JP4274841B2 - コンプレッサ用密閉容器の製造方法 - Google Patents

コンプレッサ用密閉容器の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、横型の容器本体から構成されるコンプレッサ用密閉容器の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来この種コンプレッサ用密閉容器は駆動要素としての電動要素とこの電動要素にて駆動される圧縮要素を収納する容器本体と、この容器本体の開口部を閉塞する略椀状のエンドキャップ(密閉蓋)から構成されており、密閉容器の底部はオイル溜めとされている。そして、この密閉容器に収納された圧縮要素電動要素とは反対側に取り付けられた給油手段としてのオイルポンプによりオイル溜めからオイルが吸い上げられ、圧縮要素に供給されて圧縮要素などの摺動部の摩耗を防いでいる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−104689号公報
【0004】
図4に従来の密閉容器から成る横型コンプレッサの例として、第1及び第2の回転圧縮要素232、234を備えた内部中間圧の横型ロータリコンプレッサ210を用いて説明する。このコンプレッサ210は密閉容器212内に駆動要素214とこの駆動要素214の回転軸216にて駆動される第1及び第2の回転圧縮要素232、234から成る回転圧縮機構部218を備え、密閉容器12の底部をオイル溜めとしている。密閉容器12は電動要素214及び回転圧縮機構部218を収納する横長円筒状の容器本体212Aと、電動要素214側の開口部を閉塞するエンドキャップ(密閉蓋)212Bにて構成されている。
【0005】
また、回転圧縮機構部218の電動要素214と反対側(回転軸216の回転圧縮機構部218の端部)には給油手段としてのオイルポンプ201が形成されている。このオイルポンプ201は、密閉容器212内の底部に構成されたオイル溜めから潤滑用のオイルを吸い上げて回転圧縮機構部218の摺動部に供給し、摩耗を防止するために設けられており、このオイルポンプ201からは底部に向かってオイル吸上パイプ202が降下し、オイル溜めにて開口している。
【0006】
そして、コンプレッサ210の下部支持部材256に形成された図示しない吸込通路、吸込ポートを経てシリンダ240の低圧室側に冷媒ガスが吸入され、ローラ248とベーン252の動作により圧縮されて中間圧となり、シリンダ240の高圧室側より下部支持部材256に形成された吐出消音室264、図示しない連通路を経て中間吐出管221から密閉容器212内に吐出される。
【0007】
密閉容器212内に吐出された中間圧の冷媒ガスは、上部支持部材254に形成された図示しない吸込通路、吸込ポートを経てシリンダ238の低圧室側に吸入される。吸入された中間圧の冷媒ガスは、ローラ246とベーン250の動作により2段目の圧縮が行なわれて高温高圧の冷媒ガスとなり、高圧室側から上部支持部材254に形成された吐出消音室262を経由してコンプレッサ210の外部の放熱器等に吐出される構成となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、このような密閉容器から成る横型コンプレッサをコンプレッサが大きく傾斜する条件下、例えば、前記コンプレッサ210を車両等に積載した場合、コンプレッサ210が密閉容器212内の電動要素214側に大きく傾斜すると、図5に示す如く密閉容器212の底部のオイル溜めのオイルが密閉容器212の電動要素214側に移動して、電動要素214側とオイルポンプ201側の油面(オイルレベル)に著しい格差が生じてしまう。これにより、オイルポンプ201からオイルの吸引が円滑に行えなくなるという問題が生じていた。
【0009】
本発明は、係る技術的課題を解決するために成されたものであり、密閉容器内のオイルレベルの差を解消することができるコンプレッサ用密閉容器の製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
即ち、請求項1の発明のコンプレッサ用密閉容器の製造方法では、コンプレッサ用密閉容器を構成する横型の容器本体の下部にアルミニウム鍛造若しくは鋳造によって長手方向に渡る張出部を一体成形すると共に、この張出部内にオイル通路を形成し、張出部を孔明け加工することでオイル通路を少なくとも容器本体内に収納される駆動要素側と圧縮要素側とにそれぞれ連通させ、当該孔明けの開始部をメクラ栓にて封止することを特徴とする。
