JP4274183B2 - 記録再生装置、レーザ駆動パルス調整方法 - Google Patents

記録再生装置、レーザ駆動パルス調整方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば記録型光ディスク等の光記録媒体に対する記録再生装置、及びレーザ駆動パルス調整方法に関し、特にはレーザ駆動パルス調整(ライトストラテジ)を装置や記録媒体に応じて適切に実行する技術に関する。
特開2005−149580号公報 特開2005−222634号公報 特開2004−185796号公報
光ディスクの記録技術において、いわゆるライトストラテジとして知られているように記録のためのレーザ駆動パルスの調整を行うことが知られている。
まず、このライトストラテジに関して、従来の技術と本発明にかかる技術で用いる用語として、「記録エッジ位置」「マークエッジ位置」「マークエッジ位置誤差」について説明しておく。
図15(a)(b)(c)にデータビット列、記録波形、再生波形の例を示している。図15(a)のデータビット列は、3Tマーク、2Tスペース、2Tマークが連続する区間としている。Tはチャネルクロック長である。図15(b)の記録波形とは、光学ヘッド(光ピックアップ)におけるレーザダイオードの駆動パルスであり、記録しようとするマーク長に応じたパルスとして生成される。図15(c)の再生波形は、図15(b)のレーザ駆動パルスで光ディスクに記録した情報を再生したときに得られる再生RF信号波形である。破線はPLLで生成する再生クロックのタイミングを示しており、再生波形からは、再生クロックタイミングにあたる○で示すタイミングのデータがサンプリングされる。例えばスライスレベルを基準に二値化され、復号処理に供される。
本明細書で言う記録エッジ位置とは、記録波形においてライトストラテジで調整に用いるエッジ位置のことであり、例えば図15(b)に矢印REの部分のエッジ位置などである。
マークエッジ位置とは、再生波形とスライスレベルのクロス点の位置と再生クロックタイミングの中間位置との誤差である。例えば図15(c)において、再生波形とスライスレベルのクロス点である矢印MEPの位置である。図15の場合、矢印MEPの位置が、3Tマークから2Tスペースへ移行するときのマークエッジ位置となっている。図15(d)に図15(c)のマークエッジ位置MEP近辺を拡大して示している。本来、再生波形が二値化のためのスライスレベルとクロスするのは、再生クロックタイミングの中間タイミングが望ましい。図15(d)では、その中間タイミングを一点鎖線で示しているが、この中間タイミングと、再生波形とスライスレベルのクロス点のズレ分である矢印MEPがマークエッジ位置である。
また、マークエッジ位置誤差とは、調整時に0にしたい評価値であり、例えばマークエッジ位置をそのものでよいし、あるマーク長のマークエッジ位置を基準とし、その基準となるマークエッジ位置からの差分と考えることもできる。
マークエッジ位置は、レーザ駆動パルスのストラテジ調整のための評価値として用いることができる。マークエッジ位置誤差は再生波形とスライスレベルとのクロス点と再生クロックタイミングとの時間誤差を示す値であり、このマークエッジ位置誤差を全てのマーク長について揃えるようにストラテジを調整する。
従来のレーザ駆動パルスのストラテジ調整として、マークエッジ位置を用いて調整を行う際には、マークエッジ位置誤差を検出し、その誤差量だけ記録波形を移動させて調整していた(例えば上記特許文献3)。
例えば図15のように3Tマークの終端側のマークエッジ位置が他のマークエッジ位置よりもプラス方向(図面上右側)に1[ns]ずれている場合を考える。この場合、3Tマークの記録波形の後ろのエッジ位置REを矢印wx、矢印wyのように左側に1[ns]補正することで、3Tマークの終端のマークエッジ位置を揃える。
このように検出したマークエッジ位置誤差に対応した記録エッジ位置を誤差分だけ移動させ調整していた。
しかしながら、マークエッジ位置誤差と記録エッジのシフト量の関係には以下の特性がある。
(特性1)評価値となるマークエッジ位置誤差は記録エッジシフト量に対して一定ではないことがある。この理由として、ディスクの記録膜特性によって、マーク形成プロセスや熱干渉の影響に違いがあることが考えられる。
(特性2)マークエッジ位置は記録波形のファーストパルス、マルチパルス、ラストパルスのエッジ位置の移動量に依存することがあり、さらに記録波形のファーストパルス、マルチパルス、ラストパルスの記録エッジ位置の移動量は、始端側のマークエッジ位置、終端側のマークエッジ位置の両方に影響を与えることがある。
なおファーストパルス、マルチパルス、ラストパルスについては図2に示している。例えば2Tマークの記録波形はファーストパルスのみとなる。3Tマークの記録波形はファーストパルスとラストパルスの2つのパルスで形成される。4Tマークの記録波形は、ファーストパルス、マルチパルス、ラストパルスの3つのパルスで形成される。5Tマーク以上では、ファーストパルスとラストパルスの間に配されるマルチパルスの数がマーク長に応じて増えることとなる。
(特性3)他のマーク長の記録エッジシフト量がマークエッジ位置に対して影響を与えることがある。
以上のことから、従来の方法のように、ひとつの記録エッジ位置に対して少しずつ調整していくことで、調整に時間がかかるものとなる。特に、ひとつのマークエッジ位置を確認しながら記録エッジ位置をひとつずつ調整していく場合、その記録エッジシフト量は、他のマークエッジ位置に影響を与えるため、一旦最適に調整したマークエッジ位置が、他のマークエッジ位置による記録エッジ位置調整によるとずれてしまうことがある。従って時間がかかるだけでなく、調整精度も悪化する。
このため相互干渉のあることを考慮に入れたライトストラテジ調整を行うことが求められている。そこで本発明では相互干渉を考慮したうえで、迅速かつ正確なレーザ駆動パルスのストラテジ調整を実現することを目的とする。
本発明の記録再生装置は、光記録媒体に対してレーザ光を照射して、光記録媒体上でマーク及びスペースで表現される情報の書込及び読出を行う光学ヘッド手段と、記録する情報に応じたレーザ駆動パルスを生成して上記光学ヘッド手段に供給し、上記光学ヘッド手段に、記録のためのレーザ光照射を実行させるレーザ駆動パルス生成手段と、上記光学ヘッド手段により上記光記録媒体から読み出した信号から、上記マークのエッジ位置の誤差を検出するマークエッジ誤差検出手段と、上記レーザ駆動パルス生成手段で生成するレーザ駆動パルスの調整設定を行う調整制御手段とを備え、上記調整制御手段は、上記レーザ駆動パルスにおいて調整すべき記録エッジ位置の種別がq種類の場合(qは2以上の整数)に、少なくともq+1とおりの記録エッジ位置シフト量の設定により光記録媒体への調整のため少なくともq+1回の記録動作を実行させるとともに、各記録エッジシフト量の設定により記録した情報を上記マークエッジ誤差検出手段により読み出し、上記q+1種類以上の記録エッジ位置シフト量と上記q+1種類以上のマークエッジ位置誤差との関係が線形であると仮定して、q種類のマークエッジ位置誤差の2乗和が最小となるq種類の記録エッジ位置シフト量を演算し、当該演算結果を基にレーザ駆動パルスの調整設定を決定して、上記レーザ駆動パルス生成手段に設定する。
