JP4270789B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可燃性冷媒を封入した冷凍サイクルを用い、冷媒漏れ検知手段により冷媒が漏れたこと、または冷媒が漏れることをユーザーに報知する報知手段を備えた冷蔵庫に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、オゾン層保護や地球温暖化問題に対する関心が世界的に高まっており、冷蔵庫やエアコン等の冷凍サイクルに使用されている冷媒の改善が求められている。現在、市販されている冷蔵庫の大多数はHFC(ハイドロフルオロカーボン)を冷媒として使用しているが、HFC冷媒は地球温暖化係数が依然として高いため、将来の冷媒として、オゾン層破壊がなく、地球温暖化係数の低いHC(ハイドロカーボン)冷媒の使用が検討されている。
【0003】
しかし、HC冷媒はその特性として可燃性を有しており、冷凍サイクルから冷媒ガスが漏れた場合に、着火下限以上のガス濃度に達して近辺に着火源があると火災に発展する可能性が考えられる。
【0004】
従って、漏洩した冷媒ガスをガス漏れセンサや冷凍サイクルの温度や圧力などの挙動から検知して、開扉による換気や火気の使用禁止などの処置をアラーム、音声、表示などの報知によりユーザーに促し、発火の要因を低減させることが考えられていた。
【0005】
さらには庫内での着火の危険性を低減させるために、圧縮機を回転させて冷凍サイクルの低圧側の冷媒を回収したり、庫内の底部に漏洩冷媒が充満しないようファンを回転させて、庫内空気の循環を行うなど、漏洩冷媒の濃度を低減させる制御方法なども考えられていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、家庭用冷蔵庫の冷凍サイクルに封入される可燃性冷媒は、50〜100g程度であり、漏洩した冷媒は、庫内であれば扉ガスケットの隙間や、ドレンパイプを介して排水口など外部と連通している箇所から外部の機械室などへ拡散していく。漏洩した直後であれば、冷媒ガスの濃度は高く着火の危険性も大きいが、漏洩ガスは時間の経過とともに空気中へ拡散して着火濃度以下となり、火災の危険性は減少していく。
【0007】
そのため、冷媒が漏れた直後にアラームなどの報知すると、この報知によりユーザーは庫内に漏洩した冷媒を放散すべく貯蔵室の開扉することになり、開放によって漏れ出した冷媒ガスの濃度は高いことから、ライターなどの着火源が近辺に存在すると冷媒ガスは着火源に引火してしまう可能性がある。
【0008】
また、ユーザーがアラームを停止させるために冷蔵庫本体に近づいたときに、機械室から濃度が高い冷媒ガスが漏洩しているので、ユーザーが着火源を所持していると、着火する可能性もある。
【0009】
さらに、冷媒漏れは突発的なものであり、ユーザーが冷静に対処することができない場合が考えられる。例えばアラームや表示はユーザーに不快感を与えるため操作パネル等を操作して接点火花を発生させたり、アラームが煩わしいため電源を抜いてしまうことで、漏洩冷媒の濃度を低減させる制御をおこなうことができなくなってしまうということがあった。
【0010】
上記問題点は報知しなければ解決されるが、冷媒が漏れていると正常な冷蔵庫運転はできなくなるので、冷蔵庫の故障をユーザーに知らせたり、修理などのサービスをおこなうためにも報知は必要であった。
【0011】
本発明は上記問題点を考慮してなされたものであり、冷凍サイクル内から可燃性冷媒が漏洩したことをユーザーに報知しても、着火の危険性がなく安全性に優れた冷蔵庫を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
そこで、上記問題点を解決するため、請求項1記載の発明は、圧縮機と、凝縮器と、絞り機構と、蒸発器と、アキュームレータとを順次接続し可燃性冷媒を封入した冷凍サイクルと、前記冷媒が漏れたことを検知または冷媒が漏れることを事前に検知する検知手段と、前記検知手段により冷媒が漏れたことを検知または冷媒が漏れることを事前に検知したとき、漏れた冷媒を拡散または電気部品などに接点火花を生じさせないようにする冷媒漏れ対応手段と、前記検知手段により冷媒が漏れたことを検知または冷媒が漏れることを事前に検知したとき、漏洩した冷媒ガスの濃度が庫外へ拡散して少なくとも発火濃度以下になる時間を実験により計測した所定時間をカウントする所定時間カウント手段と、前記所定時間カウント手段が所定時間をカウントしてから、冷媒が漏れたことを使用者に報知する報知手段とを具備したことを特徴とするものである。
【0013】
この構成によって、冷媒漏れが生じて庫内および冷蔵庫近辺が着火濃度になっても、着火の危険性が高い状態のときに報知して、ユーザーを冷蔵庫近辺に近づけることがないため、着火の危険性を減少させることができる。
【0014】
また、報知手段を動作したときにユーザーが動揺して、操作パネルなどを操作して不用意な接続接点に火花を生じさせても、庫内や冷蔵庫本体近辺に存在するガス濃度の高い漏洩冷媒は既に拡散されているため、電気部品等による着火の可能性を低減させることができる。
【0015】
さらに、報知手段の不快感から電源を遮断されたとしても、すでに冷媒回収や不要な電気部品の電源遮断および冷媒回収などの漏洩冷媒の濃度を低減させる冷媒漏れ対応制御は報知する前に実行させているため、危険な状態を回避することができ、もって安全性を向上させることができる。
【0016】
さらにまた、安全な状態のときに報知手段を作動させるため、より安全性が向上する。
【0021】
