JP4268698B2 - クレーン走行装置及びクレーン走行装置用インバータ - Google Patents
クレーン走行装置及びクレーン走行装置用インバータ Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はクレーン走行装置及びクレーン走行装置用インバータに係り、特に加速、減速、停止を滑らかに行うことのできるクレーン走行装置及びその制御装置であるクレーン走行装置用インバータ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
運転作業員(以下オペレータ)がクレーンに乗って操作するクレーン走行機械において、走行用モートルは
(1)手軽に速度が変更できる。
(2)加減速時間を設定することにより自動的になめらかに加速減速できる。
(3)高効率運転ができる。
(4)メンテナンスフリーである。
などが望まれる。
【0003】
このことより、近年、上記走行用モートルの速度制御は、巻線形モートルの二次抵抗制御によるクレーン制御方式から、出力電圧Vと出力周波数Fの比を予め定めた関係(V/Fパターン)になるように制御するいわゆる一般にV/Fインバータとよばれているインバータ装置を使い、誘導電動機を周波数制御して可変速制御するクレーン制御方式を採用するようになってきている。従来このインバータ化されたクレーンの走行用モートルでは、クレーンのコースチング動作(惰走運転)時、インバータの出力を遮断して、フリーラン状態で運転していた。図13は、この運転のタイムチャートを示す。図13において、横軸は時間、縦軸は走行クレーン速度で、速度N1状態から目標位置に停止させる場合を示している。実線は実速度、2点鎖線は加減速演算部の速度指令を示す。Aで示した区間はフットブレーキで減速する区間、Bで示した区間はコースチング動作(惰走運転;簡易フリーラン減速)を示している。
【0004】
インバータ化されたクレーンの走行用モートルでは、減速する場合、オペレータは足による操作、すなわち、フットブレーキを効かせて減速させるため、インバータが運転状態であるとモートル電流が増加し、インバータは自分自身を保護する目的でトリップ(出力遮断)動作となるのでクレーンが停止してしまう。また最悪の場合はインバータの主回路素子を破損させてしまう。このため、減速させる場合はインバータの出力を遮断して、フリーラン状態、即ちコースチング動作(惰走運転)させて減速するのである。
【0005】
ここでクレーンが目標の停止位置に届かなかった場合は、コースチング動作から再加速させる。また、行き過ぎの場合は逆転操作を行えば良い。これらの方法には、クレーン以外の負荷ではいくつかの方法がある。例えば、特公平4−24959号公報では瞬時停電した場合の説明がなされているが、今回クレーンの場合と比較すると、クレーンのコースチング動作は瞬時停電ではないが、上記文献でもフリーラン中の再運転であるということから同様に考えてみる。まず、フリーランしているモートルの残留電圧から誘起されている回転周波数を検出する。電源復帰後、インバータから与える出力周波数Fは、検出した周波数とする。インバータの出力電圧Vは零付近から徐々に上昇させ、予め定めたV/Fパターンとなるまで上昇した後、通常のV/Fパターンに基づいたV/F運転に戻す。
【0006】
また、特開昭50−88527号公報では、モートルの残留電圧の有無を検出し、有りの時は、出力電圧の位相を同一になるよう制御し、無しの時には、そのままインバータの出力をモートルに供給していた。しかし、残留電圧が無しの場合、クレーン走行用ではオペレータがフットブレーキ操作により強制的にモートル速度を減速しており、それまで出力していた出力周波数、電圧を与えた場合は、実際の速度と速度指令が一致しておらず、速度が急変する。
【0007】
出力周波数、電圧を零から与えた場合は、本願の第10図のように速度が一旦零まで急減速してから徐々に加速するいわゆるソフトスタートを行っていたために、クレーンで吊っている荷物が大きく揺れることがある。このように従来のクレーン走行用インバータでは、運転中の速度から減速、再加速、逆転操作が滑らかに行われていなかった。
【0008】