例えば上記レーザ駆動パルスにおいて調整すべき記録エッジ位置の種別は、レーザ駆動パルスの始端エッジと終端エッジの2種類であり、上記調整制御手段は、少なくとも3とおりの記録エッジ位置シフト量の設定状態で、上記調整のための記録動作を実行させる。
又は、上記レーザ駆動パルスにおいて調整すべき記録エッジ位置の種別としてのq種類にレーザ駆動パルスの始端エッジについての直前のスペース長と直後のマーク長で分類される種別を含める。
さらに、上記レーザ駆動パルスにおいて調整すべき記録エッジ位置の種別としてのq種類にレーザ駆動パルスの終端エッジについての直前のマーク長と直後のスペース長で分類される種別を含める。
さらに、上記レーザ駆動パルスにおいて調整すべき記録エッジ位置の種別としてのq種類にレーザ駆動パルスの始端エッジについての直前のマーク長と直後のマーク長で分類される種別を含める。
さらに、上記レーザ駆動パルスにおいて調整すべき記録エッジ位置の種別としてのq種類にレーザ駆動パルスの終端エッジについての直前のマーク長と直後のマーク長で分類される種別を含める。
本発明のレーザ駆動パルス調整方法は、光記録媒体に対してレーザ光を照射して、光記録媒体上でマーク及びスペースで表現される情報の記録を行う記録装置のレーザ駆動パルス調整方法として、上記レーザ駆動パルスにおいて調整すべき記録エッジ位置の種別がq種類の場合(qは2以上の整数)に、少なくともq+1とおりの記録エッジ位置シフト量の設定により光記録媒体への調整のため少なくともq+1回の記録動作を実行させる調整用記録ステップと、上記調整用記録ステップで各記録エッジシフト量の設定により記録した情報を上記マークエッジ誤差検出手段により読み出して、上記q+1種類以上の記録エッジ位置と上記q+1種類以上のマークエッジ位置誤差との関係が線形であると仮定して、q種類のマークエッジ位置誤差の2乗和が最小となるq種類の記録エッジシフト量位置を演算するステップと、上記演算結果を基にレーザ駆動パルスの調整設定を決定する演算ステップと、上記演算ステップで決定された調整設定で上記レーザ駆動パルスが生成されるように設定する設定ステップと、を実行する
これらの本発明は、調整すべき記録エッジ位置がq種類のとき少なくともq+1通りの記録エッジ位置設定状態(ライトストラテジ設定)で調整のための試し記録を行う。そして試し記録した情報の再生信号からq種類以上のマークエッジ位置誤差を評価する。このとき、上記q種類の記録エッジ位置と上記q種類以上のマークエッジ位置誤差との関係が線形であると仮定し、最適な記録ストラテジを決定するようにすることで、複数の記録エッジ位置の最適な調整状態を、相互干渉を加味して算出できる。つまり、レーザ駆動パルスについてのライトストラテジ調整において、評価値(マークエッジ位置誤差)と調整すべき記録エッジ位置の種類が複数ある場合であって、評価値が様々な記録エッジ位置から影響する場合においても、各記録エッジ位置を1つづつ調整していく必要をなくしたうえで、各記録エッジ位置の最適な調整状態を算出できる。
本発明によれば、レーザ駆動パルス調整において評価値であるマークエッジ位置誤差と記録エッジ位置が複数ある場合について、評価値が様々な記録エッジ位置から影響する場合においても、評価値と記録エッジシフト量の関係を線形と仮定することで、短時間で精度よく調整することができるという効果があり、記録再生装置の調整の効率化と記録性能の向上を実現できる。
また、調整時間の短縮を求める場合は、調整すべき記録エッジ位置の種類を、レーザ駆動パルスの始端エッジと終端エッジの2種類などというように少なくすればよく、一方、調整精度の向上を求める場合は、調整すべき記録エッジ位置の種類を、前後のマーク長、スペース長で分類するなどすればよい。つまり目的に応じて柔軟なレーザ駆動パルス調整を実現できる。
以下、本発明の実施の形態を次の順序で説明する。
[1.記録再生装置の構成]
[2.ストラテジ調整の基本となる考え方]
[3.第1の調整例]
[4.第2の調整例]
[1.記録再生装置の構成]

図1は実施の形態の記録再生装置の要部のブロック図を示している。
情報を記録する記録媒体としての光ディスク1は、記録/再生時にはスピンドルモータ2によって回転される。
光学ヘッド3(光ピックアップ)は、レーザダイオードから出力したレーザ光を、所定の光学系により対物レンズから光ディスク1に照射する。また光ディスク1からの反射光を、所定の光学系を介してフォトディテクタに導き、反射光量に応じた電気信号を得る。また複数のフォトディテクタで検出された各光量信号に対して演算処理をおこない、記録された情報の再生信号(再生RF信号)や、トラッキング、フォーカスなどの各種サーボエラー信号を生成する。
記録時には、レーザドライバ10からレーザ駆動パルスが光学ヘッド3に供給され、光学ヘッド3内のレーザダイオードはレーザ駆動パルスに応じて発光駆動される。
記録時には、光ディスク1に記録しようとする記録データが、記録データエンコーダ13で、例えばRLL(1,7)変調等のエンコード処理が施され、そのエンコード信号がライトストラテジ回路12に供給される。ライトストラテジ回路12では、エンコード信号に応じたレーザ駆動パルスを生成する。ライトストラテジ回路12で生成されるレーザ駆動パルスのパルスレベルや記録エッジ位置は、システムコントローラ11からの設定値により調整される。
このライトストラテジ回路12で生成され、ストラテジ調整されたレーザ駆動パルスが、レーザドライバ10を介して光学ヘッド内のレーザダイオードの駆動信号となる。
再生時には、光学ヘッド3で読み出された再生信号はイコライザ4で処理された後、AD変換器でサンプリングされてデジタル値としての再生データとされる。
PLL回路6は、再生データに同期した再生クロックCKを生成する。再生クロックCKはA/D変換器5のサンプリングクロックとして用いられると共に、後段のPR等化回路7,最尤復号回路8、マークエッジ位置誤差検出回路9に処理クロックとして供給される。
A/D変換器5からの再生データは、PR等化回路7で所定のパーシャルレスポンス方式に応じたPR等化が施された後、最尤復号回路8に供給され、ビタビ復号が行われる。最尤復号回路8でビタビ復号された復号データは、図示しない再生処理系に供給される。
PR等化回路7で処理されたデータDDは、マークエッジ位置誤差検出回路9にも供給される。マークエッジ位置誤差検出回路9は、データDDのデータ系列から図15(d)で説明したマークエッジ位置及びマークエッジ位置誤差mを検出する。例えばデータDDとして値の異なる2つのサンプル点(「1」と「0」)の間の直線とスライスレベルのクロス点をマークエッジ位置とし、そのマークエッジ位置と再生クロックCKのタイミングからマークエッジ位置誤差mを検出する。このマークエッジ位置誤差検出回路9では例えばマークの始端側となる始端マークエッジ位置誤差、マークの終端側となる終端マークエッジ位置誤差などが検出される。
また最尤復号回路8からは、ビタビ復号で検出されたマーク長/スペース長の情報が、マーク/スペース識別結果情報MSとしてマークエッジ位置誤差検出回路9に供給される。これにより、マークエッジ位置誤差検出回路9はマーク長毎のマークエッジ位置誤差や、エッジ前後のマーク長/スペース長の組み合わせ毎のマークエッジ位置誤差を検出できる。
