JP4273281B2 - 宇宙展開構造体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば人工衛星等に搭載されてなるパラボラアンテナの支持構造物や大型宇宙構造物に用いられる宇宙展開構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】
宇宙空間に大型の構造物を構築する場合、現在ではスペースシャトルや宇宙ステーション・ミールに於いて宇宙飛行士が作業を行う方式が採用されているが、これらの方式では人的被害を考慮する必要性があると共にコストも高くつくという欠点を有し、また作業期間の制約や構築構造物サイズの制約を受けることもあり得る。
【0003】
このため、昨今では、宇宙空間に大型構造物を構成する方式として、モータ等の駆動力によって展開構造体を折畳み状態から展開させて宇宙展開構造体を形成する構成のものが国内外で研究されている。
【0004】
このような宇宙展開構造体としては、既に特公平8−2555487号や特公平8−2567164号同じく特公平8−2567192号等が知られている。
【0005】
ところが、上記宇宙展開構造体にあっては、いずれもロケットへの搭載性を考慮して折り畳みによる収納効率の向上を目指したものや軽量化のために構成部材の数を減少させると言ったような単一性能の向上を目的として構成されたものであり、その折畳み展開動作の信頼性の要請を満足したうえで、その重量の要請を満足することが困難なものである。
【0006】
例えば、具体的には、宇宙展開構造体を構成する展開トラスをリンク部材を用いて多角錐台形状のトラス構造にトラス結合して、そのリンク部材のリンク結合部間にワイヤ部材を張設することにより、軽量化を保ったうえで、展開状態における堅牢化を実現する方法が採用されている。
【0007】
しかしながら、上記宇宙展開構造体では、軽量化と共に、堅牢化の要請を満足することが可能であるが、その折畳み状態において、リンク部材のリンク結合部間に張設したワイヤ部材が大きく撓んで絡み合い、その展開動作に支障を及ぼして、信頼性の高い折畳み展開に悪影響を及ぼすという問題を有する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来の宇宙展開構造体では、いずれのものも、ワイヤ部材をトラス骨組み材として用いた展開トラスの場合、その折畳み状態で、ワイヤ部材が絡み合い展開動作に悪影響を及ぼすという問題を有する。
【0009】
この発明は上記事情に鑑みてなされたもので、軽量化と共に、堅牢化の促進を図ったうえで、信頼性の高い高精度な折畳み展開動作を実現し得るようにした宇宙展開構造体を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は、リンク部材を略四辺形状にリンク結合した複数の四辺リンクを放射状に組み合わせて折畳み自在にトラス結合した展開トラスと、この展開トラスを折畳み展開する駆動手段と、前記展開トラスの隣接する四辺リンクの先端側リンク部材間の対角線間にそれぞれ中間部を交差させて張設される複数対のワイヤ部材と、中間部が前記一対のワイヤ部材にそれぞれ支持されるものであって、一端が前記四辺リンクのリンク部材の一方端にリンク結合され、他端が前記ワイヤ部材の前記交差点より延出された部位で該ワイヤ部材に支持される一対のロッド部材とを備えて宇宙展開構造体を構成した。
【0011】
上記構成によれば、展開トラスは、その四辺リンクの折畳み状態で、ワイヤ部材がロッド部材により四辺リンクの先端側リンク部材の一方端に位置規制されて保護され、四辺リンクが展開されると、ワイヤ部材が四辺リンクの先端部間に張設されてリンク部材間の堅牢化を図る。これにより、軽量化を実現したうえで、展開状態における堅牢化が図れ、しかも、信頼性の高い高精度な折畳み展開動作を実現することが可能となる。
【0012】
また、この発明は、リンク部材を略四辺形状にリンク結合した複数の四辺リンクを放射状に組み合わせて折畳み自在にトラス結合した展開トラスと、この展開トラスを折畳み展開する駆動手段と、この展開トラスを複数個、折畳み展開自在に組み合わせ結合したトラス結合体と、前記複数の展開トラスにそれぞれ複数対、張設されるものであって、隣接する四辺リンクの先端側リンク部材間の対角線間にそれぞれ中間部を交差させて張設される一対のワイヤ部材と、中間部が前記一対のワイヤ部材に支持されるものであって、一端が前記四辺リンクのリンク部材の一方端にリンク結合され、他端が前記ワイヤ部材の前記交差点より延出された部位で該ワイヤ部材に支持される一対のロッド部材と、前記隣接する展開トラスの対向するロッド部材間を連結するロッド連結部材とを備えて宇宙展開構造体を構成した。