請求項の発明は、圧縮機と、凝縮器と、絞り機構と、蒸発器と、アキュームレータとを順次接続し可燃性冷媒を封入した冷凍サイクルと、前記冷媒が漏れたことを検知または冷媒が漏れることを事前に検知する検知手段と、前記検知手段により冷媒が漏れたことを検知または冷媒が漏れることを事前に検知したとき、検知してから所定時間経過した後又は前記検知手段が冷媒の拡散を検知してから、冷媒が漏れたことを使用者に報知する報知手段と、冷蔵庫の運転状況などの情報を記録し、電源が遮断されても記録した情報を保存しておく記憶手段と、前記検知手段により冷媒が漏れたことまたは冷媒が漏れることを事前に検知したときに前記記憶手段に冷媒漏れ記録を書き込む記録手段とを備え、電源投入時に前記冷媒漏れ記録が前記記憶手段に書き込まれているときは、電源投入時から所定時間経過した後、前記報知手段を動作させることを特徴とするものである。
【0022】
この構成によって、冷媒漏れが発生していたときに、ユーザーが電源を遮断して再度電源を投入した際に、漏洩冷媒の濃度が高く危険な状態であったとしても、電源投入後に報知手段を所定時間経過してから動作させるため、ユーザーに電源を遮断されても安全性を向上させることができる。
【0023】
請求項記載の発明は、圧縮機と、凝縮器と、絞り機構と、蒸発器と、アキュームレータとを順次接続し可燃性冷媒を封入した冷凍サイクルと、前記冷媒が漏れたことを検知または冷媒が漏れることを事前に検知する検知手段と、前記検知手段により冷媒が漏れたことを検知または冷媒が漏れることを事前に検知したとき、検知してから所定時間経過した後又は前記検知手段が冷媒の拡散を検知してから、冷媒が漏れたことを使用者に報知する報知手段と、冷蔵庫の運転状況などの情報を記録し、電源が遮断されても記録した情報を保存しておく記憶手段と、前記報知手段が動作したときに前記記憶手段に報知記録を書き込む記録手段とを備え、電源投入時に前記記録手段より前記報知記録が前記記憶手段に書き込まれているときは、電源投入時より前記報知手段を動作させることを特徴とするものである。
【0024】
この構成によって、報知手段が動作していたときに、ユーザーが電源を遮断して再度電源を投入した際に、報知手段を動作させるため、ユーザーに迅速に冷媒が漏れたことや修理が必要であることを報知することができ、確実に冷蔵庫が故障した後の処理をユーザーに促すことができる。
【0025】
請求項記載の発明は、前記冷媒漏れ記録または前記報知記録を前記記憶手段より消去する消去手段を備えたことを特徴とするものである。
【0026】
この構成によって、冷媒漏れの修理などを済ませた後、冷媒漏れ記録、例えば報知手段を動作させたり、冷媒漏れ対応させたりする制御フラッグなどを消去することにより、冷蔵庫運転を制御する制御基板は再び正常運転をさせることができるため、制御基板の交換および廃棄の必要性がなくなり、もって資源の有効活用および使用者の修理費などの負担を軽減させることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例について、以下、図面を参照しながら説明する。図5は本発明の実施の形態を概略的に示す冷蔵庫の縦断面図であり、図6は製氷機に連通している給水パイプの説明図であり、図7は同冷蔵庫の冷凍サイクルの概略図であり、図8は同冷蔵庫の運転制御を概略的に示すブロック図である。
【0028】
図5に示すように冷蔵庫本体(1)内には、冷蔵室(2)、野菜室(3)、製氷室(4)、冷凍室(5)が上から順に設けられている。なお、製氷室(4)の隣には、各温度帯に切替可能な切替室を横に並ぶように配設している。
【0029】
また、冷蔵室(2)の前面には、ヒンジ開閉式の断熱性の扉(6)を設け、野菜室(3)、製氷室(4)、冷凍室(5)のそれぞれの前面には、引出し式の断熱性の扉(7),(8),(9)を設けている。冷蔵室(2)、野菜室(3)との間は、プラスチック製の仕切り板(10)により仕切られ、野菜室(3)と製氷室(4)及び切替室との間は冷気の流れが独立するよう断熱仕切壁(11)により仕切られ、製氷室(4)及び切替室との間も断熱仕切壁によって仕切られている。
【0030】
冷蔵室(2)の底部には、高電圧により光触媒を活性化させて庫内空気を脱臭する脱臭装置(23)を配設し、上部には、扉(6)の開閉動作を検知するドアスイッチ(57)よって扉(6)の開放とともに点灯する庫内灯(2a)を備えている。
【0031】
扉(6)の前面には、庫内温度を調節したり、冷却運転、表示を切り替えたりなどの操作をする操作部(63)、運転状態や温度を表示する表示部(62)、アラームやアナウンスを発するなどの動作をおこなう音声部(61)とを備えた操作パネル(60)を備えている。
【0032】
また、扉(6)の開閉動作は通常の開放動作とあわせて、ソレノイドなどにより扉(6)を押圧して開扉する開扉装置(25)が冷蔵庫本体(1)上部に設けられ、操作部(63)や扉(6)に設けられたハンドルなどのタッチにより、開扉装置(25)が駆動して開扉するようになっている。
【0033】
野菜室(3)の背部には、冷蔵室(2)および野菜室(3)の冷却器を構成するR蒸発器(14)、冷蔵用冷気循環ファンを構成するRファン(13)、およびR蒸発器(14)には付着した霜を除霜するR除霜ヒータ(17)などを配設している。このRファン(13)が駆動すると、R蒸発器(14)により冷却された冷気は、ダクト(12)を介して冷蔵室(2)室内に供給された後、野菜室(3)を経て循環することにより、冷蔵室(2)および野菜室(3)を冷却する構成となっている。
【0034】
