JP4273599B2 - 流体機械 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体機械に関し、特に、少なくとも冷媒を膨張させる流体機械に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、冷凍サイクルにおける膨張機には、特開平8−82296号公報に開示されているように、ローリングピストン型のものがある。
【0003】
このローリングピストン型の膨張機は、固有容積比が存しないため、冷媒の流入タイミングを制御する必要がある。そこで、上記膨張機においては、シリンダの端面を閉塞する閉塞板と軸受けとの間に、流入タイミングを制御する回転円板が設けられている。該回転円板は、駆動軸に取り付けられると共に、開口が形成されている。
【0004】
上記回転円板の開口は、駆動軸の回転に伴って回転し、閉塞板の冷媒吸入口と軸受けの冷媒吸入通路とを所定のタイミングで連通するように構成されている。この閉塞板の冷媒吸入口と軸受けの冷媒吸入通路とが連通すると、冷媒がシリンダ内の膨張室に流入し、該冷媒が膨張する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の膨張機において、回転円板が駆動軸に固定され、該回転円板が駆動軸の回転に伴って回転していた。つまり、上記回転円板が閉塞板に対して自転していた。
【0006】
したがって、上記回転円板の摺動速度が大きく、摺動損失が大きくなるという問題があった。この結果、従来の膨張機においては、高効率化を図ることができなかった。
【0007】
本発明は、斯かる点に鑑みて成されたもので、流入タイミングを制御する制御部材の摺動速度を低減することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
〈発明の概要〉
本発明は、冷媒の吸入口を開閉する部材が公転のみを行うようにしたものである。
【0009】
〈解決手段〉
具体的に、図1に示すように、第1の発明は、冷媒を膨張させる膨張機構部(30)を少なくとも備えた流体機械を対象としている。上記膨張機構部(30)は、両端面が閉塞されたシリンダ(31)と、該シリンダ(31)に回転自在に収納されると共に、駆動軸(60)に連結され、該シリンダ(31)の内部に冷媒の膨張室(32)を区画するロータ(33)とを備えている。さらに、上記膨張機構部(30)は、ロータ(33)の回転に同期して回転し、且つシリンダ(31)に対して公転のみ行い、上記ロータ(33)の回転に対応して冷媒の吸入口(71)を開閉する公転部材(80)を備えている。
【0010】
また、第2の発明は、上記第1の発明において、駆動軸(60)が、シリンダ(31)の各端面を閉塞する第1閉塞部材(70)及び第2閉塞部材(34)と公転部材(80)とを貫通した構成としている。そして、吸入口(71)は、膨張室(32)に連通するように上記第1閉塞部材(70)に形成されている。加えて、上記公転部材(80)は、第1閉塞部材(70)の対面して設けられると共に、駆動軸(60)に連結され、上記ロータ(33)の回転に対応した所定タイミングで第1閉塞部材(70)の吸入口(71)に連通する開口(81)が形成されている。
【0011】
また、第3の発明は、上記第2の発明において、第1閉塞部材(70)が、平板状に形成されると共に、シリンダ(31)と駆動軸(60)の軸受け(35)との間に設けられた構成としている。そして、公転部材(80)が、平板状に形成されると共に、第1閉塞部材(70)と軸受け(35)との間に設けられている。さらに、上記公転部材(80)の自転阻止機構(90)が設けられている。加えて、上記公転部材(80)の開口(81)が、軸受け(35)の吸入通路(3a)と、第1閉塞部材(70)の吸入口(71)とをロータ(33)の回転に対応した所定タイミングで連通させる。
【0012】
また、第4の発明は、上記第3の発明において、公転部材(80)における開口(81)の周縁が、第1閉塞部材(70)と軸受け(35)とに接する肉厚部(82)に形成された構成としている。
