JP4269201B2 - 写真プリント装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、写真フィルムのコマ画像の情報を取り込むスキャナ部と、このスキャナ部で取り込まれたコマ画像の情報をプリントペーパーにプリントするプリント部とを備えた写真プリント装置に関し、詳しくは、スキャナ部での画像の取り込み時の処理に係わる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記した写真プリント装置に類似する技術として特開平9‐224189号公報に示されるものが存在し、この従来の技術ではフィルムのコマ画像のサイズに基づいてリニアCCD等を備えたスキャナ装置で読取る画像情報の有効ピクセルを設定するよう構成されると共に、このように画像を取り込んだ後には、有効ピクセル画像に基づいた画像を表示できるものとなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
又、デジタルミニラボとも称せられる写真プリント装置では、従来の技術のようにリニアCCD等で写真フィルムのコマ画像の情報を取り込むためのスキャナ部と、このスキャナ部で取り込んだコマ画像の情報を銀塩印画紙にプリントするためのプリント部とを備えており、スキャナ部で写真フィルムのコマ画像の情報を取り込む際には、スキャナ部とコマ画像とを副走査方向に向けてCCDの素子の配置ピッチだけ相対移動させる毎に、該CCDの素子から主走査方向に沿った情報を取り込む処理を連続的に行うことでコマ画像の情報をメモリ等に保存する処理を行っており、そして、例えば、銀塩印画紙に対してプリントを行う場合には、スキャナ部で取り込んだコマ画像の情報をプリントサイズに対応したサイズでフレームメモリ等に保存する処理を予め行っておき、このように保存されたコマ画像の情報を主走査方向に1ラインずつ読み出してプリントヘッドに転送し、印画紙とプリントヘッドとを副走査方向に相対移動させることで印画紙に露光を行う処理形態となっている。
【0004】
しかし、スキャナ部は大判のプリントにも無理がないように比較的高い解像度のものが用いられているので、例えば、35ミリフィルムのフルサイズのコマ画像の情報を取り込んだ場合でも、その画素数がEサイズやLサイズのように標準的なサイズのプリントに使用される画素数より多くなり、プリント時にはこの画素数を、プリントサイズに対応した数まで減ずる処理を行っているのが現状である。そして、このような処理を行うものでは、スキャナ部でコマ画像の取り込みに要した時間を無駄にするばかりでなく、このように取り込んだコマ画像の情報の転送時間が長くなり、処理時間を長くする点で改善の余地がある。
【0005】
本発明の目的は、大判のプリントの画質を低下させることなく、標準的なサイズのプリントを行う際には処理時間の短縮を行い得る写真プリント装置を合理的に構成する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の特徴(請求項1)は、写真フィルムのコマ画像の情報を取り込むスキャナ部と、このスキャナ部で取り込まれたコマ画像の情報をプリントペーパーにプリントするプリント部とを備えた写真プリント装置において、前記プリントペーパーにプリントされる画像データの画素数に基づいて、前記写真フィルムの同一画像サイズに対するスキャナ部の取り込み画素数を設定変更する設定手段を備えると共に、前記スキャナ部が、主走査方向に複数の光電変換素子を配列ピッチで連続的に配列した光電変換部を備えており、前記スキャナ部は、複数の光電変換素子の前記配列ピッチで連続するものを使用し、前記配列の方向と直交する副走査方向で前記配列ピッチに等しい距離毎に前記光電変換素子から画像データを取り込む細密モードと、前記複数の光電変換素子のうち前記配列ピッチの所定倍の間隔で並ぶ光電変換素子を選択して使用し、前記配列の方向と直交する副走査方向で前記配列ピッチの所定倍の距離毎に前記光電変換素子から画像データを取り込む標準モードとに切換自在に構成されている点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0007】