冷凍室(5)の背部には、上から順に冷凍用冷気循環ファンを構成するFファン(15)、製氷室(4)、切替室および冷凍室(5)の冷却器を構成するF蒸発器(16)、および付着した霜を除霜するF除霜ヒータ(18)などを配設している。この場合、Fファン(15)が駆動されると、F蒸発器(16)により冷却された冷気が、製氷室(4)および冷凍室(5)内に供給、循環されることにより、製氷室(4)および冷凍室(5)を冷却する構成となっている。また、R除霜ヒータ(17)およびF除霜ヒータ(18)はパイプヒータと樋ヒータによって構成され、可燃性冷媒の発火温度以下で運転されており、防爆構造のガラス管ヒータ等の除霜手段であってもよい。
【0035】
また、R蒸発器(14) 、F蒸発器(16)の下部には、除霜された除霜水を機械室(22)に配設した水受け皿(21)に排出するためのドレンパイプ(24a)(24b)を機械室(22)に連通して設けている。
【0036】
図6に示すように、製氷室(4)には、貯氷容器(44)と、自動製氷装置(41)とを配設している。
【0037】
自動製氷装置(41)は、図12にも示すように製氷室(4)の上端部にカバー(400)を介して組みつけられており、カバー(400)と製氷駆動装置(48)とで製氷皿(46)を軸支している。
【0038】
製氷駆動装置(48)の駆動により、外部に連通した検知軸(403)を介して検知レバー(47)が上下に動作し、バネ(422)および断熱材(421)により製氷皿(46)に圧着されている製氷Iセンサ(53)の検出信号により、給水タイミング、離氷タイミングを判断する。
【0039】
給水タイミングになると、冷蔵室(2)に設けられた給水ポンプ(45)を駆動し、給水タンク(49)から給水パイプ(42)を介して製氷皿(46)に給水する。離氷タイミングになると製氷駆動装置(48)より製氷皿(46)を反転させて離氷し、貯氷容器(44)に貯氷するようになっている。
【0040】
ここで、製氷駆動装置(48)の内部について説明をする。ケース(401)(411)内にモータ(405)、制御基板(404)、検知軸(403)を配設し、モータ(405)のシャフト(408)にはウォームギア(420)を取り付け、モータ(405)の回転に合わせてウォームギア(420)とギア(402)が噛合い、検氷レバー(47)の上下動、製氷皿(46)の反転などをおこなう。
【0041】
モータ(405)は、ケース(401)(411)に係合して固定されている。シャフト(408)側では、図13、図14に示すように、ネジ(406)、ケース(401)(411)によって、穴(407)を塞ぐようにしている。また、このネジ(406)は穴(407)を塞ぐとともにケース(401)(411)と嵌合することによりモータ(405)の回転を防ぐことができる。
【0042】
また、図15に示すように、電源を供給する端子(409)側では、穴(407)を塞ぐためのシール(410)が粘着されている。
【0043】
一般的に、モータの組み立てや、調節などで穴(407)を設けることが必要であるが、ブラシモータを使用する場合には、接点火花が生じることがあり、内部に冷媒ガスが侵入する可能性がある。
【0044】
しかし、上記のようにネジ(406)、ケース(401)(411)、シール(410)によりモータ(405)内部への空気の侵入がなくなり安全である。また、製造上完全な密閉構造でなくとも、シールのたわみやケースとのクリアランスが若干(1mm未満)であれば、内部で燃焼しても外部に炎が吐出することはなく安全である。そして、自動製氷装置などユニット全体を防爆対応してしまうと、内部で着火があった場合にガス燃焼量が多く、その圧力に耐えうる材料や範囲が大きくなってしまうが、上記構成によれば最小限に抑えることができるとともに、例え内部に冷媒ガスが侵入しても、燃焼範囲が小さく安全性も高い。
【0045】
また、ブラシレスモータを使用しても内部の整流回転子の側にはリングバリスタを備えれば、通電相が切り替えられたときに発生するコイルの逆起電力を吸収して、接点火花を抑制すれば、さらに安全性を向上させることができる。
【0046】
ここでは、自動製氷装置(41)に使われるモータについて説明したが、図6、図15に示すように、給水タンク(49)内に配設された磁石が内蔵されたインペラ(49a)を回転させて水を吐出する給水ポンプ(45)に使用するモータもケースやシールなどで防爆構造としてもよい。
【0047】
具体的には、給水ポンプ(49)は、先端にインペラを回転させるための磁石(451)を取り付けたシャフト(445)をモータ(456)が駆動させて、製氷器に給水するものであるが、モータ(456)をケース(452)(453)で覆いシャフト側をネジなどで取り付けると、ケースとモータとの間は圧着されて穴を塞ぐようになっており、ケースとモータとの間にシール(457)を介してもよい。製造上若干のクリアランスがあったとしても、外部にその着火が伝播する能力はなく、燃焼ガスもケースに冷やされて外部の冷媒ガスに着火する能力がないため、安全である。
【0048】
一方、端子(454)側でも同様にシール(457)で穴を塞ぐことにより、内部に侵入することを抑制し、長時間露出しているため内部への侵入があったとしても、その着火はモータ外部に伝播せずモータ内は酸欠状態となり燃焼は収まるため、安全性を向上させることができる。
【0049】
上記構成にすれば、ブラシモータを使用しても冷媒ガスがモータ内に侵入することを抑制して着火濃度以上になりにくく、着火濃度以上になって発火したとしても、内部は酸欠状態になり外部に炎が伝播することなく、ユーザーに危険をおよぼすことがない。
【0050】