【0013】
また、第5の発明は、上記第1の発明において、駆動軸(60)には、駆動手段(50)が連結されると共に、冷媒を圧縮する圧縮機構部(20)が連結された構成としている。
【0014】
また、第6の発明は、上記第1の発明において、膨張機構部(30)が、二酸化炭素を冷媒とする冷凍回路(4R)に接続された構成としている。
【0015】
すなわち、本発明では、例えば、公転部材(80)の開口(81)が第1閉塞部材(70)の吸入口(71)に開く直前に位置している状態から、ロータ(33)が回転すると共に、公転部材(80)が公転移動すると、シリンダ(31)の内部に膨張室(32)が形成される。同時に、公転部材(80)の開口(81)が吸入口(71)に一致し、高圧の冷媒が膨張室(32)に流入する。
【0016】
続いて、上記ロータ(33)が回転すると共に、公転部材(80)が公転すると、膨張室(32)の容積が拡大する一方、公転部材(80)の開口(81)が吸入口(71)より離れ、吸入口(71)が閉鎖される。つまり、膨張室(32)が密閉空間となり、冷媒の膨張が開始される。
【0017】
その後、上記ロータ(33)の回転及び公転部材(80)の公転が進み、膨張室(32)の容積が最大となった後、該膨張室(32)が吐出口に連通し、冷媒が膨張室(32)より吐出する。この動作を繰り返す。
【0018】
また、第5の発明では、駆動軸(60)を回転すると、圧縮機構部(20)が駆動し、冷媒を圧縮する。例えば、第6の発明では、圧縮機構部(20)が冷凍回路(4R)の冷媒である二酸化炭素を圧縮する。この圧縮冷媒は、例えば、ガスクーラ(41)に流れて冷却される。
【0019】
続いて、冷却冷媒は、膨張機構部(30)に導入される。つまり、上述したように、膨張機構部(30)におけるロータ(33)がシリンダ(31)内を回転し、膨張室(32)の容積が拡大する。上記冷却冷媒は、膨張室(32)で膨張する。
【0020】
その後、上記膨張冷媒は、例えば、蒸発器(42)に流れて蒸発し、圧縮機構部(20)に戻る。この動作を繰り返す。
【0021】
【発明の効果】
したがって、本発明によれば、公転部材(80)がシリンダ(31)に対して自転することなく公転のみを行うようにし、吸入口(71)の開閉タイミングを制御するようにしたために、公転部材(80)の摺動速度を従来の回転円板に比して極めて低減することができる。この結果、摺動損失を大幅に低減することができ、膨張効率の向上を図ることができる。
【0022】
また、二酸化炭素を冷媒とした冷凍サイクルにおいては、シリンダ容積が、R22を冷媒とした場合のシリダン容積と同一能力の下で比較すると、小さくなる。さらに、二酸化炭素の場合には、膨張機構部(30)における冷媒入口と冷媒出口の圧力差がR22に比して極めて大きくなる。したがって、膨張機構部(30)をスクロール型で構成すると、冷媒漏れに起因する損失割合が大きくなる。これに対し、ロータリ型の膨張機構部(30)であるので、冷媒漏れに起因する損失割合を極めて少なくすることができる。
【0023】
また、上記膨張機構部(30)で冷媒を膨張させるので、膨張弁に比して蒸発能力を向上させることができる。
【0024】
また、第4の発明によれば、公転部材(80)が第1閉塞部材(70)及び軸受け(35)に対して肉厚部(82)のみで接するので、摺動損失の低減をより一層図ることができる。
【0025】
また、第5の発明によれば、膨張機構部(30)と圧縮機構部(20)とを1つの駆動軸(60)で直結しているので、冷媒膨張による回転動力を圧縮動力に回収することができる。この結果、駆動手段(50)の入力を削減することができ、省エネルギ化を図ることができる。
【0026】
【発明の実施の形態1】
以下、本発明の実施形態1を図面に基づいて詳細に説明する。
【0027】
図1に示すように、本実施形態の流体機械(10)は、冷媒の圧縮を行う圧縮機構部(20)と冷媒の膨張を行う膨張機構部(30)とを備えている。そして、上記流体機械(10)は、図2に示す冷凍装置(40)に設けられている。該冷凍装置(40)は、例えば、室内の空気調和を行う空調機に構成されている。