本発明の第2の特徴(請求項2)は請求項1において、前記プリント部でプリントされる画像の画素数が設定された場合には、この画素数に近い値の画素数を前記スキャナ部で取り込む際のコマ画像の画素数に設定するよう前記設定手段が構成されている点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0009】
本発明の第3の特徴(請求項3)は請求項1又は2において、前記スキャナ部で取り込まれたコマ画像の情報の画素数と、プリント部でプリントに使用される情報の画素数とが異なる場合には、スキャナ部で取り込まれたコマ画像の情報の画素数をプリントに使用される画素数に変換する補正手段を備えている点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0010】
〔作用〕
上記第1の特徴によると、プリントペーパーにプリントされる画像データの画素数に基づいて、スキャナ部で取り込むコマ画像の情報の画素数が設定手段で設定変更される。スキャナ部が細密モードと、この細密モードで取り込まれる画素数より少ない画素数となる標準モードとで画像データを取り込むことが可能になるので、画素数の少ないサイズのプリントを行う際には、画像情報を粗く取り込み、画素数の多いサイズのプリントを行う際には、画像情報を細やかに取り込む処理を行わせることが可能となり、スキャナ部でのコマ画像の情報を取り込む際には無駄に情報を取り込む処理を省いて取り込みや転送に要する時間を短縮できるばかりでなく、画素数の少ないサイズのプリントを行う際にはメモリ等の記憶手段に保存できるコマ画像の数を増してプリント処理枚数やオーダ数を増大することも可能となる。
【0011】
上記第2の特徴によると、スキャナ部でコマ画像の情報を取り込む場合には、設定手段がプリントされる際に用いられる画素数に近い値の画素数を設定するので、比較的画素数の少ない標準的なサイズのプリントを行う際には取り込みや転送に要する時間を短縮し得ると共に、この標準サイズより大判のサイズのプリントを行う際に画像が粗くなる不都合も回避できるものとなる。
【0013】
上記第4の特徴によると、スキャナ部で取り込まれた画素数とプリントに使用される画素数とが異なる場合には、補正手段がスキャナ部で取り込まれた画素数をプリントに使用される画素数に変換するので、この変換後には、その変換されたデータをプリント部に送ってプリントに使用することが可能となる。つまり、スキャナ部で取り込まれる画素数をプリントに使用される画素数と一致させなくとも、ソフトウエアでも構成が可能な補正手段が画素を「間引く」処理や、「補間する」処理を行うことによってコマ画像の全体の画素数を必要とするサイズに対応する画素数に設定できるものとなり、特別な処理を行わずに露光ヘッドに転送してプリントペーパにプリントすることも可能となるのである。
【0014】
〔発明の効果〕
従って、大判のプリントを行う際の画質を低下させることなく標準的なサイズのプリントを行う際の処理時間の短縮が可能で、プリント可能な枚数の増大もオーダ数の増大も可能な写真プリント装置が合理的に構成されたのである。又、プリントサイズを入力する等の操作を行うだけで、そのプリントサイズの画素数に連係して適正な画素数を設定でき、従来からの装置のソフトウエアを改良する程度の簡単な変更でスキャナ部で取り込まれる画素数を任意に設定できるものとなり、スキャナ部で取り込まれた画素数とプリントに使用される画素数とが異なる場合でも自動的に画素数を整合させて良好なプリントを行えるものとなった。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本発明によるフィルムスキャナ3(スキャナ部の一例)を採用した、いわゆるデジタルミニラボとして知られている写真プリント装置の概略ブロック図が図1に示されている。このデジタルミニラボはデジタル露光式を採用しており、ここでは図示されていないフィルム現像機によって現像処理された写真フィルム(以後単にフィルムと称す)1のコマ画像の情報を読み取るフィルムスキャナ3と、フィルムスキャナ3で読み取られたデジタル画像データを処理してプリントデータを作成するコントローラ7と、このプリントデータに基づいて印画紙2(プリントペーパの一例)に画像データを露光するデジタルプリント部5と、露光された印画紙2を現像処理する現像処理部6とを備えている。現像処理部6で現像された印画紙2は、乾燥工程を経て仕上がりプリントとして排出される。