【0013】
上記構成によれば、トラス結合体は、その複数の展開トラスの折畳み状態で、ワイヤ部材がロッド部材により四辺リンクの先端側リンク部材の一方端に位置規制されて保護され、四辺リンクが展開されて展開トラスが展開されると、ワイヤ部材が四辺リンクの先端部間に張設されてリンク部材間の堅牢化を図る。これにより、その軽量化を保ったうえで、展開状態における堅牢化が図れ、しかも、信頼性の高い高精度な折畳み展開動作を実現することが可能となる。
【0014】
また、この発明は、前記一対のロッド部材の他端に所定の間隔を有して前記ワイヤ部材に支持され、端部が隣接する四辺リンクの先端側リンク部材の他方端にリンク結合される一対の第2のロッド部材を備えて構成した。
【0015】
これによれば、ワイヤ部材は、その折畳み状態において、ロッド部材及び第2のロッド部材の双方で位置決めされることにより、さらに絡み合いの防止の促進が図れる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
図1は、この発明の一実施の形態に係る宇宙展開構造体を示すもので、放射状リブによる展開トラス構造を用いたアンテナ反射鏡の一例を示す。
【0018】
例えばこのアンテナ反射鏡は、ほぼ6角柱形状であるが、パラボラアンテナ鏡面などの曲面形状を形成する場合には、6角柱の上面と下面の大きさが異なり、本実施例では下面側6角形状が上面側6角形状よりも大きくなる6角錐台形状となっている。そして、このアンテナ反射鏡を構成する宇宙展開構造体は、メッシュ11を鏡面形状に保持するワイヤ12と、該ワイヤ12及び上記メッシュ11を支持する6本の支持柱13からなる反射鏡面部14と、反射鏡面部14を支持する展開トラス20で構成される。
【0019】
図2は、上記展開トラス20を示すもので、例えばリンク部材を略四辺形状にリンク結合した6個の四辺リンク21a,b,c,d,e,fが、中央縦部材22を共有する形で放射状に組み合わされて、6角錐台形状にトラス結合される。
【0020】
この展開トラス20の外側の縦部材24a,b,c,d,e,fの外側には、モジュール結合ヒンジ25a,b,c,d,e,fと26a,b,c,d,e,fが取り付けられている。そして、これらモジュール結合ヒンジ25aと26f及び25fと26a、25bと26a及び25aと26b、25cと26b及び25bと26c、25dと26c及び25cと26d、25eと26d及び25dと26e、25fと26e及び25eと26fの間には、一対のワイヤ部材90、91がそれぞれ交差されて張設される。
【0021】
これら6対のワイヤ部材90、91は、略同様に熱膨張率の殆どないシリコン材等が用いられ、その両端が図3に示すように回動部材901、911を介してモジュール結合ヒンジ25a,b,c,d,e,fと26a,b,c,d,e,fに回動自在に結合されて略対角線上に張設される。そして、これら6対のワイヤ部材90、91は、その各交差点x1、x2、x3、x4、x5、x6において相互間が固定される(図2参照)。
【0022】
また、上記ワイヤ部材90、91には、それぞれワイヤ位置規制用のロッド部材92、93がその端部を、モジュール結合ヒンジ25a,b,c,d,e,fから交差点x1,x2,x3,x4,x5,x6よりモジュール結合ヒンジ26a,b,c,d,e,f方向に延出させた状態で組み付けられる。このロック部材92、93の交差点x1,x2,x3,x4,x5,x6からの延出寸法は、例えば縦部材24a,b,c,d,e,fの長さ寸法をhとすると、略同様に約h/2に設定される。この延出寸法としては、これに限ることなく、設定することも可能である。
【0023】
上記ロッド部材92、93は、例えばカーボン繊維強化プラスチック(CFPR)等の複合材料で形成され、その各基端が上記回動部材901、911の一方にそれぞれ支持されてモジュール結合ヒンジ25a,b,c,d,e,fに回動自在に取り付けられる。そして、ロッド部材92、93には、図3に示すように、例えば断面が略凹状の収容部921、931が形成され、この収容部921、931には、上記ワイヤ部材90、91が収容されて、例えばカプトンテープ等のテープ材94を用いて所定の間隔に接着固定される。