【0028】
該冷凍装置(40)は、圧縮機である圧縮機構部(20)とガスクーラ(41)と膨張機である膨張機構部(30)と蒸発器(42)とが順に冷媒配管(43)によって接続された閉回路の冷凍回路(4R)を備えている。
【0029】
更に、上記冷凍装置(40)は、二酸化炭素を冷媒として冷凍サイクルを構成している。したがって、上記冷凍装置(40)における冷媒としての二酸化炭素は、圧縮機構部(20)で圧縮された後、ガスクーラ(41)で冷却される。続いて、上記二酸化炭素は、膨張機構部(30)で膨張し、蒸発器(42)で蒸発して圧縮機構部(20)に戻る循環を行う。
【0030】
上記流体機械(10)の圧縮機構部(20)は、ケーシング(11)内の下部に配置され、膨張機構部(30)は、ケーシング(11)内の上部に配置されている。上記ケーシング(11)内の中央部には、モータ(50)が配置されている。該モータ(50)は、ケーシング(11)に固定されたステータ(51)と、該ステータ(51)の内側に配置されたロータ(52)とを備えて駆動手段を構成している。
【0031】
該モータ(50)のロータ(52)には駆動軸(60)が貫通している。該駆動軸(60)の下端部が圧縮機構部(20)に連結され、上端部が膨張機構部(30)に連結されている。つまり、本実施形態の流体機械(10)は、膨張機構部(30)の冷媒膨張による回転動力が圧縮機構部(20)の圧縮動力に回収されるように構成されている。
【0032】
上記圧縮機構部(20)は、いわゆるスイング型ロータリ圧縮機に構成されている。該圧縮機構部(20)は、シリンダ(21)と、該シリンダ(21)に収納され、シリンダ(21)の内部に圧縮室(22)を区画するロータ(23)と、上記シリンダ(21)の上面を閉鎖するフロントヘッドである下部軸受け(24)と、上記シリンダ(21)の下面を閉鎖するリアヘッド(25)とを備えている。そして、上記駆動軸(60)の下端部は、下部軸受け(24)からシリンダ(21)を経てリアヘッド(25)を貫通している。
【0033】
上記圧縮機構部(20)のロータ(23)は、円環状に形成され、駆動軸(60)の下偏心部(61)に回転自在に嵌め込まれている。該下偏心部(61)は、駆動軸(60)の下部に形成され、該駆動軸(60)の軸心より偏心している。
【0034】
上記圧縮機構部(20)のロータ(23)には、図示しないが、ブレードが一体に形成されている。該ブレードは、ブッシュを介してシリンダ(21)に挿入されている。そして、上記ロータ(23)はブッシュを支点に揺動し、圧縮室(22)の容積を減少させて冷媒を圧縮する。
【0035】
上記シリンダ(21)には冷媒の吸入口(2a)が形成されている。また、上記下部軸受け(24)には、図示しないが、冷媒の吐出口が形成されると共に、吐出弁及び弁押さえが設けられている。
【0036】
上記吸入口(2a)は、アキュムレータ(44)を介して蒸発器(42)に冷媒配管(43)によって接続されている。また、上記ケーシング(11)内の下部は、膨張機構部(30)によって高圧空間(12)に区画されている。該高圧空間(12)には圧縮機構部(20)で圧縮された冷媒が吐出される。そして、上記高圧空間(12)はガスクーラ(41)に冷媒配管(43)によって接続されている。
【0037】
一方、上記膨張機構部(30)は、いわゆるスイング型ロータリ膨張機に構成されている。該膨張機構部(30)は、シリンダ(31)と、該シリンダ(31)に収納され、シリンダ(31)の内部に膨張室(32)を区画するロータ(33)と、上記シリンダ(31)の下面を閉鎖するリアヘッドである上部軸受け(34)と、上記シリンダ(31)の上方に配置された副軸受け(35)とを備えている。そして、上記駆動軸(60)の上端部は、上部軸受け(34)からシリンダ(31)を経て副軸受け(35)を貫通している。尚、上記上部軸受け(34)は第2閉塞部材を構成している。
【0038】
上記ロータ(33)は、円環状に形成され、駆動軸(60)の上偏心部(62)に回転自在に嵌め込まれている。該偏心部(62)は、駆動軸(60)の上部に形成され、該駆動軸(60)の軸心より偏心している。