なお、この構成例では、マークエッジ位置誤差検出回路9は、PR等化回路7からのデータDDについてマークエッジ位置誤差の検出を行うようにしているが、PR等化前のデータ列、つまりA/D変換器5からの出力段階の再生データ列をマークエッジ位置誤差検出回路9に供給して、マークエッジ位置誤差を検出するようにしてもよい。
マークエッジ位置誤差検出回路9で検出されるマークエッジ位置誤差の情報はシステムコントローラ11に供給される。
システムコントローラ11は後述するようにして、マークエッジ位置誤差の情報を用いて最適なストラテジ設定を算出し、ライトストラテジ回路12に設定する。
なお、光学ヘッドにおけるフォーカスサーボ、トラッキングサーボ動作や光学ヘッドの移送(スレッド移動)動作などは、図示しないサーボ回路やサーボ駆動機構(光学ヘッド内の二軸機構やスレッド機構など)によって行われる。またスピンドルモータ2の回転制御もサーボ回路によって行われる。システムコントローラ11は、サーボ回路を指示して、記録動作、再生動作のためのスピンドルモータ2の駆動や光学ヘッド3の挙動を制御し、光ディスク1に対する記録動作や再生動作を実行させる。
[2.ストラテジ調整の基本となる考え方]

図1の記録再生装置で実行できる具体的な調整動作に先立って、本例のストラテジ調整の基本となる考え方について述べておく。
本例の調整方式は、初期ストラテジを基準としてストラテジを調整する。初期ストラテジとは、例えば光ディスク1に予め記録されている管理情報に含まれているストラテジ推奨情報であったり、或いは記録再生装置に記憶されているストラテジ設定情報である。記録再生装置においては、例えば光ディスク1の製造メーカーやディスク種別などに応じて、それぞれ対応する初期ストラテジを記憶している場合もある。
ストラテジ調整処理では、初期ストラテジを基準にして、複数の異なるストラテジ設定の状態でそれぞれ調整用の記録を行う。
例えばシステムコントローラ11は、初期ストラテジを基準にして選定したストラテジ設定をライトストラテジ回路12に設定した状態で、記録データエンコーダ13にランダムデータを供給する。そのランダムデータは、記録データエンコーダ13で例えばRLL(1,7)方式等の変調処理が施され、ライトストラテジ回路12に供給される。ライトストラテジ回路12は、そのときのストラテジ設定に基づいて、ランダムデータの変調データに応じたレーザ駆動パルスを生成する。このレーザ駆動パルスがレーザドライバ10に供給され、光学ヘッド3のレーザダイオードを駆動することで、光ディスク1に調整のための試し記録が行われる。
また、システムコントローラ11は、記録したランダムデータを再生させ、そのときにマークエッジ位置誤差検出回路9で検出されるマークエッジ位置誤差の情報を取得する。
このような処理を、複数のストラテジ設定状態で実行し、それぞれのストラテジ設定状態で記録したデータを再生したときに、マークエッジ位置誤差の情報を取得していく。そして各ストラテジ設定状態でのマークエッジ位置誤差の挙動を学習して、マークエッジ位置誤差が0になるようにする最適なストラテジ設定を算出し、当該最適なストラテジ設定をライトストラテジ回路12に設定するものである。
検出されるマークエッジ位置誤差からの最適ストラテジの算出は以下の考え方で行う。
まずマークエッジ位置誤差と記録エッジ位置のシフト量の関係を線形であると仮定する。調整する記録エッジ位置はq種類あり、ベクトルwで表す。
例えば図2には、2Tマーク、3Tマーク、4Tマークのそれぞれの場合のレーザ駆動パルスを示している。図では主にファーストパルスの記録エッジ位置である始端記録エッジ位置のシフトをwF、主にラストパルスの記録エッジ位置である終端記録エッジ位置のシフトをwRで表し、特にこの図ではこれを2T、3T、4Tの別に応じて、w2F、w2R、w3F、w3R、w4F、w4Rというように示している。
後述する第1の調整例では、2Tマーク、3Tマーク、4Tマーク等のマーク長について個別に、ファーストパルスとラストパルスのエッジを調整すべき記録エッジ位置とするが、その場合、調整する記録エッジ位置はwFとwRの2種類となる。つまり上記q=2である。例えば2Tマークのレーザ駆動パルスについて調整のために算出する記録エッジ位置はwFとwRであり、同様に3Tマーク、4Tマークについても、それぞれ調整のために算出する記録エッジ位置はwFとwRである。
また、後述する第2の調整例では、始端記録エッジ位置(主にファーストパルスのエッジ位置)と終端記録エッジ位置(主にラストパルスのエッジ位置)を、それぞれ前後のマーク長/スペース長の組み合わせを考慮して最適な記録エッジ位置を算出し、調整する方式を述べるが、その例ではエッジ前後の2Tマーク、3Tマーク、4Tマーク、5T以上マークと、2Tスペース、3Tスペース、4Tスペース、5T以上スペースの組み合わせにより区別している。その場合、調整するために算出する始端記録エッジ位置として15とおりがあり、また調整するために算出する終端マークエッジ位置として15とおりがあるため、算出する記録エッジ位置は30種類となる。つまり上記q=30である。
これらについては後述するが、調整すべき記録エッジ位置の例としては多様に考えられる。
調整すべき記録エッジ位置は具体的な手法に応じて適切に決定すればよいが、まず考え方として、上記のように調整のために算出すべき記録エッジ位置をq種類とし、ベクトルwで表す。
一方、マークエッジ位置誤差はp種類あるとし、ベクトルmで表す。また、初期ストラテジでのマークエッジ位置誤差をminitで表す。
このとき、次の(数1)に示すp×qの行列Cは、記録エッジ位置のシフト量に対するマークエッジ位置誤差mを示す行列である。
Figure 0004274183
ここでp≧qと選び、q+1通りのストラテジ設定状態で調整のための試し記録を行い、マークエッジ位置誤差を取得することで、行列Cとベクトルminitを求めることができる。例えば、計算方法として求めた行列とベクトルから、次の(数2)の計算をすることで最適な記録エッジシフト量woを求める方法などがある。
Figure 0004274183

この場合、C#はp>qの場合は擬似逆行列となり、p=qの場合は逆行列となる。
なお、q+1とおりでの試し記録が必要な理由は、上記(数1)の行列Cとベクトルminitを求めるために必要最小限の試し記録数がq+1通りであるためである。
また、q+1通りの試し記録におけるエッジ位置のシフト量wtestは、適当に選んだひとつの記録エッジシフト量w0に対して、w0を基準としたq種類のベクトルが1次独立なベクトルとなるように選べばよい。つまり、適当な記録エッジシフト量w0を選び、w1+w0、w2−w0、・・・ wq+1−w0のベクトルが1次独立になるように選ぶ。
例えば、p=2,q=2の場合はw0を[0 0]Tと選び、1次独立なベクトル[1 0]T、 [0 1]Tを選べばよい。
ここで、後述する調整例に用いるマークエッジ位置誤差と記録エッジ位置について説明する。
まず、直前のスペース長と直後のマーク長の組み合わせからなるマークエッジ位置を始端マークエッジ位置と呼ぶ。また直前のマーク長と直後のスペース長の組み合わせからなるマークエッジ位置を終端マークエッジ位置と呼ぶ。
