜2μmの薄片状一次粒子が凝集した凝集粒子で、外径が2〜4μm、内径が1〜2μm、長さが5〜20μmの管状の塩基性炭酸マグネシウムであることが確認された。
[製造例5]
48℃に調節した硫酸マグネシウム7水塩水溶液(125g/L)2.0Lに、48℃に温度を維持しながら無水炭酸ナトリウム水溶液(225g/L)0.50Lを徐々に添加し30分間撹拌して、正炭酸マグネシウムを得た(第1ステップ)。この正炭酸マグネシウムをSEMにて観察したところ、径が1〜2μm、長さが10〜50μmの柱状粒子であることが確認された。続いて、第1ステップで得られた正炭酸マグネシウムの柱状粒子の懸濁液(pH10.7)を加熱して、温度を53℃に保持しながら120分間撹拌して、塩基性炭酸マグネシウムを生成させた(第2ステップ)。得られた生成物を、イオン交換水及びエタノールにて洗浄、乾燥させた後、SEMにて観察したところ、厚さが0.01〜0.04μm、径0.5〜2μmの薄片状一次粒子が凝集した凝集粒子で、外径が1〜3μm、内径が0.5〜1.5μm、長さが5〜20μmの管状の塩基性炭酸マグネシウムであることが確認された。
[比較製造例1]
80℃に調節した硫酸マグネシウム7水塩水溶液(125g/L)2.0Lに、温度を80℃に保持しながら無水炭酸ナトリウム水溶液(220g/L)0.50Lを徐々に添加した後、混合液の温度を80℃に保持しながら、60分間撹拌処理して、塩基性炭酸マグネシウムを生成させた。得られた生成物を、イオン交換水及びエタノールにて洗浄、乾燥させた後、SEMにて観察したところ、厚さが0.01〜0.05μm、径0.3〜2μmの薄片状一次粒子が凝集した凝集粒子で、径が2〜4μmの不定形の塩基性炭酸マグネシウムであることが確認された。なお、本比較製造例1では、反応過程において正炭酸マグネシウムの生成は確認できなかった。
表1に製造例1〜5及び比較製造例1で得られた塩基性炭酸マグネシウムの物性値を示した。
Figure 0004274961
(注1)細孔径0.01〜100μmの細孔容積
(注2)細孔径0.5〜5μmの細孔容積
[効果試験方法]
1.外観
外観が粉末状をなしているかどうかを肉眼で判定した。
(評価基準)
○:粉末状である。
×:粉末状でない。
2.安定性
試料を50℃、40℃、室温、−5℃の恒温槽にそれぞれ保存し、1ヶ月後の外観変化を下記の評価基準によって評価した。
(評価基準)
○:いずれの条件下でも分離、中味の滲出等もなく、粉末状を維持している。
×:いずれかの条件下で分離、中味の滲出等なんらかの変化が見られる。
3.使用テスト
20名の専門パネルによる使用テストを行い、きしみ感のなさ、べたつき感のなさ、みずみずしい感触、肌のかさつきを抑える効果の評価項目それぞれについて、下記の評価点基準に基づいて評価した。次いで、各人がつけた評価点を合計し、下記評価基準に基づいて評価した。
(評価点基準)
5点:非常に優れている。
4点:優れている。
3点:普通。
2点:劣る。
1点:非常に劣る。
(評価基準)
◎:合計点が80点以上である。
○:合計点が60点以上80点未満である。
△:合計点が40点以上60点未満である。
×:合計点が40点未満である。
[実施例1〜11、比較例1〜8]
表2及び表3に示した成分、配合量の処方(配合量合計100質量%)の粉末状化粧料を以下の方法で調製した。
(調製法)
表2及び表3に示した粉末パーツと、その他の成分を混合、撹拌して、粉末状化粧料を調製した。なお、前記その他の成分のうち、W1は表4に示した水相(W)の処方1の組成物であり、O1は表5に示した油相(O)の処方1の組成物であり、O/W1は表6に示した水中油型乳化組成物(O/W)の処方1の組成物であり、またW/O1〜5は表7に示した油中水型乳化組成物(W/O)の処方1〜5の組成物である。なお、表6の水中油型乳化組成物、表7の油中水型乳化組成物は常法により調製した。
Figure 0004274961
Figure 0004274961
表2〜3中、
(注1)製造例1の管状塩基性炭酸マグネシウムのシリコーン処理物
(注2)製造例2の管状・柱状塩基性炭酸マグネシウムのシリコーン処理物
(注3)製造例3の管状塩基性炭酸マグネシウムの金属石鹸処理物
(注4)製造例4の管状塩基性炭酸マグネシウムのシリコーン処理物
(注5)製造例5の管状塩基性炭酸マグネシウムの金属石鹸処理物
(注6)比較製造例1の不定形塩基性炭酸マグネシウムのシリコーン処理物
(注7)比較製造例1の不定形塩基性炭酸マグネシウムの金属石鹸処理物
Figure 0004274961
Figure 0004274961
Figure 0004274961
Figure 0004274961
上記実施例1〜11、比較例1〜8の粉末状化粧料につき効果試験を行い、その評価結果を表8及び表9に示した。
Figure 0004274961
Figure 0004274961
(注1)ペースト状
表8から分かるように、本発明に係る実施例1〜11の化粧料は、いずれも粉末状化粧料であり、しかも優れた効果を有するものであった。これらに対して、表9から分かるように、本発明の要件を満たさない比較例1〜8の化粧料は、粉末状化粧料が得られなかったり、得られても本発明の効果を発揮し得ないものであった。
以下、さらに本発明粉末状化粧料の実施例を示す。なお、製造は実施例1〜11の方法に準じて行った。また、前記効果試験をこれらにおいて行ったところ、いずれも優れた結果が得られた。
〔実施例12〕粉末状下地化粧料
成分 配合量(質量%)
雲母チタン(赤色干渉色パール) 10.0
球状ナイロンパウダー 3.0
シリコーン処理管状塩基性炭酸マグネシウム(注1) 50.0
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 2.0
デカメチルシクロペンタシロキサン 4.0
ジメチルポリシロキサン20cs 4.0
ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン 1.0
精製水 残余
エタノール 4.0
天然ビタミンE 0.1
防腐剤 0.1
酸化防止剤 0.1
香料 0.1
合計100.0
(注1)製造例1の管状塩基性炭酸マグネシウムのシリコーン処理物
〔実施例13〕日焼け止めパウダー
成分 配合量(質量%)
球状ポリウレタンパウダー 2.0
シリコーン処理管状塩基性炭酸マグネシウム(注1) 40.0
ジカプリン酸ネオペンチルグリコール 2.0
オクタメチルシクロテトラシロキサン 10.0
メチルフェニルポリシロキサン 5.0
パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 5.0
ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン 2.0
精製水 残余
塩化ナトリウム 0.2
エタノール 5.0
天然ビタミンE 0.1
防腐剤 0.1
酸化防止剤 0.1
香料 0.1
合計100.0
(注1)製造例4の管状塩基性炭酸マグネシウムのシリコーン処理物

Claims (1)

  1. (a)疎水化処理された管状の塩基性炭酸マグネシウム20〜70質量%と、(b)油中水型乳化組成物30〜80質量%を含有することを特徴とする使用に際して肌に塗擦すると液化する粉末状化粧料。
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