【0024】
なお、このロッド部材92、93としては、凹状の収容部921、931を設けた構造に限ることなく、その他、例えば筒状に形成したり、あるいは板状に形成して、ワイヤ部材90、91を位置規制するように構成することが可能である。
【0025】
上記展開トラス20は、例えば図4に示すように14個が結合されて所望のトラス結合体30が形成される。このトラス結合体30は、複数の展開トラス20をモジュール結合ヒンジ25a,b,c,d,e,fと26a,b,c,d,e,fにより回転自在に結合することにより構成され、ブーム110を介して図示しない宇宙航行体本体に支持される。
【0026】
ここで、上記トラス結合体30を構成する展開トラス20は、その四辺リンク21a,b,c,d,e,f間に張設される一対のワイヤ部材90、91及びロッド部材92、93が、図5に示すように隣接する展開トラス20のワイヤ部材90、91のロッド部材92、93に対向され、相互のロッド部材92及び92、93及び93が固定具95を用いて位置決め固定される(図6参照)。この際、ロッド部材92、93から露出されるワイヤ部材90、91においても、隣接する展開トラス20のワイヤ部材90、91との間で、略同様に固定するようにしても良い。
【0027】
なお、上記図5においては、図を分かりやすくするために、隣接する展開トラス20の一箇所に張設されるワイヤ部材90、91及びロッド部材92、93のみを図示して説明したが、その他の周辺に張設されるワイヤ部材90、91及びロッド部材92、93においても、同様に隣接される展開トラス20のワイヤ部材90、91及びロッド部材92、93と固定配置される。
【0028】
上記展開トラス20は、上記図2に示すように6個の四辺リンク21a,b,c,d,e,fの四辺リンク構造を有する。この四辺リンク21a,b,c,d,e,fは、図7に示すように中央縦部材22からメッシュ11にほぼ沿うように横部材52、横部材53がヒンジ54、55を介して回転自在に支持されている。また、横部材52、横部材53の先には、中央縦部材22と同じように、ヒンジ56、57を介して回転自在なように外側の縦部材24が支持されている。
【0029】
なお、上述の6本の支持柱13は、外側の縦部材24に接合されるよう構成される。
【0030】
上記四辺リンク21a,b,c,d,e,fは、その中央縦部材22のヒンジ54,55を結ぶ距離と横部材52の長さの和と、外側の縦部材24a,b,c,d,e,fのヒンジ56,57を結ぶ距離と横部材53の長さの和がほぼ等しくなるように構成されている。
【0031】
また、図7に示すように、中央縦部材22のシャフト部58の中心線とヒンジ55の回転中心の間が離れており、略同様に、外側の縦部材24のシャフト部59の中心線とヒンジ56の回転中心の間が離れるように構成されている。
【0032】
上記四辺リンク21a,b,c,d,e,fの内側には、中央縦部材22にヒンジ60を介して回転自在に取り付けられた斜部材61と、横部材53にヒンジ62を介して回転自在に取り付けられた斜部材63が、互いの端部においてヒンジ64を介して互いに回転自在になるように取り付けられている。
【0033】
また、上記中央縦部材22には、駆動制御部、例えば傘機構を構成する摺動部材70が中央縦部材2ジ71、72が取り付けられる。そして、これらヒンジ71、72には、回転自在に2に対して摺動自在に取り付けられ、摺動部材70と斜部材61には、それぞれヒンリンク73が支持されている。リンク73には、ヒンジ71,72を結んだ直線とはずれた位置にヒンジ74が設けられ、ヒンジ74によりリンク73にはリンク75が回転自在に支持されている。
【0034】
上記リンク73と斜部材61の長さは、中央縦部材22の半分程度であり、これに対して斜部材63は、中央縦部材22の半分と横部材52の長さの和にほぼ等しくなっている。一方、中央縦部材22には、摺動部材70とは別の摺動部材76が中央縦部材22に対して摺動自在に取り付けられており、摺動部材76にはヒンジ77が取り付けられ、ヒンジ77により上記リンク75が回転自在に支持されている。