後述する調整例では、マーク長とスペース長を2T,3T,4T,5T以上という分類をした。Tはチャネルクロック周期である。
なお、第2の調整例においては、特にエッジ前後のマーク長/スペース長の組み合わせにより区別するが、その説明において、例えば2Tスペースから3Tマークへの始端マークエッジ位置の場合はMep2s3mというように表す。また終端マークエッジ位置において、例えば3Tマークから4Tスペースへのエッジ位置の場合はMep3m4sと表す。例えば、図15に示した3Tマークから2Tスペースのマークエッジ位置MEPは、Mep3m2sと表す。
次にマークエッジ位置誤差を定義する。第1の調整例では、マークエッジ位置誤差を始端マークエッジ位置誤差mF、終端マークエッジ位置誤差mRとして述べる。また第2の調整例では、エッジ前後のマーク長/スペース長の組み合わせにより区別するため、例えば2Tスペースから3Tマークへの始端マークエッジ位置誤差の場合はMepe2s3mというように表す。
本例のストラテジ調整では、このマークエッジ位置誤差が0になるように記録エッジ位置を調整するものである。
例えばマークエッジ位置誤差を次の<1><2>又は<3>のように定義することができる。
<1>マークエッジ位置そのもの。
<2>基準となるマーク長に調整する。
ある基準となるマークエッジ位置を決定し、基準のマークエッジ位置との差分をマークエッジ位置誤差とする。例えば始端マークエッジ位置(スペースからマーク)については5T以上スペース、5T以上マークのマークエッジ位置を基準とした場合を考え、終端マークエッジ位置(マークからスペース)については5T以上マーク、5T以上スペースのマークエッジ位置を基準とした場合を考え、2Tスペース、2Tマークの始端マークエッジ位置誤差Mepe2s2mと、終端マークエッジ位置誤差Mepe2m2sは、次の(数3)のように定義する。
Figure 0004274183
<3>すべてのマーク長における平均を基準にする。
始端マークエッジ位置(スペースからマーク)については始端マークエッジ位置の平均値MepXsXmを基準とし、終端マークエッジ位置(マークからスペース)については終端マークエッジ位置の平均値MepXsXmを基準とし、2Tスペース、2Tマークの始端マークエッジ位置誤差Mepe2s2mと、終端マークエッジ位置誤差Mepe2m2sは、次の(数4)のように定義する
Figure 0004274183
ストラテジ調整では、マークエッジ位置を移動させるために記録波形のエッジ位置を動かす。この場合、レーザ駆動パルスを構成するパルスのどのエッジ位置をどの組み合わせで動かして調整してもよい。
例えば、始端マークエッジ位置を調整する部分を始端記録エッジ位置と呼び、始端マークエッジ位置を調整する部分を終端記録エッジ位置とすると、調整すべき記録エッジ位置は、上記図2のようなエッジ位置シフト(w2F、w2R、w3F、w3R、w4F、w4R)が行われればよい。
また、例えば図3にMV1〜MV7としてファーストパルス、マルチパルス、ラストパルスのエッジを示しているが、それぞれのパルスについてのエッジの動かし方は次のような例が考えられる。
ファーストパルスについては、エッジMV1のみを動かす例、エッジMV2のみを動かす例、或いはエッジMV1、MV2を連動させる例がある。
マルチパルスについては、エッジMV3のみを動かす例、エッジMV4のみを動かす例、或いはエッジMV3、MV4を連動させる例がある。
ラストパルスについては、エッジMV5のみを動かす例、エッジMV6のみを動かす例、エッジMV7のみを動かす例、エッジMV5、MV6を連動させる例、エッジMV5、MV7を連動させる例、エッジMV6、MV7を連動させる例、エッジMV5、MV6、MV7を連動させる例がある。
[3.第1の調整例]

具体的なストラテジ調整例として第1の調整例を説明する。
この第1の調整例は、エッジ前後のマーク長/スペース長を考慮せず、他のTのマーク/スペースの干渉が少ないと考えた場合の調整例であり、調整時間の短時間化が要求される場合に適したものである。特には、マークエッジ位置誤差と記録エッジのシフト量の関係としての上述した特性1、特性2を考慮した調整方式といえる。
ここでは上記のように、マーク長については2T,3T,4T,5T以上という分類をするものとする。そしてマークエッジ位置誤差については、上記<2>のように、5T以上のマークエッジ位置を基準として定義するものとし、2Tマーク、3Tマーク、4Tマークのそれぞれについて始端記録エッジ位置、終端記録エッジ位置を求める例とする。
この場合、すべてのスペースから2Tマークのマークエッジ位置MepeXs2m、すべてのスペースから5T以上マークのマークエッジ位置MepeXs≧5m、すべてのマークから2Tスペースのマークエッジ位置MepeXm2s、すべてのマークから5T以上マークのマークエッジ位置MepeXm≧5sから、2Tマークの始端マークエッジ位置誤差m2Fと、終端マークエッジ位置誤差m2Rは、(数5)のようになる。
Figure 0004274183
記録エッジ位置のシフト量は、始端と終端に区別しそれぞれwF, wRと示す。
記録波形を移動したときのマークエッジ位置誤差の始端部をmF、終端部をmRと示し、初期ストラテジで記録したときのマークエッジ位置誤差の始端部をmF_init、終端部をmR_initで示す。このときの記録エッジのシフト量wF, wRに対するマークエッジ位置誤差mF、mRは、上記(数1)の考え方から、次の(数6)のように表される。
Figure 0004274183
つまりこの場合、始端記録エッジ位置のシフト量wF、終端記録エッジ位置のシフト量wRとして、q=2種類の記録エッジ位置を求めるために、q+1=3とおりのストラテジ設定で調整のための試し記録を行う。そしてそれを再生したときに得られる始端マークエッジ位置誤差mF、終端マークエッジ位置誤差mRを0にできるような始端記録エッジ位置シフト量wF、終端記録エッジ位置シフト量wRを算出すればよい。
2種類の記録エッジ位置(シフト量wF, wR)と2種類以上のマークエッジ位置誤差mF、mRとの関係が線形であると仮定し、3とおりのストラテジ設定で試し記録を行う。このときに行列C(C11、C12,C21,C22)とベクトルminit(mF_init、mR_init)を求めることで、上記(数2)から最適ストラテジを求めることができる。
調整のための試し記録は次のように行う。
マーク長における分類を 2T、3T、4T、5T以上とし、評価値となるマークエッジ位置誤差については、例えば上記(数3)で説明したように5T以上の場合のマークエッジ位置誤差を基準とする。このため、2Tマーク、3Tマーク、4Tマークについて、それぞれ始端マークエッジ位置誤差mF、終端マークエッジ位置誤差mRを検出し、これを0にできるような始端記録エッジ位置シフト量wF、終端記録エッジ位置シフト量wRを算出する。始端記録エッジ位置シフト量wF、終端記録エッジ位置シフト量wRとして移動させる記録エッジ位置は、例えば2Tマーク、3Tマーク、4Tマークのそれぞれについて図2に示したようなエッジシフトとする。
また3とおりのストラテジ設定ST1,ST2,ST3を、図4に示すように初期ストラテジを原点とし、波形記録移動量を(始端記録波形移動量,終端記録波形移動量)のように表すと、(1[ns],1[ns])、(−1[ns],1[ns])、(−1[ns],−1[ns])の3点とする。
