JP4271686B2 - 熱風発生用ヒータ及びその電熱線用碍子 - Google Patents

熱風発生用ヒータ及びその電熱線用碍子 Download PDF

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Description

本発明は、送風機等に接続して高温熱風を発生させるためのヒータと、該ヒータ内に配線されるニクロム線等の電熱線を支持するための碍子に関するものである。
従来のこの種の碍子及びヒータを添付図面第10図及び第11図に図示している。第10図は碍子の斜視説明図、第11図はヒータの側面透視説明図である。
第10図に示した碍子50は、円柱形状を有するいわゆるレンコン碍子と呼ばれるものであり、その軸方向に多数の貫通孔52、52、…が設けられ、該貫通孔52のそれぞれにニクロム線等の電熱線が配線されるものである。
送風気体は軸方向(気体流通方向)Dに流れ、前記各貫通孔52内を通過し、加熱される。それぞれの貫通孔52の内壁面にはニクロム線を支持するための突条又は突起等は設けられていない。
この碍子50は、その適数個を軸方向に配列し、それぞれの貫通孔52の位置を合致させて重ね合わせ、熱風発生用ヒータ内に配備される。
第11図は、上記碍子50が内部に配備された熱風発生用ヒータ60を示している。
図中右端側の気体の吸入口61と、図中左端側の熱風の吐出口62を有するヒータ収納体65の内部には上記碍子50が4個軸方向(気体流通方向D)に直列に配列され、固定されている。碍子50の配列個数は、ヒータの容量に応じて適宜決定される。碍子50の配列に際しては、それぞれの貫通孔52の位置を同一位置に配置する。そして、図中二点鎖線で示した通り、これらの貫通孔52内にニクロム線を吸入口61の側から吐出口62に向けて配線し、次に吐出口62の側から吸入口61の側に向けてジグザグ状に順次配線して行く。碍子50の貫通孔52の数を偶数とすることによりニクロム線の両端子を吸入口側に位置させることができる。
それぞれの碍子50は、長軸のボルト66とナット67により固定される。これらのボルト・ナットは、碍子50に設けられている何れかの貫通孔52の2乃至4箇所を利用して固定される。
異常過熱防止用の熱伝対等の温度センサは、図示はしていないが、中央部分に位置する何れかの貫通孔52に配設することができる。この場合には螺旋状に巻回されたニクロム線の中心部分に挿通させて配置することとなる。
吐出温度を感知する吐出温度感知センサTは、ヒータ収納体65内の最も吐出口側に位置する碍子の前方にヒータ収納体65の外部から配設される。
更に、本願出願人は、実開平1−34790号公報に記載されたいわゆるリング碍子と呼ばれる考案を過去に提案している。かかるリング碍子は、軸方向の長さの短い円筒形状のものからなり、その中央部分には温度センサ等を挿通するための挿通孔が設けられ、その中央部分の外周部分にはニクロム線を配線するための複数の電熱線挿通部が放射状の仕切枠によって形成されたものである。
このリング碍子は、所望の容量に応じて、その複数のものを軸方向に重ね合わせて使用するのであるが、その構造から気体の吐出最高温度を500℃以上に上げることができない。そのため、本発明に係る高温熱風発生用のヒータの碍子としては使用することができないのである。
換言すれば、このリング碍子は、本発明に係る800℃以上の高温熱風発生用のヒータ用碍子とは異なるカテゴリーのものである。その理由は、800℃以上の高温熱風を吐出させるヒータ用碍子の場合には、ある程度以上の風速(電熱線の耐熱限界温度近くまで、被加熱エアーを加熱する為には、風速を上げて熱交換効率を上げる必要がある)と、各気体流通孔内を通過させる風量の均一性が要求されるため、加熱される送風気体を一定の狭い空間(通路)内に通過させ、巻回されたニクロム線に強制接触させる必要があるが、上記リング碍子の場合は、仕切枠によってニクロム線が支持されているだけであるため、各々の電熱線に当たる風量を均一にすることができないと考えられるからである。風速を一定にすることができないと、各孔に配線されている電熱線の表面温度が異なってしまい、これにより全体の熱交換効率も向上させることができず、吐出最高温度に限界が出るものと考えられるのである。
上記従来例の問題点を列挙すると、次のようになる。
碍子に配線される電熱線が、送風気体の急激増加(貫通孔を通過する風速の変化)、或は重力により、力の負荷される方向へ伸びてしまい(螺旋状に巻回された電熱線の隣接する線と線の間の距離(ピッチ)にムラが出る)、これによる異常過熱によって各貫通孔内を通過する風量が変わってしまうため、高温熱風を安全に長期にわたり吐出することが出来ない。
800℃以上の高温熱風を吐出させる場合、電熱線の表面温度は約900℃以上になるが、送風気体の風圧によって電熱線が碍子の吐出口側から飛び出す現象が発生する。また、吐出口を下方向に向けた場合には、重力も負荷されて電熱線の伸びや飛び出しの問題はより大きくなる。この電熱線の飛び出し等の問題は、電熱線に電流を流すと磁界が発生し、この磁界による電熱線の振動によっても促進されうるものと考えられる。
電熱線の振動は、磁界ばかりでなく、機械的振動によっても発生するが、かかる振動の発生により、ニクロム線と貫通孔とが摩擦接触し、電熱線の酸化皮膜が削られ(研磨され)、或いは碍子の内壁面の方が研磨されてしまい、粉塵となって外部に飛び出して環境に悪影響を及ぼし、貫通孔内にそれが溜まった場合には、電熱線の断線の原因となる。