さらに、特開昭50−88527号公報の従来例で説明している様に、モートルの残留電圧の位相と周波数が合わない場合、インバータを構成している素子やモートルに悪影響を及ぼすため、ここには記載されていないが、最も一般にクレーン走行用インバータとして実施されている例は、目標位置に停止できないというような場合でも、確実にモートルが停止するまでは、再加速しないこと、または逆転操作に入れないことであった。これはクレーンにオペレータが乗っているため、クレーン(モートル)が停止しているか否かは十分わかっており、停止するまで待ってから再スタートを行っていた。すなわち一旦確実に停止させてから再度目標位置に微調整しながら停止させるようにしていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題を列挙すると次のようになる。
【0010】
1)コースチング中の減速時、オペレータがフットブレーキ操作、またはフットブレーキ解除しながら走行クレーンが目標位置手前で止まりそうなとき、モートルが必ず停止してから再加速するのでなく、また行き過ぎたときでも一旦停止してから逆転するのではなく、現在運転しているその速度から再加速、または逆転させ、すばやくそれに対応した動作をさせ、オペレータの意志通りに、容易に目的位置に停止させること。
【0011】
2)走行用モートル運転時、加速、減速、逆転動作時はインバータの加減速トルクを調整可能にし、荷振れを大きく増長することなく滑らかに加速、または減速すること。
【0012】
3)応答性がV/Fインバータの10倍以上あり即応性があること。応答性の向上によりオペレータが荷振れを加減速動作で吸収できること。従来、V/Fインバータの応答性は約1Hz程度であるが、これをその10倍以上の応答性を実現できることである。(応答性を向上させるためには周波数と位相を一致させることはもちろんであるが、これまで位相がゼロクロス付近で速度急変したり、ゼロクロス点を測定している間は再投入できなかった。また、速度が逆転側に急変するなどの場合にも対応できなかった。)
本発明の目的はこれらに問題なく対応できるようにすることである。
【0013】
なお、本発明は瞬時停電時の対応ではなく、走行クレーンを加減速運転する時の対応であり、通常頻繁に繰り返し発生するコースチング後の減速、再加速、逆転運転時に、オペレータの意志通りに操作できる使い勝手の良い、クレーン走行用インバータを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
これらの課題は、本願発明により、次のようにして解決される。
【0015】
1)オーペレータの意志通りに急加速、逆転でき応答性を高めるために、速度検出手段を設ける。
【0016】
2)上記速度検出手段を設けるために、インバータは、速度センサー付きベクトル制御、または速度センサーは付けるがインバーターはセンサーレスベクトル制御、さらに速度センサーを用いず速度推定演算による速度検出手段を設けた速度センサーレスベクトル制御のいずれかの制御を使ったインバータで構成する。
【0017】
3)コースチング時、フットブレーキ操作またはブレーキ解除の時は、インバータの出力をフリーラン状態にせず電流を流し続け、インバータとモートル間を電気的に接続しておき、モートルの最大トルクを制限して、第1のトルク制限値によるトルク制限により、パワーオン状態にしておく。
【0018】
4)コースチング動作後、再加速または逆転時は目標の速度指令に設定した後、第2のトルク制限値によりトルク制限を掛ける。第2の制限値はオペレータが自由に設定できる。
【0019】
5)コースチング時、インバータは第1のトルク制限状態であるが、実施対応で考えれば次のようにすることができる。
【0020】
・フットブレーキのオン、オフにかかわらず、インバータは力行状態で運転する。
・または回生(ブレーキ)状態で運転する。
・さらに、フットブレーキオン時回生、オフ時力行状態となるよう、これらが切り替え可能とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を図1に示す。図1は速度センサー付きベクトル制御構成である。1は誘導電動機でクレーン走行駆動モートルを示す。走行モートル1の出力側には機械的なブレーキ力を付与するフットブレーキ30が装備される。2は速度を検出するパルス発電機、パルスエンコーダなどで構成される速度センサーで、モートルに内蔵またはクレーンに別置されている。速度センサーは回転数に比例したパルス周波数を出力し、速度演算部17で速度信号ωrを得る。
【0022】