【0035】
そして、摺動部材70と摺動部材76の間には、圧縮バネ80が係着されている。
【0036】
上記圧縮バネ80が摺動部材70と摺動部材76を押し広げるように運動することにより、斜部材61とリンク73,75により構成されたリンク群が自動開傘機構と同様に作用し、摺動部材70と摺動部材76が図7中A方向に進むとともに、ヒンジ64が図7中B方向に、中央縦部材22から離れる方向に運動する。
【0037】
このときの四辺リンク21a,b,c,d,e,fのヒンジ62の位置は、ヒンジ64の位置に対して、ヒンジ64から斜部材63を自由に回転させたときのヒンジ62の軌跡と四辺リンク21a,b,c,d,e,fを自由に運動させたときに横部材53に取り付けられたヒンジ62の軌跡の交点に定まるため、本来1自由度である四辺リンク21a,b,c,d,e,fの形状は一意に定まる。ここで、ヒンジ64は、図4中B方向に移動されると、斜部材61と斜部材63が直線に近づくことにより、四辺リンク21a,b,c,d,e,fの対角の位置にあるヒンジ60とヒンジ62の距離が広がるので、四辺リンク21a,b,c,d,e,fが展開運動して、展開トラス20が展開運動される。
【0038】
このように上記圧縮バネ80が摺動部材70と摺動部材76を押し広げるように運動すると、例えば図示しない展開駆動部を構成する駆動モータが駆動されてワイヤ機構が駆動され、上記圧縮バネ80の付勢力を規制して展開トラス20の展開動作が行われる。
【0039】
上記構成において、トラス結合体30は、例えばその展開トラス20が、それぞれ圧縮バネ80の展開付勢力に抗して折畳み収容されて例えば宇宙空間に輸送される。この展開トラス20の折畳み状態において、四辺リンク21a,b,c,d,e,fが上述したように折畳み収容されることにより、その周壁に交差させて配設したワイヤ部材90、91の張力が緩んだ状態となり、該四辺リンク21a,b,c,d,e,fの周囲に撓んだ状態に収容される。
【0040】
ここで、ロッド部材92、93は、図8に示すようにそのワイヤ部材90、91の撓みを、その基端から交差点x1,x2,x3,x4,x5,x6よりh/2までを規制して、その撓み量を最小限に設定する。この結果、ワイヤ部材90、91は、四辺リンク21a,b,c,d,e,fの外側の縦部材24a,b,c,d,e,f間に位置規制され、該外側の縦部材24a,b,c,d,e,f等への絡みつきが防止される。
【0041】
そして、上記展開駆動部が駆動されて上記駆動モータ(図示せず)が駆動されてワイヤ機構(図示せず)が駆動されると共に、上記展開トラス20の各圧縮バネ80の規制が解放される。すると、展開トラス20は、圧縮バネ80及びワイヤ機構(図示せず)の作用により、摺動部材70と摺動部材76が押し広げれらて四辺リンク21a,b,c,d,e,fが展開される(図1及び図4参照)。
【0042】
この際、四辺リンク21a,b,c,d,e,fの外側の縦部材24a,b,c,d,e,fに張設されるワイヤ部材90、91は、それぞれロッド部材92、93により折畳み位置から位置規制されながら展開位置に案内される(図8参照)。ここで、トラス結合体30は、その14個の展開トラス20が、その展開状態において、交差して張設される対のワイヤ部材90、91の作用により、略6角錐台形状に位置規制されて、それぞれが所望の強度に保たれることにより、軽量化の要求を満足したうえで、全体として堅牢にして強固な構造が確保された状態で、所望の鏡面形状に形成される。
【0043】
このように、上記宇宙展開構造体は、四辺リンク21a,b,c,d,e,fを放射状に組み合わせて折畳み展開自在にトラス結合した展開トラス20の隣接する四辺リンク21a,b,c,d,e,fの外側の縦部材24a,b,c,d,e,f間の対角線上にそれぞれ中間部を交差させて6対のワイヤ部材90、91を張設して、その一対のワイヤ部材90、91に対して、一端が四辺リンク21a,b,c,d,e,fの外側の縦部材24a,b,c,d,e,fの一方端に一端がリンク結合され、他端がワイヤ部材90、91の交差点x1、x2、x3、x4、x5、x6より延出された部位で該ワイヤ部材90、91に支持されるロッド部材92、93を取着するように構成した。
【0044】