【0011】
請求項1の発明のコンプレッサ用密閉容器の製造方法では、コンプレッサ用密閉容器を構成する横型の容器本体の下部にアルミニウム鍛造若しくは鋳造によって長手方向に渡る張出部を一体成形すると共に、この張出部内にオイル通路を形成し、張出部を孔明け加工することでオイル通路を少なくとも容器本体内に収納される駆動要素側と圧縮要素側とにそれぞれ連通させ、当該孔明けの開始部をメクラ栓にて封止するので、当該オイル通路により、一部に偏って溜まったオイルを移動させることができるようになる。
【0012】
特に、張出部を孔明け加工することでオイル通路を少なくとも容器本体内に収納される駆動要素側と圧縮要素側とにそれぞれ連通させると共に、当該孔明けの開始部をメクラ栓にて封止するので、オイル通路を容易に形成することができるようになる。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、図面に基づき本発明の実施形態を詳述する。図1は本発明の製造方法を適用したコンプレッサ用密閉容器から成るコンプレッサの実施例として、第1及び第2の回転圧縮要素32、34を備えた内部中間圧型の横型多段圧縮式ロータリコンプレッサ10の縦断側面図、図3はロータリコンプレッサ10の平断面図をそれぞれ示している。
【0014】
図1において、10は例えば電気自動車(HEVやPEV)などの車両のエンジンルームに搭載される内部中間圧型の横型多段圧縮式ロータリコンプレッサで、このロータリコンプレッサ10はアルミニウム材からなる横型円筒状の密閉容器12と、この密閉容器12内に収納された駆動要素としての電動要素14と、この電動要素14の回転軸16により駆動される第1の回転圧縮要素32(1段目)及び第2の回転圧縮要素34(2段目)からなる回転圧縮機構部18にて構成されている。
【0015】
密閉容器12は、底部をオイル溜とし、電動要素14と回転圧縮機構部18を収納する容器本体12Aと、この容器本体12Aの開口を閉塞する略椀状のエンドキャップ(密閉蓋)12Bで構成され、且つ、このエンドキャップ12Bの中心には円形の取付孔12Dが形成されており、この取付孔12Dには電動要素14に電力を供給するためのターミナル(配線を省略)20が取り付けられている。
【0016】
ここで、容器本体12Aには、容器本体12Aの下部に位置して長手方向に渡り一体成形された張出部103が形成されており、この張出部103内にはオイル通路104が設けられている。このオイル通路104は軸心方向(横方向)に渡って延在するオイル孔106と、このオイル孔106と容器本体12Aに収納された電動要素14側となるステータ22のエンドキャップ12B側とを連通する連通孔108、オイル孔106と容器本体12Aに収納された回転圧縮機構部18側となる回転圧縮機構部18の電動要素14とは反対側とを連通する連通孔109により構成されている。オイル孔106は張出部103の一端から途中部まで形成された孔であり、この孔明けの開始部はメクラ栓110にて封止されている。また、連通孔108、109は張出部103を上下方向(オイル孔106と垂直方向)に貫通する孔であり、この孔の上面は密閉容器12内と連通している。また、コンプレッサ10の外部と連通する下面(孔明けの開始部)はメクラ栓112、114にて封止されている。
【0017】
この密閉容器12は、鋳造若しくは鍛造にて形成されている。容器本体12Aを鋳造加工により形成する場合、容器本体12Aに電動要素14や回転圧縮機構部18を収納する空間部と長手方向に渡る張出部103とを有する形状となる中空部を備えた鋳型を形成し、この中空部に溶融したアルミニウムを流し込み、凝固させることで外形が作られる。そして、鋳造加工された外形の張出部103の一端(エンドキャップが取り付けられる側とは反対側)からオイル孔106を明け、このオイル孔106の開口(オイル孔明けの開始部)をメクラ栓110にて封止し、同様に、張出部103に連通孔108、109を明け、下面の開口(連通孔明けの開始部)をメクラ栓112、114にて封止することで形成される。
【0018】
