JP4269396B2 - 丸鋸刃吊り具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は丸鋸刃を交換するにあたって丸鋸刃を吊り上げる吊り具に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にコールドソーやホットソーで使用する丸鋸刃3には吊り孔6が設けられており、丸鋸刃3を交換する際にその吊り孔6に吊り具をかけて丸鋸刃3を吊り上げる。実開昭52-18477号公報には丸鋸刃3の吊り孔6にかけて丸鋸刃3を吊り上げる吊り具1が開示されている。その吊り具1は、丸鋸刃3が吊り具1から滑り落ちるのを防止するために、図4に示すようなストッパー10を有する構成、あるいは図5に示すようなアーム11を有する構成になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来コールドソーやホットソーで使用する丸鋸刃3を交換するにあたって、図4および図5に示すように丸鋸刃3に設けられた吊り孔6に吊り具1をかけて、その吊り具1をクレーン(図示せず)で吊り上げている。図4および図5に開示された吊り具1を使用する際には、丸鋸刃3の吊り孔6に吊り具1をかけるために、吊り孔6の位置を吊り芯に合わせる必要がある。しかしコールドソーやホットソー(図示せず)を停止した時には、ほとんどの場合、吊り孔6が吊り芯に合わない位置で丸鋸刃3が停止する。そこで丸鋸刃3が停止した後、作業員が吊り孔6の位置を調整して吊り芯に合わせる必要がある。吊り孔6の位置の調整は、コールドソーまたはホットソー(図示せず)を極めて短時間作動させることを繰り返して行なう。これを寸動という。さらに細かい位置の調整を行なう場合は、作業員が丸鋸刃3を手で回動させる。このような従来の作業は長時間を要するばかりでなく、作業員の安全に問題がある。
【0004】
本発明は上記のような問題を解決するべく、作業の安全性を向上させ、かつ短時間で丸鋸刃を交換するための吊り具を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、丸鋸刃を交換するにあたって丸鋸刃を吊り上げる丸鋸刃吊り具において、クレーンで吊り下げられた吊り具と、吊り具に配設され丸鋸刃を装着する装着金物とを有し、装着金物が丸鋸刃の中心孔とは別に設けられる吊り孔に挿入する吊りピンを介してその丸鋸刃に嵌合されかつ固定され、その装着金物が丸鋸刃の中心と同心に吊り具に対して回動自在に配設されている丸鋸刃吊り具である。
【0006】
また本発明は、丸鋸刃と装着金物とを嵌合しかつ固定する吊りピンが外れるのを防止する固定具を有する丸鋸刃吊り具である。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に本発明について図を用いて説明する。
図1は本発明の構成の例を示す概略図である。図2は図1中のA−A部の断面図である。
吊り具1に装着金物2が配設されており、その装着金物2は回動用ローラー8を用いて回動自在に配設されている。装着金物2が回動する際の回転の中心は、丸鋸刃3の中心孔4と同心である。丸鋸刃3を交換するにあたって、コールドソーやホットソー(図示せず)を停止した後、コールドソーやホットソー(図示せず)と丸鋸刃3とを係止しているボルトおよび押え金具を取り外す。この時、丸鋸刃3の吊り孔6の位置は、任意の位置であっても問題はない。
【0008】
次いでクレーン(図示せず)で吊り下げられた吊り具1に配設された装着金物2の中心と丸鋸刃3の中心孔4との位置を合わせた後、装着金物2を回動させて装着金物2に配設された吊りピン5と丸鋸刃3の吊り孔6との位置を合わせる。装着金物2を回動させるための手段は特定の構成に限定されないが、作業員が握持できるような取手を配設するのが望ましい。この装着金物2を用いることによってコールドソーやホットソー(図示せず)を寸動させる必要はなくなり、コールドソーやホットソー(図示せず)の電源を完全に切ることができる。
【0009】
装着金物2に配設された吊りピン5と丸鋸刃3の吊り孔6との位置を合わせた後、丸鋸刃3に設けられた吊り孔6に吊りピン5を挿入して、丸鋸刃3と装着金物2とを嵌合しかつ固定する。そしてクレーン(図示せず)で吊り具1に配設された装着金物2を吊り上げることによって、丸鋸刃3をコールドソーまたはホットソー(図示せず)から取り外す。
【0010】
新たな丸鋸刃3を取り付ける際には、吊り具1に配設された装着金物2に嵌合されかつ固定された新しい丸鋸刃3をクレーン(図示せず)で吊り下げながら、コールドソーまたはホットソー(図示せず)の中心と丸鋸刃3の中心孔4との位置を合わせ、次いで装着金物2に嵌合された丸鋸刃3をコールドソーまたはホットソー(図示せず)に取り付けた後、吊りピン5を抜いて、装着金物2と丸鋸刃3を分離させ、ボルトまたは押え金具を用いて丸鋸刃3をコールドソーまたはホットソー(図示せず)に係止する。