これによれば、展開トラス20は、その四辺リンク21a,b,c,d,e,fの折畳み状態で、ワイヤ部材90、91がロッド部材92、93により四辺リンク21a,b,c,d,e,fの外側の縦部材24a,b,c,d,e,fの一方端にその弛みが規制されて保護された状態で折畳まれる。そして、ワイヤ部材90、91は、四辺リンク21a,b,c,d,e,fが展開されると、外側の縦部材24a,b,c,d,e,fの先端部間に張設されて四辺リンク21a,b,c,d,e,fを放射状に位置規制して、展開トラス20を堅牢に位置決め保持する。
【0045】
これにより、トラス結合体30の軽量化を実現したうえで、展開状態における堅牢化が図れ、しかも、信頼性の高い高精度な折畳み展開動作を実現することができる。
【0046】
なお、この発明は、上記実施の形態に限ることなく、例えば図9に示すように構成しても良い。
【0047】
即ち、図9においては、上記ワイヤ部材90、91に対して上記一対のロッド部材92、93の他端と所定の間隔を有して第2のロッド部材96、97を取り付け配置する。この第2のロッド部材96、97は、その基端が上記回動部材901、911の他方にそれぞれ支持されて上記ワイヤ部材90、91に対して上記ロッド部材92、93と所定の間隙を有して取り付け配置される。
【0048】
そして、この第2のロッド部材96、97には、例えば上記ロッド部材92、93と略同様に断面が略凹状の収容部961、971が形成され、この収容部961、971には、上記ワイヤ部材90、91が収容されて、例えば同様のカプトンテープ等のテープ材74を用いて所定の間隔に接着固定される。これによれば、展開トラス20の折畳み状態におけるワイヤ部材90、91の弛みの軽減がさらに図れることにより、絡み防止の向上を図ることができる。
【0049】
また、上記実施の形態では、ワイヤ部材90、91を四辺リンク21a,b,c,d,e,fのモジュール結合ヒンジ25a,b,c,d,e,fと26a,b,c,d,e,f間に直接的に張設してロッド部材92、93を沿うように取着するように構成した場合で説明したが、これに限ることなく、例えばこれらワイヤ部材90、91とロッド部材92、93とを直列状に連結して四辺リンク21a,b,c,d,e,f間に張設するように構成することも可能である。
【0050】
また、上記実施の形態では、展開トラス20を連結したトラス結合体30の隣接する展開トラス20のロッド部材92、93同士を固定具95を用いて接続するように構成した場合で説明したが、これに限ることなく、沿うように配置される隣接する展開トラス20の各ワイヤ部材90、91の双方を同一のロッド部材を用いて直接的に位置規制するように構成することも可能である。
【0051】
さらに、上記実施の形態では、複数個、例えば14個の展開トラス20を組み合わせたトラス結合体30に適用した場合で説明したが、これに限ることなく、1個の展開トラス20を宇宙航行体本体等の支持構体に対して折畳み展開自在に配設する構成においても適用可能である。
【0052】
また、上記実施の形態では、略6角錐台形状の展開トラス20に適用した
場合で説明したが、これに限ることなく、略8角形等の略多角錐台形状あるいは略多角柱形状の構造の展開構造物や、各種宇宙機器を含む展開構造物においても適用可能である。
【0053】
さらに、上記実施の形態では、アンテナ反射鏡の支持構造として用いた場合で説明したが、これに限ることなく、その他、宇宙空間に構築するプラットホーム等の折畳み展開可能に構成される各種の構造物においても適用可能である。
【0054】
よって、この発明は、上述した各実施の形態に限定されるものではなく、その他、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施できることは勿論である。
【0055】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、軽量化と共に、堅牢化の促進を図ったうえで、信頼性の高い高精度な折畳み展開動作を実現し得るようにした宇宙展開構造体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態に係る宇宙展開構造体の展開トラスを取り出して示した斜視図である。
【図2】図1の展開トラスを取出して示した斜視図である。
【図3】図1の展開トラスに張設されるワイヤ部材及びロッド部材の取り付け構成を説明するために示した平面図である。