このように、電動要素14や回転圧縮機構部18を収納する空間部と長手方向に渡る張出部103の形状の中空部を備えた鋳型を形成し、この中空部に溶融したアルミニウムを流し込んで凝固させて外形を構成し、張出部103にオイル孔及び連通孔108、109を明けて、孔明けの開始部をそれぞれメクラ栓110及びメクラ栓112、114にて封止することで容器本体12Aを形成することができる。
【0019】
これにより、容器本体12Aは簡単な鋳型にて形成することができる。更に、鋳造加工された外形の張出部103にオイル孔及び連通孔108、109を明けて、孔明けの開始部をそれぞれメクラ栓110及びメクラ栓112、114にて封止するという簡単な作業で容器本体12Aを形成することができる。従って、生産コストの増大を抑えて、オイル通路104を形成することができるようになる。
【0020】
同様に、エンドキャップ12Bも略椀状の形状と、中心に取付孔12Dを有する形状となる中空部を備えた鋳型を形成し、この中空部に溶融したアルミニウムを流し込み、凝固させることで形成できる。
【0021】
そして、容器本体12Aとエンドキャップ12Bとは、容器本体12A内に電動要素14や回転圧縮機構部18を挿入設置し、エンドキャップ12Bの取付孔12Dにターミナル20及び電動要素14に図示しない配線を接続して、容器本体12Aの開口部の内側にエンドキャップ12Bの端部を挿入して重合した後、溶接して固定することで組み立てられる。これにより、密閉容器12を容易に組み立てることができるようになるので、生産コストを著しく低減させることができる。
【0022】
また、密閉容器12をアルミニウム材にて形成することで、従来の鋼板を使用した場合に比べて、コンプレッサ10の重量を著しく低減することができる。これにより、コンプレッサ10を車両に搭載した場合には、車両重量の低減に繋がるため燃費の向上を図ることができる。
【0023】
一方、電動要素14は密閉容器の内周面に沿って環状に取り付けられたステータ22と、このステータ22の内側に若干の間隔を設けて挿入設置されたロータ24とからなる。このロータ24は中心を通り密閉容器12の軸心方向(横方向)に延在する回転軸16に固定されている。
【0024】
ステータ22は、ドーナッツ状の電磁鋼板を積層した積層体26と、この積層体26の歯部に直巻き(集中巻き)方式により巻装されたステータコイル28を有している。そして、前記ロータ24もステータ22と同様に電磁鋼板の積層体30で形成され、この積層体30内に永久磁石MGを挿入して構成されている。
【0025】
前記第1及び第2の回転圧縮要素32、34の電動要素14とは反対側、即ち、回転軸16の回転圧縮機構部18側の端部には給油手段としてのオイルポンプ101が形成されている。このオイルポンプ101は、密閉容器12内の底部に構成されたオイル溜めから潤滑用のオイルを吸い上げて回転圧縮機構部18の摺動部に供給し、摩耗を防止するために設けられており、このオイルポンプ101からは密閉容器12の底部に向かってオイル吸上パイプ102が降下し、前記オイル通路104のオイル孔106にて開口している。
【0026】
第1及び第2の回転圧縮要素32、34は、それぞれ中間仕切板36の両側(図1では左右)に配置された第1及び第2のシリンダ38、40と、180度の位相差を有して回転軸16に設けられた第1及び第2の偏心部42、44に嵌合され、第1及び第2のシリンダ38、40内を偏心回転する第1及び第2のローラ46、48と、これらローラ46、48にそれぞれ当接してシリンダ38、40内をそれぞれ低圧室側と高圧室側に区画するベーン50、52と、シリンダ38の電動要素14側の開口面とシリンダ40の電動要素14とは反対側(オイルポンプ101側)の開口面をそれぞれ閉塞して回転軸16の軸受けを兼用する支持部材54、56とから構成されている。
【0027】
支持部材54および支持部材56には、図示しない吸込ポートにてシリンダ38、40の内部とそれぞれ連通する図示しない吸込通路と、一部を凹陥させ、この凹陥部をカバー66、カバー68にて閉塞することにより形成される吐出消音室62、64とが設けられている。また、支持部材54及び支持部材56の中央にはそれぞれ軸受け54A、56Aが起立形成されており、回転軸16を支持している。
【0028】
前記第1の回転圧縮要素32の吐出消音室64と密閉容器12内とは連通路にて連通されており、この連通路は支持部材56、支持部材54、カバー66、シリンダ38、40、中間仕切板36を貫通する図示しない孔である。この場合、連通路の端部には中間吐出管121が立設されており、この中間吐出管121から密閉容器12内の電動要素14側に中間圧の冷媒が吐出される。