一方クレーン走行速度は速度設定器3−1、3−2、3−3により設定されている。図では3段速設定となっているが、3段に制限されるものではない。またこの値は、可変抵抗器で設定されても良いし、デジタル値で不揮発性または揮発性メモリ、あるいはデジタルスイッチなどで設定されていても良い。スイッチ4−1、4−2、4−3は速度切替用スイッチで同時に選択されることはない。ただしスイッチの投入時間、釈放時間遅れにより瞬時スイッチがオンすることはやむを得ない。このスイッチはSF0、SF1、SF2と記号を付けてあり、通常は、オペレータがクレーンの速度を切り替えるノッチコントローラで選択される。
【0023】
次に速度指令は加減速演算器5に送られ、速度を切り替えた時、荷物が振れないように最大加速度制限値を設定し、加減速演算器5の出力は通常は最大加速度制限値に設定された傾斜で上昇、下降する。その傾斜は目標速度になるまでの加速または減速時間で設定される。加速時間、減速時間は別々に設定することができる。
【0024】
さらに、これら加速時間、減速時間は、加減速時間切替スイッチ7(以下CH1とする)で第1加減速時間6−1と第2加減速時間6−2より切替えることができる。加減速演算器5の出力は減算器8で速度信号ωrとの差を取り、誤差調節器9で比例積分増幅または比例増幅し、フィードバックループを構成する。
【0025】
誤差調節器9の出力はトルク制限器10に入力され、このトルク制限器10は走行モートルのトルクを制限するようにその出力を制限する。その制限値は、インバータとモートルの最大能力で決まる最大トルク値13と、外部から調整できる第1トルク制限値12−1、および外部から調整できる第2トルク制限値12−2より決められる。第1トルク制限値12−1、第2トルク制限値12−2は、外部より操作されるトルク制限有効スイッチ14がオンで有効となり、トルク制限値切替スイッチ25(以下CH2とする)で第1、第2トルク制限値のいずれかを選択できる。
【0026】
トルク制限器10の出力は走行用モートルのトルク分電流Itとして電流制御器およびPWMインバータ部19へ送られる。一方、速度演算部17の出力の速度信号ωrは磁束制御器18に入力される。この磁束制御器18は走行用モートルが定トルク領域で磁束一定、定出力領域で磁束を回転数に反比例させる演算を行う。その演算結果は、磁束分電流Imとして、電流制御器およびPWMインバータ部19へ送られる。また、トルク制限器10の出力Itは、すべり角周波数演算器15に入力され走行用モートルのすべり角周波数ωsを演算して、加算器16で走行用モートルの出力角周波数ω1=ωr+ωsを演算する。加算器16の出力角周波数ω1は電流制御器およびPWMインバータ部19へ送られる。
【0027】
電流制御器およびPWMインバータ部19ではトルク分電流Itと磁束分電流Imにより、走行用モートルの一次電流の大きさI1がベクトル合成演算され、また走行用モートルの出力角周波数ω1により、モートルの一次電流周波数が決められる。さらに、電流制御器およびPWMインバータ部19で、パルス幅変調(PWM)制御により走行用モートル1を速度制御する。
【0028】
次に図2により本発明の動作をタイムチャートで説明する。図2は走行用モートルの加速時の動作は省略している。速度設定器3−1、3−2、3−3はそれぞれSF0、SF1、SF2に対応し、SF0に対応する速度はN1、SF1に対応する速度は零速度、SF2に対応する速度はN2に設定されている。スイッチ入力は、図1には記載されていないが正転FW、逆転REV入力があり、図2では正転入力FWの場合を示している。その他トルク制限TLはトルク制限有効スイッチ14(図2中、「トルク制限TL」信号)がオンでトルク制限動作となり、トルク制限切替スイッチCH2(図2中、「トルク制限切替CH2」信号)はオフで第1トルク制限、オンで第2トルク制限を選択する。トルク制限有効スイッチ14(図2中、「トルク制限TL」信号)がオフで、最大トルクまで出力可能となる。
【0029】
加速時間切替CH1は、加速と減速時間を第一と第二に切替えるもので、CH1(図2中、「加減速時間切替CH1」信号)オフでクレーン走行用として荷振れを最少限となる最適な第一加減速時間が選定されている。CH1(図2中、「加減速時間切替CH1」信号)がオンで第二加減速時間が選定され、加減速時間が最小の値が入力されている。すなわち、CH1オンで加減速機能がキャンセルされる。速度設定はスイッチと対応して、図2中、多段速(零速)SF1、多段速(N1)SF0、多段速(N2)SF2で示している。タイムチャートでは、実線がクレーン走行モートルの実速度を示し、2点鎖線が加減速演算器5の出力の速度指令を表わしている。