【0016】
フィルムスキャナ3は、主な構成要素として、照明光学系30、撮像光学系40、光電変換素子としてラインCCDセンサ51を用いた光電変換部50、フィルム1に対する光の照射範囲を決定するとともにフィルム1をラインCCDセンサ51によってブローニーフィルム(120・220サイズ)のスキャニングのために副走査方向に搬送するオートフィルムマスク10、フィルム1を搬送するフィルム搬送機構9、及び、35ミリフィルム(135サイズ)のコマ画像を取り出すための揺動型のミラー42夫々を備えている。
【0017】
照明光学系30は、白色光源としてのハロゲンランプ31、調光フィルタ32、ミラートンネル33等から構成され、光源からの光ビームの色分布や強度分布を整えてフィルム1を照射する。フィルム2からの透過光ビームを処理する撮像光学系40は、レンズユニット41と、レンズユニット41からの画像情報を副走査方向するための前記ミラー42とから構成されている。なお、調光フィルタ32には、調整時に用いられるセットアップフィルタ32aが備えられており、コントローラ7の指令により、このセットアップフィルタ32aを光軸上に設定することができる。
【0018】
撮像光学系40によって導かれた光ビームを光電変換する光電変換部50は、ラインCCDセンサ51としてRGBの各色を検出するために割り当てられた3つのCCDセンサ51a、51b、51cを備えており、各CCDセンサは多数(例えば5000個)の光電変換素子が主走査方向に配列され、並び順が奇数番号のものと、偶数番号のものとから信号を出力するよう構成されている。赤色用CCDセンサ51aの撮像面にはフィルム1を透過した光の赤色成分のみを通過させるカラーフィルタが、緑色用CCDセンサ51bの撮像面にはフィルム1を透過した光の緑色成分のみを通過させるカラーフィルタが、青色用CCDセンサ51cの撮像面にはフィルム1を透過した光の青色成分のみを通過させるカラーフィルタが設けられており、それぞれ、青色成分、赤色成分、緑色成分のみを光電変換する。
【0019】
フィルム1のコマ画像がスキャン位置に位置決めされると、ミラー42の揺動と同期してコマ画像の読取処理が開始され、コマ画像の透過光は、順次3つのCCDセンサ51a、51b、51cによって読み取られるが、各CCDセンサが副走査方向に沿って数画素分の間隔を隔てて配置されているので、同一の画素におけるR、G、Bの各成分色の検出タイミングには時間差が生じるが、これは光電変換部50の後段での信号処理により同一の画素のR、G、B画像信号が対応づけられてコントローラ7の所定のメモリに格納される。このような、フィルムスキャナ3の照明光学系30、撮像光学系40、光電変換部50の各制御はコントローラ7によって行われる。
【0020】
デジタルプリント部5には、この実施形態では、PLZTシャッター方式が採用されている。つまり、露光ヘッド5aとして、PLZT素子からなるシャッタアレイを採用したものである。このPLZT素子からなるシャッタアレイは、チタン酸ジルコン酸鉛にランタンを添加することにより得られる透明強誘電性セラミックス材料から構成され、その材料の有する電気光学効果を利用したもので、各シャッターには光源5bから多数の光ファイバを介してR、G、B各色の光が導入される。このシャッタアレイは印画紙2の幅方向、つまり搬送方向の横断方向に沿って延びている。各シャッターに所定レベルの電圧が印加されると、光透過状態になり、その電圧の印加が停止されると光遮断状態となる。