【0029】
尚、密閉容器12内に封入される潤滑油としてのオイルとしては、例えば鉱物油(ミネラルオイル)、アルキルベンゼン油、エーテル油、エステル油、PAG(ポリアルキルグリコール)等既存のオイルが使用される。
【0030】
密閉容器12の側面には、支持部材54及び支持部材56の図示しない吸込通路、吐出消音室62及び電動要素14の下側に図示しないスリーブが取り付けられており、これらスリーブ内には図示しない冷媒配管が挿入接続されている。また、密閉容器12の底部には取付用台座130が設けられている。
【0031】
以上の構成で次にロータリコンプレッサ10の動作を説明する。ターミナル20及び図示しない配線を介して電動要素14のステータコイル28に通電されると、電動要素14が起動してロータ24が回転する。この回転により回転軸16と一体に設けられた偏心部42、44に嵌合されたローラ46、48がシリンダ38、40内で偏心回転する。
【0032】
これにより、図示しない冷媒配管から吸込通路、吸込ポートを経て第1の回転圧縮要素32のシリンダ40の低圧室側に吸入された冷媒ガスは、ローラ48とベーン52の動作により圧縮され中間圧となり、シリンダ40の高圧室側より図示しない吐出ポートを介して吐出消音室64に吐出された後、連通路を経て中間吐出管121から密閉容器12内の電動要素14側に吐出される。これにより、密閉容器12内は中間圧となる。
【0033】
このとき、密閉容器12内の電動要素14側に吐出された冷媒ガス中には、第1の回転圧縮要素32に供給されたオイルが混入しており、このオイルは分離して密閉容器12内の電動要素14側の底部のオイル溜めに溜まる。
【0034】
しかしながら、容器本体12Aの前記ステータ22のエンドキャップ12B側に形成されたオイル通路104の連通孔108からオイル孔106にオイルが流れ込み、オイル孔106に開口したオイル吸上パイプ102がオイル中に浸漬されるようになるので、オイルポンプ101による回転圧縮機構部18の摺動部へのオイルの供給が円滑に行われるようになる。
【0035】
密閉容器12内に吐出された冷媒ガスは電動要素14の下側に取り付けられたスリーブから出て図示しない冷媒配管を通り、支持部材54に形成された図示しない吸込通路、吸込ポートを経てシリンダ38の低圧室側に吸入される。吸入された中間圧の冷媒ガスは、ローラ46とベーン50の動作により2段目の圧縮が行なわれて高温高圧の冷媒ガスとなり、高圧室側から図示しない吐出ポートを通り支持部材に形成された吐出消音室を経由して、図示しない冷媒配管からコンプレッサ10の外部の凝縮器等に吐出される。
【0036】
ここで、従来の密閉容器から成るコンプレッサでは図5に示すように車両がコンプレッサ210の電動要素214側に大きく傾斜すると、オイル溜めのオイルは密閉容器212の電動要素14側に移動してしまい、回転圧縮機構部218側のオイル吸上ポンプ102付近のオイル溜めの油面(オイルレベル)が低下して、オイルポンプ201からオイルの吸引が円滑に行えなくなるという問題が生じていた。
【0037】
しかしながら、本発明では容器本体12Aに形成されたオイル通路104の存在により、コンプレッサ10が電動要素14側に大きく傾斜した場合であっても、オイル吸上ポンプ102の開口は支障なくオイル中に浸漬される。
【0038】
これにより、オイルポンプ101による回転圧縮機構部18の摺動部へのオイルの供給を円滑に行うことができるようになるので、コンプレッサ10の信頼性の向上を図ることができるようになる。
【0039】
このように、密閉容器12の容器本体12Aの下部に位置して長手方向に渡り一体成形された張出部103にオイル通路106を形成することで密閉容器12内底部のオイル溜めのオイルレベルの差を解消することができるようになる。
【0040】
これにより、コンプレッサ10が電動要素14側に大きく傾斜した場合であっても、オイル吸上ポンプ102の開口がオイルにて浸漬されるので、摺動部へのオイル供給を常に円滑に行うことが出来るようになり、コンプレッサの信頼性の向上を図ることができるようになる。
【0041】