碍子による電熱線の保持が不十分で、機械的振動又は磁界的振動に弱い。電熱線は、碍子の貫通孔に挿通されて配線されているだけなので、碍子によって電熱線は保持又は固定等されていない。
従来においては、上記のような電熱線の飛び出しを防止するために、碍子の吐出口側の端部に飛び出し防止用の手段を設けたものはあった。しかし、この飛び出し防止用手段を設けても、碍子に配線された電熱線は、碍子の貫通孔内では何ら保持又は固定等の手段が講じられておらず、各孔を通過する風量や加熱等による電熱線のピッチむらによる弊害、振動によって生ずる問題等を解決するものではなかった。
複数の碍子の固定は、2乃至4個所の貫通孔を利用して、長軸のボルトとナットの締め着けによって行っているが、かかる貫通孔には被加熱気体を流通させることが出来ず、コンパクトに作れない。
異常過熱防止用の熱電対等の温度センサは、中央部分に位置する貫通孔内に配線された螺旋状に巻回されたニクロム線の内部中心に配置されるが、この温度センサによって貫通孔内への気体の流通が阻害され、その孔の電熱線は、他の孔の電熱線と比較して、通過する風量が少なくなり、その分ほかの孔の電熱線よりも過熱気味となり、これによりセンサーで検出する温度はいくらか高い温度を常に示すこととなり、完全な温度コントロールが出来ない。従って、電熱線の安全を考慮して最高使用温度を経験的に少し低めに設定せざるをえない。
吐出気体の温度センサは、ヒータ収納体65の吐出口側部分にその外部から配線しており、該配線が邪魔となったり、或いは見栄えがよくない。
そこで、本発明は、800℃以上の高温熱風を吐出させることができるヒータ用碍子であって、電熱線のピッチむらを生じることなく、磁界による振動や機械的振動に強く、熱風の吐出口を任意の方向に向けたとしても電熱線を効果的に保持、固定することができ、とりわけ下方向に向けた場合でも電熱線の飛び出しを防止することができ、更に電熱線から気体への熱交換効率がかたよることなく、被加熱気体への熱効率をより向上させることができ、長期に渡り安定した高温熱風を吐出できるものを提供すること、またこの碍子を用いた高温熱風発生用ヒータを提供することをその目的としている。
尚、本発明にかかる碍子は、800℃以上の熱風吐出用として開発されたものであるが、その容量を低くしてより低温の熱風を吐出させるものとしても使用できることは勿論のことである。
上記課題を解決するために、本発明の第1のものにおいては、碍子構成片(A,B)は多数の気体流通孔(10,10,...)が穿設された板状体のものからなり、その周縁部分にはこの構成片を固定し及び/又は電極を配線できる1又は2以上の挿通部(12a,12b)が形成され、これら碍子構成片(A,B)の複数枚を送風方向に重ね合わせて碍子を形成することができ、この重ね合わせた状態で一部の又は全ての隣接する構成片同士の気体流通孔(10,10,...)の位置を相互に少しずらした位置関係に配置し、且つ、上記固定用及び/又は電極配線用の挿通部(12a,12b)は同一位置に配置することができ、更にこのように重ね合わせた碍子において、気体流通孔の位置がずれた関係にある隣接した碍子構成片同士の間には、この碍子構成片と同一位置に固定用及び/又は電極配線用の挿通部(12c)が設けられた周縁部分のみからなる枠体状のものからなるスペーサ碍子(C)を配置して1組の電熱線用碍子(G1,G2,G3)を構成し、この1組の電熱線用碍子の気体流通孔にニクロム線等の電熱線を配線することができる熱風発生用ヒータの電熱線用碍子である。
この第1の発明においては、隣り合う碍子構成片の気体流通孔が、スペーサを介してその位置が相互に少しずれた位置関係となるため、配線される電熱線は、直線状に配線されず、少しずれた(ツイストされた)位置関係で配線されることとなり、これによって両碍子構成片により電熱線が確実に保持、固定されることとなる。また、ここにおいて気体流通孔の位置が相互に少しずれた碍子構成片同士を直接隣接させて配置すると電熱線を良好に配線することが困難となるため、両碍子構成片の間にスペーサ碍子を介在させて、この問題を解決している。このスペーサ碍子を介在させて隣り合う碍子構成片の気体流通孔の位置をずらして、配線される電熱線のそれぞれの部分を保持、固定するという技術思想の創作が発明者の最も苦労した点である。
このような構成により、電熱線は、碍子構成片のそれぞれによって保持、固定され、風圧や重力による伸びやたわみ(ピッチむら)、そして電熱線の飛出しを防止することができ、更には機械的振動、磁界による振動にも悪影響を受けずに済むこととなるのである。
更に詳説すれば、スペーサ碍子の配置により、多数の気体流通孔内で加熱された気体が、このスペーサ碍子内の空間で混和され(静圧が一定になり)、仮に特定の気体流通孔内での加熱の偏り(圧力のムラ)があったとしても、この空間内で混合、混和され、気体の加熱の偏り或いはむらを緩和することができるのである。
そして、このスペーサ碍子によって各気体流通孔内を通過する風量を常に同じ量にすることができ、電熱線の機械的強度は温度上昇と共に低下する弱点を有するが、これによって電熱線のピッチむら等を防止できるのである。更にそのスペーサ碍子を利用して、その場所で電熱線の位置を少しずらし(ツイストして)、電熱線に張りを持たせたことによって、電熱線の高温による飛び出しをも防止することができるのである。
被加熱気体の乱流による電熱線の振動、そして電磁振動や機械的振動によって生じる電熱線と碍子がこすれあう研磨作用による悪影響が全て解決された。