従って、コントローラ7からプリントデータに基づいて各画素に対応するシャッターに駆動電圧が印加されると、そのシャッターが開いて光源から導入されている色の光が印画紙2に照射される。光源5bには、R、G、Bの3色の光学フィルタからなる回転フィルタが備えられており、この回転フィルタを回転位相制御することにより、R、G、Bの内の1つが選択的に光源に対向し、その色のフィルタを介して選択色の光が光ファイバーを通じてシャッターに送られる。デジタルプリント部の方式としては、このPLZTシャッター方式以外に液晶シャッター方式、蛍光ビーム方式、FOCRT方式などが知られており、露光仕様に応じて任意に選択することができる。
【0021】
このデジタルプリント部5は、2列に並んだカット印画紙2のそれぞれを同時に露光できるので、印画紙搬送機構8は、カット印画紙2を単列で搬送する印画紙供給ライン8Aと、カット印画紙2を2列で搬送可能な露光搬送ライン8Bと現像搬送ライン8Cとに区分けされ、印画紙供給ライン8Aと露光搬送ライン8Bとの間に、印画紙供給ライン8Aから順次送られてくる印画紙2を露光搬送ライン8Bの各列に振り分ける振り分け装置4が設けられている。
【0022】
印画紙供給ライン8Aは、乳剤面を外側にして印画紙2をロール状に収納している2つの印画紙マガジン2Aと2Bのいずれか一方から選択的に印画紙2を引き出す引き出しローラ群からなる引き出し搬送部と、振り分け装置4に印画紙2を受け渡す振り分け前搬送部とから構成されている。
【0023】
振り分け前搬送部の上流端には、印画紙マガジン2A又は2Bから引き出された印画紙2をプリントサイズに合わせてカットするペーパーカッター12が設けられており、このペーパーカッター12の下流側に位置するバックプリント部13が設けられている。バックプリント部13は、印画紙2の裏面(反乳剤面)に、フィルムIDやコマ番号、さらにプリントデータ作成時に行われた画像処理を示す補正情報などを印字するものであり、通常ドットインパックトプリンタが用いられている。
【0024】
露光搬送ライン8Bは、搬送方向の順で、露光搬送ライン8Bの2列の搬入エリアを構成する中間搬送ローラユニット80A、デジタルプリント部5の露光ヘッド5aを挟むように配置された入り口側の第1露光搬送ローラユニット80Bと出口側の第2露光搬送ローラユニット80Cとを備えており、それぞれ駆動ローラと、この駆動ローラに対して遠近変位可能な圧着ローラのセットとなっている。振り分け装置4は、ペーパーカッター12によってカットされた印画紙2を受け取って、中間搬送ローラユニット80Aの左右の列位置に交互に移載するチャッカー式のX−Y移動機構から構成されている。もちろん、幅広の大型印画紙2を取り扱う場合は1列での露光となるので、単に印画紙供給ライン8Aから受け取った印画紙2をそのまま中間搬送ローラユニット80Aに引き渡すだけである。
【0025】
図2に示すように、光電変換部50は、前述したCCDセンサ51、フィルムスキャナ3の主走査時にCCDセンサ51の電荷蓄積動作や電荷蓄積時間の制御を行うCCDドライバ52、CCDセンサ51から出力された電圧信号をクランプするCDS回路53、保持された信号を増幅するAGC回路54、AGC回路54によって所定のA/D入力電圧にされた電圧信号を所定のビット数(例えば12ビット)のデジタル信号に変換するA/D変換器55を備えている。CDS回路53とAGC回路54は通常ワンチップモジュールで構成されているが、ここにはコントローラ7による制御端子としてA/D変換の電圧レンジに信号の振幅が適正に入るようにするためのAGC制御端子54aや、OPB(光学的黒レベル)がA/D変換の電圧レンジの下限を外れることがないようにするためのオフセット端子54bが設けられている。なお、この出願では、CDS回路53とAGC回路54とA/D変換器55とを一括してデジタル化処理部50aと呼んでいる。
【0026】