給水パイプ(42)は図6に示すように、上部に給水タンク(49)から吐出された水を受け取る水受口(42a)を備え、下部は野菜室(3)の底部から製氷室(4)に挿通されており、この周囲に位置する断熱仕切壁(11)内には、給水パイプ(42)の氷結を防ぐ給水口ヒータ(43)を配設している。
【0051】
冷蔵室(2)や野菜室(3)で冷媒漏れが生じたときは、水受口(42a)から給水パイプ(42)を通じて製氷室(4)へ漏洩する冷媒もある。
【0052】
一方、冷蔵庫本体(1)底部には、機械室(22)を形成している。この機械室(22)内には、圧縮機(20)、ワイヤコンデンサからなる凝縮器(27)、圧縮機(20)および凝縮器(27)を冷却する放熱用ファンを構成するCファン(19)、ドレンパイプ(24a)(24b)より除霜された除霜水を貯水して蒸発させる水受け皿(21)などを配設している。
【0053】
機械室(22)は前方より空気を吸い込む吸い込み口、Cファン(19)の回転により凝縮器(27)、圧縮機(20)などを冷却して機械室(22)内の背面より空気を排出する排出口を備えている。
【0054】
図7に示すように、冷凍サイクルは圧縮機(20)、凝縮器(27)、冷媒の流れを切り替えたり、全閉、全開動作をする切替弁(26)を直列に接続し、Rキャピラリチューブ(29)、R蒸発器(14)、アキュームレータ(31)とを接続した連結配管と、Fキャピラリチューブ(30)、F蒸発器(16)、アキュームレータ(32)、逆止弁(33)とを接続した連結配管とが並列となるよう接続されている。
【0055】
上記構成の場合、切替弁(26)は、Fキャピラリチューブ(30)、F蒸発器(16)、アキュームレータ(32)、逆止弁(33)とを接続した連結配管に冷媒を供給するF流しと、Rキャピラリチューブ(29)、R蒸発器(14)、アキュームレータ(31)とを接続した連結配管に冷媒を供給するR流しとに切り替える機能を有している。また上記冷媒は、可燃性冷媒(例えば、HC冷媒)を使用している。
【0056】
また、制御装置(70)は図8に示すように、操作部(63)やドアスイッチ(57)などの出力信号、冷蔵室(2)や野菜室(3)内の温度を検出するRセンサ(50)、冷凍室(5)内の温度を検出するFセンサ(51)、庫外の温度を検出する外気温センサ(52)、R蒸発器(14)の温度を検出するR蒸発器センサ(54)、F蒸発器(16)の温度を検出するF蒸発器センサ(55)からの各温度検出信号を受け入れるように構成されている。
【0057】
そして、制御装置(70)は、表示部(61)、音声部(62)、圧縮機(20)、切替弁(26)、Rファン(13)、Fファン(15)、Cファン(19)、R除霜ヒータ(17)、F除霜ヒータ(18)、自動製氷装置(41)、庫内灯(2a)、開扉装置(26)とが駆動するように構成されている。このうち、圧縮機(20)、Rファン(13)、Fファン(15)、Cファン(19)は制御装置(20)に内蔵されたインバータ回路によりそれぞれ可変速駆動されるように構成されている。
【0058】
また、制御装置(70)には冷蔵庫の運転状況などの情報を記録し、電源が遮断されても記録した情報を保存しておく不揮発性メモリ例えば、EEPROMなどの記憶手段を構成する記憶装置(72)、この記憶装置(72) 冷蔵庫の運転状況などの情報を書き込む記録手段を構成する記録手段(73)とを備えている。
【0059】
上記した冷蔵庫において、冷蔵室(5)を冷却する冷蔵冷却運転(即ち、R流し)を実行する場合には、制御装置(20)は、切替弁(26)を上記したR流しに切り替えると共に、Rファン(13)、Cファン(19)を駆動させる。これにより、圧縮機(20)で圧縮された高温高圧のガス化された冷媒は凝縮器(27)に送られ、ここで放熱して液化しながら切替弁(26)、Rキャピラリチューブ(29)を介してR蒸発器(14)に送られる。そして、液冷媒は、R蒸発器(14)内で蒸発し、その際に周囲の熱を奪う。これに伴い、R蒸発器(14)の周囲の空気が冷却され、この冷却された冷気が、Rファン(13)の送風作用により冷蔵室(5)に供給され、各室を冷却する。またRファン(13)は、冷凍冷却運転中(即ち、F流し)にも駆動し、R蒸発器(14)に付着した霜の除霜を促進し、この除霜により霜は気化もしくは液化し、この冷気を冷蔵室(5)内に循環するため冷蔵室(5)の湿度が向上される。
【0060】
一方、冷凍室(5)を冷却する冷凍冷却運転を実行する場合には、制御装置(36)は、切替弁(26)を上記したF流しに切り替えると共に、Fファン(15)及びCファン(19)を駆動させる。これにより、圧縮機(20)で圧縮され高温高圧のガス化された冷媒は凝縮器(27)に送られ、ここで放熱して液化しながら切替弁(26)、Fキャピラリチューブ(25)を通じてF蒸発器(16)に送られる。そして、液冷媒はF蒸発器(16)内で蒸発し、F蒸発器(16)の周囲の空気が冷却され、この冷却された冷気がFファン(14)の送風作用により冷凍室(5)に供給され、各室を冷却する。
【0061】
また、F蒸発器(16)の除霜運転では、圧縮機(20)の予め設定された運転積算時間に達して冷凍冷却運転が終了した際に、切替弁(26)を切り替えてR蒸発器(14)およびF蒸発器(16)への冷媒の流れを遮断し、圧縮機(20)を所定時間回転させて、蒸発器を含む低圧側の冷媒を回収する。そしてF除霜ヒータ(18)に通電して、F蒸発器(16)の除霜を開始する。除霜が終了し、F蒸発器センサ(55)が所定温度に達するとF除霜ヒータ(18)の通電を停止し、切替弁(26)をF流しに切り替えて再び冷却運転を開始する。なお、R蒸発器(14)の除霜運転でもF蒸発器(16)の除霜運転と同様にR除霜ヒータ(17)を通電して除霜運転をおこなう。