即ち、スペーサ碍子のところでツイストされているので、電熱線は碍子構成片によって確実に保持、固定されているため、従来品と比較して、振動によって電熱線と碍子が研磨される問題が解決できる。研磨とは、上記した通り電熱線と気体流通孔とが振動により摩擦接触し、電熱線の酸化被膜が削られたり、気体流通孔の内壁面が削られ、粉塵等が生じて環境に悪影響を及ぼしたり、気体流通孔内に溜まった場合には最悪電熱線が断線したりするが、これらを防止することができるのである。
本発明の第2のものは、上記第1の発明において、碍子構成片(A,B)の中央部分に穿設された1又は2以上の気体流通孔(10c)に温度センサを挿通させることができる空間部(10s)を形成したことを特徴とする熱風発生用ヒータの電熱線用碍子である。
この第2の発明では、中央部分に位置する1又は2以上の気体流通孔(10c)に空間部(10s)が設けられているため、この空間部内に温度センサを挿通させて、適宜所望位置に配備することができ、配線されたニクロム線の最高限界温度(異常過熱温度)をより適切に感知、測定することが可能となる。また、2以上の空間部を形成した場合には、吐出気体の吐出温度感知センサ及び異常過熱防止感知センサ等を例えばヒータの吸入口側にまとめて配置することも可能となる。
本発明の第3のものは、上記第1又は第2の発明において、気体流通孔の内壁に電熱線を支持することができる突条(11,11,...)を気体の流通方向に複数設け、巻回された電熱線を気体流通孔内でその内壁と間隔を維持して支持できるようにしたこと特徴とする熱風発生用ヒータの電熱線用碍子である。
この第3の発明により、碍子の気体流通孔内に配線される巻回された電熱線は、上記突条により気体流通孔内の内壁面と一定の間隔を保って保持されるために、電熱線から被加熱気体への熱交換効率が良好となり、且つ内壁面に溜まる塵埃等にも悪影響を受けず、断線の恐れも減少する。
本発明の第4のものは、一方端部分に配管を介して送風機等と接続できる気体の吸入口(31)を有し、他方端部分には熱風を吐出する吐出口(32)を有する略筒形状の熱風発生用ヒータであって、かかるヒータの内部には電熱線が配線された1組又は2組以上の上記第1乃至第3の発明の何れかの電熱線用碍子(G1,G2,G3)が所定間隔を保って収納され、それぞれの組の碍子の電熱線には独立に電力を供給することができるところの熱風発生用ヒータである。
この第4の発明においては、まず1組又は複数組の電熱線用碍子を適宜収納することにより、所望の容量のヒータを構成することができる。
複数組の電熱線用碍子を配設したときは、これらそれぞれの組に独立に電力を供給することができるため、従来の1つの回路で構成したものよりも、より適切に電熱線の表面負荷(W)を変えることができるので、同一容量で同一の吐出温度を得るのにより体積の小さい、即ち具体的にはヒータの気体流通方向の長さの短いヒータを提供することができる。
即ち、供給気体の温度は、入り口側は低く、出口に行くほど高温になるため、各組で適切な電熱線の表面負荷、つまり電熱線の使用量を変えることができる。これにより全体にコンパクトにでき、無駄に高価な材料を使うことなく、省エネに貢献できるのである。
換言すれば、電力供給するときに、電熱線の表面負荷をそれぞれの碍子の組で異ならせることにより、より適切な形状を可能とし、被加熱気体への適切な加熱、即ち電熱線の耐熱温度に近い温度の気体を発生することが可能となり、これらの工夫により熱交換効率が上がり電熱線の耐熱温度に近い温度の気体を発生させることが可能となり、これらの工夫により熱交換効率が上がりエネルギーの省力化に寄与できるのである。
それぞれの組の碍子との間には所定の間隔が保持されており、一定の空間が形成されているために、加熱された気体は良好にこの空間内で混和され、被加熱気体の温度の偏り或いはむらを防止することができる。
碍子構成片として、温度センサを挿通させることができる空間部を2以上設けたものを使用した場合には、少なくとも2本の温度センサを吸入口側から配設することができるので、例えば吐出温度感知センサと過熱防止(最高温度)感知センサの両センサを吸入口側から配備させることができ、従来のように吐出温度感知センサをヒータ収納体の吐出口側の外部から設ける必要もなくなる。
本発明の第5のものは、多数の気体流通孔(10,10,...)が穿設された板状体からなり、その周縁部分には固定用及び/又は電極配線用の1又は2以上の挿通部(12a,12b)が形成された上記第1乃至第3の何れかの発明に係る1組の電熱線用碍子(G1,G2,G3)を構成する碍子構成片(A,B)であるところの電熱線用碍子である。
本発明の第6のものは、周縁部分に固定用及び/又は電極配線用の1又は2以上の挿通部(12c)のみが形成され、その中央部分は空間(14)となっており、上記第1乃至第3の何れかの発明に係る1組の電熱線用碍子(G1,G2,G3)の1又は2以上の位置に配置されるところの枠体状のものからなるスペーサ碍子(C)であるところの電熱線用碍子である。
上記第5の発明に係る碍子構成片及び第6の発明に係るスペーサ碍子は、上記第1乃至第3の何れかの発明に係る1組の電熱線用碍子を構成することができるものである。
第1図は、本発明に係る碍子構成片Aの気体流通方向から見た正面図である。
第2図は、本発明に係る碍子構成片Bの気体流通方向から見た正面図である。
第3図は、本発明に係るスペーサ碍子Cの気体流通方向から見た正面図である。
第4図は、上記碍子構成片A、碍子構成片B及びスペーサ碍子Cを気体流通方向に重ね合わせた状態を図示した透視正面図である。
第5図は、本発明に係る熱風発生用ヒータの構造を説明する側面説明図である。