各種処理情報を表示するモニター7aや各種処理命令を入力するための操作卓7bが接続されているコントローラ7は、CPU、ROM、RAM、I/Oインターフェース70などからなるマイクロコンピュータシステムを中核部材として構成され、上述したようなこの写真プリント装置の制御に必要な各種機能をハードウエア又はソフトウエア或いはその両方で実現させている。ここで実現されている本発明に関係する主な機能要素としての制御ユニットは、フィルム搬送機構9を制御するフィルム搬送制御部71とフィルムスキャナ3を制御するスキャナ制御部72、プリントサイズに対応したモードでスキャナ3での画像情報の取得を行わせる設定手段としてのモード設定部73、フィルムスキャナ3によって取得した画像情報をプリントサイズに対応した画素数に変換する補正手段としての補正処理部74、この補正処理部74からの画像情報を1コマずつ保存するフレームメモリ75、フレームメモリ75に保存された画像情報に対してホワイトバランスやネガポジ反転や輪郭強調などの種々の画像処理を行う画像処理部76、この画像処理部76によって処理された画像情報をモニター7aに表示するためのビデオ信号を生成するビデオ処理部77、デジタルプリント部5の制御を行うプリント制御部78などである。もちろん、印画紙搬送機構8の制御もこのコントローラ7によって行うことができる。コントローラ7は、通常メインコンピュータとサブコンピュータからなるマルチCPUシステムで構築される。
【0027】
この写真プリント装置では、プリントサイズに基づいてフィルムスキャナ3での画像情報の取り込みモードを最高の解像度となる細密モードと、この細密モードと比較して画素数が1/4となる標準モードとに自動的に切換えるものとなっており、前記モード設定部73によるモードの切換、及び、前記補正処理部74での処理形態を説明する。
【0028】
つまり、フィルムスキャナ3のラインCCDセンサ51から35ミリフィルムのフルサイズのコマ画像の情報を取り込む場合には、例えば、図3に示す如くコマ画像の情報を取り込む幅Wを設定すると共に、細密モードでの取り込み時には、ラインCCDセンサ51を構成する光電変換素子のうち前記幅Wに対応する領域に存在する全ての光電変換素子(3072dotの画素となる)からの情報を取り込む処理の選択を行うと共に、前述のようにミラー42の揺動によって取り込み位置を副走査方向に移動させ、この移動量が光電変換素子の配列ピッチと等しいピッチに達したタイミング毎に取り込みを行うことで画素数が3072×2048dotとなる画像データを生成するものとなっている。又、標準モードでの取り込み時には、ラインCCDセンサ51を構成する光電変換素子のうち前記幅Wに対応する領域に存在する光電変換素子のうち主走査方向に隣合う2つ素子のうちの1つの素子(例えば、光電変換素子に連続番号を付した場合に奇数となる素子番号・1536dotの画素となる)からのデータを取り込む処理の選択を行うと共に、前述のようにミラー42の揺動によって取り込み位置を副走査方向に移動させ、この移動量が光電変換素子の配列ピッチの2倍に達したタイミング毎に取り込みを行うことで画素数が1536×1024dotとなる画像データを生成するものとなっている。上記細密モードと標準モードとの切換えは、印画紙2にプリントされる画像の画素数に基づいて自動的に行われる。具体的には、デジタルプリント部5において露光する画像の画素数のフィルムスキャナ3にて取り込んだ画像の画素数に対する倍率が設定倍率を超えず、且つ、その条件では標準モード及び細密モードの両方が適合するときには標準モードを優先するように切換えられる。この設定倍率は、操作卓7bがオペレータによって任意に設定可能であり、以下の説明では、設定倍率が「1.8倍」に設定されたものとして説明する。
【0029】
又、例えば、L判サイズ(127×89ミリメートル)の印画紙2に対するプリント時にはプリントに用いる画素数(プリントデータの画素数)を2000×1400dotに設定して夫々の画素のデータ(R,G,B夫々の濃度情報)をフレームメモリ75に保存し、このフレームメモリ75のデータを露光ヘッド5aの主走査方向に対応する方向のデータを1ラインずつ読出して露光ヘッド5aに転送し、この読出しと同期して印画紙2を副走査方向に搬送する処理を行うものとなっている。