図4のように3つのストラテジ設定ST1,ST2,ST3で例えばランダムデータを記録したときのマークエッジ位置誤差を測定することにより、(数6)の行列Cとベクトルminitが求まる。そこから(数2)の計算より調整すべきレーザ駆動パルスの記録エッジ位置移動量が計算される。
調整処理のフローチャートを図5に示す。これはシステムコントローラ11による制御処理となる。
システムコントローラ11は、まずステップF101で変数iを1にセットする。そしてステップF102で、ライトストラテジ回路12を第iのストラテジ設定(STi)に制御する。例えば上記ストラテジ設定ST1の状態、つまり始端記録波形移動量を1[ns]、終端記録波形移動量を1[ns]に設定する。
システムコントローラ11は、この状態でステップF103の記録を実行させる。この場合システムコントローラ11は、調整のための試し記録用のデータとしてランダムデータを発生させ、記録データエンコーダ13に与える。このランダムデータが記録データエンコーダ13で変調され、変調されたデータに応じてライトストラテジ回路12においてレーザ駆動パルスとしての波形が成形される。このときストラテジ設定ST1に従って、始端記録エッジ位置シフト量wF=1[ns]、終端記録エッジ位置シフト量wR=1[ns]としてレーザ駆動パルスが生成される。そしてこのレーザ駆動パルスがレーザドライバ10に供給され、光学ヘッド3内のレーザダイオードが発光駆動されて記録が行われる。
続いてステップF104では、ステップF103で記録したデータの読出が行われる。システムコントローラ11は、光学ヘッド3及び再生系各部を制御して再生動作を実行させ、このときマークエッジ位置誤差検出回路9で、マークエッジ位置誤差Mepeを検出させる。具体的には、2Tマーク、3Tマーク、4Tマークのそれぞれについて、始端マークエッジ位置誤差mF、終端マークエッジ位置誤差mRを検出させる。
ステップF105では、変数iを確認し、i≧3でなければ、ステップF106で変数iをインクリメントしてステップF102、F103,F104の処理を同様に実行する。
即ち、次に、始端記録エッジ位置シフト量wF=−1[ns]、終端記録エッジ位置シフト量wR=1[ns]とする第2のストラテジ設定ST2でレーザ駆動パルスが生成させ、ランダムデータの記録を実行させる。そしてそれを再生させて、2Tマーク、3Tマーク、4Tマークのそれぞれについて、始端マークエッジ位置誤差mF、終端マークエッジ位置誤差mRを検出させる。
さらに、ステップF105からF106に進み、変数iをインクリメントしてステップF102、F103,F104の処理を同様に実行する。
即ち、次に、始端記録エッジ位置シフト量wF=−1[ns]、終端記録エッジ位置シフト量wR=−1[ns]とする第3のストラテジ設定ST3でレーザ駆動パルスが生成させ、ランダムデータの記録を実行させる。そしてそれを再生させて、2Tマーク、3Tマーク、4Tマークのそれぞれについて、始端マークエッジ位置誤差mF、終端マークエッジ位置誤差mRを検出させる。
以上の処理で、図4に示したストラテジ設定ST1、ST2,ST3のそれぞれで試し記録及び再生を行ったら、ステップF105からF107に進む。
ステップF107では、システムコントローラ11は、それぞれのストラテジ設定における始端記録エッジ位置シフト量wF、終端記録エッジ位置シフト量wRと、検出された始端マークエッジ位置誤差mF、終端マークエッジ位置誤差mRを用いて、感度計算を行う。
これは、上記(数6)における行列C(C11、C12,C21,C22)とベクトルminit(mF_init、mR_init)を求める処理となる。
行列C(C11、C12,C21,C22)とベクトルminit(mF_init、mR_init)を求めたら、ステップF107では、上記(数2)の計算で最適ストラテジを算出する。
つまり、始端マークエッジ位置誤差mF、終端マークエッジ位置誤差mRがそれぞれ0となるような始端記録エッジ位置シフト量wF、終端記録エッジ位置シフト量wRを求める。
ここで算出された始端記録エッジ位置シフト量wF、終端記録エッジ位置シフト量wRは初期ストラテジに対する補正量となる。
従って、初期ストラテジについて始端記録エッジ位置シフト量wF、終端記録エッジ位置シフト量wRの補正を行ったストラテジ設定を最適ストラテジとする。
そしてシステムコントローラ11はステップF109で、算出した最適ストラテジをライトストラテジ回路12に設定する。
以上でライトストラテジの調整処理が完了する。
ステップF107,F108の計算処理の考え方を、図6、図7,図8で説明する。
図6は2Tマーク、図7は3Tマーク、図8は4Tマークについてそれぞれ示している。
各図においては、始端記録エッジ位置シフト量wF、終端記録エッジ位置シフト量wRについて設定される上記の3つのストラテジ設定ST1、DT2,DT3を、それぞれ◇で示している。また実線でマークエッジ位置誤差について値の等高線を示している。等高線の値はそれぞれ下段に示すようになる。
例えば図6(a)の始端マークエッジ位置誤差mFについては、下段に示すように、始端マークエッジ位置誤差mFの値が0となるポイントから右斜め下方向に向かって+、左斜め上に向かって−となっていくような等高線が描かれる。
ステップF107での感度計算で行列Cを求めるときには、2種類の記録エッジ位置(始端記録エッジ位置シフト量wF、終端記録エッジ位置シフト量wR)と上記2種類のマークエッジ位置誤差(始端マークエッジ位置誤差mF、終端マークエッジ位置誤差mR)との関係が線形であると仮定することを前提としており、つまり等高線がリニアになると考えることで、図6(a)(b)のように、始端マークエッジ位置誤差mF、終端マークエッジ位置誤差mRについて、等高線を描くことができる。
ここでステップF108での最適ストラテジの計算は、始端と終端のマークエッジ位置誤差mF、mRの2乗和が最小になる位置にストラテジを調整することになる。図6(c)には、2乗和の等高線を示しているが、この2乗和が最小(例えば0)になるポイントを◆で示している。なお初期ストラテジを●で示している。
つまり初期ストラテジ●と最小ポイント◆の差分が、始端記録エッジ位置シフト量wF、終端記録エッジ位置シフト量wRとしての初期ストラテジに対する補正量となる。
この図6は2Tマークについて示しているが、3Tマーク、4Tマークについても、図7,図8に示すように、最終的に最適ストラテジのポイント(初期ストラテジからの補正量)が◆で示すポイントとして算出される。
このように各図に◆で示すポイントが、始端記録エッジ位置シフト量wF、終端記録エッジ位置シフト量wRとしての最適設定であり、システムコントローラ11は初期ストラテジを補正して、◆で示される最適ストラテジをライトストラテジ回路12に設定することになる。
以上のようなレーザ駆動パルス調整により、短時間で精度よい調整が可能になり、記録再生装置の調整の効率化と記録性能の向上を実現できる。特にこの調整例の利点は、マーク長の分類をすべて同時に学習することにより他のマーク長のパルス移動の影響を小さくしていることである。