第6図は、碍子構成片A及びBの中央部分に位置する気体流通孔の一部拡大正面図である。
第7図は、本発明の他の実施形態に係る碍子構成片の気体流通方向から見た正面図である。
第8図は、本発明の他の実施形態に係るスペーサ碍子の気体流通方向から見た正面図である。
第9図は、第7図に図示した碍子構成片と第8図に図示したスペーサ碍子を気体流通方向に重ね合わせた状態を図示した透視正面図である。
第10図は、従来の高温熱風発生用ヒータに使用される電熱線用碍子の斜視説明図である。
第11図は、従来の高温熱風発生用ヒータの側面透視説明図である。
図中符号:(A)(B)(20)…碍子構成片、(C)(40)…スペーサ碍子、(10)(21)…気体流通孔、(10s)…空間部、(11)…突状、(12a,12b,12c)(22a,22b,22c)(22x,22y,22z)(12c)(42)…挿通部、(14)(44)…空間、(16)(46)…枠体部、(30)…ヒータの本体部、(31)…吸入口、(32)…吐出口、(G1)(G2)(G3)…電熱線用碍子
以下、添付の図面に基づき発明を実施するための最良の形態について説明する。
第1図から第3図は、本発明に係る1組の電熱線用碍子を構成するための3種類の構成片をそれぞれ図示する気体流通方向から見た正面図であり、第1図が碍子構成片Aを、第2図が碍子構成片Bを、第3図がスペーサ碍子Cを図示している。また第4図は、これら3種類の構成片を気体流通方向に重ね合わせた状態を示す透視正面図であり、第5図は、当該電熱線用碍子の3組を熱風発生用ヒータの内部に収納、配置した状態を説明する側面説明図である。
まず第1図に図示した碍子構成片Aは、一定の厚みを有する正面視円形形状の円盤形状の板状体のものからなり、その厚みは約10mm、その外径は約84mmで、セラミック製の断熱及び絶縁体からなる。
碍子構成片Aの全面には、その中心部分から周縁部分に向けてほぼ全方向に、横断面円形形状の貫通孔からなる多数の気体流通孔10を穿設している。その中央部分の3つの気体流通孔10cには、温度センサ(図示省略)を挿通するための空間部からなる温度センサ挿通部10sが設けられている。この温度センサ挿通部10sは、気体流通孔10cである貫通孔の碍子構成片Aの中心側部位を拡張するように形成されたものである。この温度センサ挿通部10sにより3個の温度センサを配備させることができる。
碍子構成片Aの周縁部分には、気体流通孔10を設けていない部分が周方向に略同一間隔に3ヶ所あり、この部分にはこの構成片Aを相互に固定するため、またニクロム線等の電熱線の端末の電極ターミナルを配線するための挿通部12aがそれぞれ形成されている。この挿通部12aは、碍子構成片Aの外周縁から構成片Aの中心点に向けて一定幅の所定長さの切り込み部から形成され、周方向に同一間隔に形成されている。即ち、これらの挿通部12aは、中心角において120度間隔に形成されている。第1図中上部に形成された挿通部12aは、中心線Yから反時計回りに4度(α)ずれた位置に形成されている。
気体流通孔10の内径は、約7.7mmで、後に説明するが、気体流通孔10の内壁にはその気体流通方向に4つの突条が形成されている。尚、碍子構成片Aの中央部分の気体流通孔10cには、センサ挿通部10sが設けられている関係上突条は3つのみ形成されている。
第2図に図示した碍子構成片Bは、上記碍子構成片Aとほぼ同一の構成からなるが、ただ一点、碍子を固定するための、また電熱線の端末の電極ターミナルを配線するための挿通部12bの位置のみが相違している。即ち、第2図中上部に形成された挿通部12bは、中心線Yから反時計回りに9度(β)ずれた位置に形成されている。従って、これら3つの挿通部12bは、前記碍子構成片Aの挿通部12aとその位置が反時計回りにそれぞれ5度(β−α)ずつずれた位置に配置されていることとなる。その他の構成は、上記碍子構成片Aと全く同一である。
第3図は、1組の電熱線用碍子を構成するための構成片となるスペーサ碍子Cを図示しており、その厚み及び外径は前記碍子構成片A及びBとほぼ同一であるが、多数の個別の気体流通孔は全く存在せずに、中央部分はくり抜かれた空間14となっており、正面視円形の枠体からなる枠体部16のみからなり、かかる枠体部16の3箇所に同一間隔でその中心部に向けて拡張部18を形成し、この3つの拡張部18のそれぞれに長孔からなる挿通部12cを設けたものである。これらの挿通部12cは、周方向に同一間隔(中心角において120度間隔)で形成され、前記碍子構成片A及びBに形成されている挿通部12a、12bと同一位置に位置することとなる。これによって碍子構成片A及びBとスペーサ碍子Cとを重ね合わせた際に、これらそれぞれの挿通部12a、12b、12cを同一位置に配置させることができる。
第4図は、上記碍子構成片A、碍子構成片B及びスペーサ碍子Cを重ね合わせた状態の正面透視説明図であり、それぞれの気体流通孔10、10の位置関係及びそれぞれの挿通部12a、12b、12cの位置関係を見て取ることができる。
この図から解る通り、これら3種類の構成片においては、これらを相互に重ね合わせた際に固定用及び/又は電極配線用の挿通部12a、12b、12cはそれぞれ同一位置に配置される。そして、この際に碍子構成片A及びBの気体流通孔10のそれぞれは、少しその位置がずれた状態となる。即ち、それぞれの構成片の中心点を中心として一方の構成片の気体流通孔が中心角において5度だけ他方のものとずれた位置関係となるのである。