【0030】
前記補正手段は、プリントに使用される画素数(プリントデータの画素数)よりスキャニングで取り込んだ画素数が多い場合には、予め設定されたルールに従って画素を減ずる処理、所謂、「間引き」処理によって画素数を減ずる処理を行い、又、プリントに使用される画素数よりスキャニングで取り込んだ画素数が少ない場合には、バイリニア法やバイキュービック法等によるルールに従って画素の補間を行って画素数を増大させる処理行うものとなっている。前記設定手段は、設定されたプリントサイズに基づいて、このプリントサイズのプリントに用いられる画素数(プリントデータの画素数)に近い値の画素数となるモードでスキャニングを行わせる処理を行うものとなっている。
【0031】
そして、例えば、L判のプリントを行う場合にはフィルムスキャナ3でスキャニングを行う以前に操作卓7bからプリントサイズがL判であることを示す入力を行うことで、図3に示すように、前記モード設定部73は、L判のプリントでは標準モード及び細密モードの何れも前記「1.8倍」の設定倍率を超えないので、「標準モード」が選択され、フィルムスキャナ3でのスキャニングのモードを標準モードに設定してフィルム1のスキャニングを行う〔スキャニングステップ〕。このスキャニングの結果、画素数が1536×1024dotのスキャンデータがバッファメモリやRAMの作業領域等に一時的に保存され、このスキャンデータは前記補正処理部74によって画素数が1536×1024dotから2000×1400dotに変換され〔補正処理ステップ〕プリントデータとしてフレームメモリ75に保存される。この処理はフィルム1の夫々のコマ画像毎に独立して行われ、コントローラ7が1オーダ単位で管理するものとなっている。
【0032】
次に、プリントを行う際には、フレームメモリ75に保存されたプリントデータを、露光ヘッド5aの主走査方向に対応する方向のデータを1ラインずつ読出して露光ヘッド5aに転送し、この読出しと同期して印画紙2を副走査方向に搬送する露光処理を行うものとなっている〔露光処理ステップ〕。又、この処理では縦横の画素数を1.4倍程度まで増大させる補正処理が行われるものであるが、前述のルールに従って画素を補間する形態となるのでプリントされた画像も良好な仕上がりとなる。
【0033】
又、2L判(キャビネ判)のプリントを行う場合には、この2L判がL判サイズの2倍の面積で、プリントデータの画素数が2800×2000dotとなるので、フィルムスキャナ3でスキャニングを行う以前に操作卓7bからプリントサイズが2L判であることを示す入力が行されることで、図4に示す如く、前記モード設定部73は、標準モードでは前記「1.8倍」の設定倍率を超えることから、フィルムスキャナ3でのスキャニングのモードを細密モードに設定してフィルム1のスキャニングを行う〔スキャニングステップ〕。このスキャニングの結果、画素数が3072×2048dotのスキャンデータがバッファメモリやRAMの作業領域等に一時的に保存され、このスキャンデータは前記補正処理部74によって画素数が3072×2048dotから2800×2000dotに変換されプリントデータとしてフレームメモリ75に保存される〔補正処理ステップ〕。この処理はフィルム1の夫々のコマ画像毎に独立して行われるものとなっており、コントローラ7が1オーダ単位で管理するものとなっている。
【0034】
次に、プリントを行う際には、フレームメモリ75に保存されたプリントデータから、露光ヘッド5aの主走査方向に対応する方向のデータを1ラインずつ読出して露光ヘッド5aに転送し、この読出しと同期して印画紙2を副走査方向に搬送する露光処理を行うものとなっている〔露光処理ステップ〕。又、この処理では縦横の画素数を縮小する補正処理が行われるのでプリントされた画像も良好な仕上がりとなる。
【0035】