【0062】
次に、冷凍サイクル内の冷媒が漏れたとき冷媒が漏れたこと、または冷媒がもれることを検知する検知手段について説明をする。
【0063】
検知手段(80)は、冷媒ガスが所定濃度に達すると冷媒漏れを検知する冷媒漏れセンサよりなり、野菜室(3)、冷凍室(5)、機械室(22)の各室の底部に、冷蔵室(2),野菜室(3)およびR蒸発器(14)を配設している冷却室の漏洩冷媒を検知する冷蔵用冷媒漏れセンサ(81)、製氷室(4),切替室,冷凍室(5)およびF蒸発器(16)を配設している冷却室の漏洩冷媒を検知する冷凍用冷媒漏れセンサ(82)、機械室(22)の漏洩冷媒を検知する機械室用冷媒漏れセンサ(83)をそれぞれに設けて、冷媒が漏れていることを検知する。なお、検知手段(80)は上記配設場所に限らず、例えば冷媒漏れセンサを各室に配設してもよい。
【0064】
このとき検知手段(80)により検知した情報は制御装置(70)に出力されて、記録装置(73)により記憶装置(72)に冷媒が漏れたことや冷媒が漏れること、時間、冷媒漏れ場所、冷凍サイクルの異常などの冷媒漏れ情報を書き込む。
【0065】
なお、検知装置(80)は冷媒漏れセンサでなくても、漏洩の際に生じる零等サイクルの異常を検知してもよい。例えば、F蒸発器(16)の出入口の温度差、つまり冷凍用蒸発器入口温度センサ(35)および冷凍用蒸発器出口温度センサ(39)の検出温度差、または圧縮機(20)の温度、圧力、デューティなどの変動によって、冷媒が漏れたことおよび冷媒が漏れることを事前に検知してもよい。
【0066】
高圧側の配管接続部等で亀裂やリーク穴が生じると、冷媒は高圧であるためほぼ同時に管内から漏洩する。すると、冷凍能力が低下して蒸発器の出入り口温度に差が生じたり、圧縮機(20)にかかる負荷は軽減していき、温度、圧力、デューティなどに減少傾向がみられる。つまり、高圧側では亀裂やリーク穴が生じたときに冷媒は漏洩し、冷凍サイクルの異常を検知することにより、冷媒が漏れたことを検知してもよい。
【0067】
一方、低圧側では配管接続部等で亀裂やリーク穴が生じても、冷却運転中には冷媒は低圧であるため、管内から空気を吸込むことになる。このため、蒸発器の冷却性能は低下して蒸発器の入口と出口で温度差が生じる。また、空気を吸い込んでいるため、圧縮機(20)に負荷がかかり、温度、圧力、デューティが増加する傾向がみられる。つまり、低圧側では冷媒漏れが生じる前に蒸発器の入口と出口での温度差、または、圧力、デューティの増加を検知することにより冷媒漏れを事前に検知するよう構成してもよい。
【0068】
次に、報知手段(90)について説明をする。報知手段(90)は、冷媒が漏れたことをユーザーに報知し対応を促すものであり、動作すると表示部(61)によって、異常を示す発光や点灯、文字などで報知し、音声部(62)によって、異常を示すアラームや、アナウンスで報知する。
【0069】
そして、報知手段(90)を動作させたことを記録装置(73)により報知記録として記憶装置(72)に書き込む。
【0070】
なお、報知手段(90)は操作パネル(60)に配設された表示部(61)、音声部(62)より動作されなくとも、ユーザーに促すことができればどこでもよく、ホーム端末や携帯電話などに送信してユーザーに報知してもよい。さらに、嗅覚に促すものであってもよい。
【0071】
ここで、冷凍サイクルに冷媒漏れが生じたときの時間経過とともに変化する漏洩冷媒ガス濃度変化について説明する。
【0072】
図9は冷凍サイクル内に50.5gのHC冷媒を封入し、通常冷却運転中に圧縮機(20)の吐出側配管にφ1.0のリーク穴を生じさせたときの機械室(22)内漏洩冷媒ガスの濃度変化を示している。横軸は時間(分)、縦軸は着火下限濃度(LEL)を100としたときの百分率を採っており、HC冷媒のLELは1.8%volである。つまり、100%LEL以上であると着火濃度であり、100%LELより濃度が小さければ着火することはない。図10は同実験による冷蔵庫本体(1)前方底部近辺の漏洩冷媒ガスの濃度変化を示している。
【0073】
図9より、14分経過したところで圧縮機(20)の吐出側配管にリーク穴を生じさせた。すると、配管から一気に冷媒は吐出し、機械室(22)内のLELは100%を超えて着火の危険性がある状態になる。
【0074】
このとき配管からは冷媒は漏れ続けて100%LEL以上を継続するが、機械室(22)の空気吸い込み口や排出口から自然対流によって庫外に拡散し、30分を経過してから徐々にLELは減少する。そして、32分を経過すると100%LELより小さくなり、機械室(22)は着火することがない安全な状態になる。
【0075】
また、図10に示すように冷蔵庫本体(1)前方底部近辺では、14分経過したところで冷媒漏れを生じさせると一気にLELは上昇するが、空気中に拡散されるために機械室(22)内よりもLELは低く安全な状態であり、25分経過するとLELは10%より小さくなり、確実に着火の危険性はない状態になる。
【0076】
図11は、冷凍サイクル内に50.5gのHC冷媒を封入し、F冷却運転中にF蒸発器(16)の接続配管にφ0.1のリーク穴を生じさせたときの冷凍室(5)内の漏洩冷媒ガスの濃度変化を示している。
【0077】
リーク穴を機械室(22)での実験より小さくしたことは、庫内の冷凍サイクルは低圧であり、接続配管からの冷媒漏洩はスローリークであるため、実際に起りうる冷媒漏れを想定したためである。
【0078】