更に、碍子構成片A及びBは、いずれを手前側又は向う側に配置するのも自由であるが、スペーサ碍子Cは、これら碍子構成片A及びBの間に配置する必要がある。このようにして適宜枚数の碍子構成片A及びB並びにスペーサ碍子Cを重ね合わせることによって1組の電熱線用碍子が構成される。
このような構成に係る1組の電熱線用碍子においては、上記の通り一部の又は全部の隣接する碍子構成片の気体流通孔がスペーサ碍子を介して少しずれた位置関係となることから、この気体流通孔に配線されるニクロム線等の電熱線を配線した際に電熱線が碍子構成片A及びBによってツイストされ確実に固定・保持されることとなる。これにより碍子の気体流通孔を上下方向に向けた際にも、電熱線が上下方向に移動することが防止され、或いは送風気体の風圧による電熱線の気体流通孔からの飛び出し等が防止され、更には振動等によっても何らの悪影響をも受けることがなくなるのである。
第5図は、上記の電熱線用碍子の使用例を示しており、3組の電熱線用碍子を熱風発生用ヒータ内に配設した状態を示す側面透視説明図である。
熱風発生用ヒータの本体部30は、ステンレス製の円筒形状のものからなり、図中右端側の下方部に気体の吸入口31が形成され、この吸入口31に配管を介してブロアー等が接続される。本体部30の左端側は、熱風を吐出する吐出口32が形成されている。本体部30の内部には、3組の電熱線用碍子G1、G2、G3が収納され、固定されている。それぞれの碍子G1、G2、G3は、前記碍子構成片A(右上がり斜線で示す。)、碍子構成片B(右下がり斜線で示す。)及びスペーサ碍子C(格子状斜線で示す。)を重ね合わせたものからなる。
吐出口側の左端の1組の電熱線用碍子G1においては、一番左側に第1図に示した碍子構成片Aを挿通部12aの位置を合致させて2枚重ね合わせ、その右隣に第3図に示したスペーサ碍子Cを同様に挿通部12cの位置を碍子構成片Aの挿通部12aに合致させて1枚重合し、その右隣に第2図に示した碍子構成片Bを同様に挿通部12bの位置をスペーサ碍子Cの挿通部12cに合致させて1枚重合し、以下同様にして順次、1枚のスペーサ碍子C、1枚の碍子構成片A、1枚のスペーサ碍子C、そして2枚の碍子構成片Bを重合して全体で9枚の構成片を重ね合わせて1組の電熱線用碍子G1を構成している。
同様に、中央の1組の電熱線用碍子G2においては、上記と同様にして2枚の碍子構成片A、1枚のスペーサ碍子C、1枚の碍子構成片B、1枚のスペーサ碍子C、2枚の碍子構成片Aを順次左から右に重ね合わせて合計で7枚の構成片により1組の電熱線用碍子G2を構成している。
更に一番右端側の1組の電熱線用碍子G3においても、同様に2枚の碍子構成片B、1枚のスペーサ碍子C、1枚の碍子構成片A、1枚のスペーサ碍子C、2枚の碍子構成片Bを順次左から右に重ね合わせて合計で7枚の構成片により1組の電熱線用碍子G3を構成している。
以上の通り、各組の碍子G1、G2、G3は、それぞれその両端部で同一の碍子構成片A又はBを2枚重ねているが、その中間部においては隣接する相互の構成片は、異なる構成片A、Bが位置し、その間にスペーサ碍子Cが配置されることとなる。これにより碍子構成片A、Bの気体流通孔10、10、…が少しずれた位置関係となり、電熱線をツイストして確実に保持することができるのである。
ここで碍子構成片の重合方法は、任意に設定することができ、常に必ずしも両端部に2枚ずつ重ね合わせる必要もなく、全て1枚ずつ交互にスペーサ碍子Cを介在させて碍子構成片AとBを重ね合わせて行く事もできる。或いは全て2枚ずつ交互に碍子構成片AとBを重ね合わせ、その間に1枚のスペーサ碍子Cを介在させても良い。更にはスペーサ碍子を2枚重ねて、碍子構成片AとBの間に介在させることもできるし、碍子構成片Aの重合枚数と碍子構成片Bの重合枚数を異ならせてスペーサ碍子を介して相互に重ね合わせることもできる。このように3種類の構成片の重ね合わせ方法は全く自由に行うことができる。但し、スペーサ碍子Cは、碍子構成片AとBの間に配置する必要がある。このスペーサ碍子を介在させないと、電熱線の配線が困難となるからである。
また碍子構成片の重合に際しては、それぞれの構成片の挿通部12a、12b、12cの位置を同一に配置することが必要であり、これにより、それぞれの組の電熱線用碍子が固定され、また電熱線の電極ターミナル33の端子35を気体吸入口31の側の右端部にまとめて配置することが可能となるのである。
この電極ターミナル33は、それぞれの碍子構成片を固定するためにも使用するため、金属製のプレートを使用しており、この第5図においては、図示簡略化のため上記電極ターミナル33を1枚のみ図示しているが、実際には各挿通部の3箇所にそれぞれ設けられることとなる。
更に、碍子構成片AとBにおいて、それぞれの気体流通孔の位置のずれに関しては、電熱線の配線、及び気体の流通における圧力損失等を考慮して一定の範囲内で設定する必要がある。即ち、上記実施形態においては、その気体流通孔の位置のずれは、中心角にして約5度の相違を設けていたが、この相違は5度以上でも、5度以下であってもよく、碍子構成片の気体流通孔が適切にニクロム線を保持、固定でき、送風気体の圧力損失をできる限り抑えられる程度であればよい。
このように気体流通孔の位置をずらしたことにより電熱線を確実に保持でき、更にスペーサ碍子を介することにより、気体流通孔の位置のずれがあっても電熱線の配線に何ら問題を生じないという効果を有する。それと共に、この空間14の存在が、碍子構成片A及びBの気体流通孔内での送風気体の温度上昇のむらを緩和させることも可能となり、一部の気体流通孔内での電熱線の過剰温度上昇を抑制することもでき、電熱線の断線等の予防にも寄与することとなるのである。