また調整すべき記録エッジ位置の種類を、レーザ駆動パルスの始端エッジと終端エッジの2種類というように少なくすることで、調整時間の短縮効果が大きい。
なお上記例にかかわらず、実際の調整においては、各マーク長の分類の数・組み合わせ、調整するパルス移動部の位置と組み合わせ、C行列を学習する際のパルスの動かし方(ストラテジ設定ST1、ST2,ST3)は自由に選択することができる。
試し記録を行う際のストラテジ設定については、例えば初期ストラテジの設定をその1つにしてもよい。
[4.第2の調整例]

第2の調整例は、上記第1の調整例よりは時間がかかるが、より精度の高い調整を求める場合に好適な例である。特には、マークエッジ位置誤差と記録エッジのシフト量の関係としての上述した特性1、特性2、特性3を考慮した調整方式といえる。
調整のために検出するマークエッジ位置は、上記<2>のように、5T以上のマークエッジ位置を基準として定義するものとし、熱干渉なども考慮して図9のように決定する。即ち、調整マークエッジ位置誤差として30個の要素があるとする。
図9においては、マーク長/スペース長として、2T、3T、4T、5T以上に分類し、始端マークエッジ位置誤差としては、その直前のスペース長と直後のマーク長により、15通りに分類する。
即ち2Tスペース、2Tマークのときの始端マークエッジ位置誤差Mepe2s2mから、4Tスペース、5T以上マークのときの始端マークエッジ位置誤差Mepe4s≧5mまでの15種類である。
また、終端マークエッジ位置誤差としては、その直前のマーク長と直後のスペース長により、15通りに分類する。
即ち2Tマーク、2Tスペースのときの終端マークエッジ位置誤差Mepe2m2sから、5T以上マーク、4Tスペースのときの終端マークエッジ位置誤差Mepe≧5m4sまでの15種類である。
このように、マークエッジ位置誤差として、始端マークエッジ位置誤差Mepe2s2mから終端マークエッジ位置誤差Mepe≧5m4sまでの30種類とする。
これに対して、調整する記録エッジ位置wは図10のように30要素とする。
始端記録エッジ位置誤差(シフト量)としては、その直前のスペース長と直後のマーク長により、15通りに分類する。即ち2Tスペース、2Tマークのときの始端記録エッジ位置誤差w2s2mから、4Tスペース、5T以上マークのときの始端記録エッジ位置誤差w4s≧5mまでの15種類である。
また、終端記録エッジ位置誤差(シフト量)としては、その直前のマーク長と直後のスペース長により、15通りに分類する。即ち2Tマーク、2Tスペースのときの終端記録エッジ位置誤差w2m2sから、5T以上マーク、4Tスペースのときの終端記録エッジ位置誤差w≧5m4sまでの15種類である。
このように、調整のための記録エッジ位置誤差wとして、始端記録エッジ位置誤差w2s2mから終端記録エッジ位置誤差w≧5m4sまでの30種類を決める。
つまりこの例は、上述した調整する記録エッジ位置の種類の数q=30の例である。
ここで、マークエッジ位置誤差と記録エッジシフト量の関係を線形であるとし、上記(数1)のように動くとして考えると、この場合(数7)のかたちとなる。
Figure 0004274183
即ち行列Cは30×30の行列となる。
この場合、31通りのストラテジ設定で試し記録し、行列CとベクトルMepe_init(この場合ベクトルMepe_initは、Mepe2s2m_init・・・Mepe≧5m4s_initの30とおり)を求める。
そして求めた行列CとベクトルMepe_initから上記(数2)の計算を行うことによって、最適ストラテジを求めることができる。つまり始端記録エッジ位置誤差w2s2mから終端記録エッジ位置誤差w≧5m4sまでの30種類が算出でき、初期ストラテジを基準として、マーク/スペース長で分類された各場合における最適な始端記録エッジ位置、終端記録エッジ位置を算出できる。
調整処理は基本的には上記図5と同様である。但し、31とおりのストラテジ設定ST1〜ST31で試し記録を行うことになるため、ステップF105では、変数i≧31の確認処理を行って、試し記録と再生を31回完了したか否かを判断する。
31とおりのストラテジ設定ST1〜ST31とは、例えば始端記録エッジ位置誤差w2s2mから終端記録エッジ位置誤差w≧5m4sまでの各値としては、一例として次のように設定する。
ST1:w2s2mからw≧5m4sをすべて0[ns]とする。
ST2:w2s2mを1[ns]、他(w3s2mからw≧5m4s)を0[ns]とする。
ST3:w3s2mを1[ns]、他(w2s2mとw4s2mからw≧5m4s)を0[ns]とする。
ST4:w4s2mを1[ns]、他(w2s2m、w3s2mとw≧5s2mからw≧5m4s)を0[ns]とする。
ST5:w≧5s2mを1[ns]、他(w2s2mからw4s2mとw2s3mからw≧5m4s)を0[ns]とする。
・・・
ST31:w≧5m4sを1[ns]、他(w2s2mからw≧5m3s)を0[ns]とする。
もちろん、31とおりのストラテジ設定ST1〜ST31は、これ以外にも考えられる。
そして31とおりのストラテジ設定ST1〜ST31で記録再生を行い、それぞれについての30種類のマークエッジ位置誤差(Mepe2s2m〜Mepe≧5m4s)を検出したら、ステップF107で30×30の行列CとベクトルMepe_init(Mepe2s2m_init・・・Mepe≧5m4s_init)を求める。そしてステップF108で、マークエッジ位置誤差(Mepe2s2m〜Mepe≧5m4s)が0になるような補正量としての記録エッジ位置誤差(w2s2m〜w≧5m4s)を求め、30種類の記録エッジ位置としての最適な設定を算出し、ステップF109でライトストラテジ回路12に設定する。
この第2の調整例では、より精度のよいライトストラテジ調整が可能になり、記録再生装置の記録性能の向上を実現できる。特にこの調整例の場合、マーク/スペース長で分類した組み合わせ毎に最適な始端記録エッジ位置、終端記録エッジ位置として最適ストラテジを設定することで、マークエッジ位置誤差と記録エッジのシフト量の関係の特性を考慮した精度の高い調整を実現するものとなる。
以上の第2の調整例を同様に適用できるマークエッジ位置誤差と記録エッジ位置誤差の種別の別の例を図11,図12に示す。この例は上述したq=32とする例である。
この例では、図11に示すように、マークエッジ位置誤差として32個の要素があるとする。この図11においては、上記図9と同様に、マーク長/スペース長として、2T、3T、4T、5T以上に分類する。そして始端マークエッジ位置誤差としては、その直前のスペース長と直後のマーク長により、16通りに分類する。
即ち2Tスペース、2Tマークのときの始端マークエッジ位置誤差Mepe2s2mから、5T以上スペース、5T以上マークのときの始端マークエッジ位置誤差Mepe≧5s≧5mまでの16種類である。
また、終端マークエッジ位置誤差としては、その直前のマーク長と直後のスペース長により、16通りに分類する。
即ち2Tマーク、2Tスペースのときの終端マークエッジ位置誤差Mepe2m2sから、5T以上マーク、5T以上スペースのときの終端マークエッジ位置誤差Mepe≧5m≧5sまでの16種類である。