図11より70分を経過したところでリーク穴を生じさせると、徐々に配管から冷媒が漏洩してLELは上昇していく。185分を経過したところで100%LELに達して着火の危険性がある状態になるが、275分を経過するとドレンパイプ(24a)(24b)や扉(9)のガスケットの隙間などから漏洩して庫外に拡散し、LELは減少していく。
【0079】
そして、280分を経過したところでは100%LELより小さくなり庫内での着火の危険性はなくなり、もちろん、冷蔵庫本体(1)近辺、機械室(22)などは空気中に拡散するため、LELはほとんど上昇せず、また、冷蔵室(2)、野菜室(3)は冷気の流れが独立しているため、LELは上昇することなく安全な状態を保持する。
【0080】
つまり、図9、10、図11より明らかなように所定時間を経過すると、冷蔵庫本体から空気中に拡散して、庫内および冷蔵庫本体近辺も着火することがなく安全な状態になる。
【0081】
そこで、本発明の第1の実施例である報知手段(90)の動作タイミングについて説明する。
【0082】
図1に示すように、検知装置(80)によって冷媒漏れ検知を常時おこなっており、
冷媒が漏れることまたは冷媒が漏れたか否かを検出する(S10)。冷媒漏れが検知されなければ、再び冷媒漏れ検知を継続し、冷媒漏れを検知すると制御装置(70)に内蔵されているタイマ(71)を起動させてカウントする(S11)。
【0083】
そして、庫内へ漏洩した冷媒ガスの濃度が庫外へ拡散して少なくとも発火濃度以下になるまでの所定時間(300分)が経過すると(S12)、報知手段(90)を動作する。
【0084】
ここでは所定時間を図11より安全な状態になるのに時間のかかる庫内漏れを想定して300分に設定しているが、冷媒封入量、冷凍サイクル構成、空気循環量によって最適な所定時間は異なってくるため、冷蔵庫構成によって所定時間を変更することが好ましい。
【0085】
さらに、機械室用冷媒漏れセンサ(83)により機械室(22)での冷媒漏れを検知すると、図9より安全な状態になるのは庫内漏れより早いため所定時間を30分としてもよい。
【0086】
また、庫内漏れ、機械室漏れを検知して所定時間を選択してもよい。具体的には冷蔵用冷媒漏れセンサ(81)、冷凍用冷媒漏れセンサ(82)で冷媒漏れを検知すると所定時間を300分とし、機械室用冷媒漏れセンサ(83)で冷媒漏れを検知すると所定時間を30分とする。
【0087】
上記構成によれば、安全な状態になってから報知するため、冷媒漏れが生じて庫内および冷蔵庫近辺が着火濃度になっても、不用意な報知手段によって着火の危険性が高い状態のときに、ユーザーを冷蔵庫近辺に近づけることがなく、ライターなどの持込による着火源を減少させることができる。
【0088】
また、報知手段を動作したときにユーザーが動揺して、操作パネルなどを操作して不用意な接続接点に火花を生じさせても、庫内や冷蔵庫本体近辺に存在する漏洩冷媒は既に拡散されているため、電気部品等による着火の可能性を低減させることができる。
【0089】
次に、第2の実施例について説明をする。
【0090】
図2に示すように、同じく検知装置(80)によって冷媒が漏れることまたは冷媒が漏れたか否かを検出する(S20)。
【0091】
冷媒は冷凍サイクルから吐出しきって徐々にLELは減少していくため、継続して検知装置(80)を動作させていくと冷媒ガスの濃度の減少により冷媒漏れを検知しなくなる。そこで、継続して検知装置(80)によって冷媒が拡散されたか否かを検知し(S21)、冷媒漏れを検知しなくなれば、庫内および冷蔵庫近辺は空気中に拡散されて安全な状態になったと判断し、報知手段(90)を動作させる。
【0092】
この構成によって、冷媒漏れを検知しなくなってから報知手段を動作させるため、どのような冷媒漏れに対しても報知手段を動作させるときは確実に着火濃度以下となっているため、さらに安全性を向上させることができる。
【0093】
また、冷媒漏れを検知する濃度を10%LEL、冷媒が拡散されたか否かを判断する濃度を80%LELと検知する濃度を変化させると、迅速な冷媒漏れ検知、報知をおこなうことができる。
【0094】
次に第3の実施例について説明をする。
【0095】
図3に示すように、冷蔵用冷媒漏れセンサ(81)または冷凍用冷媒漏れセンサ(82)によって冷媒が庫内で漏れるかまたは漏れているか否かを検知する(S31)。検知しなければ、機械室用冷媒漏れセンサ(83)により機械室で冷媒が漏れているか否かを検知する(S35)。
【0096】
ステップ31で庫内漏れを検知すると、庫内に露出している蒸発器(14)(16)などの低圧側配管から冷媒が漏洩しているので、低圧側配管内の冷媒を高圧側配管内に回収して庫内漏れを最小限に抑えるべく、切替弁(26)を全閉し、圧縮機(20)を一定間、例えば90秒間回転させて高圧側冷凍サイクル、具体的には切替弁(26)と圧縮機(20)内に冷媒を回収する(S32)。
【0097】
庫内では、冷媒回収しても漏洩した冷媒が存在している可能性があり、冷媒は空気よりも重いため庫内の底部に溜まり濃度が高くなるため、Fファン(15)、Rファン(13)を回転させて底部などの一部に冷媒が溜まって着火濃度以上にならないように庫内の空気を循環させて拡散する冷媒漏れ対応をおこなう(S34)。このときファンはモーターなどに庫内空気が侵入しないような防爆構造や火花接点がないブラシレスモータなどにしておくことが望ましい。
【0098】
そして、タイマ(72)を起動させてカウントする(S34)。なお、タイマ(72)起動のタイミングは庫内漏れ(S31)を検知してからおこなってもよい。
【0099】
一方、ステップ35で機械室(22)漏れを検知すると、機械室(22)内の冷媒ガスを迅速に拡散すべく、Cファン(19)を回転させて冷媒漏れ対応をおこなう(S36)。