最初SF0(スイッチ4−1)がオンしており、クレーン走行速度はN1で運転されている。つぎにコースチング動作に入るt1時、トルク制限TLをオン、時間t2で加減速時間切替CH1をオン、時間t3でSF1をオンする。図2中、「多段速(零速)SF1」信号オンのとき速度設定器3−2で設定された速度が有効となり、「多段速(N1)SF0」信号オンのとき速度設定器3−1で設定された速度が有効となり、「多段速(N2)SF2」信号オンのとき速度設定器3−3で設定された速度が有効となる。なお、SF0、SF1、SF2は同時に有効とならないようにロジック的に、優先順位が決められており同時入力の場合はSF1、SF0、SF2の順に優先されている。このため、SF1が入力された時点で速度はトルク制限されているが、零速度に向かう。次に時間t4でSF0がオフする。フットブレーキがオンしたAと示された区間、走行モートルは減速の傾斜が急となり、フットブレーキをオフしたB区間は減速の傾斜はゆるやかになる。
【0030】
なお時間t3で2点鎖線の速度指令は加速時間切替CH1がオンであり、SF1の零速が選択されているため、零に瞬時設定される。コースチング動作はt3からt6までで、時間t6でSF1がオフされる。なお時間t5では多段速SF2が次の準備のためにオンされている。
【0031】
時間t6では多段速SF1の零速指令が解除されるので、速度指令は多段速SF2で与えられ、速度N2が設定される。又同時にトルク制限切替えCH2がオンとなり、第1トルク制限値から第2トルク制限値に変更される。第2トルク制限値の設定はクレーン走行速度が適度に加速されるトルク制限値に設定されており、第1制限値よりも大きな値が設定されている。このためクレーン走行モートルは第2トルク制限値で速度N2まで加速する。
【0032】
速度がN2に到達した時間t7ではトルク制限TLをオフし、トルク制限が解除されるため、走行モートルのトルクは最大トルクまで出力可能となる。トルク制限を解除した後、又は同時に、トルク制限切替CH2、加減速時間切替CH1をオフにした後、時間t8で多段速SF1の零速を選択し、第1加速時間で設定された減速時間にしたがって、減速し停止する。図2では走行クレーンが停止位置より手前過ぎたため、再加速する場合で従来のように停止するまで待ってから再加速する必要はない。コースチング動作は時間t3からt6までであるが、この区間は速度指令は零で実速度が高いため、トルク制限が掛かっていてもモートルは回生制動となり、フットブレーキを助ける動作となる。
【0033】
なお、図2においてt2とt3の動作が逆となり、t2時に零速SF1がオフからオン、t3時に加速時間切替CH1が、オフからオンになってもトルク制限TLがオンになっているため、特に順序が規定されるものではない。
【0034】
又、以下に述べる図3から図6においても同様である。
【0035】
図3は停止位置が予定位置を越えそうになった時、逆転動作を示したもので、時間t6で正転FWから、逆転REVに切り替えている(図2中、時間t6で、「正転FW」信号オン「正転REV」信号オフ状態から、「正転FW」信号オフ「正転REV」信号オン状態に切り替えている)。その他の動作は図2と同様である。
【0036】
図4は図2に対し、コースチング時、速度設定をSF1の零速に切替えず、そのままSF0のN1のままにする。このため、実速度に対し速度設定が高いためモートルは、トルク制限ではあるが力行動作となる。トルク制限値を負荷トルクにあわせた時はモートル発生トルクと負荷トルクがほぼ等しくなるので、フットブレーキオフ時、速度はほぼ水平となり、パワーオン状態で運転する。
【0037】
図5は図3の動作をコースチング時、図4と同様に力行動作となるようにして、正転FWから逆転REVに切り替えたものである。
【0038】
図6は図3と図5を組み合わせたもので、フットブレーキオン時、モートルは回生動作となるように速度指令を零速設定し、フットブレーキを助ける用に働く。フットブレーキオフ時、速度設定はSF1のN1に切替えモートルは力行動作となる。トルク制限値の調整により、オペレータが目標位置に調整しやすいようフットブレーキオフ時、加速気味に設定することができる。
【0039】