尚、本実施例に加えて、密閉容器12内を電動要素14側とオイルポンプ101側とに区画して、密閉容器12内にバッフル板より電動要素14側が高くオイルポンプ101側が低くなるような差圧を構成するためのバッフル板を設けるものとしても良い。この場合、当該差圧により電動要素14側のオイルがオイル通路104からオイルポンプ101側に移動して、オイルポンプ側の油面が上昇する。
【0042】
また、本実施例のオイル通路104ではオイル孔106と密閉容器12内とを連通する連通孔を電動要素14のステータ22のエンドキャップ12B側と、回転圧縮機構部18の電動要素14とは反対側との2カ所に設けたが、これに限らず、連通孔を3カ所以上設けるものとしても良い。例えば、図6に示すように、本実施例の連通孔108、109に加えて、オイル孔106と電動要素14と回転圧縮機構部側18の間とを連通する連通孔130を設けて、コンプレッサ10の外部と連通する下面(孔明けの開始部)をメクラ栓136にて封止するものとした場合、密閉容器12内の主要空間となる箇所全てがオイル孔106と連通されるようになり、密閉容器12内のオイルレベルの差をより効果的に解消することができるようになる。尚、図6において図1乃至図5と同一の番号が付されているものは同一若しくは同様の効果を奏するものである。
【0043】
更に、上記実施例では、横型ロータリコンプレッサ10を第1と第2の回転圧縮要素32、34を備えた2段圧縮式の横型ロータリコンプレッサで説明したが、これに限らず内部高圧型の単シリンダの横型ロータリコンプレッサ、内部高圧型の多気筒横型ロータリコンプレッサ又は回転圧縮要素を3段、4段或いはそれ以上の回転圧縮要素を備えた多段圧縮式ロータリコンプレッサに本発明のコンプレッサ用密閉容器の製造方法を適応しても有効である。更に、2段圧縮式ロータリコンプレッサを内部中間圧型の横型ロータリコンプレッサで説明したが、これに限らず内部高圧型の横型ロータリコンプレッサに適応しても差し支えない。
【0044】
【発明の効果】
以上詳述する如く、請求項1の発明のコンプレッサ用密閉容器の製造方法によれば、コンプレッサ用密閉容器を構成する横型の容器本体の下部にアルミニウム鍛造若しくは鋳造によって長手方向に渡る張出部を一体成形すると共に、この張出部内にオイル通路を形成し、張出部を孔明け加工することでオイル通路を少なくとも容器本体内に収納される駆動要素側と圧縮要素側とにそれぞれ連通させ、当該孔明けの開始部をメクラ栓にて封止するので、当該オイル通路により、一部に偏って溜まったオイルを移動させることができるようになり、密閉容器内のオイルレベルの差を解消することが出来るようになる。
【0045】
特に、張出部を孔明け加工することでオイル通路を少なくとも容器本体内に収納される駆動要素側と圧縮要素側とにそれぞれ連通させると共に、当該孔明けの開始部をメクラ栓にて封止するので、オイル通路を容易に形成することができるようになる。これにより、生産コストの増大を極力抑えることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の製造方法を適用した密閉容器から成る実施例のコンプレッサの縦断側面図である。
【図2】 図1のコンプレッサの傾斜時のオイルレベルを示す図である。
【図3】 図1のコンプレッサの平断面図である。
【図4】 従来の密閉容器から成るコンプレッサの縦断側面図である。
【図5】 図5のコンプレッサの傾斜時のオイルレベルを示す図である。
【図6】 他の実施例のコンプレッサの縦断側面図である。
【符号の説明】
10 多段圧縮式ロータリコンプレッサ
12 密閉容器
12A 容器本体
12B エンドキャップ
14 電動要素
16 回転軸
18 回転圧縮機構部
20 ターミナル
32 第1の回転圧縮要素
34 第2の回転圧縮要素
38、40 シリンダ
101 オイルポンプ
102 オイル吸上ポンプ
103 張出部
104 オイル通路
106 オイル孔
108、109 連通孔

Claims (1)

  1. コンプレッサ用密閉容器を構成する横型の容器本体の下部にアルミニウム鍛造若しくは鋳造によって長手方向に渡る張出部を一体成形すると共に、該張出部内にオイル通路を形成し、前記張出部を孔明け加工することで前記オイル通路を少なくとも前記容器本体内に収納される駆動要素側と圧縮要素側とにそれぞれ連通させ、当該孔明けの開始部をメクラ栓にて封止することを特徴とするコンプレッサ用密閉容器の製造方法。
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