【0039】
上記ロータ(33)には、図4〜図8に示すように、ブレード(36)が一体に形成されている。該ブレード(36)は、ブッシュ(37)を介してシリンダ(31)に挿入されている。そして、上記ロータ(33)はブッシュ(37)を支点に揺動し、膨張室(32)の容積を拡大させて冷媒を膨張させる。
【0040】
上記副軸受け(35)には、冷媒の吸入通路(3a)が形成されている。該吸入通路(3a)は、ガスクーラ(41)に冷媒配管(43)を介して接続されている。一方、上記シリンダ(31)には、冷媒の吐出口(3b)が形成されている。該吐出口(3b)は、冷媒配管(43)を介して蒸発器(42)に接続されている。
【0041】
上記シリンダ(31)と副軸受け(35)との間には、該シリンダ(31)の上面を閉塞する閉塞部材(70)が設けられている。該閉塞部材(70)は、第1閉塞部材を構成し、平板状の円板に形成され、シリンダ(31)に対して固定されている。上記閉塞部材(70)には、図3に示すように、膨張室(32)に連通する冷媒の吸入口(71)がブレード(36)の近傍に位置して形成されている。該吸入口(71)は、閉塞部材(70)の上下両面を貫通して形成されている。
【0042】
上記閉塞部材(70)と副軸受け(35)との間には、公転部材(80)が設けられている。該公転部材(80)は、図3に示すように、ドーナツ板状に形成され、駆動軸(60)の副偏心部(63)に回転自在に嵌め込まれている。該副偏心部(63)は、駆動軸(60)における上偏心部(62)より上方に形成され、該駆動軸(60)の軸心より偏心している。
【0043】
上記公転部材(80)と閉塞部材(70)との間には、該公転部材(80)の自転を阻止する自転阻止機構(90)が設けられている。該自転阻止機構(90)は、公転部材(80)に形成された3つのガイドピン(91)と、閉塞部材(70)に形成された3つのガイド穴(92)とより構成されている。該ガイドピン(91)は、公転部材(80)の外周部に下方に突出して形成されている。3つのガイドピン(91)は、互いに120度の間隔を存して配置されている。
【0044】
一方、上記ガイド穴(92)は、閉塞部材(70)の上面に形成されている。3つのガイド穴(92)は、互いに120度の間隔を存して配置されている。そして、上記ガイドピン(91)がガイド穴(92)に挿入され、駆動軸(60)の回転に伴う公転部材(80)の自転を阻止し、該公転部材(80)がシリンダ(31)及び閉塞部材(70)に対して公転のみを行うように構成されている。
【0045】
上記公転部材(80)は、開口(81)が形成されている。該開口(81)は、公転部材(80)の公転に伴って回転移動し、1公転中の所定タイミングで閉塞部材(70)の吸入口(71)と副軸受け(35)の吸入通路(3a)とに一致し、吸入口(71)と吸入通路(3a)とを連通させるように構成されている。つまり、上記公転部材(80)の開口(81)は、膨張室(32)が最小容積の状態において、吸入口(71)と吸入通路(3a)とを連通させる。
【0046】
〈作用〉
次に、上述した冷凍装置(40)における流体機械(10)の圧縮及び膨張の動作について説明する。
【0047】
先ず、モータ(50)を駆動すると、圧縮機構部(20)におけるロータ(23)がシリンダ(21)内を揺動し、蒸発器(42)からの冷媒を吸込み、該冷媒を圧縮する。この圧縮された冷媒はケーシング(11)内に吐出される。つまり、図9のAの冷媒がBまで圧縮される。
【0048】
上記圧縮冷媒は、ガスクーラ(41)に流れ、冷却される。つまり、図9のBの冷媒がCまで冷却される。例えば、暖房機の場合、室内空気を加熱し、冷房機の場合、外気に放熱する。
【0049】
その後、冷却された冷媒は、膨張機構部(30)に導入される。つまり、上記モータ(50)の駆動によって膨張機構部(30)におけるロータ(33)がシリンダ(31)内を揺動し、膨張室(32)の容積が拡大する。上記冷却冷媒は、ガスクーラ(41)から膨張室(32)に流入し、膨張する。つまり、図9のCの冷媒がDまで膨張する。