次に、図7に速度センサーを用いない速度センサーレスベクトル制御を用いた具体的実施例の構成を示す。図1と異なる点は、走行用モートルの速度を検出する速度センサーであるパルス発電機2がない。又、図1では、電流制御器およびPWMインバータ部19に、一次角周波数ω1を、トルク分電流Itよりすべり角周波数ωsを求め、さらに速度信号ωrにこのωsを加算して求めることにより与えていたが、図7では電流制御器およびPWMインバータ部19の中にある出力周波数ω1を引き出し、トルク分電流Itfよりすべり角周波数演算15によりすべり角周波数ωsを求め、減算器8aによりω1−ωsを演算して速度信号ωrを求めるようにしている。又、磁束分電流Imは図1では速度信号ωrより、ある一定速度以下で一定磁束制御を行い、この一定速度を超える場合は磁束弱め制御を行うが、図7では速度センサー(パルス発電機2)がないため、出力角周波数ω1によって行う。この場合、速度検出手段はすべり角周波数演算15,電流制御器およびPWMインバータ部19で構成されることになる。
【0040】
減速時のフットブレーキ操作と、トルク制限TL、第1トルク制限値、第2トルク制限値のトルク制限切替CH2、加減速時間切替CH1、多段速(N1)SF0、多段速(零速)SF1、多段速(N2)SF2のタイミングは、図2〜図6と全く同様の動作となる。
【0041】
以上の実施例によれば、コースチング中の減速時、オペレータがフットブレーキ操作、またはフットブレーキ解除しながら走行クレーンが目標位置手前で止まりそうなとき、現在運転しているその速度から再加速、または逆転させ、すばやくそれに対応した動作をさせ、オペレータの意志通りに、容易に目的位置に停止させることができる効果がある。また、走行用モートル運転時、加速、減速、逆転動作時はインバータの加減速トルクを調整可能にし、荷振れを大きく増長することなく滑らかに加速、または減速することができる効果がある。更に、センサ付きベクトル制御インバータを使い、そのトルク指令Itを調整することにより実現できるので、応答性が従来のV/Fインバータの10倍以上に向上することができ、オペレータが荷振れを加減速動作で吸収できる効果がある。
【0042】
図8、図9はトルク制限入力TL、第1トルク制限値と第2トルク制限値を切替えるトルク制限値切替CH2、加減速時間切替CH1、多段速(N1)SF0、多段速(零速)SF1、多段速(N2)SF2のタイミング動作をインバータ内部で自動的に発生させる構成にしたものである。図中、20は減速入力スイッチ、21a、21bは抵抗、22はフォトカプラ、23はタイミング発生回路、PV,Vccは互いに絶縁された制御電源である。フォトカプラ22は減速入力スイッチ20側とインバータのロジック部側を電気的に絶縁するために用いる。減速入力スイッチ20をオンにすることにより、フォトカプラ22がオンし、タイミング発生回路23に入力され、図2〜図6に示す時間t1〜t4を次々と発生する。又、減速入力スイッチ20をオフした時には図2〜図6に示す時間t5〜t9が発生し、減速時のタイミングを走行用インバータで減速入力スイッチによって自動的に行うようにしたクレーン走行用インバータである。
【0043】
図8〜図9の実施例によれば、更に、タイミング発生回路をインバータユニット内に纏めることができ、インバータ装置をクレーン制御としてコンパクトに纏めることができる効果がある。
【0044】
図10に本発明の他の一実施例として、図1、図7、図8、図9の第2トルク制限値12−2の部分を他の方法で実施したものである。図1、図7、図8、図9では、第2トルク制限値は不揮発性メモリ、または揮発性メモリ、可変抵抗器、デジタルスイッチ等で設定された一定の固定値であるが、図10ではポテンショメータ12−4を使用し、直流電源12−3をポテンショメータの両端に接続し一定の電圧を供給している。図10は図1、図7、図8、図9の実施例の第2トルク制限値12−2をポテンショメータ12−4で置き換えたもので、その他は同様の構成になる。
【0045】
第2トルク制限値はポテンショメータの摺動部と直流電源12−3の負電圧が出力として取り出され、端子間電圧Voとして得られる。ポテンショメータ12−4は、オペレータが直接操作できるようになっており、コースチング運転後、手前で停止しそうな時は再加速、行き過ぎた場合は逆転するが、その第2トルク制限値をオペレータが調整できる様にしたものである。
【0046】
図11はポテンショメータ12−4を足踏み用アクセルスイッチと連動させた機構を示した図である。31は足踏み用アクセルスイッチのベース、32は踏み台、ベース31と踏み台32との間にはバネ33が取り付けられており、踏込んだ足を離すとバネの作用で元に戻る。38はベース31と踏み台32を固定する支持金具である。34は踏み台32の踏込み角θをポテンショメータ12−4に伝えるスライドバーで回転運動を往復運動に変換する。36は固定ネジで踏み台32とスライドバー34を固定している。スライドバー34はスライドバー押え37で押さえられている。一方、ポテンショメータ12−4には連結板35が取り付けられており、自在止め具39でスライドバー34に取り付けられている。