このように、本発明ではプリントを行う際にはフィルム1のスキャニングに先立って、プリントサイズを設定することにより、Lサイズのようにプリントに用いられる画素数が比較的少ないものではスキャニング時に取り込む画素数を自動的に少なく設定する結果、処理時間を短縮して能率の高い作業を可能にすると共に、フレームメモリ75等に保存できるコマ画像の数を増大させて処理可能なオーダ数を増大させ得るものとなっている。又、スキャニングによって取り込んだ画像データ(スキャニングデータ)の画素数とプリントに用いられるプリントデータとの画素数とに差異がある場合でも補正処理部74が「間引き」処理や、バイリニア法やバイキュービック法等のルールに基づく補間処理を行うによって画素数を整合させて良好なプリントを行うものとなり、撮影された画像の一部を切り捨てる等の不都合や、画質を低下させる等の不都合を生ずることなく、良好な画質のプリントを得るものとなっている。
【0036】
〔別実施の形態〕
本発明は上記実施の形態以外に、例えば、スキャニング時に取り込む画素数を3段階以上に変更できるよう構成することが可能であり、このように取り込む画素数を人為的に選択できるよう構成することも可能である。又、本発明では、35ミリフィルムに代えて、APS、110サイズやブローニー判サイズのフィルムに適用することも可能であり、銀塩印画紙以外のプリントペーパーにプリントを行うものに適用することも可能である。
【0037】
又、上記の実施の形態では、「標準モード」と「細密モード」との切換えのための基準を、デジタルプリント部5において露光する画像の画素数のフィルムスキャナ3にて取り込んだ画像の画素数に対する倍率が、オペレータが入力する設定倍率を超えないようにしているが、各プリントサイズによって使用される画素数が固定設定されている場合は、プリントサイズの大小によって「標準モード」と「細密モード」とを切換えるものとして、オペレータが上記切換えの基準となるプリントサイズを任意に指定できるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】写真プリント装置の概略図
【図2】写真プリント装置の制御系のブロック図
【図3】L判のプリント時の処理ステップを示す図
【図4】2L判のプリント時の処理ステップを示す図
【符号の説明】
1 写真フィルム
2 プリントペーパー
3 スキャナ部
73 設定手段
74 補正手段
Claims (3)
- 写真フィルムのコマ画像の情報を取り込むスキャナ部と、このスキャナ部で取り込まれたコマ画像の情報をプリントペーパーにプリントするプリント部とを備えた写真プリント装置であって、
前記プリントペーパーにプリントされる画像データの画素数に基づいて、前記写真フィルムの同一画像サイズに対するスキャナ部の取り込み画素数を設定変更する設定手段を備えると共に、
前記スキャナ部が、主走査方向に複数の光電変換素子を配列ピッチで連続的に配列した光電変換部を備えており、
前記スキャナ部は、複数の光電変換素子の前記配列ピッチで連続するものを使用し、前記配列の方向と直交する副走査方向で前記配列ピッチに等しい距離毎に前記光電変換素子から画像データを取り込む細密モードと、
前記複数の光電変換素子のうち前記配列ピッチの所定倍の間隔で並ぶ光電変換素子を選択して使用し、前記配列の方向と直交する副走査方向で前記配列ピッチの所定倍の距離毎に前記光電変換素子から画像データを取り込む標準モードとに切換自在に構成されている写真プリント装置。 - 前記プリント部でプリントされる画像の画素数が設定された場合には、この画素数に近い値の画素数を前記スキャナ部で取り込む際のコマ画像の画素数に設定するよう前記設定手段が構成されている請求項1記載の写真プリント装置。
- 前記スキャナ部で取り込まれたコマ画像の情報の画素数と、プリント部でプリントに使用される情報の画素数とが異なる場合には、スキャナ部で取り込まれたコマ画像の情報の画素数をプリントに使用される画素数に変換する補正手段を備えている請求項1又は2記載の写真プリント装置。
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