【図4】図1のモジュールを14個結合して構成したアンテナ反射鏡を示した斜視図である。
【図5】図4のトラス結合体の展開トラスに張設したワイヤ部材及びロッド部材の配線処理を説明するために示した説明図である。
【図6】図5の配線処理の詳細を示した断面図である。
【図7】図1の展開トラスの展開駆動部を説明するために示した平面図である。
【図8】図1の折畳み展開動作を説明するために示した概念図である。
【図9】この発明の他の実施の形態の係る宇宙展開構造体の要部を取り出して示した平面図である。
【符号の説明】
11…メッシュ。
12…ワイヤ。
13…支持柱。
14…反射鏡面部。
20…展開トラス。
21a,b,c,d,e,f…四辺リンク。
22…中央縦部材。
24a,b,c,d,e,f…外側の縦部材。
25a,b,c,d,e,f…モジュール結合ヒンジ。
26a,b,c,d,e,f…モジュール結合ヒンジ。
30…トラス結合体。
52、53…横部材。
54、55…ヒンジ。
56、57…ヒンジ。
58、59…シャフト部。
60、62、64…ヒンジ。
61、63…斜部材。
70、76…摺動部材。
71、72、74…ヒンジ。
73、75…リンク。
80…圧縮バネ。
90…ワイヤ部材。
91…ワイヤ部材。
901…回動部材。
911…回動部材。
92…ロッド部材。
93…ロッド部材。
921…収容部。
931…収容部。
94…テープ材。
95…固定具。
96…第2のロッド部材。
97…第2のロッド部材。
961…収容部。
971…収容部。
x1、x2、x3、x4、x5、x6…交差点。

Claims (6)

  1. リンク部材を略四辺形状にリンク結合した複数の四辺リンクを放射状に組み合わせて折畳み自在にトラス結合した展開トラスと、
    この展開トラスを折畳み展開する駆動手段と、
    前記展開トラスの隣接する四辺リンクの先端側リンク部材間の対角線間にそれぞれ中間部を交差させて張設される複数対のワイヤ部材と、
    中間部が前記一対のワイヤ部材にそれぞれ支持されるものであって、一端が前記四辺リンクのリンク部材の一方端にリンク結合され、他端が前記ワイヤ部材の前記交差点より延出された部位で該ワイヤ部材に支持される一対のロッド部材と
    を具備したことを特徴とする宇宙展開構造体。
  2. リンク部材を略四辺形状にリンク結合した複数の四辺リンクを放射状に組み合わせて折畳み自在にトラス結合した展開トラスと、
    この展開トラスを折畳み展開する駆動手段と、
    この展開トラスを複数個、折畳み展開自在に組み合わせ結合したトラス結合体と、
    前記複数の展開トラスにそれぞれ複数対、張設されるものであって、隣接する四辺リンクの先端側リンク部材間の対角線間にそれぞれ中間部を交差させて張設される一対のワイヤ部材と、
    中間部が前記一対のワイヤ部材に支持されるものであって、一端が前記四辺リンクのリンク部材の一方端にリンク結合され、他端が前記ワイヤ部材の前記交差点より延出された部位で該ワイヤ部材に支持される一対のロッド部材と、
    前記隣接する展開トラスの対向するロッド部材間を連結するロッド連結部材とを具備したことを特徴とする宇宙展開構造体。
  3. さらに前記一対のロッド部材の他端に所定の間隔を有して前記ワイヤ部材に支持され、端部が隣接する四辺リンクの先端側リンク部材の他方端にリンク結合される一対の第2のロッド部材を具備したことを特徴とする請求項1又は2記載の宇宙展開構造体。
  4. 前記ロッド部材は、ワイヤ部材の収容される凹部が形成され、この凹部に前記ワイヤ部材が収容されて該ワイヤ部材の中間部を所定間隔に位置決め固定してなることを特徴とする請求項1記載の宇宙展開構造体。
  5. 前記一対のロッド部材は、他端が交差点より前記四辺リンクの先端側リンク部材の長さ寸法の約1/2だけ延出させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の宇宙展開構造体。
  6. 前記展開トラスは、多角錐台形状を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の宇宙展開構造体。
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