【0047】
動作はオペレータが踏み板32をθ踏み込むとスライドバー34が下がり、ポテンショメータ12−4がθp回転する。この動作の関係を図12に示す。横軸に踏込み角度θo縦軸にポテンショメータ12−4の出力電圧Voを示す。踏込まない時は初期角度θoで出力はV01となり、最大踏込み角θmaxでVO2を出力する。オペレータは踏込む程度により、加速トルク、または、逆転するためのトルクを調整できるようになり、踏込めば踏込むほどトルクが大きくなり、自動車のアクセルを踏む感覚で加速度を調整することができる。図11ではアクセルを用いたが、足で操作するものに限らず手で操作しても良く、オペレータが容易に設定値を変えられればよい。図11の機構は踏み込み量を角度変換する一例を示したがこれに限ることはない。このように図10〜図12の実施例の構成すれば、更に、減速時はフットブレーキで、加速時は第2制限トルク調整で、自動車のブレーキとアクセルを踏む感覚で加速度を調整することができる使い勝手の良いクレーンの走行運転が可能となる効果がある。
【0048】
以上本発明の実施例を説明したが、これらの実施例によれば次の効果がある。
【0049】
1)コースチング時、走行用モートルを一旦停止することなく、すばやく再加速、逆転することができるので、オペレータの意志通りに、容易に目的位置に停止させることができる。
【0050】
2)コースチング後、インバータの加速時間が第2トルク制限値によって変えることができるのでオペレータの好みにより設定でき、また加速途中で第1トルク制限にオペレータが自由に切り替えることができるので、荷振防止の程度を加減することができる。
【0051】
3)高速応答できるのでオペレータが荷振れを押さえるために、運転中にフットブレーキをオンオフすることが可能となり、使い勝手が向上する。
【0052】
【発明の効果】
1)クレーンを目標位置に停止させる場合、目標位置に達しなかったり行きすぎた場合でも、走行用モートルを一旦停止することなく、すばやく再加速、逆転することができるので、オペレータの意志通りに、容易に目的位置に停止させることができる。
【0053】
2)クレーンを目標位置に停止させる場合、最大トルク値、第1トルク制限値、第2トルク制限値が切り替えられ、トルクを調整することができるので、荷振れを大きく増長することなく滑らかに加速、または減速することができ使い勝手が向上する。
【0054】
3)速度検出手段を備えたベクトル制御インバータを使用することにより、高速応答できるのでオペレータが荷振れを押さえるために、運転中にフットブレーキをオンオフすることが可能となり、使い勝手が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による制御構成図の一実施例。
【図2】本発明による一実施例の再加速時のタイムチャート。
【図3】本発明による一実施例の逆転時のタイムチャート。
【図4】本発明による他の実施例の再加速時のタイムチャート。
【図5】本発明による他の実施例の逆転時のタイムチャート。
【図6】本発明による更に他の実施例の逆転時のタイムチャート。
【図7】本発明による制御構成図の別の実施例。
【図8】本発明のインバータユニット内にタイミング回路を具備した実施例。
【図9】本発明のインバータユニット内にタイミング回路を具備した他の実施例。
【図10】本発明の第2トルク制限値可変とした一実施例
【図11】本発明の第2トルク制限値を発生する機械構成図
【図12】本発明を説明するための特性図。
【図13】従来技術の動作を説明するためのタイムチャート。
【符号の説明】