このように、調整のために検出するマークエッジ位置誤差として、始端マークエッジ位置誤差Mepe2s2mから終端マークエッジ位置誤差Mepe≧5m≧5sまでの32種類とする。
これに対して、調整する記録エッジ位置wは図12のように32要素とする。
始端記録エッジ位置誤差(シフト量)としては、その直前のスペース長と直後のマーク長により、16通りに分類する。即ち2Tスペース、2Tマークのときの始端記録エッジ位置誤差w2s2mから、5T以上スペース、5T以上マークのときの始端記録エッジ位置誤差w≧5s≧5mまでの16種類である。
また、終端記録エッジ位置誤差(シフト量)としては、その直前のマーク長と直後のスペース長により、16通りに分類する。即ち2Tマーク、2Tスペースのときの終端記録エッジ位置誤差w2m2sから、5T以上マーク、5T以上スペースのときの終端記録エッジ位置誤差w≧5m≧5sまでの16種類である。
このように、調整のための記録エッジ位置誤差wとして、始端記録エッジ位置誤差w2s2mから終端記録エッジ位置誤差w≧5m≧5sまでの32種類を決める(q=32)。
ここで、マークエッジ位置誤差と記録エッジシフト量の関係を線形であるとし、上記(数1)のように動くとして考えると、この場合(数8)のかたちとなる。
Figure 0004274183

即ち行列Cは32×32の行列となる。
この場合、33通りのストラテジ設定で試し記録し、行列CとベクトルMepe_init(この場合ベクトルMepe_initは、Mepe2s2m_init・・・Mepe≧5m≧5s_initの32とおり)を求める。
そして求めた行列CとベクトルMepe_initから上記(数2)の計算を行うことによって、最適ストラテジを求めることができる。つまり始端記録エッジ位置誤差w2s2mから終端記録エッジ位置誤差w≧5m≧5sまでの32種類が算出でき、初期ストラテジを基準として、マーク/スペース長で分類された各場合における最適な始端記録エッジ位置、終端記録エッジ位置を算出できる。
次に図13,図14で、マークエッジ位置誤差と記録エッジ位置誤差としての更に他の例を示す。この例は、上記レーザ駆動パルスにおいて調整すべき記録エッジ位置の種別としてのq種類としてq=94とする例であって、始端記録エッジについての直前のマーク長と直前のスペース長と直後のマーク長で分類される種別を含め、また終端記録エッジについての直前のマーク長と直後のスペース長と直後のマーク長で分類される種別を含める例である。
この例では、図13に示すように、マークエッジ位置誤差として94個の要素があるとする。
まず上記図9と同様に、マーク長/スペース長として、2T、3T、4T、5T以上に分類する。そして始端マークエッジ位置誤差としては、その直前のスペース長と直後のマーク長により分類するが、さらに、その直前のスペースの前のマーク長(直前マーク長)として、そのマークが2Tの場合、3Tの場合、4T以上に場合に分類する。
また終端マークエッジ位置誤差としては、その直前のマーク長と直後のスペース長により分類するが、さらに、その直後のスペースの後のマーク長(直後マーク長)として、そのマークが2Tの場合、3Tの場合、4T以上に場合に分類する。
つまり始端マークエッジ位置誤差としては、直前マーク、直前スペース、直後マークの組み合わせで分類し、終端マークエッジ位置誤差としては、直前マーク、直後スペース、直後マークの組み合わせで分類する。
まず始端マークエッジ位置誤差としては、直前マークが2Tの場合として、直前スペースと直後マークの組み合わせのに応じてMepe(2m)2s2mから、Mepe(2m)≧5s≧5mまでの16種類に分類する。なお(2m)は直前マークが2Tの場合という意味で付している。
さらに直前マークが3Tの場合として、直前スペースと直後マークの組み合わせのに応じてMepe(3m)2s2mから、Mepe(3m)≧5s≧5mまでの16種類に分類する。
さらに直前マークが4T以上の場合として、直前スペースと直後マークの組み合わせのに応じてMepe(≧4m)2s2mから、Mepe(≧4m)4s≧5mまでの15種類に分類する。
このように始端マークエッジ位置誤差として47通りに分類する。
また終端マークエッジ位置誤差としては、直後マークが2Tの場合として、直前マークと直後スペースの組み合わせのに応じてMepe2m2s(2m)から、Mepe≧5m≧5s(2m)までの16種類に分類する。なお(2m)は直後マークが2Tの場合という意味で付している。
さらに、直後マークが3Tの場合として、直前マークと直後スペースの組み合わせのに応じてMepe2m2s(3m)から、Mepe≧5m≧5s(3m)までの16種類に分類する。
さらに、直後マークが4T以上の場合として、直前マークと直後スペースの組み合わせのに応じてMepe2m2s(3m)から、Mepe≧5m4s(≧4m)までの15種類に分類する。
このように終端マークエッジ位置誤差として47通りに分類する。
結局、調整に用いるマークエッジ位置誤差としては、始端マークエッジ位置誤差Mepe(2m)2s2mから終端マークエッジ位置誤差Mepe≧5m4s(≧4m)までの94種類とする。
これに対して、調整する記録エッジ位置wは図14のように94要素とする。
始端記録エッジ位置誤差(シフト量)としては、その直前のスペース長と直後のマーク長により分類するが、さらに、その直前のスペースの前のマーク長(直前マーク長)として、そのマークが2Tの場合、3Tの場合、4T以上に場合に分類する。
また終端記録エッジ位置誤差としては、その直前のマーク長と直後のスペース長により分類するが、さらに、その直後のスペースの後のマーク長(直後マーク長)として、そのマークが2Tの場合、3Tの場合、4T以上に場合に分類する。
つまり始端記録エッジ位置誤差としては、直前マーク、直前スペース、直後マークの組み合わせで分類し、終端記録エッジ位置誤差としては、直前マーク、直後スペース、直後マークの組み合わせで分類する。
始端記録エッジ位置誤差としては、直前マークが2Tの場合として、直前スペースと直後マークの組み合わせのに応じてw(2m)2s2mから、w(2m)≧5s≧5mまでの16種類に分類する。
さらに直前マークが3Tの場合として、直前スペースと直後マークの組み合わせのに応じてw(3m)2s2mから、w(3m)≧5s≧5mまでの16種類に分類する。
さらに直前マークが4T以上の場合として、直前スペースと直後マークの組み合わせのに応じてw(≧4m)2s2mから、w(≧4m)4s≧5mまでの15種類に分類する。
このように調整のための始端記録エッジ位置誤差wとして47種類を決める。
また終端記録エッジ位置誤差としては、直後マークが2Tの場合として、直前マークと直後スペースの組み合わせのに応じてw2m2s(2m)から、w≧5m≧5s(2m)までの16種類に分類する。
さらに、直後マークが3Tの場合として、直前マークと直後スペースの組み合わせのに応じてw2m2s(3m)から、w≧5m≧5s(3m)までの16種類に分類する。
さらに、直後マークが4T以上の場合として、直前マークと直後スペースの組み合わせのに応じてw2m2s(3m)から、w≧5m4s(≧4m)までの15種類に分類する。
このように調整のための終端記録エッジ位置誤差wとして47種類を決める。