【0011】
装着金物2に嵌合されかつ固定された丸鋸刃3をクレーン(図示せず)で運搬している間に吊りピン5が外れるのを防止するために、吊りピン5に固定具7を配設する必要がある。固定具7の形態は特定の構成に限定されないが、図3に示すような吊りピン5の一端を曲折させる構成、または吊りピン5に他のピンを挿入する構成が望ましい。
【0012】
【実施例】
本発明の構成の例を図1に示す。図2は図1中のA−A部の断面図である。丸鋸刃3を交換するにあたって、コールドソーやホットソー(図示せず)を停止した後、コールドソーやホットソー(図示せず)と丸鋸刃3とを係止しているボルトおよび押え金具を取り外す。この時、丸鋸刃3の吊り孔6の位置は、任意の位置であっても問題ない。
【0013】
次いでクレーン(図示せず)で吊り下げられた吊り具1に配設された装着金物2の中心と丸鋸刃3の中心孔4との位置を合わせた後、装着金物2を回動させて装着金物2に配設された吊りピン5と丸鋸刃3の吊り孔6との位置を合わせる。その際、作業員が装着金物2に配設された取手9を握持して装着金物2を回動させる。
【0014】
装着金物2の吊りピン5と丸鋸刃3の吊り孔6との位置を合わせた後、丸鋸刃3の吊り孔6に吊りピン5を挿入して、丸鋸刃3と装着金物2とを嵌合しかつ固定する。吊りピン5には図3(a)に示すような、吊りピン5の一端を曲折させた固定具7が配設されており、丸鋸刃3を装着金物2に固定できる。
そしてクレーン(図示せず)で吊り具1に配設された装着金物2を吊り上げることによって、丸鋸刃3をコールドソーまたはホットソー(図示せず)から取り外す。
【0015】
新たな丸鋸刃3を取り付ける際には、吊り具1に配設された装着金物2に嵌合されかつ固定された新しい丸鋸刃3をクレーン(図示せず)で吊り下げながら、コールドソーまたはホットソー(図示せず)の中心と丸鋸刃3の中心孔4との位置を合わせ、次いで装着金物2に嵌合された丸鋸刃3をコールドソーまたはホットソー(図示せず)に取り付けた後、吊りピン5を抜いて、装着金物2と丸鋸刃3を分離させ、ボルトまたは押え金具を用いて丸鋸刃3をコールドソーまたはホットソー(図示せず)に固定する。
【0016】
丸棒のコールドソーの場合、丸鋸刃の交換時間は従来50〜60分/回であった。本発明の吊り具を用いて丸鋸刃を交換したところ、約10分/回程度で交換が可能であり、作業の効率が大幅に向上し、しかも作業の安全性も向上した。
【0017】
【発明の効果】
本発明によると、コールドソーやホットソーの丸鋸刃を交換するに際して、作業の安全性を向上させると同時に、作業の効率を改善できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成の例を示す概略図である。
【図2】図1中のA−A部の断面図である。
【図3】固定具の構成の例を示す模式図で、(a)は吊りピンの一端を曲折する構成、(b)は他のピンを用いる構成である。
【図4】従来の吊り具の例を示す概略図である。
【図5】従来の吊り具の例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 吊り具
2 装着金物
3 丸鋸刃
4 中心孔
5 吊りピン
6 吊り孔
7 固定具
8 回動用ローラー
9 取手
10 ストッパー
11 アーム
Claims (2)
- 丸鋸刃を交換するにあたって前記丸鋸刃を吊り上げる丸鋸刃吊り具において、クレーンで吊り下げられた吊り具と、前記吊り具に配設され前記丸鋸刃を装着する装着金物とを有し、前記装着金物が前記丸鋸刃の中心孔とは別に設けられる吊り孔に挿入する吊りピンを介して前記丸鋸刃に嵌合されかつ固定され、前記装着金物が前記丸鋸刃の中心と同心に前記吊り具に対して回動自在に配設されていることを特徴とする丸鋸刃吊り具。
- 前記丸鋸刃と前記装着金物とを嵌合しかつ固定する前記吊りピンが外れ防止用の固定具を有することを特徴とする請求項1に記載の丸鋸刃吊り具。
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Family Applications (1)
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-
1999
- 1999-03-16 JP JP07043999A patent/JP4269396B2/ja not_active Expired - Fee Related
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