この熱風発生用ヒータにおいては、上記のように3組の電熱線用碍子G1、G2、G3が収納され、これらに配線されるニクロム線にそれぞれ独立に電力を供給することが可能となる。
例えば、本実施形態の場合には、吸入口31に近い側の碍子G3に配線されるニクロム線には約5〜7W/cm(ワット密度)の電力供給によって気体を常温から約400℃位まで加熱し、次の碍子G2に配線されるニクロム線には約4〜6W/cmの電力を供給して、気体を約400℃から600℃程度まで加熱し、最後に一番吐出口側に位置する碍子G1には約2〜4W/cmの電力を供給して約800℃以上の熱風を発生させることができる。
これに対して第11図に示した従来のタイプのヒータにおいては、構造上碍子の入り口から出口まで、同じ電熱線が往復しており、この電熱線の表面負荷は、一番高温になる場所に合わすことになるという無駄があった。
そして、従来のタイプのヒータにおいては、連続最高吐出温度800℃、容量12kwのものでは、ヒータ収納部の吐出方向の長さL1(第11図参照。但し第11図のものは容量12kwのものではなく、それよりも小さい容量のものである。)が約725mmであったが、この従来のヒータと同一の連続最高吐出温度800℃、同一容量12kwの本発明のヒータでは、ヒータ収納部の吐出方向の長さL2(第5図参照)を346mmにすることができ、約半分の長さに短縮することができた。この事実は本発明に係るヒータが極めて高い熱交換効率を発揮するものであることを如実にものがたっている。
第6図は、碍子構成片A又はBの中央部分に位置する気体流通孔の一部拡大正面図である。気体流通孔10は、内径が略7.7mmの円形の貫通孔から成り、その内壁の気体流通方向に4本の突条11をそれぞれ同一間隔に形成している。この突条11が巻回されたニクロム線等の電熱線を気体流通孔10内に内壁と一定の間隔を維持して保持することができ、巻回された電熱線の内外面に適切に送風気体が接触し、電熱線から送風気体に有効に熱伝導が行われ、より熱効率を高める結果となる。
中央部分の気体流通孔10cにおいては、碍子構成片の中心点側は気体流通孔の壁面が拡張された空間部からなる温度センサ挿通部10sが形成されており、1組の電熱線用碍子が重合された後、この温度センサ挿通部10sに熱伝対等の温度センサをヒータの吸入口側の端部から挿入して配備し、所望の位置での温度測定が可能となる。
第7図は、本発明の他の実施形態に係る碍子構成片20を図示する気体流通方向から見た正面図であり、第8図は、本発明の他の実施形態に係るスペーサ碍子40を図示する気体流通方向から見た正面図である。
まず第7図に示した碍子構成片20は、前記実施形態に係る碍子構成片A及びBと同様に、一定の厚みを有する正面視円形形状の円盤形状の板状体のもので、セラミック製の断熱及び絶縁体からなる。その大きさは、厚みが約10mm、外径が約66mmで、前記実施形態に係る碍子構成片A及びBよりもやや小型である。またこの碍子構成片20は、1種類のみであり、その周縁部に設ける挿通部の配置により、気体流通孔21の位置を少しずらすことができるものである。
碍子構成片20の全面には、その中心部分から周縁部分に向けてほぼ全方向に、横断面円形形状の貫通孔からなる多数の気体流通孔21、21、…を穿設している。その中央部分の2つの気体流通孔21c、21cには、温度センサ(図示省略)を挿通するための空間部からなる温度センサ挿通部21s、21sが設けられている。この温度センサ挿通部21sは、気体流通孔21cである貫通孔の碍子構成片20の中心側部位を拡張するように形成されたものである。この2つの温度センサ挿通部21sにより2個の温度センサを配備させることができる。
碍子構成片20の周縁部分には、この構成片20を相互に固定するため、またニクロム線等の電熱線の端末の電極ターミナルを配線するための3つで1組の挿通部(22a,22b,22c)を同一間隔に、つまりその中心角度を120度間隔に設け、更にもう1組の3個の挿通部(22x,22y,22z)を同一間隔に、その中心角度を120度間隔に形成している。そして、これら2組の挿通部(22a、22b、22c)と挿通部(22x、22y、22z)をそれぞれ65度(γ)ずつ反時計回りにずらした位置に設けている。
これによって、碍子構成片20の2枚を重ね合わせて、一方の碍子構成片20の挿通部(22a、22b、22c)を他方の碍子構成片20の挿通部(22x、22y、22z)にそれぞれ合致させるに際し、一方の碍子構成片20の挿通部20aと、他方の碍子構成片20の挿通部20xとを同一位置に配置することにより、それぞれの挿通部の位置が合致し、しかも、それぞれの気体流通孔21、21、…の位置が少しずれた位置に、即ち、この実施形態では中心角が5度ずれた位置に配置されることとなるのである。
この実施形態における挿通部のそれぞれの形態は、碍子構成片20の外周縁から一定角度をもって周方向に細長い切り込み状に形成されたものからなる。より厳密には、これらの挿通部は、中心線Yに対して約45度(δ)の角度をもって形成されている。
これら挿通部は、中心線Yに対して45度の角度をもった切り込みによって形成しているが、この角度はまったく任意であって、自由に設定することが可能である。
気体流通孔21の内径は、約7.7mmで、そのそれぞれの内壁にはその気体流通方向に電熱線を支持するための4つの突条25が形成されている点は、前記碍子構成片A,Bと同様である。