【0050】
上記膨張冷媒は、蒸発器(42)に流れ、蒸発する。つまり、図9のDの冷媒がAに戻る。例えば、冷房機の場合、室内空気を冷却し、冷房機の場合、外気から吸熱する。
【0051】
そこで、上記膨張機構部(30)における閉塞部材(70)の吸入口(71)の開閉動作について説明する。
【0052】
先ず、図4に示すように、ロータ(33)におけるブレード(36)に対応する部分がシリンダ(31)に接している状態において、公転部材(80)の開口(81)は、吸入口(71)に開く直前に位置している。
【0053】
この状態から、図5に示すように、半時計回り方向にロータ(33)と公転部材(80)とが公転移動すると、ロータ(33)とシリンダ(31)との接触部が移動する。この接触部とブレード(36)との間に膨張室(32)が形成される。同時に、公転部材(80)の開口(81)が吸入口(71)及び吸入通路(3a)に一致し、ガスクーラ(41)から高圧の冷媒が膨張室(32)に流入する。
【0054】
続いて、図6に示すように、ロータ(33)と公転部材(80)とが公転移動すると、ロータ(33)とシリンダ(31)との接触部が移動し、膨張室(32)の容積が拡大する。一方、公転部材(80)の開口(81)が吸入口(71)及び吸入通路(3a)より離れ、吸入口(71)が閉鎖される。つまり、膨張室(32)が密閉空間となり、冷媒の膨張が開始される。
【0055】
その後、図7に示すように、ロータ(33)と公転部材(80)とが半回転した後、図8に示すように、ロータ(33)と公転部材(80)との公転が進み、ロータ(33)とシリンダ(31)との接触部が吐出口(3b)の近傍まで移動すると、膨張室(32)の容積が最大となる。さらに、ロータ(33)と公転部材(80)との公転が進むと、膨張室(32)が吐出口(3b)に連通し、膨張した冷媒が蒸発器(42)に流れる。この動作を繰り返して、冷媒の膨張を行う。
【0056】
〈実施形態1の効果〉
以上のように、本実施形態によれば、公転部材(80)がシリンダ(31)に対して自転することなく公転のみを行うようにし、吸入口(71)の開閉タイミングを制御するようにしたために、公転部材(80)の摺動速度を従来の回転円板に比して極めて低減することができる。この結果、摺動損失を大幅に低減することができ、膨張効率の向上を図ることができる。
【0057】
また、二酸化炭素を冷媒とした冷凍サイクルにおいては、流体機械(10)における膨張機構部(30)のシリンダ容積が、R22を冷媒とした場合のシリダン容積と同一能力の下で比較すると、小さくなる。さらに、二酸化炭素の場合には、膨張機構部(30)における冷媒入口と冷媒出口の圧力差がR22に比して極めて大きくなる。したがって、膨張機構部(30)をスクロール型で構成すると、冷媒漏れに起因する損失割合が大きくなる。これに対し、ロータリ型の膨張機構部(30)であるので、冷媒漏れに起因する損失割合を極めて少なくすることができる。
【0058】
また、上記膨張機構部(30)と圧縮機構部(20)とを1つの駆動軸(60)で直結するようにしたために、冷媒膨張による回転動力を圧縮動力に回収することができる。この結果、モータ(50)の入力を削減することができ、省エネルギ化を図ることができる。
【0059】
また、上記膨張機構部(30)で冷媒を膨張させるので、膨張弁に比して蒸発能力を向上させることができる。つまり、膨張弁で冷媒を膨張させると、図9の破線に示すように、冷媒圧力のみがEまで低下する。これに対し、上記膨張機構部(30)で冷媒を膨張させると、図9のDに示すように、エンタルピも低下し、蒸発能力が向上する。
【0060】
【発明の実施の形態2】
次に、本発明の実施形態2を図面に基づいて詳細に説明する。
【0061】
本実施形態は、図10に示すように、自転阻止機構(90)の変形例を示し、自転阻止機構(90)がオルダム機構で構成されている。
【0062】
上記自転阻止機構(90)は、オルダムリング(93)を備え、該オルダムリング(93)が閉塞部材(70)と公転部材(80)とに嵌め合わされている。上記オルダムリング(93)には、一対の第1オルダムキー(94)と一対の第2オルダムキー(95)とが直交方向に配置されている。