結局、調整する記録エッジ位置誤差wとしては、始端記録エッジ位置誤差w(2m)2s2mから終端記録エッジ位置誤差w≧5m4s(≧4m)までの94種類となる(q=94)。
ここで、マークエッジ位置誤差と記録エッジシフト量の関係を線形であるとし、上記(数1)のように動くとして考えると、この場合(数9)のかたちとなる。
Figure 0004274183

即ち行列Cは94×94の行列となる。
この場合、95通りのストラテジ設定で試し記録し、行列CとベクトルMepe_init(この場合ベクトルMepe_initは、Mepe(2m)2s2m_init・・・Mepe≧5m≧5s(≧4m)_initの94とおり)を求める。
そして求めた行列CとベクトルMepe_initから上記(数2)の計算を行うことによって、最適ストラテジを求めることができる。つまり始端記録エッジ位置誤差w(2m)2s2mから終端記録エッジ位置誤差w≧5m4s(≧4m)までの94種類が算出でき、初期ストラテジを基準として、マーク/スペース長で分類された各場合における最適な始端記録エッジ位置、終端記録エッジ位置を算出できる。
以上、実施の形態について説明してきたが、本発明は上記例に限定されず、装置構成や調整処理手順、調整する記録エッジ位置の設定、検出するマークエッジ位置誤差の設定などにおいて多様な変形例が考えられる。
また評価値とするマークエッジ位置は、再生波形とスライスレベルとのクロス点と再生クロックとの時間誤差とする以外に、例えば次のような評価値とすることも可能である。即ち、ビタビ復号に於いて、復号ビット列のゼロクロス部前後のマーク・スペースの組み合わせ毎に、最尤パスとその1ビットシフト(エッジシフト)に相当する対抗パスとのメトリック差の分布を統計処理し、エッジ及び振幅ずれの評価指標としたものでもよい。
また第1又は第2の調整例のような本発明に係る調整処理を複数回繰り返すことでより精度よくストラテジを調整することができる。
本発明の実施の形態の記録再生装置の要部のブロック図である。 実施の形態のレーザ駆動パルスとその記録エッジ位置の説明図である。 実施の形態のレーザ駆動パルスの動かし方の例の説明図である。 実施の形態の調整処理におけるストラテジ設定の説明図である。 実施の形態のストラテジ調整処理のフローチャートである。 実施の形態の最適ストラテジ算出の考え方の説明図である。 実施の形態の最適ストラテジ算出の考え方の説明図である。 実施の形態の最適ストラテジ算出の考え方の説明図である。 実施の形態のマークエッジ位置誤差の種類の説明図である。 実施の形態の記録エッジ位置誤差の種類の説明図である。 実施の形態のマークエッジ位置誤差の種類の他の例の説明図である。 実施の形態の記録エッジ位置誤差の種類の他の例の説明図である。 実施の形態のマークエッジ位置誤差の種類のさらに他の例の説明図である。 実施の形態の記録エッジ位置誤差の種類のさらに他の例の説明図である。 レーザ駆動パルスと記録エッジ位置、マークエッジ位置の説明図である。
符号の説明
1 光ディスク、3 光学ヘッド、5 A/D変換器、6 PLL回路、7 PR等化回路、8 最尤復号回路、9 マークエッジ位置誤差検出回路、10 レーザドライバ、11 システムコントローラ、12 ライトストラテジ回路

Claims (7)

  1. 光記録媒体に対してレーザ光を照射して、光記録媒体上でマーク及びスペースで表現される情報の書込及び読出を行う光学ヘッド手段と、
    記録する情報に応じたレーザ駆動パルスを生成して上記光学ヘッド手段に供給し、上記光学ヘッド手段に、記録のためのレーザ光照射を実行させるレーザ駆動パルス生成手段と、
    上記光学ヘッド手段により上記光記録媒体から読み出した信号から、上記マークのエッジ位置の誤差を検出するマークエッジ誤差検出手段と、
    上記レーザ駆動パルス生成手段で生成するレーザ駆動パルスの調整設定を行う調整制御手段とを備え、
    上記調整制御手段は、上記レーザ駆動パルスにおいて調整すべき記録エッジ位置の種別がq種類の場合(qは2以上の整数)に、少なくともq+1とおりの記録エッジ位置シフト量の設定により光記録媒体への調整のため少なくともq+1回の記録動作を実行させるとともに、各記録エッジシフト量の設定により記録した情報を上記マークエッジ誤差検出手段により読み出し、上記q+1種類以上の記録エッジ位置シフト量と上記q+1種類以上のマークエッジ位置誤差との関係が線形であると仮定して、q種類のマークエッジ位置誤差の2乗和が最小となるq種類の記録エッジ位置シフト量を演算し、当該演算結果を基にレーザ駆動パルスの調整設定を決定して、上記レーザ駆動パルス生成手段に設定す
    記録再生装置。
  2. 上記レーザ駆動パルスにおいて調整すべき記録エッジ位置の種別は、レーザ駆動パルスの始端エッジと終端エッジの2種類であり、
    上記調整制御手段は、少なくとも3とおりの記録エッジ位置シフト量の設定状態で、上記調整のための記録動作を実行させることを特徴とする請求項1に記載の記録再生装置。
  3. 上記レーザ駆動パルスにおいて調整すべき記録エッジ位置の種別としてのq種類にレーザ駆動パルスの始端エッジについての直前のスペース長と直後のマーク長で分類される種別を含めることを特徴とする請求項1に記載の記録再生装置。
  4. 上記レーザ駆動パルスにおいて調整すべき記録エッジ位置の種別としてのq種類にレーザ駆動パルスの終端エッジについての直前のマーク長と直後のスペース長で分類される種別を含めることを特徴とする請求項1又は請求項3に記載の記録再生装置。
  5. 上記レーザ駆動パルスにおいて調整すべき記録エッジ位置の種別としてのq種類にレーザ駆動パルスの始端エッジについての直前のマーク長と直後のマーク長で分類される種別を含めることを特徴とする請求項1、請求項3、又は請求項4に記載の記録再生装置。
  6. 上記レーザ駆動パルスにおいて調整すべき記録エッジ位置の種別としてのq種類にレーザ駆動パルスの終端エッジについての直前のマーク長と直後のマーク長で分類される種別を含めることを特徴とする請求項1、請求項3、請求項4、又は請求項5に記載の記録再生装置。
  7. 光記録媒体に対してレーザ光を照射して、光記録媒体上でマーク及びスペースで表現される情報の記録を行う記録装置のレーザ駆動パルス調整方法として、
    上記レーザ駆動パルスにおいて調整すべき記録エッジ位置の種別がq種類の場合(qは2以上の整数)に、少なくともq+1とおりの記録エッジ位置シフト量の設定により光記録媒体への調整のため少なくともq+1回の記録動作を実行させる調整用記録ステップと、
    上記調整用記録ステップで各記録エッジシフト量の設定により記録した情報を上記マークエッジ誤差検出手段により読み出して、上記q+1種類以上の記録エッジ位置と上記q+1種類以上のマークエッジ位置誤差との関係が線形であると仮定して、q種類のマークエッジ位置誤差の2乗和が最小となるq種類の記録エッジシフト量位置を演算するステップと、
    上記演算結果を基にレーザ駆動パルスの調整設定を決定する演算ステップと、
    上記演算ステップで決定された調整設定で上記レーザ駆動パルスが生成されるように設定する設定ステップと、
    実行するレーザ駆動パルス調整方法。
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