第8図は、スペーサ碍子40を示しており、その厚み及び外径は前記碍子構成片20とほぼ同一であるが、多数の個別の気体流通孔は全く存在せずに、中央部分はくり抜かれた空間44となっており、正面視円形の枠体からなる枠体部46のみからなり、かかる枠体部46の3箇所に同一間隔でそれぞれ拡張部48を設け、これら拡張部48のそれぞれに長孔からなる挿通部42を設けたものである。これらの挿通部42は、周方向に同一間隔で形成され、つまりそれらの中心角を120度に形成し、前記第7図に示した碍子構成片20の挿通部(22a、22b、22c)又は挿通部(22x、22y、22z)と同一位置に位置させることができ、これらの挿通部である切り込みと合致する長孔によって形成されている。従って、2枚の碍子構成片20,20を、それらの挿通孔20aと挿通孔20xとを合致させることにより、気体流通孔21、21、…が相互に5度だけずれた位置関係となり、且つ、両碍子構成片20,20の間にスペーサ碍子40を配置させ、且つスペーサ碍子40の挿通部(42、42,42)を碍子構成片20、20の挿通部(22a、22b、22c)と挿通部(22x、22y、22z)とを同一の位置に配置することができるのである。
第9図は、上記碍子構成片20,20及びスペーサ碍子40を重ね合わせた状態の透視正面図であり、それぞれの気体流通孔21、21、…の位置関係及びそれぞれの挿通部(22a、22b、22c)(22x、22y、22z)(42,42,42)の位置関係を見て取ることができる。
この図から解る通り、これら3枚の構成片及びスペーサ碍子においては、これらを相互に重ね合わせた際に固定用及び/又は電極配線用のそれぞれの挿通部(22a、22b、22c)(22x、22y、22z)(42,42,42)はそれぞれ同一位置に配置される。そして、この際に碍子構成片20,20の気体流通孔21、21、…のそれぞれは、少しその位置がずれた状態となる。即ち、それぞれの構成片の中心点を中心として一方の構成片の気体流通孔が中心角において5度だけ他方のものとずれた位置関係となるのである。
更に、碍子構成片20,20は、いずれを手前側又は向う側に配置するのも自由であるが、スペーサ碍子40は、これら碍子構成片20,20の間に配置する必要がある。このようにして適宜枚数の碍子構成片20、20、…並びにスペーサ碍子40を重ね合わせることによって1組の電熱線用碍子が構成される。
このような構成に係る1組の電熱線用碍子においては、上記の通り一部の又は全部の隣接する碍子構成片の気体流通孔がスペーサ碍子を介して少しずれた位置関係となることから、この気体流通孔に配線されるニクロム線等の電熱線を配線した際に電熱線が碍子構成片によってツイストされ確実に固定、保持されることとなる。これにより碍子の気体流通孔を上下方向に向けた際にも、電熱線が上下方向に移動することが防止され、或いは送風気体の風圧等による電熱線の気体流通孔からの飛び出し等が防止され、更には振動等によっても何らの悪影響をも受けることがなくなるのである。
以上のようにして1組の電熱線用碍子が構成されるが、この碍子の1組を、又は2組以上を所定の間隔を保持してヒータ内に収納し、配設することによって高温の熱風発生用ヒータを構成することができることは、上記第1の実施形態と同様である。
以上、最良の実施形態について説明したが、本発明においては更に以下のように設計変更をすることが可能である。
碍子構成片及びスペーサ碍子の形状及び大きさは、適宜必要に応じて設計することができる。
上記実施形態においては、これらの外形形状を正面視円形としたが、これを楕円、四角形或いは多角形とすることも可能である。この場合にはヒータの本体部の形状もこれに適合させる必要がある。
またそれらの外径サイズも任意に設定できる。厚みに関しては、碍子構成片及びスペーサ碍子共に10mmとしたが、10mm以上でも、10mm以下であってもよい。更に碍子構成片とスペーサ碍子のそれぞれの厚みを同一とせずに、それぞれ異なる厚みとすることもできる。
電熱線を配線する気体流通孔は、上記実施形態のいずれにおいても横断面円形形状のものとしたが、これを角部を丸くした4角形形状のものとすることもできる。
またそれぞれの碍子構成片に穿設された多数の気体流通孔の内径は、上記実施形態のそれぞれにおいて、全て同一としているが、その中央部分に位置する気体流通孔の内径をその周縁部分に穿設されている気体流通孔の内径よりも少し大きく形成することもできる。
温度センサ挿通部は、碍子構成片の中央部分に位置する1つの気体流通孔に設けたものでもよく、必要に応じて2以上設けてもよい。
碍子構成片及びスペーサ碍子の周縁部分に設けられた固定用及び/又は電極配線用の挿通部の構成も適宜自由に設計することができる。
碍子構成片では切り込みによりこの挿通部を形成したが、スペーサ碍子に設けられたような長孔にすることもできる。逆にスペーサ碍子の挿通部を切り込みにより形成することもできる。
更に、挿通部を単なる小さい孔によって形成し、この小孔にワイヤーを挿通させて1組の碍子をその両端で固定し、ニクロム線の端末ターミナルとすることもできる。勿論この小孔を利用して長軸のボルトとナットによって固定することも可能である。
この挿通部を利用して固定する手段として、本発明においては、金属製の長い帯状のプレート33(第5図参照)を用いており、かかるプレート33が同時にニクロム線の電極ターミナルをも兼ねている。ここで、供給電力が3相の場合には、このプレートは、基本的には3本であるが、大容量の場合は回路構成上6本又は9本としてもよい。単相の場合は2本、4本又は6本にする。従って、これに応じて挿通部の数も適宜自由に設定することができる。