【0063】
一方、上記閉塞部材(70)には、第1オルダムキー(94)が嵌め込まれる第1キー溝(96)が形成されている。上記公転部材(80)には、第2オルダムキー(95)が嵌め込まれる第2キー溝(97)が形成されている。
【0064】
したがって、駆動軸(60)が回転すると、オルダムリング(93)が第1オルダムキー(94)の方向に往復移動すると同時に、該オルダムリング(93)に対して公転部材(80)が第2オルダムキー(95)の方向に往復移動する。この結果、上記公転部材(80)が閉塞部材(70)に対して公転運動のみを行い、吸入口(71)を開閉する。その他の構成並びに作用及び効果は、実施形態1と同様である。
【0065】
【発明の実施の形態3】
次に、本発明の実施形態3を図面に基づいて詳細に説明する。
【0066】
本実施形態は、図11及び図12に示すように、公転部材(80)の変形例を示し、開口(81)の周縁に肉厚部(82)を形成したものである。
【0067】
上記公転部材(80)は、肉厚部(82)のみが上下に突出している。該肉厚部(82)の下面が閉塞部材(70)の上面に接し、肉厚部(82)の上面が副軸受け(35)の下面に接している。そして、上記肉厚部(82)の上下両面は、公転部材(80)の公転時において、閉塞部材(70)の吸入口(71)と副軸受け(35)の吸入通路(3a)の周囲をシールするように構成されている。
【0068】
したがって、本実施形態では、上記公転部材(80)が閉塞部材(70)及び副軸受け(35)に対して肉厚部(82)のみで接するので、摺動損失の低減をより一層図ることができる。その他の構成並びに作用及び効果は、実施形態1と同様である。
【0069】
【発明の実施の形態4】
次に、本発明の実施形態4を図面に基づいて詳細に説明する。
【0070】
本実施形態は、図13に示すように、流体機械の変形例を示し、膨張機構部(30)のみを備えたものである。
【0071】
つまり、本実施形態の流体機械は、実施形態1の圧縮機構部(20)が省略されたもので、膨張機専用に構成されたものである。その他の構成並びに作用及び効果は、実施形態1と同様である。
【0072】
【発明の他の実施の形態】
上記実施形態においては、いわゆるスイング型ロータリ式の膨張機構部(30)としたが、本発明は、ロータが自転するローリングピストン式の膨張機構部(30)としてもよい。
【0073】
また、圧縮機構部(20)は、いわゆるスイング型ロータリ式に限られず、ローリングピストン式やスクロール型のものなどであってもよい。
【0074】
また、実施形態1などの自転阻止機構(90)は、ガイドピン(91)を公転部材(80)に形成し、ガイド穴(92)を閉塞部材(70)に形成している。しかしながら、ガイドピン(91)を閉塞部材(70)に形成し、ガイド穴(92)を公転部材(80)に形成してもよい。
【0075】
また、上記自転阻止機構(90)は、公転部材(80)と閉塞部材(70)との間に設けたが、この自転阻止機構(90)は、公転部材(80)と副軸受け(35)との間に設けてもよい。
【0076】
また、上記閉塞部材(70)と公転部材(80)は、シリンダ(31)と副軸受け(35)との間に設けたが、この閉塞部材(70)と公転部材(80)は、シリンダ(31)と上部軸受け(34)との間に設けてもよい。つまり、閉塞部材(70)の吸入口(71)が膨張室(32)の下面に開口するようにしてもよい。この場合、上部軸受け(34)に吸入通路が形成されている。そして、公転部材(80)がこの上部軸受け(34)の吸入通路と閉塞部材(70)の吸入口(71)とを連通させるか、又は遮断する。さらに、この場合、自転阻止機構(90)は、公転部材(80)と閉塞部材(70)との間に設けるか、又は、公転部材(80)と上部軸受け(34)との間に設けられる。また、この場合、上記実施形態3の厚肉部(82)は、閉塞部材(70)と上部軸受け(34)に接するように形成される。
【0077】