1…誘導電動機(モートル)、 2…パルス発電機、 3−1,3−2,3−3…速度設定器または速度データ、 4−1,4−2,4−3…スイッチ、 5…加減速演算器、 6−1,6−2…加減速時間データ、7…加減速時間切替スイッチ、 8…減算器、 9…誤差調節器、 10…トルク制限器、 11…最小値回路、 12−1…第1トルク制限値、 12−2…第2トルク制限値、 12-3…直流電源、 12-4…ポテンショメータ、 13…最大トルク値、 14…トルク制限有効スイッチ、 15…すべり周波数演算器、 16…加算器、 17…速度演算部、 18…磁束制御器、 19…電流制御器およびPWMインバータ部、 8a…減算器、 17a、 速度演算部、 20…減速入力スイッチ、21a、21b…固定抵抗、 22…フォトカプラ、 23…タイミング発生回路、 24a、24b…インバータユニット、 25…トルク制限切替スイッチ、 30…ブレーキ、 31…ベース、 32…踏み台、 33…バネ、 34…スライドバー、 35…連結板、 36…固定ネジ、 37…スライドバー押え、 38…支持金具、 39…自在止め具。
Claims (9)
- クレーン走行用モートルと、クレーン走行用モートルの速度を検出する速度検出手段と、速度検出手段の出力信号より入力する速度演算部と、クレーン走行用多段速速度設定器と、多段速速度設定器を選択するスイッチと、加減速演算器と、第1又は第2の加減速時間を切替えるスイッチと、トルク制限入力スイッチを持
つベクトルインバータと、クレーンの走行用モートルの出力軸に機械的な制動力を付与するブレーキを備え、
クレーンの惰走運転時にあって、インバータとモートルを電気的に接続した状態で、第1のトルク制限値によるトルク制限を掛け、減速時間を最短時間に切替え、零速度指令にすることによりインバータをパワーオン状態のままでブレーキを作動させて減速し、再加速又は逆転動作時に、第2のトルク制限値に切り替えて運転するクレーン走行装置。 - インバータを力行状態で運転する請求項1記載のクレーン走行装置。
- インバータを回生状態と力行状態を切替、ブレーキのオン時回生状態,ブレーキのオフ時力行状態で運転する請求項1記載のクレーン走行装置。
- クレーン走行用モートルと、クレーン走行用多段速速度設定器と、多段速速度設定器を選択するスイッチと、加減速演算器と、第1又は第2の加減速時間を切替えるスイッチと、トルク制限入力スイッチを持つベクトルインバータと、インバータの出力周波数に基づいてクレーン走行用モートルの速度を演算する速度演算器と、クレーンの走行用モートルの出力軸に機械的な制動力を付与するブレーキとを備え、クレーンの惰走運転時にあって、インバータとモートルを電気的に接続した状態で、第1のトルク制限値によるトルク制限を掛け、減速時間を最短時間に切替え、零速度指令にすることによりインバータをパワーオン状態のままでブレーキを作動させて減速し、再加速又は逆転動作時に、第2のトルク制限値に切り替えて運転するクレーン走行装置。
- クレーンの惰走運転時にあって、インバータを力行状態で運転する請求項4記載のクレーン走行装置。
- クレーンの惰走運転時にあって、インバータを回生状態と力行状態を切替、ブレーキのオン時回生状態,ブレーキのオフ時力行状態で運転する請求項4記載のクレーン走行装置。
- クレーン走行用モートルと、前記クレーン走行用モートルの速度を検出する速度検出手段と、
クレーン走行用多段速速度を選択するノッチコントローラと、クレーンの走行用モートルの出力軸に機械的な制動力を付与するブレーキと、前記クレーン走行用モートルを前記ノッチコントローラで選択された速度になるように駆動するインバータを備えたクレーン走行装置において、
前記ノッチコントローラが切り替わったとき該ノッチコントローラからの速度指令信号の変化時間を切替える加減速時間切替スイッチと、トルク制限機能を有するベクトルインバータとして構成された前記インバータと、前記ノッチコントローラで速度指令を零速にし前記ブレーキを作動させて減速させるときには前記トルク制限機能の第1のトルク制限値によるトルク制限を掛け、該減速途中で前記ノッチコントローラで速度指令を第2速にし再加速又は逆転動作時には前記トルク制限機能の第2のトルク制限値によるトルク制限を掛けるように切り替える制御手段を備えたことを特徴とするクレーン走行装置。 - 前記第2のトルク制限値は足踏みで、あるいは手動で可変する手段を備えたことを特徴とする請求項7記載のクレーン走行装置。
- クレーン走行用モートルの速度を制御する多段速速度設定器を選択するスイッチと、加減速演算器の時間を切替える第1、第2の加減速時間切替えスイッチと、第1および第2のトルク制限入力スイッチをクレーンの惰走運転時および再加速または逆転動作時に入力する入力スイッチを備え、入力スイッチのオン、オフにより、ベクトルインバータ内部で自動的にオン、オフタイミング制御するクレーン走行用インバータ装置。
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