この帯状プレートは、固定される1組の電熱線用碍子から吸入口31の右端部の電極35に接続する長さを有している。このプレート33には、例えば1組の碍子G1の両端部に位置する部位に切り込みを設け、このプレートの切り込み部分を適宜折り曲げることにより碍子構成片等を固定できるようにしている。
この碍子構成片等の固定手段は、上記挿通部を利用して種々の形態で行うことが可能である。
碍子構成片に設けられた多数の気体流通孔の内径も適宜必要に応じて設定することができ、その数も自由に決定できる。
碍子構成片が正面視四角形の場合には、気体流通孔を水平方向、垂直方向又は斜め方向に少しずらすこともできる。
上記実施形態においては、隣接する碍子構成片同士はその中心角を5度ずらしているが、5度以上でも、5度以下であってもよく、適切にニクロム線を保持、固定できる程度であればよい。即ち、その中心角が大きすぎると周縁部分に位置する気体流通孔のずれが大き過ぎ、ニクロム線の配線が困難となってしまうと共に気体の流れが阻害され圧力損失の問題が生じ、他方その中心角が小さすぎると中央部分に位置する気体流通孔のずれが小さくなり、ニクロム線の保持、固定の効果が少なくなってしまうので、これらを考慮して適切な角度にする必要がある。
上記実施形態では、隣接する碍子構成片同士の気体流通孔は、その位置を一定の中心角5度だけ少し異ならせて、ずらしているが、内側に位置する気体流通孔の中心角の相違を、外側部分に形成されている気体流通孔の中心角の相違よりも大きくずらすことも可能である。これにより内側の気体流通孔のずれが小さいことを補正することができる。
碍子構成片の気体流通孔の内壁に設けられた突条の数も自由に設定することができるが、螺旋状に巻回されたニクロム線を適切に支持するために3つ乃至4つ設けられていることが望ましい。また、突条は、気体流通孔の内壁の気体流通方向の全体に渡り連続的に設けているが、その流通方向に断続的に設けてもよい。
高温熱風発生用ヒータにおいては、その内部に収納される電熱線用碍子(碍子構成片とスペーサ碍子との重合体)は、1組のものであってもよいが、望ましくは2組以上がベターであり、2組以上の電熱線用碍子を一定の間隔を保って配置させるのが最良である。
電熱線用碍子同士の間隔は適宜自由に設定できるが、1枚のスペーサ碍子の厚みよりも大きい間隔とすることが望ましい。
該ヒータの本体部は、円筒形状の外観を有するが、碍子の外形形状に応じて適宜設計変更することができる。右端側下方部に設けられた気体の吸入口は、本体部の右側端面部に形成することもできる。
以上、本発明は、請求の範囲内において種々設計変更が可能である。

Claims (6)

  1. 碍子構成片(A,B)は多数の気体流通孔(10,10,...)が穿設された板状体のものからなり、その周縁部分にはこの構成片を固定し及び/又は電極を配線できる1又は2以上の挿通部(12a,12b)が形成され、これら碍子構成片(A,B)の複数枚を送風方向に重ね合わせて碍子を形成することができ、この重ね合わせた状態で一部の又は全ての隣接する構成片同士の気体流通孔(10,10,...)の位置を相互に少しずらした位置関係に配置し、且つ、上記固定用及び/又は電極配線用の挿通部(12a,12b)は同一位置に配置することができ、更にこのように重ね合わせた碍子において、気体流通孔の位置がずれた関係にある隣接した碍子構成片同士の間には、この碍子構成片と同一位置に固定用及び/又は電極配線用の挿通部(12c)が設けられた周縁部分のみからなる枠体状のものからなるスペーサ碍子(C)を配置して1組の電熱線用碍子(G1,G2,G3)を構成し、この1組の電熱線用碍子の気体流通孔にニクロム線等の電熱線を配線することができる熱風発生用ヒータの電熱線用碍子。
  2. 請求の範囲第1項において、碍子構成片(A,B)の中央部分に穿設された1又は2以上の気体流通孔(10c)に温度センサを挿通させることができる空間部(10s)を形成したことを特徴とする熱風発生用ヒータの電熱線用碍子。
  3. 請求の範囲第1項又は第2項において、気体流通孔の内壁に電熱線を支持することができる突条(11,11,...)を気体の流通方向に複数設け、巻回された電熱線を気体流通孔内でその内壁と間隔を維持して支持できるようにしたことを特徴とする熱風発生用ヒータの電熱線用碍子。
  4. 一方端部分に配管を介して送風機等と接続できる気体の吸入口(31)を有し、他方端部分には熱風を吐出する吐出口(32)を有する略筒形状の熱風発生用ヒータであって、かかるヒータの内部には電熱線が配線された1組又は2組以上の請求の範囲第1項乃至第3項の何れかに記載の電熱線用碍子(G1,G2,G3)が所定間隔を保って収納され、それぞれの組の碍子の電熱線には独立に電力を供給することができるところの熱風発生用ヒータ。
  5. 多数の気体流通孔(10,10,...)が穿設された板状体からなり、その周縁部分には固定用及び/又は電極配線用の1又は2以上の挿通部(12a,12b)が形成された請求の範囲第1項乃至第3項の何れかに記載した1組の電熱線用碍子(G1,G2,G3)を構成する碍子構成片(A,B)であるところの電熱線用碍子。
  6. 周縁部分に固定用及び/又は電極配線用の1又は2以上の挿通部(12c)のみが形成され、その中央部分は空間(14)となっており、請求の範囲第1項乃至第3項の何れかに記載の1組の電熱線用碍子(G1,G2,G3)の1又は2以上の位置に配置されるところの枠体状のものからなるスペーサ碍子(C)であるところの電熱線用碍子。
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