また、上記膨張機構部(30)の副軸受け(35)は、駆動軸(60)の軸受けでなくともよく、閉塞部材(70)及び公転部材(80)を支持するのみであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を示す流体機械の断面図である。
【図2】冷凍装置の概略構成を示すブロック図である。
【図3】公転部材及び閉塞部材を示す斜視図である。
【図4】吸入口の開閉を示す膨張機構部の概略図である。
【図5】図4より公転が進んだ状態を示す膨張機構部の概略図である。
【図6】図5より公転が進んだ状態を示す膨張機構部の概略図である。
【図7】図6より公転が進んだ状態を示す膨張機構部の概略図である。
【図8】図7より公転が進んだ状態を示す膨張機構部の概略図である。
【図9】冷凍装置の冷凍サイクルを示すモリエル線図である。
【図10】本発明の実施形態2を示す公転部材及び閉塞部材を示す斜視図である。
【図11】本発明の実施形態3を示す公転部材を示す斜視図である。
【図12】本発明の実施形態3を示す公転部材を示す断面図である。
【図13】本発明の実施形態4を示す流体機械の断面図である。
【符号の説明】
10 流体機械
20 圧縮機構部
30 膨張機構部
31 シリンダ
32 膨張室
33 ロータ
34 上部軸受け(第2閉塞部材)
35 副軸受け
3a 吸入通路
4R 冷凍回路
50 モータ(駆動手段)
60 駆動軸
70 閉塞部材(第2閉塞部材)
71 吸入口
80 公転部材
81 開口
82 肉厚部
90 自転阻止機構

Claims (6)

  1. 冷媒を膨張させる膨張機構部(30)を少なくとも備えた流体機械であって、
    上記膨張機構部(30)は、
    両端面が閉塞されたシリンダ(31)と、
    該シリンダ(31)に回転自在に収納されると共に、駆動軸(60)に連結され、該シリンダ(31)の内部に冷媒の膨張室(32)を区画するロータ(33)と、
    上記ロータ(33)の回転に同期して回転し、且つシリンダ(31)に対して公転のみ行い、上記ロータ(33)の回転に対応して冷媒の吸入口(71)を開閉する公転部材(80)とを備えている
    ことを特徴とする流体機械。
  2. 請求項1において、
    駆動軸(60)は、シリンダ(31)の各端面を閉塞する第1閉塞部材(70)及び第2閉塞部材(34)と公転部材(80)とを貫通する一方、
    吸入口(71)は、膨張室(32)に連通するように上記第1閉塞部材(70)に形成され、
    上記公転部材(80)は、第1閉塞部材(70)の対面して設けられると共に、駆動軸(60)に連結され、上記ロータ(33)の回転に対応した所定タイミングで第1閉塞部材(70)の吸入口(71)に連通する開口(81)が形成されている
    ことを特徴とする流体機械。
  3. 請求項2において、
    第1閉塞部材(70)は、平板状に形成されると共に、シリンダ(31)と駆動軸(60)の軸受け(35)との間に設けられ、
    公転部材(80)は、平板状に形成されると共に、第1閉塞部材(70)と軸受け(35)との間に設けられる一方、
    上記公転部材(80)の自転阻止機構(90)が設けられ、
    上記公転部材(80)の開口(81)が、軸受け(35)の吸入通路(3a)と、第1閉塞部材(70)の吸入口(71)とをロータ(33)の回転に対応した所定タイミングで連通させる
    ことを特徴とする流体機械。
  4. 請求項3において、
    公転部材(80)における開口(81)の周縁は、第1閉塞部材(70)と軸受け(35)とに接する肉厚部(82)に形成されている
    ことを特徴とする流体機械。
  5. 請求項1において、
    駆動軸(60)には、駆動手段(50)が連結されると共に、冷媒を圧縮する圧縮機構部(20)が連結されている
    ことを特徴とする流体機械。
  6. 請求項1において、
    膨張機構部(30)は、二酸化炭素を冷媒とする冷凍回路(4R)に接続されている
    ことを特徴とする流体機械。
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