【0100】
機械室(22)内は空気吸い込み口や排出口など庫外と連通しており、庫内の冷媒ガスを迅速に排出したほうが空気中に拡散されて着火濃度以下になりやすく、機械室(22)付近も安全な状態になるためである。このときのCファン(19)もモーターなどに庫内空気が侵入しないような防爆構造や火花接点がないブラシレスモータなどにしておくことが望ましい。
【0101】
ステップ36でCファン(19)を駆動させると、タイマ(72)を起動させてカウントする(S34)。なお、タイマ(72)起動のタイミングは庫内漏れ(S35)を検知してからおこなってもよい。
【0102】
そして、庫内漏れの検知(S31)はタイマ(72)のカウントが所定時間、例えば300分、機械室漏れの検知は(S35)はタイマ(72)のカウントが所定時間、例えば30分経過したか否かを検知して(S38)、庫内および冷蔵庫近辺が着火濃度以下になり安全な状態になったか否かを判断する。
【0103】
ここで、所定時間が経過して安全な状態になったと判断すると、報知手段(90)を動作させて、ユーザーに報知する。
【0104】
この構成によって、報知手段(90)の動作によってユーザーが不快感を感じて電源を遮断したとしても、すでに冷媒回収や不要な電気部品の電源遮断および冷媒回収などの漏洩冷媒の濃度を低減させる冷媒漏れ対応はおこなわれているため、危険な状態を迅速に処理することができ、もって安全性を向上させることができる。
【0105】
なお、冷媒漏れ対応としてはファンを回転させるだけでなく、電気部品などに接点火花が生じないように、操作部(63)を操作してもR除霜ヒータ(17)、F除霜ヒータ(18)、脱臭装置(23)、給水ポンプ(45)、製氷駆動装置(48)、ステップ33以降は切替弁(26)、圧縮機(20)などを停止させておくことが望ましい。
【0106】
さらに、庫内灯(2a)、開扉装置(25)は、報知手段(90)を動作させるステップ39を待ってから停止させることが望ましい。この理由としては、庫内灯(2a)や開扉装置(25)が動作しないと冷蔵庫が故障したとユーザーが判断して電源を遮断してしまうなど冷媒漏れ対応をおこなうことができなくなる可能性があるためである。
【0107】
次に第4の実施例について説明をする。この実施例は電源が遮断されたりリセットされて、再び電源の投入またはリセットされた後の制御を示したものである。
【0108】
図4に示すように、報知手段(90)を動作させた報知記録が記憶手段(72)に書き込まれているか否かを検知する(S40)。そして報知記録が書き込まれていない場合には、冷媒が漏れたことまたは冷媒が漏れることなどの冷媒漏れ情報が記憶装置(72)に書き込まれているか否かを判断する(S41)。冷媒漏れ記録が書き込まれていない場合は、冷蔵庫の電源が遮断されたり、リセットされる前は冷媒漏れがなかったと判断して、検知装置(80)によって、通常どおりに冷媒が漏れているまたは冷媒が漏れたか否かを検知する(S42)。
【0109】
ステップ42で検知されなければ継続して冷媒漏れ検知をおこない、冷媒漏れを検知すると、冷媒漏れ情報を制御装置(70)に出力して記録装置(73)により記憶装置(72)に冷媒漏れ記録を記録し(S43)、タイマ(71)を動作させる(S44)。
【0110】
そして、タイマ(71)のカウントが所定時間を経過したか否かを検出して(S45)、所定時間を経過すると、記録装置(73)により記憶装置(72)に報知記録を記録して(S46)、報知手段(90)を動作させる(S47)。
【0111】
一方、ステップ41で冷媒漏れ記録が記憶装置(72)に記憶されていると、冷蔵庫の電源が遮断されたり、リセットされる前は、冷媒漏れを検知してタイマのカウントをおこなっている状態である。
【0112】
つまり庫内または冷蔵庫本体(1)近辺は冷媒漏れが発生したことにより着火濃度以上である可能性があるため、報知したり、通常の冷却運転をすることは危険であるため、通常の冷蔵庫運転は動作させずにファンによる拡散、不要な電気部品の停止などの冷媒漏れ対応をおこないステップ44に進むことで、冷蔵庫の電源が遮断されたり、リセットされる前の状態に戻る。
【0113】
なおカウントは、始めからおこなっても冷蔵庫の電源が遮断されたり、リセットされる前のカウントから継続しておこなってもよい。
【0114】
また、ステップ42で報知記録が記憶装置(72)に記憶されていると、冷蔵庫の電源が遮断されたり、リセットされる前は、漏洩冷媒が拡散して着火の危険性がなく安全な状態になっているときである。
【0115】
しかし、通常の冷却運転をおこなっても冷媒は漏れでていることから、正常な運転はできないため、報知記録があれば即ステップ47に進み報知手段(90)を動作させて冷媒が漏れたことや冷蔵庫が停止していることユーザーに報知して、修理が必要であることなどを促す。
【0116】
この構成によって、冷媒漏れが発生していたときに停電やユーザーが電源を遮断したとしても、電源復帰後に着火濃度以下になるまで確実に待ってから報知することができ安全性を向上させることができる。
【0117】
また、報知手段が動作している状態で停電やユーザーが電源を遮断したとしても、電源復帰後に即報知手段を動作させることができ、もって迅速に冷蔵庫が故障した後の処理をユーザーに促すことができる。
【0118】
また、冷媒漏れ記録または報知記録は操作部(63)などの操作による消去手段(74)により記憶装置(72)から消去できるようになっている。
【0119】
冷媒漏れ記録や報知記録があると、冷媒漏れの修理を済ませ正常な冷蔵庫運転ができる状態でも、冷媒漏れ対応など通常の冷却運転をおこなえないが、報知手段を動作させたり、冷媒漏れ対応させたりするフラッグなどを記憶装置(72)から消去することにより、冷蔵庫運転を制御する制御基板は再び正常運転をさせることができるため、制御基板の交換および廃棄の必要性がなくなり、もって資源の有効活用および使用者の修理費などの負担を軽減させることができる。
【0120】
上述した構成は本発明の1実施形態を説明したもので、本発明の主旨を逸脱しない限り変更および組合せは可能であり、検知手段、冷媒漏れ対応、所定時間の設定などは、冷蔵庫形態に最も適したものにすることは言うまでもない。
【0121】
【発明の効果】
本発明は、冷凍サイクル内から可燃性冷媒が漏洩したことをユーザーに報知しても、着火の危険性がなく安全性に優れた冷蔵庫を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例を示すフローチャートである。
【図2】 本発明の第2の実施例を示すフローチャートである。
【図3】 本発明の第3の実施例を示すフローチャートである。
【図4】 本発明の第4の実施例を示すフローチャートである。
【図5】 本発明の1実施形態を示す冷蔵庫本体の断面図である。
【図6】 本発明の1実施形態を示す製氷室の拡大断面図である
【図7】 本発明の1実施形態を示す冷凍サイクルの説明図である。
【図8】 本発明の1実施形態を示す制御ブロック図である。
【図9】 冷凍サイクルにリーク穴を生じさせたときの機械室内冷媒濃度変化を示すグラフである。
【図10】 冷凍サイクルにリーク穴を生じさせたときの機械室前方の冷媒濃度変化を示すグラフである。
【図11】 冷凍サイクルにリーク穴を生じさせたときの冷凍室の冷媒濃度変化を示すグラフである。
【図12】 本発明の1実施形態を示す自動製氷装置の説明図である。
【図13】 本発明の製氷駆動装置モータの取付け部を示す断面図である。
【図14】 本発明の製氷駆動装置モータの取付け部を示す正面図である。
【図15】 本発明のモータの端子側を示す正面図である。
【図16】 本発明の給水ポンプモータの1実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1…冷蔵庫本体、 2…冷蔵室、 3…野菜室、 4…製氷室、 5…冷凍室、 6,7,8,9…扉、 13…Rファン、 15…Fファン、 19…Cファン、 20…圧縮機、 22…機械室、 26…切替弁、 27…凝縮器、 29…Rキャピラリチューブ、 30…Fキャピラリチューブ、34…アキュームレータ、 60…操作パネル、 70…制御装置、80…検知装置、 90…報知手段、

Claims (4)

  1. 圧縮機と、凝縮器と、絞り機構と、蒸発器と、アキュームレータとを順次接続し可燃性冷媒を封入した冷凍サイクルと、
    前記冷媒が漏れたことを検知または冷媒が漏れることを事前に検知する検知手段と、
    前記検知手段により冷媒が漏れたことを検知または冷媒が漏れることを事前に検知したとき、漏れた冷媒を拡散または電気部品などに接点火花を生じさせないようにする冷媒漏れ対応手段と、前記検知手段により冷媒が漏れたことを検知または冷媒が漏れることを事前に検知したとき、漏洩した冷媒ガスの濃度が庫外へ拡散して少なくとも発火濃度以下になる時間を実験により計測した所定時間をカウントする所定時間カウント手段と、前記所定時間カウント手段が所定時間をカウントしてから、冷媒が漏れたことを使用者に報知する報知手段とを具備したことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 圧縮機と、凝縮器と、絞り機構と、蒸発器と、アキュームレータとを順次接続し可燃性冷媒を封入した冷凍サイクルと、
    前記冷媒が漏れたことを検知または冷媒が漏れることを事前に検知する検知手段と、
    前記検知手段により冷媒が漏れたことを検知または冷媒が漏れることを事前に検知したとき、検知してから所定時間経過した後又は前記検知手段が冷媒の拡散を検知してから、冷媒が漏れたことを使用者に報知する報知手段と、冷蔵庫の運転状況などの情報を記録し、電源が遮断されても記録した情報を保存しておく記憶手段と、前記検知手段により冷媒が漏れたことまたは冷媒が漏れることを事前に検知したときに前記記憶手段に冷媒漏れ記録を書き込む記録手段とを備え、電源投入時に前記冷媒漏れ記録が前記記憶手段に書き込まれているときは、電源投入時から所定時間経過した後、前記報知手段を動作させることを特徴とする冷蔵庫。
  3. 圧縮機と、凝縮器と、絞り機構と、蒸発器と、アキュームレータとを順次接続し可燃性冷媒を封入した冷凍サイクルと、前記冷媒が漏れたことを検知または冷媒が漏れることを事前に検知する検知手段と、
    前記検知手段により冷媒が漏れたことを検知または冷媒が漏れることを事前に検知したとき、検知してから所定時間経過した後又は前記検知手段が冷媒の拡散を検知してから、冷媒が漏れたことを使用者に報知する報知手段と、冷蔵庫の運転状況などの情報を記録し、電源が遮断されても記録した情報を保存しておく記憶手段と、前記報知手段が動作したときに前記記憶手段に報知記録を書き込む記録手段とを備え、
    電源投入時に前記記録手段より前記報知記録が前記記憶手段に書き込まれているときは、電源投入時より前記報知手段を動作させることを特徴とする冷蔵庫。
  4. 前記冷媒漏れ記録または前記報知記録を前記記憶手段より消去する消去手段を備えたことを特徴とする請求項または請求項に記載の冷蔵庫。
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